JP2010100896A - 機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼鈍加熱温度やその保持時間といった焼鈍加熱保持条件の変動に影響されることなく製造しうる、機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で(以下、化学成分について同じ。)、C:0.02〜0.30%、Si:3.0%以下(0%含む)、Mn:0.2%以上3.0%未満、P:0.1%以下(0%を含む)、S:0.01%以下(0%を含む)、N:0.002〜0.030%、Al:0.002%以上を含み、さらに、NとAlの含有量が、−0.0005≦[N]−(14.01/26.98)×[Al]≦0.0020(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)を満たし、残部が鉄および不可避的不純物からなる機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板。
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1には、A=Si+9×Alで定義するAが6.0≦A≦20.0を満たした、フェライトとマルテンサイトの二相組織鋼とし、この鋼板を製造するに際しては、再結晶焼鈍・焼戻処理を、Ac1以上Ac3以下の温度で10s以上保持し、500〜750℃までを20℃/s以下の冷却速度で緩冷却し、その後、100℃以下までを100℃/s以上の冷却速度で急冷し、300〜500℃で焼戻しを行うことで、鋼材のA3点を上昇させることにより、緩冷却終了時点の温度である急冷開始温度が変動したときの上記二相組織の安定性を高めて、機械的特性のバラツキを低減する方法が開示されている。
また、特許文献2には、予め鋼板の板厚、炭素含有量、リン含有量、焼入れ開始温度、焼入れ停止温度および焼入れ後の焼戻し温度と引張強度の関係を求めておき、対象鋼板の板厚、炭素含有量、リン含有量、焼入れ停止温度および焼入れ後の焼戻し温度を考慮して、目標引張強度に応じて焼入れ開始温度を算出し、求めた焼入れ開始温度で焼入れすることで、強度のバラツキを低減する方法が開示されている。
また、特許文献3には、熱延鋼板を冷間圧延した後の焼鈍処理において、800℃超Ac3点未満で30秒〜5分間均熱した後、450〜550℃の温度範囲まで一次冷却を行い、次いで450〜400℃までの一次冷却速度に比べて小さい冷却速度で二次冷却を行った後、さらに450〜400℃で1分間以上保持することで、板幅方向における伸び特性のバラツキを改善する方法が開示されている。
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.02〜0.30%、
Si:3.0%以下(0%含む)、
Mn:0.2%以上3.0%未満、
P:0.1%以下(0%を含む)、
S:0.01%以下(0%を含む)、
N:0.002〜0.030%、
Al:0.002%以上
を含み、さらに、NとAlの含有量が、
−0.0005≦[N]−(14.01/26.98)×[Al]≦0.0020(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)
を満たし、残部が鉄および不可避的不純物からなる
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板である。
成分組成が、更に、
Cr:0.01〜3.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.01〜2.0%、
Ni:0.01〜2.0%、
の1種または2種以上を含むものである
請求項1に記載の機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板である。
成分組成が、更に、
Ca:0.0005〜0.01%、
Mg:0.0005〜0.01%、
REM:0.0001〜0.01%
の1種または2種以上を含むものである
請求項1または2に記載の機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項1〜3のいずれかに記載の高強度冷延鋼板の表面に溶融亜鉛めっきが施されたものである高強度溶融亜鉛めっき鋼板である。
請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼材を、熱間圧延し、次いで冷間圧延した後、熱処理を行うに際し、
該熱処理を、Ac3〜950℃で1000s以下保持した後、500〜750℃までを20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後200℃以下までを100℃/s以上の平均冷却速度で急冷して焼鈍し、さらにその後150〜600℃で1000s以下焼戻しを行う
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法である。
請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼材を、熱間圧延し、次いで冷間圧延した後、熱処理を行うに際し、
該熱処理を、Ac3〜950℃で1000s以下保持した後、300〜550℃までを20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、その後300〜600℃の温度範囲に10〜1000s滞留させたのち冷却して行う
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法である。
請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼材を、熱間圧延し、次いで冷間圧延した後、熱処理を行うに際し、
該熱処理を、Ac3〜950℃で1000s以下保持した後、450〜750℃までを20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後300〜550℃までを平均冷却速度20℃/s以上で冷却し、さらにその後300〜600℃の温度範囲に10〜1000s滞留させたのち冷却して行う
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法である。
N:0.002〜0.030%
上述したように、Nはsol.Alと結合してAlNを形成することで、焼鈍加熱時のオーステナイト粒の成長を抑制し、機械的特性の安定化に寄与する重要な元素である。Nの含有量が高いほどAlNの形成量も増加してオーステナイト粒粗大化抑制効果が大きくなるが、溶製時に鋼中に固溶させられるN量に限界がある。つまり、0.002%未満ではAlNの形成量が不足し、上記オーステナイト粒粗大化抑制作用を有効に発揮できない。一方、0.030%超では、工業的に鋼中に含有させるのは困難である。
−0.0005≦[N]−(14.01/26.98)×[Al]≦0.0020(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。) …式(1)
上述したように、AlはNと結合してAlNを形成することで、焼鈍加熱時のオーステナイト粒の成長を抑制し、機械的特性の安定化に寄与する重要な元素である。Al含有量が高いほどAlN形成量も増加するが、過度に含有させるとsol.Alが増加しAlN粒の粗大化が促進され、オーステナイト粒粗大化抑制効果が減殺される。そのため、Al含有量は0.002%以上、好ましくは0.003以上とし、かつ、上記式(1)で表されるAlN形成量の指標となる{[N]−(14.01/26.98)×[Al]}の値は−0.0005〜0.0020%の範囲に制御する必要があるが、特に、この範囲内でできるだけ高めに制御することが好ましい。なお、{[%N]−(14.01/26.98)×[%Al]}の上限を0.0020としたのは、この値を超えると、鋼中に固溶Nが過剰に存在し、歪時効が起こりやすくなり、伸びが確保できなくなるためである。
Cは、DP鋼の場合には、マルテンサイトの分率の上昇に寄与し、また、TRIP鋼の場合には、残留オーステナイトの量、残留オーステナイト中の炭素濃度に影響し、いずれの場合にも強度と伸びのバランスに影響する重要な元素である。0.02%未満では強度が確保できず、一方、0.30%超では薄鋼板の必要特性である溶接性が確保できなくなる。C含有量の範囲は、好ましくは0.05〜0.25%、さらに好ましくは0.07〜0.20%である。
Siは、固溶強化により伸びをそれほど劣化させずに強度を高められる有用な元素である。3.0%超ではAc1点が高くなりすぎ、オーステナイト単相で保持できる温度が高くなるので、AlN粒子によるオーステナイト粒粗大化抑制効果が得られなくなる。Si含有量の範囲は、好ましくは0.1〜2.5%、さらに好ましくは0.5〜2.0%である。
Mnは、鋼板の焼入れ性を高めることで、マルテンサイト分率を確保し、強度と伸びのバランスを向上させるために有用な元素である。0.2%未満では十分な焼入れ性が確保できず急冷時に十分なマルテンサイト面積率を確保できないため、強度が得られない。一方、3.0%超とすると、DP鋼の場合には冷却中におけるフェライト変態が抑制され過ぎるため、2相組織鋼にならず、一方、TRIP鋼の場合には、冷却中におけるフェライト変態やベイナイト変態が抑制され過ぎるため残留オーステナイトへ炭素を濃化させることができず、いずれの場合にも伸びを確保できなくなる。Mn含有量の範囲は、好ましくは0.3〜2.9%、さらに好ましくは0.5〜2.8%である。
Pは不純物元素として不可避的に存在し、固溶強化により引張強度の上昇に寄与するが、旧オーステナイト粒界に偏析し、粒界を脆化させることで伸びを劣化させるので、0.1%以下とする。好ましくは0.05%以下、さらに好ましくは0.03%以下である。
Sも不純物元素として不可避的に存在し、MnS介在物を形成し、変形時に亀裂の起点となることで伸びフランジ性を低下させるので、0.01%以下とする。より好ましくは0.003%以下である。
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.01〜2.0%、
Ni:0.01〜2.0%、
の1種または2種以上
これらの元素は、鋼の焼入れ性を高め、マルテンサイト分率の上昇に寄与し、強度と伸びのバランスを向上させられる有用な元素である。各元素とも、上記各下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも上記各上限値を超える添加では焼入れ時にオーステナイトが残存し、伸びを劣化させる。
Mg:0.0005〜0.01%、
REM:0.0001〜0.01%
の1種または2種以上
これらの元素は、介在物を微細化し、変形時における破壊の起点を減少させることで、伸びフランジ性を向上させるのに有用な元素である。各元素とも上記各下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、上記各上限値を超える添加では、介在物を粗大化し、いずれも伸びが劣化する。
上記のような冷延鋼板を製造するには、まず、上記成分組成を有する鋼を溶製し、造塊または連続鋳造によりスラブとしてから熱間圧延を行う。熱間圧延終了後は酸洗してから冷間圧延を行うが、冷間圧延率は30%程度以上とするのがよい。そして、上記冷間圧延後、引き続いて熱処理、すなわち、焼鈍さらに必要により焼戻しを行う。以下、熱処理条件について、本発明鋼板をDP鋼とする場合とTRIP鋼とする場合を例に挙げて説明する。なお、本発明鋼板は、冷延鋼板のみならず、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を含むものである。
本熱処理条件は、本発明鋼をDP鋼とする場合の好ましい熱処理条件である。 焼鈍加熱温度:Ac3〜950℃に加熱し、焼鈍保持時間:1000s以下保持した後、焼鈍加熱温度から第1冷却終了温度:500〜750℃までを第1冷却速度:20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後第2冷却終了温度:200℃以下までを第2冷却速度:100℃/s以上の平均冷却速度で急冷して焼鈍し、さらにその後焼戻し加熱温度:150〜600℃で焼戻し保持時間:1000s以下焼戻しを行う。
Ac3点未満の加熱ではフェライトとセメンタイトの2相状態からフェライトとオーステナイトの2相状態への遷移過程にあるため、加熱温度や保持温度が変動した際にフェライトとオーステナイトの分率が変化し、初期組織が安定化しないため、熱処理後の最終組織も安定化せず、その結果鋼板の機械的特性がばらつき安定化しない。そのため、焼鈍加熱温度はオーステナイト単相化できるAc3点以上とする。一方、950℃超に加熱するとAlとNの含有量の割合を制御してもAlN粒子の粗大化が顕著になるため、オーステナイト粒の成長を効果的に防止できなり、機械的特性のバラツキを十分に抑制できなくなる。そのため、焼鈍加熱温度は950℃以下にする必要がある。
DP鋼組織とするためにフェライトを形成させる必要があることから、フェライト変態が起こりうる温度域である450〜750℃までを第1冷却速度:20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却する。
ベイナイト変態を抑制し、DP鋼組織を作り込むためである。
硬質のマルテンサイトを焼き戻して軟質化することで強度を確保しつつ延性を高めることができる。
本熱処理条件は、本発明鋼をTRIP鋼とする場合であって、強度と伸びのバランスにおいて伸びよりも強度を重視する場合の好ましい熱処理条件である。焼鈍加熱温度:Ac3〜950℃に加熱し、焼鈍保持時間:1000s以下保持した後、焼鈍加熱温度から第1冷却終了温度:300〜550℃までを第1冷却速度:20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、その後滞留温度:300〜600℃の温度範囲に滞留時間:10〜1000s滞留させたのち冷却して行う。
上記[熱処理条件(その1)]と同様の理由による。
上記[熱処理条件(その1)]と異なり、冷却途中におけるフェライト変態を抑制し、ベイナイト変態を促進することで、強度を高めるためである。
ベイニティックフェライトの形成を促進させ、残留オーステナイトへの炭素の濃化を進めるためである。なお、滞留温度は一定にする必要はなく、必要に応じて上記の温度範囲内で加熱、冷却を行ってもよい。温度変化があっても上記の温度範囲内であれば滞留とみなし、その時間の総計を滞留時間とする。たとえば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造プロセスの場合、亜鉛めっき浴に浸漬するため、一旦450℃で10s保持した後、合金化のために10℃/sで10sかけて550℃に再加熱し、その温度で10s保持した後、25℃/sで室温まで冷却(300℃までは10sかかる)するが、そのときの滞留時間は、450℃での保持10s、合金化のための再加熱10s、550℃での保持10s、300℃までの冷却10sの合計40sとなる。
本熱処理条件は、上記熱処理条件(その2)と同様、本発明鋼をTRIP鋼とする場合であるが、上記熱処理条件(その2)と異なり、強度と伸びのバランスにおいて強度よりも伸びを重視する場合の好ましい熱処理条件である。焼鈍加熱温度:Ac3〜950℃に加熱し、焼鈍保持時間:1000s以下保持した後、焼鈍加熱温度から第1冷却終了温度:450〜750℃までを第1冷却速度:20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後第2冷却終了温度:300〜550℃までを第2冷却速度:10℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、さらにその後滞留温度:300〜600℃の温度範囲に滞留時間:10〜1000s滞留させたのち冷却して行う。
上記[熱処理条件(その1)]と同様の理由による。
第2冷却終了温度:300〜550℃までを第2冷却速度:20℃/s以上の平均冷却速度で冷却>
上記[熱処理条件(その2)]と異なり、冷却前半の緩冷却によりフェライト変態をある程度進めることで、強度は犠牲にしつつも伸びを確保し、冷却後半の急冷によりフェライト変態を抑制し、ベイナイト変態を促進することで、上記冷却前半で犠牲にした強度を回復させるためである。
上記[熱処理条件(その2)]と同様に、ベイニティックフェライトの形成を促進させ、残留オーステナイトへの炭素の濃化を進めるためである。
下記表1に供試材の成分を、表2に熱処理条件(図1の熱処理パターン参照)と熱処理後の鋼板の機械的特性を、それぞれ示す。
下記表3に供試材の成分を、表4に熱処理条件(図2の熱処理パターン参照)と熱処理後の鋼板の機械的特性を、それぞれ示す。
下記表5に供試材の成分を、表6に熱処理条件(図3の熱処理パターン[滞留温度が一定のケース]参照)と熱処理後の鋼板の機械的特性を、それぞれ示す。
下記表7に供試材の成分を、表8に熱処理条件(図4の熱処理パターン[滞留温度が変化するケース]参照)と熱処理後の鋼板の機械的特性を、それぞれ示す。
Claims (7)
- 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.02〜0.30%、
Si:3.0%以下(0%含む)、
Mn:0.2%以上3.0%未満、
P:0.1%以下(0%を含む)、
S:0.01%以下(0%を含む)、
N:0.002〜0.030%、
Al:0.002%以上
を含み、さらに、NとAlの含有量が、
−0.0005≦[N]−(14.01/26.98)×[Al]≦0.0020(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)
を満たし、残部が鉄および不可避的不純物からなる
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板。 - 成分組成が、更に、
Cr:0.01〜3.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.01〜2.0%、
Ni:0.01〜2.0%、
の1種または2種以上を含むものである
請求項1に記載の機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板。 - 成分組成が、更に、
Ca:0.0005〜0.01%、
Mg:0.0005〜0.01%、
REM:0.0001〜0.01%
の1種または2種以上を含むものである
請求項1または2に記載の機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の高強度冷延鋼板の表面に溶融亜鉛めっきが施されたものである高強度溶融亜鉛めっき鋼板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼材を、熱間圧延し、次いで冷間圧延した後、熱処理を行うに際し、
該熱処理を、Ac3〜950℃で1000s以下保持した後、500〜750℃までを20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後200℃以下までを100℃/s以上の平均冷却速度で急冷して焼鈍し、さらにその後150〜600℃で1000s以下焼戻しを行う
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼材を、熱間圧延し、次いで冷間圧延した後、熱処理を行うに際し、
該熱処理を、Ac3〜950℃で1000s以下保持した後、300〜550℃までを20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、その後300〜600℃の温度範囲に10〜1000s滞留させたのち冷却して行う
ことを特徴とする機械的特性の安定性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の成分組成を有する鋼材を、熱間圧延し、次いで冷間圧延した後、熱処理を行うに際し、
該熱処理を、Ac3〜950℃で1000s以下保持した後、450〜750℃までを20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後300〜550℃までを平均冷却速度20℃/s以上で冷却し、さらにその後300〜600℃の温度範囲に10〜1000s滞留させたのち冷却して行う
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