JP2011132116A - ガラスブランク及びその製造方法、並びに磁気記録媒体基板及び磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

ガラスブランク及びその製造方法、並びに磁気記録媒体基板及び磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】平面度精度の高いガラスブランク及びその製造方法、並びに磁気記録媒体基板及び磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】ガラスブランクが、ガラスブランクの第1面及び第2面の縁部から、該第1面及び第2面の法線方向に夫々突出する第1及び第2の突出部を有し、第1及び第2の突出部の頂面は、夫々該第1面及び第2面と略平行に形成されており、第1及び第2の突出部の頂面の夫々から前記第1面及び第2面に亙って第1及び第2の傾斜面が形成されている構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、薄板状のガラス成形品であるガラスブランク及びその製造方法、並びにガラスブランクから作製される磁気記録媒体基板及び磁気記録媒体の製造方法に関する。
ハードディスク等の高密度記録媒体の基材として、特許文献1に示されるような、薄板状のガラス成形品であるガラスブランクが使用される。従来のガラスブランクの断面図を図8に示す。図8に示されるように、従来のガラスブランク201は、その第1面210及び第2面220の縁部に突出部211及び221が形成された、エの字を横にしたような断面形状に形成されている。ガラスブランク201の第1面210と突出部211との
間、及び第2面220と突出部221との間には、コーナー部212及び222が形成されている。従来のガラスブランクにおいては、コーナー部212及び222の角度はおよそ90°である。ガラスブランクをこうした形状にすることにより、ラッピングの際、突出部で研削盤の圧力を受け止めることにより、ガラスブランクを弾性変形させた状態でのラッピングを回避することができ、平坦な磁気記録媒体基板を作製することができる。
ガラスブランクは、一般にプレス装置によって成形される。プレス装置は、加熱されて溶融したガラス塊(ゴブ)を上型と下型との間に挟み込んで冷却しながら成形することによって製造される。より具体的には、下型の上にゴブを滴下し、次いで、上型を下型に向けて駆動し、ゴブが上型と下型との間でプレスされる。
ガラスブランクの製造効率を向上させるため、通常は、1つの上型に対して複数の下型を使用し、一旦プレスされたガラスブランクは、上型が離れた後も下型の上に配置され、そのまま冷却される。また、上記の突出部をガラスブランクに形成するため、上型及び下型には段差部が形成されている。
特許第3714501号
上記の冷却工程においては、自然放熱によってガラスブランクを冷却している。また、プレス時においては、上型の温度が下型よりも低くなっているが、プレス時間が短いためにガラスの温度は上面が下面よりも高くなっている。そのため、冷却工程中のガラスブランクは、上型に近い部分ほど温度の低下幅が大きくなる。この結果、ガラスブランク201は上側でより大きく収縮し、図9に示されるように、ガラスブランク201に、下に凸となるような反りが発生する。
一旦冷却されたガラスブランクは、下型と、ガラス転移点近辺に維持された平面度修正プレス用上型との間で再度プレスされ、反りが修正される(平面度修正プレス)。しかしながら、ガラスブランク201に反りが発生した状態では、下型Dによるガラスブランク201の保持が不安定な状態となり、例えば下形Dの段差部D1にガラスブランク201の突出部221の一部が乗り上げた状態で平面度修正プレスが行われる可能性がある。この結果、突出部211及び221が下型及び上型の段差部間でプレスされることになり、ガラスブランクの平面度精度は低いものとなっていた。また、冷却工程にてガラスブランク201の上部が収縮する際に、ガラスブランク201の下側のコーナー部222が引っ掛かり、ガラスブランク201の第1面210が引き延ばされて変形し、ガラスブランクの平面度精度を低下させる可能性がある。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は平面度精度の高いガラスブランク及びガラスブランクの製造方法、並びにガラスブランクから作製される磁気記録媒体基板及び磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のガラスブランクにおいては、ガラスブランクの第1面及び第2面の縁部から、該第1面及び第2面の法線方向に夫々突出する第1及び第2の突出部を有し、第1及び第2の突出部の頂面は、夫々該第1面及び第2面と略平行に形成されており、第1及び第2の突出部の頂面の夫々から前記第1面及び第2面に亙って第1及び第2の傾斜面が形成されている。
このような構成とすると、平面度修正プレスを行う際にガラスブランクの傾斜面が型に沿って滑り、ガラスブランクは、最初に成形された時と略同じ状態で平面度修正プレスされる。この結果、平面度精度の高いガラスブランクが得られる。
好ましくは、第1及び第2の傾斜面の、第1面及び第2面に対する角度は30°以下である。このような構成とすると、平面度修正プレス時に傾斜面が型に対してより滑りやすくなる。
好ましくは、第1面及び第2面と、第1及び第2の傾斜面との間のコーナー部は丸められている。また、好ましくは、第1及び第2の突出部の頂面と、第1及び第2の傾斜面との間のコーナー部は丸められている。また、好ましくは、第1及び第2の突出部の頂面と、ガラスブランクの側面との間のコーナー部が丸められている。
ガラスブランクの冷却時には、凸となっているコーナー部からは熱が逃げやすく、一方、凹となっているコーナー部からは熱が逃げにくい。このため、冷却時にはコーナー部に大きな熱応力が発生しやすく、ガラスブランクの大きな熱変形を生じる可能性がある。本発明においては、上記のようにコーナー部を丸めているので、凸となっているコーナー部では熱がより逃げにくくなり、凹となっているコーナー部では熱がより逃げやすくなっている。この結果、本発明の構成においては、コーナー部での熱変形の少ない、精度の高いガラスブランクが実現される。
また、本発明のガラスブランクにおいて、前記第1及び第2の突出部の頂面、前記第1面において傾斜面で囲まれた部分、及び第2面において傾斜面で囲まれた部分のいずれもが平面であり、互いに略平行であることが好ましく、第1の突出部の頂面が同一平面上にあり、かつ、第2の突出部の頂面が同一平面上にあることがより好ましい。ガラスブランクをこのような形状にすることにより、プレス成形後、ガラスブランクをより均等に冷却することができ、ガラスブランクの平坦性を改善することができるし、ガラスブランクの平坦性の評価も容易に行うことができる。また、ガラスブランクから磁気記録媒体基板を作製する際のラップ工程で、ガラスブランクの突出部の頂面全面で研削盤の圧力を均等に受け止めた状態でラップすることができるので、ラップ後の平坦性を一層改善することができ、突出部の欠け防止効果を得ることもできる。
また、上記の目的を達成するため、本発明のガラスブランクの製造方法は、上型及び下型の間で軟化したガラス材料をプレスして薄板状のガラス成形品であるガラスブランクを成形するプレス工程を有し、プレス工程時の上型及び下型は夫々、略水平な平面部と、該平面部の周縁部の全周に形成されその底面が略水平となり且つ該平面部に対して凹となる周縁部と、該平面部と該周縁部の底面との間に形成された傾斜面とを有する。
また、好ましくは、本発明のガラスブランクの製造方法が、プレス工程の後に実行される、下型から上型を離して下型の上で前記ガラスブランクを冷却する冷却工程を更に有する。
また、上記の目的を達成するため、本発明の磁気記録媒体基板の製造方法は、上記本発明のガラスブランクをディスク状基板に加工する、あるいは、上記本発明のガラスブランクの製造方法によりガラスブランクを作製し、該ガラスブランクをディスク状基板に加工する。
また、上記の目的を達成するため、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、上記本発明のガラスブランクをディスク状基板に加工し、該基板上に少なくとも磁気記録層を形成する、あるいは、上記本発明のガラスブランクの製造方法によりガラスブランクを作製し、該ガラスブランクをディスク状基板に加工し、該基板上に少なくとも磁気記録層を形成する。
以上のように、本発明によれば、平面度精度の高いガラスブランクを得ることが可能となる。さらに、上記ガラスブランクを使用して磁気記録媒体基板あるいは磁気記録媒体を製造することにより、ガラスブランクから前記基板を製造する工程における加工を省力化することもできる。
図1は、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの断面図である。 図2は、下型に溶融ガラスが供給された状態の、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの製造装置を示したものである。 図3は、溶融ガラスを切断して溶融ガラスのゴブが形成された状態の、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの製造装置の断面図を示したものである。 図4は、下型の上に上型が配置された状態の、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの製造装置を示したものである。 図5は、上型と下型との間でプレスを行っている状態の、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの製造装置の断面図を示したものである。 図6は、下型の上でガラスブランクの冷却を行っている状態の、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの製造装置の断面図を示したものである。 図7は、下型の上でガラスブランクに反りが発生した状態の、本発明の実施の形態に係るガラスブランクの製造装置の断面図を示したものである。 図8は、従来のガラスブランクの断面図である。 図9は、下型の上でガラスブランクに反りが発生した状態の、従来のガラスブランクの製造装置の断面図を示したものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係るガラスブランクの断面図である。図1に示されるように、本実施形態のガラスブランク101は、直径66mm、厚さ1mm程度の円盤形状のガラス成形品である。
ガラスブランク101の第1面110及び第2面120の縁部には、夫々各面の法線方向に突出する、円環状の突出部111及び121が形成されている。突出部111及び121の頂面111a及び121aは、夫々第1面110及び第2面120と略平行に形成されている。突出部111及び121は、ガラスブランク101をラップ加工する際の支持部(台座)として機能する。本実施形態においては、突出部111及び121の頂面111a及び121aが夫々第1面110及び第2面120と略平行に形成されているため、後工程であるラップ加工を行う時にガラスブランク101が安定して保持されるようになっている。なお、突出部111及び121の高さの好ましい下限は0.01mm、より好ましい下限は0.02mm、さらに好ましい下限は0.03mm、一層好ましい下限は0.04mmである。突出部111及び121の高さの好ましい上限は0.10mm、より好ましい上限は0.09mm、さらに好ましい上限は0.08mm、一層好ましい上限は0.07mmである。突出部111及び121の高さを過剰にするとプレス成形後の冷却工程で、突出部の冷却スピードが大きくなってガラスブランクを均等に冷却しにくくなり、ガラスブランクの平坦性が低下する。突出部111及び121の高さが小さすぎると、ラップ工程において研削盤の圧力を突出部のみで受け止めることが困難となり、弾性変形した状態でガラスブランクをラッピングすることになり、特許文献1に記載の突出部の効果を得にくくなる。ガラスブランク(円盤状)の半径方向の突出部の寸法は、突出部の効果を得る上から0.5mm以上であることが好ましく、0.8mm以上であることがより好ましく、1mm以上であることが好ましく、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、7mm以下であることがさらに好ましく、6mm以下であることが一層好ましく、5mm以下であることがより一層好ましい。本実施形態においては、突出部111及び121の高さ(頂面111a及び121aの、第1面110及び第2面120からの距離)は、約0.05mmとなっている。
また、第1面110と突出部111との間、及び第2面120と突出部121との間には、夫々傾斜面112及び122が形成されている。第1面110と傾斜面112との間の角度θ1及び、第2面120と傾斜面122との間の角度θ2とは、共に略同じ角度である。また、第1面110と傾斜面112との間のコーナー部113、傾斜面112と突出部111の頂面111aとの間のコーナー部114、第2面120と傾斜面122との間のコーナー部123、及び、傾斜面122と突出部121の頂面121aとの間のコーナー部124は、共に丸められている。また、ガラスブランク101の円周面130と、突出部111及び121との間のコーナー部115及び125もまた、丸められている。後述するコーナー部を丸める効果を得る上から、上記各コーナー部の曲率半径は0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることがより好ましく、0.2mm以上であることがさらに好ましく、0.3mm以上であることが一層好ましい。曲率半径の上限を過剰にすると突出部を形成することができなくなるので、曲率半径の上限はガラスブランクの外径、厚さ、突出部の幅などを考慮して決めればよい。なお、第1面、第2面とも突出部は環状に第1面、第2面の各々の外周を取り囲んでいることが、ガラスブランクを均等に冷却する上から、ラッピングの際の研削盤の圧力を均等に受け止める上から好ましい。
次いで、本実施形態のガラスブランク101の製造手順について説明する。ガラスブランク101は、プレス装置によって製造される。図2、図3、図4、図5及び図6は、夫々、ガラスブランク101の各製造工程におけるプレス装置の断面図である。
ガラスブランク101を製造するプレス装置10は、上型11(図4、図5)と下型12との間で、溶融したガラス材料GMの塊であるゴブGGをプレスすることによって、ガラスブランク101を製造する装置である。
ガラスブランク101を製造するにあたっては、最初に、ゴブGGを下型12の上に載せる必要がある。そのためには、図2に示されるように、下型12を、溶融したガラス材料GMを吐出するノズル13の下に移動させる。
図2に示されるように、ノズル13の吐出口13aと、下型12との間には、一対の切整断刃14が設けられている。一対の切断刃14は、互いに離間して一対の切断刃14の間からガラス材料GMを通過させることが可能な第1の状態と、互いに当接してガラス材料GMを通過させないようにする第2の状態とを切り換えることができるようになっている。
図2においては、切断刃14は第1の状態となっており、ノズル13の吐出口13aから吐出するガラス材料GMは、切断刃14の間を通過して下型12の上に載せられる。
なお、図2に示されるように、下型12の上面には、ガラスブランク101(図1)の第2面120、突出部121、傾斜面122、円周面130、及びコーナー部123〜125と同形状の凹部12aが形成されている。また、凹部12aの周縁には、上型11と当接する当接部12bが形成されている。凹部12aは、中央部に位置し、略水平な平面部12dと、平面部12dの外縁に形成され、平面部12dに対して下に凹となる周縁凹平面12eを有する。なお、上型及び下型においてガラスブランクのコーナー部を成形する面は、コーナー部の丸みを反転した形状に加工しておく。プレス成形型の成形面を転写して丸みを帯びたコーナー部を成形できれば、プレス成形型の上記箇所以外にコーナー部を転写する箇所を設けてもよい。
下型12の凹部12aの上に所定量のガラス材料GMが載せられた後、切断刃14が第2の状態となる。この状態では、図3に示されるように、切断刃14によってガラス材料が切断されて、ゴブGGが形成される。
下型12は、次いでゴブGGを凹部12aに載せたまま上型11の下に移動する。図4に示されるように、上型11は、シリンダ部11aとピストン部11bを有する。ピストン部11bは、シリンダ部11a内を上下動するよう駆動されるようになっており、上型11のシリンダ部11aの下面である当接面11cを下型12の当接面12bに当接させると、下型12の凹部12a、上型11のピストン部11bの下面11d、及び上型11のシリンダ部11aの当接面11cの内側に形成された突出部用型部11eに囲まれた密閉空間Pが形成される。図4に示されるように、上型11の当接面11cと下型12の当接面12bとが当接した状態では、ゴブGGは密閉空間Pに収容される。
次いで、上型11のピストン部11bが下型12に向かって降下する。ピストン部11bの下面11dは、ガラスブランク101(図1)の第1面110と同一形状となっている。また、上型11のシリンダ部11aの突出部用型部11eには、ガラスブランク101の傾斜面112と同一形状の傾斜面11e1及び、突出部111の頂面111aと同一形状の周縁凹平面11e2が形成されている。そのため、ピストン部11bを降下させた状態では、図5に示されるように、密閉空間Pがガラスブランク101と同一形状となる。
上型11のピストン部11bを降下させると、図5に示されるように、ゴブGGは、急速に薄板状に成形される。この時、ゴブGGと上型11及び下型12との接触面積が急激に大きくなるため、ゴブGGの熱は急激に上型11及び下型12に奪われて、円盤形状のガラス製品であるガラスブランク101が形成される。
次いで、上型11を下型12から離し、下型12の凹部12aの上でガラスブランク101を冷却する。プレス時においては、上型11の温度を下型12よりも低くしているがプレス時間が短いために、プレスが終了した時点では、ガラスブランク101の温度は、上型11側の方が下型12側よりも高くなっている。このため、冷却工程での上型11側の第1面110の温度低下量は、第2面120の温度低下量よりも大きくなる。このため、冷却工程においては、図7に示されるように、第1面110が第2面120よりも大きく収縮し、下に凸となるような反りがガラスブランク101に発生する。
次いで、冷却工程にてガラスブランク101がある程度冷却された後、下型12は、上型11と同形状且つ上型11よりも高温に維持されている平面度修正プレス用上型(不図示)の下に移動し、ガラスブランク101が、下型12と平面度修正プレス用上型との間で再度プレスされる。この結果、冷却工程にて発生したガラスブランク101の反りが除去される。
本実施形態においては、前述のように、ガラスブランク101の第1面110及び第2面120と、突出部111及び121との間に、傾斜面112及び122が形成されている。また、下型12及び平面度修正プレス用上型にも、同様の傾斜面12c及び11e1が形成されている。
また、上記のように、ガラスブランク101が反った状態であると、下型12によるガラスブランク101の保持が不安定なものとなり、ガラスブランク101が下型12の平面部12d上で移動する可能性がある。本実施形態においては、ガラスブランク101の傾斜面112及び122の、第1面110及び第2面120に対する角度θ1及びθ2は、30°以下となっており、平面度修正プレスを行う際は、ガラスブランク101の傾斜面112及び122が、下型12及び平面度修正プレス用上型及び下型の傾斜面に沿って滑り、下型12と平面度修正プレス用上型との間の密閉空間(図5における密閉空間Pに相当)にガラスブランク101が確実に収容された状態で平面度修正プレスが行われる。
このため、本実施形態においては、ガラスブランク101が下型12と平面度修正プレス用上型との間の密閉空間に収容されないまま平面度修正プレスが行われることによって生じ得るガラスブランクの形状不良が防止される。
なお、角度θ1及びθ2は、30°以上であっても良いが、特に角度θ1及びθ2を30°以下とすると、ガラスブランク101の傾斜面112及び122が、下型12及びアニールプレス用上型の傾斜面に沿ってより滑り易くなるため、好適である。
また、冷却工程にてガラスブランク101の第2面120側が収縮したとしても、ガラスブランク101の第2面120側の傾斜面122が下型12の傾斜面12cに沿ってスライドするため、ガラスブランク101の突出部121が下型12に引っ掛かって第1面110及び第2面120に変形が生じることはない。
また、前述のように、本実施形態に係るガラスブランク101は、第1面110と傾斜面112との間のコーナー部113、傾斜面112と突出部111の頂面111aとの間のコーナー部114、第2面120と傾斜面122との間のコーナー部123、傾斜面122と突出部121の頂面121aとの間のコーナー部124、ガラスブランク101の円周面130と、突出部111及び121との間のコーナー部115及び125が丸められたものである。一般に、凸となるコーナー部は平面部に対して熱が外部に逃げやすく、凹となるコーナー部は平面部に対して熱が逃げにくい。このため、ガラスブランクを冷却している間、コーナー部付近に大きな熱変形が起こる可能性がある。本実施形態においては、コーナー部を丸めることにより、凸となるコーナー部ではより熱が外部に逃げにくく、凹となるコーナー部ではより熱が外部に逃げやすくしている。このため、冷却時にコーナー部で発生し得る熱変形は緩和される。
こうして作製したガラスブランクの平面度は18μmであり、本発明によって、平面度が20μm以下の平坦性に優れたガラスブランクを得ることができた。一方、第1面、第2面に傾斜面を設けずプレス成形したガラスブランクの平面度は50μmである。また、第1面、第2面ともに凹面とし、第1面及び第2面と、側面との間のコーナー部を、丸みを帯びたコーナー部とせずエッジとしたガラスブランクの平面度は100μmであった。このように本発明の要件を満たさないガラスブランクの平面度は50μm以上であり、平坦性等において不十分なものであった。
上記平面度が18μmのガラスブランクを用いて中心孔開け加工、外周加工、ラッピング、研磨などの公知の加工を行い、洗浄、乾燥させて磁気記録媒体基板を作製した。平坦性に優れたガラスブランクを使用したので、ラッピング工程を短縮することができた。なお、上記磁気記録媒体基板は必要に応じて化学強化してもよい。磁気記録媒体基板には磁気記録層を含む公知の膜を形成し、磁気ディスク、すなわち、磁気記録媒体とした。
10 プレス装置
11 上型
12 下型
101 ガラスブランク
110 第1面
111、121 突出部
111a、121a 頂面
112、122 傾斜面
120 第2面

Claims (16)

  1. 薄板状のガラス成形品であるガラスブランクであって、
    前記ガラスブランクの第1面及び第2面の縁部から、該第1面及び第2面の法線方向に夫々突出する第1及び第2の突出部を有し、
    前記第1及び第2の突出部の頂面は、夫々該第1面及び第2面と略平行に形成されており、
    前記第1及び第2の突出部の頂面の夫々から前記第1面及び第2面に亙って第1及び第2の傾斜面が形成されている
    ことを特徴とするガラスブランク。
  2. 前記第1及び第2の傾斜面の、前記第1面及び第2面に対する角度は30°以下であることを特徴とする請求項1に記載のガラスブランク。
  3. 前記第1面及び第2面と、前記第1及び第2の傾斜面との間のコーナー部は丸められていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラスブランク。
  4. 前記第1及び第2の突出部の頂面と、前記第1及び第2の傾斜面との間のコーナー部は丸められていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラスブランク。
  5. 前記第1及び第2の突出部の頂面と、前記ガラスブランクの側面との間のコーナー部が丸められていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラスブランク。
  6. 前記第1及び第2の突出部の頂面、前記第1面において傾斜面で囲まれた部分、及び第2面において傾斜面で囲まれた部分のいずれもが平面であり、互いに略平行である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガラスブランク。
  7. 上型及び下型の間で、軟化したガラス材料をプレスして薄板状のガラス成形品であるガラスブランクを成形するプレス工程を有し、
    前記プレス工程時の前記上型及び下型は夫々、略水平な平面部と、該平面部の周縁部の全周に形成されその底面が略水平となり且つ該平面部に対して凹となる周縁部と、該平面部と該周縁部の底面との間に形成された傾斜面とを有する
    ことを特徴とするガラスブランクの製造方法。
  8. 前記プレス工程の後に実行される、前記下型から前記上型を離して前記下型の上で前記ガラスブランクを冷却する冷却工程を更に有する、ことを特徴とする請求項7に記載のガラスブランクの製造方法。
  9. 前記上型及び下型の傾斜面の平面部に対する角度が30°以下であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のガラスブランクの製造方法。
  10. 前記上型及び下型の平面部と傾斜面との間のコーナー部が丸められていることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のガラスブランクの製造方法。
  11. 前記上型及び下型の周縁部の底面と傾斜面との間のコーナー部が丸められていることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載のガラスブランクの製造方法。
  12. 前記上型及び下型の周縁部の底面と、該周縁部の外周面との間のコーナー部が丸められていることを特徴とする請求項7から請求項11のいずれか一項に記載のガラスブランクの製造方法。
  13. ガラス製の磁気記録媒体基板の製造方法において、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガラスブランクをディスク状基板に加工することを特徴とする磁気記録媒体基板の製造方法。
  14. ガラス製の磁気記録媒体基板の製造方法において、
    請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の方法によりガラスブランクを作製し、該ガラスブランクをディスク状基板に加工することを特徴とする磁気記録媒体基板の製造方法。
  15. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガラスブランクをディスク状基板に加工し、該基板上に少なくとも磁気記録層を形成する磁気記録媒体の製造方法。
  16. 請求項7から請求項12のいずれか一項に記載の方法によりガラスブランクを作製し、該ガラスブランクをディスク状基板に加工し、該基板上に少なくとも磁気記録層を形成する磁気記録媒体の製造方法。
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