JP2011140695A - 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板 - Google Patents

伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板 Download PDF

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Abstract


【課題】引張強度が980MPa以上で、伸び12%以上と伸びフランジ性100%以上をともに満たす、成形性に優れた高強度冷延鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03〜0.30%、Si:3.0%以下(0%を含む)、Mn:0.5〜5.0%、P:0.1%以下、S:0.005%以下、N:0.01%以下、Al:0.01〜1.00%を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、面積率で、フェライトが10%以上80%以下、マルテンサイトと残留オーステナイトの合計が5%未満(0%を含む)、残部が硬さ320Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイトからなる組織を有し、50μm×50μmの視野において観察される全フェライトの合計面積に対する、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下であるフェライトの合計面積の割合が30%以上である高強度冷延鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工性に優れた高強度鋼板に関し、詳細には伸びおよび伸びフランジ性の高められた高強度鋼板に関する。
例えば自動車の骨格部品などに使用される鋼板には、衝突安全性や車体軽量化による燃費軽減などを目的として高強度が求められるとともに、形状の複雑な骨格部品に加工するために優れた成形加工性も要求される。
このため、引張強度980MPa級以上で伸び(本明細書では全伸び;Elのことを指す。)と穴拡げ率(λ)で評価される伸びフランジ性がともに高められた高強度鋼板の提供が切望されている。
上記のようなニーズを受けて、種々の組織制御の考え方に基づき、伸びと伸びフランジ性のバランスを改善した高強度鋼板が多数提案されているものの、近年、上記バランス改善に対する要望がさらに強くなってきており、引張強度980MPa以上で伸び12%以上、穴拡げ率100%以上を満たす高強度鋼板に対するニーズが顕在化している。しかしならが、この要望レベルを満足するものはいまだ完成に至っていないのが現状である。
例えば、特許文献1には、Mn、CrおよびMoの少なくとも1種を合計で1.6〜2.5質量%含有し、実質的にマルテンサイトの単相組織からなる高張力冷延鋼板が開示されており、その穴拡げ率(伸びフランジ性)は100%以上が得られているものの、フェライト相がほとんど存在しないため、伸びは10%にも達していない。
また、特許文献2には、フェライトが面積率で65〜85%で残部が焼戻しマルテンサイトの二相組織からなる高張力鋼板が開示されており、その伸びは10%程度以上が得られているものの、穴拡げ率は100%に達していない。
また、特許文献3には、フェライトおよびマルテンサイトの平均結晶粒径がともに2μm以下であり、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満の二相組織からなる高張力鋼板が開示されている。しかしながら、伸びは10%程度以上を示すのもの、穴拡げ率が100%以上の例は見当たらない。
特開2002-161336号公報 特開2004-256872号公報 特開2004-232022号公報
そこで本発明の目的は、引張強度が980MPa以上で、伸び12%以上と伸びフランジ性100%以上をともに満たす、成形性に優れた高強度冷延鋼板を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.03〜0.30%、
Si:3.0%以下(0%を含む)
Mn:0.5〜5.0%、
P:0.1%以下、
S:0.005%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01〜1.00%
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、
面積率で、フェライトが10%以上80%以下、マルテンサイトと残留オーステナイトの合計が5%未満(0%を含む)、残部が硬さ320Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイトからなる組織を有し、
50μm×50μmの視野において観察される全フェライトの合計面積に対する、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下であるフェライトの合計面積の割合が30%以上である
ことを特徴とする、伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項2に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%
の1種または2種以上
を含むものである請求項1に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項3に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Ca:0.0005〜0.01%、および/または
Mg:0.0005〜0.01%
を含むものである請求項1または2に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
本発明によれば、主としてフェライトと焼戻しマルテンサイトからなる複相組織において、フェライトの面積率、焼戻しマルテンサイトの硬さ、および、フェライトと焼戻しマルテンサイトの結晶方位差を適正に制御することで、伸びを確保しつつ、伸びフランジ性を改善することが可能となり、より成形性に優れた高強度鋼板を提供できるようになった。
本発明鋼板の製造方法における焼鈍および焼き戻しの温度パターンを示す概略図である。
本発明者らは、主としてフェライトと焼戻しマルテンサイトからなる複相組織を有する高強度鋼板(上記特許文献2、3参照)に着目し、伸びを確保しつつ、伸びフランジ性を改善できれば、上記要望レベルを満足しうる高強度鋼板が得られると考え、伸びフランジ性に及ぼす各種要因の影響を調査するなど鋭意検討を行ってきた。その結果、マトリックス組織中のフェライトの面積率を適正に制御することに加え、焼戻しマルテンサイトの硬さを低下させ、さらに、フェライトとその周囲の焼戻しマルテンサイトの結晶方位を近づけることで、伸びフランジ性を向上できることを見出し、該知見に基づいて本発明を完成するに至った。
以下、まず本発明鋼板を特徴づける組織について説明する。
〔本発明鋼板の組織〕
上述したとおり、本発明鋼板は、上記特許文献2、3の鋼板と近似の、主としてフェライトと焼戻しマルテンサイトからなる複相組織鋼をベースとするものであるが、特に、該焼戻しマルテンサイトの硬さが320Hv以上450Hv以下に制御されているとともに、フェライトとその周囲の焼戻しマルテンサイトの結晶方位差が適正に制御されている点で、上記特許文献2、3の鋼板とは相違している。
<面積率で、フェライトが10%以上80%以下、マルテンサイトと残留オーステナイトの合計が5%未満(0%を含む)、残部が焼戻しマルテンサイト>
フェライトは伸びの確保に必須であり、適正量のフェライトと焼戻しマルテンサイトを主要組織とする複相組織にすることで、引張強度と伸びの両立が可能になる。一方で、フェライトの面積率が高すぎると、伸びフランジ性の低下に繋がるため好ましくない。
上記作用を有効に発揮させるには、フェライトの面積率は10%以上80%以下、好ましくは20%以上70%以下、より好ましくは30%以上60%以下とする。なお、残部は基本的には焼戻しマルテンサイトであるが、面積率の合計が5%未満であればマルテンサイトおよび/または残留オーステナイトを包含することも許容できる。該マルテンサイトおよび/または残留オーステナイトの面積率の合計は、好ましくは3%未満、より好ましくは1%未満である。
<硬さ320Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイト>
焼戻しマルテンサイトを一定以上の硬さにすることで引張強度を確保しつつ、一定以下の硬さに制限して該焼戻しマルテンサイトの変形能を高めることで、フェライトと該焼戻しマルテンサイトの界面への応力集中を抑制し、該界面で亀裂が発生し難くすることで伸びフランジ性を向上させる。
上記作用を有効に発揮させるには、焼戻しマルテンサイトの硬さは320Hv以上450Hv以下、好ましくは320Hv以上400Hv以下、より好ましくは320Hv以上350Hv以下とする。
<50μm×50μmの視野において観察される全フェライトの合計面積に対する、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下であるフェライトの合計面積の割合が30%以上>
上述のように焼戻しマルテンサイトの硬さを一定以下の所定範囲に制御することによって、フェライトと焼戻しマルテンサイトの界面への応力集中を抑制することが可能になり、亀裂の発生防止や伸びフランジ性の向上に繋がる。しかしながら、この効果だけでは本発明で目指す高い伸びフランジ性を獲得するには不十分であり、フェライトとそれに隣接する焼戻しマルテンサイトの結晶方位差を適正に制御することによってはじめて所望の伸びフランジ性が得られる。
フェライトとそれに隣接する焼戻しマルテンサイトの結晶方位が近づく(すなわち、結晶方位差が小さくなる)ことにより、フェライトと焼戻しマルテンサイトの界面におけるひずみの集中や転位の蓄積が減少し、亀裂が発生し難くなるために伸びフランジ性が向上する。
この効果を得るためには、50μm×50μmの視野において観察される全フェライトの合計面積に対する、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下であるフェライトの合計面積の割合が30%以上である必要がある。好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。なお、本発明における「隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下であるフェライト」とは、あるフェライトに隣接する焼戻しマルテンサイト粒のうち、当該フェライトとの結晶方位差が5度以下である焼戻しマルテンサイト粒が少なくとも1つあるフェライトを指すものである。
以下、フェライト、焼戻しマルテンサイト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの各面積率、焼戻しマルテンサイトの硬さ、ならびに、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下のフェライトの割合の各測定方法について説明する。
[フェライト、焼戻しマルテンサイト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの各面積率の測定方法]
まず、フェライトの面積率については、各供試鋼板を鏡面研磨し、3%ナイタール液で腐食して金属組織を顕出させた後、走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率2000倍で5視野観察し、画像解析によってセメンタイトを含まず等軸状の領域をフェライトとし、全組織に対するフェライト領域の面積比率よりフェライトの面積率を算出した。
次に、マルテンサイトと残留オーステナイトの合計面積率については、各供試鋼板を鏡面研磨し、レペラ腐食液を用いて腐食して金属組織を顕出させた後、走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率2000倍で5視野観察し、画像解析によって画像のコントラストから白く見える領域をマルテンサイトおよび/または残留オーステナイトとし、全組織に対するこの領域の面積比率よりマルテンサイトと残留オーステナイトの合計面積率を算出した。
最後に、焼戻しマルテンサイトの面積率については、フェライトとマルテンサイトと残留オーステナイト以外の領域を焼戻しマルテンサイトとし、100%から、上記でそれぞれ算出した、フェライトの面積率、および、マルテンサイトと残留オーステナイトの合計面積率を差し引くことにより焼戻しマルテンサイトの面積率を求めた。
[焼戻しマルテンサイトの硬さの測定方法]
次に、焼戻しマルテンサイトの硬さについては、JIS Z 2244の試験方法に従って各供試鋼板表面のビッカース硬さ(98.07N)Hvを測定し、下記式(1)を用いてマルテンサイトの硬さHvMに換算を行った。なお、下記式(1)は、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの硬さは焼戻しマルテンサイトの硬さに等しいと仮定して導出したものである。
HvM=(100×Hv−VF×HvF)/(100−VF)・・・式(1)
ただし、HvF=102+209[%P]+27[%Si]+10[%Mn]+4[%Mo]−10[%Cr]+12[%Cu](藤田利夫ら訳:「鉄鋼材料の設計と理論」(丸善株式会社)、昭和56年9月30日発行、p.10の図2.1から、低Cフェライト鋼の降伏応力の変化に及ぼす各合金元素量の影響の度合い(直線の傾き)を読み取って定式化を行った。なお、Al、Nなどその他の元素はフェライトの硬さに影響しないとした。)
ここに、HvF:フェライトの硬さ、VF:フェライトの面積率(%)、[%X]:成分元素Xの含有量(質量%)である。
[隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下のフェライトの割合の測定方法]
50μm×50μmの視野内を1万倍のSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察し、同視野内で観察される全フェライト粒のそれぞれについて、隣接する焼戻しマルテンサイト粒との結晶方位差を電子線後方散乱回折(EBSD)法で測定し、測定された結晶方位差が5度以下のフェライト粒の合計面積を、上記全フェライト粒の合計面積で除することにより、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下のフェライトの割合を算出した。
次に、本発明鋼板を構成する成分組成について説明する。以下、化学成分の単位はすべて質量%である。
〔本発明鋼板の成分組成〕
C:0.03〜0.30%
Cは、マルテンサイトの面積率およびその硬さに影響し、引張強度および伸びフランジ性に影響する重要な元素である。0.03%未満ではマルテンサイトの面積率が不足するため引張強度が確保できず、一方、0.30%超ではマルテンサイトの硬さが高くなりすぎて伸びフランジ性が確保できない。C含有量の範囲は、好ましくは0.05〜0.25%、さらに好ましくは0.07〜0.20%である。
Si:3.0%以下(0%を含む)
Siは、固溶強化により伸びと伸びフランジ性を低下させずに引張強度を高められる有用な元素である。3.0%超では加熱時におけるオーステナイトの形成を阻害するため、マルテンサイトの面積率を確保できず、伸びフランジ性を確保できない。Si含有量の範囲は、好ましくは0.3〜2.5%、さらに好ましくは0.5〜2.0%である。
Mn:0.5〜5.0%
Mnは、固溶強化によって鋼板の引張強度を高くするとともに、鋼板の焼入れ性を向上させ、低温変態相の生成を促進する効果を有し、マルテンサイトの面積率を確保するために有用な元素である。0.5%未満では十分な焼入れ性が確保できず急冷時に十分なマルテンサイトの面積率を確保できないため、引張強度が得られない。一方、5.0%超とするとオーステナイトが多量に残存し、伸びフランジ性を低下させる。Mn含有量の範囲は、好ましくは0.7〜4.0%、さらに好ましくは1.0〜3.0%である。
P:0.1%以下
Pは不純物元素として不可避的に存在し、固溶強化により引張強度の上昇に寄与するが、旧オーステナイト粒界に偏析し、粒界を脆化させることで伸びフランジ性を劣化させるので、0.1%以下とする。好ましくは0.05%以下、さらに好ましくは0.03%以下である。
S:0.005%以下
Sも不純物元素として不可避的に存在し、MnS介在物を形成し、穴拡げ時に亀裂の起点となることで伸びフランジ性を低下させるので、0.005%以下とする。より好ましくは0.003%以下である。
N:0.01%以下
Nも不純物元素として不可避的に存在し、ひずみ時効により伸びと伸びフランジ性を低下させるので、低い方が好ましく、0.01%以下とする。
Al:0.01〜1.00%
AlはNと結合してAlNを形成し、ひずみ時効の発生に寄与する固溶Nを低減させることで伸びフランジ性の劣化を防止するとともに、固溶強化により引張強度向上に寄与する。0.01%未満では鋼中に固溶Nが残存するため、ひずみ時効が起こり、伸びと伸びフランジ性を確保できず、一方、1.00%超では加熱時におけるオーステナイトの形成を阻害するため、マルテンサイトの面積率を確保できず、伸びフランジ性を確保できなくなる。
本発明の鋼は上記成分を基本的に含有し、残部が実質的に鉄および不純物であるが、その他、本発明の作用を損なわない範囲で、以下の許容成分を添加することができる。
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%
の1種または2種以上
これらの元素は、固溶強化により伸びと伸びフランジ性を低下させずに引張強度を高められる有用な元素である。各元素とも、上記各下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも1.0%を超える添加では焼入れ時にオーステナイトが多量に残存し、伸びフランジ性を低下させる。
Ca:0.0005〜0.01%、および/または
Mg:0.0005〜0.01%
これらの元素は、介在物を微細化し、破壊の起点を減少させることで、伸びフランジ性を向上させるのに有用な元素である。各元素とも0.0005%未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも0.01%を超える添加では逆に介在物が粗大化し、伸びフランジ性が低下する。
次に、本発明鋼板を得るための好ましい製造方法を以下に説明するが、本発明鋼板の作用効果は化学成分および組織が上記規定範囲を満たしておれば得られるものであり、以下の方法によって製造された鋼板に限定されるものではない。
〔本発明鋼板の好ましい製造方法〕
上記のような冷延鋼板を製造するには、まず、上記成分組成を有する鋼を溶製し、造塊または連続鋳造によりスラブとしてから熱間圧延を行なう。熱間圧延条件としては、仕上げ圧延の終了温度をAr点以上に設定し、適宜冷却を行った後、450〜700℃の範囲で巻き取る。熱間圧延終了後は酸洗してから冷間圧延を行うが、冷間圧延率は30%程度以上とするのがよい。
そして、上記冷間圧延後、引き続き、焼鈍、再焼鈍、さらには焼戻しを行う(図1参照)。
[焼鈍条件]
焼鈍条件としては、加熱温度(焼鈍加熱温度)T1:Ac〜1000℃に加熱し、保持時間(焼鈍保持時間)t1:3600s以下保持した後、該加熱温度T1からMf点以上Ms点以下の冷却停止温度(焼鈍冷却停止温度)T2まで 50℃/s以上の冷却速度R1で急冷する。
<焼鈍加熱温度T1:Ac〜1000℃、焼鈍保持時間t1:3600s以下>
焼鈍時における加熱・保持の工程で完全にオーステナイトに変態させることで、その後の焼鈍時における冷却、再焼鈍時における再加熱・保持、再冷却の工程で所望の結晶方位関係を有するフェライトおよびマルテンサイトを得ることが可能になる。
加熱温度T1がAc℃未満では、加熱・保持の工程でフェライトが生成するが、このフェライトはその後の工程で生成するフェライトおよびマルテンサイトとは特定の結晶方位関係を持ち難いために、最終組織でのフェライトと焼戻しマルテンサイトの方位関係が所望の状態にならず、好ましくない。一方、加熱温度T1が1000℃を超えると、オーステナイト組織が粗大化して、最終組織でのフェライト粒が粗大になるため、伸びフランジ性が得られなくなるとともに、焼鈍設備の劣化をもたらすため好ましくない。
また、焼鈍保持時間t1が3600sを超えると、生産性が極端に悪化するので好ましくない。
<Mf点以上Ms点以下の冷却停止温度T2まで50℃/s以上の冷却速度R1で急冷>
冷却中にオーステナイトからパーライトやベイナイト組織が形成されることを抑制し、オーステナイトと所望の結晶方位関係を持つマルテンサイト組織を得るためである。なお、本急冷工程の終了時の所望組織は、オーステナイトとマルテンサイトの二相組織である。
Ms点より高い温度で急冷を終了させたり、冷却速度が50℃/s未満になると、ベイナイトが形成されるようになり、最終組織の結晶粒が粗大になり伸びフランジ性が得られない。また、Mf点より低い温度まで急冷を行うと、全面マルテンサイトの組織となってしまい、本発明の効果が得られ難くなり、伸びフランジ性が低下するために好ましくない。
この際、Ms点の同定は後述のような式により容易に算出できるが、Mf点については現状では一般的な算出式等が提案されておらず、その同定が困難である。しかしながら、Stevenらによると「Mf点とMs点との温度差は鋼によって大差なく、ほぼ215℃である」としていること、および、上記工程でMf点以上Ms点以下の温度で冷却を終了させることの目的は、オーステナイト単相組織からの冷却により得られる、オーステナイトとマルテンサイトの二相組織を得るためであること、を考慮すると、「Mf点以上Ms点以下の温度」を「(Ms点−200℃)以上Ms点以下の温度」、好ましくは「(Ms点−150℃)以上Ms点以下の温度」に置き換えても目的は達成される。
[再焼鈍条件]
再焼鈍条件としては、Ac以上Ac以下の加熱温度(再焼鈍加熱温度)T3に再加熱し、保持時間(再焼鈍保持温度)t3:600s以下保持した後、該加熱温度T3からMf点以下の温度まで50℃/s以上の冷却速度R2で急冷する。ここで、上記焼鈍時において冷却停止温度T2まで急冷した後に当該再焼鈍時において加熱温度T4に再加熱する際には、冷却停止温度T2への急冷後直ちに(すなわち、t2=0)再加熱を開始してもよいし、一定時間t2保持した後に再加熱を開始してもよい。
Mf点以上Ms点以下の冷却停止温度T2からAc以上Ac以下の加熱温度T3に再加熱すると、特定の結晶方位関係を持つオーステナイトとマルテンサイトの二相組織から、特定の結晶方位関係を持つオーステナイトとフェライトの二相組織に変化する。この際、オーステナイトとフェライトの面積率の配分はAc以上Ac以下の加熱温度T3に依存して決定され、これを制御することによって所望の面積率の配分を得ることができる。その後、該加熱温度T3からMf点以下の温度まで50℃/s以上の冷却速度R2で急冷することにより、フェライトとマルテンサイトを主たる組織とする所望組織を得ることができる。
[焼戻し条件]
焼鈍ままのマルテンサイトは非常に硬質であり、伸びフランジ性が低下する。引張強度を確保しつつ伸びフランジ性を確保するためにはマルテンサイト硬さを320Hv以上450Hv以下にする必要があり、そのためには加熱温度(焼戻し加熱温度)T4:300〜550℃の温度範囲に保持時間(焼戻し保持時間)t4:60s以上1200s以下保持するような焼戻し(再加熱処理)を行う必要がある。
この焼戻し工程での保持温度T4が300℃未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、伸びフランジ性が低下することになる。一方、保持温度T4が550℃よりも高くなると、マルテンサイト硬さが低下し過ぎて、引張強度が得られなくなる。
また焼戻し工程での保持時間t4が60s未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、鋼板の伸びおよび伸びフランジ性が低下することになる。一方、保持時間t4が1200sよりも長くなると、マルテンサイトが軟質化し過ぎて引張強度の確保が困難になる。
この保持時間t4は好ましくは90s以上、900s以下であり、より好ましくは120s以上、600s以下である。
下記表1に示す成分の鋼を溶製し、厚さ120mmのインゴットを作成した。
なお、表1に各鋼種のAc点、Ac点およびMs点を併記した。Ac点、Ac点およびMs点は以下の式(2)〜(4)で求めた。
Ac(℃)=723+29.1・[Si]-10.7・[Mn]+16.9・[Cr]-16.9[Ni] …式(2)
Ac(℃)=910-203・√[C]-15.2・[Ni]+44.7・[Si]+31.5・[Mo]-30・[Mn]-11・[Cr]-20・[Cu]+700・[P]+400[Al] …式(3)
Ms(℃)=550-361・[C]-39・[Mn]-20・[Cr]-17・[Ni]-10・[Cu]-5・[Mo]+30・[Al] …式(4)
ただし、[C]、[Ni]、[Si]、[Mo]、[Mn]、[Cr]、[Cu]、[P]、[Al]は、それぞれC、Ni、Si、Mo、Mn、Cr、Cu、P、Alの含有量(質量%)を示す。
これを熱間圧延で厚さ25mmにした後、再度、熱間圧延で厚さ3.2mmとした。これを酸洗した後、厚さ1.6mmに冷間圧延して供試材とし、表2に示す条件にて熱処理を施した。
Figure 2011140695
Figure 2011140695
上記熱処理後の各鋼板について、上記[発明を実施するための形態]の項で説明した測定方法により組織の定量化を行った。具体的には、表2に示す各熱処理条件で熱処理した全鋼板について、フェライト、焼戻しマルテンサイト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの各面積率、焼戻しマルテンサイトの硬さ、ならびに、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下のフェライトの割合を測定した。
また、上記各鋼板について、機械的特性を評価するため、引張強度TS、伸びEl、および、伸びフランジ性λを測定した。
なお、引張強度TSと伸びElは、圧延方向と直角方向に長軸をとってJIS Z 2201に記載の5号試験片を作成し、JIS Z 2241に従って測定を行った。
また、伸びフランジ性λは、鉄連規格JFST1001に則り、穴拡げ試験を実施して穴拡げ率の測定を行い、これを伸びフランジ性とした。
試験結果の判定は、上記[背景技術]の項で述べた要望レベル、すなわち、引張強度TSが980MPa以上であり、かつ伸びElが12%以上、伸びフランジ性(穴拡げ率)λが100%以上の全ての条件を満足したものを合格とした。
測定結果を表3に示す。
同表に示すように、発明鋼である鋼No.1、2、4、5、7、8、11、12、14〜20、22、23、25、26、29、30、32、33、36は、いずれも、引張強度TS、伸びEl、伸びフランジ性(穴広げ率)λとも上記条件を満たし合格判定になっており、伸びと伸びフランジ性を兼備した高強度冷延鋼板が得られた。
一方、上記以外の比較鋼では、鋼板成分または組織のいずれかが本発明の規定範囲を満足せず、上記要望レベルを満足することができずに、不合格の判定となった。
鋼No.3は、C含有量が低すぎることにより、焼戻しマルテンサイトの硬さが低下しすぎたために引張強度TSが不足し、不合格となった。
一方、鋼No.6は、C含有量が高すぎることにより、フェライトの面積率が不足し他の組織の面積率が過大となるとともに、焼戻しマルテンサイト硬さが高くなりすぎたために、伸びElおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.9は、Si含有量が高すぎることにより焼戻しマルテンサイトの面積率が不足しフェライトの面積率が過大になるとともに、焼鈍時の加熱温度T1が高くなりすぎてフェライト粒が粗大化したために、引張強度TSおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.10は、Mn含有量が低すぎることにより、焼戻しマルテンサイトの面積率が不足しフェライトの面積率が過大となったために、引張強度TSおよび伸びフランジ性λが低くなり、不合格となった。
一方、鋼No.13は、Mn含有量が高すぎることにより、マルテンサイトおよび/または残留オーステナイト(以下、「他組織」と呼ぶ。)の面積率が過大となったために、伸びElおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.21は、焼鈍時の加熱温度T1が低すぎたことにより、フェライトの面積率が過大となるとともに、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下のフェライト(以下、「焼戻しマルテンサイトと特定の結晶方位関係を有するフェライト」という。)の割合が不足したために、引張強度TSおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
一方、鋼No.24は、焼鈍時の加熱温度T1が高すぎたことにより、フェライト粒が粗大化したために、伸びElおよび伸びフランジ性λが低くなり、不合格となった。
鋼No.27は、焼鈍時の冷却速度R1が低すぎたことにより、他組織の面積率が過大になるとともに、焼戻しマルテンサイトと特定の結晶方位関係を有するフェライトの割合が少なくなったために、引張強度TSおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.28は、焼鈍時の冷却停止温度T2が高すぎたことにより、焼戻しマルテンサイトと特定の結晶方位関係を有するフェライトの割合が少なくなったために、伸びフランジ性λが低くなり、不合格となった。
一方、鋼No.31は、焼鈍時の冷却停止温度T2が低すぎたことにより、焼戻しマルテンサイトと特定の結晶方位関係を有するフェライトの割合が少なくなったために、伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.34は、再焼鈍時の冷却速度R2が低すぎたことにより、他組織の面積率が過大になったため、引張強度TSおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.35は、焼戻し時の加熱温度T4が低すぎたことにより、焼戻しマルテンサイト硬さが高くなりすぎたために、伸びElおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
一方、鋼No.37は、焼戻し時の加熱温度T4が高すぎたことにより、焼戻しマルテンサイト硬さが低下しすぎたために、引張強度TSが不足し、不合格となった。
鋼No.38は、焼戻し時の保持時間t4が短すぎたことにより、焼戻しマルテンサイト硬さが高くなりすぎたために、伸びElおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
鋼No.39は、従来プロセスである、焼鈍時において直ちに二相域温度に加熱・保持した後に焼入れし、その後再焼鈍を行うことなく焼戻しを行ったものであり、焼戻しマルテンサイトと特定の結晶方位関係を有するフェライトの割合が不足したために、伸びElおよび伸びフランジ性λが不足し、不合格となった。
Figure 2011140695

Claims (3)

  1. 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
    C:0.03〜0.30%、
    Si:3.0%以下(0%を含む)
    Mn:0.5〜5.0%、
    P:0.1%以下、
    S:0.005%以下、
    N:0.01%以下、
    Al:0.01〜1.00%
    を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、
    面積率で、フェライトが10%以上80%以下、マルテンサイトと残留オーステナイトの合計が5%未満(0%を含む)、残部が硬さ320Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイトからなる組織を有し、
    50μm×50μmの視野において観察される全フェライトの合計面積に対する、隣接する焼戻しマルテンサイトとの結晶方位差が5度以下であるフェライトの合計面積の割合が30%以上である
    ことを特徴とする、伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板。
  2. 成分組成が、更に、
    Cr:0.01〜1.0%、
    Mo:0.01〜1.0%、
    Cu:0.05〜1.0%、
    Ni:0.05〜1.0%
    の1種または2種以上
    を含むものである請求項1に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板。
  3. 成分組成が、更に、
    Ca:0.0005〜0.01%、および/または
    Mg:0.0005〜0.01%
    を含むものである請求項1または2に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板。
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