JP2011126757A - 硫酸ニッケル水溶液の製造方法 - Google Patents

硫酸ニッケル水溶液の製造方法 Download PDF

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利弘 小川
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陽介 児玉
Shinsuke Ito
信輔 伊藤
Toshiko Saito
敏子 斎藤
Kota Shimizu
幸太 清水
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Abstract

【課題】本発明はフリーな硫酸の含有率の低い硫酸ニッケル水溶液の製造方法に関するものである。
【解決手段】金属溶解塔に金属ニッケル塊を充填し、金属溶解塔上部から加熱した硫酸を供給するとともに、金属溶解塔の下部から酸化剤を供給する。前記酸化剤が空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる少なくとも1種である。前記金属溶解塔が非密閉状態で内部が常圧である。
【選択図】図1

Description

本発明は硫酸ニッケル水溶液を製造する方法に関する。
硫酸ニッケル水溶液は、硫酸ニッケル、さらに焙焼して酸化ニッケル、あるいは炭酸ナトリウムで中和して炭酸ニッケル等の高純度ニッケル塩類を製造するための原料として用いられている。これらニッケル塩類は、例えば一般電解めっき材料のほか、コンピューターのハードディスク用の無電解めっき材料、触媒材料、電池用材料等に使用されている。特に、硫酸ニッケルは、めっき材料、二次電池用材料等の原料として用いられている。
通常、かかる硫酸ニッケル水溶液の製造方法として、攪拌方式により金属粒子ないし金属片を硫酸と接触させて溶解する方法が知られている。例えば特許文献1には40〜120メッシュの金属銅粉懸濁液に微細な空気の泡を多量に導入しながら該液を65乃至85゜Cに維持しつつ硫酸を添加し、金属銅を酸化溶解する硫酸銅水溶液の製造方法が知られている。(特許文献1:特開平5−262523号公報)
また、金属銅廃棄物の小片を濃度10重量%の硫酸を用い、過酸化水素を触媒として使用し、撹拌下で侵出して硫酸銅一水和物を製造する方法が提案されている。(特許文献2:特表平11−514624号公報)
さらに、硫酸を連続的に供給する方式で金属ニッケルを溶解する方法として、特許文献3(特表2007−513049号公報)には、水酸化ニッケルの製造工程の一部として金属ニッケルを含む密閉反応器へ第一圧力(約10psi〜約149psi)で硫酸を導入し、第一圧
力より高い第二圧力(約11psi〜約150psi)で酸素含有ガスを導入して硫酸ニッケル溶液
を生産する工程が記載されている。
特開平5−262523号公報 特表平11−514624号公報 特表2007−513049号公報
金属ニッケルは例えば金属銅と比べて溶解しにくく、特許文献1および特許文献2に記載の攪拌方式をニッケルに適応しても充分な溶解量や溶解速度を得ることが困難な場合があった。
また、特許文献1に記載の方法では、非常に微細な金属粉でなければ、硫酸溶液に懸濁しにくく、攪拌しても沈降する場合があり、沈降する以外に微細な空気の泡と金属粉の接触が悪く酸化溶解反応が迅速に進まない場合があった。
さらにニッケル微粉を硫酸で溶解する場合、溶解反応により水素が発生するため危険性が高く、また粒子径の小さなニッケル粉は金属塊と比較して高価であるなどの問題があった。
また、特許文献2の方法では、大きなニッケル板や塊を使用した場合、攪拌・混合が不可能であり、過酸化水素が有効に利用出来ず、酸化溶解反応が迅速に進まない場合があった。また、過酸化水素は高価で経済性に難点があった。
さらに、特許文献3に記載の方法は、高圧下で反応を行う場合があるので耐圧製の装置が必要となるため設備コストが高くなる場合があった。
さらには、硫酸ニッケル水溶液は、その用途によってはフリーな硫酸の含有率の少ないものが求められており、このような硫酸ニッケル水溶液を得るためにニッケルと硫酸とを酸化剤存在下に高効率で反応させる方法を開発することが求められていた。
本発明者等は上記問題点に鑑み鋭意検討した結果、金属溶解塔に金属ニッケル塊を充填し、金属溶解塔上部から加熱した硫酸を循環しながら供給するとともに、金属溶解塔の下部から空気などの酸化剤を供給することによって、安価かつ簡便な方法で、短時間にフリーの硫酸の少ない硫酸ニッケル水溶液が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
本発明の構成は以下の通りである。
[1]金属溶解塔に金属ニッケル塊を充填し、金属溶解塔上部から加熱した硫酸を供給する
とともに、金属溶解塔の下部から酸化剤を供給することを特徴とする硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
[2]前記酸化剤が空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる少なくとも1種である[1]の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
[3]前記金属溶解塔が非密閉状態で内部が常圧であることを特徴とする[1]または[2]の硫
酸ニッケル水溶液の製造方法。
[4]前記硫酸を循環させながら供給する[1]〜[3]の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
[5]前記硫酸の濃度が1〜22重量%の範囲にある[1]〜[4]の硫酸ニッケル水溶液の製造
方法。
[6]前記金属ニッケル塊が、平均粒子径が0.5mm以下の粒状金属ニッケル塊を含まな
い[1]〜[5]の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
[7]前記金属ニッケル塊のニッケルの充填モル数(MNi)と前記供給硫酸のモル数(MS)とのモル比(MNi)/(MS)が1〜500の範囲にある[1]〜[6]の硫酸ニッケル水溶液
の製造方法。
[8]前記硫酸の温度が50〜105℃の範囲にある[1]〜[7]の硫酸ニッケル水溶液の製造
方法。
[9]得られる硫酸ニッケル水溶液の硫酸ニッケルの濃度が1〜29重量%の範囲にあり、
ニッケルのモル数(MNiP)と前記硫酸のモル数(MSP)とのモル比(MNiP)/(MSP)が0.90〜1.0の範囲にある[1]〜[8]の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
[10]得られる硫酸ニッケル水溶液のpHが2〜6の範囲にある[1]〜[9]の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
本発明に係る硫酸ニッケル水溶液の製造方法は、硫酸で金属ニッケルを溶解する際に酸化剤を用いているので、水素の副発生を抑制できる。このため安全性が高く、常圧下で溶解反応を行うことができるため装置設備が安価で工程も簡便である。また、酸化剤として空気を使用することができるため原料コストも安価である。
さらに、本発明に係る方法によれば、硫酸と金属ニッケルと酸化剤を高い効率で反応させることができるために、短時間でフリーな硫酸の含有率が少ない硫酸ニッケル水溶液を製造することができる。
図1は、本発明にかかる製造方法で使用される設備の一態様例の該略図を示す。
以下、本発明の好適な実施形態について、詳細に説明する。
本発明に係る硫酸ニッケル水溶液の製造方法は、金属溶解塔に金属ニッケル塊を充填し、金属溶解塔上部から加熱した硫酸を供給するとともに、金属溶解塔の下部から酸化剤を供給することを特徴としている。
このような方法を用いることによって、金属ニッケルと硫酸と酸化剤との接触効率を高めることができ、水素を発生させることなく、安全でかつ安価で簡単な方法によりフリーな硫酸の少ない硫酸ニッケル水溶液を製造することができる。
図1に本発明に用いる設備の要部を一態様の概略図を示す。
図1は、金属ニッケル塊5が充填される金属溶解塔1、加熱手段6を備えた硫酸槽2、硫酸槽2に充填された硫酸を溶解塔上部から注入するための注入手段4、溶解塔下部から空気を供給するために空気供給ファン3、硫酸槽から注入手段4へ生成した硫酸ニッケル水溶液および硫酸を送るポンプ7、還流塔8を備えた設備である。本発明で使用される設備の材質は、硫酸に耐性があり、不純物の溶出がないものであればその素材も特に制限されず、たとえば、繊維強化プラスチック(FRP)やハステロイ(商標)などが使用される。
金属溶解塔1の形状は特に制限されず、通常円筒状のものが使用される。
なお溶解塔には必要に応じて加熱手段が設けられていてもよい。
溶解塔は2室以上に分かれていてもよく、また、網目などの間仕切りが設けられ、溶解
塔上部の金属ニッケル充填層と、溶解塔下部から空気などの酸化剤を導入するための空間が設けられていてもよい。
前記金属溶解塔は非密閉状態で内部が常圧であることが好ましい。これには溶解塔に還流塔が設置されている場合、金属溶解塔の上部が開放されている場合などが含まれる。
本発明においては、金属溶解塔を密閉したり内部を加圧下条件にする必要がない。不要に該金属溶解塔を密閉したり内部を加圧すると下部からの酸化剤の供給が困難となる場合がありこれを回避するために不要な装置や工程が必要となる場合があるため好ましくない。本発明では、耐圧製の容器、装置を使用する必要がなく、また導入する酸素含有ガスによって酸化ニッケル、水酸化ニッケルを生成することもない。このため、装置設備が安価で工程も簡便であり、原料コストも安価となる。
金属ニッケル塊は予め、溶解塔に充填されていてもよいが、連続的に溶解させる場合、あるいは、途中で金属ニッケル塊を追加するために、別途、金属ニッケル塊の充填塔および供給口を設けてもよい。
硫酸槽2は、反応前(すなわちバージン)の硫酸水溶液、および反応生成物である硫酸ニッケル水溶液および未反応(すなわちフリー)硫酸を受容する受槽である。かかる硫酸槽には、必要に応じて図示するような攪拌手段および加熱手段が設けられていてもよい。
本発明では、硫酸槽2に回収された硫酸ニッケル水溶液およびバージンないしフリーの硫酸は、ポンプ7を通して、注入手段4に循環させる。
注入手段4は特に制限されないが、スプレー式の噴霧手段であっても、また滴下手段であってもよい。
還流塔8は、必要に応じて設ければよく、酸化剤として空気が供給され、飽和水蒸気を含んで系外に排出されるために、硫酸(硫酸ニッケル)濃度が調整できない場合や、熱エネルギーの損失を抑制するために、設置することが望ましい。
金属ニッケル塊
本発明に用いる金属ニッケル塊は、形状、大きさ等は特に制限はなく、球状、ブロック状、板状、棒状、線状等いずれも用いることができる。このとき、平均粒子径が0.5mm以下の粒状金属ニッケル塊を含まないことが好ましい。このような微細な粒状金属ニッケル塊を含んでいると、金属溶解塔に粒状金属ニッケル塊が緻密に充填し、硫酸を供給しても下流に流れることが困難となるか、流れても長時間を要する。同時に、下部からの空気の供給が困難になる場合があり、金属ニッケルの酸化が不充分となり、効率的に硫酸ニッケル水溶液が得られない場合がある。
本発明に用いる金属ニッケル塊の大きさは、形状あるいは金属溶解塔の大きさ等によっても異なるが、例えば、ブロック状の金属ニッケル塊の場合、一辺の大きさが(0.5mm〜30cm)×(0.5mm〜30cm)×(0.5mm〜30cm)の範囲にあることが好ましく、特に、ブロック状の金属ニッケル塊の場合、(1cm〜20cm)×(1cm〜20cm)×(1mm〜2cm)の範囲にあることがより好ましい。
なお、前記金属ニッケル塊の平均粒子径は該塊100個について、各辺の長さをノギスで測定し、得られた値の平均値とする。
上記の大きさであれば、硫酸、酸化剤との接触効率が高く、処理時間を短くできる。なお、一辺の大きさが小さいと、前記従来技術などに示した微細な粒状金属ニッケル塊と同様の問題が生じる場合がある。一辺の大きさが大きすぎると、金属ニッケル塊の単位重量当たりの表面積が小さいので硫酸あるいは空気などの酸化剤との接触効率が低下し、処理に長時間を要する。なお、処理時間が長くても差し支えなければこれより大きい金属ニッケル塊を使用することができる。
なお、金属ニッケル塊の形状に関しては、酸化溶解の温度と酸化剤の供給量が一定の場合、酸化溶解速度は充填した金属ニッケル塊の総表面積に比例するので、単位重量当たりの表面積の大きい形状の方が、単位重量あたりの表面積の小さい形状の金属ニッケル塊を使用する場合より短時間で所定量の硫酸ニッケルを得ることが出来るので有利である。
金属ニッケル塊の総表面積A(cm2)は、充填容器の容積B(cm3)に対する比A/B(1/m)が1〜89(1/m)、より好ましくは1〜50(1/m)、さらに好ましくは2〜10(1/m)の範囲
にあることが好ましい。
前記総表面積/容器容積比が1未満の場合には、金属ニッケル塊の溶解時間が長くなる
場合があり、前記比が大きすぎると、金属ニッケル塊の粒子径が小さすぎて目詰まりが起こる場合がある。
また単位重量当りの表面積が同等の金属ニッケル塊を用いる場合には、金属溶解塔への充填量を増やせばその総表面積が増加するので酸化溶解速度は向上する。しかし、充填量が多すぎると金属溶解塔の設備が大きくなり設備コストが増大することとなる。
通常は、実際に金属溶解塔に充填した金属ニッケル塊の全量を酸化溶解することはない。目標の溶解金属塊量に対してどの程度金属塊を充填すべきか、その充填量を過剰倍率とすると、その過剰倍率は目標とする溶解時間および充填する金属塊の総表面積に左右される。
短時間で目標量の硫酸ニッケルを製造するためには、過剰倍率の多い、すなわち多くの金属ニッケル塊を充填して総表面積を大きくする必要があることから、設備が大きくなる。このため、過剰倍率のできるだけ少ない、充填金属塊の量を少なくして比較的長時間かけて製造する方が、同じ量の硫酸ニッケルを得るには設備的に有利になる。
硫酸
本発明に用いる硫酸は、濃度が1〜22重量%、さらには5〜22重量%の範囲にあることが好ましい。なお、用法によって、硫酸ニッケルの結晶とする方が有用である場合には、22重量%を超える濃度で高温の硫酸を用いることもできる。
硫酸の濃度が少ないと、溶解速度が遅くなることに加えて溶解塔や生成硫酸ニッケルの受槽(硫酸槽)が大な設備となり、加熱熱量も多大となるので、生産性、経済性が不利となる場合がある。
硫酸の濃度が多すぎても、硫酸の温度(反応温度)によっても異なるが、得られる硫酸ニッケル水溶液の硫酸ニッケルの飽和溶解度を越えては溶解しにくい、または溶解しない場合があるので好ましくない。また、溶解終了後に温度が低下すると硫酸ニッケルの結晶が析出し、硫酸ニッケル水溶液として使用する場合には再度加熱溶解が必要となる。
溶解温度は、50〜105℃、さらには60〜95℃の範囲にあることが好ましい。この範囲にあると、反応速度が高く、単位時間あたりの反応収率が高い。なお、温度が低いと、反応速度(溶解速度)が非常に遅くなり、温度の高い条件と同じ反応時間(溶解時間)内に同じ収量の硫酸ニッケルを得るためには、大過剰の金属ニッケル塊の使用が必要となり、大きな金属溶解塔を必要とし、設備的に経済性が低下することがある。また、温度が高すぎても、さらに反応速度(溶解速度)が格段に速くなることもなく、このため大幅な溶解時間の短縮になることもなく、蒸気の発生および蒸散によるエネルギー効率の低下が問題となり、還流等により熱回収する場合でも設備仕様が大きくなり経済性が低下する問題がある。
硫酸は、予め所定の温度に加熱したものを供給してもよいが、例えば、上記図に於ける硫酸槽(生成硫酸ニッケルの受槽)で加熱した硫酸を、充填した金属ニッケル塊の上部に供給してもよい。
この時の供給方法は、金属ニッケル塊の上部全面に均一に供給できれば特に制限はないが、1個または複数のノズルより噴霧する方法が一般的である。また、上部から滴下させてもよい。
反応開始時、供給硫酸のモル数(MS)と前記金属ニッケル塊のニッケルの充填モル数
(MNi)とのモル比(MNi)/(MS)は1以上であればよく、具体的には1〜500、
好ましくは1〜200、さらに好ましくは1〜50の範囲にあることが望ましい。(通常、金属ニッケル、硫酸を新たに供給しない限り、反応途中ではモル比は変化しないと考えられるが、変化することもある)
前記モル比(MNi)/(MS)が小さすぎると、硫酸が過剰となり、得られる硫酸ニッ
ケル水溶液中にフリーな硫酸が多くなる。モル比が高すぎると、金属ニッケルを過剰に充填することになり、金属溶解塔の大きさが必要以上に過大となることがある。前記モル比(MNi)/(MS)は金属ニッケル塊の単位重量当りの表面積、溶解速度(温度、空気量
等)、溶解時間等によって適宜設定される。前記モル比(MNi)/(MS)が多いほど、
溶解時間を短縮させることができるが、モル比(MNi)/(MS)が大きすぎればそれだ
け溶解塔も大きくする必要がある。このため、上記範囲において小さい方が金属溶解塔の大きさが小さくて済み、設備的に有利であるため、本発明において最も好ましい範囲はモル比(MNi)/(MS)1〜50の範囲である。但し、大きな設備を用いる場合には前記
モル比が大きくても何ら差し支えることはない。
酸化剤供給
本発明では、金属溶解塔の下部から酸化剤が供給される。
前記酸化剤としては、酸素が供給できるものであれば特に制限されないが、空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明では、酸化剤として、非常に安価である空気を使用することが好ましい。供給される空気は、図示したように金属溶解塔の下部に設けた空間から、空気供給ファンにより供給される。下部から空気を供給することで、空気(酸素)と硫酸とニッケルとの接触効率を高めることができる。
酸化剤の供給量は、下記反応式(1)で表される必要酸素量から求められる空気量以上を供給すればよい。
Ni+H2SO4+1/2・O2 ⇒ NiSO4+H2O・・・・・(1)
この時、供給する硫酸の流下、硫酸と金属ニッケル塊との接触を阻害しない範囲で過剰に供給すればよい。しかしながら、酸素量(空気量)が過剰な程、酸化剤と共に、金属溶解塔外へ持ち出される蒸気量が多くなり、エネルギーコストが増大する問題がある。
通常、酸化剤の供給量は、上記反応式より求められる理論値の1.5〜3倍程度である。
本発明の実施態様の一例を次に説明する。
まず、金属溶解塔に所定の形状の金属ニッケル塊を所定量、充填する。また、硫酸槽に所定濃度の硫酸を張り込み、所定温度まで加温する。次いで、所定温度に加温された硫酸を金属溶解塔上部から一定速度で供給するとともに、溶解塔下部から空気を一定速度で供給し、塔内で金属ニッケルと硫酸との反応を行わせる。反応によって生成した硫酸ニッケルは未反応の硫酸とともに溶解塔下部から硫酸槽に回収される。硫酸槽の硫酸は生成した硫酸ニッケルとともに溶解塔上部に循環供給される。このとき、必要に応じて硫酸槽に新たな硫酸を追加してもよい。反応中は、溶解塔内の反応温度を一定に保持するために、硫酸槽に設けられた加熱器によって、循環硫酸の温度が所定値に保持される。反応の進行に伴って硫酸槽内の硫酸濃度が低くなり、生成した硫酸ニッケルの濃度が高くなる。最終的には、硫酸がほとんどなくなるが、一定濃度以下になると反応速度が低下し、反応収率が悪くなるのでその時点で反応を終了させるか、または硫酸ニッケル水溶液の(MNiP)/
(MSP)モル比またはpHなどが後述するような所望の範囲となった時点で終了させる。また、連続的に、溶解槽出口でのpHをモニターして、適宜反応終点を定めてもよい。
このようにして得られる硫酸ニッケル水溶液の硫酸ニッケルの濃度は、硫酸濃度にもよるが、1〜29重量%、さらに好ましくは15〜29重量%の範囲にあることが好ましい。
硫酸ニッケル水溶液の濃度が低すぎると、溶解塔自体や、生成硫酸ニッケルの受槽(硫
酸槽)が大きな設備となり、加熱熱量も多大となるので、生産性、経済性が不利となる場合がある。
硫酸ニッケル水溶液の硫酸ニッケルの濃度が前記範囲を越えて高くすることは、純粋な硫酸ニッケルの飽和溶解度が29重量%であり、得ることは困難である。
また、最終的に得られる硫酸ニッケル水溶液のニッケルのモル数(MNiP)と硫酸のモ
ル数(MSP)とのモル比(MNiP)/(MSP)が0.90〜1.0、さらには0.95〜
1.0の範囲にあることが好ましい。前記モル比(MNiP)/(MSP)が0.90未満の
場合には、フリー(未反応)の硫酸の含有率が高くなり、用途によっては好ましくない場合がある。例として、例えば触媒の原料として用いる硫酸ニッケル水溶液などは前記モル比の高いものが求められる場合がある。本発明では、前記した硫酸ニッケル水溶液が得られるが、さらに硫酸ニッケル水溶液を濃縮、晶析、乾燥等して、硫酸ニッケル水和物、無水硫酸ニッケル等の結晶とすることもできる。
また最終的に得られる硫酸ニッケル水溶液のpHは、2〜6、より好ましくは4〜5の範囲にあることが好ましい。前記pHが2未満の場合には、フリーの硫酸が多くなるため好ましくない場合があり、また前記pHが6を超えると、ニッケルがそれ以上溶解しなくなる。前記pHは、硫酸ニッケル水溶液に含まれるニッケルのモル数と硫酸のモル比(MNiP)/(MSP)に依存し、上記範囲内でpHが高いほどフリーの硫酸の含有率が低くな
るため、用いられる用途によっては好ましい。
[実施例]
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
硫酸ニッケル水溶液(1)の製造
金属溶解塔(形状:円筒、サイズ:200mm径、充填部容積:4084cm3)の下部の硫
酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽:内容積30リッター)に濃度25重量%の硫酸5.24kgと水13.4kgを張り込み(この時、硫酸濃度7.03重量%)、90℃まで加温する。金属溶解塔に30mm×30mm×10mmの金属ニッケル塊を17.56kg充填した後、硫酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽)内の90℃の硫酸を溶解塔上部から、6m3/hrで噴霧・循環を開始、同時に、金属溶解塔下部から上部に向けて、空気を10L/minで供給して酸化溶解を開始し、液温を90℃で保持しながら41時間の酸化溶解を行い、硫酸ニッケル水溶液(1)を製造した。この時、充填した金属ニッケル塊と硫酸のモ
ル比(MNi)/(MS)は22.4であった。また、充填金属ニッケルの外部総表面積は
概算14343cm2であった。
得られた硫酸ニッケル水溶液(1)は硫酸ニッケルの濃度が24.7重量%、pHが4.
78、モル比(MNiP)/(MSP)が0.968であり、フリーの硫酸がほとんど含まれていない硫酸ニッケル水溶液であった。
[実施例2]
硫酸ニッケル水溶液(2)の製造
金属溶解塔(形状:円筒、サイズ:200mm径、充填部容積:4084cm3)の下部の硫
酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽:内容積30リッター)に濃度25重量%の硫酸5.24kgと13.4kgを張り込み(この時、硫酸濃度7.03重量%)、70℃まで加温する。金属溶解塔に30mm×30mm×10mmの金属ニッケル塊を16.78kg充填した後、硫酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽)内の70℃の硫酸を溶解塔上部から、6m3/hrで噴霧・循環を開始、同時に、金属溶解塔下部から上部に向けて、空気を10L/m
inで供給して酸化溶解を開始し、液温を70℃で保持しながら170時間の酸化溶解を行い、硫酸ニッケル水溶液(2)を製造した。この時、充填した金属ニッケル塊と硫酸のモ
ル比(MNi)/(MS)は21.4であった。また、充填金属ニッケルの外部総表面積は
概算13705cm2であった。
得られた硫酸ニッケル水溶液(2)は硫酸ニッケルの濃度が24.3重量%、pHが4.
21、モル比(MNiP)/(MSP)が0.954であり、フリーの硫酸がほとんど含まれていない硫酸ニッケル水溶液であった。
[実施例3]
硫酸ニッケル水溶液(3)の製造
金属溶解塔(形状:円筒、サイズ:200mm径、充填部容積:4084cm3)の下部の硫
酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽:内容積30リッター)に濃度25重量%の硫酸5.24kgと水13.4kgを張り込み(この時、硫酸濃度7.03重量%)、90℃まで加温する。金属溶解塔に30mm×30mm×10mmの金属ニッケル塊を29.85kg充填した後、硫酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽)内の90℃の硫酸を溶解塔上部から、6m3/hrで噴霧・循環を開始、同時に、金属溶解塔下部から上部に向けて、空気を10L/minで供給して酸化溶解を開始し、液温を90℃で保持しながら25時間の酸化溶解を行い、硫酸ニッケル水溶液(3)を製造した。この時、充填した金属ニッケル塊と硫酸のモ
ル比(MNi)/(MS)は38.1であった。また、充填金属ニッケルの外部総表面積は
概算24380cm2であった。
得られた硫酸ニッケル水溶液(3)は硫酸ニッケルの濃度が24.8重量%、pHが4.
84、モル比(MNiP)/(MSP)が0.973であり、フリーの硫酸がほとんど含まれていない硫酸ニッケル水溶液であった。
[参考例]
硫酸ニッケル水溶液(R1)の製造
金属溶解塔(形状:円筒、サイズ:200mm径、充填部容積:4084cm3)の下部の硫
酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽:内容積30リッター)に濃度25重量%の硫酸5.24kgと水13.4kgを張り込み(この時の硫酸の濃度7.03重量%)、90℃まで加温する。金属溶解塔には平均粒子径0.25mmの金属ニッケル粉を10kg充填した後、硫酸槽(生成硫酸ニッケル受け槽)内の90℃の硫酸を充填塔上部から、1m3/hrで噴霧・循環を開始、同時に、金属溶解塔下部から上部に向けて、空気を5L/minで供給して酸化溶解を開始し、液温を90℃で保持しながら、酸化溶解を始めたが、空気量が減速し、金属溶解塔が目詰まりしたことから溶解を中止した。なお、空気が供給できないと、上記反応式にあるように、反応が進行せず、金属ニッケルが溶解しない。
[比較例]
攪拌方式による硫酸ニッケル水溶液の製造
上記金属溶解塔を用いる代わりに、2Lセパラブルフラスコ(内径125mm径)に濃度95%の硫酸103.2gと水506.9gを張り込み(このときの硫酸の濃度16.0%)、90℃まで加温する。この中に直径20mm、高さ5mmのホ゛タン(円柱)状金属ニッケル塊を117.2g投入した後、攪拌回転数300rpmにて攪拌し、溶解を始めたが、酸化剤となる空気等が存在しないため、反応が進行しなくなり、金属ニッケルが溶解しない。
本発明の方法により得られる硫酸ニッケル水溶液は触媒原料として好適に用いることができる。また該硫酸ニッケル水溶液から得られる様々なニッケル化合物を正極材などの電池材料、めっき材その他あらゆる用途に用いることができる。
1…金属溶解塔
2…硫酸槽2
3…空気供給ファン
4…注入手段
5…金属ニッケル塊
6…加熱手段
7…ポンプ
8…還流塔

Claims (10)

  1. 金属溶解塔に金属ニッケル塊を充填し、金属溶解塔上部から加熱した硫酸を供給するとともに、金属溶解塔の下部から酸化剤を供給することを特徴とする硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  2. 前記酸化剤が空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  3. 前記金属溶解塔が非密閉状態で内部が常圧であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  4. 前記硫酸を循環させながら供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  5. 前記硫酸の濃度が1〜22重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  6. 前記金属ニッケル塊が、平均粒子径が0.5mm以下の粒状金属ニッケル塊を含まないことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  7. 前記金属ニッケル塊のニッケルの充填モル数(MNi)と前記供給硫酸のモル数(MS
    とのモル比(MNi)/(MS)が1〜500の範囲にあることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  8. 前記硫酸の温度が50〜105℃の範囲にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  9. 得られる硫酸ニッケル水溶液の硫酸ニッケルの濃度が1〜29重量%の範囲にあり、ニッケルのモル数(MNiP)と前記硫酸のモル数(MSP)とのモル比(MNiP)/(MSP)が0.90〜1.0の範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
  10. 得られる硫酸ニッケル水溶液のpHが2〜6の範囲にあることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の硫酸ニッケル水溶液の製造方法。
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