JP2011155043A - 配線基板 - Google Patents

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JP2011155043A JP2010014084A JP2010014084A JP2011155043A JP 2011155043 A JP2011155043 A JP 2011155043A JP 2010014084 A JP2010014084 A JP 2010014084A JP 2010014084 A JP2010014084 A JP 2010014084A JP 2011155043 A JP2011155043 A JP 2011155043A
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Abstract

【課題】 上面に配置された薄膜コンデンサの小型化に有効であり、小型化が容易な配線基板を提供する。
【解決手段】 絶縁基板1の上面に配線導体2と電気的に接続された薄膜コンデンサCが配置されており、薄膜コンデンサCは、絶縁基板1の上面に被着され、貫通穴3aが設けられた絶縁層3と、絶縁層3の貫通穴3a内に上面が絶縁層3の上面と同じ高さになるように充填された薄膜導体層からなる下部電極4と、下部電極4の上面に、この上面の全面から周囲の絶縁層3の上面にかけて被着された誘電体層5と、誘電体層5の上面に下部電極4に対向するように被着された薄膜導体層からなる上部電極6とで構成されている配線基板である。下部電極4が貫通穴3a内に配置された絶縁層3の上面まで誘電体層5が被着されているため、下部電極4の上面の全部を薄膜コンデンサCの電極として有効に機能させることができ、小型化に有効である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、配線導体が被着された絶縁基板に、この配線導体と電気的に接続した薄膜コンデンサが配置されてなる配線基板に関するものである。
従来、電子部品搭載用等に使用される配線基板として、セラミック焼結体等からなる絶縁基板の上面等の表面や内部に配線導体が被着され、この絶縁基板に配線導体と電気的に接続されたコンデンサが配置された配線基板が知られている。
このような配線基板は、例えば配線導体の一部に電子部品の電極や電子部品の電気検査を行なうためのプローブが接続され、配線導体の他の一部が外部電気回路に接続される。そして、配線導体を介して電子部品が外部電気回路と電気的に接続され、信号の送受や、電子部品に対する電気的な検査等が行なわれる。
なお、上記配線基板のコンデンサは、配線導体を介して電子部品の接地用や電源用の電極等と電気的に接続され、電子部品に対して所定の電位を供給する。近年、このようなコンデンサとして、例えば図4に示すように、絶縁基板11の上面に被着された薄膜導体層からなる下部電極14と、下部電極14の表面に被着された誘電体層15と、誘電体層15の上面に被着された薄膜導体層からなる上部電極16とからなるものが、薄型化や高容量化が容易であることから、多用されるようになってきている。薄膜コンデンサの下部電極14および上部電極16は、絶縁基板11の厚み方向の一部または全部を貫通する貫通導体17を介して絶縁基板11の表面や内部に配置された配線導体12と電気的に接続されている。なお、図4において18は上部電極16と配線導体12とを電気的に接続するための薄膜配線であり、19は、薄膜配線18と下部電極14との間の電気絶縁性を確保するための樹脂材料等からなる絶縁材である。
特開2001−326305号公報 特開2006−303043号公報 特開2007−103736号公報
しかしながら、このような配線基板においては、下部電極を形成する薄膜導体層の外周まで誘電体層を被着させることが難しく、下部電極の面積(平面視したときの面積)に対してコンデンサとして有効に機能する部分が小さいため、小型化が難しいという問題点があった。
これは、下部電極14の上面の外周まで誘電体層15をスパッタリング法等の方法で被着させようとすると、下部電極14の外周および外周に近い部分で誘電体層15の厚みや膜質がばらつきやすいためである。下部電極14の外周付近では、例えばエッチング等によって下部電極14となる薄膜導体層を所定のパターンに加工する時の粒子欠損等に伴い薄膜導体層が急峻な形状となりやすいため、その上面への被着物である誘電体層15も影響を受けて厚みや膜質がばらつきやすくなる。
特に、近年、電子部品の小型化等に対応して配線基板にも小型化が求められるようにな
ってきているため、このような下部電極のうち有効に利用できない部分がわずかなものであったとしても、配線基板の有効な小型化の妨げになってしまう。
本発明は上記従来の技術の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、絶縁基板の上面に配置された薄膜コンデンサの小型化が可能であり、小型化に有効な配線基板を提供することにある。
本発明の配線基板は、セラミック焼結体からなる絶縁基板に配線導体が被着され、該配線導体と電気的に接続された薄膜コンデンサが前記絶縁基板の上面に配置された配線基板であって、前記薄膜コンデンサは、前記絶縁基板の上面に被着され、厚み方向に貫通する貫通穴が設けられた絶縁層と、該絶縁層の前記貫通穴内に上面が前記絶縁層の上面と同じ高さになるように充填された薄膜導体層からなり、前記配線導体の一部に電気的に接続された下部電極と、前記下部電極の上面に該上面の全面から周囲の前記絶縁層の上面にかけて被着された誘電体層と、該誘電体層の上面に前記下部電極に対向するように被着された薄膜導体層からなり、前記下部電極に接続された一部の前記配線導体とは異なる他の前記配線導体に電気的に接続された上部電極とによって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、上記構成において、前記絶縁基板の内部の上面視で前記誘電体層と重なる範囲に、上端が前記下部電極の下面に接続された貫通導体が配置されており、前記下部電極の弾性率が前記貫通導体の弾性率よりも大きいことを特徴とする。
本発明の配線基板によれば、薄膜コンデンサは、絶縁基板の上面に被着され、厚み方向に貫通する貫通穴が設けられた絶縁層と、絶縁層の貫通穴内に上面が絶縁層の上面と同じ高さになるように充填された薄膜導体層からなり、配線導体の一部に電気的に接続された下部電極と、下部電極の上面にこの上面の全面から周囲の絶縁層の上面にかけて被着された誘電体層と、誘電体層の上面に下部電極に対向するように被着された薄膜導体層からなり、下部電極に接続された一部の配線導体とは異なる他の配線導体に電気的に接続された上部電極とによって構成されていることから、薄膜コンデンサの部分の小型化が容易であり、小型化に有効な配線基板を提供することができる。
すなわち、薄膜コンデンサを構成する下部電極について、この下部電極の上面から、上面の高さが同じである絶縁層の上面にかけて誘電体層が被着されている、つまり下部電極の全面に誘電体層が被着されている。また、この誘電体層は下部電極よりも外側に広がっているので、その上面に、下部電極の全面と対向するように薄膜導体層を被着させて上部電極を配置することも容易である。この場合、下部電極の上面の外周から絶縁層の上面にかけて一続きの平面(被蒸着物の表面)とみなせるため、下部電極の外周においても誘電体層の厚みや膜質のばらつきを効果的に抑制することができる。したがって、下部電極の全体を薄膜コンデンサを構成する電極として有効に利用することができるため、薄膜コンデンサの小型化が容易である。
また、本発明の配線基板において、絶縁基板の内部の上面視で誘電体層と重なる範囲に、上端が下部電極の下面に接続された貫通導体が配置されており、下部電極の弾性率が貫通導体の弾性率よりも大きい場合には、下部電極を配線導体に接続する貫通導体を誘電体層の下側に配置しているため、貫通導体を接続させるために下部電極を誘電体層よりも外側に延ばすような必要がなく、より一層の小型化を図ることができる。また、貫通導体よりも下部電極の方が弾性率が高い(変形しにくい)ため、誘電体層の下側に貫通導体を配置しても、貫通導体の熱膨張による突き上げを抑制して、誘電体層の変形を抑制する効果を得ることができる。したがって、この場合には、薄膜コンデンサにおける静電容量値の
精度を確保しながら、より一層の小型化に有効な配線基板を提供することができる。
本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。 従来の配線基板の一例を示す断面図である。
本発明の配線基板を添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。図1において、1は絶縁基板,2は配線導体,3は絶縁層,4は下部電極,5は誘電体層,6は上部電極であり、誘電体層5と、誘電体層5を挟んで互いに対向し合う下部電極4および上部電極6とにより薄膜コンデンサCが構成されている。
絶縁基板1は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミック焼結体,ガラス母材中に結晶成分を析出させた結晶化ガラスまたは雲母やチタン酸アルミニウム等の微結晶焼結体からなる、金属材料とほぼ同等の精密な機械加工が可能なセラミック材料(いわゆるマシナブルセラミックス)等のセラミック材料や、ソーダガラス,ホウケイサンガラス,石英ガラス,結晶化ガラス等のガラス材料や、エポキシ樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,ポリキノリン樹脂,ポリフェニレンエーテル樹脂,ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アラミド樹脂等の樹脂材料や、これらの樹脂材料にガラス繊維やシリカから成るフィラーを含浸させた複合材料、またはシリコンにより形成されている。
絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に適当な有機バインダおよび有機溶剤を添加混合して作製したスラリーをドクターブレード法やリップコータ法等のシート成形技術でシート状に成形することによってセラミックグリーンシートを作製して、その後、セラミックグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工によって適当な形状および寸法とするとともに、これを約1300〜1500℃の温度で焼成することによって製作することができる。
絶縁基板1は、例えば四角板状や円板状等であり、例えば上面が、実装や電気チェックを行なう電子部品(図示せず)を搭載(電子部品を配線基板に電気的および機械的に接続して電子装置とするための実装、または電子部品に対して電気的なチェックを施すための一時的な載置)するための部位として使用される。電子部品としては、ICやLSI等の半導体集積回路素子およびLED(発光ダイオード)やPD(フォトダイオード),CCD(電荷結合素子)等の光半導体素子を含む半導体素子,弾性表面波素子や水晶振動子等の圧電素子,容量素子,抵抗器,半導体基板の表面に微小な電子機械機構が形成されてなるマイクロマシン(いわゆるMEMS素子)等の種々の電子部品が挙げられる。
この絶縁基板1の上面や下面等の表面や内部に配線導体2が形成されている。配線導体2は、例えば電子部品と電気的に接続されて、この電子部品に対する信号の送受や、電子部品に対する電気的なチェックを行なうためのプローブを接続するための端子として機能する。
このような配線基板において、配線導体2の一部に電子部品の電極(図示せず)や電子部品の電気検査を行なうためのプローブ(図示せず)が接続され、配線導体2の他の部分が回路基板等の外部電気回路基板(図示せず)に接続される。そして、絶縁基板1の上面
の配線導体2を介して、電子部品が外部電気回路(上記回路基板の電気回路等)と電気的に接続され、電子部品と外部電気回路との間の信号の送受や、電子部品に対する電気的なチェック等が行なわれる。なお、電子部品に対する電気的なチェックは、例えば半導体集積回路素子の集積回路が正常に作動するか否かの検査である。この場合には、半導体基板(シリコンウエハ等)に形成された多数の半導体集積回路素子(図示せず)に対して、個片に切断する前に一括して検査を行なうために、この配線基板が半導体基板と同じ程度の大きさの母基板に配列形成されたものが使用される。この場合の配線基板(多数個配列された配線基板)は、いわゆるプローブカードとして使用することができる。
配線導体2は、例えば、銅や銀,パラジウム,金,白金,アルミニウム,クロム,ニッケル,コバルト,チタン,タングステン,モリブデン,マンガン等の金属材料またはこれらの金属材料の合金材料からなる。
この金属材料は、例えば、メタライズ層やスパッタリング層,蒸着層,めっき層等の形態で絶縁基板1の表面や内部に被着されている。
これらの配線導体2は、絶縁基板1の上面に配置された薄膜コンデンサCと電気的に接続されている。薄膜コンデンサCは、配線導体2を介して電子部品の接地用や電源用の電極等と電気的に接続され、電子部品に対して接地および電源等の所定の電位を供給する。
薄膜コンデンサCは、下部電極4および上部電極6がいずれも薄膜導体層からなり、誘電体層5もスパッタリング法や蒸着法等の薄膜法によって薄膜誘電体層として下部電極4および絶縁層3の上面に被着できるため、薄型化に有効である。また、誘電体層5が薄膜誘電体層として被着されるため、静電容量を大きくする上でも有効である。
本発明の配線基板において、薄膜コンデンサCは、絶縁基板1の上面に被着され、厚み方向に貫通する貫通穴3aが設けられた絶縁層3と、絶縁層3の貫通穴3a内に上面が絶縁層3の上面と同じ高さになるように充填された薄膜導体層からなり、配線導体2の一部に電気的に接続された下部電極4と、下部電極4の上面にこの上面の全面から周囲の絶縁層3の上面にかけて被着された誘電体層5と、誘電体層5の上面に下部電極4に対向するように被着された薄膜導体層からなり、下部電極4に接続された一部の配線導体2とは異なる他の配線導体2に電気的に接続された上部電極6とによって構成されていることから、薄膜コンデンサCの小型化(上面視したときの面積の小型化)が容易であり、小型化に有効な配線基板を提供することができる。
すなわち、薄膜コンデンサCを構成する下部電極4について、この下部電極4の上面から、上面の高さが同じである絶縁層3の上面にかけて誘電体層5が被着されている、つまり下部電極4の全面に誘電体層5が被着されている。また、この誘電体層5は下部電極4よりも外側に広がっているので、その上面に、下部電極4の全面と対向するように薄膜導体層5を被着させて上部電極6を配置することも容易である。この場合、下部電極4の上面の外周から絶縁層3の上面にかけて一続きの平面(被蒸着物の表面)とみなせるため、下部電極4の外周においても誘電体層5の厚みや膜質のばらつきを効果的に抑制することができる。したがって、下部電極4の全体を薄膜コンデンサCを構成する電極として有効に利用することができるため、薄膜コンデンサCの小型化が容易である。
絶縁層3は、セラミック焼結体からなる絶縁基板1の上面に強固に被着させることが容易で、貫通穴3aを形成することが可能な材料であれば、樹脂材料やガラス材料,セラミック材料等の絶縁材料を、必要な電気特性等の特性や作業性,コスト等の条件に応じて適宜選んで用いるようにすればよい。
このような絶縁材料としては、ポリイミド樹脂やシリコーン樹脂,エポキシ樹脂,アクリル樹脂,メタクリル樹脂,液晶ポリマー等の樹脂材料、およびホウケイ酸系ガラスやリン酸塩系ガラス等のガラス材料を挙げることができる。
また、絶縁層3の貫通穴3aは、例えば絶縁層3を厚み方向に貫通した、開口が円形状や四角形状等のものである。貫通穴3aは、例えば、上記のように絶縁層3を被着させる際に、絶縁基板1の上面のうち貫通穴3aを形成しようとする部位にあらかじめマスク材(図示せず)を配置しておいて、この部分に絶縁層3となる絶縁材料が被着しないようにしておけば形成することができる。また、貫通穴3aは、絶縁層3の貫通穴3aを形成しようとする部位を除いてマスク材(図示せず)で被覆しておいて、このマスク材から露出した部分を溶剤等で除去する方法で形成することもできる。
なお、絶縁層3の貫通穴3aの中に、上面の高さが絶縁層3と同じである下部電極4となる薄膜導体層が充填されるため、絶縁層3の厚みは少なくとも後述する下部電極4の厚みと同じ厚みとする必要があり、下部電極4より厚くても構わない。
下部電極4を形成する薄膜導体層は、例えば、チタンや銅,銀,タンタル,パラジウム,金,白金,アルミニウム,クロム,ニッケル,コバルト等の金属材料またはこれらの金属材料の合金材料からなる。この金属材料は、例えば、スパッタリング法や蒸着法,めっき法等の方法で絶縁基板1の上面に被着されている。
下部電極4を形成する薄膜導体層は、例えば、まず貫通穴3a内に露出する絶縁基板1の上面に、クロム,モリブデン,チタン等からなる密着金属層(図示せず)をスパッタリング法で被着させ、その上に銅等の金属薄膜層(図示せず)をめっき法やスパッタリング法等によって絶縁基板1の上面に被着させることができる。この場合、フォトリソグラフ法やエッチング法を用いて上記の密着金属層や金属薄膜層の形状および寸法を調整して、下部電極4の形状および寸法を調整するようにしてもよい。
下部電極4の厚みは、例えば上記のように順次被着された密着金属層および金属薄膜層からなる場合であれば、約2〜10μm程度である。
下部電極4と配線導体2との電気的な接続は、例えば絶縁基板1の上面に配線導体2の一部を被着させて、この配線導体2に下部電極4の一部を直接に接続させることによって行なうことができる。また、絶縁基板1の内部に貫通導体7を形成し、この貫通導体7を介して下部電極4と絶縁基板1の内部や表面(下面等)の配線導体2とを電気的に接続させることもできる。
誘電体層5を形成する誘電体材料としては、チタン酸塩系の誘電体材料を用いることができる。また、誘電体層5を形成する誘電体材料は、上記下部電極4と同様の薄膜法によって下部電極4の上面から絶縁層3の上面にかけて被着させることができる。
この誘電体材料としては、比誘電率が100以上の材料を用いることが好ましい。このよ
うな誘電体材料としては、具体的には酸化チタン系のチタン酸バリウム,チタン酸ストロンチウム等が挙げられる。
誘電体層5の厚みは、薄膜コンデンサCの静電容量を高くする上では薄いほど好ましく、例えば、チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムからなる場合であれば、約0.01〜0.1μm程度に設定すればよい。
上部電極6を形成する薄膜導体層は、例えば、下部電極4を形成するものと同様の材料
を用い、同様の方法で誘電体層5の表面に被着されている。また、この上部電極6を形成する薄膜導体層の厚みも、下部電極4の場合と同じ程度に設定すればよい。
上部電極6と配線導体2との電気的な接続は、例えば、上部電極6から誘電体層5の外側面および絶縁層3の露出表面を経て絶縁基板1の配線導体2に接続するように薄膜配線8を設けることによって行なうことができる。
薄膜配線8は、例えば下部電極4や上部電極6を形成する薄膜導体層と同様の材料を用い、同様の方法で所定部位に被着させることができる。この場合、下部電極4が絶縁層3の貫通穴3aの中に配置されているので、薄膜配線8が下部電極4と接することはなく、従来技術で必要であった絶縁材(図4における絶縁材19等)は不要である。
本発明の配線基板について一例を挙げると、例えば電子部品である半導体素子のデカップリング用として静電容量が約100nF程度の薄膜コンデンサCを配置するとき、下部電
極4と上部電極6との対向し合う面積を0.5mm(例えば、1辺の長さが約0.71mmの
正方形状等)とし、チタン酸バリウムで形成した誘電体層5の厚みを約0.05μmとした場合に、本発明の配線基板であれば、少なくとも下部電極4および上部電極6の面積0.5m
に配線導体2や薄膜配線8を配置するスペースを確保するための面積0.1mmを加
えて、平面視したときの面積を0.6mm程度に抑えることができる。
これに対して、例えば図4に示したような従来技術の配線基板であれば、下部電極14の外周部に誘電体層15が被着されない部分を少なくとも約0.1mmの幅で枠状に確保する必
要があるため、少なくともこれに相当する分は上記本発明の配線基板の一例の場合よりも大きくなってしまう。例えば、上記のように下部電極14と上部電極16との対向し合う面積を0.5mm(上部電極16が、1辺の長さが約0.71mmの正方形状等)とする場合であれ
ば、下部電極14の面積が約0.66mm程度(1辺の長さが約0.81mmの正方形状等)必要であり、配線基板の面積は約0.76mm以上になる。したがって、この一例の場合であれば、本発明の配線基板は従来技術の配線基板に比べて約78%程度に小型化することができる。
また、本発明の配線基板において、例えば図3に示すように、絶縁基板1の内部の上面視で誘電体層5と重なる範囲に、上端が下部電極4の下面に接続された貫通導体7が配置されており、下部電極4の弾性率が貫通導体7の弾性率よりも大きい場合には、下部電極4を配線導体2に接続する貫通導体7を誘電体層5の下側に配置しているため、貫通導体7を接続させるために下部電極4を誘電体層5よりも外側に延ばすような必要がなく、より一層の小型化を図ることができる。また、貫通導体7よりも下部電極4の方が弾性率が高い(変形しにくい)ため、誘電体層5の下側に貫通導体7を配置しても、貫通導体7の熱膨張による突き上げを抑制して、誘電体層5の変形を抑制する効果を得ることができる。したがって、この場合には、薄膜コンデンサCにおける静電容量値の精度を確保しながら、より一層の小型化に有効な配線基板を提供することができる。
この場合の下部電極4および貫通導体7としては、例えば、下部電極4を銅(25℃における弾性率が約1.36×1011Pa)からなるものとし、貫通導体7を銀(25℃における弾性率が約1.00×1011Pa)からなるものとすればよい。これらの銅や銀等の金属材料は、例えば、メタライズ法やめっき法,スパッタリング法,蒸着法等の方法で形成することができる。下部電極4と貫通導体7との間で上記の程度に弾性率の差があれば、弾性率が比較的高い下部電極4によって貫通導体7の突き上げを抑えて、誘電体層5の変形を効果的に抑制することができる。
なお、貫通導体7は、例えば絶縁基板1にレーザ加工等で貫通孔(符号なし)を形成し
、この貫通孔内に銀等の金属材料をメタライズ法やめっき法等の方法で充填することによって形成することができる。また、貫通導体7は、絶縁基板1となるセラミックグリーンシートに機械的な打ち抜き加工やレーザ加工等で貫通孔を形成しておいて、この貫通孔内に銀等の金属材料のペーストを充填した後、セラミックグリーンシートと同時焼成することによって形成することもできる。
このような貫通孔は、例えば直径が約50〜300μm程度の円形状や、これと同程度の開
口の面積を有する楕円形状や四角形状等であり、貫通導体7もこのような形状である。そして、少なくともこのような貫通孔および貫通導体7を形成するの必要な面積が絶縁基板1において不要になるため、これに応じて配線基板1の小型化ができる。例えば、貫通孔が直径約300μmの円形状の場合であれば、約0.3mm程度以上の小型化ができる。
また、本発明の配線基板は、例えば図3に示すように、絶縁基板1の上面に複数の薄膜コンデンサCが配置されているものでもよい。このように複数の薄膜コンデンサCを配置する場合には、絶縁層3および下部電極4の上面を覆う誘電体層5を複数の下部電極4の間でまとめて利用することができるため、従来技術に比べての小型化をより効果的なものとすることができる。なお、図3は本発明の配線基板の実施の形態の他の例を示す断面図である。図3において図1と同様の部位には同様の符号を付している。
この場合、複数の薄膜コンデンサCのそれぞれの下部電極4の間には絶縁層3が介在しているので、隣り合う薄膜コンデンサCの間で、それぞれの下部電極4間の電気的な絶縁性の確保が容易であり、下部電極4同士の間の隣接間隔を小さくすることも容易である。また、図3に示した例のように、誘電体層5を複数の薄膜コンデンサCの間で一続きに(1回のスパッタリング等の加工で)形成することができるため、個々の薄膜コンデンサC毎に誘電体層5を、パターン調整しながら形成するような場合に比べて配線基板の生産性を高くする上でも有利である。
なお、図3に示す例において、貫通穴3aは、平面視したときの一部分においてのみ、絶縁層3を厚み方向に完全に貫通していて、この部分で下部電極4と貫通導体7とが直接接続できるようにされている。このように、貫通穴3aは、絶縁層3を完全に貫通していない部分があっても(絶縁層3を厚み方向に部分的に貫通している部分があっても)構わない。貫通穴3aのうち絶縁層3を厚み方向に部分的に貫通している部分がある場合には、例えば、比較的表面粗さが粗いセラミック焼結体からなる絶縁基板1の上面に下部電極4を形成する薄膜導体層が直接に被着される範囲が小さくなるため、下部電極4の厚みばらつき等を抑制する上で有効である。
1・・・絶縁基板
2・・・配線導体
3・・・絶縁層
3a・・貫通穴
4・・・下部電極
5・・・誘電体層
6・・・上部電極
7・・・貫通導体
8・・・薄膜配線

Claims (2)

  1. セラミック焼結体からなる絶縁基板に配線導体が被着され、該配線導体と電気的に接続された薄膜コンデンサが前記絶縁基板の上面に配置された配線基板であって、前記薄膜コンデンサは、前記絶縁基板の上面に被着され、厚み方向に貫通する貫通穴が設けられた絶縁層と、該絶縁層の前記貫通穴内に上面が前記絶縁層の上面と同じ高さになるように充填された薄膜導体層からなり、前記配線導体の一部に電気的に接続された下部電極と、前記下部電極の上面に該上面の全面から周囲の前記絶縁層の上面にかけて被着された誘電体層と、該誘電体層の上面に前記下部電極に対向するように被着された薄膜導体層からなり、前記下部電極に接続された一部の前記配線導体とは異なる他の前記配線導体に電気的に接続された上部電極とによって構成されていることを特徴とする配線基板。
  2. 前記絶縁基板の内部の上面視で前記誘電体層と重なる範囲に、上端が前記下部電極の下面に接続された貫通導体が配置されており、前記下部電極の弾性率が前記貫通導体の弾性率よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の配線基板。
JP2010014084A 2010-01-26 2010-01-26 配線基板 Pending JP2011155043A (ja)

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