JP5519327B2 - 排気口カバー取付具 - Google Patents

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Description

この発明は排気口カバー取付具に関し、特に魚焼きグリルやオーブンが組み込まれたシステムキッチンレンジ等の排気口のための排気口カバーに用いられる排気口カバー取付具に関するものである。
近年、システムキッチンレンジ等の排気口からの排熱を排出しつつ、排気口の汚れを防止する排気口カバーをシステムキッチンレンジ等に取り付けるものとして、特許文献1に示されているような排気口カバー取付具が提案されている。
図11は、特許文献1に示されている、従来の排気口カバー取付具が取り付けられた排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図であり、図12は、図11で示した“Z”部分の拡大斜視図であり、図13は、図12で示したXIII−XIIIラインの端面図である。
これらの図を参照して、取付部品80が取り付けられた排気口カバー71が、システムキッチンレンジ50のガードプレート53の上の排気口61の外枠部63の周囲に設置されている。排気口61の五徳59の側から排気口61の上方にかけては排気口カバー71の立上がり胴部73a及び傾斜胴部73bにより、排気口61の側部は側壁部74により、それぞれ覆われている。尚、排気口61の壁面69の側は排気口カバー71に覆われておらず、開放されている。取付部品80は縁巻ガイド片81を介して側壁部74の下端の縁巻75に着脱自在に取り付けられており、その内部に組み込まれた永久磁石89によって、磁性材料よりなるガードプレート53に排気口カバー71を堅固に取り付ける。
このように排気口カバー71を設置した状態で魚焼きグリル等を使用し、排気口61から排熱67が排出されると、排熱67は図の点線のように立上がり胴部73a及び傾斜胴部73bに沿って上昇し、上方に排出される。ここで例えば排気口61と壁面69との距離Fが175mmのとき、排気口61の出側における排熱67の温度が500〜600℃であってその排出状態が連続2時間程度経過した場合であっても、壁面69の壁面温度は75℃にしかならない。したがって、壁面69が低温火災の原因となる100℃以上に上昇することはなく、排気口カバー71を設置した状態で魚焼きグリル等を使用することができる。
図14は、図12で示したXIV−XIVラインの端面図である。
図を参照して、取付部品80は、矩形断面形状の永久磁石89と、永久磁石89を囲う磁性材料よりなる枠部83と、枠部83と一体的に接続され、その断面形状が逆S字型状の縁巻ガイド片81とから構成される。縁巻ガイド片81の円筒部分の内径Dは縁巻75の外径とほぼ同じ大きさの3mmに、縁巻ガイド片81の端部と枠部83の端部とのなす隙間85の距離Aは1.5mmとなっているため、縁巻85はその軸方向に対し直角方向に抜け止め状態となる。又、縁巻ガイド片81の円筒部分の内径Dと縁巻75の外径とはほぼ同じ大きさであるから、縁巻75が縁巻ガイド片81の内部にぴったりと係合し、側壁部74と取付部品80とは安定した結合状態となる。
特開平9−89273号公報
上記のような従来の排気口カバー取付具を用いた排気口カバーでは、排気口と壁面との距離が更に近い機種において設置した状態では壁面温度を過度に上昇させてしまう危険性があり、壁面温度が高くなった場合には、排気口カバー取付具ごと排気口カバーを都度取り外す必要があった。尚、平成21年度より、日本ガス機器検査協会の検査規定にて、今まで排気口から壁面までの距離が150mmであったものが、50mmまで近づけた場合の検査も想定内に含まれてきており、従来の排気口カバー取付具を用いた排気口カバーを設置した状態では検査をクリアできない可能性も出てきた。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、排熱の排出の都度取り外すことなく排気口カバーの支持状態を安定させる排気口カバー取付具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、少なくとも下辺に縁巻が形成されたパネル状の排気口カバーを取付けるための排気口カバー取付具であって、被取付面に固定することができる本体部と、本体部に接続され、排気口カバーの縁巻に係合してこれを揺動自在に保持する係合部と、本体部に接続され、排気口カバーの揺動方向に対して平行に延びると共に、係合部に係合した排気口カバーに当接してこれを支持する支持部とを備えたものである。
このように構成すると、支持部は排気口カバーの揺動方向に対して平行に形成される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、本体部は矩形状の平坦面と平坦面の一対の対向する辺から下方に延びる一対の垂下片からなる横断面がコの字状のヨークと、ヨークの下面に取付けられた磁石とを含むものである。
このように構成すると、本体部は磁性体の被取付面に脱着自在に吸着する。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、支持部は、平坦面の他の一対の対向する辺の一方に接続し、平坦面に直交する上方方向に延びるものである。
このように構成すると、排気口カバーから支持部に加わった力は本体部の平坦面に伝達される。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成において、係合部は、垂下片の一方の少なくとも一部に接続され、側壁端部及び長手方向両端部が開放された円筒状に形成されるものである。
このように構成すると、排気口カバーの縁巻が係合部にスライド係合する。
請求項5記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、ヨーク、係合部及び支持部は1枚の鉄板の打ち抜き加工及び曲げ加工により形成されるものである。
このように構成すると、各接続部分に他の部材等を必要としない。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の構成において、ヨークと、支持部との接続部分に、少なくとも一つの開口部が形成されるものである。
このように構成すると、接続部分の曲げ強度が弱くなる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、支持部は排気口カバーの揺動方向に対して平行に形成されるので、排気口カバーの支持状態が安定する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、本体部は磁性体の被取付面に脱着自在に吸着するので、本体部の固定状態が安定すると共に、取付け位置の変更が容易となる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、排気口カバーから支持部に加わった力は本体部の平坦面に伝達されるので、支持部の支持状態が安定する。
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成に加えて、排気口カバーの縁巻が係合部にスライド係合するので、排気口カバーの係合部に対する脱着が容易となる。
請求項5記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、各接続部分に他の部材等を必要としないので、一体性が維持され、コスト的に有利な取付具となる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明の効果に加えて、接続部分の曲げ強度が弱くなるので、接続部分の曲げ加工が容易となる。
この発明の第1の実施の形態による排気口カバー取付具が取り付けられた排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図であって、従来技術の図11に対応する図である。 図1で示した“W”部分の拡大斜視図である。 図2で示したIII−IIIラインの端面図であって、従来技術の図13に対応する図である。 図3で示した“X”部分の拡大図である。 図3で示した排気口カバー取付具の使用時における排気口カバーの位置及び排気口カバーの重心位置の移動過程を示した模式図である。 この発明の第2の実施の形態による排気口カバー取付具の斜視図である。 図6で示した排気口カバー取付具の製造過程を示した概略斜視図である。 図6で示した排気口カバー取付具を排気口カバーに取り付ける状態を示した斜視図であって、第1の実施の形態の図2に対応する図である。 図8で示したIX−IXラインの断面図である。 図9で示した“Y”部分の拡大図である。 特許文献1に示されている、従来の排気口カバー取付具が取り付けられた排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図である。 図11で示した“Z”部分の拡大斜視図である。 図12で示したXIII−XIIIラインの端面図である。 図12で示したXIV−XIVラインの端面図である。
図1は、この発明の第1の実施の形態による排気口カバー取付具が取り付けられた排気口カバーを排気口の周囲に設置した状態を示した斜視図であって、従来技術の図11に対応する図である。
図を参照して、従来技術による排気口カバー71が、この発明の第1の実施の形態による排気口カバー取付具が取り付けられた排気口カバー40に置き換えられている。排気口カバー40は厚さ120μmのアルミ箔のプレス加工により曲面パネル状に形成されており、短手方向の断面が円弧状となっている。尚、他の部分は図11に示したものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
図2は、図1で示した“W”部分の拡大斜視図である。
図を参照して、排気口カバー取付具1は、内部に磁石18を組み込んだ、折り曲げ加工をした鉄板に亜鉛メッキを施したものよりなる本体部10と、本体部10と一体的に接続し、その断面形状が略円筒形状の係合部20とからなる。尚、係合部20の軸方向全域における周壁の一部は、開放部22として開放されている。係合部20の寸法の詳細は後述する。
排気口カバー40はその外縁の全周に縁巻41が形成された平面視略長方形状であって丸みを帯びた角部45を有する。縁巻41は、外径が係合部20の内径よりやや小さい第1縁巻部42と、第1縁巻部42の端部にその一端が接続されると共に巻径が徐々に縮小する縁巻変化部43と、縁巻変化部43の他端にその一端が接続される第2縁巻部44とからなる。第1縁巻部42は排気口カバー40の上端部及び下端部のほぼ全域に形成され、第2縁巻部44は角部45及び排気口カバー40の側端部全域に形成されている。
排気口カバー取付具1は、角部45の周辺の第2縁巻部44に対して係合部20を係合させ、縁巻変化部43を経由して第1縁巻部42の方向へ摺動させることで、排気口カバー40の下端部の第1縁巻部42に取付けられる。
このように、排気口カバー取付具1の係合部20は第1縁巻部42を利用して排気口カバー40に係合可能であるため、排気口カバー取付具1は排気口カバー40への脱着が容易である。
又、係合部20は第1縁巻部42に対して軸方向にスライド可能であるため、排気口カバー取付具1は排気口カバー40に対する位置調整が容易である。
このようにして排気口カバー40に取付けられた排気口カバー取付具1は、磁石18によって、排気口61の外枠部63のすぐ傍(手前側)において、磁性材料よりなるガードプレート53に排気口カバー40を堅固に取り付ける。この時、排気口61の壁面69と逆の側から排気口61の上方にかけては排気口カバー40に覆われる。一方、排気口61の側部及び壁面69の側は排気口カバー40に覆われず、開放されている。
図3は、図2で示したIII−IIIラインの端面図であって、従来技術の図13に対応する図である。
図を参照して、従来技術による排気口カバー71がこの発明の第1の実施の形態による排気口カバー取付具1及びこれが取り付けられた排気口カバー40に置き換えられている。又、排気口61と壁面69との距離Fが図13で示したF(175mm)よりも短い距離となっている。ここでは仮に、距離Fを50mmとする。尚、他の部分は図13に示したものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
図4は、図3で示した“X”部分の拡大図である。
図を参照して、係合部20の内径Dは第1縁巻部42の外径D(4mm)よりやや大きいものに、開放部22の距離Aは第1縁巻部42の外径Dよりも0.5mm〜2.5mm小さいものとなっている。
このように構成すると、第1縁巻部42はその軸方向に対し直角方向に抜け止め状態となるため、排気口カバー40は排気口カバー取付具1から不用意に外れず、これらの結合状態は安定したものとなる。
又、排気口カバー40のパネル部分が開放部22より係合部20の外側に突き出ているため、排気口カバー取付具1は、第1縁巻部42の軸心を中心として、本体部10と係合部20との接続部分21における接面Pから係合部20の端部との接面Pまでの間において、係合部20の周方向に排気口カバー40を自在に揺動させられる。
ここで、排気口カバー40が接続部分21と接面Pにおいて接するときの位置であって、図4の実線で示した排気口カバー40の位置を第1位置とする。又、排気口カバー40が係合部20の端部と接面Pにおいて接するときの位置であって、図4の二点鎖線で示した排気口カバー40の位置を第2位置とする。
すると、排気口カバー取付具1はガードプレート53に取り付けられたまま、排気口カバー40の位置を第1位置から第2位置の間で容易に変更させられることになるが、この効果については後述する。
図5は、図3で示した排気口カバー取付具の使用時における排気口カバーの位置及び排気口カバーの重心位置の移動過程を示した模式図である。
まず、図5の(1)を参照して、排気口カバー取付具1によって排気口61の周囲に固定された排気口カバー40を、排気口61の側に傾ける。このとき、排気口カバー40の重心位置Gは第1縁巻部42の軸心を通る垂直面47に対して排気口61の側に位置するように構成されている。そのため、排気口カバー40には排気口61の側に向かう時計方向回りの回転モーメントMが掛かるが、排気口カバー40は接続部分21に当接状態となり、排気口カバー40は第1位置にて安定する。この状態では、排気口カバー40は排気口61に対してカバー効果を発揮する。
次に、図5の(2)を参照して、排気口カバー40を排気口61の側から五徳59の側に少し起こす。ここで、排気口カバー40の重心位置Gが垂直面47の上に位置するとき、排気口カバー40には回転モーメントが掛からなくなり、排気口カバー40は不安定な状態となる。
更に、図5の(3)を参照して、排気口カバー40を更に五徳59の側に傾ける。このとき、排気口カバー40の重心位置Gは垂直面47に対して五徳59の側に移動するため、排気口カバー40には五徳59の側に向かう反時計方向回りの回転モーメントMが掛かるが排気口カバー40は係合部20の端部に当接状態となり、排気口カバー40は第2位置にて安定する。尚、排気口カバー40が第2位置に来ると、排気口61の上方が完全に開放される。この状態で魚焼きグリル等を使用すると、排気口61から排出される排熱67は図の点線のように排気口61の真上に向かって上昇し、壁面69に当たることなく排出される。その結果、壁面69の温度が過度に上昇しない。
このように、排気口カバー取付具1は、排気口カバー40を第1位置及び第2位置において安定させられるので、普段は第1位置にて排気口61を覆って排気口61の汚れを防止でき、排気口61から排熱67が排出される場合には、第2位置に移動して排気口61の上方を開放して排熱67が壁面69に当たらないようにすることができる。すなわち、排気口カバー取付具1及び排気口カバー40を都度取り外すことなく壁面69の壁面温度を過度に上昇させないようにすることができるため、使い勝手が向上する。
しかし、この発明の第1の実施の形態による排気口カバー取付具1では、排気口カバー取付具1と排気口カバー40とが当接する部分の面積が小さく、排気口カバー40の位置の安定に不安が残る。又、排気口カバー40と接続部分21とを当接させるためには、本体部10及び磁石18の高さがある程度高いものである必要があり、排気口カバー取付具1のコストが高くなる。
そこで、この発明の第1の実施の形態における上述の問題を解決する、この発明の第2の実施の形態について以下説明する。
図6は、この発明の第2の実施の形態による排気口カバー取付具の斜視図である。
図を参照して、排気口カバー取付具1は、厚さ0.5mmの鉄板を所定形状に打ち抜いた後、折り曲げ加工し、その後亜鉛メッキを施したものからなり、本体部10と、係合部20と、支持部30とを備える。
本体部10は、矩形状の平坦面12と、平坦面12の一対の対向する辺から下方に延びる一対の垂下片13とからなる横断面がコの字状のヨーク11と、ヨーク11の下面に取り付けられた磁石18とからなる。
このように構成すると、本体部10は磁性体の被取付面に脱着自在に吸着するので、本体部10の固定状態が安定すると共に、取付け位置の変更が容易となる。
垂下片13の一方の中央付近には切欠き16が形成されており、切欠き16から支持部30の側の垂下片13には、係合部20が接続される。係合部20は、側壁端部に開放部22を設け、長手方向両端部が開放された円筒状に形成される。尚、係合部20の内径及び開放部22の幅の寸法は、第1の実施の形態の排気口カバー取付具の係合部の寸法と同様とする。この効果については後述する。
支持部30は、垂下片13が接続されていない側の平坦面12の一対の対向する辺の一方であって、係合部20が接続されている側の辺に接続し、平坦面12に直交する上方方向に延びるように形成される。
図7は、図6で示した排気口カバー取付具の製造過程を示した概略斜視図である。
まず、図7の(1)を参照して、鉄板を打ち抜いて、平坦面形成片14と、これに一体的に接続される垂下片形成片15a及び15bと、支持部形成片35とを備える排気口カバー取付具形成片4を形成する。尚、垂下片形成片15aには長手方向に直交する切欠き16が形成されており、この切欠き16から支持部形成片35が形成されている側の辺までの垂下片形成片15aを係合部形成片25とする。係合部形成片25の短手方向の長さは、切欠き16から支持部形成片35が形成されていない側の辺までの垂下片形成片15aの短手方向の長さよりも長く形成されている。
このように構成すると、係合部形成片25の長手方向の長さが短くなるので、係合部形成片25の曲げ加工が容易となる。
又、平坦面形成片14と支持部形成片35との接続部分31には、開口部32が形成されている。このように構成すると、接続部分31の曲げ強度が弱まり、支持部形成片35の平坦面形成片14に対する曲げ加工が容易となる。
次に、図7の(2)を参照して、(1)で示した係合部形成片25を含む垂下片形成片15aと、垂下片形成片15bとの各々を下方方向に折り曲げ、平坦面12と、垂下片13a及び13bとからなるヨーク11を形成する。
更に、図7の(3)を参照して、(2)で示した係合部形成片25に曲げ加工を施して、係合部20を形成する。
又、接続部分31に上方方向の曲げ加工を施して(1)で示した支持部形成片35を起立させ、支持部30を形成する。そしてヨーク11の下面に磁石18を取り付けて、排気口カバー取付具の製造過程を終了させる。
このように構成すると、各形成片の接続部分に他の部材等を必要としないため、一体性が維持されると共に、コスト的に有利な排気口カバー取付具となる。
又、支持部30によって、先の実施の形態のように係合部20と本体部との接続部分によって排気口カバーを支持する必要が無くなるため、本体部10及び磁石18の高さを低くして排気口カバー取付具のコストを下げることができる。
図8は、図6で示した排気口カバー取付具を排気口カバーに取り付ける状態を示した斜視図であって、第1の実施の形態の図2に対応する図である。
図を参照して、第1の実施の形態による排気口カバー取付具1が、第2の実施の形態による排気口カバー取付具1に置き換わっている。尚、他の部分は図2に示したものと同一であるため、ここでの説明は繰り返さない。
図9は、図8で示したIX−IXラインの断面図であり、図10は、図9で示した“Y”部分の拡大図である。
これらの図を参照して、係合部20の寸法は図7の(3)の説明において記載した通り、第1の実施の形態における係合部と同様の寸法であるので、第1縁巻部42はその軸方向に対し直角方向に抜け止め状態となり、排気口カバー40は排気口カバー取付具1から不用意に外れないため、これらの結合状態は安定している。
尚、排気口カバー40は本来であれば開放部22の幅の範囲、つまりは、排気口カバー40が垂下片13と平坦面12との接続部分21に接する図10の一点鎖線で示した排気口カバー40の位置から、排気口カバー40が係合部20の端部に接する図10の二点鎖線で示した排気口カバー40の位置までの間において、係合部20の周方向に自在に揺動する。
しかし、排気口カバー40が排気口61の側へと傾く動きは、図10の実線で示した排気口カバー40の位置において、支持部30の係合部20の側の辺である当接部35に排気口カバー40が当接することにより停止する。
このように構成すると、支持部30は排気口カバー40の揺動方向に対して平行に形成されているから、排気口61の側に傾く排気口カバー40の支持状態がより安定する。
又、支持部30の辺である当接部35で排気口カバー40が支持されるから、排気口61の側に傾く排気口カバー40の支持状態がより安定する。
更に、排気口カバー40から支持部30に加わった力は平面部12に伝達されるので、支持部30に過度の力が加わって支持部30の起立状態が維持されなくなることが少ないので、支持部30の支持状態が安定する。
尚、上記の各実施の形態では、縁巻は排気口カバーの外縁の全周に形成されているが、外縁の少なくとも下辺の一部に形成されていれば良い。
又、上記の各実施の形態では、排気口カバーの縁巻は第1縁巻部、縁巻変化部及び第2縁巻部よりなるが、排気口カバー取付具の係合部と係合しうるものであれば一定の外径よりなる縁巻であっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、排気口カバーは丸みを帯びた角部を有するものであったが、パネル状に形成されているものであれば良い。
更に、上記の各実施の形態では、本体部は磁性材料よりなるものであったが、非磁性材料よりなるものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、開放部の距離は第1縁巻部の外径よりも0.5mm〜1.0mm小さいものであったが、抜け止め状態を維持するためには第1縁巻部の外径よりも大きなものでなければ良い。あるいは、抜け止めを不要とする場合では、開放部の距離は第1縁巻部の外径よりも大きなものであっても良い。
更に、上記の各実施の形態では、排気口カバーは開放状態を含めた大きな範囲において揺動自在なものであったが、排気口側にのみ小さく揺動自在である排気口カバーにおいても同様の効果を発揮する。
更に、上記の第1の実施の形態では、係合部は排気口カバーと接続部分において当接していたが、係合部の一部が排気口側に傾く排気口カバーと当接するものであれば良い。
更に、上記の第1の実施の形態では、本体部は磁石を含むものであったが、接着剤等を用いて排気口カバーの位置を固定しうるものであれば磁石を含まなくても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、本体部はヨークと磁石とで構成されていたが、接着剤等を用いて被取付面に固定することができる構成であれば良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、支持部は平坦面の他の一対の対向する辺の一方に接続していたが、平坦面に接続するものであれば良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、係合部は垂下片の一部に形成されていたが、垂下片の全体に形成されていても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、排気口カバー取付具は亜鉛メッキを施した鉄板よりなるものであったが、それ以外の素材よりなるものであっても良い。
更に、上記の第2の実施の形態では、平坦面形成片と支持部形成片との接続部分に一つの開口部が設けられていたが、これは複数個設けられていても良いし、全く設けられていなくても良い。
1…排気口カバー取付具
10…本体部
11…ヨーク
12…平坦面
13…垂下片
18…磁石
20…係合部
22…開放部
30…支持部
31…接続部分
32…開口部
40…排気口カバー
41…縁巻
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (6)

  1. 少なくとも下辺に縁巻が形成されたパネル状の排気口カバーを取付けるための排気口カバー取付具であって、
    被取付面に固定することができる本体部と、
    前記本体部に接続され、前記排気口カバーの前記縁巻に係合してこれを揺動自在に保持する係合部と、
    前記本体部に接続され、前記排気口カバーの揺動方向に対して平行に延びると共に、前記係合部に係合した前記排気口カバーに当接してこれを支持する支持部とを備えた、排気口カバー取付具。
  2. 前記本体部は
    矩形状の平坦面と前記平坦面の一対の対向する辺から下方に延びる一対の垂下片からなる横断面がコの字状のヨークと、
    前記ヨークの下面に取付けられた磁石とを含む、請求項1記載の排気口カバー取付具。
  3. 前記支持部は、前記平坦面の他の一対の対向する辺の一方に接続し、前記平坦面に直交する上方方向に延びる、請求項2記載の排気口カバー取付具。
  4. 前記係合部は、前記垂下片の一方の少なくとも一部に接続され、側壁端部及び長手方向両端部が開放された円筒状に形成される、請求項2又は請求項3記載の排気口カバー取付具。
  5. 前記ヨーク、前記係合部及び前記支持部は1枚の鉄板の打ち抜き加工及び曲げ加工により形成される、請求項2から請求項4のいずれかに記載の排気口カバー取付具。
  6. 前記ヨークと、前記支持部との接続部分に、少なくとも一つの開口部が形成される、請求項5記載の排気口カバー取付具。
JP2010041377A 2010-02-26 2010-02-26 排気口カバー取付具 Active JP5519327B2 (ja)

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