JP5878829B2 - 曲げ性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

曲げ性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本願発明は、自動車部品等に用いられる曲げ性に優れた高強度鋼板およびその製造方法に関する。
自動車の燃費改善、衝突安全性を両立させるため、構造部品の材料として高強度鋼板が用いられ、近年は、引張強度780MPa以上、特に980MPa以上の高強度鋼板も適用されつつある。一般的に高強度鋼板を用いて自動車用構造部品を製作するには、複雑なプレス成形や曲げ加工が施されるが、780MPa以上、特に980MPa以上の高強度鋼板に対しても同様の加工が施されるため、延性、伸びフランジ性のみならず、良好な曲げ性も要求される。
ところで、鋼板の曲げ加工に際し、曲げ外周表層部には円周方向に大きな引っ張り応力が、曲げ内周表層部には円周方向に大きな圧縮応力が、それぞれ発生する。そのため、鋼板の表層部に軟質層を設けることで、これらの応力を緩和し、曲げ性が改善されることが知られている。このような鋼板の表層部に軟質層を設けた高強度鋼板として、以下のような提案がなされている。
[従来技術1]
例えば、特許文献1には、C:0.03〜0.2%、Si:0.05〜2%以下、Mn:0.5〜3.0%、P:0.1%以下、S:0.01%以下、SolAl:0.01〜0.1%、N:0.005%以下を含有し、残部Fe及び不可避不純物からなり、鋼板表層にフェライト体積率90%以上で厚さが10〜100μmの軟質層を有し、中心部の組織は焼戻しマルテンサイト体積率が30%以上で残部はフェライト相である超高強度冷延鋼板が開示されている。
[従来技術2]
また、特許文献2には、表層の厚さが1nm〜300μmで、該表層がフェライトを主体とした脱炭層であり、内層鋼の化学成分が質量%でC:0.1〜0.8%、Mn:0.5〜3%を含有し、引張強さが980N/mm以上であることを特徴とする高強度自動車部材が開示されている。
上記従来技術1は、焼鈍後に、まず徐冷による鋼板表層の冷却、次いで急冷による鋼板全体の冷却を組み合わせた2段冷却を行うことにより、表層と中心部で組織を異ならせ、鋼板表層にほぼフェライトのみからなる軟質層を形成することで、曲げ性を改善しようとするものである。しかしながら、この技術では、焼鈍中に結晶粒が成長しやすく、特に表層は、中心部の組織に比べてサイズが不均一なフェライト粒が形成されやすい。フェライト粒のサイズが不均一になると、曲げ性そのものが劣化するだけでなく、強加工部表面に顕著な凹凸が形成されるため、表面性状も劣化する問題も生じる。
また、上記従来技術2は、表層の厚さが1nm〜300μmで、該表層がフェライトを面積率で50%以上とした脱炭層とすることで、熱間プレス後の脱水素速度を飛躍的に増加させ、遅れ破壊に対する感受性を低減しようとするものである。ここで、内層は熱間プレス後に急冷してマルテンサイトを主体とする組織に変態させており、熱間プレス中は変形が追従するとしても、冷間加工では、表層と内層の特性が極端に異なるため、曲げ加工は困難である。
特開2005−273002号公報 特開2006−104546号公報
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、780MPa以上、特に980MPa以上の引張強度を確保しつつ、真に曲げ性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.05〜0.30%、
Si:3.0%以下(0%を含まない)、
Mn:0.1〜5.0%、
P:0.1%以下(0%を含まない)、
S:0.02%以下(0%を含まない)、
Al:0.01〜1.0%、
N:0.01%以下(0%を含まない)
を各々含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、
軟質第1相であるフェライトを面積率で20〜50%含み、
残部が硬質第2相である、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトからなる組織を有し、
鋼板表面から100μm深さまでの鋼板表層部のフェライトの面積率Vαsと、t/4〜3t/4(tは板厚)の中心部のフェライトの面積率Vαcとの差ΔVα=Vαs−Vαcが10〜50%であるとともに、前記鋼板表層部のフェライトの平均粒径が10μm以下である
ことを特徴とする曲げ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項2に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Cr:0.01〜1.0%
を含むものである請求項1に記載の曲げ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項3に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%の1種または2種以上
を含むものである請求項1または2に記載の曲げ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項4に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Ca:0.0001〜0.01%、
Mg:0.0001〜0.01%、
Li:0.0001〜0.01%、
REM:0.0001〜0.01%の1種または2種以上
を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の曲げ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項5に記載の発明は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度冷延鋼板を製造する方法であって、
請求項1〜4のいずれか1項に示す成分組成を有する鋼材を、下記(1)〜(4)に示す各条件で、熱間圧延した後、冷間圧延し、その後、焼鈍し、さらに焼戻しすることを特徴とする曲げ性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法である。
(1) 熱間圧延条件
仕上げ圧延終了温度:Ar点以上
巻取温度:600〜750℃
(2) 冷間圧延条件
冷間圧延率:20〜50%
(3) 焼鈍条件
(Ac1+Ac3)/2〜Ac3の焼鈍温度にて、60s以上3600s以下の焼鈍保持時間だけ保持した後、焼鈍温度から、730℃以下500℃以上の第1冷却終了温度までを1℃/s以上50℃/s未満の第1冷却速度で徐冷した後、Ms点以下の第2冷却終了温度までを50℃/s以上の第2冷却速度で急冷する。
(4) 焼戻し条件
焼戻し温度:300〜500℃
焼戻し保持時間:300℃〜焼戻し温度の温度範囲内に60〜1200s
本発明によれば、軟質第1相であるフェライトと、硬質第2相である、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトからなる複相組織鋼において、鋼板表層部と中心部のフェライトの面積率の差を所定範囲内に制御するとともに、鋼板表層部のフェライトを微細化することで、980MPa以上の引張強度を確保しつつ、真に曲げ性に優れた高強度鋼板およびその製造方法を提供できるようになった。
発明鋼板と比較鋼板の断面組織写真である。
本発明者らは、上記課題を解決するために、軟質第1相であるフェライトと、硬質第2相である、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイト(以下「焼戻しマルテンサイト等」と総称することもある。)からなる複相組織を有する高強度鋼板に着目し、強度を確保しつつ曲げ性を向上させる方策を検討した。
曲げ加工時の割れの起点となるのは、主に軟質相と硬質相の界面である。そこで、曲げ性を向上させる手段の一つとして、軟質相と硬質相の硬さの差を小さくする方法が考えられる。
ただし、両相の硬さの差を小さくしても、軟質相と硬質相はそもそもの変形能が異なるため、単に両相の硬さの差を小さくするだけでは曲げ性の顕著な改善効果は得られない。
本発明者らは、曲げ性を支配するのは、相の延性と周りの相からの変形の拘束のバランスであると考えた。
すなわち、従来の高強度鋼板では、延性を担う軟質相の周りの硬質相が軟質相の変形を拘束するために、軟質相が十分に延性を発揮することができず、その結果、軟質相と硬質相の界面で剥離が発生し、十分な曲げ性が得られなかった。
そこで、この硬質相による軟質相の拘束を緩和するため、軟質相の割合を増加させ、硬質相を減少させることが考えられる。しかしながら、強度を確保するためには、ある程度の硬質相の存在が必要である。これらを両立させるため、鋼板表層部(以下、単に「表層部」ともいう。)と内部(中心部)とで軟質相の割合に傾斜をつけることとした。
上記従来技術1、2では、焼鈍時に脱炭することで表面近傍の軟質相を増加させていたが、この方法では、表層部と内部の組織が極端に異なってしまうため、優れた曲げ性を得ることができない。
そこで、以下の方法で表層部と内部の軟質相の割合に傾斜をつけることとした。
まず、熱延仕上げ温度(巻取り温度)を高め(600〜750℃)とすることで、熱延板表層部に粒界酸化を生じさせる。次に、酸洗でこの粒界酸化を除去することで、表面に凹凸が形成される。その後、冷間圧延することで、表面に凹凸が形成されている分、表面近傍により多くの歪が導入され、その結果として、表層部から内部にかけてひずみ分布を形成させることができる。ただし、冷延率が高すぎると上記凹凸による効果が得られず、均一にひずみが導入されてしまうので、冷延率は適正範囲(20〜50%)にする必要がある。
ひずみが多く導入された表層部は、焼鈍加熱時にオーステナイト変態が促進されて多くのオーステナイトが核生成し、それらの微細オーステナイトの間に、細かいフェライトが残存する。さらに、均熱・徐冷時にも上記微細オーステナイトからより多くのフェライトが核生成する。
その結果、表層部では、フェライトが微細になり、かつフェライト分率も内部に比べて増加させることができる。
このような組織を有する鋼板を曲げ加工すると、内部に比べて表層部ではより厳しい引張・圧縮変形を受けるが、軟質相の微細化かつ増加による効果によって、優れた曲げ性を示すこととなる。
そして、上記思考実験に基づき、後記[実施例]にて説明する実証試験を実施した結果、確証が得られたので、さらに検討を加え、本発明を完成するに至った。
以下、まず発明鋼板を特徴づける組織について説明する。
〔発明鋼板の組織〕
上述したとおり、発明鋼板は、軟質第1相であるフェライトと、硬質第2相である焼戻しマルテンサイト等からなる複相組織をベースとするものであるが、特に、鋼板表面部と中心部のフェライト分率の差と、鋼板表面部のフェライト粒径が制御されている点を特徴とする。
<軟質第1相であるフェライト:面積率で20〜50%>
フェライト−焼戻しマルテンサイト等の複相組織鋼では、変形は主として変形能の高いフェライトが受け持つ。そのため、フェライト−焼戻しマルテンサイト等の複相組織鋼の伸びは主としてフェライトの面積率で決定される。
目標とする伸びを確保するためには、フェライトの面積率は20%以上(好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上)が必要である。ただし、フェライトが過剰になると強度が確保できなくなるので、フェライトの面積率は50%以下(好ましくは45%以下、さらに好ましくは40%以下)とする。
<鋼板表面から100μm深さまでの鋼板表層部のフェライトの面積率Vαsと、t/4〜3t/4(tは板厚)の中心部のフェライトの面積率Vαcとの差ΔVα=Vαs−Vαc:10〜50%>
鋼板表層部のフェライトの面積率を内部より高くすることで、曲げ加工時に表層部に掛る引張・圧縮応力を緩和して曲げ性を改善するためである。鋼板表層部と中心部のフェライトの面積率の差ΔVαが10%未満では、表層部に掛る引張・圧縮応力の緩和作用が十分に発揮されず、曲げ性の改善効果が得られない。一方、ΔVαが50%を超えると、フェライト結晶粒径が不均一になりやすく、曲げ性が劣化する。ΔVαの好ましい範囲は15〜45%、さらに好ましい範囲は20〜40%である。
ここで、鋼板表層部を鋼板表面から100μm深さまでの部分に限定したのは、100μmを超える深さまでフェライトを増加させると、強度の確保が困難になるためである。
<前記鋼板表層部のフェライトの平均粒径:10μm以下>
鋼板表層部のフェライトを微細化することで、フェライト粒のサイズを均一にして曲げ性を改善するためである。鋼板表層部のフェライトの平均粒径が10μmを超えると、曲げ性が劣化する。上記フェライトの平均粒径の好ましい範囲は9μm以下、さらに好ましい範囲は8μm以下である。
以下、鋼板厚み全体における各相の面積率、鋼板表層部および中心部におけるフェライトの面積率、ならびに、鋼板表層部におけるフェライトの平均粒径の各測定方法について説明する。
〔鋼板厚み全体における各相の面積率の測定方法〕
まず、鋼板厚み全体における各相の面積率については、各供試鋼板を鏡面研磨し、3%ナイタール液で腐食して金属組織を顕出させた後、概略40μm×30μm領域5視野について倍率2000倍の走査型電子顕微鏡(SEM)像を観察し、点算法で1視野につき100点の測定を行って各フェライト粒の面積を求め、それらを合計してフェライトの面積を求めた。また、画像解析によってセメンタイトを含む領域を硬質第2相とし、残りの領域を、残留オーステナイト、マルテンサイト、および、残留オーステナイトとマルテンサイトの混合組織とした。そして、各領域の面積比率より各相の面積率を算出した。
〔鋼板表層部および中心部におけるフェライトの面積率〕
また、中心部におけるフェライトの面積率については、t/4〜3t/4(tは板厚)の範囲において、上記〔鋼板厚み全体における各相の面積率の測定方法〕と同様にして、フェライトの面積率を求めた。
一方、鋼板表層部におけるフェライトの面積率については、鋼板表面から深さ30μmまでの範囲において、概略30μm×40μm領域5視野について上記〔鋼板厚み全体における各相の面積率の測定方法〕と同様にして、フェライトの面積率を求めた。
〔鋼板表層部におけるフェライトの平均粒径の測定方法〕
上記鋼板表層部におけるフェライトの面積率の測定の際に測定した各フェライト粒の面積から円相当直径を算出して求めた。
次に、本願の発明鋼板を構成する成分組成について説明する。以下、化学成分の単位はすべて質量%である。
〔発明鋼板の成分組成〕
C:0.05〜0.30%
Cは、硬質第2相の面積率、延いてはフェライトの面積率に影響し、強度、伸びおよび伸びフランジ性に影響する重要な元素である。0.05%未満では強度が確保できなくなる。一方、0.30%超では溶接性が劣化する。C含有量の範囲は、好ましくは0.10〜0.25%、さらに好ましくは0.14〜0.20%である。
Si:3.0%以下(0%を含まない)、
Siは、焼戻し時におけるセメンタイト粒子の粗大化を抑制する効果を有し、伸びと伸びフランジ性の両立に寄与する有用な元素である。3.0%超では加熱時におけるオーステナイトの形成を阻害するため、硬質第2相の面積率を確保できず、伸びフランジ性を確保できない。Si含有量の範囲は、好ましくは0.50〜2.5%、さらに好ましくは1.0〜2.2%である。
Mn:0.1〜5.0%
Mnは、上記Siと同様、焼戻し時におけるセメンタイトの粗大化を抑制する効果を有することに加え、硬質第2相の変形能を高めることで、伸びと伸びフランジ性の両立に寄与する。また、焼入れ性を高めることで、硬質第2相が得られる製造条件の範囲を広げる効果もある。0.1%未満では上記効果が十分に発揮されないため、伸びと伸びフランジ性を両立できず、一方、5.0%超とすると逆変態温度が低くなりすぎ、再結晶ができなくなるため、強度と伸びのバランスが確保できなくなる。Mn含有量の範囲は、好ましくは0.5〜2.5%、さらに好ましくは1.2〜2.2%である。
P:0.1%以下(0%を含まない)
Pは不純物元素として不可避的に存在し、固溶強化により強度の上昇に寄与するが、旧オーステナイト粒界に偏析し、粒界を脆化させることで伸びフランジ性を劣化させるので、0.1%以下とする。好ましくは0.05%以下、さらに好ましくは0.03%以下である。
S:0.02%以下(0%を含まない)
Sも不純物元素として不可避的に存在し、MnS介在物を形成し、穴拡げ時に亀裂の起点となることで伸びフランジ性を低下させるので、0.02%以下とする。好ましくは0.018%以下、さらに好ましくは0.016%以下である。
Al:0.01〜1.0%
Alは脱酸元素として添加され、介在物を微細化する効果を有する。また、Nと結合してAlNを形成し、歪時効の発生に寄与する固溶Nを低減させることで伸びや伸びフランジ性の劣化を防止する。0.01%未満では鋼中に固溶Nが残存するため、歪時効が起こり、伸びと伸びフランジ性を確保できず、一方、1.0%超では加熱時におけるオーステナイトの形成を阻害するため、硬質第2相の面積率を確保できず、伸びフランジ性を確保できなくなる。
N:0.01%以下(0%を含まない)
Nも不純物元素として不可避的に存在し、歪時効により伸びと伸びフランジ性を低下させるので、低い方が好ましく、0.01%以下とする。
本発明の鋼は上記成分を基本的に含有し、残部が実質的に鉄及び不純物であるが、その他、本願発明の作用を損なわない範囲で、以下の許容成分を添加することができる。
Cr:0.01〜1.0%
Crは、セメンタイトの成長を抑制することで、伸びフランジ性を改善できる有用な元素である。0.01%未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、1.0%を超える添加では粗大なCrが形成されるようになり、伸びフランジ性が劣化してしまう。
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%の1種または2種以上
これらの元素は、固溶強化により成形性を劣化させずに強度を改善するのに有用な元素である。各元素とも上記各下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも1.0%を超える添加ではコストが高くなりすぎる。
Ca:0.0001〜0.01%、
Mg:0.0001〜0.01%、
Li:0.0001〜0.01%、
REM:0.0001〜0.01%の1種または2種以上
これらの元素は、介在物を微細化し、破壊の起点を減少させることで、伸びフランジ性を向上させるのに有用な元素である。各元素とも0.0001%未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも0.01%を超える添加では逆に介在物が粗大化し、伸びフランジ性が低下する。
なお、REMは、希土類元素、すなわち、周期律表の3A属元素を指す。
次に、上記発明鋼板を得るための好ましい製造方法を以下に説明する。
〔発明鋼板の好ましい製造方法〕
上記のような冷延鋼板を製造するには、まず、上記成分組成を有する鋼を溶製し、造塊または連続鋳造によりスラブとしてから熱間圧延を行い、酸洗してから冷間圧延を行う。
[熱間圧延条件]
熱間圧延条件としては、仕上げ圧延の終了温度をAr点以上に設定し、適宜冷却を行った後、600〜750℃の範囲で巻き取るのがよい。
<巻取り温度:600〜750℃>
巻取り温度を高めの600℃以上(より好ましくは610℃以上)にすることで、熱延板表層部に粒界酸化を生じさせるためである。後段の酸洗でこの粒界酸化を除去することで表面に凹凸を形成した後、冷間圧延することで表面近傍により多くの歪を導入し、さらに焼鈍することで表層部のフェライトを微細化かつ増加させることができる。ただし、巻取り温度を高くしすぎると、熱延板の組織サイズが大きくなりすぎるので、750℃以下(より好ましくは700℃以下)とする。
[冷間圧延条件]
冷間圧延条件としては、冷間圧延率(以下、「冷延率」ともいう。)を20〜50%の範囲とするのがよい。
<冷延率:20〜50%>
冷延率を20%以上(より好ましくは30%以上)とすることで、酸洗で粒界酸化を除去して形成した鋼板表面の凹凸を利用して表面近傍により多くのひずみを導入するためである。ただし、冷延率を高くしすぎると、均一にひずみが導入されてしまうので、50%以下(より好ましくは45%以下)とする。
そして、上記冷間圧延後、引き続き、焼鈍、さらには焼戻しを行う。
[焼鈍条件]
焼鈍条件としては、(Ac1+Ac3)/2〜Ac3の焼鈍温度にて、3600s以下の焼鈍保持時間だけ保持した後、焼鈍温度から、730℃以下500℃以上の第1冷却終了温度(徐冷終了温度)までを1℃/s以上50℃/s未満の第1冷却速度(徐冷速度)で徐冷した後、Ms点以下の第2冷却終了温度(急冷終了温度)までを50℃/s以上の第2冷却速度(急冷速度)で急冷するのがよい。
<(Ac1+Ac3)/2〜Ac3の焼鈍温度にて、3600s以下の焼鈍保持時間だけ保持>
2相域の高温側で保持することで、オーステナイトを核生成しやすくして、細かいフェライトを残存させるとともに、面積率50%以上の領域をオーステナイトに変態させることにより、その後の冷却時に十分な量の硬質第2相を変態生成させるためである。
焼鈍温度が(Ac1+Ac3)/2未満では、オーステナイト変態量が不十分であり、フェライトが粗大化しやすくなるため、延性が劣化する。一方、焼鈍温度がAc3を超えると、フェライトが粗大化し、表層と内部で分率の差をつけられなくなるので、延性が劣化する。
また、焼鈍保持時間が3600sを超えると、生産性が極端に悪化するので好ましくない。焼鈍保持時間のより好ましい下限は60sである。加熱時間を長時間化することでさらにフェライト中の歪を除去することができる。
<730℃以下500℃以上の第1冷却終了温度までを1℃/s以上50℃/s未満の第1冷却速度で徐冷>
肩落し冷却時に核生成するフェライトのサイズを上記2相域で生成したフェライトとほぼ同じサイズにするとともに、それらを合わせて面積率で20〜50%のフェライト組織を形成させることにより、伸びフランジ性を確保したまま伸びの改善が図れるためである。
500℃未満の温度または1℃/s未満の冷却速度ではフェライトが過剰に形成され、強度と伸びフランジ性が確保できなくなる。
<Ms点以下の第2冷却終了温度までを50℃/s以上の第2冷却速度で急冷>
冷却中にオーステナイトからフェライトが形成されることを抑制し、硬質第2相を得るためである。
Ms点より高い温度で急冷を終了させたり、冷却速度が50℃/s未満になると、ベイナイトが過剰に形成されるようになり、鋼板の強度が確保できなくなる。
[焼戻し条件]
本願発明は、フェライトと焼戻しマルテンサイト等からなる複相組織鋼の表面と内部のフェライト分率の差異に着目し、曲げ性改善について検討した結果完成されたものであり、組織分率に影響を及ぼさない焼戻し条件については、特に限定されるものではない。ただし、焼戻し条件により強度や特性が変化するため、引張強度980MPa以上を確保するためには、焼戻し温度を500℃以下にすることが好ましい。また、焼戻し温度が低いと強度が高くなるが、伸びや穴拡げ率(伸びフランジ性)が低下するため、成形性が必要な場合は、焼戻し温度を300℃以上にすることが好ましい。また、その際の焼戻し保持時間については60〜1200sとし、その後、冷却すればよい。
下記表1および表2に示すように種々の成分の鋼を溶製し、厚さ120mmのインゴットを作成した。これを熱間圧延で厚さ25mmにした後、下記表3および表4に示す種々の製造条件で、再度の熱間圧延で厚さ3.2mmとし、これを酸洗した後、さらに厚さ1.6mmに冷間圧延し、その後熱処理を施した。
なお、表1中のAc1およびAc3は下記式1および式2を用いて求めた(幸田成康監訳,「レスリー鉄鋼材料学」,丸善株式会社,1985年,p.273参照)。
式1:Ac1(℃)=723+29.1[Si]−10.7[Mn]+16.9[Cr]−16.9[Ni]
式2:Ac3(℃)=910−203√[C]+44.7[Si]+31.5[Mo]−15.2[Ni]
ただし、[ ]は、各元素の含有量(質量%)を示す。
熱処理後の各鋼板について、上記[発明を実施するための形態]の項で説明した測定方法により、鋼板厚み全体における各相の面積率、鋼板表層部および中心部におけるフェライトの面積率、ならびに、鋼板表層部におけるフェライトの平均粒径を測定した。
また、上記熱処理後の各鋼板について、引張強度TS、伸びEL、伸びフランジ性λ、および、限界曲げ半径Rを測定することにより、各鋼板の特性を評価した。
具体的には、熱処理後の鋼板の特性は、780MPa≦TS<980MPa、EL≧13%、λ≧40%、R≦1.5mmの全てを満たすもの、および、TS≧1180MPa、EL≧10%、λ≧30%、R≦2.5mmの全てを満たすものを合格(○)とし、980MPa≦TS<1180MPa、EL≧15%、λ≧50%、R≦1.0mmの全てを満たすもの、および、TS≧1180MPa、EL≧12%、λ≧40%、R≦2.0mmの全てを満たすものを特に優れるもの(◎)、それ以外のものを不合格(×)とした。
なお、引張強度TSと伸びELは、圧延方向と直角方向に長軸をとってJIS Z 2201に記載の5号試験片を作成し、JIS Z 2241に従って測定を行った。
また、伸びフランジ性λは、鉄連規格JFST1001に則り、穴拡げ試験を実施して穴拡げ率の測定を行い、これを伸びフランジ性とした。
また、限界曲げ半径Rは、圧延方向に対して垂直な方向が長手方向(曲げ稜線が圧延方向と一致)となるようにJIS Z2204に記載の1号試験片を作成し、JIS Z2248に準じてV曲げ試験を行った。ダイとパンチの角度は60°とし、パンチの先端半径を0.5mm単位で変えて曲げ試験を行い、亀裂が発生せずに曲げることができるパンチ先端半径を限界曲げ半径Rとして求めた。
測定結果を表5および表6に示す。
これらの表より、鋼No.1、2、4、5、9、10、12、13、15、16、18、21、23〜35、37〜42、44〜52、54〜57、59〜62、64は、本発明の要件を全て満たす発明鋼である。いずれの発明鋼も、引張強度、伸び、伸びフランジ性のみならず、曲げ性にも優れた冷延鋼板が得られていることがわかる。
これに対して、本願発明の要件のいずれかを満たさない比較鋼は、それぞれ以下のような不具合を有している。
鋼No.3は、巻取り温度が低すぎるため、表層部のフェライト分率を増加させることができず、曲げ性Rが合格基準に達していない。
一方、鋼No.6は、巻取り温度が高すぎるため、表層部のフェライト粒が粗大化してしまい、やはり曲げ性Rが合格基準に達していない。
鋼No.7は、冷延率が高すぎるため、内部(中心部)にまで多量のひずみが導入されてしまい、表層部と内部のフェライト分率に差がつかず、曲げ性Rが合格基準に達していない。
鋼No.8は、焼鈍温度が低すぎるため、表層部と内部のフェライト分率に差がつかず、フェライト粒も粗大化してしまい、曲げ性Rが合格基準に達していない。
一方、鋼No.11は、焼鈍温度が高すぎるため、脱炭に伴う表層部のフェライト分率の過度の増加、フェライト粒の粗大化が生じてしまい、やはり曲げ性Rが合格基準に達していない。
鋼No.14は、徐冷速度が低すぎるため、表層部、内部ともにフェライトが成長しすぎて、曲げ性Rが合格基準に達しないだけでなく、引張強度TSも確保できない。
鋼No.17は、徐冷終了温度が低すぎるため、フェライトが生成しすぎてフェライト分率が過剰になり、曲げ性Rが合格基準に達しないだけでなく、引張強度TSも確保できない。
一方、鋼No.19は、徐冷終了温度が高すぎるため、フェライトが十分に生成せずフェライト分率が不足し、曲げ性Rが合格基準に達しないだけでなく、伸びELも確保できない。
鋼No.20は、急冷速度が低すぎるため、他の組織(主に残留オーステナイト)が生成してしまい、伸びフランジ性λが確保できない。
鋼No.22は、急冷終了温度が高すぎるため、他の組織(主に残留オーステナイト)が生成してしまい、伸びフランジ性λが確保できない。
鋼No.36は、Mn量が多すぎるため、フェライト変態の抑制、焼入れ性の上昇などにより、フェライト分率が不足し、曲げ性Rが合格基準に達しないだけでなく、伸びEL、伸びフランジ性λが確保できない。
鋼No.43は、C量が多すぎるため、鋼No.36と同様に、フェライト変態の抑制、焼入れ性の上昇などにより、フェライト分率が不足し、曲げ性Rが合格基準に達しないだけでなく、伸びEL、伸びフランジ性λが確保できない。
鋼No.53は、Si量が多すぎるため、フェライトが固溶強化されすぎて延性が損なわれ、曲げ性Rが合格基準に達しないだけでなく、伸びEL、伸びフランジ性λが確保できない。
鋼No.58は、鋼No.43とは逆に、C量が少なすぎるため、フェライト分率が過剰になり、引張強度TSが確保できない。
鋼No.63は、Mn量が少なすぎるため、フェライトの固溶強化が不足し、引張強度TSが確保できない。
ちなみに、発明鋼(鋼No.5)と比較鋼(鋼No.11)の、表層部と中心部におけるフェライト粒の分布状態を図1に例示する。同図は光学顕微鏡観察の結果であり、無地の白っぽい領域がフェライト粒であり、黒っぽい領域が硬質第2相である。同図から明らかなように、比較鋼では、その表層部において、粗大化したフェライト粒が存在するとともにフェライト分率は中心部よりはるかに高くなっているのに対し、発明鋼では、その表層部において微細なフェライト粒が存在するとともにフェライト分率は中心部より少し高い程度であるのが認められる。

Claims (5)

  1. 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
    C:0.05〜0.30%、
    Si:3.0%以下(0%を含まない)、
    Mn:0.1〜5.0%、
    P:0.1%以下(0%を含まない)、
    S:0.02%以下(0%を含まない)、
    Al:0.01〜1.0%、
    N:0.01%以下(0%を含まない)
    を各々含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、
    軟質第1相であるフェライトを面積率で20〜50%含み、
    残部が硬質第2相である、焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトからなる組織を有し、
    鋼板表面から100μm深さまでの鋼板表層部のフェライトの面積率Vαsと、t/4〜3t/4(tは板厚)の中心部のフェライトの面積率Vαcとの差ΔVα=Vαs−Vαcが10〜50%であるとともに、前記鋼板表層部のフェライトの平均粒径が10μm以下である
    ことを特徴とする曲げ性に優れた高強度冷延鋼板。
  2. 成分組成が、更に、
    Cr:0.01〜1.0%
    を含むものである請求項1に記載の曲げ性に優れた高強度冷延鋼板。
  3. 成分組成が、更に、
    Mo:0.01〜1.0%、
    Cu:0.05〜1.0%、
    Ni:0.05〜1.0%の1種または2種以上
    を含むものである請求項1または2に記載の曲げ性に優れた高強度冷延鋼板。
  4. 成分組成が、更に、
    Ca:0.0001〜0.01%、
    Mg:0.0001〜0.01%、
    Li:0.0001〜0.01%、
    REM:0.0001〜0.01%の1種または2種以上
    を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の曲げ性に優れた高強度冷延鋼板。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の高強度冷延鋼板を製造する方法であって、
    請求項1〜4のいずれか1項に示す成分組成を有する鋼材を、下記(1)〜(4)に示す各条件で、熱間圧延した後、冷間圧延し、その後、焼鈍し、さらに焼戻しすることを特徴とする曲げ性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法。
    (1) 熱間圧延条件
    仕上げ圧延終了温度:Ar点以上
    巻取温度:600〜750℃
    (2) 冷間圧延条件
    冷間圧延率:20〜50%
    (3) 焼鈍条件
    (Ac1+Ac3)/2〜Ac3の焼鈍温度にて、60s以上3600s以下の焼鈍保持時間だけ保持した後、焼鈍温度から、730℃以下500℃以上の第1冷却終了温度までを1℃/s以上50℃/s未満の第1冷却速度で徐冷した後、Ms点以下の第2冷却終了温度までを50℃/s以上の第2冷却速度で急冷する。
    (4) 焼戻し条件
    焼戻し温度:300〜500℃
    焼戻し保持時間:300℃〜焼戻し温度の温度範囲内に60〜1200s
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