JP2011157014A - 車両用カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルーフヘッドライニングの端末部が室内側から押された際に不用意に撓むことを、簡単な構成で防止又は抑制することができる車両用カーテンエアバッグ装置を得る。
【解決手段】カーテンエアバッグ装置10では、エアバッグ12とルーフサイドレール18との間には、樹脂材料によって形成されたエッジプロテクタ16のバッグ保護部24が配置されている。このエッジプロテクタ16は、バッグ保護部24の車幅方向外側端部から下方側へ延出され、下端部がルーフヘッドライニング20の端末部20Aの裏面に当接又は近接して配置された延長部36を有している。したがって、ルーフヘッドライニング20の端末部20Bが通常時に室内側から押された場合でも、エッジプロテクタ16の延長部36によって端末部20Aを支持することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用カーテンエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に示された車両用カーテンエアバッグ装置では、折り畳まれたエアバッグと車体との間に樹脂製のプロテクタを配置することで、エアバッグ展開時におけるエアバッグと車体との干渉を阻止するようにしている。
一方、下記特許文献2に示された車両用エアバッグ装置(カーテンエアバッグ装置)では、折り畳まれたエアバッグを収容する断面コ字状のカバー体にクリップを設けることで、車体側への組み付けが容易になるようにしている。
特開2006−069248号公報 特開2009−090703号公報
ところで、カーテンエアバッグ装置がルーフヘッドライニングによって覆われた構成の場合、カーテンエアバッグ装置の作動時には、エアバッグがその膨張圧によってルーフヘッドライニングの端末部を下方側へ撓ませながら(押し開きながら)ルーフサイドレールの下方側へカーテン状に膨張展開する。このような構成の場合、上述の如き撓み変形を許容する状態でルーフヘッドライニングの端末部を支持しておく必要があるが、一方では、ルーフヘッドライニングの端末部が室内側から押された際に不用意に撓む(ぶかつく)ことを防止する必要もある。
本発明は上記事実を考慮し、ルーフヘッドライニングの端末部が室内側から押された際に不用意に撓むことを、簡単な構成で防止又は抑制することができる車両用カーテンエアバッグ装置を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、車両のルーフサイドレールとルーフヘッドライニングとの間に折り畳み状態で配設され、ガス発生器が発生させたガスの圧力で膨張することにより前記ルーフヘッドライニングの端末部を撓ませつつ下方側へ展開するエアバッグと、樹脂材料によって形成され、前記エアバッグと前記ルーフサイドレールとの間に配置されるバッグ保護部、及び、前記バッグ保護部から下方側へ延出され、下端部が前記ルーフヘッドライニングの端末部の裏面に当接又は近接して配置される延長部を有するプロテクタと、を備えている。
請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置では、車両のルーフサイドレールとルーフヘッドライニングとの間にエアバッグが折り畳み状態で配設される。このエアバッグは、ガス発生器が発生させたガスの圧力で膨張することによりルーフヘッドライニングの端末部を撓ませつつ下方側へ展開する。
ここで、本発明では、エアバッグとルーフサイドレールとの間には、樹脂材料によって形成されたプロテクタのバッグ保護部が配置される。したがって、上述の如くエアバッグが膨張展開する際には、プロテクタのバッグ保護部によってエアバッグとルーフサイドレールとの干渉を防止することができる。しかも、このプロテクタは、バッグ保護部から下方側へ延出され、下端部がルーフヘッドライニングの端末部の裏面に当接又は近接して配置される延長部を有している。したがって、ルーフヘッドライニングの端末部が通常時に室内側から押された場合でも、プロテクタの延長部によってルーフヘッドライニングの端末部を支持することができる。これにより、ルーフヘッドライニングの端末部が不用意に撓むことを、簡単な構成で防止又は抑制することができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置において、前記プロテクタの前記延長部は、前記ルーフヘッドライニングの端末部の裏面に対して直角に配置されることを特徴としている。
なお、請求項2に記載の「直角」は、90度であることが最も好ましいが、これに限るものではなく、製造上又は設計上の要請などから、ある程度(例えば±5度程度)の誤差は許容されるものである。
請求項2に記載の車両用カーテンエアバッグ装置では、プロテクタの延長部が、ルーフヘッドライニング端末部に対して直角に配置される(延長部が端末部に対して直交する方向に延出される)ため、ルーフヘッドライニング端末部への室内側からの押圧荷重に対して、延長部が高い剛性を発揮する。しかも、エアバッグが膨張展開する際には、この延長部によってエアバッグの膨張展開方向を案内させることができるため、エアバッグの膨張圧をルーフヘッドライニングの端末部に対して効率良く(例えば直角に)加えることができる。これにより、ルーフヘッドライニングの端末部を迅速に撓ませることができるため、エアバッグの展開時間を短縮することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2に記載の車両用カーテンエアバッグ装置において、樹脂材料によって形成され、前記ルーフヘッドライニングの端末部の裏面に固定される樹脂クリップを有し、前記プロテクタは、前記樹脂クリップよりも軟質の樹脂材料によって形成されると共に、前記延長部の下端部には、前記樹脂クリップが差し込まれて係止される係止孔が形成され、前記ルーフヘッドライニングの端末部が前記エアバッグの膨張圧で撓む際に前記樹脂クリップが前記係止孔から抜けることを特徴としている。
請求項3に記載の車両用カーテンエアバッグ装置では、ルーフヘッドライニング端末部の裏面に固定される樹脂クリップが、プロテクタの延長部の下端部に形成された係止孔に差し込まれて係止される。これにより、通常時におけるルーフヘッドライニング端末部の不用意な撓みを一層効果的に防止又は抑制することができる。一方、ルーフヘッドライニングの端末部がエアバッグの膨張圧を受けて撓む際には、樹脂クリップがプロテクタの延長部の係止孔から抜けるが、プロテクタは樹脂クリップよりも軟質の樹脂材料によって形成されているため、樹脂クリップが延長部の係止孔から抜ける際に割れて飛散することを防止できる。また、ルーフヘッドライニングの端末部を車体側に止めるための金属クリップを廃止することができるため、組付作業性の向上やコストの低減を達成することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項3に記載の車両用カーテンエアバッグ装置において、前記延長部には、前記係止孔の内周から切り込まれた切込みが形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の車両用カーテンエアバッグ装置では、プロテクタの延長部には、係止孔の内周から切り込まれた切込みが形成されているため、切込みの幅を適宜設定変更することにより、樹脂クリップが係止孔から抜ける際の荷重を容易に調節することができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置において、前記プロテクタは、樹脂材料とゴム材料とからなる合成樹脂材料によって形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の車両用カーテンエアバッグ装置では、樹脂材料とゴム材料とからなる合成樹脂材料によってプロテクタが形成されているため、エアバッグを弾力的に保護することができる。また、請求項3又は請求項4に記載の発明に対して本発明を適用した場合には、樹脂クリップが延長部の係止孔から抜ける際に割れることを効果的に防止することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置では、ルーフヘッドライニングの端末部が室内側から押された際に不用意に撓むことを、簡単な構成で防止又は抑制することができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置では、ルーフヘッドライニング端末部への室内側からの押圧荷重に対して、延長部に高い剛性を発揮させることができると共に、エアバッグの展開時間を短縮することができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置では、通常時におけるルーフヘッドライニング端末部の不用意な撓みを一層効果的に防止又は抑制することができると共に、樹脂クリップがプロテクタの係止孔から抜ける際に割れて飛散することを防止でき、さらに、組付作業性の向上やコストの低減を達成することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置では、樹脂クリップがプロテクタの係止孔から抜ける際の荷重を容易に調節することができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置では、エアバッグを弾力的に保護することができる。
本発明の実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置の構成を示す概略的な斜視図である。 図1に示される車両用カーテンエアバッグ装置の車両搭載状態を示す概略的な拡大縦断面図であり、図1の2−2線に沿った切断面に対応した図である。 図1に示される車両用カーテンエアバッグ装置の構成部材であるエッジプロテクタ及びエアバッグの一部を示す概略的な拡大斜視図である。 図1に示される車両用カーテンエアバッグ装置の構成部材であるエッジプロテクタの延長部の一部と、ルーフヘッドライニングの一部と、サイドクリップの構成を示す斜視図である。 ルーフヘッドライニングの端末部に対して室内側から押圧荷重が作用した状態を説明するための図であり、(A)は本発明の実施形態を示す概略的な縦断面図であり、(B)及び(C)は比較例を示す概略的な縦断面図である。 エアバッグの膨張圧によってルーフヘッドライニングの端末部が撓むことによりクリップがエッジプロテクタの延長部から外れた状態を示す図2に対応した拡大縦断面図である。 ルーフヘッドライニングへのエアバッグの膨張圧の作用方向を説明するための図であり、(A)は本発明の実施形態を示す概略的な縦断面図であり、(B)は比較例を示す概略的な縦断面図である。 比較例を示す図であり、(A)は、ルーフヘッドライニングの端末部に取り付けられた樹脂クリップが、ルーフサイドレールに取り付けられた金属クリップに係止された構成を示す縦断面図であり、(B)は、エアバッグが膨張した際に樹脂クリップが割れて飛散した状態を示す(A)に対応した縦断面図である。 車体のオープニングフランジへの金属クリップの組付状態を説明するための概略的な側面図である。 本発明の実施形態に係るエッジプロテクタの延長部の一部を示し、(A)は、延長部に形成された切込みの幅が広い場合を示す概略的な斜視図であり、(B)は、延長部に形成された切込みの幅が狭い場合を示す概略的な斜視図である。
次に、図1〜図10を参照して本発明の実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置10について説明する。なお、各図中矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印INは車幅内側方向を示している。
図1に示されるように、本実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置10は、エアバッグ12と、インフレータ14(ガス発生器)と、エッジプロテクタ16(プロテクタ)とを備えている。エアバッグ12は、所謂カーテンエアバッグであり、図2に示されるように、ロール状に折り畳まれた状態で車両のルーフサイドレール18とルーフヘッドライニング20との間に配置されている(なお、図1、図3、図5〜図8においては、説明の都合上、エアバッグ12を概略的に記載している)。このエアバッグ12は、長尺状に折り畳まれており、長手方向がルーフサイドレール18の長手方向(車両前後方向)に沿う状態で車両のAピラーからCピラーまでの間に延在している。
一方、エッジプロテクタ16は、軟質の合成樹脂材料(ここではポリプロピレン (PP)の中に、エチレン‐プロピレンゴム(EPDM,EPM)を微分散させたオレフィン系熱可塑性エラストマーであるThermo Plastic Olefin(所謂TPO))によって長尺状に成形されたものであり、長手方向がルーフサイドレール18の長手方向(車両前後方向)に沿う状態で車両のAピラーからCピラーまでの間に延在している。このエッジプロテクタ16は、ルーフサイドレール18のインナパネル22とエアバッグ12との間に配置されたバッグ保護部24を有している。なお、本実施形態では、ルーフサイドレール18は、インナパネル22とアウタパネル26とリインフォースメント28とが上下両端部で接合されて形成されており、ルーフサイドレール18の下端部(車体のオープニングフランジ)にはゴム製のオープニングトリム30が取り付けられている。
エッジプロテクタ16のバッグ保護部24は、本実施形態では断面円弧状に形成されており(図2及び図3参照)、エアバッグ12の上半部を覆っている。このバッグ保護部24の上端部には、複数のタブ32がバッグ保護部24の長手方向に並んで設けられている。これらのタブ32には、それぞれ金属プレート34が取り付けられている。各金属プレート34は、上記複数のタブ32に対応してエアバッグ12の上端縁に設けられた図示しない複数の取付片を各々が挟持した状態でルーフサイドレール18のインナパネル22に締結されている。これにより、エアバッグ12及びエッジプロテクタ16がルーフサイドレール18に固定されている。
また、バッグ保護部24の車幅方向外側端部からは、下方側へ向けて延長部36が延出されている。この延長部36は、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aに対し車両前後方向から見て直角に配置された板状の延長部本体36Aと、この延長部本体36Aの下端から車幅方向外側へ延出されて端末部20Aの裏面に対向した板状の対向部36Bとを有している。この対向部36Bは、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aに沿う方向へ延出されており、当該端末部20Aの裏面に対して近接して配置されている。また、対向部36Bと延長部本体36Aとの間には、リブ38が掛け渡されている。このリブ38は、エッジプロテクタ16の長手方向に適宜間隔をあけて複数設けられている。
さらに、図1に示されるように、対向部36Bには、複数の係止孔40がエッジプロテクタ16の長手方向に適宜間隔をあけて形成されている。これらの係止孔40は、車両前後方向に沿って長尺な矩形状に形成されている。また、延長部36には、係止孔40の車幅方向内側の内周から切り込まれた切込み42が形成されている。これらの係止孔40及び切込み42は、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aの裏面に固定されたサイドクリップ46(樹脂クリップ)に対応している。
サイドクリップ46は、エッジプロテクタ16よりも硬質な樹脂材料によって成形されたものであり、図2及び図4に示されるように、端末部20Aの裏面に固定された板状の固定部46Aを備えている。この固定部46Aは、粘着テープ、接着または溶着などの手段により端末部20Aの裏面に固定されており、対向部36Bに対して当接または近接して配置されている。また、サイドクリップ46は、固定部46Aの上面から直角に突出して係止孔40に挿入された板状の突出部46Bを備えている。突出部46Bの先端部には、突出部46Bの板厚方向両側へ突出した断面三角形状の返し46Cが設けられており、この返し46Cが係止孔40の孔縁部に干渉することで、係止孔40からの突出部46Bの不用意な抜け出しが阻止されている。これにより、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aがエッジプロテクタ16に係止されている。なお、バッグ保護部24の長手方向中間部には、図示しないBピラーガーニッシュの上端部が係止されるガーニッシュ係止部48が設けられている。
一方、図1に示されるように、エアバッグ12の長手方向中間部からは、筒状のガス供給口12Aが延出されている。このガス供給口12Aは、エッジプロテクタ16のバッグ保護部24に形成された切欠50を介してバッグ保護部24の上方側へ引き出されており、このガス供給口12Aの先端には、インフレータ14が接続されている。このインフレータ14は、略円柱形状に形成されており、図示しないブラケットを介してルーフサイドレール18に固定されている。
このインフレータ14には、車両に搭載された図示しないエアバッグECUが電気的に接続されており、このエアバッグECUには、車両に搭載された図示しない側面衝突検知センサ及びロールオーバーセンサが電気的に接続されている。このエアバッグECUは、側面衝突検知センサ及びロールオーバーセンサによって車両の側面衝突状態又はロールオーバー状態が検知された際にインフレータ14に通電してインフレータ14を作動させる。これにより、インフレータ14がガス供給口12Aを介してエアバッグ12内へガスを噴出するようになっている。
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のカーテンエアバッグ装置10では、エッジプロテクタ16は、バッグ保護部24の車幅方向外側端部から下方側へ延出された延長部36を有しており、この延長部36の下端部に設けられた対向部36Bが、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aの裏面に固定されたサイドクリップ46の固定部46Aに当接している。したがって、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aが通常時に室内側から押された場合でも、エッジプロテクタ16の延長部36によってルーフヘッドライニングの端末部20Aを支持することができる。これにより、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aが不用意に撓む(ぶかつく)ことを、簡単な構成で防止することができる。
しかも、延長部36の延長部本体36Aは、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aに対して直交する方向に延出されているため、端末部20Aへの室内側からの押圧荷重F(図5(A)参照)に対して、延長部本体36Aが最も高い剛性を発揮する。つまり、図5(B)及び図5(C)に示される比較例のように、延長部本体36Aが端末部20Aに対して傾斜している場合には、押圧荷重Fによって延長部本体36Aに曲げ荷重が作用するが、図5(A)に示される本実施形態では、延長部本体36Aに曲げ荷重が作用することを防止できるため、延長部本体36Aの厚さ寸法を薄くした場合でも、押圧荷重Fに対する延長部本体36Aの剛性を確保することができる。これにより、エッジプロテクタ16の重量を軽量化しつつ、端末部20Aの不用意な撓みを防止することができる(なお、図5(A)〜図5(C)では説明の都合上、サイドクリップ46の図示を省略している)。
また、本実施形態では、延長部本体36Aと対向部36Bとの間にリブ38が掛け渡されているため、当該リブ38によって延長部本体36A及び対向部36Bを効果的に補強することができ、延長部本体36A及び対向部36Bの変形に起因する端末部20Aの撓みを効果的に防止することができる。
一方、車両が側面衝突又はロールオーバーをすると、エアバッグECUによってインフレータ14が作動され、ガス供給口12Aを介してエアバッグ12内にガスが噴出される。これにより、エアバッグ12がエッジプロテクタ16のバッグ保護部24から反力を受けつつ下方側へ膨張するが、この際、エアバッグ12は、エッジプロテクタ16のバッグ保護部24によってルーフサイドレール18のインナパネル22との干渉を防止される。したがって、インナパネル22の角部やバリ等との干渉によってエアバッグ12が破損することを防止できる。しかも、このエッジプロテクタ16は、ゴム材が混ぜ合わされた軟質の合成樹脂材料(所謂TPO)によって成形されたものであるため、エアバッグ12を弾力的に保護しつつ、エアバッグ12を下方側へ良好に膨張させることができる。
エアバッグ12が下方側へ膨張すると、このエアバッグ12の膨張圧によってルーフヘッドライニング20の端末部20Aが下方側へ押圧される。これにより、図6に示されるように、サイドクリップ46の突出部46Bがエッジプロテクタ16の係止孔40から抜け出して、エッジプロテクタ16に対する端末部20Aの係止が解除される。これにより、エアバッグ12は、端末部20Aを下方側へ撓ませつつ(押し下げつつ)、ルーフサイドレール18の下方側へカーテン状に展開する。これにより、側面衝突又はロールオーバーの衝撃から車両乗員を良好に保護することができる。
ここで、本実施形態では、上述した如くエアバッグ12が膨張展開する際には、エッジプロテクタ16の延長部本体36Aによってエアバッグ12が膨張展開方向を案内されるため、図7(A)に示されるように、エアバッグ12の膨張圧Pがルーフヘッドライニング20の端末部20Aに対して直角に作用する。これにより、端末部20Aを迅速に下方側へ撓ませる(こじ開ける)ことができるため、エアバッグ12の展開時間を短縮することができる。つまり、図7(B)に示される比較例においては、エアバッグ12が端末部20Aに対して斜めに当るため、エアバッグ12の膨張圧Pのうち端末部20Aと平行な水平成分Pが生じてしまい端末部20Aをこじ開け難くなるが、本実施形態ではこれを回避することができる(なお、図7(A)及び図7(B)では説明の都合上、サイドクリップ46の図示を省略している)。
また、上述した如くルーフヘッドライニング20の端末部20Aがエアバッグ12の膨張圧を受けて下方側へ撓む際には、サイドクリップ46の突出部46Bがエッジプロテクタ16の係止孔40から抜けるが、このエッジプロテクタ16はサイドクリップ46よりも軟質の合成樹脂材料(ここではTPO)によって形成されているため、サイドクリップ46が係止孔40から抜ける際に割れて飛散することを防止できる。
つまり、図8(A)に示される比較例のように、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aに固定されたサイドクリップ46の突出部46Bが、ルーフサイドレール18の下端部に取り付けられた硬質な金属クリップ100に係止された構成の場合、端末部20Aがエアバッグ12の膨張圧を受けて下方側へ撓む際には、突出部46Bが金属クリップ100から斜めに(端末部20Aの撓み方向へ)抜けることができないため、図8(B)に示されるように、突出部46Bが割れて飛散することがある。また、飛散した突出部46Bの破片がエアバッグ12に当ると、エアバッグ12がバーストする可能性もある。この点、本実施形態では、サイドクリップ46の突出部46Bが係止孔40から抜ける際には、サイドクリップ46よりも軟質なエッジプロテクタ16が変形することにより、突出部46Bが係止孔40から斜めに抜けることが許容されるため、突出部46Bに作用する荷重が低減される。これにより、突出部46Bが割れて飛散すること及びエアバッグ12のバーストを回避することができる。
しかも、上述の如き金属クリップ100は、図9に示されるように、車体102のオープニングフランジ104、106に複数個が組付けられるため、その組付作業が煩雑であるが、本実施形態では、このような金属クリップ100を廃止することができるため、組付作業性の向上やコストの低減を達成することができる。
さらに、本実施形態では、サイドクリップ46に設けられた突出部46Bが、エッジプロテクタ16の対向部36Bに形成された係止孔40に差し込まれて係止されるため、簡単な構成でサイドクリップ46をエッジプロテクタ16に係止することができる。しかも、エッジプロテクタ16の延長部36には、係止孔40の内周から切り込まれた切込み42が設けられているため、切込み42の幅を適宜設定変更することにより、サイドクリップ46の突出部46Bが係止孔40から抜ける際の荷重を容易に調節することができる。つまり、図10(A)に示されるように、切込み42の幅を広くすれば、突出部46Bが係止孔40から抜ける際の荷重を低減することができ、図10(B)に示されるように突出部46Bの幅を狭くすれば、突出部46Bが係止孔40から抜ける際の荷重を増加させることができる。したがって、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aの係止強度とエアバッグ12の展開性能とを最適な状態にバランスさせることができる。
なお、上記実施形態では、エッジプロテクタ16が所謂TPO(樹脂材料とゴム材料とからなる合成樹脂材料)によって形成された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、エッジプロテクタ16が他の種類の樹脂材料によって形成された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、エッジプロテクタ16の延長部36に切込み42が形成された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、切込み42が省略された構成にしてもよい。
さらに、上記実施形態では、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aの裏面に固定されたサイドクリップ46が、エッジプロテクタ16の延長部36に形成された係止孔40に差し込まれて係止される構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aの係止構造は適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、エッジプロテクタ16の延長部36の延長部本体36Aが、ルーフヘッドライニング20の端末部20Aに対し車両前後方向から見て直角に配置された構成にしたが、請求項1に係る発明はこれに限らず、延長部本体36Aが端末部20Aに対して傾斜した配置された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、エアバッグ12がロール状に折り畳まれた構成にしたが、本発明はこれに限らず、蛇腹折りやロール折りと蛇腹折りとを組み合わせた構成でもよい。さらに、エッジプロテクタ16のバッグ保護部24が断面円弧状に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、バッグ保護部の形状はエアバッグ12の断面形状に合わせて適宜変更することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 車両用カーテンエアバッグ装置
12 エアバッグ
14 インフレータ(ガス発生器)
16 エッジプロテクタ(プロテクタ)
18 ルーフサイドレール
20 ルーフヘッドライニング
20A 端末部
24 バッグ保護部
36 延長部
40 係止孔
42 切込み
46 サイドクリップ(樹脂クリップ)

Claims (5)

  1. 車両のルーフサイドレールとルーフヘッドライニングとの間に折り畳み状態で配設され、ガス発生器が発生させたガスの圧力で膨張することにより前記ルーフヘッドライニングの端末部を撓ませつつ下方側へ展開するエアバッグと、
    樹脂材料によって形成され、前記エアバッグと前記ルーフサイドレールとの間に配置されるバッグ保護部、及び、前記バッグ保護部から下方側へ延出され、下端部が前記ルーフヘッドライニングの端末部の裏面に当接又は近接して配置される延長部を有するプロテクタと、
    を備えた車両用カーテンエアバッグ装置。
  2. 前記プロテクタの前記延長部は、前記ルーフヘッドライニングの端末部の裏面に対して直角に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  3. 樹脂材料によって形成され、前記ルーフヘッドライニングの端末部の裏面に固定される樹脂クリップを有し、前記プロテクタは、前記樹脂クリップよりも軟質の樹脂材料によって形成されると共に、前記延長部の下端部には、前記樹脂クリップが差し込まれて係止される係止孔が形成され、前記ルーフヘッドライニングの端末部が前記エアバッグの膨張圧で撓む際に前記樹脂クリップが前記係止孔から抜けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  4. 前記延長部には、前記係止孔の内周から切り込まれた切込みが形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  5. 前記プロテクタは、樹脂材料とゴム材料とからなる合成樹脂材料によって形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
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