JP2012153957A - 延性に優れる高強度冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

延性に優れる高強度冷延鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】引張強度:1180MPa以上で、延性に優れる高強度冷延鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.16〜0.20%、Si:1.0〜2.0%、Mn:2.5〜3.5%、P:0.030%以下、S:0.0050%以下、Al:0.005〜0.1%、N:0.01%以下、Ti:0.001〜0.050%およびB:0.0001〜0.0050%を含有し、残部はFe及び不可避的不純物からなる成分組成とし、体積分率で、フェライト相:40〜65%、マルテンサイト相:30〜55%および残留オーステナイト相:5〜15%を含み、圧延方向断面において単位面積:1μm2当たりのマルテンサイト相の数が 0.5〜5.0個を満足する組織とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、厳しい形状にプレス成形されることが要求される自動車部品などに供して好適な高強度冷延鋼板およびその製造方法に関し、特にCuやNi,Cr,Moなど高価な元素を積極的に含有させることなしに、残留オーステナイトを活用し、また金属組織をフェライト相とマルテンサイト相を主体とした均一な組織とすることにより、延性の向上と共に、引張強度(TS):1180MPa以上という高強度を併せて実現しようとするものである。
近年、衝突安全性の向上および車体軽量化による燃費向上の観点から、自動車車体に対して高強度鋼板の適用が拡大しつつあり、成形性に優れる高強度鋼板に対するニーズが高まっている。従来、TS:1180MPa級以上の高強度鋼板は、軽加工部品に適用されることが多かったが、最近では、複雑形状のプレス部品への適用が検討されている。
しかしながら、鋼板は、一般に、高強度化に伴い加工性が低下する傾向にある。また、TS:1180MPa級以上に高強度化する場合、CやMnなどの添加元素量が増加し、溶接性が著しく低下する場合がある。特にCはこの傾向が強い。一方、溶接性や化成処理性の観点から、CやSi,Mnを多量に含有することが困難な場合、強度確保の観点から、Nb,Cu,Ni,Cr,Moなどの極めて高価な希少元素を積極的に添加する場合がある。
従って、溶接性の点から含有量が少なく、かつ経済性の面から安価な合金成分で、強度と成形性を両立させることが要求されている。
成形性に優れた高強度冷延鋼板に関する従来技術として、例えば特許文献1〜4に、鋼成分や組織の限定、熱延条件、焼鈍条件の最適化により、残留オーステナイトを活用して高強度冷延鋼板を得る技術が開示されている。
特開2004−238679号公報 特開2005−179703号公報 特開2007−197819号公報 特開2008−127581号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、焼鈍過程において一旦室温まで冷却してから焼戻し処理を施して得られる焼戻しマルテンサイトが主体であることから、残留オーステナイトの体積分率が少なく、十分な延性が得られないため、厳しい成形には適用できないという問題があった。
特許文献2に記載の技術は、ベースとなる母相の金属組織が、延性に不利な粒内に炭化物や転位が多く存在する焼戻しマルテンサイトまたはベイナイト主体であるものの、残留オーステナイトの体積分率が多いため、優れた延性が得られる成分が開示されている。しかしながら、溶接性に不利なCの含有量が多く、また高価なCuやNiを多量に含有させる必要があるところに問題を残していた。
特許文献3に記載の技術は、Crの含有が必須であることから、化成処理性および塗装後耐食性に問題があり、また残留オーステナイトの体積分率が少なく、延性に不利な転位密度の高いベイニティックフェライトとマルテンサイトの体積分率が多いため、優れた延性が得られないという問題があった。
特許文献4に記載の技術は、溶接性に不利なCを多量に含有させる必要があり、また延性に不利なベイニティックフェライトとマルテンサイトの体積分率が多いため、優れた延性が得られないという問題があった。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、溶接性に好ましくないCやAlの含有量を少なくし、しかも高価な元素であるNb,Cu、Ni、Cr、Mo等を積極的に含有させない成分系で、残留オーステナイト相の体積分率を厳密に制御すると共に、フェライト相とマルテンサイト相主体の組織とすることにより、延性に優れかつ引張強度(TS)が1180MPa以上である高強度冷延鋼板を、その有利な製造方法と共に提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)質量%で、
C:0.16〜0.20%、
Si:1.0〜2.0%、
Mn:2.5〜3.5%、
P:0.030%以下、
S:0.0050%以下、
Al:0.005〜0.1%、
N:0.01%以下、
Ti:0.001〜0.050%および
B:0.0001〜0.0050%
を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有し、体積分率で、
フェライト相:40〜65%、
マルテンサイト相:30〜55%および
残留オーステナイト相:5〜15%
を含み、圧延方向断面において単位面積:1μm2当たりのマルテンサイト相の数が 0.5〜5.0個を満足する組織を有し、引張強度:1180MPa以上であることを特徴とする、延性に優れる高強度冷延鋼板。
(2)上記(1)に記載の成分組成からなる鋼スラブを、熱間圧延し、ついで酸洗後、冷間圧延したのち、焼鈍を施して高強度冷延鋼板を製造するに際し、
上記焼鈍工程において、800〜950℃で焼鈍後、冷却停止温度:200〜500℃まで冷却し、ついで750〜850℃に再加熱後、平均冷却速度:5〜50℃/秒の速度で、350〜450℃の冷却停止温度域まで冷却し、この温度域に100〜1000秒滞留させることを特徴とする、延性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、高価な合金元素を含有させることなしに、延性に優れ、しかも引張強度が1180MPa以上の高強度冷延鋼板を得ることができる。そして、本発明により得られる高強度冷延鋼板は、特に厳しい形状にプレス成形される自動車部品として好適である。
以下、本発明を具体的に説明する。
さて、発明者らは、高強度冷延鋼板の延性の向上に関し、鋭意検討を重ねた結果、低Cで、かつNb,Cu、Ni、Cr、Moを含有しない成分系において、体積分率で、40〜65%のフェライト相、30〜55%のマルテンサイト相、5〜15%の残留オーステナイト相を含む組織とすることにより、延性の向上が顕著となることを見出した。
以下、本発明の成分組成および組織の限定理由について具体的に説明する。なお、鋼板中の元素の含有量の単位は何れも「質量%」であるが、以下、特に断らない限り、単に「%」で示す。
まず、本発明における鋼の成分組成の適正範囲およびその限定理由は以下のとおりである。
C:0.16〜0.20%
Cは、強度確保に寄与する低温変態相の形成に不可欠の元素である。C量が0.16%に満たないと、所望の鋼板を確保することが難しく、また所望量の残留オーステナイトが得られない。一方、C量が0.20%を超えると、スポット溶接性が著しく劣化するだけでなく、低温変態相が過度に硬質化して成形性の低下を招く。そのため、C量は0.16〜0.20%の範囲とする。
Si:1.0〜2.0%
Siは、伸びを劣化させずに高強度化が可能な元素である。また、セメンタイトの析出を抑制し、残留オーステナイトを残存させやすくする作用もある。上記の効果を得るには、1.0%以上含有させる必要がある。一方、Si量が2.0%を超えると、オーステナイトの形成が阻害される。そのため、Si量は1.0〜2.0%の範囲とする。好ましくは1.1〜1.8%の範囲、より好ましくは1.2〜1.6%の範囲である。
Mn:2.5〜3.5%
Mnは、オーステナイト安定化元素であり、所定量の残留オーステナイトを得るために必須の元素である。上記の作用を得るためには2.5%以上の含有が必要であるが、3.5%を超えて含有させるとスラブ割れが生じる。そのため、Mn量は2.5〜3.5%の範囲とする。好ましくは2.6〜3.0%の範囲である。
P:0.030%以下
Pは、粒界偏析により粒界破壊を助長し、またスポット溶接性に悪影響を及ぼすため、極力低減することが好ましいが、0.030%までは許容できる。しかし、P量を過度に低減することは製鋼工程での生産能率が低下し、高コストとなるため、P量の下限は0.001%程度とすることが好ましい。
S:0.0050%以下
Sは、鋼中でMnSなどの硫化物系介在物となり、伸びフランジ成形時の割れの起点となって成形性を劣化させるので、極力低減することが好ましいが、S量が0.0050%までは許容できる。好ましくは0.0030%以下である。しかし、S量の過度の低減は工業的に困難であり、製鋼工程における脱硫コストの増加を招くので、S量の下限は0.0001%程度とすることが好ましい。
Al:0.005〜0.1%
Alは、脱酸剤として使用される。脱酸作用を得るためにはAl量を0.005%以上とすることが必要であるが、Al量が0.1%を超えると、アルミナなどの介在物増加による成形性の劣化が生じる。従って、Al量は0.005〜0.1%の範囲とする。好ましくは0.02〜0.06%の範囲である。
N:0.01%以下
Nは、Bと結合しBNを形成してBを消費し、固溶Bによる焼入れ性を低下させる。また、フェライト中で不純物元素として存在し、ひずみ時効により延性を低下させるので、少ない方が好ましいが、N量が0.01%までは許容できる。しかし、N量の過度の低減は製鋼工程における脱窒コストの増加を招くので、N量の下限は0.0001%程度とすることが好ましい。より好ましくは0.0010〜0.0050%の範囲である。
Ti:0.001〜0.050%
Tiは、NをTiNとして強く固定することにより、BNの形成を抑制し、Bによる焼入れ性を発現させるのに必要な元素である。また、Tiは、鋼中でCやNと結合して微細な炭化物や窒化物を形成することにより、加熱時における結晶粒の粗大化を抑制し、熱延板組織および焼鈍後の鋼板組織の細粒均一化に有効に寄与する。これらの効果を得るには0.001%以上のTi含有を必要とするが、Ti量が0.050%を超えるとこれらの効果は飽和する傾向にあり、またTiを過度に含有させると、フェライト相中にTiの析出物が過剰に生成し、フェライト相の延性を低下させ、さらには熱延板が硬質化し、熱間圧延時および冷間圧延時の圧延荷重が増大する。従って、Ti量は0.001〜0.050%の範囲とする。好ましくは0.005〜0.025%の範囲である。
B:0.0001〜0.0050%
Bは、焼入れ性を高め、マルテンサイトを確保して高強度化を達成するのに有効な元素である。かかる効果を得るためには、B量を0.0001%以上とする必要がある。一方、B量が0.0050%を超えると上記効果は飽和する。従って、B量は0.0001〜0.0050%の範囲とする。好ましくは0.0005〜0.0020%の範囲である。
なお、本発明の鋼板において、上記以外の成分はFeおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記以外の成分の含有を拒むものではない。
次に、本発明にとって重要な要件の一つである鋼の組織の適正範囲およびその限定理由について説明する。
フェライト相の体積分率:40〜65%
フェライト相は、オーステナイトからの低温変態相である高転位密度の硬質なマルテンサイト相や、粒内に炭化物が析出しているベイナイト相、転位密度の高いベイニティックフェライトよりも軟質であり、延性の向上に寄与する。この効果を得るためには、40%以上のフェライト相を含有させる必要がある。一方、フェライト相が体積分率で65%を超えて存在すると1180MPa以上の引張強度の確保が困難となる。また、フェライト相の体積分率が多くなると、フェライト相とマルテンサイト相を主体としつつ、延性に寄与する残留オーステナイト相を確保することが困難となる。従って、フェライト相は体積分率で40〜65%の範囲とする。
マルテンサイト相の体積分率:30〜55%
マルテンサイト相は強度の向上に寄与する。軟質なフェライト相の体積分率を確保しつつ所望の強度を確保するためには、30%以上のマルテンサイト相を含有させる必要がある。一方、マルテンサイト相の体積分率が55%を超えた場合、強度確保の面からは好ましいが、延性に寄与する所望量のフェライト相および残留オーステナイト相の確保が困難となる。従って、マルテンサイト相の体積分率は30〜55%の範囲とする。
残留オーステナイト相の体積分率:5〜15%
残留オーステナイト相は、歪誘起変態により延性の向上に寄与する組織である。特に高延性化するためには体積分率で5%以上の残留オーステナイト相を含有させることが必要である。一方、体積分率で15%を超えて含有させると、フェライト相とマルテンサイト相の体積分率をバランスさせて高い強度と優れた延性のバランスを確保することが困難となる。よって、残留オーステナイト相の体積分率は5〜15%とする。
圧延方向断面におけマルテンサイト相の数:0.5〜5.0個/μm2
マルテンサイト相が連結してフェライトを囲むように存在していると、フェライト相の延性への寄与は小さい。フェライト相が変形し、延性(El)に寄与するためには、フェライト相中にマルテンサイト相が孤立して存在していることが必要である。マルテンサイト相の存在状態は厳密には3次元で評価する必要があるが、鋼中の組織を3次元化して評価するのはコスト、時間がかかりすぎるので、簡便な2次元の圧延方向に平行な断面で、板厚1/4面で測定し、評価するものとする。
この評価で、マルテンサイト相の数が0.5個/μm2未満の場合、マルテンサイト相が少なく、引張強度(TS)が不足するか、または粗大なマルテンサイト相が連結して存在し、高TS低El化することになる。一方、5.0個/μm2超の場合、マルテンサイト相が近接して存在することになり、フェライト相の周囲をマルテンサイト相が囲むようになるので、フェライト相が変形して延性に寄与することが困難となる。従って、マルテンサイト相の数は0.5〜5.0個/μm2の範囲とする。
次に本発明の高強度冷延鋼板の製造方法について説明する。
上記の成分組成を有する鋼スラブを、800〜950℃で焼鈍後、冷却停止温度:200〜500℃まで冷却し、引き続き750〜850℃に再加熱後、平均冷却速度:5〜50℃/秒で、350〜450℃の冷却停止温度域まで冷却し、この温度域に100〜1000秒滞留させる。かかる製造方法により本発明の目的とする高強度冷延鋼板が得られるが、得られた鋼板にスキンパス圧延を施しても良い。
以下、製造条件の適正範囲およびその限定理由について説明する。
本発明において、熱間仕上げ圧延前の工程に関しては常法に従って行えばよく、例えば、上記の成分組成範囲に調製した鋼を溶製、鋳造して得られた鋼スラブを用いることができる。また、本発明においては、連続鋳造スラブ、造塊−分塊スラブは勿論のこと、厚み:50〜100mm程度の薄スラブを用いることができ、特に薄スラブの場合は、再加熱なしに直接熱間圧延工程に供することができる。
熱間圧延および冷間圧延についても特に制限はなく、従来公知の方法に従って行えばよい。例えば、熱間圧延を熱延出側温度:850〜950℃で行い、450〜650℃で巻き取ったのち、圧下率:30〜60%で冷間圧延を行えばよい。
ついで、焼鈍を施すが、本発明では、この焼鈍工程が重要であり、焼鈍を2段階に分けて行う。
焼鈍温度:800〜950℃
1回目の焼鈍における焼鈍温度が800℃より低い場合、焼鈍中にフェライト相の体積分率が多くなり、1回目の焼鈍後に得られる組織が軟質なフェライト相主体の組織となるため、2回目の焼鈍時にオーステナイト中へのCの濃化が促進されず、所定のマルテンサイト相および残留オーステナイトが得られなくなる結果、1180 MPa以上の引張強度の確保が困難となる。一方、1回目における焼鈍が950℃を超えてオーステナイト単相の高温域まで加熱すると、オーステナイト粒径が過度に粗大化して、1回目の焼鈍後に得られる組織も粗大化し、また2回目の焼鈍時にフェライト相の生成が抑制されてマルテンサイト相の体積分率が過剰となるため、高TS化はするものの、延性(El)は低下する。従って、1回目の焼鈍における焼鈍温度は800〜950℃の範囲とする。より好ましくは、820〜900℃の範囲である。
冷却停止温度:200〜500℃
1回目の焼鈍後の冷却停止温度が500℃を上回ると、1回目の焼鈍後に得られる組織はベイナイト相主体でフェライト相の少ない組織となり、2回目の焼鈍時にフェライト相の生成が抑制されてマルテンサイト相の体積分率が過剰となり、高TS化するものの、延性(El)が低下する。一方、1回目の焼鈍後の冷却停止温度が200℃を下回った場合、1回目の焼鈍後に得られる組織はマルテンサイト相相主体の組織となり、やはり2回目の焼鈍時にフェライト相の生成が抑制されてマルテンサイト相の体積分率が過剰となり、高TS化はするものの、延性(El)は低下する。そのため、1回目の焼鈍の冷却停止温度は200〜500℃とする。また、1回目の焼鈍後に残留オーステナイトが多く存在していると、2回目の焼鈍によってさらにオーステナイト中へのC濃化がすすみ、残留オーステナイトの生成が促進されるので、1回目の焼鈍の冷却停止温度は、残留オーステナイトの生成が促進される350〜450℃とするのが好ましい。
なお、この冷却停止温度までの冷却速度は特に限定されることはないが、10〜50℃/秒程度とするのが好適である。
また、冷却停止後は、引き続き再加熱を行ってもよいし、放冷(空冷)にて一旦室温まで冷却したのち、再加熱を行ってもよい。
再焼鈍温度(再加熱温度):750〜850℃
2回目の焼鈍における焼鈍温度が750℃より低い場合、焼鈍中のオーステナイト相の体積分率が少なく、最終的に得られるマルテンサイト相の体積分率が少なくなるため、1180 MPa以上の引張強度の確保が困難となる。一方、2回目における焼鈍温度が850℃を超えると、焼鈍中にオーステナイト相が粗大化し、その後の冷却、保持中におけるフェライト相の生成が抑制されるため、高TS化するものの、延性(El)は低下する。従って、2回目の焼鈍における焼鈍温度は750〜850℃の範囲とする。より好ましくは、770〜830℃の範囲である。
平均冷却速度:5〜50℃/秒
2回目の焼鈍後の冷却速度は、所望の体積分率の低温変態相を得るために重要であり、平均冷却速度が5℃/秒より遅いと、冷却過程で生成するフェライト相の体積分率が多くなりすぎ、1180 MPa以上の引張強度の確保が困難となる。一方、平均冷却速度が50℃/秒を超えると、冷却中におけるフェライト相の生成が抑制され、焼鈍中のオーステナイト相から低温変態相であるマルテンサイト相の体積分率が増加するため、TS:1180 MPa級の確保は容易であるが、延性は低下する。それ故、2回目の焼鈍後の平均冷却速度は5〜50℃/秒の範囲とする。より好ましくは10〜35℃/秒の範囲である。
なお、この場合の冷却は、ガス冷却とすることが好ましいが、その他、炉冷、ミスト冷却、ロール冷却および水冷などの方法を用いることができ、またはそれらを組み合わせて使用することも可能である。
冷却停止温度:350〜450℃
オーステナイトからの低温変態相は、変態温度が低いほど硬くなるため、冷却停止後の鋼板滞留温度は、低温変態相の強度を制御するのに重要である。
2回目の焼鈍後の冷却停止温度が350℃より低い場合、低温まで冷却されるため、低温変態相は硬質なマルテンサイト相主体となり、TS:1180 MPa級の確保は容易であるが、延性は低下する。一方、2回目の焼鈍後の冷却停止温度が450℃より高い場合、残留オーステナイト相は生成するもののフェライト相の生成が進行しないため、優れた延性を得ることが困難となる。
従って、2回目の焼鈍後に、マルテンサイト相およびフェライト相の体積分率を制御して1180 MPa以上の引張強度を確保しつつ、所望の残留オーステナイト相の体積分率を確保して優れた延性を得るには、2回目の焼鈍後の冷却停止温度は350〜450℃の範囲とする必要がある。
350〜450℃での滞留時間:100〜1000秒
2回目の焼鈍後の冷却停止温度:350〜450℃における滞留時間が100秒に満たないと、所望の残留オーステナイト体積分率を得ることが困難となり、滞留後の室温までの冷却過程において未変態のオーステナイト相がマルテンサイト相となり、マルテンサイト相の体積分率が過剰となる結果、高強度化するものの、延性が低下する。一方、1000秒を超えて滞留させると、残留オーステナイト相の生成が進行するため、延性は向上するものの、1180 MPa以上の引張強度を得るのが困難になる。それ故、1180 MPa以上の引張強度を確保すると共に、優れた延性を得るには、350〜450℃における滞留時間は100〜1000秒の範囲にする必要である。好ましくは200〜800秒の範囲である。
冷却停止後の鋼板を上記滞留温度域に保持する手段としては、例えば、焼鈍後の冷却設備の下流工程に保温装置等を設けて、鋼板の温度を上記滞留温度に調整する手段等が挙げられる。なお、滞留後の鋼板は、従来公知の任意の方法により所望の温度に冷却される。
上記の焼鈍後、最終的に得られた冷延鋼板に、形状矯正や表面粗度調整の目的から調質圧延(スキンパス圧延)を行ってもかまわないが、過度にスキンパス圧延をすると鋼板に歪が導入されるため、結晶粒が展伸されて圧延加工組織となり、延性が低下するおそれがある。そのため、スキンパス圧延の圧下率は0.05%以上0.5%以下程度とすることが好ましい。
表1に示す成分組成になる鋼を溶製してスラブとし、1250℃に加熱後、仕上げ圧延機出側温度:900℃で熱間仕上げ圧延を施し、圧延終了後、80℃/秒の速度で冷却して、600℃で巻取り、ついで塩酸酸洗後、圧下率:40%の冷間圧延を施したのち、表2に示す条件で焼鈍処理および制御冷却処理を行い、板厚:1.6mmの冷延鋼板を製造した。なお、1回目の焼鈍時の冷却停止温度までの冷却速度は10〜50℃/秒の範囲内の速度とした。
得られた冷延鋼板について、下記に示す材料試験により材料特性を調査した。得られた結果を表3に示す。
(1)鋼板の組織
圧延方向断面で、板厚の1/4位置の面を光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより調査した。観察はN=5(観察視野5箇所)で実施した。フェライト相の体積分率は、倍率1000倍の断面組織写真および1000倍、3000倍の断面SEM写真を用い、画像解析により、任意に設定した10μm×10μm四方の正方形領域内に存在する相の占有面積を求め、これをフェライト相の体積分率とした。
残留オーステナイトの量は、MoのKα線を用いてX線回折法により求めた。すなわち、鋼板の板厚1/4付近の面を測定面とする試験片を使用し、オーステナイト相の(211)面および(220)面と、フェライト相の(200)面および(220)面とのピーク強度から残留オーステナイト相の体積率を算出した。
各相の体積分率は、最初にフェライト相と低温変態相とに区別し、まずフェライト相の体積分率を決定し、次にX線により残留オーステナイト相の体積分率を決定し、残る体積分率をマルテンサイト相と判断した。
また、マルテンサイト相の個数は、3000倍の断面SEM写真を用い、任意に設定した10μm×10μm四方の正方形領域内に存在するマルテンサイト相の数を求め、これをマルテンサイト相の数とした。
(2)引張特性
圧延方向と90°の方向を長手方向(引張方向)とするJIS Z 2201に記載の5号試験片を用い、JIS Z 2241に準拠した引張試験を行い評価した。なお、引張特性の評価基準はTS×El≧22000MPa・%以上(TS:引張強度(MPa)、El:全伸び(%))を良好とした。
表3から明らかなように、発明例はいすれも、TS≧1180MPaで、かつTS×El≧22000MPa・%を満足する延性に極めて優れた高強度冷延鋼板が得られていることが分かる。
これに対し、Cが本発明範囲を超えて多量に含有されたNo.6は所望の組織を発現することができず延性に劣っていた。
また、製造条件が本発明範囲外である、1回目の焼鈍温度が低いNo.7、2回目の焼鈍温度が低いNo.11、2回目の焼鈍後の冷却速度が遅いNo.13および滞留時間が長いNo.18はいずれも、フェライト相の体積分率が高く、引張強度が1180MPa以上を満足していない。
さらに、1回目の焼鈍温度が高いNo.8、1回目の焼鈍後の冷却停止温度が低いNo.9、1回目の焼鈍後の冷却停止温度が高いNo.10、2回目の焼鈍温度が高いNo.12、2回目の焼鈍後の冷却速度が速いNo.14、2回目の焼鈍後の冷却停止温度が低いNo.15および冷却停止温度が高いNo.16はいずれも、フェライト相の体積分率が少なく、延性に劣っていた。滞留時間が短いNo.17は、残留オーステナイト相の体積分率が少なく、延性に劣っていた。
本発明に従い、鋼板中のC量を低減し、Nb,Cu、Ni、Cr、Mo、Vなど高価な元素を積極的に含有させずとも、フェライト相、マルテンサイト相および残留オーステナイト相各々の体積分率を規定することにより、安価でかつ優れた延性を有し、しかも引張強度(TS)が1180MPa以上の高強度冷延鋼板を得ることができる。また、本発明の高強度冷延鋼板は、自動車部品以外にも、建築および家電分野など厳しい寸法精度、加工性が必要とされる用途にも好適である。

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.16〜0.20%、
    Si:1.0〜2.0%、
    Mn:2.5〜3.5%、
    P:0.030%以下、
    S:0.0050%以下、
    Al:0.005〜0.1%、
    N:0.01%以下、
    Ti:0.001〜0.050%および
    B:0.0001〜0.0050%
    を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなる成分組成を有し、体積分率で、
    フェライト相:40〜65%、
    マルテンサイト相:30〜55%および
    残留オーステナイト相:5〜15%
    を含み、圧延方向断面において単位面積:1μm2当たりのマルテンサイト相の数が 0.5〜5.0個を満足する組織を有し、引張強度:1180MPa以上であることを特徴とする、延性に優れる高強度冷延鋼板。
  2. 請求項1に記載の成分組成からなる鋼スラブを、熱間圧延し、ついで酸洗後、冷間圧延したのち、焼鈍を施して高強度冷延鋼板を製造するに際し、
    上記焼鈍工程において、800〜950℃で焼鈍後、冷却停止温度:200〜500℃まで冷却し、ついで750〜850℃に再加熱後、平均冷却速度:5〜50℃/秒の速度で、350〜450℃の冷却停止温度域まで冷却し、この温度域に100〜1000秒滞留させることを特徴とする、延性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
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