JP2011123102A - プロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板温度調節方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板をチャックへ搬送する前に、基板の温度を効率良く均一に調節して、露光精度を向上させる。
【解決手段】チャック10へ搬送する前の基板1を、基板1の温度を調節する基板温度調節装置30に設けた基板搭載台31に搭載し、基板搭載台31の表面に設けた複数の突起33により基板1の下面を支持して、基板搭載台31と基板1との間に隙間を形成する。基板搭載台31の表面に設けた複数の送風口34から、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板1の温度を調節する。従来の温度調節したエアを基板へダウンフローして基板を冷却する方法に比べ、温度調節する気体が少なく済み、少ない気体で効率良く基板1の温度が調節される。そして、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間内を温度調節した気体が移動して、基板1の温度が均一に調節される。
【選択図】図5
【解決手段】チャック10へ搬送する前の基板1を、基板1の温度を調節する基板温度調節装置30に設けた基板搭載台31に搭載し、基板搭載台31の表面に設けた複数の突起33により基板1の下面を支持して、基板搭載台31と基板1との間に隙間を形成する。基板搭載台31の表面に設けた複数の送風口34から、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板1の温度を調節する。従来の温度調節したエアを基板へダウンフローして基板を冷却する方法に比べ、温度調節する気体が少なく済み、少ない気体で効率良く基板1の温度が調節される。そして、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間内を温度調節した気体が移動して、基板1の温度が均一に調節される。
【選択図】図5
Description
本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、プロキシミティ方式を用いて基板の露光を行うプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板温度調節方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に、基板をチャックへ搬送する前に基板の温度を調節するプロキシミティ露光装置、プロキシミティ露光装置の基板温度調節方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがある。プロキシミティ方式は、プロジェクション方式に比べてパターン解像性能は劣るが、照射光学系の構成が簡単で、かつ処理能力が高く量産用に適している。
プロキシミティ露光装置は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクホルダに保持されたマスクとチャックに支持された基板とを数百μm程度のプロキシミティギャップまで接近させて露光を行う。通常、チャックは、基板の移動及び位置決めを行うステージ上に搭載されており、基板を真空吸着して固定する。マスクホルダは、基板を搭載したチャックの上方に設けられ、マスクの周辺部を真空吸着して固定する。チャックへの基板の搬入、及びチャックからの基板の搬出は、通常、基板搬送ロボットのハンドリングアームにより行われる。
露光前の基板は、前工程での処理で温度が上昇又は下降しており、基板の熱膨張を一定にして露光精度を向上させるためは、露光前に基板の温度を調節する必要がある。特許文献1には、恒温送風ユニット(HEPAユニット)から設定温度に調整されたエアを基板へダウンフローして、チャックに搬入される前の基板の冷却を行うことが記載されている。また、特許文献2には、チャックへ基板を搬入する前に、基板をクーリングプレートに搭載して冷却することが記載されている。
特許文献1に記載の様に、温度調節したエアを基板へダウンフローして基板を冷却する方法は、温度調節したエアが基板に当たった後に基板の下方へ流れて行ってしまうため、冷却効率が悪く、温度調節された多量のエアが必要であった。一方、特許文献2に記載の様に、基板をクーリングプレートに搭載して冷却する方法は、基板に接触するクーリングプレートの表面に温度むらが発生して、基板全体の温度を均一にすることが難しかった。また、基板をクーリングプレートから持ち上げる際に剥離帯電が発生して、基板が損傷する恐れがあった。
本発明の課題は、基板をチャックへ搬送する前に、基板の温度を効率良く均一に調節して、露光精度を向上させることである。また、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を製造することである。
本発明のプロキシミティ露光装置は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、チャックへ搬送する前の基板を搭載して、基板の温度を調節する基板温度調節装置と、基板を基板温度調節装置からチャックへ搬送する基板搬送手段とを備え、基板温度調節装置が、基板を搭載する基板搭載台と、基板搭載台の表面に設けられ、基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成する複数の突起と、基板搭載台の表面に設けられ、基板搭載台と基板との間に形成された隙間へ温度調節された気体を流す複数の送風口と、複数の送風口へ温度調節された気体を供給する供給装置とを有するものである。
また、本発明のプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法は、基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法であって、チャックへ搬送する前の基板を、基板の温度を調節する基板温度調節装置に設けた基板搭載台に搭載し、基板搭載台の表面に設けた複数の突起により基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成し、基板搭載台の表面に設けた複数の送風口から、基板搭載台と基板との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板の温度を調節するものである。
基板搭載台の表面に設けた複数の突起により基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成し、基板搭載台の表面に設けた複数の送風口から、基板搭載台と基板との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板の温度を調節するので、従来の温度調節したエアを基板へダウンフローして基板を冷却する方法に比べ、温度調節した気体が少なく済み、少ない気体で効率良く基板の温度が調節される。そして、基板搭載台と基板との間に形成した隙間内を温度調節した気体が移動して、基板の温度が均一に調節される。
さらに、本発明のプロキシミティ露光装置は、基板温度調節装置が、基板搭載台の表面に設けられた複数の孔と、各孔に挿入され、基板搬送手段が基板を基板温度調節装置からチャックへ搬送する際、各孔から上昇して基板を基板搭載台から持ち上げる複数の突き上げピンを有するものである。また、本発明のプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法は、基板を基板温度調節装置からチャックへ搬送する際、基板搭載台の表面に設けた複数の孔から複数の突き上げピンを上昇させて、基板を基板搭載台から持ち上げるものである。基板搭載台の表面に設けた複数の突起により基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成するので、基板搭載台と基板との接触面積が少なくなる。従って、基板を基板温度調節装置からチャックへ搬送する際、基板搭載台の表面に設けた複数の孔から複数の突き上げピンを上昇させて基板を基板搭載台から持ち上げるときに、剥離帯電が発生しにくい。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、上記のいずれかのプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法を用いて温度を調節した基板をチャックへ搬送して、基板の露光を行うものである。基板をチャックへ搬送する前に、基板の温度が効率良く均一に調節されるので、高品質な表示用パネル基板が製造される。
本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法によれば、基板搭載台の表面に設けた複数の突起により基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成し、基板搭載台の表面に設けた複数の送風口から、基板搭載台と基板との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板の温度を調節することにより、少ない気体で効率良く基板の温度を調節することができ、かつ、基板の温度を均一に調節することができるので、露光精度を向上させることができる。
また、本発明のプロキシミティ露光装置及びプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法によれば、基板搭載台の表面に設けた複数の突起により基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成することにより、基板搭載台と基板との接触面積を少なくすることができる。従って、基板を基板温度調節装置からチャックへ搬送する際、基板搭載台の表面に設けた複数の孔から複数の突き上げピンを上昇させて基板を基板搭載台から持ち上げるときに、剥離帯電が発生するのを抑制することができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、基板をチャックへ搬送する前に、基板の温度を効率良く均一に調節して、露光精度を向上させることができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
図1は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は、本発明の一実施の形態によるプロキシミティ露光装置の側面図である。プロキシミティ露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック支持台9、チャック10、マスクホルダ20、基板温度調節装置30、基板搬送ロボット50、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図2では、基板搬送ロボット30、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70が省略されている。プロキシミティ露光装置は、これらの他に、露光光を照射する照射光学系、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1及び図2において、チャック10は、基板のロード及びアンロードを行うロード/アンロード位置にある。ロード/アンロード位置において、基板搬送ロボット50により、基板がチャック10へ搬入され、また基板がチャック10から搬出される。チャック10への基板のロード及びチャック10からの基板のアンロードは、チャック10に設けた図示しない複数の突き上げピンを用いて行われる。突き上げピンは、チャック10の内部に収納されており、チャック10の内部から上昇して、基板をチャック10にロードする際、基板搬送ロボット50のハンドリングアーム51から基板を受け取り、基板をチャック10からアンロードする際、基板搬送ロボット50のハンドリングアーム51へ基板を受け渡す。チャック10は、基板の裏面を真空吸着して支持する。
基板の露光を行う露光位置の上空には、マスク2を保持するマスクホルダ20が設置されている。マスクホルダ20は、マスク2の周辺部を真空吸着して保持する。マスクホルダ20に保持されたマスク2の上空には、図示しない照射光学系が配置されている。露光時、照射光学系からの露光光がマスク2を透過して基板へ照射されることにより、マスク2のパターンが基板の表面に転写され、基板上にパターンが形成される。
図2において、チャック10は、チャック支持台9を介してθステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向(図2の図面横方向)へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向(図2の図面奥行き方向)へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。チャック支持台9は、θステージ8に搭載され、チャック10の裏面を複数個所で支持する。Xステージ5、Yステージ7、及びθステージ8には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構が設けられており、各駆動機構は、図1のステージ駆動回路60により駆動される。
Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10は、ロード/アンロード位置と露光位置との間を移動される。ロード/アンロード位置において、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板のプリアライメントが行われる。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動及びYステージ7のY方向への移動により、チャック10に搭載された基板のXY方向へのステップ移動が行われる。また、図示しないZ−チルト機構によりマスクホルダ20をZ方向(図2の図面上下方向)へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板とのギャップ合わせが行われる。そして、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向への回転により、マスク2と基板との位置合わせが行われる。図1において、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5のX方向への移動、Yステージ7のY方向への移動、及びθステージ8のθ方向へ回転を行う。
なお、本実施の形態では、マスクホルダ20をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板とのギャップ合わせを行っているが、チャック支持台9にZ−チルト機構を設けて、チャック10をZ方向へ移動及びチルトすることにより、マスク2と基板とのギャップ合わせを行ってもよい。また、本実施の形態では、Xステージ5及びYステージ7によりチャック10をXY方向へ移動することにより、マスク2と基板との位置合わせを行っているが、マスクホルダ20をXY方向へ移動するステージを設けて、マスクホルダ20をXY方向へ移動することにより、マスク2と基板との位置合わせを行ってもよい。
図1及び図2において、露光位置の手前には、チャック10へ搬送する前の基板1の温度を調節する基板温度調節装置30が設けられている。図2に示す様に、基板温度調節装置30は、基板1を搭載する基板搭載台31を有する。図1において、基板温度調節装置30の横には、基板搬送ロボット50が配置されている。基板搬送ロボット50は、基板1を図示しない搬送ラインから基板温度調節装置30へ搬送する。そして、基板搬送ロボット50は、チャック10が受け渡し位置にある時、基板温度調節装置30により温度が調節された基板1を基板温度調節装置30からチャック10へ搬送し、また露光後の基板をチャック10から図示しない搬送ラインへ搬送する。
図3は、基板搭載台の上面図である。基板搭載台31の表面には、突き上げピン32が挿入された複数の孔が設けられており、突き上げピン32は、基板搭載台31の内部に収納されている。図4は、突き上げピンの動作を説明する図である。基板搬送ロボット50が基板1を基板温度調節装置30へ搬送する際、各突き上げピン32は、基板搭載台31の各孔から上昇して、基板搬送ロボット50のハンドリングアーム51から基板1を受け取り、基板搭載台31の各孔内へ下降して、基板1を基板搭載台31に搭載する。また、基板搬送ロボット50が基板1を基板温度調節装置30からチャック10へ搬送する際、各突き上げピン32は、基板搭載台31の各孔から上昇して、基板1を基板搭載台31から持ち上げ、基板搬送ロボット50のハンドリングアーム51が突き上げピン32の先端から基板1を受け取る。
図3において、基板搭載台31の表面には、基板1の下面を支持する複数の突起33が所定の間隔で設けられている。突起33は、高さが20μm以下のピン形状であり、基板搭載台31に基板が搭載されたとき、基板の下面を複数の点で支持する。このとき、基板搭載台31の表面と基板の下面との間には、20μm以下の隙間が形成される。
さらに、基板搭載台31の表面には、複数の送風口34が所定の間隔で設けられている。図5は、図3のA−A部の断面図である。各送風口34は、基板搭載台31の裏面に取り付けられた管継手35、及び管継手35に接続された配管36を通して、基板温度調節装置30内に設けられた温調エア供給装置40に接続されている。温調エア供給装置40は、配管36及び管継手35を介して、温度調節されたエアを各送風口34へ供給する。温調エア供給装置40から各送風口34へ供給された温度調節されたエアは、各送風口34から基板搭載台31と基板1との間に形成された隙間へ流れる。基板搭載台31と基板1との間に形成された隙間を流れる温度調節されたエアにより、基板1の温度が調節される。
基板搭載台31の表面に設けた複数の突起33により基板1の下面を支持して、基板搭載台31と基板1との間に隙間を形成し、基板搭載台31の表面に設けた複数の送風口34から、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間へ温度調節したエアを流して、基板1の温度を調節するので、従来の温度調節したエアを基板へダウンフローして基板を冷却する方法に比べ、温度調節したエアが少なく済み、少ないエアで効率良く基板1の温度が調節される。また、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間内を温度調節したエアが移動して、基板1の温度が均一に調節される。
また、基板搭載台31の表面に設けた複数の突起33により基板1の下面を支持して、基板搭載台31と基板1との間に隙間を形成するので、基板搭載台31と基板1との接触面積が少なくなる。従って、基板1を基板温度調節装置30からチャック10へ搬送する際、基板搭載台31の表面に設けた複数の孔から複数の突き上げピン32を上昇させて基板1を基板搭載台31から持ち上げるときに、剥離帯電が発生しにくい。
なお、以上説明した実施の形態では、温度調節したエアを用いているが、本発明はこれに限らず、温度調節した他の気体を用いてもよい。
以上説明した実施の形態によれば、基板搭載台31の表面に設けた複数の突起32により基板1の下面を支持して、基板搭載台31と基板1との間に隙間を形成し、基板搭載台31の表面に設けた複数の送風口34から、基板搭載台31と基板1との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板1の温度を調節することにより、少ない気体で効率良く基板1の温度を調節することができ、かつ、基板1の温度を均一に調節することができる。
また、基板搭載台31の表面に設けた複数の突起33により基板1の下面を支持して、基板搭載台31と基板1との間に隙間を形成することにより、基板搭載台31と基板1との接触面積を少なくすることができる。従って、基板1を基板温度調節装置30からチャック10へ搬送する際、基板搭載台31の表面に設けた複数の孔から複数の突き上げピン32を上昇させて、基板1を基板搭載台31から持ち上げるときに、剥離帯電が発生するのを抑制することができる。
本発明のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行い、あるいは、本発明のプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法を用いて温度を調節した基板をチャックへ搬送して、基板の露光を行うことにより、基板をチャックへ搬送する前に、基板の温度を効率良く均一に調節して、露光精度を向上させることができるので、高品質な表示用パネル基板を製造することができる。
例えば、図6は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等により感光樹脂材料(フォトレジスト)を塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、プロキシミティ露光装置や投影露光装置等を用いて、マスクのパターンをフォトレジスト膜に転写する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図7は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図6に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図7に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明のプロキシミティ露光装置又は本発明のプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法を適用することができる。
1 基板
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
20 マスクホルダ
30 基板温度調節装置
31 基板搭載台
32 突き上げピン
33 突起
34 送風口
35 管継手
36 配管
40 温調エア供給装置
50 基板搬送ロボット
51 ハンドリングアーム
60 ステージ駆動回路
70 主制御装置
2 マスク
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
9 チャック支持台
10 チャック
20 マスクホルダ
30 基板温度調節装置
31 基板搭載台
32 突き上げピン
33 突起
34 送風口
35 管継手
36 配管
40 温調エア供給装置
50 基板搬送ロボット
51 ハンドリングアーム
60 ステージ駆動回路
70 主制御装置
Claims (6)
- 基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置において、
前記チャックへ搬送する前の基板を搭載して、基板の温度を調節する基板温度調節装置と、
基板を前記基板温度調節装置から前記チャックへ搬送する基板搬送手段とを備え、
前記基板温度調節装置は、
基板を搭載する基板搭載台と、
前記基板搭載台の表面に設けられ、基板の下面を支持して、前記基板搭載台と基板との間に隙間を形成する複数の突起と、
前記基板搭載台の表面に設けられ、前記基板搭載台と基板との間に形成された隙間へ温度調節された気体を流す複数の送風口と、
前記複数の送風口へ温度調節された気体を供給する供給装置とを有することを特徴とするプロキシミティ露光装置。 - 前記基板温度調節装置は、
前記基板搭載台の表面に設けられた複数の孔と、
各孔に挿入され、前記基板搬送手段が基板を前記基板温度調節装置から前記チャックへ搬送する際、各孔から上昇して基板を前記基板搭載台から持ち上げる複数の突き上げピンを有することを特徴とする請求項1に記載のプロキシミティ露光装置。 - 基板を支持するチャックと、マスクを保持するマスクホルダとを備え、マスクと基板との間に微小なギャップを設けて、マスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法であって、
チャックへ搬送する前の基板を、基板の温度を調節する基板温度調節装置に設けた基板搭載台に搭載し、
基板搭載台の表面に設けた複数の突起により基板の下面を支持して、基板搭載台と基板との間に隙間を形成し、
基板搭載台の表面に設けた複数の送風口から、基板搭載台と基板との間に形成した隙間へ温度調節した気体を流して、基板の温度を調節することを特徴とするプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法。 - 基板を基板温度調節装置からチャックへ搬送する際、基板搭載台の表面に設けた複数の孔から複数の突き上げピンを上昇させて、基板を基板搭載台から持ち上げることを特徴とする請求項3に記載のプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法。
- 請求項1又は請求項2に記載のプロキシミティ露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
- 請求項3又は請求項4に記載のプロキシミティ露光装置の基板温度調節方法を用いて温度を調節した基板をチャックへ搬送して、基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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