JP2011146032A - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数ページを含む文書データから第1の印刷装置にて印刷されるページを選択する選択手段と、第1の印刷装置にて出力された選択されたページの印刷物が第2の印刷装置のインサータから給紙されることを示す属性を選択されたページに対して指定する指定手段と、複数ページを含む文書データを印刷する指示に応じて指定手段により属性が指定されていないページが第2の印刷装置において印刷され、かつ、指定手段により属性が指定されたページの印刷物が第2の印刷装置のインサータから給紙されるような印刷データを生成する生成手段と、を備える。
【選択図】図13
Description
PODでは、印刷装置で扱うジョブを、比較的小ロットのジョブに分けることで、大掛かりな装置、システムを用いずに、短納期で印刷処理を取り扱うことを目指している。PODでは、例えば、デジタル複写機やデジタル複合機等の画像形成装置を最大限に活用して、電子データを用いたデジタルプリントを実現している。
1つは、画像形成装置の紙搬送路と接続され、画像形成装置から出力された紙が前記紙搬送路を介して搬送されるフィニッシャであり、これは「インラインフィニッシャ」と呼ばれる。
もう一つは、ネットワークでは接続されているが、画像形成装置とは紙搬送路を介して結合していないため、印刷済の紙の自動搬送が行われずオペレータの手作業を必要とするフィニッシャで、「ニアラインフィニッシャ」と呼ばれている。
更に、ネットワークでも接続されておらず、情報の伝達手段もないフィニッシャであり、これは「オフラインフィニッシャ」と呼ばれている。
画像形成装置(以下、プリンタという)付属のインラインフィニッシャや、ニアラインフィニッシャの中には、印刷や後処理中に用紙を挿入することができる「インサータ」機能を持つものがある。この「インサータ」機能を使うことにより、例えば表紙や合紙等のカラーページのみを予めカラープリンタで印刷し、その後、モノクロプリンタによる全体印刷時にプリンタ付属の「インサータ」から印刷済のカラーページを挿入しながら印刷することが可能となる。これにより、手作業でカラーページとモノクロページをマージする必要がなくなり、カラープリンタで全て一度に印刷するときよりも、コストを抑えることができるという効果がある。
なお、インサータから挿入される紙のプレビュー画像とインサータとは異なる給紙部から給紙される紙のプレビュー画像とを識別可能に表示する技術が特許文献1に記載されている。
また、従来技術では、インサータから給紙される紙のプレビュー画像には印刷内容が印刷されない。そのため、例えばプレプリント紙を挿入する場合、ユーザは、プレプリント紙の印刷内容をプレビュー画像にて確認することができなかった。
文書処理システムの概要を、図1〜図8を参照して説明する。文書処理システムでは、一般アプリケーションにより作成されたデータファイルが、電子原稿ライタによって電子原稿ファイルに変換される。製本アプリケーションは、この電子原稿ファイルを編集する機能を提供している。
図1は、文書処理システムのソフトウェア構成の一例を示す図である。文書処理システムは、情報処理装置(パソコン)100によって実現されている。一般アプリケーション101は、ワードプロセシングやスプレッドシート、フォトレタッチ、ドロー或いはペイント、プレゼンテーション、テキスト編集等の機能を提供するアプリケーションプログラムである。一般アプリケーション101は、オペレーティングシステム(OS)に対する印刷機能を有している。一般アプリケーション101は、アプリケーションデータを印刷するにあたって、OSにより提供される所定のインターフェース(例えば、GDI)を利用する。即ち、一般アプリケーション101は、作成したデータを印刷するために、前記インターフェースを提供するOSの出力モジュールに対して、予め定められる、OSに依存する形式の出力コマンド(例えば、GDI関数)を送信する。出力コマンドを受けた出力モジュールは、プリンタ等の出力デバイスが処理可能な形式にそのコマンドを変換し、変換されたコマンド(例えば、DDI関数)を出力する。出力デバイスが処理可能な形式はデバイスの種類やメーカ、機種等によって異なる。そのために、デバイスごとにデバイスドライバが提供されており、OSではそのデバイスドライバを利用してコマンドの変換を行うことにより印刷データを生成し、JL(Job Language)でくくることにより印刷ジョブを生成する。OSとしてウインドウズ(登録商標)を利用する場合には、前述した出力モジュールとしてはGDI(Graphic Device Interface)と呼ばれるモジュールが一例として挙げられる。
製本アプリケーション104は、電子原稿ファイル或いはブックファイル103を読み込み、それを編集するための機能を利用者に提供する。但し製本アプリケーション104は、各ページの内容を編集する機能は提供しておらず、ページを最小単位として構成される、後述する章やブックの構造を編集するための機能を提供している。
製本アプリケーション104によって編集されたブックファイル103を印刷する際には、製本アプリケーション104によって電子原稿デスプーラ105が起動される。電子原稿デスプーラ105は、指定されたブックファイルをハードディスクから読み出し、ブックファイルに記述された形式で各ページを印刷するために、前述したOSの出力モジュールに適合する出力コマンドを生成し、不図示の出力モジュールに出力する。その際に、出力デバイスとして使用されるプリンタ107のプリンタドライバ106がデバイスドライバとして指定される。出力モジュールは、指定されたプリンタ107のプリンタドライバ106を用いて受信した出力コマンドを、プリンタ107で解釈実行可能なデバイスコマンドに変換する。そしてデバイスコマンドはプリンタ107に送信され、プリンタ107によってコマンドに応じた画像が印刷される。
製本アプリケーション104の詳細を言及する前に、ブックファイルのデータ形式を説明する。ブックファイルは紙媒体の書物を模した3層の層構造を有する。上位層は「ブック」と呼ばれ、1冊の本を模しており、その本全般に係る属性が定義されている。その下の中間層は、本でいう章に相当し、やはり「章」と呼ばれる。各章についても、章ごとの属性が定義できる。下位層は「ページ」であり、アプリケーションプログラムで定義された各ページに相当する。各ページついてもページごとの属性が定義できる。一つのブックは複数の章を含んでいてよく、また、一つの章は複数のページを含んでもよい。
図3(A)は、ブックファイルの形式の一例を模式的に示す図である。この例のブックファイルにおける、ブック、章、ページは、それぞれに相当するノードにより示されている。一つのブックファイルは、一つのブックを含む。ブック、章は、ブックとしての構造を定義するための概念であるから、定義された属性値と下位層へのリンクとをその実体として含む。ページは、アプリケーションプログラムによって出力されたページごとのデータを実体として有する。そのため、ページは、その属性値の他、原稿ページの実体(原稿ページデータ(原稿データ))と各原稿ページデータへのリンクとを含む。なお、紙媒体等に出力する際の印刷ページは複数の原稿ページを含む場合がある。この構造に関してはリンクによって表示されず、ブック、章、ページ各階層における属性として表示される。図3において、ブック属性301には、ブック属性が定義されていると共に、2つの章属性302A、302Bがリンクされている。このリンクにより、章属性302A、302Bがブック属性301に包含されていることが表示される。章属性302Aには、ページ属性303A、303Bがリンクされ、これらページ属性が含まれることが示されている。各ページ属性303A、303Bにはそれぞれ属性値が定義され、その実体である原稿ページデータ(1)、(2)へのリンクが含まれる。これらリンクは、図3(B)に示す原稿ページデータ(原稿データ)304のデータ(1)、(2)を指し示し、ページ属性303A、303Bの実体が、原稿ページデータ(1)、(2)であることを表示する。
ブック属性に固有の項目は、印刷方法、製本詳細、表紙/裏表紙、インデックス紙、合紙、章区切りの6項目である。これらは、ブックを通して定義される項目である。印刷方法属性としては、片面印刷、両面印刷、製本印刷の3つの値を指定することができる。製本印刷とは、別途指定する枚数の用紙を束にして2つ折りにし、その束をつづり合わせることで製本が可能となる形式で印刷する方法である。製本詳細属性としては、製本印刷が指定されている場合に、見開き方向や、束になる枚数等が指定することができる。
表紙/裏表紙属性は、ブックとしてまとめられる電子原稿ファイルを印刷する際に、表紙及び裏表紙となる用紙を付加することの指定、及び付加した用紙への印刷内容の指定を含む。インデックス紙属性は、章の区切りとして、印刷装置に別途用意される耳付きのインデックス紙の挿入の指定及びインデックス(耳)部分への印刷内容の指定を含む。この属性は、印刷用紙とは別に用意された用紙を所望の位置に挿入するインサート機能を持ったインサータが使用する印刷装置に備えられている場合か、或いは、複数の給紙カセットを使用可能である場合に有効となる。これは合紙属性についても同様である。
合紙属性は、章の区切りとして、インサータから或いは給紙カセットから供給される用紙の挿入の指定、及び、合紙を挿入する場合には、給紙元の指定等を含む。
章区切り属性は、章の区切り目において、新たな用紙を使用するか、新たな印刷ページを使用するか、特に何もしないか等の指定を含む。片面印刷時には新たな用紙の使用と新たな印刷ページの使用とは同じ意味を持つ。両面印刷時には、「新たな用紙の使用」を指定すれば連続する章が1枚の用紙に印刷されることは無いが、「新たな印刷ページの使用」を指定すれば、連続する章が1枚の用紙の表裏に印刷されることがあり得る。
次に、章属性と、ページ属性について説明する。章属性とページ属性との関係もブック属性と下位層の属性との関係と同様である。
章属性に関しては、章に固有の項目はなく、全てブック属性と重複する。したがって、章属性における定義とブック属性における定義とが異なれば、章属性で定義された値が優先する。ブック属性と章属性とにのみ共通する項目は、用紙サイズ、用紙方向、N−up印刷指定、拡大縮小、排紙方法の5項目である。このうち、N−up印刷指定属性は、1印刷ページに含まれる原稿ページ数を指定するための項目である。指定可能な配置としては、1×1や1×2、2×2、3×3、4×4等がある。排紙方法属性は、排出した用紙にステイプル処理を施すか否かを指定したり、排出した用紙にZ折りを施すか否かを指定したりするための項目であり、この属性の有効性は使用する印刷装置がステイプル機能やZ折り機能を有するか否かに依存する。
ブック、章、ページについて共通な属性として、給紙部属性、ウォーターマーク属性及びヘッダ・フッタ属性がある。給紙部属性は、ブック、章、ページを印刷するのに使用する出力用紙がセットされている給紙段を指定するための項目である。ウォーターマークとは、アプリケーションで作成されたデータに重ねて印刷される、別途指定される画像や文字列等である。ヘッダ・フッタは、それぞれ各ページの上余白及び下余白に印刷されるウォーターマークである。但し、ヘッダ・フッタには、ページ番号や日時等、変数により指定可能な項目が用意されている。なお、ウォーターマーク属性及びヘッダ・フッタ属性において指定可能な内容は、章とページとは共通であるが、ブックはそれらと異なっている。ブックにおいてはウォーターマークやヘッダ・フッタの内容を設定できるし、また、ブック全体を通してどのようにウォーターマークやヘッダ・フッタを印刷するかを指定することができる。一方、章やページでは、その章やページにおいて、ブックで設定されたウォーターマークやヘッダ・フッタを印刷するか否かを指定することができる。
ブックファイルは上述したような構造及び内容を有している。次に、製本アプリケーション104及び電子原稿ライタ102によってブックファイルを作成する手順(処理)を説明する。ブックファイルの作成は、製本アプリケーション104によるブックファイルの編集操作の一環として実現される。図4は、製本アプリケーションによりブックファイルを開く際の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、製本アプリケーション104は、開こうとするブックファイルが、新規作成すべきものであるか、それとも既存のものであるか判定する(ステップS401)。新規作成の場合には、製本アプリケーション104は、章を含まないブックファイルを新規に作成する(ステップS402)。新規に作成されるブックファイルは、図3の例で示せば、ブック属性301のノードのみ有し、章のノードに対するリンクが存在しないブックのノードとなる。ブック属性は、新規作成用として予め用意された属性のセットが適用される。そして、製本アプリケーション104は、新規ブックファイルを編集するためのユーザインターフェース(UI)画面を表示する(ステップS404)。図5(b)は、新規にブックファイルが作成された際のUI画面の一例である。この場合には、ブックファイルは実質的な内容を持たないために、UI画面700には何も表示されない。
さて、開かれたブックファイルには、電子原稿ライタ102によって電子原稿ファイルに変換されたアプリケーションデータを、新たな章として追加することができる。この機能を電子原稿インポート機能と呼ぶ。図5の手順によって新規に作成されたブックファイルに電子原稿インポートすることで、そのブックファイルには実体が与えられる。この機能は、図5(a)又は図5(b)の画面にアプリケーションデータをドラッグアンドドロップ操作することで起動される。
まず、製本アプリケーション104は、指定されたアプリケーションデータを生成したアプリケーションプログラムを起動する。そして、製本アプリケーション104は、デバイスドライバとして電子原稿ライタ102を指定してアプリケーションデータを印刷出力させることで、電子原稿データに変換する(ステップS501)。なお、ステップS501の処理の詳細は、後述する図7を用いて説明する。
電子原稿データに変換された後、製本アプリケーション104は、変換されたデータが画像データであるか否かを判定する(ステップS502)。この判定は、ウインドウズOSの下であれば、アプリケーションデータのファイル拡張子に基づいて行うことができる。製本アプリケーション104は、例えば、拡張子が「bmp」であればウインドウズビットマップデータであり、「jpg」であればjpeg圧縮された画像データ、「tiff」であればtiff形式の画像データであると判定することができる。また、このような画像データの場合、製本アプリケーション104は、S501のようにアプリケーションを起動せずに、画像データから直接電子原稿ファイルを生成することが可能であるため、S501の処理を省略することも可能である。
画像データでなかった場合、製本アプリケーション104は、ステップS501で生成した電子原稿ファイルを、現在開かれているブックファイルのブックに、新たな章として追加する(ステップS503)。章属性としては、ブック属性と共通するものについてはブック属性の値がコピーされ、そうでないものについては、予め用意された規定値に設定される。
画像データである場合、製本アプリケーション104は、原則として新たな章は追加させず、指定されている章に、ステップS501で生成した電子原稿ファイルに含まれる各原稿ページを追加する(ステップS504)。但し、ブックファイルが新規作成されたファイルであれば、製本アプリケーション104は、新たな章を作成し、その章に属するページとして電子原稿ファイルの各ページを追加する。ページ属性は、上位層の属性と共通のものについてはその属性値が与えられ、アプリケーションデータにおいて定義された属性を電子原稿ファイルに引き継いでいるものについてはその値が与えられる。例えば、N−up指定等がアプリケーションデータにおいてされていた場合には、その属性値が引き継がれる。このようにして、新規なブックファイルが作成され、或いは、新規な章が追加される。
以上のようにして、アプリケーションデータからブックファイルを作成することができる。生成されたブックファイルについては、章及びページに対して次のような編集操作が可能である。
(1)新規追加
(2)削除
(3)コピー
(4)切り取り
(5)貼り付け
(6)移動
(7)章名称変更
(8)ページ番号名称振り直し
(9)表紙挿入
(10)合紙挿入
(11)インデックス紙挿入
(12)各原稿ページに対するページレイアウト。
この他、一旦行った編集操作を取り消す操作や、更に取り消した操作をやり直す操作が可能である。これら編集機能により、例えば複数のブックファイルの統合、ブックファイル内で章やページの再配置、ブックファイル内で章やページの削除、原稿ページのレイアウト変更、合紙やインデックス紙の挿入等といった編集操作が可能となる。これらの操作を行うと、ブック・章・ページの属性に操作結果が反映されたり、或いはブックファイルの構造に反映されたりする。例えば、利用者が、ブランクページの新規追加操作を行えば、指定された箇所にブランクページが挿入される。このブランクページは原稿ページとして扱われる。また、利用者が、原稿ページに対するレイアウトを変更すれば、その変更内容は、印刷方法やN−up印刷、表紙/裏表紙、インデックス紙、合紙、章区切りといった属性に反映される。
以上のように作成・編集されるブックファイルは印刷出力を最終目的としている。利用者が図5に示す製本アプリケーションのUI画面700からファイルメニューを選択し、そこから印刷を選択すると、指定した出力デバイスにより印刷出力される。この際、まず製本アプリケーション104は、現在開かれているブックファイルからジョブチケットを作成して電子原稿デスプーラ105に渡す。電子原稿デスプーラ105は、ジョブチケットをOSの出力コマンド、例えばウインドウズのGDIコマンドに変換し、それを出力モジュール、例えばGDIに送信する。出力モジュールは、指定されたプリンタドライバ106によってデバイスに適したコマンドを生成し、そのデバイスに送信する。
ジョブチケットは原稿ページを最小単位とする構造を有するデータである。ジョブチケットにおける構造は、用紙上における原稿ページのレイアウトを定義している。ジョブチケットは1ジョブにつき1つ発行される。そのため、まず最上位にドキュメントというノードがあり、文書全体の属性、例えば両面印刷/片面印刷等が定義されている。その下には、用紙ノードが属し、用いるべき用紙の識別子や、プリンタにおける給紙口の指定等の属性が含まれる。各用紙ノードには、その用紙で印刷されるシートのノードが属する。1シートは1枚の用紙に相当する。各シートには、印刷ページ(物理ページ)が属する。片面印刷ならば1シートには1物理ページが属し、両面印刷ならば1シートに2物理ページが属する。各物理ページには、その上に配置される原稿ページが属する。また物理ページの属性として、原稿ページのレイアウトが含まれる。
電子原稿デスプーラ105は、上述のジョブチケットを、出力モジュールへの出力コマンドに変換する。
既に説明したとおり、ブックファイルが製本アプリケーション104によって開かれると、図5に示すUI画面700が表示される。ツリー部701には、開いているブック(以下、「注目ブック」と呼ぶ。)の構造を示すツリーが表示される。プレビュー部には、利用者の指定に応じて、3通りの表示方法が用意されている。第1は原稿ページをそのまま表示する原稿プレビューと呼ばれるモードである。原稿プレビューモードでは、注目ブックに属する原稿ページの内容が縮小されて表示される。プレビュー部の表示にレイアウトは反映されない。第2は印刷プレビューと呼ばれるモードである。印刷プレビューモードでは、プレビュー部702には、原稿ページのレイアウトが反映された形で原稿ページが表示される。第3は簡易印刷プレビューと呼ばれるモードである。簡易印刷プレビューモードでは、各原稿ページの内容はプレビュー部の表示には反映されず、レイアウトのみが反映される。
次に、本実施形態の印刷処理における給紙設定処理について説明する。
図8は、製本アプリケーションが提供している、「表紙、裏表紙」「合紙」「インデックス紙」の挿入、非挿入の設定を行うためのUI画面の一例を示す図である。
製本アプリケーション104は、OSの出力モジュールに対してUI画面のGUI情報を出力し、図示省略したディスプレイドライバを介して表示画面に表示させるよう制御する。
図8(a)は、製本アプリケーションの印刷設定用のUI画面の一例を示す図である。図8(a)の例は、通常のページのみで、特別なページを何も挿入しない場合の設定がなされている場合であり、特に設定すべき項目はない。利用者は、「組み合わせ」コンボボックス801を操作し、各挿入用紙の組み合わせを設定するためのパターンから選ぶことができる。
図8(b)は、「組み合わせ」コンボボックス801において、挿入用紙として「表紙」が選択された場合のUI画面の一例を示す図である。図8(b)のUI画面において、利用者は、挿入用紙の給紙元として、インサータやカセット段等の給紙部で指定するか、或いは、用紙種類で指定するかを選択することができる。給紙部を選択した場合、利用者は、図8(b)のUI画面において、「表紙」を挿入するための給紙元としてインサータとカセット段とから選択することができる。インサータの場合、予め用意した用紙をインサータから取り込んで表紙とする(この場合、表紙を取り込む際に印刷は行われない)。また、給紙元として、カセット段や用紙種類が指定され、かつ、「表紙にも原稿を印刷する」チェックボックス802をONにした場合、印刷原稿の先頭ページを表紙として印刷することができる。なお、以下、「表紙にも原稿を印刷する」チェックボックス802は、単にチェックボックス802という。また、給紙元としてインサータが指定されている場合には、チェックボックス802がONであったとしても、製本アプリケーション104は、表紙に対応するページの印刷内容を印刷せず、インサータから表紙用紙を取り込んで挿入することをプリンタに指示する。
図8(c)は、「組み合わせ」コンボボックス801において「インデックス紙」の挿入が選択された場合のUI画面の一例を示す図である。利用者は、図8(c)のUI画面を用いて、使用するインデックスの型番やインデックス部へ印刷する文字の属性を設定できる。
図8(d)は、「組み合わせ」コンボボックス801において「合紙」の挿入が選択された場合のUI画面の一例を示す図である。「合紙」の挿入が選択された場合、章単位で章の先頭に「合紙」が挿入される。なお、以下、「合紙にも原稿を印刷する」チェックボックス804は、単にチェックボックス804という。
図8(e)は、「組み合わせ」コンボボックス801において「表紙」と「合紙」と「裏表紙」との挿入が選択された場合のUIが面の一例を示す図である。利用者は、図8(e)のUI画面を用いて、ドキュメントの先頭に表紙を、全ての章の先頭にインデックス紙と合紙とを同時に挿入することができる。
上記の通り、印刷ジョブにおいて「表紙」、「インデックス紙」、「合紙」、「裏表紙」等の特殊紙を挿入する場合に、1つのUI画面から設定を容易に行えるため、操作上の効率を良くし、設定ミスを無くすことができる。
なお、上記のようにして行った設定を、設定対象の文書を印刷するための属性情報として、文書データと共に管理することも可能である。この場合、文書データを読み出す際に属性情報を一緒に読み出し、文書データと共にプリンタドライバに出力することで、過去の設定をそのまま用いて印刷出力を行うことができる。
なお、チェックボックス802がチェックされた場合、文書データの先頭ページの印刷内容が表紙に印刷される。
一方、チェックボックス804がチェックされた場合、製本アプリケーション104は、文書データの構造を解析して、各章の先頭ページを特定し、その先頭ページの印刷内容を合紙に印刷する。そのため、合紙の挿入が選択される前において各章の2ページ目であったページが、合紙の挿入が選択された後においては各章の先頭ページに繰り上がる。
図9は、印刷可能ページ及び不可能ページを区別して表示するための処理を示すフローチャートである。
まず、印刷可能又は不可能を表示するために、製本アプリケーション104は、最初のページから順に文書データと属性情報を読み込む(ステップS901)。製本アプリケーション104は、挿入紙とは異なる紙にページの印刷内容を印刷するための印刷指示が発行された場合に、このページが印刷可能なページか印刷できないページかを読み込んだページの属性情報から判断する(ステップS902)。具体的には、インサータが指定されているページは印刷できないページと判断され、インサータとは異なる給紙部が指定されているページは印刷可能なページと判断される。
印刷可能なページの場合(対象ページの印刷に使用する紙がインサータ以外から給紙される場合)、製本アプリケーション104は、ページの背景色として白を設定し(ステップS903)、その上に対象ページの印刷内容を描画する(ステップS904)。
印刷不可能なページの場合(対象ページの印刷に使用する紙がインサータから給紙される場合)は、製本アプリケーション104は、原稿を印刷する指定があるかどうかを判断する(ステップS906)。即ち、製本アプリケーション104は、図8の「表紙/合紙の設定」ウィンドウのチェックボックス802、又は「合紙にも原稿を印刷する」チェックボックス804がONかどうかを判断する。
印刷する旨の指定がある場合、製本アプリケーション104は、ページに印刷内容を描画し(ステップS907)、その上に透過グレーを描画する(ステップS908)。更に、製本アプリケーション104は、その上に、ページ全体に対して×を描画する(ステップS909)。一方、原稿を印刷しない指定の場合は、製本アプリケーション104は、ページ全体をグレーで塗りつぶす(ステップS910)。
この処理を順に各ページに対して実行すると(ステップS905及びS911)、最終的には、印刷可能なページは全て背景が白となり、印刷できないページは全て背景がグレーとなるので、一見しただけで、ページごとに印刷の可不可が区別できるようになる。
なお、上述した白やグレーは一例であり、利用者が、ページ毎に印刷の可、不可が区別可能であれば、製本アプリケーション104は、白やグレー以外の他の色で区別可能にページを表示してもよい。また、製本アプリケーション104は、色ではなく、模様等でページごとの印刷の可、不可を区別可能に表示してもよい。
図9のS908、S910までの処理を行なうことで図10のようなプレビュー画像を表示することができる。また、更に図9のS909の処理を実行することで図11(a)のプレビュー画像を表示することができる。
図11(a)は両面印刷設定、かつ、図8の「表紙/合紙の設定」ウィンドウにおいて、表紙/合紙をインサータから挿入する設定が行なわれ、更に「表紙にも原稿を印刷する」、「合紙にも原稿を印刷する」チェックボックスがONの場合を示している。この場合、挿入紙とは異なる紙にページの印刷内容を印刷するための印刷指示が発行された場合において印刷するページも、インサータから給紙される表紙/合紙も、各ページの印刷内容が表示されている。しかしインサータから給紙される表紙/合紙は印刷されないことを明確に示すため、ページ全体が透過グレーで塗りつぶされ、かつ、ページ全体に印刷されない旨の所定の印として×印がついている。その結果、挿入紙とは異なる紙にページの印刷内容を印刷するための印刷指示が発行された場合において、印刷対象ではないページについても印刷内容を利用者が把握できます。更に、背景が色分けされているため、用紙は印刷されない(挿入される用紙である)ことを利用者が一目で認識できるようにしている。図11(b)は、くるみ製本印刷の場合の例で、表紙をインサータから挿入する設定にした場合の表示例を示している。図11(b)では、図11(a)と同様に、挿入される表紙がわかりやすく表示されている。
<インサータから自由位置へ用紙挿入>
製本アプリケーション104では、図12に示すページ設定画面1200において、ページ単位で給紙部の設定を行うことが可能である。この画面において、利用者はインサータからの給紙を指定できる。利用者は、ツリー部701又はプレビュー部702において文書データに含まれる複数ページから任意のページを選択し、右クリック操作を行うことによりページ設定画面1200を開くことができる。ページ設定画面1200には、用紙の指定方法1201と、給紙部1202とが含まれる。用紙の指定方法1201では、ユーザにより選択された任意のページを印刷するための用紙の指定方法として、「給紙部」又は「用紙種類」が指定される。「給紙部」を指定した場合には、選択中のデバイスで利用可能な給紙段の一覧が給紙部1202に表示され、利用者は当該任意のページの印刷に使用したい用紙が格納されているペーパーデッキ、或いはインサータの中から所望の給紙段を指定する。
利用者は、給紙部1202において文書データの任意のページの「給紙部」にインサータを設定することで、予め別のプリンタで印刷しておいたプレプリント用紙をインサータから挿入しながら印刷する「ジョブスプリット印刷」を行うことも可能である。
なお、利用者により給紙部1202において給紙段が指定されると、製本アプリケーション104は、該当ページのページ属性に含まれる給紙部属性として、選択された給紙段情報を格納し、ブックファイル内にジョブチケットとして保持する。
<ジョブスプリット印刷処理>
図13は、情報処理装置における「ジョブスプリット印刷」の処理を示すフローチャートである。ここでジョブスプリット印刷の一例について説明する。例えば、ユーザが文書データに含まれるカラーページを選択して印刷を指示すると、製本アプリケーションは、選択されたカラーページをカラープリンタ(第1の印刷装置)にて印刷するためにカラーページの印刷データを生成する。その後、同じ文書データをモノクロプリンタ(第2の印刷装置)で印刷する場合、当該モノクロプリンタのインサータからカラープリンタにて印刷済のカラーページを適切な位置で挿入しながらモノクロページを印刷するための印刷データを生成する。つまり、上記例においてモノクロプリンタにて文書データを印刷する場合、カラープリンタの印刷データを生成するために使用されていないページが印刷対象となる。これにより、モノクロプリンタが出力する印刷物は元の文書データのページ順が再現される。
なお、上記例では、カラーページとモノクロページを例に挙げたが、その他にも厚紙を使うページと普通紙を使うページとでジョブスプリット印刷を行う方法なども考えられる。本願のジョブスプリット印刷は、カラーページとモノクロページのジョブスプリット印刷を一例に説明する。利用者により印刷が指示されると、製本アプリケーションは、最初のページから順にページデータを読み込む(ステップS1301)。製本アプリケーションは、読み込んだページの属性情報を基に、処理対象ページの給紙部の属性としてインサータが指定されているか否かを判断する(ステップS1302)。ここで、処理対象ページの給紙部属性がインサータではないと判断された場合、製本アプリケーション104は処理対象ページを印刷するための指示を発行する(S1303)。
一方、処理対象ページの給紙部属性としてインサータが指定されていると判断された場合、製本アプリケーション104は、処理対象ページの印刷の指示を発行しない。製本アプリケーション104は、そのページの位置に対して指定されているインサータ段より用紙(プレプリント紙)の挿入を行うための指示を発行する(S1304)。
このようにして、製本アプリケーション104は、文書データから、給紙部としてインサータが指定されているページと、インサータ以外(ペーパーデッキ等)が指定されているページを識別する。そして、インサータ以外からの給紙が指定されているページを印刷し、インサータからの給紙が指定されているページについては、その都度インサータ段から用紙挿入を行うように指示する。
この処理を順に各ページに対して実行すると(ステップS1305及びS1306)、プリンタ付属のインサータから印刷済のカラーページを挿入しながら印刷する「ジョブスプリット印刷」を行うことが可能となる。
なお、図13では、インサータが指定されているか否かで判断したが、インサータを使った判断基準の代わりに、例えば、カラープリンタで印刷するための印刷データの生成に使用されたページをスキップするように処理してもよい。
次に、本実施形態における印刷プレビューの詳細について説明する。
図14は、給紙部属性としてインサータが指定されているページを区別して表示するための処理を示すフローチャートである。
まず、製本アプリケーション104は、最初のページから順に文書データと属性情報を読み込み(ステップS1401)、処理対象ページの給紙部属性にインサータが指定されているか否かを判断する(ステップS1402)。そして、ページの給紙部としてインサータ以外が指定されている場合、製本アプリケーション104は、ページの背景色として白を設定し(ステップS1403)、その上に対象ページの印刷内容を描画する(ステップS1404)。
一方、ページの給紙部としてインサータが指定されている場合は、製本アプリケーション104は、ページに印刷内容を描画し(ステップS1406)、その上に透過グレーを描画する(ステップS1407)。この処理を順に各ページに対して実行すると(ステップS1405及び1408)、最終的には、現段階の印刷時に印刷されるページは全て背景が白となり、印刷されないページ(即ち、インサータが指定されているページ)は全て背景がグレーとなる。よって、モノクロプリンタでの印刷時に印刷されるページと印刷されないページをユーザは容易に区別できる。
なお、上述した白やグレーは一例であり、利用者が、印刷されるページと印刷されないページとを識別可能であれば、製本アプリケーション104は、他の方法で各ページを表示制御してもよい。また、処理対象ページが白紙である場合(印刷内容がない場合)、ステップS1406において印刷内容が描画されない。
図14の処理を行なうことで図15のようなプレビュー画像を表示することができる。
図15(a)は、1、3、7ページ目に対して、図12のページの設定ウィンドウにおいてインサータ給紙が設定された場合のプレビュー画面を示している。このように、インサータから給紙されるページについても、ページの印刷内容(数字の1、3、7)を表示するが、それと同時にインサータから給紙されるページは印刷されないことを明確に示すため、ページ全体が透過グレーで塗りつぶされる。これにより、インサータから挿入されるページ(現段階で印刷対象ではないページ)についてもそのページの内容を利用者が確認できる。更に、背景が色分けされているため、ユーザは、1、3、7ページ目が印刷対象ではないことも(挿入される用紙であることも)認識できるという効果を生み出せる。
なお、本実施の形態に係る製本アプリケーション104は、文書データに含まれる全てのカラーページに対して、一括して給紙部「インサータ」を設定する機能も提供する。利用者により、図15(b)の「全カラーページの給紙部をインサータにする」メニュー1501が指定されると、製本アプリケーション104は文書データに含まれる全てのカラーページを検索し、検索したページの給紙部を一括してインサータに設定する。これにより、利用者は、印刷済みのカラーページをインサータから挿入しながらモノクロページを印刷したい場合に、容易に、カラーページのみをインサータからの挿入指定に変更することが可能となる。
続いて、製本アプリケーションを用いて印刷する場合における印刷範囲の設定方法について説明する。製本アプリケーションは、印刷方法として製本印刷が指定されている場合には、製本単位(束)を使って印刷範囲を指定することができる。また、製本アプリケーションは、片面或いは両面が指定されている場合には、章単位或いは印刷ページ単位、或いは用紙単位(物理ページ単位)を使って印刷範囲を指定することができる。また、製本アプリケーションは、印刷方法に関わらず文書全体を印刷対象として指定することができることはもちろんである。
更に、製本アプリケーションは、特定のページに対して、インサータから挿入する挿入用紙を使用することが設定されている場合には、インサート用紙単位を使って印刷範囲を指定することもできる。これにより、前記文書データにおいて、インサータから挿入される挿入用紙に印刷されるページのみをまとめて印刷する(つまりプレプリント用紙の作成)ことが可能となっている。
このブックファイルの印刷設定を行うためには、利用者はUI画面700からファイルメニューを選択し、その中から「印刷」を指定する。それにより、図16の印刷設定画面1600が表示される。
印刷設定画面には、部数1601と印刷範囲の指定方法1602とが含まれる。部数1601は、印刷方法に依存せず指定可能である。印刷範囲の指定方法1602は、印刷方法の設定によって指定可能な項目が異なる。図16は、印刷方法として片面印刷或いは両面印刷が指定され、かつ、特定のページに対して、インサータから挿入用紙を挿入することが設定されている場合の印刷設定画面の一例を示す図である。この場合、利用者は、図16に示すように、「ドキュメント(全て)」と、「章」と、「原稿ページ」と、「用紙番号」と、「インサート用紙」との何れかを指定することができる。なお、「束(冊子)」の指定は印刷方法として製本印刷が指定されている場合に限り意味を持つため、この場合は表示されていない。ここで、「ドキュメント(全て)」は、印刷対象としてブックファイルに含まれる全ページを印刷する旨を指定する。また、「章」は、指定した章に含まれるページを印刷する旨を指定する。「原稿ページ」は、指定したページを印刷する旨を指定する。「用紙番号」は、指定した用紙番号の用紙に印刷されるページを印刷する旨を指定する。「インサート用紙」は、インサータから挿入する設定が行なわれているページを印刷する旨を指定する。つまり、プレプリント用紙の生成時に「インサート用紙」が指定される。
例えば、表紙のみをインサータから挿入することが指定され、かつ、印刷範囲として「インサート用紙」が選択された場合、印刷対象の文書データにおいて先頭ページのみが印刷される。
一方、「合紙」のみをインサータから挿入することが指定され、かつ、印刷範囲として「インサート用紙」が選択された場合、印刷対象の文書データにおいて各章の先頭ページのみが印刷される。また、選択された任意のページに図12を使ってインサータ給紙が設定され、かつ、印刷範囲として「インサート用紙」が選択された場合、選択された任意のページが印刷される。
図17は、製本アプリケーションにおいて、プレプリント用紙(即ちインサータから挿入する設定となっているページ)のみをまとめて印刷する処理の一例を示すフローチャートである。
図16の印刷設定画面1600において、利用者によって印刷範囲の指定方法1602で「インサート用紙」が指定された状態で印刷が実行されると、製本アプリケーション104は、最初のページから順にページデータを読み込む(ステップS1701)。製本アプリケーション104は、読み込んだページの属性情報を基に、このページを印刷するために使用される紙の給紙元がインサータであるか否かを判断する(ステップS1702)。ここで給紙部がインサータではないと判断された場合、製本アプリケーション104は、ページの印刷を行なわない。
一方、給紙部がインサータであると判断された場合、製本アプリケーション104は、ページに対して原稿を印刷する指定があるかどうかを判断する(ステップS1703)。即ち、製本アプリケーション104は、図8の「表紙/合紙の設定」ウィンドウのチェックボックス802、又はチェックボックス804がONかどうかを判断する。
印刷する指定がある場合は、製本アプリケーション104は、ページを印刷するための指示を発行し(S1704)、原稿を印刷する指定がない場合は、印刷を行なわない。つまり、製本アプリケーション104は、給紙部としてインサータが指定され、かつ、原稿を印刷する旨の指定がなされているページを文書データから抽出し、画像形成装置に対して印刷するよう指示する。
この処理を順に各ページに対して実行すると(ステップS1705及びS1706)、最終的には、インサータから挿入する設定が行なわれているページ(即ちプレプリント用紙)のみをまとめて印刷することが可能となる。
製本アプリケーション104は、更にプレプリント用紙のみ(即ち、インサータから挿入する設定となっているページ)を区別して表示するプレビューモードを持つ。
図18は、図5を用いて説明した、製本アプリケーションにおける印刷プレビューモードを拡張したもので、プレプリント用紙(即ち、インサータから挿入する設定となっているページ)を区別して表示するための処理の一例を示すフローチャートである。
まず、製本アプリケーション104は、最初のページから順にページデータを読み込む(ステップS1801)。製本アプリケーション104は、読み込んだページの属性情報から、このページを印刷するための給紙部がインサータであるか否かを判断する(ステップS1802)。ここで、給紙部がインサータであると判断された場合、製本アプリケーション104は、ページの背景色として白を設定し(ステップS1803)、ページに対して原稿を印刷する指定があるかどうかを判断する(ステップS1804)。
原稿を印刷する指定がある場合は、製本アプリケーション104は、ページの印刷内容を描画する(ステップS1805)。印刷する指定がない場合、製本アプリケーション104は、印刷内容を描画しない。
一方、ステップS1802において、判定対象のページの給紙部がインサータではないと判断された場合、製本アプリケーション104は、対象ページの印刷内容を描画し(ステップS1807)、その上に透過グレーを描画する(ステップS1808)。更に、製本アプリケーション104は、ページ全体に対して×を描画する(ステップS1809)。
この処理を順に各ページに対して実行すると(ステップS1806及びS1810)、最終的には、プレプリント用紙のみが背景が白となり、それ以外のページは全て背景がグレーとなるので、利用者は、一見しただけで、プレプリント用紙が区別できるようになる。更に、各ページの印刷内容も表示されるので、ユーザは印刷内容も容易に認識できる。
このうち図19(a)は、両面印刷設定、かつ、図8の「表紙/合紙の設定」ウィンドウにおいて、表紙/合紙をインサータから挿入する設定が行なわれ、更にチェックボックス802、チェックボックス804がONになっている場合を示している。
この場合、カセットから給紙された紙に印刷されるページ(表紙/合紙に印刷されないページ)も、後でインサータから給紙される紙に印刷されるページ(表紙/合紙(即ちプレプリント用紙)も、各ページの印刷内容が表示される。
しかしプレプリント用紙以外はグレーで塗りつぶされ、×印がついている。このようにすることで、図16の印刷設定画面1600において、印刷範囲の指定方法1602で「インサート用紙」を指定したときに印刷されるページをユーザが容易に認識できる。
図19(b)は、くるみ製本印刷の場合の一例で、表紙をインサータから挿入する設定にした場合の表示例を示す。図19(b)では、図19(a)と同様に、「プレプリント用紙」が利用者によって明らかに区別できるようになっている。
製本アプリケーション104は、ニアラインフィニッシャが印刷物に対して実行する後処理工程の処理内容を特定するための「ジョブ情報シート」を印刷する機能を持つ。
「ジョブ情報シート」には、製本アプリケーション104で設定した詳細設定のうち、ステイプル・製本等のフィニッシング処理のみニアラインフィニッシャに行わせるためにニアラインフィニッシャに対するフィニッシングの指示情報が印刷される。つまり、ジョブ情報シートには、ニアラインフィニッシャに対する後処理指示が記述されている。なお、指示情報は、テキストとして印刷されても、バーコードとして印刷されてもよい。
利用者は、ニアラインフィニッシャに印刷物をセットした後に、前記ジョブ情報シートをニアラインフィニッシャに読み込ませることで、印刷物に対して所望のフィニッシング処理を行なわせることが可能となる。
利用者が、製本アプリケーション104のUI画面700からファイルメニューを選択する。そして、利用者が「JDF出力(JDFプリンタ+ニアラインフィニッシャ)」を選択して印刷実行を行った場合に、印刷物とセットでプリンタの排紙先へ(最後に)ジョブ情報シートが出力される。この際、製本アプリケーションは、後処理内容とジョブIDとをニアラインフィニッシャへ送信する。
ジョブ情報シートの印刷には、印刷物の先頭ページと同じ用紙が用いられる。またジョブ情報シートの背景には、印刷物の先頭ページの印刷内容が印刷され、その上には、所定のサイズのブロック領域に「ジョブID」、「ジョブ名」、「ユーザ名」等の情報が印刷される。つまり、ユーザは、印刷物をニアラインフィニッシャに運び、当該印刷物のジョブIDをニアラインフィニッシャに入力することで、当該ジョブIDの後処理内容がニアラインフィニッシャのメモリから読み出されて、実行される。なお、実際に実行すべき後処理内容がジョブ情報シートに印刷されていてもよい。
またブックファイルに対するフィニッシングの設定として、くるみ製本が設定されている場合、ジョブ情報シートは表紙と、本文と、のそれぞれに対して1枚ずつ(計2枚)出力される。この場合もジョブ情報シートのブロック領域の内容は前述したとおりであるが、背景画像としては、表紙と、本文1ページ目の印刷内容と、を並べた画像が印刷される。なお、表紙がインサータから挿入される設定になっている場合も、図8のチェックボックス802において、原稿を印刷する指定がある場合には、背景画像として、表紙と、本文1ページ目の印刷内容と、を並べた画像が印刷される。原稿を印刷する指定がない場合は、背景画像として、本文1ページ目の印刷内容しか用いられない。
以上のようにすることにより、ジョブ情報シートが、どの印刷物に対して作成されたものであるかを利用者が一目で判別可能となる。更に同一成果物を構成する「表紙」(プレプリント用紙)と「本文」とが異なるタイミングで別々のプリンタから印刷されたとしても、「表紙」とセットとなる「本文」がどれになるのかが、ジョブ情報シートの背景画像を見ることで容易に判別できるようになる。
図20は、ジョブ情報シートの一例を示す図である。
図21は、製本アプリケーションにおけるジョブ情報シートを生成する処理の一例を示すフローチャートである。製本アプリケーション104は、ブックファイルから詳細属性情報を読み取ると(ステップS2101)、その情報を基に、「ジョブID」、「ジョブ名」、「ユーザ名」等を記述した「ジョブ情報画像」を生成する(ステップS2102)。
次に、製本アプリケーション104は、ジョブ情報シートのベースに使用する「背景データ」を生成し(ステップS2103)、ジョブ情報シートのベースに「背景データ」を描画する(ステップS2104)。そして最後に、製本アプリケーション104は、ジョブ情報シートのベースに、ステップS2102で生成したジョブ情報画像を上書きする形で描画し(ステップS2105)、ジョブ情報シートの生成処理を終了する。
図22は、図21のステップS2103における「背景データ」の生成処理の一例を示すフローチャートである。製本アプリケーション104は、表紙の印刷内容を使用して、背景画像1を作成する。
そのために、製本アプリケーション104は、ブックファイルから表紙の属性情報を読み取り、表紙が2面付けの設定であるか(即ち、2つの原稿をくっ付けて表紙データとする設定になっているか)を判断する(ステップS2201)。ここで、表紙が2面付けである場合、製本アプリケーション104は、ブックファイルの先頭ページと最終ページとを組み合わせて背景画像1を作成する(ステップS2203)。一方、2面付けでない場合(即ち、表紙サイズの原稿をそのまま表紙データとする設定の場合)、製本アプリケーション104は、ブックファイルの先頭ページのみで背景画像1を作成する(ステップS2202)。
続いて、製本アプリケーション104は、本文1ページ目の印刷内容を使用して、背景画像2を作成する。まず、ステップS2204において、製本アプリケーション104は、裏表紙の設定があるかどうかを判断する。裏表紙の設定がある場合には、製本アプリケーション104は、3ページ目のデータを用いて背景画像2を作成する(ステップS2205)。無い場合には、製本アプリケーション104は、2ページ目のデータを用いて背景画像2を作成する(ステップS2206)。
このようにして、製本アプリケーション104は、本文1ページ目の印刷内容を使用して、背景画像2を作成する。
そして最後に、製本アプリケーション104は、背景画像1と背景画像2とを並べてジョブ情報シートの背景データを完成させる(ステップS2207)。
製本アプリケーション104は、ブックファイルの先頭ページを用いてサムネイル画像を生成し、ニアラインフィニッシャに対して送信する機能を持つ。
「サムネイル画像」は製本アプリケーション104で設定された詳細設定のうちステイプル、製本等のフィニッシング処理のみをニアラインフィニッシャに行わせたい場合に製本アプリケーション104がニアラインフィニッシャに対して送付する画像のことである。「サムネイル画像」を送付することにより、利用者が、製本アプリケーション104で出力した後処理前の印刷物と、製本アプリケーション104がニアラインフィニッシャに送っているフィニッシング指示情報とを容易に照合可能となる。
利用者が製本アプリケーション104のUI画面700からファイルメニューを選択し、そこから「JDF出力(JDFプリンタ+ニアラインフィニッシャ)」を選択して印刷実行する。すると、製本アプリケーション104によりフィニッシング指示情報と共に、サムネイル画像がニアラインフィニッシャに対して送信される。
なお表紙がインサータから挿入される設定になっていても、図8のチェックボックス802において、原稿を印刷する指定がある場合には、製本アプリケーション104は、表紙のデータを用いてサムネイル画像を作成し、ニアラインフィニッシャへ送信する。
図23は、図11で示した、インサータから給紙される表紙や合紙等を挿入する設定にした場合の印刷プレビューを拡張したプレビューの一例を示す図である。
図23(a)は、図11と同様にインサータから給紙される用紙の種類を区別して表示しているが、それに加えて指定されているインサータ給紙段の種類(何段目か)により色(或いは柄)を区別して表示している。これにより、同一のインサータ給紙段が指定されているもの同士を利用者が一目で認識できるようになっている。
なお、画像形成装置に接続されているインサータ給紙段の1段目の場合は「黄色」、ニアラインフィニッシャのインサータ給紙段の場合は「ピンク」等のように、表示する色を利用者自身がインサータ給紙段の種類ごとに、所望の色設定を行なえるようにしてもよい。
図23(b)は、図23(a)を更に拡張した例を示すもので、インサータから給紙される用紙を区別して表示するだけでなく、ある特定の給紙段が指定されているもののみを光らせて(或いは特定の色で)表示している。この場合、利用者がリストボックス2301により、ドキュメントに対して設定されている全ての給紙段のうち、プレビュー表示で区別したい給紙段(或いは用紙種類)を指示することが可能となっている。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、印刷時におけるユーザの負荷を軽減することができる。
Claims (7)
- 複数ページを含む文書データから第1の印刷装置にて印刷されるページを選択する選択手段と、
前記第1の印刷装置にて出力された前記選択されたページの印刷物が第2の印刷装置のインサータから給紙されることを示す属性を前記選択されたページに対して指定する指定手段と、
前記複数ページを含む文書データを印刷する指示に応じて前記指定手段により前記属性が指定されていないページが前記第2の印刷装置において印刷され、かつ、前記指定手段により前記属性が指定されたページの印刷物が前記第2の印刷装置のインサータから給紙されるような印刷データを生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。 - 前記文書データに含まれる複数ページの画像を表示する場合、前記属性が指定されたページと前記属性が指定されていないページとを識別可能に表示する表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 印刷範囲としてインサート用紙が指定された場合、前記生成手段は、前記属性が指定されたページに基づく印刷データを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
- 情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
複数ページを含む文書データから第1の印刷装置にて印刷されるページを選択する選択ステップと、
前記第1の印刷装置にて出力された前記選択されたページの印刷物が第2の印刷装置のインサータから給紙されることを示す属性を前記選択されたページに対して指定する指定ステップと、
前記複数ページを含む文書データを印刷する指示に応じて前記指定ステップにより前記属性が指定されていないページが前記第2の印刷装置において印刷され、かつ、前記指定ステップにより前記属性が指定されたページの印刷物が前記第2の印刷装置のインサータから給紙されるような印刷データを生成する生成ステップと、
を含む情報処理方法。 - 前記文書データに含まれる複数ページの画像を表示する場合、前記指定ステップにおいて属性が指定されたページと前記指定ステップにおいて属性が指定されていないページとを識別可能に表示する表示制御ステップを更に含むことを特徴とする請求項4に記載の情報処理方法。
- 印刷範囲としてインサート用紙が指定された場合、前記生成ステップでは、前記属性が指定されたページに基づく印刷データを生成することを特徴とする請求項4又は5に記載の情報処理方法。
- コンピュータに、
複数ページを含む文書データから第1の印刷装置にて印刷されるページを選択する選択ステップと、
前記第1の印刷装置にて出力された前記選択されたページの印刷物が第2の印刷装置のインサータから給紙されることを示す属性を前記選択されたページに対して指定する指定ステップと、
前記複数ページを含む文書データを印刷する指示に応じて前記指定ステップにより前記属性が指定されていないページが前記第2の印刷装置において印刷され、かつ、前記指定ステップにより前記属性が指定されたページの印刷物が前記第2の印刷装置のインサータから給紙されるような印刷データを生成する生成ステップと、
を実行させるプログラム。
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