JP2011138733A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触式センサを省略し、赤外線センサの使用だけで被加熱物の温度および天板の温度を精度良く計測できる誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】誘導加熱調理器は、被加熱物1を支持するための天板2と、被加熱物1を誘導加熱するためのコイル3と、被加熱物1から放射されて天板2を透過した赤外線および、天板2自体から放射される赤外線を受光するための赤外線センサ4,5と、天板2と赤外線センサ4の間に設置され、第1波長域の赤外線を選択的に透過させる波長選択フィルタ41と、天板2と赤外線センサ5の間に設置され、第1波長域とは異なる第2波長域の赤外線を選択的に透過させる波長選択フィルタ51と、赤外線センサ4の出力と赤外線センサ5の出力との差分を出力する差分処理回路7と、赤外線センサ4または赤外線センサ5の出力に基づいて、被加熱物および天板のいずれか一方の温度を算出するとともに、差分処理回路7の出力に基づいて、被加熱物および天板の他方の温度を算出するための温度算出手段8とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱調理器に関するものであり、特に、誘導加熱される被加熱物の温度計測方式に関する。
従来の誘導加熱調理器では、鍋温度検出のためにサーミスタなどの接触式の温度センサが一般に使用されている。こうした接触式の温度センサは、天板の温度しか計測できず、しかも応答速度が遅いため、近年は、鍋底の温度を直接測定でき、応答速度の速い非接触式の赤外線センサが採用されつつある。
特開2005−216501号公報 特許第3975864号公報
しかしながら、赤外線センサによる温度検出は、天板を透過した外光の影響を受けたり、天板の汚れによる鍋底などの被加熱物からの赤外線の減衰などの原因で計測精度が低下する可能性がある。そのため、天板温度を測定する接触式温度センサを併設する必要があり、2種類のセンサを設置するためにコストアップや、設置スペースの消費といった課題がある。
本発明の目的は、接触式センサを省略し、赤外線センサの使用だけで被加熱物の温度および天板の温度を精度良く計測できる誘導加熱調理器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物を支持するための天板と、
被加熱物を誘導加熱するためのコイルと、
被加熱物から放射されて天板を透過した赤外線および、天板自体から放射される赤外線を受光するための第1赤外線センサおよび第2赤外線センサと、
天板と第1赤外線センサの間に設置され、第1波長域の赤外線を選択的に透過させる第1波長選択フィルタと、
天板と第2赤外線センサの間に設置され、第1波長域とは異なる第2波長域の赤外線を選択的に透過させる第2波長選択フィルタと、
第1赤外線センサの出力と第2赤外線センサの出力との差分を出力する差分処理回路と、
第1赤外線センサまたは第2赤外線センサの出力に基づいて、被加熱物および天板のいずれか一方の温度を算出するとともに、差分処理回路の出力に基づいて、被加熱物および天板の他方の温度を算出するための温度算出手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物を支持するための天板と、
被加熱物を誘導加熱するためのコイルと、
被加熱物から放射されて天板を透過した赤外線および、天板自体から放射される赤外線を受光するための第1赤外線センサおよび第2赤外線センサと、
天板と第1赤外線センサの間に設置され、第1波長域の赤外線を選択的に透過させる第1波長選択フィルタと、
天板と第2赤外線センサの間に設置され、第1波長域とは異なる第2波長域の赤外線を選択的に透過させる第2波長選択フィルタと、
第1赤外線センサの出力および第2赤外線センサの出力に基づいて被加熱物の温度および天板の温度を算出するための温度算出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、計測波長域の異なる2つの赤外線センサを用いることによって、接触式センサを省略しつつ、被加熱物の温度および天板の温度を精度良く計測できる。
本発明の実施の形態1を示す構成図である。 天板の分光透過率特性の一例を示すグラフである。 赤外線センサの前方に集光レンズを設置した例を示す。 波長選択機能を有する集光レンズを設置した例を示す。 赤外線の経路を示す説明図である。 波長選択フィルタの組合せの他の例を示す説明図である。 本発明の実施の形態3を示す構成図である。 波長選択フィルタの組合せのさらに他の例を示す説明図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1を示す構成図である。誘導加熱調理器は、天板2と、コイル3と、赤外線センサ4,5と、波長選択フィルタ41,51と、差分処理回路7と、温度算出手段8などで構成される。
天板2は、鍋などの被加熱物1を支持するための板状部材であり、コイル3からの磁界が透過可能で、被加熱物1から放射される赤外線が透過可能な材料、例えば、結晶化ガラスなど形成される。
コイル3は、インバータ回路(不図示)と接続されており、インバータ回路から高周波電流が供給されると高周波磁界を発生する機能を有し、これにより被加熱物1が誘導加熱される。
赤外線センサ4,5は、焦電素子、サーモパイルなどの熱型赤外線センサや、フォトダイオードなどの量子型赤外線センサなどで構成され、受光した赤外線エネルギーに応じて電気信号を出力する機能を有し、被加熱物1から放射されて天板2を透過した赤外線および天板2自体から放射される赤外線の両方を受光するように配置される。赤外線センサ4,5の出力は、前置増幅器(不図示)が接続されている。
波長選択フィルタ41,51は、特定の波長範囲の光を選択的に透過し、この波長範囲外の光を透過しない機能を有する光学素子であり、ある波長よりも長い波長の光だけを透過するロングパスフィルタ、ある波長より短い波長の光だけを透過するショートパスフィルタ、特定範囲の波長だけを透過するバンドパスフィルタ、あるいはこれらの組合せとして構成できる。
波長選択フィルタ41は、天板2と赤外線センサ4の間に設置され、第1波長域の赤外線を選択的に透過させる機能を有する。波長選択フィルタ51は、天板2と赤外線センサ5の間に設置され、第1波長域とは異なる第2波長域の赤外線を選択的に透過させる機能を有する。波長選択フィルタ41の第1波長域および波長選択フィルタ51の第2波長域については後述する。
赤外線センサ4,5および波長選択フィルタ41,51は、筒状のハウジング6に収納されている。ハウジング6の内部には、赤外線センサ4に到達する赤外線と赤外線センサ5に到達する赤外線とを分離するための分離壁61が設けられる。ハウジング6および分離壁61は、赤外線を反射または吸収する材料で形成され、外乱光や迷光を遮断する機能を有する。
ハウジング6は、コイル3の中心付近ないしはコイルを分割し、その隙間に配置することが好ましく、これにより被加熱物1の戴置位置が変動しても、また、φ120mm程度の小型の被加熱物(小鍋)が戴置されても、赤外線センサ4の検出範囲から被加熱物1が外れずに、正確な温度計測を確保できる。ハウジング6の開口端は、天板2の裏面とほぼ接触していることが好ましく、これにより外乱光や迷光の侵入を抑制できる。
差分処理回路7は、差動増幅器などで構成され、赤外線センサ4の出力と赤外線センサ5の出力との差分を出力する。
温度算出手段8は、A/D変換器およびマイクロコンピュータ等で構成され、赤外線センサ4の出力、赤外線センサ5の出力、差分処理回路7の出力を参照して、被加熱物1の温度や天板2の温度を算出する。
図2は、天板2の分光透過率特性の一例を示すグラフである。天板2を結晶化ガラスで形成した場合、約0.5μm〜約2.6μmの波長においてほぼ平坦な約90%の透過率を示し、2.6μm付近から降下して2.9μm付近で約5%の透過率を示し、そこから再び上昇して3.5μm付近で約60%のピークを有する透過率分布を示し、4.5μm付近から長波長側においてほぼゼロの透過率を示す。
こうした天板2の分光透過率特性に対して、波長選択フィルタ41の特性は、天板2の透過率が高い波長域、つまり被加熱物1からの赤外線が多く透過する波長域を含む波長域の光を透過するように設定される。また、波長選択フィルタ51の特性は、天板2の透過率が0、もしくは0とみなせる波長域、つまり被加熱物1からの赤外線が透過しない波長域の光を透過するように設定される。従って、波長選択フィルタ41の透過波長域と波長選択フィルタ51の透過波長域の差分を取ると、天板2の透過率が高い波長域のみが残ることになる。
図2のグラフにおいて、例えば、領域A(波長3.0μmから長波長側)を波長選択フィルタ41が透過する波長域に設定し、一方、領域B(波長4.5μmから長波長側)を波長選択フィルタ51が透過する波長域に設定した場合、領域Aと領域Bは上記条件を満たすことになる。そして、領域Aから領域Bの波長域の差分を取ると、天板2の透過率が高い領域C(波長3.0μmから波長4.5μm)になり、領域Bは天板透過率が0とみなせる波長域に相当することになる。
波長選択フィルタ41,51は、ロングパスフィルタでもよく、あるいは長波長側のカットオフ波長が同じであるバンドパスフィルタでもよい。バンドパスフィルタの場合、領域Aと領域Bの差分をより精度よく抽出できる点でより好ましい。
図1では、波長選択フィルタ41を赤外線センサ4と別個に設置する例を示したが、波長選択フィルタ41を赤外線センサ4に直接蒸着したり接着することによって波長選択効果を付与してもよい。同様に、波長選択フィルタ51についても赤外線センサ5に直接蒸着したり接着することによって波長選択効果を付与してもよい。
赤外線センサ4,5の周辺には、コイル3などの高温物質も存在し、それらの赤外線が赤外線センサに直接入射したり、天板に反射して入射すると外乱光となる。そこで、こうした外乱光を遮蔽するために、赤外線センサ4,5と天板2の間の空間にハウジング6を設置することが好ましい。ハウジング6は、周辺からの空冷機構、水冷機構、2重構造による断熱構造などを採用することによって、ハウジング6自体の温度上昇を防止してもよい。
図3は、赤外線センサの前方に集光レンズを設置した例を示す。集光レンズ42は、天板2と赤外線センサ4の間に設置され、集光レンズ52は、天板2と赤外線センサ5の間に設置され、これによりより広い視野から効率よく赤外線を集光することが可能になる。
また、波長選択フィルタ41を通過する光が全て赤外線センサ4の受光窓に到達し、波長選択フィルタ51を通過する光が全て赤外線センサ5の受光窓に到達するように、集光レンズ42,52を設計することによって、クロストークが無くなり、分離壁61を省略することができる。この場合、波長選択フィルタ41,51は、集光レンズ42,52の入射側および出射側のいずれに配置してもよい。
図4は、波長選択機能を有する集光レンズを設置した例を示す。波長選択フィルタ41,51と同等な波長選択特性を有する光学素子を、集光レンズ42,52に直接蒸着したり接着することによって、波長選択フィルタ41,51と同じ機能を集光レンズ42,52に付与できる。この場合、集光レンズ42を通過する光が全て赤外線センサ4の受光窓に到達し、集光レンズ52を通過する光が全て赤外線センサ5の受光窓に到達するように、集光レンズ42,52を設計することによって、クロストークが無くなり、分離壁61を省略することができる。
次に、温度計測動作について説明する。図5は、赤外線の経路を示す説明図である。被加熱物1および天板2は、コイル3の通電によって誘導加熱されると、個々の部材の温度および放射率に応じた赤外線を放射する。被加熱物1が放射し、天板2を透過した被加熱物赤外線901および、天板2自体が放射する天板赤外線902が、赤外線センサ4,5に到達する。その他に、天板2より下面のコイル側で発生した赤外線が天板2で反射されて赤外線センサに到達する反射外光赤外線912および、コイル3などから発生した外光が直接もしくは天板以外で反射して赤外線センサに到達する外光赤外線913が存在している。
これらの赤外線のうち、反射外光赤外線912および外光赤外線913は、ハウジング6によって遮断され、赤外線センサ4,5には入射しない。一方、被加熱物赤外線901および天板赤外線902だけが波長選択フィルタ41,51を透過して、赤外線センサに4,5に入射する。
まず、波長選択フィルタ51を通る経路を考える。波長選択フィルタ51は、天板の透過率が0もしくは0とみなせる波長域の赤外線のみを選択して透過させるため、被加熱物赤外線901は透過せず、赤外線センサ5では天板赤外線902のみが検出される。即ち、図2のグラフにおいて領域Bの波長域に存在する赤外線が赤外線センサ5によって検出される。
次に、波長選択フィルタ41を通る経路を考える。波長選択フィルタ41の透過波長域は、天板透過率が高い波長域を含むので、被加熱物赤外線901と天板赤外線902の両方が赤外線センサ4で検出される。即ち、図2のグラフにおいて領域Aの波長域に存在する赤外線が赤外線センサ4によって検出される。
次に、図1に示す差分処理回路7は、赤外線センサ4の出力と赤外線センサ5の出力の差分を出力する。この差分は、波長選択フィルタ41に含まれる天板の透過率が高い領域(図2では、領域Cに相当)からの出力に相当するため、被加熱物赤外線901が多く含まれている。
次に、図1に示す温度算出手段8は、差分処理回路7からの出力に基づいて被加熱物1の温度を算出するとともに、赤外線センサ5からの出力に基づいて天板2の温度を算出する。
このように本実施形態では、サーミスタなどの接触式温度センサを設置することなく、赤外線センサ4,5のみの使用によって天板2の温度および被加熱物1の温度を計測することが可能になる。
実施の形態2.
図6は、波長選択フィルタ41,51の組合せの他の例を示す説明図である。天板2の分光透過率特性(実線)は図2と同等であるが、本実施形態では、波長選択フィルタ41の特性は、天板2の透過率が高い波長域、つまり被加熱物1からの赤外線が多く透過する波長域を含む波長域の光を透過するように設定される。また、波長選択フィルタ51の特性は、波長選択フィルタ41の波長域に加えて、天板2の透過率が0、もしくは0とみなせる波長域、つまり被加熱物1からの赤外線が透過しない波長域の光を透過するように設定される。従って、波長選択フィルタ41の透過波長域と波長選択フィルタ51の透過波長域の差分を取ると、天板2の透過率が低い波長域のみが残ることになる。
図6のグラフにおいて、例えば、領域A(波長2.8μmから短波長側)を波長選択フィルタ41が透過する波長域に設定し、一方、領域B(波長3.0μmから短波長側)を波長選択フィルタ51が透過する波長域に設定した場合、領域Aと領域Bは上記条件を満たすことになる。そして、領域Bから領域Aの波長域の差分を取ると、天板2の透過率が低い領域C(波長2.8μmから波長3.0μm)になり、領域Cは天板透過率が0とみなせる波長域に相当することになる。
波長選択フィルタ41,51は、ショートパスフィルタでもよく、あるいは短波長側のカットオフ波長が同じであるバンドパスフィルタでもよい。バンドパスフィルタの場合、領域Aと領域Bの差分をより精度よく抽出できる点でより好ましい。
こうした構成において、波長選択フィルタ41の透過波長域は、天板透過率が高い波長域を含むので、被加熱物赤外線901と天板赤外線902の両方が赤外線センサ4で検出される。即ち、図6のグラフにおいて領域Aの波長域に存在する赤外線が赤外線センサ4によって検出される。
一方、波長選択フィルタ51は、波長選択フィルタ41の透過波長域に加えて、天板の透過率が0もしくは0とみなせる波長域の赤外線も透過させる。即ち、図2のグラフにおいて領域Bの波長域に存在する赤外線が赤外線センサ5によって検出される。
次に、図1に示す差分処理回路7は、赤外線センサ4の出力と赤外線センサ5の出力の差分を出力する。この差分は、波長選択フィルタ51に含まれる天板の透過率が低い領域(図6では、領域Cに相当)からの出力に相当するため、天板赤外線902が多く含まれている。
次に、図1に示す温度算出手段8は、差分処理回路7からの出力に基づいて天板2の温度を算出するとともに、赤外線センサ4からの出力に基づいて被加熱物1の温度を算出する。
本実施形態では、実施の形態1と比べて、天板赤外線901の赤外線量が多くなり、温度算出精度は高くなる可能性がある。ただし、領域Aと領域Bの差分は、天板透過率は完全に0ではないため、温度算出精度は低くなる可能性がある。また、この結晶化ガラスの分光透過率特性の場合、短波長側に天板透過率が高い領域があるため、より高温領域の検出に適している。例えば、図2および図6に示す分光透過率特性を有する結晶化ガラスを用いた場合にはこのような違いがあるため、天板の材質、温度検出範囲などに応じて実施の形態1と実施の形態2を使い分ければよい。
このように本実施形態では、サーミスタなどの接触式温度センサを設置することなく、赤外線センサ4,5のみの使用によって天板2の温度および被加熱物1の温度を計測することが可能になる。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3を示す構成図である。本実施形態は、実施の形態1とほぼ同様な構成を有するが、差分処理回路7を省略している。
図8は、波長選択フィルタ41,51の組合せのさらに他の例を示す説明図である。天板2の分光透過率特性(実線)は図2と同等であるが、本実施形態では、波長選択フィルタ41の特性は、天板2の透過率が高い波長域、つまり被加熱物1からの赤外線が多く透過する波長域を含む波長域の光を透過するように設定される。また、波長選択フィルタ51の特性は、天板2の透過率が0、もしくは0とみなせる波長域、つまり被加熱物1からの赤外線が透過しない波長域の光を透過するように設定される。
図8のグラフにおいて、例えば、領域A(波長2.8μmから波長4.5μm)を波長選択フィルタ41が透過する波長域に設定し、一方、領域B(波長5.5μmから波長6.5μm)を波長選択フィルタ51が透過する波長域に設定している。こうした波長選択フィルタ41,51は、バンドパスフィルタとなる。
こうした構成において、波長選択フィルタ41の透過波長域は、天板透過率が高い波長域を含むので、被加熱物赤外線901と天板赤外線902の両方が赤外線センサ4で検出される。即ち、図8のグラフにおいて領域Aの波長域に存在する赤外線が赤外線センサ4によって検出される。
一方、波長選択フィルタ51は、天板の透過率が0もしくは0とみなせる波長域の赤外線のみを選択して透過させるため、被加熱物赤外線901は透過せず、赤外線センサ5では天板赤外線902のみが検出される。即ち、図8のグラフにおいて領域Bの波長域に存在する赤外線が赤外線センサ5によって検出される。
次に、図7に示す温度算出手段8は、赤外線センサ4の出力および赤外線センサ5の出力に基づいて被加熱物1の温度および天板2の温度を算出する
本実施形態では、実施の形態1,2と比べて、天板透過率が高い領域、もしくは0の領域を算出するための差分を取る必要が無いために、差分処理回路7を必要しない。さらに、波長選択フィルタ41,51の透過領域の個体ばらつきの影響による影響を受けにくく、実施の形態1、2よりも天板もしくは被加熱物の温度がより精度よく算出できる可能性がある。
このように本実施形態では、サーミスタなどの接触式温度センサを設置することなく、赤外線センサ4,5のみの使用によって天板2の温度および被加熱物1の温度を計測することが可能になる。
1 被加熱物、 2 天板、 3 コイル、 4,5 赤外線センサ、
41,51 波長選択フィルタ、 6 ハウジング、 61 分離壁、
7 差分処理回路、 8 温度算出手段。

Claims (7)

  1. 被加熱物を支持するための天板と、
    被加熱物を誘導加熱するためのコイルと、
    被加熱物から放射されて天板を透過した赤外線および、天板自体から放射される赤外線を受光するための第1赤外線センサおよび第2赤外線センサと、
    天板と第1赤外線センサの間に設置され、第1波長域の赤外線を選択的に透過させる第1波長選択フィルタと、
    天板と第2赤外線センサの間に設置され、第1波長域とは異なる第2波長域の赤外線を選択的に透過させる第2波長選択フィルタと、
    第1赤外線センサの出力と第2赤外線センサの出力との差分を出力する差分処理回路と、
    第1赤外線センサまたは第2赤外線センサの出力に基づいて、被加熱物および天板のいずれか一方の温度を算出するとともに、差分処理回路の出力に基づいて、被加熱物および天板の他方の温度を算出するための温度算出手段とを備えることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 天板は、高透過率波長領域および低透過率波長領域を含む分光透過率特性を有する材料で形成されており、
    第1波長域は、高透過率波長領域および低透過率波長領域の両方を有し、
    第2波長域は、第1波長域と比べて高透過率波長領域の一部を欠いていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 天板は、高透過率波長領域および低透過率波長領域を含む分光透過率特性を有する材料で形成されており、
    第2波長域は、高透過率波長領域および低透過率波長領域の両方を有し、
    第1波長域は、第2波長域と比べて低透過率波長領域の一部を欠いていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 被加熱物を支持するための天板と、
    被加熱物を誘導加熱するためのコイルと、
    被加熱物から放射されて天板を透過した赤外線および、天板自体から放射される赤外線を受光するための第1赤外線センサおよび第2赤外線センサと、
    天板と第1赤外線センサの間に設置され、第1波長域の赤外線を選択的に透過させる第1波長選択フィルタと、
    天板と第2赤外線センサの間に設置され、第1波長域とは異なる第2波長域の赤外線を選択的に透過させる第2波長選択フィルタと、
    第1赤外線センサの出力および第2赤外線センサの出力に基づいて被加熱物の温度および天板の温度を算出するための温度算出手段とを備えることを特徴とする誘導加熱調理器。
  5. 天板は、高透過率波長領域および低透過率波長領域を含む分光透過率特性を有する材料で形成されており、
    第1波長域は、高透過率波長領域を有し、
    第2波長域は、低透過率波長領域を有することを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。
  6. 第1および第2波長選択フィルタならびに第1および第2赤外線センサの周辺を覆い、外光を遮断するための遮光部材と、
    遮光部材内に設けられ、第1赤外線センサに到達する赤外線と第2赤外線センサに到達する赤外線とを分離するための分離壁とをさらに備えることを特徴とする請求項1または4記載の誘導加熱調理器。
  7. 天板と第1赤外線センサの間に設置された第1集光レンズと、
    天板と第2赤外線センサの間に設置された第2集光レンズとをさらに備えることを特徴とする請求項1または4記載の誘導加熱調理器。
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