JP2011137248A - 起毛不織布及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の起毛不織布102は、起毛部位102と起毛していない部位103を有する不織布であって、起毛部位102と起毛していない部位103が、ストライプ柄状に形成されている。また、本発明の起毛不織布は、起毛部位102と起毛していない部位103を有する不織布であって、微小荷重時の圧縮特性値が18.00(gf/cm2)/mm以下であり、CD強度が6.00N/5cm以上であり、目付けが5〜25g/m2であり、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布又はスパンボンドの積層不織布である。
【選択図】図1
Description
後加工方法の中で、編物で主に行われている起毛加工がある。起毛により、風合いを向上する技術は知られており、例えば特許文献3には風合い向上のために起毛した布帛が記載されている。
また特許文献1、2には、風合いの向上が目的ではないが、植毛により起毛する方法が記載されている。更に用途が異なるが、特許文献4には、汚れをふき取るための起毛した不織布が開示されている。
また、針を連続で突き刺すことで起毛を作り出したり、分割繊維を用いて水流交絡法により起毛不織布を製造する方法は知られているが、これらの起毛方法によって、起毛した不織布を製造する場合は、生産性に劣り、大量生産する必要がある吸収性物品等に使用するには生産速度の遅さに問題がある。
また本発明の起毛不織布の製造方法は、風合いと強度とが両立した不織布は大量生産可能で、安価かつ少スペースで製造できる。
<不織布>
本発明の起毛不織布は、不織布を構成している繊維の一部を起立させて得られる。
図1に示す起毛不織布101は、本発明の起毛不織布の一実施形態であり、不織布を構成する繊維の一部を起立させて得られるものである。また、起毛不織布101は、不織布の構成繊維が起立した起毛部位102と起毛していない部位103とを有している。起毛不織布101における、起毛部位102及び起毛していない部位103は、一方向に交互に形成されており且つそれぞれ該一方向の直交方向に延びて形成されている。
ポリ乳酸の繊維は肌触りが硬い傾向にあるが、本発明による加工により風合いの優れたものが得られる。またエチレン-プロピレン-コポリマー樹脂、PP−PEブレンドなど各種変性樹脂や混合樹脂を用いることもできる。繊維構成としては短繊維、複合繊維(芯鞘、サイドバイサイド、偏芯繊維)などがあるが、起毛時の繊維の切れやすさからPPを含む繊維が好ましい。繊維径は風合いの良いものを得る点で2dtex以下が好ましいが、スパンボンド系の不織布は繊維径が細くなるとペーパーライクになり厚みが薄くなる傾向にある。本発明では、起毛により、細繊維においても風合いの良いものが得られるので、1.2dtex以下が好ましい。
また、起毛加工前の元の不織布には捲縮された繊維を用いてもよいが、特に本発明の方
法によれば、元の不織布の繊維に捲縮がなくとも十分な効果が得られる。
本発明の起毛不織布は、不織布の構成繊維の一部が起毛している。本発明でいう起毛とは後述する起毛繊維が規定数以上ある不織布構造をいう。起毛繊維とは、不織布104を、図2(a)に示すように、折り曲げたときに、折り曲げた部分の山折り部の折り目105より0.2mm以上上方に存在している繊維106をいう。この起毛繊維の折り目105の幅1cmあたりの数を計測し、9箇所の平均で8本/cm以上である不織布を起毛している不織布とする。
具体的計測方法を以下に示す。
不織布を20cm×20cmに切断する。A4サイズの黒い台紙の上に、切断した不織布104を起毛側を外向きに山折りして載せ、さらにその上に縦1cm×横1cmの穴107をあけたA4サイズの黒い台紙を載せる。このとき不織布の折り目105が上の黒い台紙の穴から見えるようにする。台紙には、富士共和製紙株式会社の「ケンラン(黒)連量265g」を用いた(一方はそれに前記穴を開けた)。その後上の台紙の穴の両側からそれぞれ折り目に沿う方向〔図2(b)の左右方向〕に5cmはなれた位置に50gのおもりをのせ、不織布104が完全に折りたたまれた状態を作る。図2(b)に示すように、その状態で、光学顕微鏡(KEYENCE社製VHX−900で30倍の倍率)により穴107内を観察し、不織布の折り目105より0.2mm以上上方に出ている起毛繊維の数を計測する。このとき起毛部位の幅が1cm以上の場合は起毛部位で3箇所繊維を計測する。起毛部位の幅が1cm以下の場合は無作為に3箇所選び計測する。以上の操作を不織布3枚分計測し、計9箇所の平均をとり、起毛しているかを判断する。また、起毛繊維の数を数える際には、図2(b)に示す繊維106aのように、折り目105から0.2mm上方のライン108を2回横切る繊維がある場合、その繊維は2本と数える。図2(b)に示す例では、前記ライン108を1回横切る繊維が4本、同ライン108を2回横切る繊維が1本存在するが、2回横切る繊維は2本と数え、起毛繊維の数は6本とする。なお、図2(b)中のライン105Aは、不織布の折り目105と重なるように引いた折り目のラインである。
本発明では、不織布の強度と風合いの両立のために、全面を起毛するのではなく起毛部位と起毛していない部位を有することが好ましく、起毛部位102と起毛していない部位103とが、図1に示す起毛不織布101のように、ストライプ柄状に形成されていることが好ましい。ストライプ柄状は、具体的には1mm範囲に起毛繊維が1本以上ある範囲(起毛している範囲)と、起毛繊維は1mm範囲に1本未満の箇所(起毛していない範囲)があり、それぞれの箇所が平行に且つ交互に存在することが好ましい。ストライプ状の起毛をしており、かつ前述の1cmあたりの起毛本数が平均8本/cm以上であるとき、当該不織布を、ストライプ柄状に形成されている起毛不織布とする。起毛していない範囲の幅W3〔図1(b)参照〕は、強度の面で1mm以上が好ましく、風合いの観点から10mm以下が好ましい。また生産上ストライプ柄が容易であり、ストライプ柄はMD方向、CD方向など方向によらない。ストライプのピッチは起毛部位、起毛してない部位のそれぞれについて1〜20mmずつであることが風合いと強度を両立する上で好ましい。さらには2〜5mmが好ましい。ピッチが大きいとデザイン的に優れる、またピッチが小さいと後述する微小荷重時の圧縮特性値を下げられる点で好ましい。起毛部位のピッチP2及び起毛してない部位のピッチP3を、図1(b)に図示した。
本発明の起毛不織布は、風合いが良いことによっても特長付けられる。
従来風合いを表す特性値には多く知られていて、特にKESでの特性値が一般的に知られている。特にふっくら感を示すにはその中でも圧縮特性と呼ばれる三つの特性値のLC(圧縮荷重―圧縮ひずみ曲線の直線性)、WC(圧縮仕事量)、RC(圧縮レジリエンス)が知られている。これらの圧縮特性は荷重を0.5〜50gf/cm2(高感度測定では0.5〜10gf/cm2)かけたときの変形量から特性値を算出している。しかし目付けの小さい(5〜25g/m2)不織布などの大変薄い布では大きな差が出ず、風合いとの相関は大きくなかった。さらに人間が吸収性物品を触る際の荷重は1g/cm2前後と大変軽い荷重で風合いを感じており、本来の風合いを表すためには従来の荷重よりも小さい範囲での特性値が有用であると考え、荷重が0.3gf/cm2から1gf/cm2間の荷重とそのときの変形量から新しい特性値を見出した。この特性値はスパンボンド不織布とエアスルー不織布との風合いの違いを如実に表す数値として示され、スパンボンド不織布の風合いを表す新しい特性値として起毛不織布を表すことができる。
本発明では微小荷重時の圧縮特性値を、風合いを表す新しい特性値として定義している。微小荷重時の圧縮特性値の算出の元となるデータの測定はカトーテック株式会社製のKESFB3−AUTO−A(商品名)を用いた。起毛させたスパンボンド不織布を20cm×20cmに3枚カットし同じ条件で起毛した三枚の測定サンプルを準備する。次にそのうち一つ、測定サンプルを試験台に起毛面を上部に設置する。次に、面積2cm2の円形平面をもつ鋼板間で圧縮。圧縮速度20micron/sec、最大圧縮荷重10gf/cm2、回復過程も同一速度で測定される。一つの測定サンプルにつき三箇所測定し、三サンプル合計9箇所の測定を行う。
また、本発明の起毛不織布は、風合いが良い上に強度(特にCD強度)が高いことによっても特長付けられる。CD強度は、不織布製造時のCD方向と同方向における引張強度である。CD方向は、製造時における不織布の流れ方向(機械方向MD)と直交方向である。
スパンボンド不織布から形成された起毛不織布は、スパンボンド法によって形成された層の繊維の配向方向を見て、一般的に繊維の配向方向に沿う方向をMD方向、その直交方向をCD方向と判断することもできる。
<CD強度の測定方法>
不織布を5cm(MD方向)×20cm(CD方向)に切断し、チャック間を15cmにした引張試験機で、巾5cmあたりのCD強度を引張速度300mm/分で測定し、4枚の平均値を、不織布のCD強度とした。
CD強度は6.0N/5cm以上で破れにくい不織布である。スパンボンド不織布を用いた起毛不織布は、特に目付けが5〜25g/m2のスパンボンド不織布である場合、充分な強度を持たせる点から、CD強度が、6.00N/5cm以上であることが好ましく、10.00N/5cm以上がさらに好ましい。
本発明の起毛不織布の好ましい製造方法においては、不織布に張力をかけた状態で起毛するために、少なくとも片方のロールが周面に凸凹形状を有する二本のロール間で、不織布を起毛させる。凸凹形状とは高低差が0.1mm以上存在するロールのことをいい、例えば既知である歯型のギアロールが好ましい。また無機や金属粒子を焼き付けや埋め込みにより梨地、サンドブラスト等の表面粒度をもったロールでもよい。
起毛加工装置8は、二本の歯型ロール81,82を、互いに独立した周速度で回転駆動可能な駆動機構を有している。
二本の歯型ロール81,82は、図示しない水平軸周りを回転する円筒状のロール本体83と、該ロール本体83の外周部に固定された、凹凸プレート84及びスペーサープレート85からなる。凹凸プレート84は、図4に示すように、外周部に歯車の歯状の凹凸を有しており、スペーサープレート85は、平滑な外周面を有している。凹凸プレート84は、スペーサープレート85より外径が大きい。
そして、両歯型ロール81,82は、図3に示すように、一方の歯型ロール81(82)の凹凸プレート84,84間の隙間に、他方の歯型ロール82(81)の凹凸プレート84が遊挿されるように組みあわせて使用される。
そして、そのように組み合わせた両歯型ロール間に図5に示すように不織布を通すことで、起毛部位102と起毛していない部位103がストライプ柄状に形成された起毛不織布101が得られる。
なお、図3には、二本の歯型ロール81,82が、何れも周方向に凹凸形状を有しているが、何れか一方の歯型ロール81,82として、軸長方向には凹凸形状を有するが、周方向には凹凸形状を有しないもの等を用いることもできる。
さらに両面起毛する方法としては、上下両方のロールに周速差をつけたり、2度加工する方法が挙げられる。片方のロールを不織布の流れ速度と同じ速度にして、もう一方のロールに周速差をつけることで、片面起毛を容易に実現でき、さらに不織布の流れを作ることができるので、他のロールの必要がなく実施形態として有用である。さらに周速差をつけないロールは外周面が凸凹形状でも外周面の一部が円盤形状でもよいが、凸凹形状のほうが張力がかかりやすく起毛量が多くなる点で好ましい。
本発明に係る起毛方法では、加工速度は低速でも可能であるが、高速加工に適している。一般的には高速にすると起毛量が減ってしまうが、本発明の方法では、著しく低下することはない。好ましい加工速度としては吸収性物品の加工速度にあわせ、加工機内で起毛させる点で100〜1000m/min、より好ましくは200〜500m/minである。
吸収性物品は、典型的には、液透過性の表面シート、液不透過性又は撥水性の裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備している。吸収性物品は更に、該吸収性物品の具体的な用途に応じた各種部材を具備していてもよい。そのような部材は当業者に公知である。例えば吸収性物品が使い捨ておむつや生理用ナプキン等である場合には、表面シート上の左右両側部に一対又は二対以上の立体ガードを配置することができる。
図6及び図7に、本発明の起毛不織布を用いることのできるパンツ型使い捨ておむつ1を示した。本発明に係る起毛不織布は、例えばこのおむつ1の各部の構成材料として用いることができる。
吸収性本体5は、図7に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性(撥水性も含む)の裏面シート3及び両シート2、3間に介在された液保持性の吸収体4を有しており、実質的に縦長である。
外包材6は、着用者の背側に配される背側部A、腹側に配される腹側部B、それらの間に位置し股間部に配される股下部Cを有しており、背側部Aと腹側部Bの両側縁部6a,6b同士が接合されて、一対のサイドシール部(図示せず)、一対のレッグ開口部(図示せず)及びウエスト開口部(図示せず)が形成されている。また、外包材6は、おむつの外面を形成する外層シート62、その肌当接面側に位置して部分的に該外層シート62と接合された内層シート61を有しており、ウエスト開口部及びレッグ開口部を形成するウエスト部及びレッグ部6dにおける両シート61,62間に、ギャザー形成用のウエスト部弾性部材63及びレッグ部弾性部材64が配されている。
吸収性本体5の長手方向(Y方向)両側部には、図6に示すように、液不透過性又は撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス51,51が設けられている。各側方カフス51の自由端部近傍には、側方カフス形成用の弾性部材52が伸長状態で配設固定されている。側方カフス51は、おむつの装着時に自由端部側が起立し、吸収性本体5の幅方向(X方向)への排泄物の流出を阻止することができる。側方カフス51形成用シートは、図2に示すように、吸収性本体5の幅方向(X方向)外方の所定幅の部分51aが、吸収体4の非肌当接面側に巻き込まれて、吸収体4と裏面シート3との間に固定されている。尚、所定幅の部分51aが、裏面シート3と外包材6との間に固定されていてもよい。
側方カフス形成用の弾性部材52、ウエスト部弾性部材63及びレッグ部弾性部材64としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるもの等を、特に制限なく用いることができる。例えば、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる伸縮性の材料等を用いることができる。
例えば、起毛不織布は、片面のみに起毛部位を有するものであっても、両面に起毛部位を有するものであっても良く、また、片面に、起毛部位及び起毛していない部位がストライプ柄状に形成されている一方、もう片面には、起毛部位が存在しなかったり、起毛部位が異なるパターンで形成されていても良い。
また、起毛不織布の製造方法においては、周方向の凹凸形状を有する一方のロールの回転を停止させた状態の一対のロール間に、不織布を通し、該不織布の凸部に接触した部分を起毛させることもできる。
<歯型ロールによる起毛不織布の製造方法>
エチレン-プロピレンコポリマー樹脂をスパンボンド層に用いた、目付け15g、1.3dtex(三井化学(株)製)のSMS不織布を、幅2mm、ギアピッチ4.7mmのギアロールをCD方向に3mmピッチで配列した二つのロールの間に10m/minで通した。その際一方のロールは40m/minで不織布の流れ方向とは逆回転させ、起毛した不織布を製造した(周速差=5)。他方のロールは10m/minで進流れ方向に回転させ、押込み量は2つのロール間の凸部頂点間を0.6mmまで押込んだ。片面のみ起毛し、起毛した繊維の多くは、ループ状ではなく端部が切れており、指先の引っかかりもなかった。またロール部には繊維くずが見られず良好だった。3mmピッチであるため起毛した繊維も短く良好であった。
実施例2として実施例1と同じ不織布を用いて、一方のロールを65m/min(周速差=7.5)にし、その他実施例1と同様の条件で起毛した不織布を製造した。さらに実施例3として不織布の流れ方向に逆回転させたロールを同様の方向に65m/minで回転し(周速差=5.5)、その他同様の条件で起毛した不織布を製造した。また比較例2として周速差がない(0)の不織布を製造した。起毛量が少なく風合いの点で劣った。ループ状に出た繊維によって指先に引っかかりを生じた。
エチレン-プロピレンコポリマー樹脂をスパンボンド層に用いた、目付け15g、1.3dtex(三井化学(株)製)のSMS不織布を比較例1とした。
[比較例3]<針による起毛>
実施例1と同じ不織布を用いて、0.1mmおきに配列された針に不織布を突き刺しとはがしを10回繰り返すことで起毛した不織布を製造した。
[比較例4]<サンドペーパーによる起毛>
トラスコ中山(株)製サンドペーパー粒度♯240を110φのロール全周に両面テープにより接着、そのロールの全周360度の内、8.5度接触する状態で抱きかけた不織布を10m/minで流した。その際サンドペーパーを接着したロールは50m/minで進行方向とは逆回転に回転させ、起毛した不織布を製造した。全面で起毛しており、強度的に十分なものが得られなかった。またサンドペーパーに繊維くずの付着が見られ、サンドペーパーの耐久性にも問題を生じた。
[実施例4,比較例5]
ポリプロピレン樹脂で作られた、目付け13g、1.3dtex(旭化成せんい(株)製)のSMS不織布を比較例5とした。その不織布を実施例1と同様の条件で起毛した不織布を実施例4とした。
[実施例5,比較例6]
ポリプロピレン樹脂で作られた、目付け18g、1.8dtexのスパンボンド製法で作られているシンテックスCL−0218(三井化学(株)製)を比較例6とした。その不織布を実施例1と同様の条件で起毛した不織布を実施例5とした。
[実施例6,比較例7]
ポリプロピレン樹脂で作られた、目付け20g、1.4dtexのスパンボンド製法で作られているシンテックスCX―0118(三井化学(株)製)を比較例7とした。その不織布を実施例1と同様の条件で起毛した不織布を実施例6とした。
実施例及び比較例の不織布について、風合い、起毛量、強度、肌触りを評価した。これらの結果を表1に併せて示した。
1)風合いの官能評価
ポリプロピレン樹脂で作られた起毛加工をしていないSMS、SSの不織布を基準(三点)としたときの10段階の(10がよりよい風合い)官能評価(モニター3名によるn=3の平均値を整数桁に四捨五入)とする。基準に対して変化が小さい(5以下)を×とし、それ以上の評価を○とする。
2)起毛量
不織布をCD方向に二つにやま折りし、曲げた不織布の頂部から0.2mm上部に出ている1cmあたりの繊維の数を前述した方法で計測する。一つの不織布につき9箇所計測し、平均値(少数第二位を四捨五入)を起毛量とした。8本以上を○とする。
3)強度
前述した方法で不織布を5cm(MD方向)×20cm(CD方向)に切断し、チャック間を15cmにした引張試験機(島津製作所製)で巾5cmあたりのCD強度を測定し4枚の平均値を強度とした。強度は6.00N/5cm以上は○、それより小さい場合は×とした。引張速度300mm/分とした。
4)微小荷重時の圧縮特性値
前述した方法で不織布をKESFB3−AUTO−Aで測定、微小荷重時(0.3〜1(gf/cm2)/mm)の特性値を算出し、9箇所の平均を微小圧縮時の圧縮特性値とした。微小圧縮時の圧縮特性値は18.00(gf/cm2)/mm以下で○それより大きい場合は×とした。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 吸収性本体
6 外包材
61 内層シート
62 外層シート
8 起毛加工装置
81,82 歯型ロール
101 起毛不織布
102 起毛部位
103 起毛してない部位
104 起毛の有無を調べる対象の不織布
105 折り目
106 起毛繊維
Claims (9)
- 起毛部位と起毛していない部位を有する不織布であって、起毛部位と起毛していない部位が、ストライプ柄状に形成されている起毛不織布。
- スパンボンド不織布、メルトブローン不織布又はスパンボンドの積層不織布を起毛させてなる、請求項1に記載の起毛不織布。
- 目付けが25g/m2以下である請求項1又は2記載の起毛不織布。
- 起毛部位を有する不織布であって、微小荷重時の圧縮特性値が18.0(gf/cm2)/mm以下であり、CD強度が6.00N/5cm以上であり、目付けが5〜25g/m2であり、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布又はスパンボンドの積層不織布である、起毛不織布。
- 起毛している繊維の平均繊維径が、同じ面の起毛していない部位の表面繊維の平均繊維径より小さい、請求項1〜4の何れかに記載の起毛不織布。
- 構成繊維の繊維径が1.8dtex以下である、請求項1〜5の何れかに記載の起毛不織布。
- 請求項1〜6の何れかに記載の起毛不織布を構成部材として用いた吸収性物品。
- 互いに噛み合う凹凸形状を軸長方向に有し、少なくとも一方が周方向にも凹凸形状を有する二本のロール間に不織布を通し、周方向の凹凸形状を有する少なくとも一方のロールを、該不織布の流れ速度とは異なる速度で回転させるか又は停止させた状態下に、該周方向の凹凸形状の凸部を該不織布に接触させることで、該不織布の構成繊維を起毛させる、起毛不織布の製造方法。
- 前記二本のロールの少なくとも一方の周速度と不織布の流れ速度との速度差を不織布の流れ速度に対して0.5〜10倍とする請求項8記載の起毛不織布の製造方法。
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