JP2011168121A - 車両の後部車体構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホイールハウス3の上方にサスペンション17のダンパ取付部18aが設けられ、ダンパ取付部18a近傍とリヤピラー22とを連結する第1ガセット31と、リヤサイドフレーム6のサスペンション支持部15,16近傍とダンパ取付部18a近傍とを連結する第2ガセット32と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
すなわち、車体後壁前方の車体側壁から車幅方向の内側に膨出してホイールハウスが設けられ、このホイールハウスの下方に、車両の前後方向に延びるリヤサイドフレームが接続された構造において、リヤサスペンションのダンパ取付部とリヤピラーとを連結する連結ガセットを設けると共に、ダンパ取付部とフロアパネルとを連結するフロアガセットを設けたものである。
しかしながら、該特許文献1には、サスペンションからの入力によるホイールハウスの振動を抑制し、騒音抑制を図ることを意図して、サスペンション支持部近傍とダンパ取付部近傍とを連結するという技術思想は開示されていない。
また、ダンパ取付部近傍は第1ガセットを介してリヤピラーに連結されると共に、第2ガセットを介してリヤサイドフレームのサスペンション支持部近傍に連結されているので、サスペンションからダンパ取付部に入力された荷重をリヤピラーとリヤサイドフレームとに分散することができ、該ダンパ取付部の変形を抑制して、操縦安定性の向上を図ることができる。
上記構成によれば、サスペンション部材としてのサブフレームを伝わって入力される振動により上記ホイールハウスが振動することを抑制できる。
上記構成によれば、サスペンション部材としての緩衝部材(コイルスプリング参照)から入力される振動によって、ホイールハウスが振動することを抑制できる。
上記構成によれば、リヤサイドフレームのサスペンション支持部近傍同士をクロスメンバで結合したので、該クロスメンバによりホイールハウスの振動抑制機能と、ダンパ取付部の内倒れ抑制機能とを向上させることができる。
上記構成によれば、第2ガセットをホイールハウスの車内側に設けたので、ダンパ取付部の内倒れ抑制機能をさらに向上させることができる。
上記構成によれば、第2ガセットをホイールハウスの車外側に設けることで、デッドスペースを利用して、該第2ガセットを配設することができる。
上記構成によれば、第1ガセットと第2ガセットとを対向配置したので、第1ガセット、第2ガセットの荷重伝達が効果的に行なわれる構成となすことができる。
図面は車両の後部車体構造を示し、図1はその側面図、図2は後部車体構造を示す斜視図、図3は図1のA−A線要部矢視図、図4は図1のB−B線要部矢視図、図5は図1のC−C線要部矢視図である。
この車体フロア1はフロアパネル1Aと、このフロアパネル1Aから前低後高状に傾斜して後方に延びるキックアップ部1Bと、このキックアップ部1Bの後端部から後方に向けて略水平に延びるリヤフロア1Cと、を備えている。
上述のホイールハウスインナ3は、車幅方向内側に膨出する膨出部3aと、キャブサイドインナ2の下部、またはホイールハウスアウタ4の上部に接合される接合フランジ部3bと、後述するリヤサイドフレーム6に接合される接合フランジ部3cと、を備えている。
このリヤサイドフレーム6は、図2に示すようにホイールハウスインナ3と対応しない部分はその断面が逆ハット形状に形成されており、また、リヤサイドフレーム6がホイールハウスインナ3と対応する部分においては、車外側の接合フランジ6aを水平方向から上下方向に変向させて、図3、図4、図5に示すように、この上下方向に指向する接合フランジ6aをホイールハウスインナ3の下部車内側の面に接合固定している。
さらに、図1に示すように、車体フロア1のキックアップ部1Bの下部において、左右のリヤサイドフレーム6,6を車幅方向に連結するクロスメンバ8を設け、このクロスメンバ8と車体フロア1との間には、車幅方向に延びる閉断面9を形成して、下部車体剛性の向上を図るように構成している。
また、上述のキックアップ部1Bよりも前方のフロアパネル1Aの下部において、図2に示すように、左右のリヤサイドフレーム6,6を車幅方向に連結するクロスメンバ12を設け、このクロスメンバ12と車体フロア1との間にも、車幅方向に延びる閉断面を形成して、下部車体剛性の向上を図るように構成している。
上述のサスペンション部材はサブフレーム13と、緩衝部材としてのコイルスプリング14とであって、サスペンション支持部はサブフレーム13を支持するサスペンション取付けボルト15と、コイルスプリング14を支持するスプリングリテーナ16と、に設定されている。
上述のリヤサスペンション17は、ストラット構造のダンパ18を有し、このダンパ18はその上端部にダンパ取付部18aを備えている。
ここで、上述のリヤクロスメンバ10は、左右のリヤサイドフレーム6,6のサスペンション支持部(サスペンション取付けボルト15、スプリングリテーナ16参照)近傍同士を車幅方向に結合する強度部材である。
また、クオータウインド20の後部にはリヤピラー22が形成されている。
なお、図1、図2において、27,28は軽量化を目的として上述のキャブサイドインナ2に形成された開口部であり、このキャブサイドインナ2においてリヤドア開口部19とその後方の開口部27との間には、連結部2Aが形成されており、また前後の開口部27,28間にも、連結部2Bが形成されている。
しかも、図1、図2、図4、図5に示すように、上述のリヤサイドフレーム6のサスペンション支持部近傍としてのサスペンション取付けボルト15または/およびスプリングリテーナ16の近傍と、ホイールハウスインナ3上部のダンパ取付部18aの近傍とを略上下方向に連結する第2ガセット32を設けている。
さらに、図1のA−A線矢視断面図を図3に示すように、クロスメンバ8とリヤサイドフレーム6との接合部と、クオータピラー21の下部とを、ホイールハウスインナ3の車内側の面に沿って略上下方向に連結する第3ガセット33を設けている。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印INは車両内方を示し、矢印OUTは車両外方を示す。
また、ダンパ取付部18a近傍は第1ガセット31を介してリヤピラー22に連結されると共に、第2ガセット32を介してリヤサイドフレーム6のサスペンション支持部(各要素15,16参照)近傍に連結されているので、リヤサスペンション17からダンパ取付部18aに入力された荷重をリヤピラー22とリヤサイドフレーム6とに分散することができ、該ダンパ取付部18a(および、ダンパ取付部18aが取付けられた部分のホイールハウスインナ3)の変形を抑制して、操縦安定性の向上を図ることができる。
この構成によれば、サスペンション部材としてのサブフレーム13を伝わって入力される振動により上記ホイールハウス(ホイールハウスインナ3参照)が振動することを抑制できる。
この構成によれば、サスペンション部材としての緩衝部材(コイルスプリング14参照)から入力される振動によって、ホイールハウス(ホイールハウスインナ3参照)が振動することを抑制できる。
この構成によれば、リヤサイドフレーム6,6のサスペンション支持部(サスペンション取付けボルト15または/およびスプリングリテーナ16参照)近傍同士をクロスメンバ10で結合したので、該クロスメンバ10によりホイールハウス(ホイールハウスインナ3)の振動抑制機能と、ダンパ取付部18aの内倒れ抑制機能とを向上させることができる。
この構成によれば、第2ガセット32をホイールハウス(ホイールハウスインナ3)の車内側に設けたので、ダンパ取付部18aの内倒れ抑制機能をさらに向上させることができる。
また、実施例で開示したように、上述の第1ガセット31および第2ガセット32と併せて、第3ガセット33を用いると、リヤサスペンション17からの入力荷重をクオータピラー21、リヤサイドフレーム6、クロスメンバ8にも伝達して、荷重分散を図ることができるので、ホイールハウスインナ3の振動抑制、騒音抑制をさらに向上させることができると共に、ホイールハウスインナ3の内倒れをより一層抑制することができる。
また、クオータピラー21の閉断面24と、第3ガセット33の閉断面34とは、各要素3b,33a,2Aの接合部を介して、上下方向に連続するように構成されている。
この構成によれば、第2ガセット32をホイールハウス(ホイールハウスインナ3参照)の車外側に設けることで、デッドスペースを利用して、該第2ガセット32を配設することができる。
この構成によれば、第1ガセット31と第2ガセット32とを対向配置したので、第1ガセット31、第2ガセット32の荷重伝達が効果的に行なわれる構成となすことができる。
先の実施例1、実施例2においては、マルチリンク形式のリヤサスペンション17を備えた車両を例示したが、図9に示すこの実施例3においては、トーションビーム形式のリヤサスペンション37を備えた車両に適用するものである。
このため、上記ダンパ18のダンパ取付部18aはホイールハウスインナ3のトップデッキ部における車両の前後方向の略中央に取付けられている。
さらに、図9で示す車両は実施例1、2と異なりクオータピラーおよびクオータウインドが存在しないものであって、リヤドア開口部19の直後には、車両の略上下方向に延びるリヤピラー22が形成されている。
なお、図9において、44はサイドシルインナ、45はリヤエンドパネルである。
この構成によれば、第2ガセット32でホイールハウス(ホイールハウスインナ3参照)を補強することができるので、サスペンション37からの入力によるホイールハウス(ホイールハウスインナ3参照)の振動を抑制し、騒音抑制を図ることができる。
この発明の車体側壁は、実施例のキャブサイドインナ2に対応し、
以下同様に、
ホイールハウスは、ホイールハウスインナ3に対応し、
クロスメンバは、リヤクロスメンバ10に対応し、
サスペンション部材は、サブフレーム13、コイルスプリング14,42に対応し、
サスペンション支持部は、サスペンション取付けボルト15、スプリングリテーナ16、アッパシート40に対応し、
サスペンションはリヤサスペンション17,37に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
3…ホイールハウスインナ(ホイールハウス)
6…リヤサイドフレーム
10…リヤクロスメンバ(クロスメンバ)
13…サブフレーム(サスペンション部材)
14,42…コイルスプリング(サスペンション部材、緩衝部材)
15…サスペンション取付けボルト(サスペンション支持部)
16…スプリングリテーナ(サスペンション支持部)
17,37…リヤサスペンション(サスペンション)
18a…ダンパ取付部
31…第1ガセット
32…第2ガセット
40…アッパシート(サスペンション支持部)
Claims (7)
- 車体後壁前方の車体側壁から車幅方向内側に膨出してホイールハウスが設けられ、
該ホイールハウス下方にリヤサイドフレームが接続されると共に、
該リヤサイドフレームにサスペンション部材を支持するサスペンション支持部が設けられた
車両の後部車体構造であって、
上記ホイールハウスの上方にサスペンションのダンパ取付部が設けられ、
該ダンパ取付部近傍とリヤピラーとを連結する第1ガセットと、
上記リヤサイドフレームのサスペンション支持部近傍とダンパ取付部近傍とを連結する第2ガセットと、を備えた車両の後部車体構造。 - 上記サスペンション部材がサブフレームであり、上記サスペンション支持部が該サブフレームの支持部である
請求項1記載の車両の後部車体構造。 - 上記サスペンション部材が緩衝部材であり、上記サスペンション支持部が該緩衝部材の支持部である
請求項1記載の車両の後部車体構造。 - 左右のリヤサイドフレームのサスペンション支持部近傍同士を車幅方向に結合するクロスメンバを備えた
請求項1〜3の何れか1に記載の車両の後部車体構造。 - 上記第2ガセットがホイールハウスの車内側に設けられた
請求項1〜4の何れか1に記載の車両の後部車体構造。 - 上記第2ガセットがホイールハウスの車外側に設けられた
請求項1〜4の何れか1に記載の車両の後部車体構造。 - 上記第1ガセットと第2ガセットとがホイールハウスを挟んで対向するように設けられた
請求項6記載の車両の後部車体構造。
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