JP7415221B2 - 硫酸ニッケル溶液の製造装置および製造方法 - Google Patents

硫酸ニッケル溶液の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、硫酸ニッケル溶液の製造装置および製造方法に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な二次電池の開発が要求されている。また、ハイブリット自動車を始めとする電気自動車用の電池として、高出力の二次電池の開発も要求されている。このような要求を満たす非水系電解質二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。
リチウムイオン二次電池は、負極、正極、電解液などで構成され、負極および正極の活物質には、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が用いられている。
リチウムイオン二次電池用活物質の材料としては、ニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物を挙げることができる。
リチウムニッケル複合酸化物を製造するプロセスにおいて、ニッケル原料には主に硫酸ニッケルが用いられる。硫酸ニッケルは、原料であるニッケルを硫酸で溶解して硫酸ニッケル溶液の形態にするのが一般的である。したがって、硫酸ニッケル溶液を大量に、低コストで用意することが、リチウムニッケル複合酸化物を製造する上での課題となっている。
特許文献1には、ニッケルブリケットを溶解して硫酸ニッケルを製造する方法が開示されている。この方法は、ニッケル粉を焼結したニッケルブリケットを硫酸で溶解して硫酸ニッケル溶液を得るものである。これはバッチ処理であるため、原料投入、溶解、液抜きなどのサイクルを繰り返す必要がある。プロセスは単純である一方、溶解していない時間も存在するため、装置あたりの処理量が小さいという問題があった。
特許文献2では、金属溶解塔に金属ニッケル塊を充填し、金属溶解塔の上部から加熱した硫酸を供給するとともに、金属溶解塔の下部から酸化剤を供給する硫酸ニッケル溶液の製造方法が開示されている。しかし、この製造では反応時間が長く、効率的にニッケルを溶解できないという問題があった。
特開2004-67483号公報 特開2011-126757号公報
本発明は上記事情に鑑み、ニッケルブリケットを短時間で溶解できる硫酸ニッケル溶液の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
第1発明の硫酸ニッケル溶液の製造装置は、硫酸ニッケル溶液の製造装置であって、ニッケルブリケットと硫酸と水を投入する槽と、前記槽内にガスを吹込むガス吹込み装置とからなり、前記ガス吹込み装置は、前記ガスを送る送風機と、該送風機の送風口に一端が接続され他端が前記槽内で開口しているパイプとからなり、前記パイプの開口は、前記槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記槽の内部の硫酸溶液を流動させる位置に配置されていることを特徴とする。
第2発明の硫酸ニッケル溶解の製造装置は、硫酸ニッケル溶液の製造装置であって、該装置は高濃度の硫酸溶液でニッケルブリケットを溶解する浸出槽と、残存するフリー硫酸によりニッケルを溶解させる浸出調整槽と、前記浸出槽に、ガスを吹込むガス吹込み装置とからなり、前記ガス吹込み装置は、前記ガスを送る送風機と、該送風機の送風口に一端が接続され他端が前記浸出槽内で開口しているパイプとからなり、前記パイプの開口は、前記浸出槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記浸出槽の内部の硫酸溶液を流動させる位置に配置されていることを特徴とする。
第3発明の硫酸ニッケル溶液の製造方法は、硫酸ニッケル溶液の製造方法であって、槽にニッケルブリケットと硫酸と水を投入して硫酸ニッケル溶液を得る工程において、前記槽にガスを吹込み、前記槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記槽の内部の硫酸溶液を流動させることを特徴とする。
第4発明の硫酸ニッケル溶液の製造方法は、硫酸ニッケル溶液の製造方法であって、浸出槽にニッケルブリケットと硫酸と水を投入してニッケルブリケットを溶解させて一次硫酸ニッケル溶液を得る第1溶解工程と、浸出調整槽に前記一次硫酸ニッケル溶液とニッケルブリケットを投入し、前記一次硫酸ニッケル溶液中のフリー硫酸でニッケルブリケットを溶解して硫酸ニッケル溶液を得る第2溶解工程とを含み、前記第1の溶解工程において、前記浸出槽にガスを吹込み、前記浸出槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記浸出槽の内部の硫酸溶液を流動させることを特徴とする。
第5発明の硫酸ニッケル溶液の製造方法法は、第3または第4発明において、前記ガスの吹込み量が50~4000L/(min・m3)であることを特徴とする。
第6発明の硫酸ニッケル溶液の製造方法は、第3、第4または第5発明において、前記ガスが、酸化性ガスを含むことを特徴とする。
第7発明の硫酸ニッケル溶液の製造方法は、第6発明において、前記酸化性ガスが、空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる1種以上であることを特徴とする。
第1発明によれば、槽内でニッケルブリケットに硫酸溶液を接触させる製造装置において、槽内にガスを吹込むことにより硫酸水溶液の流れを発生させ、フレッシュな硫酸をニッケルブリケットに接触させるとともに、ニッケルブリケット表面の水素気泡を効率的に除去するのでニッケルの溶解速度が向上する。このため、硫酸ニッケル溶液を製造するプロセスの時間短縮ができる。また、浸出槽内のニッケルブリケットの山を機械的に撹拌するような、無駄なエネルギーを消費することもないので、その工業的価値は極めて大きい。
第2発明によれば、浸出槽と浸出調整槽を用いた製造装置において、浸出槽内にガスを吹込むことにより硫酸溶液の流れを発生させ、フレッシュな硫酸とニッケルブリケットを接触させるとともにニッケルブリケット表面の水素気泡を効率的に除去するのでニッケルの溶解速度が向上する。
第3発明によれば、槽内でニッケルブリケットに硫酸溶液を接触させる製造方法において、槽内にガスを吹込むことにより硫酸溶液の流れを発生させ、フレッシュな硫酸をニッケルブリケットに接触させるとともに、ニッケルブリケット表面の水素気泡を効率的に除去するのでニッケルの溶解速度が向上する。このため、硫酸ニッケル溶液を製造するプロセスの時間短縮ができ、その工業的価値は極めて大きい。
第4発明によれば、浸出槽と浸出調整槽を用いる製造方法において、浸出槽内にガスを吹込むことにより硫酸水溶液の流れを発生させ、フレッシュな硫酸とニッケルブリケットを接触させるとともに、ニッケルブリケット表面の水素気泡を効率的に除去するのでニッケルの溶解速度が向上する。
第5発明によれば、エアーの吹込み量が適量であるので、ニッケル溶解速度を充分に確保しつつ、過剰な吹込みに起因する配管ダメージ等の損害を回避することができる。
第6発明によれば、酸化性ガスが吹込まれるので、ニッケルブリケットの溶解が促進される。
第7発明における空気、酸素、過酸化水素、オゾンは酸化性であるので、ニッケルブリケットの溶解が促進される。
本発明に係る硫酸ニッケル溶液製造装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る硫酸ニッケル溶液の製造装置の説明図である。 図2の製造装置を用いた硫酸ニッケル溶液製造方法の工程図である。 実施例1,2におけるニッケルブリケット溶解能力を示すグラフである。 実施例1,2および比較例1の実験に用いた槽の説明図である。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。
(本発明における硫酸ニッケル溶液製造装置の基本構造)
図1に基づき、本発明に係る硫酸ニッケル溶液の製造装置の基本構造を説明する。
図1において、1は溶解用の槽であって、内部には、ニッケルブリケットnbと硫酸と水が投入される。なお、ニッケルブリケットnbと硫酸と水の投入用のパイプやバルブは図示を省略している。
この槽1には、槽内にガスaを吹込むガス吹込み装置30が付設されている。ガス吹込み装置30は、送風機31とパイプ32とからなる。パイプ32の一端は送風機31の送風口に接続され、パイプ32の他端は、槽1内に挿入され、槽1内に投入されたニッケルブリケットnbの山の近くで開口している。送風機31としてはガスを送り込む機能を有していれば、どのようなものでもよく、たとえば、公知のファンなどを利用できる。
図1ではパイプ32は2本を示しているが、これに限られない。たとえば、槽内で周方向に間隔をあけて配置された3本のパイプや4本以上のパイプを用いてもよい。
槽1の上部には、排気ダクト33が取付けられ、排気ダクト33の適所にはファン34が取付けられている。
この排気ダクト33およびファン34は、吹込んだガスや発生した水素を槽外に排出するために設けられている。符号eは排気を示している。
(図1の製造装置による硫酸ニッケル溶液の製造方法)
図1の装置を用いると、槽1にニッケルブリケットと硫酸と水を投入して硫酸ニッケル溶液を得る工程において、槽1にガスを吹込んで硫酸ニッケル溶液を得る製造方法を実施することができる。
槽1内では、投入されたニッケルブリケットnbの山と硫酸とが接触する。硫酸との接触により発生した水素は細線矢印a1で示すように小さな流れを生じさせるが、時間の経過と共に水素がニッケルブリケットnbの表面に付着してフレッシュな硫酸がニッケルブリケットnbと接触するのを妨げる。しかしながら、送風機31が送り込むガスaがパイプ32の開口端から吹込まれると槽1内の硫酸溶液が太線矢印A2で示すように流動する。この結果、ニッケルブリケットnbにフレッシュな硫酸が接触することとなって、ニッケルブリケットnbの溶解が効率よく行われることになる。
前記ガスの吹込み量はとくに制限なく槽1の容量やニッケルブリケットnbの投入量によって適切な範囲に定めればよいが、一般的には、50~4000L/(min・m3)が好ましい。
ガスの吹込み量が上記範囲内であると、エアーの吹込み量が適量であるので、ニッケル溶解速度を充分に確保しつつ、過剰な吹込みに起因する配管ダメージ等を回避することができる。
前記ガスは、槽1内で硫酸溶液に流れを発生させることができれば、とくに制限はないが、酸化性ガスを含むことが好ましい。
ガスが酸化性ガスであると、酸化性雰囲気のなかで溶解が進むのでニッケルブリケットの溶解が促進される。
前記酸化性ガスは、空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる1種以上であることが好ましい。
上記種類の酸化性ガスであると、ニッケルブリケットの溶解が促進される。
上記説明した製造装置は、図1に示す槽1を単独で溶解槽として使用してもよく、また、槽1を前段工程用の浸出槽とし後段工程用に別の浸出調整槽を用意するなどの組合わせで使用してもよい。
さらに、槽1の使用は、バッチ処理として使用してもよく、連続処理として使用してもよい。
いずれの使用方法を用いても、槽内にガスを吹込むことにより硫酸水溶液の流れを発生させるとともに、ニッケルブリケット表面の水素気泡を効率的に除去するのでニッケルの溶解速度が向上する。このため、硫酸ニッケル溶液を製造するプロセスの時間短縮ができる。
一般に、ニッケルブリケットnbの溶解速度を上げるには、フレッシュな硫酸とニッケルブリケットを接触させるようにすればよい。そのために、槽1中の硫酸水溶液を撹拌することも考えられるが、槽1内にニッケルブリケットnbの山が有るため、大きな撹拌機は設置できないので撹拌効果が余り期待できなかった。一方、ニッケルブリケットnbの山を機械的に撹拌することも考えられるが、この場合は動力エネルギーを大きく消費することになる。しかるに、本発明の製造装置によれば、このような問題も解決される。
(製造装置の一実施形態)
図2に基づき、本発明の一実施形態である製造装置を説明する。
本実施形態に係る硫酸ニッケル溶液の製造装置は、図2に示すように、浸出槽1と浸出調整槽2の2個の溶解槽を直列に連結した構成である。
浸出槽1は、ニッケルブリケットnbと硫酸と水を投入してニッケルブリケットnbを溶解させて一次硫酸ニッケル溶液を得るための溶解槽である。そして、ニッケルブリケットを投入するためのパイプ13とこれに介装された計量バルブV3、硫酸を投入するためのパイプ11とこれに介装されたバルブV1、水を投入するためのパイプ12とこれに介装されたバルブV2を備えている。また、浸出槽1内の液を加温するための蒸気導入パイプ15を備えている。
図2の装置では、浸出槽1に図1の槽1の役目を負わせている。そのため、前記浸出槽1に、ガスを吹込むガス吹込み装置30が設けられている。
このガス吹込み装置30は、浸出槽1内にガスを吹込むことができればどのようなものでもよいが、たとえば、図1に示したガス吹込み装置30を採用できる。図2では、送風機31とパイプ32の一部のみ示しているが、浸出槽1内にガスを吹込めるよう構成されている。
なお、ガスの吹込み量や吹込むガスの種類は、前記したとおりでよい。
浸出調整槽2は、浸出槽1内の一次硫酸ニッケル溶液と新たなニッケルブリケットnbを投入し、一次硫酸ニッケル溶液中のフリー硫酸でニッケルブリケットを溶解して硫酸ニッケル溶液を得るための溶解槽である。
浸出調整槽2と前記浸出槽1との間には、浸出槽1内のフリー硫酸を多く含む硫酸ニッケル溶液を浸出調整槽2に導入するための送液パイプ21が接続され、この送液パイプ21にはポンプP1が介装されている。また、浸出調整槽2には、新たなニッケルブリケットを投入するためのパイプ24とこれに介装された計量バルブV4、水を注入するためのパイプ22とこれに介装されたバルブV2を備えている。
浸出調整槽2には、得られた硫酸ニッケル溶液を系外に取り出すための送液パイプ31とこれに介装したポンプP2を備えている。さらに、浸出調整槽2内の液を加温するための蒸気導入パイプ25を備えている。また、浸出調整槽2は浸出調整槽2内のpHを検出するpHセンサーS1、浸出調整槽2内のニッケル濃度を検出する濃度計S2を備えている。
(図2の製造装置による製造方法)
図2の装置を用いた硫酸ニッケル溶液の製造方法を図3に基づき説明する。
この製造方法は、第1溶解工程Iと第2溶解工程IIとからなり、これら各工程I,IIを順に実行し連続操業することを特徴とする。
第1溶解工程Iは、浸出槽1にニッケルブリケットと硫酸と水を投入してニッケルブリケットnbを溶解させて一次硫酸ニッケル溶液を得る工程である。第2溶解工程IIは、浸出調整槽2に前記一次硫酸ニッケル溶液を投入すると共に新たにニッケルブリケットと水を投入し、前記一次硫酸ニッケル溶液中のフリー硫酸で新たに投入されたニッケルブリケットを溶解して硫酸ニッケル溶液を得る工程である。
上記製造方法では、図2に示すように第1溶解工程I用の溶解槽と第2溶解工程II用の溶解槽が2段直列につないで用いられる。そして、1槽目の浸出槽1を高フリー硫酸濃度として、多くのニッケルブリケットnbを溶解すると共に、2槽目の浸出調整槽2では浸出槽1において余剰であったフリー硫酸だけで少量のニッケルブリケットnbを溶解して目的濃度のニッケル溶液を得ることに特徴がある。
つまり、浸出調整槽2にはニッケル濃度を上げて、フリー硫酸濃度を下げるという濃度調整槽的な役割を持たせている。このため、硫酸を浸出槽1にだけ供給することで、滞留時間を大きくすることなく、また、装置を無駄に大きくすることなく、短時間で高濃度のニッケル溶液を得ることができるようにしている。
本明細書でいうフリー硫酸とは、浸出反応に関与しなかった余剰の硫酸を意味する。なお、フリー硫酸は遊離硫酸とも称される。
上記製法では、浸出槽1において多量のニッケルを溶解させるため、ニッケルブリケットnbを溶解槽中において山積みしている。しかしながら、第1溶解工程Iにおいて反応初期ではニッケルが溶解するものの、時間が経過するとニッケルの溶解速度が低下しかねない。
そこで、本発明では、第1溶解工程Iにおいて、浸出槽1にガスを吹込み、フレッシュな硫酸とニッケルブリケットを接触させるとともにニッケルブリケット表面の水素気泡を効率的に除去するようにしている。
図3に基づき、上記製造方法を詳細に説明する。なお、図2を参酌しながら前記製造装置の機能も説明する。
(浸出槽1)
ニッケルブリケットの硫酸溶解は、まず、浸出槽1にニッケルブリケットnb、硫酸、および水を連続的に供給することにより行われる。槽内では以下の反応式により、水素を発生しながら、金属ニッケルが溶解していくこととなる。
Ni+HSO→NiSO+H・・・(式1)
供給する硫酸の量は、1槽目の浸出槽1に続く2槽目の浸出調整槽2の必要分も含まれるため、式1に記載されるニッケルと硫酸のモル比よりも多い量が供給されることとなる。浸出槽1においては、これが高フリー硫酸濃度を維持する要因となり、大きな溶解速度を維持することが可能となる。
溶解速度には温度による効果も大きいので、蒸気をパイプ15から供給して槽内温度を60~90℃に、好ましくは80℃に調整する。具体的には、槽内の測定温度に蒸気供給のオンオフスイッチを設定し、例えば78℃でオン、80℃でオフというようにしておくとよい。
浸出槽1は、短時間に多くのニッケルを溶解することを目的とする。そのためには、浸出槽1に供給される硫酸量を多くすることが好ましい。硫酸量を多くすることで浸出槽1におけるフリー硫酸量が増え、ニッケルブリケットnbの溶解を促進させることができる。
ここで、浸出槽1における一次硫酸ニッケル溶液の硫酸濃度は60~80g/Lとすることが好ましい。硫酸濃度が60g/L以下であるとニッケルブリケットnbの溶解速度が遅くなる。また、硫酸濃度が80g/L以上であると、次の浸出調整槽2において、フリー硫酸の処理が困難となる。硫酸濃度が60~80g/Lの範囲内にあれば、浸出槽1内で短時間に多くのニッケルを溶解することができ、浸出調整槽2のフリー硫酸の処理に困ることもない。
また、浸出槽1における一次硫酸ニッケル溶液のニッケル濃度は40~110g/Lとすることが好ましい。ニッケル濃度が40g/L以下であると最終的に得られるニッケル溶液の濃度も高くすることができず、非効率的である。また、110g/L以上であると最終的に得られるニッケル溶液の濃度が高くなりすぎて、後工程での硫酸ニッケルの一部が再結晶化して配管閉塞を起こす場合がある。ニッケル濃度が40~110g/Lの範囲内であれば、目的濃度のニッケル溶液が得られ、かつその後の工程で硫酸ニッケルの一部が再結晶化して配管閉塞を起こすという欠点を避けることができる。ニッケル濃度のより好ましい範囲は60~100g/Lであり、この場合は上記効果がより得やすくとなる。
反応初期ではニッケルブリケットnbは所定の能力で溶解するものの、時間が経過するとニッケルブリケットnbの山の内部にフレッシュな硫酸が供給されなくなり、また反応により発生する水素がニッケルブリケットnb表面に付着していることにより、ニッケルの溶解速度が低下する。そのため、浸出槽1内に流れを発生させ、ニッケルブリケットnbにフレッシュな硫酸を供給するため、ガス吹込み装置30によりガスを吹込む。ガスを浸出槽1内に吹込むと、硫酸溶液の流れ(太線矢印A2)を発生させ、ニッケルブリケットnbにフレッシュな硫酸を供給し、さらにニッケルブリケットnb表面の水素気泡を効果的に除去することができる。こうすることでニッケルブリケットnbの溶解速度を上げることができる。
ガス吹込み量は多いほど水流発生効果が高いが、吹込み量が多すぎるとエアー吹込み配管のダメージや吹込まれたエアーの排気方法などの問題が発生する。浸出槽1の大きさを考慮すると、50~4000L/(min・m3)のガス量が適量である。
吹込むガスについてはニッケルブリケットnbの溶解を阻害しなければ特に限定されないが、酸化性ガスを含むことが好ましい。酸化性ガスを吹込むことにより、ニッケルブリケットの溶解が促進される。酸化性ガスとしては、空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる1種以上であることが好ましい。
(浸出調整槽2)
浸出調整槽2においては、浸出槽1から供給されるフリー硫酸を含んだ一次硫酸ニッケル溶液に、新たなニッケルブリケットをパイプ14から供給することで、ニッケル濃度の増大とフリー硫酸濃度の低減を図る。フリー硫酸がゼロでは溶解速度が極小化してしまうため、ある程度の溶解速度が確保可能な程度のフリー硫酸濃度が必要である。また、水をパイプ22から供給するのは、ニッケル濃度を調整するためである。終液のニッケル濃度が高過ぎると(たとえば、140g-Ni/L以上)、常温でもNiSO結晶が析出し配管閉塞等を起こすが、このような不具合を防止することに効果がある。
フリー硫酸濃度は50g/L以下が好ましい。とくに好ましいのが、5g/Lである。フリー硫酸濃度が高ければ、溶解速度も速いため、2槽目の浸出調整槽2におけるニッケルブリケット滞留量は少量にとどまる。一方、フリー硫酸濃度が小さくなると、溶解速度が遅くなるため、ニッケルブリケット滞留を増やすので、フリー硫酸濃度を上昇させることも必要となる。
このフリー硫酸濃度とニッケルブリケットの槽内滞留量を妥当なものとするため、プロセスパラメータであるpH値を0.5~3の間で設定することが好ましい。供給元の違いで、ニッケルブリケットの溶解速度には個体差はあるが、標準的なものでpH1程度が妥当な設定値と想定されている。
浸出調整槽2におけるニッケル濃度は、槽内溶液の密度(または比重)の測定値から換算できる。フリー硫酸濃度も槽内溶液密度(または比重)に影響するが、ニッケル濃度の方が影響として大きく、換算値の利用で問題はない。
硫酸ニッケルそのものの溶解度はさほど大きくなく、温度依存性を持っている。そして、溶解度以上の濃度となると、溶液中に結晶が析出し、配管閉塞などトラブルのもととなるため、目標のニッケル濃度は80~160g/L、好ましくは100~120g/Lとしている。これに対応する密度は1.2~1.4g/ccであり、これをプロセスパラメータとして設定し、浸出槽1へ供給する水の量を調節している。なお、密度と比重は単位が異なるが同じものなので、比重をプロセスパラメータとしてもよい。
2槽目である浸出調整槽2では、ブリケット溶解の反応熱が溶液の温度上昇につながるが、実際には発生する水素ガスに同伴する水蒸気や、水素濃度希釈のために槽内空間を流れる大流量の空気に同伴する水蒸気の気化熱が、温度を低下させる。このため、装置保護の観点から、浸出調整槽2の液温が設定値(例えば80℃)を超えないように蒸気パイプ25から蒸気が供給される。
図5は、実施例1,2および比較例1の実験に用いた槽1を示している。実験要領は、つぎのとおりである。
容量1000mlの槽1に70%硫酸を140ml、水を560ml入れ、35mm×35mm×15mm程度の大きさのニッケルブリケットnbを約300g添加した。槽1を80℃に加熱し、ニッケルブリケットを溶解させた。nbは山積みされたニッケルブリケット、3は硫酸ニッケル溶液である。
(実施例1)
実施例1では、槽1に70ml/minの供給量で空気を供給した。細線矢印a1は反応により発生する水素の流れを示し、太線矢印A2はエアー吹込みにより生じた硫酸の流れを示している。eは排気である。硫酸ニッケル溶液3を1時間毎にサンプリングし、そのニッケル濃度を測定した。その結果を図4に示す。
(実施例2)
空気の供給量を2500ml/minに変更した以外は実施例1と同様にしてニッケルブリケットを溶解した。一次硫酸ニッケル溶液の濃度を図4に示す。
(比較例1)
ガスを吹込まないこと以外は実施例1と同様にしてニッケルブリケットnbを溶解した。比較例1ではガス吹込みをしていないので、太線矢印A2で示す硫酸の流れは生じず、細線矢印a1で示す水素の流れのみ生じている。このような反応が生じる比較例1での一次硫酸ニッケル溶液の濃度を図4に示す。
(評価)
(1)図4に示すように、比較例1の一次硫酸ニッケル溶液の濃度に比べ、実施例1,2における一次硫酸ニッケル溶液の濃度は反応時間の初期(開始から3時間過ぎまで)は著しく高い。このことは、実施例1,2では溶解速度が高いことを意味している。
また、その理由は槽1内で太線矢印A2で示す硫酸の流れが発生するので、ニッケルブリケットnbにフレッシュな硫酸が供給されることと、ニッケルブリケットnb表面の水素気泡が除去されることから、と考えられる。
これに対し、比較例1では、硫酸との反応初期では、ニッケルブリケットnbが所定能力で溶解するものの、時間が経過するとニッケルブリケットnbの山の内部にフレッシュな硫酸が供給されなくなる。そして、反応により発生する水素がニッケルブリケットnbの表面に付着し、ニッケルの溶解速度が低下したものと考えられる。
よって、本発明における溶解速度の向上効果はガスを吹込むことにより得られていることがわかる。
(2)また、ガス量については、70ml/min(実施例1)と2500ml/min(実施例2)との間で溶解速度に差が無いことから、溶解液量の10%/min程度のエアー量で十分に撹拌効果が得られることが確認された。
本発明により、所定濃度の硫酸ニッケル溶液が得られるが、得られた硫酸ニッケル溶液はどのような用途にも利用できる。
電池材料等に用いられるニッケル酸リチウムを製造する場合は、処理量確保の観点から、硫酸ニッケル溶液中のニッケルは高濃度であり、フリー硫酸は低濃度であるほうが好ましいが、このような用途に本発明は好適である。
そして、本発明によれば、装置を無駄に大きくすることなく、必要な処理量が確保できる。
1 槽(浸出槽)
2 浸出調整槽
3 硫酸ニッケル溶液
30 ガス吹込み装置
31 送風機
32 パイプ
nb ニッケルブリケット

Claims (7)

  1. 硫酸ニッケル溶液の製造装置であって、
    ニッケルブリケットと硫酸と水を投入する槽と、
    前記槽内にガスを吹込むガス吹込み装置とからなり、
    前記ガス吹込み装置は、前記ガスを送る送風機と、該送風機の送風口に一端が接続され他端が前記槽内で開口しているパイプとからなり、
    前記パイプの開口は、前記槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記槽の内部の硫酸溶液を流動させる位置に配置されている
    ことを特徴とする硫酸ニッケル溶液の製造装置。
  2. 硫酸ニッケル溶液の製造装置であって、
    該装置は高濃度の硫酸溶液でニッケルブリケットを溶解する浸出槽と、
    残存するフリー硫酸によりニッケルを溶解させる浸出調整槽と、
    前記浸出槽に、ガスを吹込むガス吹込み装置とからなり、
    前記ガス吹込み装置は、前記ガスを送る送風機と、該送風機の送風口に一端が接続され他端が前記浸出槽内で開口しているパイプとからなり、
    前記パイプの開口は、前記浸出槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記浸出槽の内部の硫酸溶液を流動させる位置に配置されている
    ことを特徴とする硫酸ニッケル溶解の製造装置。
  3. 硫酸ニッケル溶液の製造方法であって、
    槽にニッケルブリケットと硫酸と水を投入して硫酸ニッケル溶液を得る工程において、
    前記槽にガスを吹込み、前記槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記槽の内部の硫酸溶液を流動させる
    ことを特徴とする硫酸ニッケル溶液の製造方法。
  4. 硫酸ニッケル溶液の製造方法であって、
    浸出槽にニッケルブリケットと硫酸と水を投入してニッケルブリケットを溶解させて一次硫酸ニッケル溶液を得る第1溶解工程と、
    浸出調整槽に前記一次硫酸ニッケル溶液とニッケルブリケットを投入し、前記一次硫酸ニッケル溶液中のフリー硫酸でニッケルブリケットを溶解して硫酸ニッケル溶液を得る第2溶解工程とを含み、
    前記第1の溶解工程において、前記浸出槽にガスを吹込み、前記浸出槽の内部に投入されている前記ニッケルブリケットの山に向けて、前記浸出槽の内部の硫酸溶液を流動させる
    ことを特徴とする硫酸ニッケル溶液の製造方法。
  5. 前記ガスの吹込み量が50~4000L/(min・m3)である
    ことを特徴とする請求項3または4記載の硫酸ニッケル溶液の製造方法。
  6. 前記ガスが、酸化性ガスを含む
    ことを特徴とする請求項3、4または5記載の硫酸ニッケル溶液の製造方法。
  7. 前記酸化性ガスが、空気、酸素、過酸化水素、オゾンから選ばれる1種以上である
    ことを特徴とする請求項6記載の硫酸ニッケル溶液の製造方法。
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