JP2011137580A - 排気口カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】 排熱の排出の都度取り外すことなくカバーの状態を容易に変更できる排気口カバーを提供する。
【解決手段】 取付具10とカバー本体20とからなる排気口カバー1を排気口61の周囲に設置する。カバー本体20は第1縁巻部22の軸心を中心として、係合部13の周方向に自在に揺動できるように構成されている。カバー本体20の重心位置が第1縁巻部22の軸心を通る垂直面30に対して排気口61の側に位置するときは、カバー本体20は排気口61の側の位置で安定する。又、カバー本体20の重心位置が垂直面30に対して五徳59の側に位置するときは、カバー本体20は五徳59の側の位置で安定する。このように、排気口カバー1を取り外すことなく、排気口61をカバーする状態と、排気口61の上方を開放する状態とを容易に切り替えることができる。
【選択図】 図5

Description

この発明は排気口カバーに関し、特に魚焼きグリルやオーブンが組み込まれたシステムキッチンレンジ等の排気口に用いられる排気口カバーに関するものである。
近年、システムキッチンレンジ等の排気口からの排熱を排出しつつ、排気口の汚れを防止する、特許文献1に示されているような排気口カバーが提案されている。
図6は、特許文献1に示されている、従来の排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図であり、図7は、図6で示した“Z”部分の拡大斜視図であり、図8は、図7で示したVIII−VIIIラインの端面図である。
これらの図を参照して、排気口カバー71がシステムキッチンレンジ50のガードプレート53の上の排気口61の外枠部63の周囲に設置されている。排気口61の五徳59の側から排気口61の上方にかけては排気口カバー71の立上がり胴部73a及び傾斜胴部73bにより、排気口61の側部は側壁部74により、それぞれ覆われている。尚、排気口61の壁面69の側は排気口カバー71に覆われておらず、開放されている。側壁部74の下端の縁巻75には縁巻きガイド片81を介して取付部品80が着脱自在に取付けられており、取付部品80の内部に組み込まれた永久磁石89によって、排気口カバー71は磁性材料よりなるガードプレート53に堅固に取り付けられる。
このように排気口カバー71を設置した状態で魚焼きグリル等を使用し、排気口61から排熱67が排出されると、排熱67は図の点線のように立上がり胴部73a及び傾斜胴部73bに沿って上昇し、上方に排出される。ここで例えば排気口61と壁面69との距離Fが175mmのとき、排気口61の出側における排熱67の温度が500〜600℃であってその排出状態が連続2時間程度経過した場合であっても、壁面69の壁面温度は75℃にしかならない。したがって、壁面69が低温火災の原因となる100℃以上に上昇することはなく、排気口カバー71を設置した状態で魚焼きグリル等を使用することができる。
図9は、図7で示したIX−IXラインの端面図である。
図を参照して、取付部品80は、矩形断面形状の永久磁石89と、永久磁石89を囲う磁性材料よりなる枠部83と、枠部83と一体的に接続され、その断面形状が逆S字型状の縁巻ガイド片81とから構成される。縁巻ガイド片81の円筒部分の内径Dは縁巻75の外径とほぼ同じ大きさの3mmに、縁巻ガイド片81の端部と枠部83の端部とのなす隙間85の距離Aは1.5mmとなっている。よって、縁巻85はその軸方向に対し直角方向に抜け止め状態となる。又、縁巻ガイド片81の円筒部分の内径Dと縁巻75の外径とはほぼ同じ大きさであるから、縁巻75が縁巻ガイド片81の内部にぴったりと係合し、側壁部74と取付部品80とは安定した結合状態となる。
特開平9−89273号公報
上記のような従来の排気口カバーでは、排気口と壁面との距離が更に近い機種の場合、排気口カバーを設置した状態では壁面温度が過度に上昇してしまう危険性があり、壁面温度が高くなった場合には都度取り外す必要があった。尚、平成21年度より、日本ガス機器検査協会の検査規定にて、今まで排気口から壁面までの距離が150mmであったものが、50mmまで近づけた場合の検査も想定内に含まれてきており、従来の排気口カバーを設置した状態では検査をクリアできない可能性も出てきた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、排熱の排出の都度取り外すことなくカバーの状態を容易に変更できる排気口カバーを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、コンロの排気口の汚れを防止するための排気口カバーであって、排気口の周囲に取付けられる取付具と、外縁の少なくとも一部に縁巻を有するパネル状に形成され、排気口の上方を覆う第1位置と排気口の上方を開放する第2位置との間を、縁巻の軸心を中心に揺動自在となるように取付具に縁巻の一部を介して取付けられたカバー本体とを備え、カバー本体が第1位置にあるとき、カバー本体の重心は軸心を通る垂直面に対して排気口側に位置し、カバー本体が第2位置にあるとき、カバー本体の重心は垂直面に対して排気口とは反対側に位置するものである。
このように構成すると、カバー本体は第1位置及び第2位置において安定する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、取付具は、縁巻の一部に係合する係合部を有し、係合部は、軸方向全域にその周壁の一部が開放部として開放され、内径が縁巻の一部よりやや大きい筒形状を有し、開放部の周方向の直線距離は、縁巻の一部の外径より小さいものである。
このように構成すると、開放部の周方向にカバー本体は揺動し、縁巻は係合部に対して軸方向にスライド可能であるが、軸方向に対する直角方向に抜け止め状態となる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、カバー本体は丸みを帯びた角部を有し、縁巻の一部は角部に向かってその外径が徐々に所定の外径になるまで小さくなり、所定の外径で角部は形成されるものである。
このように構成すると、取付具の係合部は、所定の外径の縁巻部分を利用してカバー本体に係合が可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、取付具は、曲げ加工された磁性体と磁性体にその一部が囲われた磁石とを含み、磁性体の一部が係合部を構成するものである。
このように構成すると、排気口周りが磁性体の場合、取付具は強固に固定される。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、カバー本体は第1位置及び第2位置において安定するので、カバー本体の位置を容易に変更できるため、使い勝手が向上する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、開放部の周方向にカバー本体は揺動し、縁巻は係合部に対して軸方向にスライド可能であるが、軸方向に対する直角方向に抜け止め状態となるので、取付具の位置調整が容易となると共に、取付具からカバー本体が不用意に脱落しない。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、取付具の係合部は、所定の外径の縁巻部分を利用してカバー本体に係合が可能となるので、取付具のカバー本体への脱着が容易となる。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、排気口周りが磁性体の場合、取付具は強固に固定されるので、排気口カバーの取り付け状態が安定する。
この発明の第1の実施の形態による排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図であって、従来技術の図6に対応する図である。 図1で示した“X”部分の拡大斜視図である。 図2で示したIII−IIIラインの端面図であって、従来技術の図8に対応する図である。 図3で示した“Y”部分の拡大図である。 図3で示した排気口カバーの使用時におけるカバー本体の位置及びカバー本体の重心位置の移動過程を示した模式図である。 特許文献1に示されている、従来の排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図である。 図6で示した“Z”部分の拡大斜視図である。 図7で示したVIII−VIIIラインの端面図である。 図7で示したIX−IXラインの端面図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図であって、従来技術の図6に対応する図である。
図を参照して、従来技術による排気口カバー71がこの発明の第1の実施の形態による排気口カバー1に置き換えられている。排気口カバー1は厚さ120μmのアルミ箔によるプレス加工によりパネル状に形成されており、短手方向の断面が円弧状となっている。排気口61を覆う部分として形成されているカバー本体20aとカバー本体20bとは、長手方向の縁巻部を重ね合わせて互いに長手方向に摺動自在のスライド構造を有するものである。尚、他の部分は図6に示したものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
このように構成すると、排気口カバー1の全体の長さを変更できるので、排気口61の長さに合わせて排気口カバー1の全体の長さを調整できる。
図2は、図1で示した“X”部分の拡大斜視図である。
図を参照して、排気口61の壁面69と逆の側から排気口61の上方にかけては排気口カバー1に覆われている。一方、排気口61の側部及び壁面69の側は排気口カバー1に覆われておらず、開放されている。
排気口カバー1はカバー本体20と取付具10とからなる。
カバー本体20はその外縁の全周に縁巻21が形成された平面視略長方形状であって丸みを帯びた角部25を有し、長手方向に直交する断面形状が円弧状となるものである。縁巻21は第1縁巻部22と、第1縁巻部22の端部にその一端が接続されると共に巻径が徐々に縮小する縁巻変化部23と、縁巻変化部23の他端にその一端が接続される第2縁巻部24とからなる。第1縁巻部22はカバー本体20の上端部及び下端部のほぼ全域に形成され、第2縁巻部24は角部25及びカバー本体20の側端部全域に形成されている。
取付具10は、軸方向全域にその周壁の一部が開放部14として開放され、内径が第1縁巻部22の外径よりやや大きい係合部13を有する。尚、係合部13の寸法の詳細は後述する。取付具10は、角部25の周辺の第2縁巻部24に対して係合部13を組み込ませ、縁巻変化部23を経由して取付具10を第1縁巻部22の方向へ摺動させることで、カバー本体20の下端部の第1縁巻部22に取付けられる。取付具10が取り付けられた排気口カバー1は排気口61の外枠部63のすぐ傍(手前側)に設置され、取付具10の内部に組み込まれた磁石11によって、磁性材料よりなるガードプレート53に堅固に取り付けられる。
このように構成すると、取付具10の係合部13は、第1縁巻部22を利用してカバー本体20に係合が可能となるので、取付具10のカバー本体20への脱着が容易となる。
又、第1縁巻部22は係合部13に対して軸方向にスライド可能であるため、取付具10のカバー本体20に対する位置調整が容易となる。
図3は、図2で示したIII−IIIラインの端面図であって、従来技術の図8に対応する図である。
図を参照して、従来技術による排気口カバー71がこの発明の第1の実施の形態による排気口カバー1に置き換えられている。又、排気口61と壁面69との距離FがF(175mm)よりも短い距離となっている。ここでは仮に、距離Fを50mmとする。尚、他の部分は図8に示したものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
図4は、図3で示した“Y”部分の拡大図である。
図を参照して、取付具10は、矩形断面形状の磁石11と、磁石11を囲う磁性材料よりなる枠体12と、枠体12と一体的に接続され、その断面形状が略円筒形状の係合部13とから構成される。係合部13の内径Dは第1縁巻部22の外径D(4mm)よりやや大きいものに、開放部14の距離Aは第1縁巻部22の外径Dよりも0.5mm〜1.0mm小さいものとなっている。
このように構成すると、第1縁巻部22はその軸方向に対し直角方向に抜け止め状態となるため、取付具10からカバー本体20が不用意に脱落せず、カバー本体20と取付具10とは安定した結合状態となる。
カバー本体20は、カバー本体20のパネル部分が開放部14より係合部13の外側に突き出ているため、第1縁巻部22の軸心を中心として、枠体12との接面Pから係合部13の端部との接面Pまでの間において、係合部13の周方向に自在に揺動する。
ここで、カバー本体20が枠体12と接面Pにおいて接するときの位置であって、図4の実線で示したカバー本体20の位置を第1位置とする。又、カバー本体20が係合部13の端部と接面Pにおいて接するときの位置であって、図4の二点鎖線で示したカバー本体20の位置を第2位置とする。
すると、カバー本体20は第1位置から第2位置の間で容易に位置を変更できることになるが、この効果については後述する。
図5は、図3で示した排気口カバーの使用時におけるカバー本体の位置及びカバー本体の重心位置の移動過程を示した模式図である。
まず、図5の(1)を参照して、排気口カバー1を排気口61の周囲に設置して、取付具10によってその位置を固定してカバー本体20を排気口61の側に傾ける。このとき、カバー本体20の重心位置は第1縁巻部22の軸心を通る垂直面30に対して排気口61の側に位置するように構成されている。そのため、カバー本体20には排気口61の側に向かう時計方向回りの回転モーメントMが掛かるが、カバー本体20は枠体12に当接状態となり、カバー本体20は第1位置にて安定する。この状態では、排気口カバー1は排気口61に対してカバー効果を発揮する。
次に、図5の(2)を参照して、カバー本体20を排気口61の側から五徳59の側に少し起こす。ここで、カバー本体20の重心位置が垂直面30の上に位置するとき、カバー本体20には回転モーメントが掛からなくなり、カバー本体20は不安定な状態となる。
更に、図5の(3)を参照して、カバー本体20を更に五徳59の側に傾ける。このとき、カバー本体20の重心位置は垂直面30に対して五徳59の側に移動するため、カバー本体20には五徳59の側に向かう反時計方向回りの回転モーメントMが掛かるがカバー本体20は係合部13に当接状態となり、カバー本体20は第2位置にて安定する。尚、カバー本体20が第2位置に来ると、排気口61の上方が完全に開放される。この状態で魚焼きグリル等を使用すると、排気口61から排出される排熱67は図の点線のように排気口61の真上に向かって上昇し、壁面69に当たることなく排出される。その結果、壁面69の温度が過度に上昇しない。
このように、カバー本体20は第1位置及び第2位置において安定するので、普段は第1位置にて排気口61を覆って排気口61の汚れを防止でき、排気口61から排熱67が排出される場合には、第2位置に移動して排気口61の上方を開放して排熱67が壁面69に当たらないようにすれば良い。すなわち、カバー本体20を都度取り外すことなく壁面69の壁面温度を過度に上昇させないようにすることができるため、使い勝手が向上する。
尚、上記の第1実施の形態では、カバー本体は2枚に分かれていてスライド構造を有するものであったが、1枚のみからなるものであっても良い。
又、上記の第1の実施の形態では、縁巻はカバー本体の外縁の全周に形成されているが、外縁の少なくとも一部に形成されていれば良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、カバー本体の縁巻は第1縁巻部、縁巻変化部及び第2縁巻部よりなるが、取付具の係合部と係合しうるものであれば一定の外径よりなる縁巻であっても良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、カバー本体は丸みを帯びた角部を有するものであったが、パネル状に形成されているものであれば良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、取付具は磁石を含むものであったが、排気口カバーの位置を固定しうるものであれば磁石を含まなくても良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、係合部は枠体の一部により構成されているものであったが、枠体と別の部材により構成されていても良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、取付具の枠体は磁性材料よりなるものであったが、非磁性材料よりなるものであっても良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、開放部の距離は第1縁巻部の外径よりも0.5mm〜1.0mm小さいものであったが、抜け止め状態を維持するためには第1縁巻部の外径よりも大きなものでなければ良い。あるいは、抜け止めを不要とする場合では、開放部の距離は第1縁巻部の外径よりも大きなものであっても良い。
1…排気口カバー
10…取付具
11…磁石
12…枠体
13…係合部
14…開放部
20…カバー本体
21…縁巻
22…第1縁巻部
23…縁巻変化部
24…第2縁巻部
25…角部
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (4)

  1. コンロの排気口の汚れを防止するための排気口カバーであって、
    前記排気口の周囲に取付けられる取付具と、
    外縁の少なくとも一部に縁巻を有するパネル状に形成され、前記排気口の上方を覆う第1位置と前記排気口の上方を開放する第2位置との間を、前記縁巻の軸心を中心に揺動自在となるように前記取付具に前記縁巻の一部を介して取付けられたカバー本体とを備え、
    前記カバー本体が前記第1位置にあるとき、前記カバー本体の重心は前記軸心を通る垂直面に対して前記排気口側に位置し、
    前記カバー本体が前記第2位置にあるとき、前記カバー本体の重心は前記垂直面に対して前記排気口とは反対側に位置する、排気口カバー。
  2. 前記取付具は、前記縁巻の一部に係合する係合部を有し、
    前記係合部は、軸方向全域にその周壁の一部が開放部として開放され、内径が前記縁巻の一部よりやや大きい筒形状を有し、
    前記開放部の周方向の直線距離は、前記縁巻の一部の外径より小さい、請求項1記載の排気口カバー。
  3. 前記カバー本体は丸みを帯びた角部を有し、前記縁巻の一部は前記角部に向かってその外径が徐々に所定の外径になるまで小さくなり、前記所定の外径で前記角部は形成される、請求項2記載の排気口カバー。
  4. 前記取付具は、曲げ加工された磁性体と前記磁性体にその一部が囲われた磁石とを含み、
    前記磁性体の一部が前記係合部を構成する、請求項1から請求項3のいずれかに記載の排気口カバー。
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