JP5862051B2 - 加工性に優れる高強度冷延鋼板ならびにその製造方法 - Google Patents

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本発明は、複雑な形状にプレス成形されることが要求される自動車部品などに供して好適な高強度冷延鋼板およびその製造方法に関し、特にNbやV,Cu,Ni,Cr,Moなどの高価な元素を積極的に添加させることなしに、残留オーステナイトを活用し、また金属組織をフェライト相を主体とした均一な組織とし、さらには焼戻しマルテンサイト相の粒径を制御することにより、伸び(El)、伸びフランジ性(通常、穴拡げ率(λ)で評価される)および曲げ性の有利な向上を図ると同時に、引張強度(TS)が1180MPa以上という高強度を併せて実現しようとするものである。
近年、自動車車体の軽量化による燃費向上や衝突安全性の向上を目的として引張強度(TS)が590MPa以上の鋼板の自動車車体への適用が積極的に進められているが、最近ではさらに高強度の鋼板の適用が検討されている。
従来、TS:1180MPa級以上の高強度鋼板は軽加工部品に適用されることが多かったが、最近では、より一層の衝突安全性と車体軽量化による燃費向上を両立させるべく、複雑形状のプレス部品への適用が検討されており、加工性に優れる鋼板に対するニーズは高い。
しかしながら、鋼板は、一般に、高強度化に伴い加工性が低下する傾向にあることから、プレス成形時における割れの回避が高強度鋼板の適用を拡大する上で大きな課題となっている。また、特にTS:1180MPa級以上に高強度化する場合、強度確保の観点からNb,V,Cu,Ni,CrおよびMoなどの極めて高価な希少元素を積極的に添加する場合が多い。
成形性に優れた高強度冷延鋼板に関する従来技術として、例えば特許文献1〜4に、鋼成分や組織の限定、熱延条件、焼鈍条件の最適化により、焼戻しマルテンサイト相や残留オーステナイトを主体とした高強度冷延鋼板の製造技術が開示されている。
特開2004−308002号公報 特開2005−179703号公報 特開2006−283130号公報 特開2004−359974号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、高価な元素を必須としていないものの、微細な塊状マルテンサイトを得るために、A3点以上1100℃以下という高温での処理を2回繰り返す必要があることから、コスト高となる。また、C量の多い成分系において高いElを得る知見が開示されているが、低いC量レベルでElに加え、伸びフランジ性および曲げ性をバランスさせることに関する知見はない。
特許文献2に記載の技術は、オーステナイト安定化元素として高価なNi,Cuを必須とする不利がある。また、残留オーステナイト相を活用してTS:780〜980MPaレベルで高いElを達成する知見は開示されているが、C量の多いTS:1180MPa以上で十分な伸びフランジ性は得られてなく、さらに曲げ性の向上に関する知見はない。
特許文献3に記載の技術は、実施例に開示される発明鋼板のAl含有量が過多であることから、溶接性に課題が残り、また焼戻しマルテンサイト相の体積分率が多すぎるために十分なTS×Elバランスを達成できない場合がある。さらに、伸びフランジ性と曲げ性の向上に関する知見はない。
特許文献4に記載の技術は、高価なMo,Vを必須としているだけでなく、加工性に関する知見はなく、実際、残留オーステナイト相の体積分率が少なく、焼戻しマルテンサイト相の体積分率が多すぎるため、加工性に問題が残る。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、溶接性、成形性の観点から高価な希少金属を含有させずとも、金属組織の調整によって伸び、伸びフランジ性および曲げ性などの加工性を向上させた引張強度TSが1180MPa以上の高強度冷延鋼板を、その有利な製造方法と共に提供することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下に述べる知見を得た。
すなわち、高価な合金元素であるNbやV,Cu,Ni,Cr,Moを含有させることなく、フェライト相、ベイナイト相、焼戻しマルテンサイト相および残留オーステナイト相などの金属組織を調整することによって、伸びの向上を図ることができ、また金属組織中、特にオーステナイトから低温変態生成するベイナイト相の体積分率および軟質化のために焼鈍を施して軟質化した焼戻しマルテンサイト相のサイズと体積分率を厳密に制御することによって、伸び、伸びフランジ性および曲げ性などの加工性の向上と共に、引張強度TSが1180MPa以上の高強度化が達成できることの知見を得た。
本発明は、上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(1)質量%で、
C:0.16〜0.26%、
Si:1.2〜2.2%、
Mn:2.6〜3.6%、
P:0.020%以下、
S:0.0040%以下、
Al:0.005〜0.08%、
N:0.008%以下、
Ti:0.001〜0.040%および
B:0.0001〜0.0020%
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、体積分率で、
フェライト相:40〜70%、
ベイナイト相:15〜35%、
焼戻しマルテンサイト相:5〜25%および
残留オーステナイト相:2〜20%
を含み、かつ焼戻しマルテンサイト相の総体積分率に占める長軸長≧10μmの焼戻しマルテンサイト相の割合が30%以下を満足することを特徴とする、加工性に優れる高強度冷延鋼板。
(2)前記1に記載した加工性に優れる高強度冷延鋼板を製造するための方法であって、
前記1に記載の成分組成からなる鋼スラブを、熱間圧延後、400〜800℃の温度域で1回目の焼鈍を施したのち、冷間圧延し、ついで760〜860℃の温度域で2回目の焼鈍を施し、冷却速度:10〜80℃/秒で冷却停止温度:300〜500℃まで冷却し、この温度域に100〜1000秒保持したのち、冷却し、その後200〜400℃の温度域で3回目の焼鈍を施すことを特徴とする、加工性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
本発明によれば、高価な合金元素を含有させることなしに、伸び、伸びフランジ性および曲げ性に優れ、しかも引張強度が1180MPa以上の高強度冷延鋼板を得ることができる。そして、本発明により得られる高強度冷延鋼板は、特に厳しい形状にプレス成形される自動車部品に供して偉効を奏する。
以下、本発明を具体的に説明する。
さて、発明者らは、高強度冷延鋼板の加工性、特に伸び、伸びフランジ性および曲げ性などの加工性の向上に関し、鋭意検討を重ねた結果、Nb,V,Cu,Ni,Cr,Moなどの高価な合金元素を含有しない成分系においても、体積分率でそれぞれ、40〜70%のフェライト相、15〜35%のベイナイト相、5〜25%の焼戻しマルテンサイト相および2〜20%の残留オーステナイト相の相比率とし、かつ焼戻しマルテンサイト相の総体積分率に占める長軸長≧10μmの焼戻しマルテンサイト相の割合が30%以下を満たす組織とすることにより、所期した目的が有利に達成されることを見出した。
以下、本発明の成分組成および組織の限定理由について具体的に説明する。なお、鋼板中の元素の含有量の単位は何れも「質量%」であるが、以下、特に断らない限り単に「%」で示す。
まず、本発明における鋼の成分組成の適正範囲およびその限定理由は以下のとおりである。
C:0.16〜0.26%
Cは、強度に寄与する元素であり、固溶強化および低温変態相による組織強化による強度確保に有効に寄与する。しかしながら、C量が0.16%未満では必要な体積分率の低温変態相を得るのが難しく、一方0.26%を超えるとスポット溶接性が著しく劣化するだけでなく、低温変態相が過度に硬質化して成形性、特に伸びフランジ性の低下を招く。従って、C量は0.16〜0.26%の範囲とする。
Si:1.2〜2.2%
Siは、オーステナイト中へのC濃化を促進させ、残留オーステナイトを安定化するのに重要な元素である。上記作用を得るには1.2%以上、好ましくは1.4%以上含有させる必要がある。一方、Si量が2.2%を超えて含有されると鋼板が脆くなって割れが生じ、成形性が低下する。従って、Si量は2.2%以下とする。好ましくは2.0%以下である。
Mn:2.6〜3.6%
Mnは、焼入れ性を向上させる元素であり、強度に寄与する低温変態相の確保を容易にする作用がある。上記作用を得るには2.6%以上含有させる必要があるが、3.6%を超えて含有させると過度に硬質化し、熱間での延性が不足し、スラブ割れが生じるおそれがある。そのため、Mn量は2.6〜3.6%の範囲とする。好ましくは2.6〜3.0%の範囲である。
P:0.020%以下
Pは、スポット溶接性に悪影響を及ぼすため、極力低減することが好ましいが、0.020%までは許容できる。しかし、P量を過度に低減することは製鋼工程での生産能率が低下し、高コストとなるため、P量の下限は0.001%程度とすることが好ましい。
S:0.0040%以下
Sは、粒界に偏析して熱間脆性を誘発するだけでなく、MnSなどの硫化物系介在物を形成し、このMnSが冷間圧延により展伸し、変形時の割れの起点となって局部変形能を低下させるため、極力低減することが好ましいが、0.0040%までは許容できる。しかし、過度の低減は工業的に困難であり、製鋼工程における脱硫コストの増加を招くので、S量の下限は0.0001%程度とすることが好ましい。好ましくは0.0001〜0.0030%の範囲である。
Al:0.005〜0.08%
Alは、主として脱酸の目的で添加される。また、炭化物の生成を抑制し、残留オーステナイト相を生成させるのに有効であり、強度−伸びバランスを向上させる上で有用な元素である。上記の目的を達成するには0.005%以上含有させる必要があるが、0.08%を超えて含有されると、アルミナなどの介在物増加による加工性の劣化という問題が生じる。従って、Al量は0.005〜0.08%の範囲とする。好ましくは0.02〜0.06%の範囲である。
N:0.008%以下
Nは、耐時効性を劣化させる元素であり、N量が0.008%を超えると耐時効性の劣化が顕著になる。また、含有するBと結合しBNを形成してBを消費し、固溶Bによる焼入れ性を低下させ、所定の体積分率のマルテンサイト相を確保することが困難となる。また、フェライト中で不純物元素として存在し、ひずみ時効により延性を低下させるので、N量は低いほうが好ましいが、0.008%までは許容できる。しかし、N量の過度の低減は製鋼工程における脱窒コストの増加を招くので、N量の下限は0.0001%程度とすることが好ましい。より好ましくは0.0010〜0.0060%の範囲である。
Ti:0.001〜0.040%
Tiは、炭窒化物や硫化物を形成し、強度の向上に有効に寄与する。また、NをTiNとして固定することによりBNの形成を抑制し、Bによる焼入れ性を発現させる上でも有効な元素である。これらの効果を得るには0.001%以上含有させる必要があるが、Ti量が0.040%を超えると、フェライト相中に過度に析出物が生成し、過度の析出強化により、伸びの低下を招く。従って、Ti量は0.001〜0.040%の範囲とする。好ましくは0.010〜0.030%の範囲である。
B:0.0001〜0.0020%
Bは、焼入れ性を高めてマルテンサイト相および残留オーステナイト相などの低温変態相を確保するのに有効に寄与し、優れた強度−伸びバランスを得るために有効な元素である。この効果を得るためには、Bを0.0001%以上含有させる必要があるが、B量が0.0020%を超えると、上記の効果は飽和する。従って、B量は0.0001〜0.0020%の範囲とする。
なお、本発明の鋼板において、上記以外の成分はFeおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記以外の成分の含有を拒むものではない。
次に、本発明にとって重要な要件の一つである鋼組織の適正範囲およびその限定理由について説明する。
フェライト相の体積分率:40〜70%
フェライト相は、オーステナイトからの低温変態相であるマルテンサイト相、これをさらに熱処理して得た焼戻しマルテンサイト相よりも軟質であり、延性の向上に寄与する。所望の伸びを得るには、体積分率で40%以上のフェライト相が必要であり、フェライト相が40%に満たない場合には、硬質なベイナイト相およびマルテンサイト相の体積分率が増加して過度に高強度化し、伸びおよび伸びフランジが劣化する。一方で、フェライト相が70%を超えると、強度:1180MPaの確保が難しくなるだけでなく、延性に寄与する残留オーステナイト相を所定量確保することが困難となる。従って、フェライト相の体積分率は40〜70%の範囲とする。
ベイナイト相の体積分率:15〜35%
ベイナイト相は、同じくオーステナイトからの低温変態相であるマルテンサイト相よりも高温で変態し、マルテンサイト相より軟質であるが、フェライト相よりも硬質であり、強度の向上に寄与する。また、ベイナイト変態を進行させることによりオーステナイト相中へのC濃化が促進され、最終的に伸びに寄与する残留オーステナイト相を所定量確保することが可能となる。これらの目的を達成するにはベイナイト相の体積分率を15%以上にする必要がある。一方で、ベイナイト相が35%を超えて存在すると、強度が過度に高まる結果、伸びの確保が困難となる。
焼戻しマルテンサイト相の体積分率:5〜25%
硬質なマルテンサイト相を再加熱して得られる焼戻しマルテンサイト相は、強度の向上に寄与し、TS:1180MPa以上の引張強度を確保するためには体積分率で5%以上の焼戻しマルテンサイト相を必要とする。しかしながら、焼戻しマルテンサイト相の体積分率が大きくなると過度に高強度化し、伸びが低下するため、焼戻しマルテンサイト相の体積分率は25%以下に制限した。そして、焼戻しマルテンサイト相を体積分率で5〜25%の範囲に調整することによって、強度、伸び、伸びフランジ性および曲げ性の良好な材質バランスが得られる。
残留オーステナイト相の体積分率:2〜20%
残留オーステナイト相は、歪誘起変態、すなわち材料が変形する場合に歪を受けた部分がマルテンサイト相に変態することで変形部が硬質化し、歪の集中を防ぐことにより延性を向上させる効果があり、高延性化するためには2%以上の残留オーステナイト相を含有させる必要がある。しかしながら、残留オーステナイト相はC濃度が高く、硬質なため、鋼板中に20%を超えて過度に存在すると局所的に硬質な部分が存在するようになるため、伸びフランジ成形時における材料の均一変形を阻害する要因となることから、優れた伸びおよび伸びフランジ性の確保が困難となる。特に伸びフランジ性の観点からは、残留オーステナイトは少ない方が好ましい。よって、残留オーステナイト相の体積分率は2〜20%の範囲とする。
焼戻しマルテンサイト相の総体積分率に占める長軸長≧10μmの焼戻しマルテンサイト相の割合:30%以
焼戻しマルテンサイト相は、ベース組織であるフェライト相より硬質である。焼戻しマルテンサイト相の総体積分率が同じ場合、10μm未満の焼戻しマルテンサイト相に比較すると長軸が10μm以上の粗大な焼戻しマルテンサイト相は局在して存在することになり、均一な変形を阻害し、より均一な変形をする微細均一な組織と比較すると伸びフランジ性に不利となる。かような粗大な焼戻しマルテンサイト相の割合が30%を超えると焼戻しマルテンサイト相同士が隣接して存在し、不均一変形が顕著となり、伸びおよび伸びフランジ性に悪影響を及ぼす。それ故、長軸長が10μm以上の焼戻しマルテンサイト相の割合は少なければ少ないほど好ましい。従って、長軸長≧10μmの焼戻しマルテンサイト相の体積分率は30%以下の範囲とする。なお、焼戻しマルテンサイト相のサイズは小さいほうが好ましく、長軸長≧5μmの焼戻しマルテンサイト相の体積分率を30%以下とした方がより好ましい。
次に、本発明の高強度冷延鋼板の製造条件およびその限定理由について説明する。
本発明において、熱間仕上げ圧延前の工程に関しては常法に従って行えばよく、例えば、上記の成分組成範囲に調製した鋼を溶製、鋳造して得られた鋼スラブを用いることができる。また、本発明においては、連続鋳造スラブ、造塊−分塊スラブは勿論のこと、厚み:50〜100mm程度の薄スラブを用いることができ、特に薄スラブの場合は、再加熱なしに直接熱間圧延工程に供することができる。
熱間圧延についても特に制限はなく、従来公知の方法に従って行えばよい。好適条件を述べると次のとおりである。
熱間圧延時の加熱温度は1100℃以上にすることが好ましい。スケール生成を軽減、燃料原単位の低減の観点から上限は1300℃とすることが好ましい。熱間圧延における仕上げ温度は、フェライトとパーライトなど低温変態相の層状組織を回避すべく、850℃以上とするのが好ましい。また、スケール生成の軽減、結晶粒径粗大化の抑制による組織の微細均一化の観点から上限は950℃とするのが好ましい。
熱間圧延終了後の巻取り温度は、冷間圧延性、表面性状の観点から450〜600℃とするのが好ましく、巻取り後の鋼板である熱延板は酸洗工程を経て次の工程に供される。
ついで、焼鈍後、冷間圧延を施すが、本発明では、この焼鈍工程以降が重要であり、冷間圧延を挟んで都合3回の焼鈍(熱処理)を施す。
焼鈍温度(1回目):400〜800℃
1回目の焼鈍、すなわち熱延後の熱延板の焼鈍における焼鈍温度が400℃に満たないと、熱延後の焼戻しが不十分で、最終的に得られる冷延鋼板において、熱延後の組織の影響を除去することができず、フェライト、パーライトから構成される層状の熱延板組織に起因した不均一な組織となり、十分な伸びフランジ性が得られない。また熱延板は硬質化し、冷間圧延の負荷が増大するため、高コストとなる。一方、800℃を超えた温度で焼鈍すると、焼鈍後の組織がフェライトより硬質なマルテンサイトなどの低温変態相となり、組織が不均一かつ硬質化するため、最終的に得られる冷延鋼板の伸びフランジ性は著しく低下する。従って、冷間圧延前に極めて均一な組織とするに、熱延後の焼鈍温度は400〜800℃の範囲とする。
冷間圧延
1回目の焼鈍後、冷間圧延を施すが、この冷延工程に格別の制限はなく、常法に従って施せば良い。
好適には、圧下率:30〜60%で冷延することが好ましい。というのは、圧下率が30%に満たないと鋼板中に不均一に歪が導入され、部分的に回復、再結晶および粒成長が進行し、不均一な組織となり、伸びフランジ性に悪影響を及ぼすからであり、一方60%を超えても、材質上は問題ないが、冷間圧延の負荷が増大するからである。
焼鈍温度(2回目):760〜860℃
2回目の焼鈍、すなわち冷間圧延後の焼鈍における焼鈍温度が760℃より低いと、焼鈍中にフェライト相の体積分率が高くなり、最終的に得られる組織におけるフェライト相の体積分率が多くなるため、TS:1180MPaの確保が困難となる。また、焼鈍中にオーステナイト相へのC濃化が促進され、焼戻しをする前のマルテンサイト相が過度に硬質化し、焼戻し処理後も硬質化して、伸びフランジ性が低下する。一方、860℃を超えてオーステナイト単相の高温域まで加熱すると、オーステナイト粒径が過度に粗大化し、フェライト相や低温変態相の結晶粒径が粗大化して、伸びフランジ性が劣化する。よって2回目の焼鈍における焼鈍温度は760〜860℃の範囲とする。
冷却速度:10〜80℃/秒
2回目の焼鈍後における冷却速度は、所望の低温変態相の体積分率を得るために重要である。平均冷却速度が10℃/ 秒未満の場合、ベイナイト相およびマルテンサイト相の確保が困難となり、軟質化するために、強度確保が困難となる。一方、80℃/秒を超えると、逆に過度にマルテンサイト相が生成し、過度に硬質化するため、伸びおよび伸びフランジ性など加工性が低下する。従って、冷却速度は10〜80℃/秒の範囲とする。
なお、この場合の冷却は、ガス冷却とすることが好ましいが、その他、炉冷、ミスト冷却、ロール冷却および水冷などの方法を適宜用いることができ、またはそれらを組み合わせて使用することも可能である。
冷却停止温度:300〜500℃
2回目の焼鈍後の冷却停止温度が300℃未満の場合、残留オーステナイトの生成が抑制され、過度にマルテンサイト相が生成するため、強度が高くなりすぎ、伸びの確保が困難となる。一方、500℃を超えた場合、冷却停止後の保持中のベイナイト変態が遅延し、それに伴い残留オーステナイトの生成が抑制され、優れた延性を得ることが困難となる。フェライト相を主体とし、マルテンサイト相および残留オーステナイト相の存在比率を制御し、TS:1180MPa級以上の強度を確保すると同時に、伸びおよび伸びフランジ性をバランス良く得るためには、冷却停止温度は300〜500℃の範囲とする必要がある。
保持時間:100〜1000秒
上記した冷却停止温度域(保持温度域でもある)における保持時間が100秒に満たないと、オーステナイト相へCが濃化する時間が不十分となり、最終的に所望量の残留オーステナイトを得ることが難しく、また過度にマルテンサイト相が生成して高強度化し、伸びおよび伸びフランジ性が低下する。一方、1000秒を超えて滞留させても残留オーステナイト量は増加せず、伸びの顕著な向上は認められない。従って、保持時間は100〜1000秒の範囲とする。
なお、冷却停止後の鋼板を上記滞留温度域に保持する手段としては、例えば、焼鈍後の冷却設備の下流工程に保温装置等を設けて、鋼板の温度を上記滞留温度に調整する手段等が挙げられる。また、滞留後の鋼板は、従来公知の任意の方法により所望の温度に冷却される。
焼鈍温度(3回目):200〜400℃
3回目の焼鈍、すなわち焼戻し焼鈍における焼鈍温度が200℃より低い場合、マルテンサイト相の軟質化が不十分となり、焼戻しマルテンサイト相が過度に硬質化する結果、伸びフランジ性および曲げ性が低下する。一方、焼鈍温度が400℃を超えた場合、2回目の焼鈍後に得られた残留オーステナイト相が分解し、最終的に所望量の残留オーステナイトが得られず、伸びに優れた鋼板を得ることが困難となる。またベイナイト相およびマルテンサイト相がフェライト相とセメンタイトに分解するため、強度の確保が困難となる。よって、3回目の焼鈍温度は200〜400℃の範囲とする。なお、焼鈍温度における均熱時間は、50秒よりも短いとマルテンサイト相の軟質化が不十分となりやすく、一方1000秒を超えると残留オーステナイト相が分解しやすいため、50秒〜1000秒とすることが好ましい。
なお、上記した3回目の焼鈍後の冷却速度については特に制限はなく、常法に従い冷却すれば良い。
上記した3回目の焼鈍後、最終的に得られた冷延鋼板に、形状矯正や表面粗度調整の目的から調質圧延(スキンパス圧延)を行ってもかまわないが、過度にスキンパス圧延をすると鋼板に歪が導入されるため、結晶粒が展伸されて圧延加工組織となり、延性が低下するおそれがある。そのため、スキンパス圧延の圧下率は0.05%以上0.5%以下程度とすることが好ましい。
表1に示す成分組成を有する鋼を溶製してスラブとし、1220℃に加熱後、仕上げ圧延出側温度:880℃、圧延終了直後に50℃/秒の速度で前半冷却、巻取温度:580℃の熱間圧延を行い、ついで塩酸酸洗後、表2に示す条件で焼鈍処理および冷間圧延を行って、板厚:1.6mmの冷延鋼板を製造した。
得られた冷延鋼板について、以下に示す材料試験により材料特性を調査した。
得られた結果を表3に示す。
(1)鋼板の組織
圧延方向断面で、板厚の1/4位置の面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することにより調査した。観察はN=5(観察視野5箇所)で実施した。フェライト相の体積分率は、倍率2000倍の断面組織写真を用い、画像解析により、任意に設定した50μm×50μm四方の正方形領域内に存在する相の占有面積を求め、これをフェライト相の体積分率とした。
残留オーステナイト相の量は、MoのKα線を用いてX線回折法により求めた。すなわち、鋼板の板厚1/4付近の面を測定面とする試験片を使用し、オーステナイト相の(211)面および(220)面とフェライト相の(200)面および(220)面のピーク強度から残留オーステナイト相の体積率を算出した。
ベイナイト相と焼戻しマルテンサイト相の区別は、焼戻し後においては難しい場合があるため、焼戻し焼鈍である3回目の焼鈍前の鋼板の圧延方向に平行な板厚断面について、ナイタールによりエッチングした後の組織を2000〜3000倍でSEM観察し、観察されるマルテンサイト相、すなわち比較的平滑な表面を有し塊状な形状として観察された組織が最終的に焼戻されて焼戻しマルテンサイト相になると見做して判定した。
なお、マルテンサイト相が焼戻されていることの確認は、焼戻し焼鈍前後の板厚断面組織を、5000倍でSEM観察し、焼戻し焼鈍により、マルテンサイト相内に炭化物が析出していることを確認することにより行った。
長軸長:10μm以上の焼戻しマルテンサイト相の割合は、前記と同様の理由のため、3回目の焼鈍前の鋼板の倍率:1000倍の断面組織写真を用い、画像解析により任意に設定した100μm×100μm四方の正方形領域内に存在する長軸長が10μm以上のマルテンサイト相の占有面積を求め、これを焼戻しマルテンサイト相の占有面積と見做して、焼戻しマルテンサイト相の占有面積率を求めて体積分率とした。なお、長軸長:10μm以上のマルテンサイト相の抽出は、マルテンサイト相の長軸、すなわち最大径が、直径が10μmの円と同じかこれよりも大きい場合に、長軸長が10μm以上であるとした。
各相の体積分率は、最初にフェライト相と低温変態相を区別して、フェライト相の体積分率を決定し、次にX線により残留オーステナイト相の体積分率を決定し、残る体積分率をベイナイト相とマルテンサイト相の和とし、2つの相の区別は上記したようにSEM像による目視で判断した。
(2)引張特性
圧延方向と90°の方向を長手方向(引張方向)とするJIS Z 2201に記載の5号試験片を用い、JIS Z 2241に準拠した引張試験を行って評価した。なお、引張特性の評価基準はTS×El≧20000MPa・%以上(TS:引張強度(MPa)、El:全伸び(%))を良好とした。
(3)穴拡げ率
日本鉄鋼連盟規格JFST1001に基づき実施した。初期直径d0=10mmの穴を打抜き、頂角:60°の円錐ポンチを上昇させて穴を拡げた際に、亀裂が板厚を貫通したところでポンチの上昇を停止して、亀裂貫通後の打抜き穴径dを測定し、次式で算出した。
穴拡げ率(%)=((d−d0)/d0)× 100
なお、同一番号の鋼板について3回試験を実施し、穴拡げ率の平均値(λ)を求めた。ここに、穴拡げ率の評価基準はTS×λ≧36000MPa・%以上を良好とした。
(4)曲げ特性
板厚:1.6mmの鋼板を用い、曲げ部の稜線と圧延方向が平行になるようにサンプルを採取し、サンプルサイズは40mm×100mm(サンプルの長手が圧延直角方向)とした。得られたサンプルに対し、先端曲げR=3.0mmの金型を用いて90°V曲げを行い、曲げ頂点で割れの有無を目視判定し、割れの発生がない場合を良好な曲げ性であると評価した。
Figure 0005862051
Figure 0005862051
Figure 0005862051
表3から明らかなように、No.1〜5の発明例はいずれも、TS≧1180MPaで、かつTS×El≧20000MPa・%、TS×λ≧36000MPa・%を満足し、さらにR/t=3.0/1.6=1.875で割れなく90°V曲げを満足する伸び、伸びフランジ性および曲げ性に優れる高強度冷延鋼板が得られている。
これに対し、鋼中C量が本発明の適正範囲外であるNo.6は、曲げ性、引張特性および伸びフランジ性に劣っている。
1回目の焼鈍温度が低いNo.7は、長軸長≧10μmの焼戻しマルテンサイト相の割合が過多となり、やはり曲げ性、引張特性および伸びフランジ性に劣っている。
また、2回目の焼鈍温度が低いNo.9、2回目の焼鈍後の冷却速度が遅いNo.11 および3回目焼鈍温度が高いNo.17はいずれも、フェライト相の体積分率が多く、TS:1180MPaを満足していない。
さらに、1回目の焼鈍温度が高いNo.8、2回目の焼鈍後の冷却速度が速いNo.12、冷却停止温度が低いNo.13、冷却停止温度が高いNo.14および冷却停止温度域での保持時間が短いNo.15はいずれも、低温変態相であるベイナイト相または焼戻しマルテンサイト相の体積分率が多すぎ、強度が過度に高く、伸びおよび伸びフランジ性に劣る。
焼鈍温度が高いNo.10はフェライト相の体積分率が少なく、強度が過度に高く、伸びおよび伸びフランジ性に劣る。
またさらに、3回目の焼鈍温度が低いNo.16は、マルテンサイト相が焼戻しされないため、強度が過度に高く、伸びフランジ性に劣る。
本発明に従い、鋼板中にNb,V,Cu,Ni,Cr,Moなど高価な元素を積極的に含有せずとも、フェライト相、ベイナイト相、焼戻しマルテンサイト相および残留オーステナイト相各々の体積分率を適正に制御することにより、安価でかつ優れた伸び、伸びフランジ性および曲げ性を有し、しかも引張強度(TS)が1180MPa以上の高強度冷延鋼板を得ることができる。
本発明の高強度冷延鋼板は、自動車部品として好適であるだけでなく、それ以外にも、建築および家電分野など厳しい寸法精度、加工性が必要とされる用途にも好適である。

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.16〜0.26%、
    Si:1.2〜2.2%、
    Mn:2.6〜3.6%、
    P:0.020%以下、
    S:0.0040%以下、
    Al:0.005〜0.08%、
    N:0.008%以下、
    Ti:0.001〜0.040%および
    B:0.0001〜0.0020%
    を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなる成分組成を有し、体積分率で、
    フェライト相:40〜70%、
    ベイナイト相:15〜35%、
    焼戻しマルテンサイト相:5〜25%および
    残留オーステナイト相:2〜20%
    を含み、かつ焼戻しマルテンサイト相の総体積分率に占める長軸長≧10μmの焼戻しマルテンサイト相の割合が30%以下を満足することを特徴とする、加工性に優れる高強度冷延鋼板。
  2. 請求項1に記載した加工性に優れる高強度冷延鋼板を製造するための方法であって、
    請求項1に記載の成分組成からなる鋼スラブを、熱間圧延後、400〜800℃の温度域で1回目の焼鈍を施したのち、冷間圧延し、ついで760〜860℃の温度域で2回目の焼鈍を施し、冷却速度:10〜80℃/秒で冷却停止温度:300〜500℃まで冷却し、この温度域に100〜1000秒保持したのち、冷却し、その後200〜400℃の温度域で3回目の焼鈍を施すことを特徴とする、加工性に優れる高強度冷延鋼板の製造方法。
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