JP2011165627A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易にサイクル特性を向上させるとともに、安全性の向上を図ることができる蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】電極積層ユニット12は、正極13と負極14とが、セパレータ15を介して、正極13が外側に配置されるようにして交互に積層されており、最外部にリチウム極16が配置されている。リチウム極16のリチウム極集電体24は、炭素電極(炭素材)25が塗布されており、これにリチウムイオン供給源としての金属リチウム26が貼り付けられている。このように、リチウム極集電体24を炭素電極25で被覆したので、セル構造の大きな変更や構成要素の材料変更を伴わずに、蓄電デバイス10のサイクル特性を向上させることができる。また、リチウム極集電体24上のリチウムイオン供給源の微粉残留を防ぐことができる。
【選択図】図2

Description

本発明は蓄電デバイスの技術に関し、特にリチウム極集電体に適用して有効な技術である。
電気自動車やハイブリッド自動車等(EV等)に搭載される蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池等がある。これらの蓄電デバイスのエネルギー密度を向上させるために、イオン供給源として金属リチウムを組み込んだリチウム極を備える蓄電デバイスが提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。これらの蓄電デバイスでは、金属リチウムが負極または正極に対して電気化学的に接続され、金属リチウムからリチウムイオンが予めドープ(プレドープ)される。
これらの蓄電デバイスは、EV等の走行距離を伸長させるためには、容量等のさらなるセル特性の向上を図ることが要請される。また、安全性の向上を図ることも重要である。
特許第3485935号公報 国際公開第2004/059672号
ところで、近年の開発が進行した蓄電デバイスは、その製品間のセル特性の再現性(均一性)が向上し、製品間で性能差が小さくなったと同時に、そのセル性能の向上も困難なものとなっている。例えば、充放電後の電池容量の維持率(サイクル特性)を1%向上させるためには、セル構造の改良や、各構成要素の材料変更が必須となる。
また、リチウム極を有する蓄電デバイスでは、リチウムイオンのプレドープ終了後にリチウム極集電体上に金属リチウムの微粉が残留してしまうという問題があり、この微粉が正極や負極間へ移動してしまうと、内部短絡を引き起こすおそれがあった。
本発明の目的は、簡易にサイクル特性を向上させるとともに、安全性の向上を図ることができる蓄電デバイスを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、本発明の蓄電デバイスは、正極と、負極と、リチウム極集電体およびリチウムイオン供給源とを有するリチウム極を備える蓄電デバイスであって、前記集電体を炭素材で被覆したものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、リチウム極集電体を炭素材で被覆することで、セル構造の大きな変更や構成要素の材料変更を伴わずに、蓄電デバイスのサイクル特性を向上させることができる。また、リチウム極集電体上でのリチウムイオン供給源の微粉残留を防ぐことができる。これにより、蓄電デバイスのサイクル特性を簡易に向上させるとともに、安全性の向上を図ることができる。
本発明の一実施の形態である蓄電デバイスを示す斜視図である。 図1の蓄電デバイスをA−A線に沿って、概略的に内部構造を示す断面図である。 炭素電極を(a)は塗布した場合、(b)は塗布していない場合のプレドープ後のリチウム極を、それぞれ概略的に説明した説明図である。 (a)は実施例、(b)は比較例の残留微粉の有無を評価した結果を示す写真である。 サイクル特性の評価結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。
図1は本発明の一実施の形態である蓄電デバイスを示す斜視図、図2は図1の蓄電デバイスをA−A線に沿って、概略的に内部構造を示す断面図、図3は炭素電極を(a)は塗布した場合、(b)は塗布していない場合のプレドープ後のリチウム極を、それぞれ概略的に説明した説明図である。図1および図2に示すように、ラミネートフィルムを用いて構成される外装容器11には、電極積層ユニット12が収容されている。この電極積層ユニット12は、正極13と負極14とが、セパレータ15を介して、正極13が外側に配置されるようにして交互に積層されている。電極積層ユニット12の最外部には、図示の例では2枚のセパレータ15を介して対向するように、リチウム極16が配置されている。なお、外装容器11には、リチウム塩を含む非プロトン性極性溶媒からなる電解液が注入されている。
図2に示すように、正極13は、多数の貫通孔20aを備えたアルミニウム製の正極集電体20を有している。この正極集電体20には、最外層の正極13は片面、それ以外の正極13は両面に、正極活物質層21が設けられている。負極14は、多数の貫通孔22aを備えた銅製の負極集電体22を有している。この負極集電体22の両面には、負極活物質層23が設けられている。リチウム極16は、銅製のリチウム極集電体24を有している。リチウム極集電体24の両面には、炭素電極(炭素材)25が塗布されており、炭素電極25の正極13側には、リチウムイオン供給源となる金属リチウム26が貼り付けられている。なお、正極集電体20には正極端子27が接続されており、負極集電体22およびリチウム極集電体24には負極端子28が接続されている。また、図2の例では、各集電体20、22、24は、接続される側の端子27、28に突出するように形成されている。
正極活物質層21では、正極活物質にリチウムイオンやアニオンを可逆的にドープおよび脱ドープさせることが可能である。負極活物質層23では、負極活物質にリチウムイオンを可逆的にドープおよび脱ドープさせることが可能である。このように、蓄電デバイス10は、リチウムイオン二次電池として機能するようになっている。ただし、本発明は、リチウムイオン二次電池に限定されず、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなど他の形式の蓄電デバイスであってもよい。なお、リチウムイオンキャパシタとは、正極活物質として例えば活性炭を採用し、負極活物質として例えばポリアセン系有機半導体(PAS)を採用した蓄電デバイスである。
ここで、本明細書において、ドープとは、吸蔵、担持、吸着、挿入等を意味している。つまり、正極活物質や負極活物質に対してアニオンやリチウムイオン等が入る状態を意味している。また、脱ドープとは、放出、脱離等を意味している。つまり、正極活物質や負極活物質からアニオンやリチウムイオン等が出る状態を意味している。
蓄電デバイス10では、リチウム極集電体24上に炭素電極25を塗布することで、低電位におけるリチウム極集電体24周囲の電解液の還元分解を抑制するようにした。つまり、銅製のリチウム極集電体24が低電位となるとリチウム極集電体24周囲で電解液の還元分解が進行する。しかし、銅製のリチウム極集電体24を炭素電極25で塗布することにより、低電位時の電解液分解の進行が抑制される。これにより、電解液の枯渇による、リチウムイオンのプレドープの停滞や不均一なプレドープのおそれがなくなる。さらに、セル内に必要な電解液の確保が可能となり、セル特性の向上に資すると考えられる。特に、電池容量の維持率、つまりサイクル特性の向上を図ることができる。
また、蓄電デバイス10では、図3(a)に示すように、リチウムイオンのプレドープ後に、金属リチウム26の微粉が炭素電極25内に吸蔵される。そのため、リチウム極集電体24上にリチウム金属微粉が残留せず、安全性の向上を図ることができる。つまり、図3(b)に示すように、リチウム極集電体24上に直接金属リチウム26を貼り付けた蓄電デバイスでは、プレドープ後にリチウム極集電体24上に金属リチウム26の微粉が残留する。この微粉が異物として正極または負極間に移動すると、内部短絡を引き起こすおそれがある。さらには、不意の衝撃によりセルが破裂してしまった場合に、金属リチウムが大気中に飛散し、発火するおそれがある。蓄電デバイス10では、そのような事態を回避できるのである。また、プレドープ後の金属リチウム26の微粉を炭素電極25に吸蔵させることで、電池の長期安定性が図られ、サイクル特性の向上にも寄与すると考えられる。
以上のように、蓄電デバイス10では、炭素電極25をリチウム極集電体24上に塗布することにより、セル構成の大きな変更や材料の変更を伴わずに、サイクル特性と安全性の向上を図ることができるのである。
つづいて、前述した蓄電デバイス10の各構成要素の材質等について説明する。正極13の正極活物質層21に使用される正極活物質としては、例えば、バナジウムを含む化合物(以下、「バナジウム化合物」とも称する)が挙げられる。バナジウム化合物としては、例えば、バナジウム酸化物が好適に挙げられる。バナジウム酸化物の組成および構造としては特に制限はないが、具体的なバナジウム酸化物の構造としては、例えば、V、MV、MV、MV、V13、MVO(Mはいずれもカチオン元素)が挙げられる。また、バナジウム酸化物以外の化合物として、LiVOPO、Li(XO(XはS、P、As、Mo、W等)の化合物も挙げられる。なお、元素比は整数でなくてもよい。
バナジウム酸化物は、一般に、構成元素の気体、液体、固体を介する反応により得ることができる。気体反応では蒸着やスパッター、溶液反応ではゾルゲル反応を始めとした沈殿の形成反応、固体反応では固体間の反応や溶融急冷法等の溶融反応が、例として挙げられる。
また、蓄電デバイス10をリチウムイオンキャパシタとして機能させる場合には、例えば、活性炭、導電性高分子、ポリアセン系物質等を使用することができる。なお、正極活物質の粒度は、D50%で通常2〜20μm程度である。
正極活物質は、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のバインダーと共に混合し、N‐メチルピロリドン(NMP)等の溶媒を用いて正極材料をスラリー化し、これを正極集電体20上に塗布すれば正極13を作製することができる。この塗布層は、例えば10〜100μmの厚さに形成することが好ましい。また、正極活物質には、必要に応じて導電性粒子を加えてもよい。導電性粒子としては、ケッチェンブラック等の導電性カーボン、銅、鉄、銀、ニッケル、パラジウム、金、白金、インジウム、タングステン等の金属、酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属酸化物などが挙げられる。これらの導電性粒子は、活物質重量の1〜30%の割合で添加することが好ましい。
正極集電体20としては、塗布層と接する面が導電性を示す導電性基体が使用される。この導電性基体は、金属、導電性金属酸化物、導電性カーボン等の導電性材料で形成することができる。導電性材料としては、例えば、銅、金、アルミニウムもしくはそれらの合金または導電性カーボンが好ましい。また、正極集電体20は、非導電性材料で形成された基体本体を導電性材料で被覆した構成としてもよい。なお、負極集電体22およびリチウム極集電体24も、同様の材料を使用することができる。ただし、正極集電体20ではアルミニウム、ステンレス等が、負極集電体22およびリチウム極集電体24では銅、ステンレス鋼、ニッケル等が好適に使用される。
負極14の負極活物質層23は、通常使用されているリチウム系材料の負極活物質を、正極活物質と同様に、バインダーと共に混合してスラリーを形成し、集電体に塗布することで得られる。このリチウム系材料としては、例えば、リチウムと他の金属との金属間化合物材料、リチウム化合物、リチウムインターカレーション炭素材料が挙げられる。ここで、リチウムインターカレーション炭素材料とは、リチウムイオンを、層状結晶の層間の弱い結合を破って挿入可能な炭素材料をいう。
金属間化合物材料としては、例えばスズやケイ素が挙げられる。リチウム化合物としては、例えば窒化リチウムが挙げられる。リチウムインターカレーション炭素材料としては、例えば、黒鉛(グラファイト)、炭素系材料、ポリアセン系物質等を使用することができる。炭素系材料としては、例えば、難黒鉛化炭素材料等が挙げられる。ポリアセン系物質としては、例えば、ポリアセン系骨格を有する不溶かつ不融性の基体であるPAS等が挙げられる。リチウムインターカレーション炭素材料を用いて負極14を形成した場合には、いずれもリチウムイオンを可逆的にドープ可能である。また、リチウムインターカレーション炭素材料は、金属リチウムを吸蔵しやすいことから、リチウム極16に使用される炭素電極25に好適に使用することができる。
リチウム極16に使用されるリチウムイオン供給源としては、図示した金属リチウム26の他にも、リチウム−アルミニウム合金等が使用できる。つまり、少なくともリチウム元素を含有し、リチウムイオンを供給することのできる物質であれば使用可能である。リチウムイオンは、正極活物質に対し、モル比で0.1〜6の割合でドープされることが好ましい。リチウムイオンのドープ量がモル比で0.1未満であると、ドープ効果が充分に発揮されず、他方リチウムイオンのドープ量が6を超えると、正極活物質が金属にまで還元されてしまうことがある。
セパレータ15としては、高いイオン透過度(透気度)、所定の機械的強度、および電解液、正極活物質、負極活物質等に対する耐久性を有し、かつ絶縁性を有する多孔質体等を使用することができる。例えば、紙(セルロース)、ガラス繊維、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)等からなる布、不織布あるいは多孔質体が挙げられる。
電解液としては、水の分解電圧を考慮する必要がないことから、電解質が非水系溶媒に溶解された非水電解液が好適に使用される。
電解質としては、例えば、CFSOLi、CSOLi、(CFSONLi、(CFSOCLi、LiBF、LiPF、LiClO等のリチウム塩やVC(ビニレンカーボネート)を使用することができる。
非水系溶媒としては、例えば、鎖状カーボネート、環状カーボネート、環状エステル、ニトリル化合物、酸無水物、アミド化合物、ホスフェート化合物、アミン化合物等の電解液が挙げられる。
非水系溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、n−メチルピロリジノン、N,N’−ジメチルアセトアミド、アセトニトリル等が挙げられる。また、プロピレンカーボネートとジメトキシエタンとの混合物、スルホランとテトラヒドロフランとの混合物等も挙げられる。
外装容器としては、一般に電池に用いられている種々の材質を使用することができる。例えば、鉄やアルミニウム等の金属材料を使用してもよいし、樹脂等のフィルム材料を使用してもよい。また、外装容器の形状についても特に限定されることはなく、円筒型や角型など用途に応じて適宜選択することが可能である。蓄電デバイスの小型化や軽量化の観点からは、アルミニウムのラミネートフィルムを用いたフィルム型の外装容器を用いることが好ましい。
以上、本発明を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、蓄電デバイス10は、リチウム極集電体24の両面に炭素電極25を塗布しているが、炭素電極25は片面にのみ塗布してもよい。また、蓄電デバイス10は、正極13と負極14とが、正極13が外側に配置されるように交互に積層されているが、負極14が外側に配置されるようにしてもよい。さらに、蓄電デバイス10は、電極積層ユニット12の最外部に2枚のセパレータ15を備えているが、1枚のみとしてもよい。
以下、実施例によって、本発明をさらに説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されない。
(実施例)
〔正極の作製〕初期放電容量が340mAh、粒度(D50)が3.3μmとなるように正極活物質Vを、湿度を所定範囲に保った室内にて合成した。この正極活物質を、バインダーとしてのPVdF3重量%および導電性粒子としてのケッチェンブラック2重量%と混合し、溶媒としてN-メチルピロリドン(NMP)を用いてスラリーにした。その後、スラリーを、正極集電体としての多孔質のAl箔上に、ドクターブレード法によって塗工した。スラリーは、片面当たりの合材密度が、2g/cmとなるように、均一に塗布して成型し、126×97mm四方に裁断して正極とした。
〔負極の作製〕グラファイトと、バインダーとしてのPVdFとを、重量比97:3で混合し、NMPを用いてスラリーを調製した。このスラリーを、片面当たりの合材密度1.5g/cmとなるように、負極集電体としての貫通孔を有する銅製集電体両面に均一に塗布したものを成型し、129×100mm四方に裁断して負極とした。
〔リチウム極の作製〕リチウム極集電体としての銅製集電体の両面に、負極と同様の条件で調製した炭素電極(炭素材)のスラリーを塗布した。この塗布されたリチウム極集電体を、負極と同じ大きさに裁断し、金属リチウムを貼り付けてリチウム極とした。
〔電池の作製〕上述の作製した正極6枚(うち片面塗布2枚)と負極5枚とを、セパレータとしてのポリオレフィン系微多孔膜を介して積層した。さらに、セパレータ2枚を介して、リチウム極を最外層に配置して、正極、負極、リチウム極およびセパレータからなる電極積層ユニットを作製した。この電極積層ユニットを、アルミニウムのラミネートフィルムでパッケージングした。その後、エチレンカーボネート(EC):ジメチルカーボネート(DMC):メチルエチルカーボネート(MEC)=1:1:1(重量比)にLiPF1.5モル/Lを溶解した電解液を注入した。これにより、図1および図2に示したような蓄電デバイス10としてのリチウムイオン二次電池を組み立てた。
〔残留微粉の有無の評価〕作製したリチウムイオン二次電池を、10日間放置した後、1セルを分解した。金属リチウムはいずれも消失していたことから、必要量のリチウムイオンが負極または正極に担持吸蔵、すなわちプレドープされたことが確認された。この電池について、プレドープ後にリチウム極集電体上の、金属リチウム微粉の有無を確認した。結果を図4(a)の写真に示す。図4(a)からわかるように、リチウム極集電体を炭素電極で塗布したリチウム極は、プレドープ後に金属リチウム微粉が炭素電極内に取り込まれており、リチウム極表面上には残留していないことが確認できた。
〔サイクル特性の評価〕作製したリチウムイオン二次電池の1セルを用いて、25℃、0.1C放電にて、活物質あたりの初期放電容量(mAh/g活物質)を測定したところ、340mAh/gであった。次に、この電池を、3.9〜2.2V間で40サイクル充放電を繰り返した。また、その放電容量維持率(初期放電容量に対する割合(%))を、1サイクル毎に測定した。結果を図5のグラフに示す。
(比較例)
実施例におけるリチウム極集電体に、炭素電極を塗布しなかった以外は同様にして、リチウムイオン二次電池を得た。
得られたリチウムイオン二次電池について、実施例と同様にして、残留微粉の有無およびサイクル特性の評価を行った。残留微粉の有無については図4(b)の写真に、サイクル特性の評価については図5のグラフに、それぞれ結果を示す。図4(b)からわかるように、銅製のリチウム極集電体上に直接金属リチウムを貼り付けた比較例のリチウムイオン二次電池では、プレドープ後に金属リチウムの微粉が、リチウム極集電体上、つまりリチウム極表面上に残留していた。
図5の結果からもわかるように、リチウム極集電体上に炭素電極を塗布した実施例のリチウムイオン二次電池は、当該炭素電極を塗布していない比較例のリチウムイオン二次電池に比して、40サイクルまで概ね良好な容量維持率を有していた。また、40サイクル後では、比較例に比して3%程度高い容量維持率を有していた。したがって、実施例のリチウムイオン二次電池は、リチウム極集電体上に炭素電極を塗布するのみで、大きな構成変更や材料変更を伴うことなく、顕著なサイクル特性の向上を図れることがわかった。これは、リチウム極集電体上に炭素電極を塗布することで、プレドープ時およびサイクル評価時の電解液の還元分解を抑制したためであると考えられる。
また、図4の結果のように、実施例のリチウムイオン二次電池は、プレドープ後の残留金属リチウムをリチウム極集電体内に吸蔵することから、セル内に金属リチウムが浮遊することがなく、安全性の向上に寄与し得ることがわかった。さらに、金属リチウム微粉がセル内に残留しないことがサイクル特性の向上にも寄与したと考えられる。
本発明は、蓄電デバイスの分野で有効に利用することができる。
10 蓄電デバイス
11 外装容器
12 電極積層ユニット
13 正極
14 負極
15 セパレータ
16 リチウム極
20 正極集電体
20a 貫通孔
21 正極活物質層
22 負極集電体
22a 貫通孔
23 負極活物質層
24 リチウム極集電体
25 炭素電極(炭素材)
26 金属リチウム
27 正極端子
28 負極端子

Claims (4)

  1. 正極と、負極と、リチウム極集電体およびリチウムイオン供給源を有するリチウム極とを備える蓄電デバイスであって、
    前記リチウム極集電体を炭素材で被覆したことを特徴とする蓄電デバイス。
  2. 請求項1に記載の蓄電デバイスであって、
    前記炭素材の少なくとも一方面に前記リチウムイオン供給源を配置したことを特徴とする蓄電デバイス。
  3. 請求項1または2に記載の蓄電デバイスであって、
    前記炭素材は、リチウムインターカレーション炭素材料を含むことを特徴とする蓄電デバイス。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    リチウムイオン電池であることを特徴とする蓄電デバイス。
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