JP2011121197A - 記録ヘッドの回復処理方法、および、それを用いるインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回復処理後、記録ヘッドにおけるインク吐出口内に気泡を残さず、インク吐出口形成面に固着した増粘インク等の付着物を除去する効果を高めることができること。
【解決手段】記録ヘッド44のインク吐出口形成面に対しワイパー22によるウェットワイピング処理を行った後、気泡除去処理として、記録ヘッド44内の電気熱変換素子46Eiまたは発熱素子46Hにより、記録ヘッド44が加熱された後、制御ユニット部50が記録ヘッド44に予備吐出K1および予備吐出K2動作を行わせるもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクを吐出し記録動作を行う記録ヘッドの回復処理方法、および、それを用いるインクジェット記録装置に関する。
記録媒体の記録面に対しインクを吐出し記録動作を行うインクジェット記録装置においては、記録ヘッドのインク吐出口からのインク吐出を正常に保つための対策として、例えば、回復処理部を含んで構成されている。その回復処理部は、記録部の各記録ヘッドに対してそれぞれ、回復処理を行う。
そのような回復処理部としては、吸引動作、ワイピング動作、予備吐出(ワイピング動作に使用されるワイパーがインク吐出口を通過するときにインク吐出口よりインクを吐出する動作(以下、予備吐出ともいう))、加熱動作等を行うものが知られている。その回復処理部によって、記録ヘッド内の増粘したインクや微細な気泡等が確実に外部に排出されるとともに、記録ヘッドのインク吐出口が形成されたインク吐出口形成面に付着した異物やインクミスト等が除去されることとなる。
例えば、特許文献1および特許文献2にも示されるように、ワイピング動作においては、所定の条件が成立する場合、インク吐出口形成面をワイパーによって清掃する技術が広く適用されている。所定の条件が成立する場合とは、例えば、記録ヘッドからのインクの吐出後、記録ヘッドを使用しない期間が所定時間経過後、あるいは、吸引動作を実行した後などである。
これにより、液体吐出装置としてのインクジェット記録装置に搭載する液体吐出手段としてのインクジェットヘッドの性能が維持されることとなる。その場合、ワイパーによる清掃能力を向上させるとともに、インク吐出口形成面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去するために上述の予備吐出の技術を適用することも提案されている。
例えば、特許文献1では、記録ヘッドのインク吐出口(特許文献1ではノズルと呼称される)における乾き、気泡の混入、目詰まりを防止するための方法が提案されている。斯かる方法においては、クリーナが複数のインク吐出口の配列方向にワイピングを行う場合、クリーナが記録ヘッドのインク吐出口の先端面を擦り、クリーニングを行う際、画像形成に関与するインク吐出口、あるいは、画像形成(文字形成等の記録、プリント)に関与しない他のインク吐出口からインクを噴射させる。これにより、インクを押し流しながら、その先端面をクリーニングすることが提案されている。その結果、インク吐出口の線端面に付着した粘度の比較的高いインクが除去されるという効果を奏する。
また、特許文献2においては、長時間にわたる不使用状態後、記録ヘッドのインク吐出口において目詰まりが発生することを防止するためのインクジェット印刷ヘッドの整備方法が提案されている。このような方法においては、印刷ヘッドがワイパーまで移動されるとき、印刷ヘッドのインク吐出口からインクをワイパーに対し吐出させた後、濡れたワイパーによってノズル板から蓄積されたインクを拭き取ることが提案されている。
さらに、特許文献3においては、ワイパーが、記録ヘッドのインク吐出口形成面をインク吐出口の配列方向に垂直な方向にワイピングする場合において、ワイパーによる拭き取り前および拭き取り中に記録ヘッドのインク吐出口形成面を湿らす方法が提案されている。斯かる方法においては、記録ヘッドからのインクがワイパーブレードの先行表面に付着するとともに、記録ヘッドの前縁領域および後縁領域にも付着することによってインク吐出口形成面に付着したインクが除去し易くなる。従って、インク吐出を併用することにより汚れの除去性能を向上させることとなる。
特開昭59−045161号公報 特開平07−148934号公報 特開平11−342620号公報
上述の回復処理において、ワイピング処理をしながら予備吐出を行う場合、ワイパーブレードによりインク吐出口形成面を拭う動作を行わせるとき、インク吐出口形成面は清浄化される。
しかしながら、ワイパーブレードの先端がインク吐出口形成面をなぞっているので雰囲気中の空気の一部がインク吐出口内に押し込まれることにより、得られた記録画像の画質の劣化の原因ともなるインク吐出口内に気泡が発生する虞がある。特に、ワイピング処理は、上述の吸引動作や加熱動作による回復などによって「ノズル内の気泡除去」の後に行われることが多く、これでは気泡を除去した後、再び気泡を発生させてしまう結果となる。
以上の問題点を考慮し、本発明は、回復処理後、記録ヘッドにおけるインク吐出口内に気泡を残さず、インク吐出口形成面に固着した増粘インク等の付着物を除去する効果を高めることができる記録ヘッドの回復処理方法等を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法は、複数のインク吐出口を含んでなるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対し相対的に移動可能に配されるワイパー部材の先端部を、インク吐出口からインクをワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら該記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去するウェットワイピング処理工程と、ウェットワイピング処理工程において、ワイパー部材の先端部が摺接され付着物が除去された記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去処理工程と、を含んでなる。
また、本発明に係るインクジェット記録装置は、複数のインク吐出口を含んでなるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対し相対的に移動可能に配され、インク吐出口形成面に当接し付着した付着物を除去するワイパー部材を有する回復処理部と、ワイパー部材または前記記録ヘッドを移動させる移動機構部と、記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去手段と、回復処理部、記録ヘッド、および、気泡除去手段の動作制御を行う制御部と、を備え、制御部は、記録ヘッドに、インク吐出口からインクをワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら、移動機構部に、ワイパー部材の先端部を記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去する動作を行わせた後、気泡除去手段に気泡の除去の動作を行わせることを特徴とする。
さらに、本発明に係るインクジェット記録装置は、複数のインク吐出口を含んでなるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対し相対的に移動可能に配され、インク吐出口形成面に当接し付着した付着物を除去するワイパー部材を有する回復処理部と、ワイパー部材または記録ヘッドを移動させる移動機構部と、記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去手段と、回復処理部、記録ヘッド、および、気泡除去手段の動作制御を行う制御部と、を備え、制御部は、記録ヘッドに、インク吐出口からインクをワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら、移動機構部に、ワイパー部材の先端部を記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去するウェットワイピング動作を行わせた後、記録ヘッドを作動させることなく、移動機構部に、ワイパー部材の先端部を記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去するドライワイピング動作を行わせ、記録ヘッドに予備吐出動作を行わせた後、気泡除去手段に、気泡を除去する動作を行わせることを特徴とする。
本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法、および、それを用いるインクジェット記録装置によれば、ウェットワイピング処理工程において、ワイパー部材の先端部が摺接され付着物が除去された記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去処理工程と、を含んでなる。従って、回復処理後、記録ヘッドにおけるインク吐出口内に気泡を残さず、インク吐出口形成面に固着した増粘インク等の付着物を除去する効果を高めることができる。
本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の各実施例が適用されるインクジェット記録装置に備えられる制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の一例が適用されたインクジェット記録装置の要部の構成を概略的に示す斜視図である。 図2に示される例における記録部に備えられるヘッドインクカートリッジを拡大して示す斜視図である。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第1実施例が適用されたヘッドインクカートリッジにおける記録ヘッドの一部を部分的に拡大して示す平面図である。 (A),(B),(C)は、それぞれ、図4に示されるヘッドインクカートリッジにおける記録ヘッドの一部を部分的に拡大して示す断面図である。 図4に示される記録ヘッドの一部を、発熱素子とともに部分的に拡大して示す平面図である。 図2に示されるインクジェット記録装置に備えられる制御ブロックの構成を示すブロック図である。 (A)および(B)は、それぞれ、図2に示される例における動作説明に供される図である。 図2に示される例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、ウェットワイピング処理において実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 図2に示される例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、気泡除去処理において実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 図2に示される例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、加熱シーケンスにおいて実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 図2に示される例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、加熱保持シーケンスにおいて実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 図2に示される例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、発熱素子を用いた加熱シーケンスにおいて実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 図2に示される例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、発熱素子を用いた加熱保持シーケンスにおいて実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第2実施例が適用されたヘッドインクカートリッジにおける記録ヘッドの一部を部分的に拡大して示す平面図である。 図15に示されるヘッドインクカートリッジにおける記録ヘッドの一部を部分的に拡大して示す断面図である。 (A),(B),および(C)は、それぞれ、本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第2実施例の動作説明に供される図である。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第2実施例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、ウェットワイピング処理において実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第2実施例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、ウェットワイピング処理において実行するプログラムの他の一例をあらわすフローチャートである。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第3実施例が適用されたヘッドインクカートリッジにおける記録ヘッドの一部を部分的に拡大して示す平面図である。 (A)および(B)は、それぞれ、本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第3実施例の動作説明に供される図である。 本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第4実施例において、制御ユニットが、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、それが、回復処理において実行するプログラムの一例をあらわすフローチャートである。
図2は、本発明に係る記録ヘッドの回復方法におけるいくつかの実施例が用いられるインクジェット記録装置としてのシリアル型のインクジェットプリンタの要部を概略的に示す。なお、本発明に係る記録ヘッドの回復方法の一例は、他のインクジェット装置、例えば、プリンタ(プリンタ複合機を含む)、電子デバイス等の製造装置、捺染装置などの産業用プリント装置に適用されてもよい。
図2において、装置本体のシャーシ(不図示)は、インクジェットプリンタの骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっている。その装置本体内に収納、保持される記録動作機構としては、記録媒体としての記録シートPAを装置本体内へと順次、矢印Fの示す方向に1枚ずつ自動的に給送する自動給送部(不図示)と、搬送部と、を含んで構成されている。
その搬送部は、自動給送部から1枚ずつ送出される記録シートPAをプラテン(不図示)上の所定の記録位置へと導くと共に、記録位置から排出部へと記録シートPAを導く。
また、記録動作機構としては、加えて、記録位置に搬送された記録シートPAの記録面に対し所望の記録を行なう記録部と、後述する記録部の記録ヘッド44に対する回復処理を行う回復部10とを含んで構成されている。
上述の搬送部は、搬送ローラ32Aおよび32Bと、給紙ローラ34Aおよび34Bと、搬送ローラ32Aおよび32B、排紙ローラ(不図示)とを含んで構成されている。排紙ローラは、給紙ローラ34Aおよび34Bにより搬送され印刷された記録シートPAを排紙部に向けて搬送する。
搬送ローラ32Aおよび32B、給紙ローラ34Aおよび34Bは、それぞれ、自動給送部からの1枚ずつ送出される記録シートPAを記録部の記録ヘッド44の記録動作およびキャリッジ24の往復動作に応じた所定の送り量をもって断続的に搬送する。
搬送ローラ32Aおよび32B、給紙ローラ34Aおよび34B、および、排紙ローラは、それぞれ、歯車減速機構等を介して伝達される駆動モータ78(図7参照)の回動力により駆動される。駆動モータ78は、後述する制御ブロックにより駆動制御される。なお、斯かる例において、記録媒体としての記録シートPAは、紙、プラスチックシート等であってもよい。また、インクジェットプリンタを備える製造装置または捺染装置の場合、それぞれ、記録シートPAが、ガラス基板、布地であってもよい。
上述したような構成により、主走査と、副走査とを繰り返しながら、記録シートPAの記録面に画像が記録されることとなる。主走査は、記録ヘッド44を主走査方向(図2における直交座標系におけるX座標軸方向)に移動させながら記録ヘッド44にインク吐出動作を行わせる。副走査は、記録シートPAを主走査方向と交差する副走査方向(図2における直交座標系におけるY座標軸方向)へと搬送させる。
記録部
その記録部は、ガイドシャフト28によって移動可能に支持されたキャリッジ24と、このキャリッジ24に着脱可能に搭載されインクタンク部40および記録ヘッド44を含むヘッドインクカートリッジ26(図3参照)とを主な要素として含んで構成される。
キャリッジ24の底面部には、タイミングベルト30が連結されている。タイミングベルト30は、所定の間隔をもって離隔して上述のシャーシに回動可能に配される一対のプーリに巻き掛けられている。一方のプーリは、キャリッジモータ80(図7参照)の出力軸に連結されている。後述する制御ブロックにより駆動制御されるキャリッジモータ80が作動状態とされることによって、キャリッジ24が、図示が省略されるプラテン上に搬送された記録シートPAの記録面の上方となる位置で図2においてX座標軸に沿って往復動せしめられる。
さらに、キャリッジ24は、記録ヘッド44が記録動作を行っていない場合、あるいは、記録ヘッド44の回復処理を行う場合、図2において破線で示されるように、記録シートPAの搬送路から側方に向けて離隔したホームポジションHに待機する。記録ヘッド44が記録動作開始前、ホームポジションHに記録ヘッド44を伴って待機しているキャリッジ24は、後述するホストコンピュータからの記録動作開始命令および画像データが画像入力部に入力されるとき、X座標軸方向に移動開始される。その際、記録ヘッド44は、その複数のインク吐出口からインクを記録面PSに向けて吐出することにより、記録を行う。一走査分の画像データに基づく記録ヘッド44の記録動作が終了するとき、キャリッジ24は、ホームポジションHに戻り、再び、X座標軸方向へと移動され、次の一走査分の画像データに基づいて記録ヘッド44が記録動作を行う。
キャリッジ24には、フレキシブルプリントケーブルFPC(不図示)の一端が接続されている。また、フレキシブルプリントケーブルFPCの一端はキャリッジ24に搭載されたキャリッジ基板に接続されている。そのキャリッジ基板は、キャリッジ24に搭載されたプリント基板ユニットであり、フレキシブルプリントケーブルFPCを通じて記録ヘッド44との信号の授受を行うインターフェースとして機能する。キャリッジ基板は、エンコーダスケールとエンコーダセンサとの相対位置を検出し、その検出出力信号をフレキシブルフラットケーブルFPCを通じて後述する制御ブロックに出力する。エンコーダスケールとエンコーダセンサとの相対位置の検出は、エンコーダスケール(不図示)に沿ったキャリッジ24の移動に伴ってエンコーダセンサから出力されるパルス信号に基づきなされる。エンコーダスケールの両端は、シャーシの両側部にそれぞれ支持されている。
フレキシブルプリントケーブルFPCの他端のコンタクト部とヘッドインクカートリッジ26に設けられた電気配線基板42のコンタクト部とが電気的に接続される。これにより、記録のための各種情報の授受やヘッドインクカートリッジ26の記録ヘッド44への電力の供給などが可能とされる。
ヘッドインクカートリッジ
記録部に用いられるヘッドインクカートリッジ26は、図3に拡大されて示されるように、各インク色の染料インクを個別に貯留するサブインクタンク部40と、記録ヘッド44とを有している。記録ヘッド44は、サブインクタンク部40から供給される各インクを後述するホストコンピュータからの記録情報に応じてインク吐出口から吐出させる。
各サブインクタンク部40は、所定の内容積を有する複数個のインク収容室を有している。各インク収容室は、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色の染料インクが収容されている。なお、インクは、染料インクに限られることなく、例えば、顔料インクであってもよい。
記録ヘッド44は、各インク用の記録素子基板と、図示が省略されるが、第1のプレート、電気配線基板、第2のプレート、流路形成部材、フィルター、シールゴム等を含んで構成されている。記録ヘッド44は、記録シートPAの記録面PSに対向し各インク収容室に対応してそれぞれ、設けられる。
記録素子基板は、例えば、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体(電気熱変換素子)を用いて記録を行うバブルジェット(登録商標)方式のサイドシュータタイプとされ、1枚の基板で構成されている。
その記録素子基板は、例えば、その表面に薄膜が形成されているシリコン(Si)製の基板と、その基板上に形成されるオリフィスプレートとから構成されている。
上述のシリコン(Si)製の基板は、例えば、各色のインク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口が一体に略中央に裏面に開口するように形成されている。そのインク供給口における長手方向の周縁には、図5(A)に部分的に拡大されて示されるように、電気熱変換素子46Ei(i=1〜8)が相対向してそれぞれ1列ずつ複数個、配列形成されている。なお、図5(A)において、ブラックインクを吐出するインク吐出口列46Aiを代表して示す。
基板上に形成されるオリフィスプレートには、図4に部分的に拡大して示されるように、発泡室44Rと、インク流路壁と,インク吐出口46ai(i=1〜8)とがフォトリソグラフィ技術により形成される。発泡室44Rは、各電気熱変換素子44Eiに対応している。インク流路壁は、各発泡室44Rと共通液室44CCとを連通させる各インク流路44Fとを形成する。なお、図4においては、代表的に、例えば、ブラックインクを吐出するインク吐出口列46Aiを示す。
従って、隣接するインク吐出口46aiおよび発泡室44Rは、互いにインク流路壁により仕切られることとなる。
そのインク供給口に連通する共通液室44CCには、インク供給口から供給されたインク中にゴミが含まれていた場合、そのゴミをトラップする等の目的により、複数個のフィルター48が設けられている。
インク吐出口46aiからなるインク吐出口列46Aiは、記録素子基板の移動方向、即ち、図2におけるX座標軸に沿った方向に対し略直交する方向に二列、電気熱変換素子44Eiの配列に対応して形成されている。
インク吐出口46aiは、例えば、5plのインク滴を吐出可能な横断面積、具体的には、直径16.4μmを有する円形の孔で形成されている。各インク吐出口46aiに連通する発泡室44R,インク流路44F,電気熱変換素子44Eiの寸法も、それぞれ、それに合わせて調整されている。具体的には、発泡室44Rの一辺の幅Wrは29(μm)、インク流路44Fの幅Wfは22.5(μm)に設定されている。電気熱変換素子44Eiの形状は、19.4×21.6(μm)の長方形で形成されている。
上述したようなヘッドインクカートリッジ26は、記録ヘッドのインク吐出口を塞ぐように、表面に保護テープ(不図示)を貼った状態で包装されたものが流通される。
また、記録ヘッド44は、図6に示されるように、記録ヘッド44を加熱する発熱素子46Hを有する加熱用基板を備えている。さらに、加熱手段としての加熱用基板は、記録ヘッド44の温度を検出し検出出力信号を送出するダイオードセンサ82(図7参照)を備えている。
なお、上述において、記録素子が発熱素子である記録ヘッドを用いた例について説明したが、斯かる例に限られることなく、例えば、圧電素子としてのピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式など、他の方式が用いられてもよい。記録素子として圧電素子(ピエゾ素子)を用いる一例の場合、記録ヘッドがインクの温度を上げるための発熱素子を別個に持っていれば良い。
回復処理部
回復処理部10は、例えば、クリーニングワイパーユニットと、ワイパーユニット移動機構部と、キャップ14と、上述の加熱用基板とを含んで構成されている。クリーニングワイパーユニットは、上述のホームポジションHにおいて、所定距離の範囲内でX座標軸に沿って往復移動可能に配される。ワイパーユニット移動機構部は、図示が省略されるが、クリーニングワイパーユニットを移動可能に支持する。キャップ14は、クリーニングワイパーユニットの下方の位置に昇降動可能に支持され、その真上に位置した記録ヘッド44のインク吐出口形成面全体を覆う。
クリーニングワイパーユニットは、ワイパー部材としてのワイパー22と、ワイパー22を保持するワイパーホルダー20とを含んで構成されている。
ワイパーホルダー20は、キャップ14がその下方の位置に移動して待機しているとき、図示が省略される往復動機構部によって、図2においてX座標軸に沿ってスライドせしめられる。これにより、ワイパーホルダー20は、ワイパー22の先端部が記録ヘッド44のインク吐出口形成面に摺接しながらインク吐出口形成面に残留したインク滴や紙粉などのごみをワイピングするように構成されている。
キャップ14は、密封位置と、昇降機構部16により下降せしめられることにより、吐出口形成面から離脱する開放位置との間を移動できる構成を備えるものとされる。
その密封位置において、キャップ14は、詳細な構成の図示が省略される昇降機構部16により、図2におけるZ座標軸方向に沿って上昇され、ホームポジションHにおいて真上となる位置に配される記録ヘッド44のインク吐出口形成面に密着する。
上述の往復動機構部および昇降機構部16は、減速機構部12を介して後述する回復系モータ18(図7参照)出力軸からの駆動力により駆動される。回復系モータ18は、後述する回復系制御回路68(図7参照)により制御される。
また、上述の加熱用基板は、後述するヘッド温度制御回路70により制御される。
制御ブロック
インクジェットプリンタにおいては、上述の構成に加えて、図7に示されるように、制御ブロックを備えている。制御ブロックは、記録ヘッド44の記録動作制御、記録シートPAの搬送制御、キャリッジ24の移動制御、および、回復部10におけるワイパー22のワイピング動作、および、キャップ14の動作制御を行う。
制御ブロックは、制御部としての制御ユニット部50を備える。制御ユニット部50は、中央処理演算部(CPU)52と、リードオンリーメモリ(ROM)54、ランダムアクセスメモリ(RAM)56とを主な要素として含んで構成される。中央処理演算部(CPU)52は、記録ヘッド44、キャリッジモータ80、回復系モータ18、駆動モータ78等の動作制御を各制御回路を介して行う。リードオンリーメモリ(ROM)54、ランダムアクセスメモリ(RAM)56は、それぞれ、プログラムデータ、または、供給された各制御データ、画像データ等をそれぞれ、格納する。
また、制御ユニット50には、メインバスライン58を介して画像入力部62、および、画像信号処理部64も接続されている。さらに、後述する操作部66、回復系制御回路68、ヘッド温度制御回路70、ヘッド駆動制御回路72、キャリッジ駆動制御回路74、記録シートPAの搬送制御回路78等が、メインバスライン58を介して互いに接続されている。
中央処理演算部(CPU)52は、インクジェットプリンタとは別個に設けられる例えば、ホストコンピュータ60から図示が省略される双方向型通信部を介して供給されるデータ群DGに基づいて動作制御する。即ち、制御ユニット部50は、リードオンリーメモリ(ROM)54に格納されているプログラムに従って、メインバスライン58を介して、画像入力部62、画像信号処理部64、ヘッド駆動制御回路72、および、回復系制御回路68等の各デバイスを制御する。
中央処理演算部52には、ホストコンピュータ60からの制御データ、および、印刷される画像をあらわす画像データ等を含むデータ群DG,図示が省略されるエンコーダセンサ、紙端検出センサ等から供給される検出データ群DS等が供給される。また、中央処理演算部52には、操作部66からのインクジェットプリンタにおける電源投入をあらわす作業開始指令および予備吐出および回復処理の指令をあらわすデータDA等の他のデータもメインバスライン58を介して供給される。
リードオンリーメモリ(ROM)54は、画像入力部62、画像信号処理部64、ヘッド駆動制御回路72等の各デバイスを制御するためのプログラムが格納されている。
また、ランダムアクセスメモリ(RAM)56は、データ群DGおよび検出データ群DSとに対応した記録用のデータバッファとしての記録領域を有している。また、ランダムアクセスメモリ(RAM)56は、各モータ制御用データバッファとしての記憶領域を有している。
中央処理演算部52は、RAM56から読み出されたデータ群に基づいて画像信号処理部64に、所定の画像処理を行わせる。これにより、画像信号処理部64は、記録動作制御データを形成し、それを、記録ヘッド44を制御するヘッド駆動制御回路72にメインバスライン58を介して供給する。その際、RAM56に格納された各データは、中央処理演算部52から供給される読み出しタイミング信号に応じて1バンド幅分ごとに読み出され、画像処理のためにそれが各種の同期信号およびクロック信号とともに画像信号処理部64に順次、供給される。
画像信号処理部64において、その画像処理は、例えば、マスキングデータ処理、各データに基づいて色変換データテーブルが参照されて色データを得るパレット変換、その得られた色データに対して二値化処理を行う多値/二値変換処理を含む。また、画像処理においては、加えて、ニ値化処理された信号を分配する信号分配処理、およびレジ調整等を含む。
ヘッド駆動制御回路72は、画像信号処理部64からの記録動作制御データに基づく同期信号に応じて記録駆動制御信号を形成し、それを記録ヘッド44に供給する。記録ヘッド44は、記録駆動制御信号に基づいて断続的に搬送される記録シートPAの記録面PSに対しインク滴IDを吐出し記録動作を行う。
また、中央処理演算部52は、上述のように、記録ヘッド44に記録動作を行わせるとともに、検出データ群DSに基づいて制御データCDをキャリッジ駆動制御回路74に供給する。これにより、ヘッドカートリッジ26が搭載されたキャリッジ24が記録シートPAの記録面PSの上方に対し図2におけるX座標軸方向に沿って往復動される。キャリッジ駆動制御回路74は、制御データCDに基づいて駆動制御信号を形成し、それをキャリッジモータ80に供給する。これにより、キャリッジモータ80が作動されるとき、キャリッジ24が、後述するように、記録シートPAの記録面PSが所定量、搬送されるごとに移動せしめられる。
中央処理演算部52は、所定の用紙送り量、例えば、1200dpi単位の送り量で記録シートPAの記録面PSをキャリッジ24の搬送方向に対し直交する方向、即ち図2において矢印Fの示す方向に搬送すべく、制御データFDを搬送制御回路76に供給する。搬送制御回路76は、制御データFDに基づいて駆動制御信号を形成し、それを駆動モータ78に供給する。これにより、駆動モータ78が作動されるとき、記録シートPAが、記録ヘッド44の記録動作終了ごとに所定の送り量で送られる。
中央処理演算部52は、インクジェットプリンタにおける操作部66からのインクジェットプリンタにおける電源投入をあらわす作業開始指令および予備吐出および回復処理の指令をあらわす指令データDAに基づいて回復系制御回路68に上述の回復部の動作を行わせる。なお、操作部66からの指令データDAには、ヘッドインクカートリッジ26の交換の指令をあらわすデータも含まれる。
その際、中央処理演算部52は、後述するように、回復処理における気泡除去のための記録ヘッド44の温度を調整制御すべく、制御データDHを形成する。中央処理演算部52は、それをヘッド温度制御回路70に供給し、発熱素子46Hを有する加熱用基板の動作制御を行う。ヘッド温度制御回路70は、ダイオードセンサ82からの検出出力信号STおよび制御データDHに基づいて、記録ヘッド44が所定の温度となるようにフィードバック制御すべく、発熱素子46Hへの制御パルス信号を形成し、それを加熱用基板に供給する。
また、中央処理演算部52は、記録ヘッド44の温度が所定の温度に維持されるように、例えば、記録動作開始以前において記録ヘッド44を予備加熱すべく、ダイオードセンサ82からの検出出力信号STに基づいてヘッド駆動制御回路72に行わせる。即ち、ヘッド駆動制御回路72は、インクが吐出しない程度の記録駆動制御信号を形成し、それを記録ヘッド44に供給する動作を行わせる。
なお、上述の例においては、ホストコンピュータ60が画像入力部62に接続されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、デジタルカメラが画像入力部62に接続される構成であってもよい。
(実施例1)
本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第1実施例は、図1に示されるように、ウェットワイピング処理工程および気泡除去処理工程を含んでなる。
回復処理を行うにあたっては、例えば、図5(B)に拡大されて示されるように、記録ヘッド44内のインクが増粘した付着物FS(以下、インク増粘物FSともいう)がインク吐出口46aiの周縁(インク吐出口形成面近傍)または内部に付着したことに起因したインクの不吐出が発生する場合がある。記録ヘッド44内のインクが増粘する場合としては、例えば、記録ヘッド44にキャップ14が装着される前にインクジェットプリンタの電源が誤って落とされてしまったときなど、インク吐出口46ai付近のインクが増粘することが考えられる。
そのような事態が使用者により確認された場合、使用者により操作部66が操作されることによって、回復処理の指令をあらわすデータDAが制御ユニット部50に供給される。
図1において、制御ユニット部50は、操作部66からの回復処理の指令をあらわすデータDAに基づいて回復処理を開始し、ステップSA1において、ウェットワイピング処理プログラムを実行しステップSA2に進む。次に、ステップSA2において、気泡除去処理プログラムを実行し、回復処理を終了する。
上述のウェットワイピング処理プログラムの開始時点においては、ホームポジションHに配される記録ヘッド44のインク吐出口形成面がキャップ14によって覆われた状態とされる。
制御ユニット部50は、図9に示されるように、操作部66からの回復処理の指令をあらわすデータDAに基づいてキャップ14をインク吐出口形成面に対し離隔させインク吐出口形成面に対し所定距離、ワイパー22を移動させるべく、制御データDRを形成する。制御ユニット部50は、それを回復系制御回路68に供給する。これにより、回復系制御回路68は、図2においてキャップ14をZ座標軸方向に沿って下降させ、ワイパー22をX座標軸に沿って所定距離だけ、所定の移動速度で移動させるべく、制御信号を形成しそれを回復系モータ18に供給する。
従って、図8(A)に拡大されて示されるように、先ず、弾性のあるワイパー22の先端部が湾曲した状態でインク吐出口形成面に向けて近接せしめられる。ワイピング開始位置X=X0における侵入量Tは、例えば、1.7mmに設定されている。その侵入量Tとは、図8(A)において、ワイピング処理以前において、二点鎖線で示されるワイパー22の最先端の位置と記録ヘッド44のインク吐出口形成面の位置との間の高低差Tをいう。所定の移動速度Vは、例えば、5inch/sに設定されている。
次に、ワイパー22の先端部が、開始位置X0とインク吐出口46ai近傍の位置との間にある図8(B)における所定の位置X1に到達する。その際、制御ユニット部50は、記録ヘッド44に、ワイパー22の先端部がインク吐出口列46Aiを通過するまでワイパー22の先端部に向けて予備吐出を行わせるべく、予備吐出制御データDPを形成する。制御ユニット部50は、それをヘッド駆動制御回路72に供給する。これにより、ヘッド駆動制御回路72は、所定の吐出周波数を有する駆動パルス信号を形成し、それを記録ヘッド44に供給する。従って、記録ヘッド44は、所定のインク吐出量(体積)、例えば、5plのインク滴IDを2500発(インク吐出数、以下、吐出数ともいう)だけ吐出するものとされる。
上述した制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行するウェットワイピング処理プログラムの一例を、図9に示されるフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット部50は、ステップSB1において、ワイパー22をワイピング開始位置X=X0に侵入量Tで当接させステップSB2に進む。次に、ステップSB2において、ワイパー22を複数のインク吐出口列46Aiの配列方向と交差する+X座標軸方向に移動速度Vで移動させるべく、制御データDRを形成し、回復系制御回路68に供給する。制御ユニット部50は、ステップSB2に続くステップSB3において、ワイパー22がインク吐出口列46Aiを通過する前の所定位置X=X1で予備吐出を吐出開始すべく、予備吐出制御データDPを形成し、それをヘッド駆動制御回路72に供給する。制御ユニット部50は、続くステップSB4において、ワイパー22の先端部がインク吐出口列46Aiを通過した直後、予備吐出制御データDPの供給を停止し、インク吐出を終了する。そして、ステップSB5において、制御ユニット部50は、ワイパー22を上述の+X座標軸方向への移動を停止し、ウェットワイピング処理を終了する。
上述の記録ヘッド44に対し上述のウェットワイピング処理を行った後、清浄化の性能が、本発明者によって検証された。
本発明者は、ウェットワイピング処理によるインク吐出口形成面に付着した増粘インクや紙ケバ(ゴミ)に対する除去性能の確認を行った。
検証される記録ヘッド44は、図5(B)に示されるように、増粘インクFSがインク吐出口46ai近傍に付着しているものとされる。増粘インクFSは、インク吐出口列46Aiの8個のインク吐出口46aiのうち2個のインク吐出口46aiだけに付着している。但し、インク吐出口内に気泡などは発生していない。この状態の記録ヘッド44に対して上述のウェットワイピング処理が行われた。
その結果、全ての増粘インクFSが除去されていることが、確認された。
しかし、記録ヘッド44により印字された記録シートPAの枚数が多く、キャップ22が開放されていた時間が比較的長い場合がある。この場合、増粘インクFSが8個のインク吐出口46aiすべてに付着した場合、表1に示されるように、上述のウェットワイピング処理による1回の清掃回数では全ては除去することができなかったことが確認された。
表1は、インク吐出口列46Aiにおいて、8個のインク吐出口46aiのすべてに増粘インクFSが付着した場合、上述のウェットワイピング処理による清掃回数を異ならせたときの回復効果の結果を表す。表1の○は、増粘インクFSが全て除去されたことを表す。×は、全ての増粘インクが除去できなかったことを表す。
Figure 2011121197
この結果により明らかなように、ウェットワイピング処理による清掃回数が、0回、1回では全ては除去できないが、清掃回数を増やすことによって増粘インクFSの除去効果が上がることが確認された。
なお、本実施例は、ワイパー22をインク吐出口列の配列方向と交差するX座標軸方向に移動させているが、これに限定されることなく、ワイパー22をインク吐出口の配列方向であるY座標軸方向に移動させても同様の増粘インクFSの除去効果を得ることができる。
また、本実施例では、ワイパー22を移動させているが、これに限定されることなく、ワイパー22を停止させた状態で、記録ヘッド44をワイパー22に対し相対的に移動させても同様の増粘インクFSの除去効果を得ることができる。
さらに、本発明者により、上述のウェットワイピング処理によって増粘インクFSが全て除去されたた記録ヘッド44に対し、所定の印字のパターンに従って印字を行わせることにより、記録ヘッド44による印字が正常に行われるか否かの確認が行われた。なお、印字のパターンは、各インク吐出口の吐出または不吐出を確認できるものが利用された。
その結果、上述のウェットワイピング処理後、複数のインク吐出口が不吐出であり、その不吐出のインク吐出口46ai内に、図5(C)に示されるような、気泡AIが発生していることが確認された。
続いて、制御ユニット部50は、図1におけるステップSA2において、気泡除去処理プログラムを実行する。その際、上述した制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行する気泡除去処理プログラムの一例を、図10に示されるフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット部50は、回復系制御回路68からの上述のウェットワイピング処理終了信号に基づいて連続して気泡除去処理プログラムの実行を開始する。
図10において、制御ユニット部50は、ステップSC1において、記録ヘッド44における電気熱変換素子44Eiに対し後述する加熱シーケンスプログラムを実行し、ステップSC2に進む。ステップSC2において、記録ヘッド44に対し後述する加熱保持シーケンスプログラムを例えば、5秒間実行し、ステップSC3において記録ヘッド44に対する加熱を停止すべく、ヘッド温度制御回路70への制御データDHの供給を停止する。
続くステップSC4において、制御ユニット部50は、加熱を停止した直後の第1の設定温度である加熱設定温度で、記録ヘッド44に予備吐出動作K1(第1の予備吐出動作)を行わせるべく、予備吐出制御データDPを形成する。制御ユニット部50は、それをヘッド駆動制御回路72に供給し、ステップSC5に進む。ステップSC5において、制御ユニット部50は、温度検出するダイオードセンサ82からの検出出力信号に基づいて第1の設定温度よりも低い第2の設定温度(後述する予備吐出動作K2(第2の予備吐出動作)を実行する温度)、例えば、50℃まで記録ヘッド44を冷却させるべく、制御データDHを形成する。制御ユニット部50は、ヘッド温度制御回路70に供給しステップSC6に進む。
続くステップSC6において、制御ユニット部50は、記録ヘッド44の温度が第2の設定温度に到達したとき、その冷却を停止しステップSC7に進む。ステップSC7において、記録ヘッド44の温度が第2の設定温度まで降下したとき、ステップ1108で予備吐出K2動作を行わせるべく、予備吐出制御データDPを形成し、それをヘッド駆動制御回路72に供給し、本プログラムを終了する。
なお、自然放熱による冷却を行う場合、冷却の停止は行わないが、他の強制冷却手段により冷却させる場合、その冷却の停止を行うこととなる。
制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行する上述の加熱シーケンスプログラムの一例を、図11に示されるフローチャートを参照して説明する。
加熱シーケンスプログラムは、加熱設定温度まで記録ヘッド44の電気熱変換素子44Eiに短パルス駆動信号を加え、記録ヘッド44の温度を上げる加熱シーケンスである。
制御ユニット部50は、加熱シーケンスプログラムの開始後、ステップSD1において、ループカウンタRoop_Heatをリセット(0)としステップSD2に進む。ステップSD2において、ダイオードセンサ82からの検出出力信号STを取り込みステップSD3に進む。ステップSD3において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度(第1の設定温度)に比して大であるか否かを判断する。ステップSD3において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度(第1の設定温度)、例えば、90℃に比して小であると判断されるとき、ステップSD4に進み、記録ヘッド44の加熱を実行すべく、短パルス駆動信号を記録ヘッド44の電気熱変換素子44Eiに所定期間、例えば、270[ms](Time_Heat)供給し、ステップSD5に進む。ステップSD5において、記録ヘッド44の温度上昇を精度よく監視するために所定期間、例えば、30[ms]待機し、ステップSD6に進む。ステップSD6において、ループカウンタRoop_Heatと、最大ループカウンタRoop_HeatMaxとを比較し、Roop_Heat>Roop_HeatMaxであると判断されたならば、プログラムを終了する。
また、ステップSD3において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度(第1の設定温度)に比して大であると判断されるとき、プログラムを終了する。
さらに、ステップSD6において、Roop_Heat>Roop_HeatMaxでないと判断されたならば、ステップSD7に進み、ループカウンタRoop_Heatをインクリメント(+1)してステップSD2に進む。ステップSD2以降の各ステップは、上述と同様に実行される。
続いて、制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行する上述の加熱保持シーケンスプログラムの一例を、図12に示されるフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット部50は、第1の温度で一定時間保持する加熱保持シーケンスプログラムの開始後、ステップSE1において加熱保持タイマーTimer_Checkをリセットし(Timer_Check=0)ステップSE2に進む。ステップSE2において、加熱保持タイマーをスタートさせ、ステップSE3に進む。ステップSE3において、検出出力信号STを取り込み、続くステップSE4において、記録ヘッド44の温度が加熱保持設定温度に比して大であるか否かを判断する。ステップSE4において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度、例えば、90℃に比して小であると判断されるとき、ステップSE5に進む。ステップSE5において、記録ヘッド44の加熱を実行すべく、短パルス駆動信号を記録ヘッド44の電気熱変換素子44Eiに所定の加熱実行時間(Time_HeatKeep)、例えば、80[ms]供給し、ステップSE6に進む。ステップSE6においては、記録ヘッド44の温度上昇を精度よく監視するために所定期間、例えば、30[ms]待機し、ステップSE7に進む。ステップSE7においては、加熱保持タイマーTimer_Checkの計数時間が所定の加熱保持時間を越えているか否かを判断する。加熱保持タイマーTimer_Checkの計数時間が所定の加熱保持時間、例えば、5秒を越えている場合、プログラムを終了する。
また、ステップSE4において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度、例えば、90℃に比して大であると判断されるとき、ステップSE8に進む。ステップSE8において、加熱休止時間Time_HeatKeep_OFF[ms]、駆動パルス信号の供給を停止し、ステップSE6に進み、それ以降の各ステップを上述のように実行する。
さらに、ステップSE7において、加熱保持タイマーTimer_Checkの計数時間が所定の加熱保持時間、例えば、5秒を越えていない場合、ステップSE3に戻り、それ以降の各ステップを上述のように実行する。
上述の気泡除去処理による回復性については、本発明者により検証された。
検証にあたっては、気泡除去処理が施される記録ヘッド44における複数のインク吐出口のうちのいくつかのインク吐出口内には、気泡AIがあるものが使用された。この状態の記録ヘッド44に対して上述の加熱回復処理を行う。また、この記録ヘッド44を用いて、加熱回復処理後、記録ヘッド44の印字の良否の確認を行った。印字のパターンは、各インク吐出口のインクの吐出、不吐出、またはヨレなどを確認できるものを利用した。
表1乃至表3は、それぞれ、気泡除去処理における上述の予備吐出K1での吐出周波数と予備吐出の発数を異ならせたときの除去処理の効果の結果を表す。その際、気泡除去処理における予備吐出K2の吐出周波数は、15[kHz]、発数は45000[発]で一定とする。
下記の表2乃至表4において、○は、インク吐出口列46Aiに発生した気泡が全て除去していることを表す。また、×は、インク吐出口列46Aiに発生した気泡が全ては除去していないことを表す。
表2においては、予備吐出K1の吐出周波数が、記録ヘッド44による記録動作時において用いられる吐出周波数と等しい15[kHz]である。この結果より、予備吐出K1の発数が0発では、気泡は除去されないが、発数を増やすことによって気泡除去の効果が上がることが確認された。
以上説明したように、ノズルの表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去するためのウェットワイピング処理を行った際に発生した気泡に対して、インクを吐出するための発熱素子を用いた加熱手段によって第1の温度である90℃まで加熱する。その際、第1の温度である90℃で5秒間保持し、第1の温度である90℃で予備吐出K1を実施し、第1の温度よりも低い第2の温度である50℃まで自然放熱による冷却を実施し、第2の温度である50℃で予備吐出K2を行う。これにより、気泡を残さず、ノズルの表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去する効果を高めた回復処理方法を提供することができた。
Figure 2011121197
Figure 2011121197
Figure 2011121197
(1)第1の温度での予備吐K1の条件についての考察
表3は、予備吐K1の吐出周波数が、記録ヘッド44の記録で用いられる吐出周波数より高い20[kHz]の結果を示し、表4は、吐出周波数が30[kHz]の結果を示す。
表2において、予備吐出K1の吐出周波数が15KHzでは、回復させるのに45000発必要であった。しかし、表3および表4から明らかなように、予備吐出K1の吐出周波数が20KHzの場合、除去するのに必要な発数は20000発であり、予備吐出K1の吐出周波数が30KHz場合、除去するのに必要な発数は5000発となった。従って、徐々に予備吐出K1の吐出周波数を上げることにより、より少ない発数でも気泡除去効果が向上することが確認できた。
以上説明したように、第1の温度である90℃で実施する予備吐出K1の吐出周波数を記録ヘッド44の記録時、使用される吐出周波数より高くする。これにより、予備吐出K1においてより少ない発数でもインク吐出口の先端部にある気泡に対する除去効果を高めることができた。
(2)第2の温度での予備吐出K2の条件についての考察
上述した(1)では、予備吐出K2の吐出周波数を15[kHz]、発数を45000[発]に設定したが、ここでは、吐出周波数と予備吐出の発数を異ならせた場合について説明する。その加熱回復処理は、気泡除去処理の回復性の確認を行うものである。
考察のために気泡除去処理を行う記録ヘッド44における複数のインク吐出口のうちのいくつかのインク吐出口内には、気泡AIがある。この状態の記録ヘッド44に対して気泡除去処理における加熱回復処理を行う。
さらに、この記録ヘッド44を用いて、加熱回復処理後、記録ヘッド44の印字の良否のための確認を行った。印字のパターンは、各インク吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。
表5は予備吐出K2の吐出周波数と予備吐出発数を異ならせたときの回復効果の結果を示す。その際、予備吐出K1の吐出周波数は、15[kHz]、予備吐出K1の発数は、45000[発]で一定とする。
Figure 2011121197
表5において、○は、吐出口列46Aiに発生した泡が全て除去されていることを表す。×は、インク吐出口列46Aiに発生した気泡が全ては、除去されていないことを表す。
表5から明らかなように、予備吐出K2も予備吐出K1と同様、発数が多い方が、回復性がよいことがわかる。しかし、吐出周波数に関しては、予備吐出K1とは逆に、記録ヘッド44による記録で用いられる吐出周波数以下の方が回復性が高くなることがわかる。
以上説明したように、第2の温度である50℃で実施する予備吐出K2の吐出周波数を記録時の吐出周波数以下にすることで、より少ない発数でもインク吐出口の先端部にある気泡に対する除去効果を高めることができた。
(3)保持時間についての考察
上述の(1)、(2)では、加熱保持時間=5[sec]としたが、加熱保持時間を異ならせた場合について説明する。
ここでの加熱回復処理では、図10に示される気泡除去処理おける回復性の確認を行った。記録ヘッド44における複数のインク吐出口のうちいくつかのインク吐出口内には、気泡AIがある。この状態の記録ヘッド44に対して加熱回復処理を行う。さらに、この記録ヘッド44を用いて、加熱回復処理後、記録ヘッド44の印字の良否について確認を行った。印字のパターンは、各インク吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。
表6は、予備吐K1の加熱保持時間と予備吐発数を異ならせたときの回復効果の結果を示す。但し、予備吐K1の周波数は15[kHz]で一定とする。予備吐K2の周波数は15[kHz]、発数は45000[発]で一定とする。
Figure 2011121197
表6において、○は、インク吐出口列46Aiに発生した気泡が全て除去していることを表す。×は、図4の吐出口列401に発生した泡が全ては回復しないことを表す。
この結果より、加熱保持時間は長いほど少ない発数で回復性が上がることがわかった。
以上説明したように、加熱手段によって第1の温度である90℃まで加熱した後、第1の温度での保持時間を長くした後、第1の温度で予備吐出を行うことで、より少ない発数でもインク吐出口の先端部にある気泡に対する除去効果を高めることができた。更に、上述の(1)で説明したように、予備吐出K1の吐出周波数を高くするならば、より少ない発数で回復させることができる。
(4)加熱設定温度についての考察
上述の(1)〜(3)では、第1の温度である加熱設定温度=90[℃]としたが、ここでは、第1の温度である加熱設定温度を異ならせた場合について説明する。
加熱回復処理は、図10に示される気泡除去処理における回復性の確認を行った。気泡除去処理が施される記録ヘッド44のインク吐出口列46Aiにおける複数のインク吐出口46aiのうちのいくつかのインク吐出口内に気泡AIがある。この状態の記録ヘッド44に対して上述の加熱回復処理を行う。
この記録ヘッド44を用いて、加熱回復処理後、記録ヘッド44の印字の良否について確認がなされた。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。
Figure 2011121197
Figure 2011121197
表7および表8は、それぞれ、予備吐出K1及び予備吐K2の加熱設定温度と予備吐発数を異ならせたときの回復効果の結果を示す。なお、表7および表8において、○は、インク吐出口列46Aiに発生した気泡が全て除去されていることを表す。×は、インク吐出口列46Aiに発生した気泡が全て除去されていないことを表す。
表8は、予備吐K1の加熱設定温度と予備吐出発数を異ならせたときの回復効果の結果を示す。但し、予備吐出K1の吐出周波数は、15[kHz]で一定とする。また、予備吐出K2を実行する第2の温度は、50℃、吐出周波数は、15[kHz]、発数は45000[発]で一定とする。
表7から明らかなように、加熱設定温度が90℃では、除去させるのに45000発必要であった。
しかし、加熱設定温度が100℃では、除去させるのに20000発と少なくできるが、逆に、加熱設定温度が80℃では、除去させるのに60000発と多くなった。この様に、予備吐出K1の実施する加熱設定温度が高く、予備吐出K2を実行する第2の温度との差分が大きい方が、より少ない発数でも回復できることが確認された。
また、温度を120℃では、予備吐出K1の発数が0発、すなわち、予備吐出K1を行わない加熱回復処理であっても同様の効果を得ることができることが確認された。
一方、表8は、予備吐出K2の加熱設定温度と予備吐出発数を異ならせたときの回復効果の結果を示す。また、予備吐出K2の吐出周波数は、15[kHz]で一定とする。また、予備吐出K1を実行する第1の温度は、90℃、吐出周波数は、15[kHz]、発数は、45000[発]で一定とする。
表8から明らかなように、加熱設定温度が50℃では、回復させるのに45000発必要であった。
しかし、加熱設定温度が40℃では、回復させるのに20000発と少なくできるが、逆に、加熱設定温度が60℃では、回復させるのに60000発と多くなった。この様に、予備吐出K2の実施する加熱設定温度が低く、予備吐出K1を実行する第2の温度との差分が大きい方が、より少ない発数でも回復できることが確認された。
以上説明したように、加熱手段によって第1の温度をより高く加熱した後、第1の温度で予備吐出を行うことや、第2の温度をより低く冷却した後、第2の温度で予備吐出を行う。第1の温度と第2の温度との差分を大きくすることで、より少ない発数でもインク吐出口の先端部にある気泡に対する除去効果を高めることができた。
(5)加熱手段についての考察
本実施例では、記録ヘッド44を加熱する発熱素子46Hを有する加熱用基板を備え、即ち、記録ヘッドの温度を調整するための保温ヒータが設けられている構成において、図10に示される気泡除去処理による回復性の確認を行った。
気泡除去処理を行う記録ヘッド44におけるインク吐出口列46Aiの複数のインク吐出口のうちのいくつかのインク吐出口には、気泡AIがある。この状態の記録ヘッド44に対して加熱回復処理が施された。また、この記録ヘッド44を用いて、記録ヘッド44の印字の良否について確認を行った。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。
加熱手段についての考察にあたり、上述の例においては、図11に示されるように、短パルス駆動信号を記録ヘッド44の電気熱変換素子44Eiに所定期間、供給する。これにより、記録ヘッド44が加熱されたが、その代わりに、図12および図13に示されるように、記録ヘッド44を加熱する発熱素子46Hに駆動パルス信号を供給して記録ヘッド44を加熱するものとされる。
図13において、加熱シーケンスプログラムは、加熱設定温度まで記録ヘッド44の発熱素子46Hに駆動パルス信号を供給し、記録ヘッド44の温度を上げる加熱シーケンスである。
制御ユニット部50は、加熱シーケンスプログラムの開始後、ステップSF1において、ループカウンタRoop_Heatをリセット(0)としステップSF2に進む。ステップSF2において、ダイオードセンサ82からの検出出力信号STを取り込む。続くステップSF3において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度(第1の設定温度)に比して大であるか否かを判断する。ステップSF3において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度(第1の設定温度)、例えば、90℃に比して小であると判断されるとき、ステップSF4に進み、記録ヘッド44の加熱を実行すべく、駆動パルス信号を記録ヘッド44の発熱素子46Hに所定期間、例えば、270[ms](Time_Heat)供給し、ステップSF5に進む。ステップSF5において、記録ヘッド44の温度上昇を精度よく監視するために所定期間、例えば、30[ms]待機し、ステップSF6に進む。ステップSF6において、ループカウンタRoop_Heatと、最大ループカウンタRoop_HeatMaxとを比較し、Roop_Heat>Roop_HeatMaxであると判断されたならば、プログラムを終了する。
また、ステップSF3において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度(第1の設定温度)に比して大であると判断されるとき、プログラムを終了する。
さらに、ステップSF6において、Roop_Heat>Roop_HeatMaxでないと判断されたならば、ステップSF7に進み、ループカウンタRoop_Heatをインクリメント(+1)してステップSF2に進む。ステップSF2以降の各ステップは、上述と同様に実行される。
続いて、制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行する上述の加熱保持シーケンスプログラムの一例を、図14に示されるフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット部50は、加熱保持シーケンスプログラムの開始後、ステップSG1において加熱保持タイマーTimer_Checkをリセットし(Timer_Check=0)、ステップSG2に進む。ステップSG2において、加熱保持タイマーをスタートさせ、ステップSG3に進む。ステップSG3において、検出出力信号STを取り込み、続くステップSG4において、記録ヘッド44の温度が加熱保持設定温度に比して大であるか否かを判断する。ステップSG4において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度、例えば、90℃に比して小であると判断されるとき、ステップSG5に進む。ステップSG5において、記録ヘッド44の加熱を実行すべく、駆動パルス信号を記録ヘッド44の発熱素子46Hに所定の加熱実行時間(Time_HeatKeep)、例えば、80[ms]供給し、ステップSG6に進む。ステップSG6においては、記録ヘッド44の温度上昇を精度よく監視するために所定期間、例えば、30[ms]待機し、ステップSG7に進む。ステップSG7においては、加熱保持タイマーTimer_Checkの計数時間が所定の加熱保持時間を越えているか否かを判断する。その判断の結果、加熱保持タイマーTimer_Checkの計数時間が所定の加熱保持時間、例えば、5秒を越えている場合、プログラムを終了する。
また、ステップSG4において、記録ヘッド44の温度が加熱設定温度、例えば、90℃に比して大であると判断されるとき、ステップSG8に進む。ステップSG8において、加熱休止時間Time_HeatKeep_OFF[ms]、駆動パルス信号の供給を停止し、ステップSG6に進み、それ以降の各ステップを上述のように実行する。
さらに、ステップSG7において、加熱保持タイマーTimer_Checkの計数時間が所定の加熱保持時間、例えば、5秒を越えていない場合、ステップSG3に戻り、それ以降の各ステップを上述のように実行する。
記録ヘッド44を加熱する発熱素子46Hに駆動パルス信号を供給して記録ヘッド44を加熱する場合においても、ウェットワイピング処理を行った後、気泡除去処理を行うことができることが確認された。従って、気泡除去手段が、制御ユニット50により制御される電気熱変換素子46Ei、または、発熱素子46H、ダイオードセンサ82を含んで構成される。これにより、気泡を残さず、ノズルの表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去する効果を高めることができる。
(実施例2)
図15および図16は、本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第2実施例が適用される記録素子基板の要部を示す。
記録素子基板は、例えば、その表面に薄膜が形成されているシリコン(Si)製の基板と、その基板上に形成されるオリフィスプレートとから構成されている。
上述のシリコン(Si)製の基板は、例えば、各色のインク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口が一体に略中央に裏面に開口するように形成されている。そのインク供給口における長手方向の周縁には、図16に拡大されて示されるように、電気熱変換素子84Ei(i=1〜8)が相対向してそれぞれ1列ずつ複数個、配列形成されている。
基板上に形成されるオリフィスプレートには、発泡室84Rと、インク流路壁と,インク吐出口86ai、86bi(i=1〜8)とがフォトリソグラフィ技術により形成される。発泡室84Rは、各電気熱変換素子84Eiに対応している。インク流路壁は、各発泡室84Rと共通液室84CCとを連通させる各インク流路84Fとを形成する。従って、隣接するインク吐出口86aiおよび発泡室84R,インク吐出口86biおよび発泡室84Rは、互いにインク流路壁により仕切られることとなる。
そのインク供給口に連通する共通液室84CCには、インク供給口から供給されたインク中にゴミが含まれていた場合、そのゴミをトラップする等の目的により、複数個のフィルター88が設けられている。
インク吐出口86aiからなるインク吐出口列86Aiは、記録素子基板の移動方向、即ち、図2におけるX座標軸に沿った方向に対し略直交する方向に一列、電気熱変換素子84Eiの配列に対応して形成されている。また、インク吐出口86biからなるインク吐出口列86Biは、記録素子基板の移動方向、即ち、図2におけるX座標軸に沿った方向に対し略直交する方向に一列、電気熱変換素子84Eiの配列に対応して形成されている。
インク吐出口86aiは、例えば、2plのインク滴を吐出可能な横断面積、具体的には、直径10.4μmを有する円形の孔で形成されている。各インク吐出口86aiに連通する発泡室84R,インク流路84F,電気熱変換素子84Eiの寸法も、それぞれ、それに合わせて調整されている。具体的には、発泡室84Rの一辺の幅Wrは22(μm)、インク流路84Fの幅Wfは11(μm)に設定されている。電気熱変換素子44Eiの形状は、13×22.4(μm)の長方形で形成されている。
インク吐出口86biは、例えば、5plのインク滴を吐出可能な横断面積、具体的には、直径16.4μmを有する円形の孔で形成されている。各インク吐出口86biに連通する発泡室,インク流路,電気熱変換素子の寸法も、それぞれ、それに合わせて調整されている。具体的には、発泡室の一辺の幅Wrは29(μm)、インク流路の幅Wfは22.5(μm)に設定されている。電気熱変換素子の形状は、19.4×21.6(μm)の長方形で形成されている。従って、2つのインク吐出口列86Aiおよび86Bi相互間において、インク吐出量が、2種類となり、即ち、第1のインク吐出口列および第2のインク吐出口列相互間においてインク吐出量が異なる。
上述した制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行するウェットワイピング処理プログラムの一例を、図18に示されるフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット部50は、ステップSH1において、図17(A)に示されるように、ワイパー22をワイピング開始位置X=X0に侵入量T(1.7mm)で当接させる。制御ユニット部50は、次に、ステップSH2において、ワイパー22を複数のインク吐出口列86Aiおよび86Biの配列方向と交差する+X座標軸方向に移動速度V(5inch/s)で移動させるべく、制御データDRを形成する。制御ユニット部50は、それを回復系制御回路68に供給する。制御ユニット部50は、ステップSH2に続くステップSH3において、ワイパー22がインク吐出口列86Aiを通過する前の所定位置X=X1で予備吐出を開始すべく、予備吐出制御データDPを形成し、それをヘッド駆動制御回路72に供給する。制御ユニット部50は、続くステップSH4において、ワイパー22の先端部がインク吐出口列86Aiを通過し、インク吐出口列86Biを通過する前の所定位置X=X2で予備吐出を開始すべく、予備吐出制御データDPを形成する。制御ユニット部50は、それをヘッド駆動制御回路72に供給し、ステップSH5に進む。制御ユニット部50は、ステップSH5において、ワイパー22の先端部がインク吐出口列86Aiを通過した直後、予備吐出制御データDPの供給を停止し、インク吐出を終了しステップSH6に進む。ステップSH6において、制御ユニット部50は、ワイパー22の先端部がインク吐出口列86Biを通過した直後、予備吐出制御データDPの供給を停止し、インク吐出を終了しステップSH7に進む。そして、ステップSH7において、制御ユニット部50は、ワイパー22を上述の+X座標軸方向への移動を停止し、ウェットワイピング処理を終了する。
上述の記録ヘッド44に対し上述のウェットワイピング処理を行った後、清浄化の性能が、本発明者によって検証された。
本発明者は、この記録ヘッドを用いて、ウェットワイピング処理によるインク吐出口形成面に付着した増粘インクや紙ケバ(ゴミ)に対する除去性能の確認を行った結果、増粘インクの全てが除去されていることが確認できた。
しかし、印字枚数が多く、キャップ14が開放されていた時間が長い時などによって、増粘インクが8個発生した場合、ウェットワイピング処理による1回の清掃回数では全ては除去することができなかった。
表9は、ウェットワイピング処理による清掃回数を異ならせたときの回復効果の結果を表す。
Figure 2011121197
但し、表9において、○は、インク吐出口列86Aiおよびインク吐出口列86Bi内に存在する増粘インクが全て除去されたことを表す。×は、吐出口列86Aiおよび吐出口列86Bi内に存在する全ての増粘インクが除去できなかったことを表す。
表9から明らかなように、ウェットワイピング処理による清掃回数が0回では回復しないが、回数を増やすことによって増粘インクの除去効果が上がることが確認された。
また、約5plを吐出する吐出口列では、増粘インクを除去するのにのウェットワイピング処理による清掃回数は2回以上が効果的であった。
しかし、約2plを吐出するインク吐出口列86Aiでは、増粘インクを除去するのに必要なウェットワイピング処理による清掃回数は4回以上となる。即ち、径の小さい吐出口ではインク増粘物の除去を行うのに必要なウェットワイピング処理による清掃回数が多くなることが確認された。
なお、ワイパー22をインク吐出口列の配列方向と交差するX座標軸方向に移動させているが、これに限定されることなく、ワイパー22をインク吐出口列の配列方向であるY座標軸方向に移動させても同様の増粘インク除去効果を得ることができる。また、ワイパー2009を移動させているが、これに限定されることなく、記録ヘッドを移動させても同様の増粘インク除去効果を得ることができる。
さらに、本発明者により、この記録ヘッドを用いて、記録ヘッドの印字の良否の確認が行われた。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出を確認できるものが利用された。
その結果、吐出口列86Aiの複数のインク吐出口、および、インク吐出口列86Biの複数のインク吐出口が不吐出であることが確認された。その不吐出のインク吐出口内に図5(C)と同様な気泡AIが発生していることが確認された。
本実施例においても、図10に示されるような、気泡除去処理による回復性の確認が行われた結果、第1の実施例と同様に、気泡が、インク吐出口86aiおよびインク吐出口86biに発生していた。
続いて、図10に示されるような気泡除去処理を行った。さらに、この記録ヘッドを用いて、記録ヘッドの印字の良否の確認が行われた。印字のパターンは、各吐出口の吐出・不吐出・ヨレなどを確認できるものが利用された。
図10は、本実施例において、一方の5plのインク吐出口列86Bi、および、他方の2plのインク吐出口列86Aiに対する予備吐出K1において、予備吐出発数を異ならせたときの気泡除去の効果を表す。但し、予備吐出K1の発数は、インク吐出口列86Aiおよびインク吐出口列86Biは、同一発数に設定される。また、予備吐出K2の吐出周波数は、15[kHz]、予備吐出K2の発数は、45000[発]で一定とする。○は、インク吐出口列86Aiおよび86Biに発生した全ての気泡が除去していることを表す。×は、インク吐出口列86Aiおよび86Biに発生した全ての気泡が除去されていないことを表す。
Figure 2011121197
表10より明らかなように、予備吐出K1の発数が、0発では回復しないが、発数を増やすことによって回復効果が上がることが確認された。
また、インク吐出口列86Biでは、除去させるのに45000発必要であった。しかし、インク吐出口列86Aiでは、除去させるのに必要な発数は100000発となり、直径の小さい吐出口では、気泡除去に必要な発数が多くなることが確認された。
同時インク吐出についての考察
本実施例では、図18に示されるような、ウェットワイピング処理を行い、インク吐出口列86Aiの吐出およびインク吐出口列86Biの吐出を順次に開始した。しかし、これに限定されることはなく、例えば、後述するように、インク吐出口列86Aiおよびインク吐出口列86Biの吐出タイミングを同時に開始してもよい。
上述した制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、上述の実行するウェットワイピング処理プログラムの一例を、図19に示されるフローチャートを参照して説明する。
制御ユニット部50は、ステップSJ1において、図17(A)に示されるように、ワイパー22をワイピング開始位置X=X0に侵入量T(1.7mm)で当接させ、ステップSJ2に進む。次に、ステップSJ2において、ワイパー22を複数のインク吐出口列86Aiおよび86Biの配列方向と交差する+X座標軸方向に移動速度V(5inch/s)で移動させるべく、制御データDRを形成し、回復系制御回路68に供給する。制御ユニット部50は、ステップSJ2に続くステップSJ3において、ワイパー22がインク吐出口列86Aiを通過する前の所定位置X=X1で、互いに同時にインク吐出口列86Aiおよび86Biにおける吐出を開始すべく、予備吐出制御データDPを形成し、それをヘッド駆動制御回路72に供給し、ステップSJ4に進む。制御ユニット部50は、続くステップSJ4において、ワイパー22の先端部がインク吐出口列86Ai、インク吐出口列86Biを通過した直後、予備吐出制御データDPの供給を停止し、インク吐出を終了しステップSJ5に進む。ステップSJ5において、制御ユニット部50は、ワイパー22を上述の+X座標軸方向への移動を停止し、ウェットワイピング処理を終了する。
以上説明したように、図19に示されるような、ウェットワイピング処理を行い、インク吐出口列86Aiの吐出とインク吐出口列86Biの吐出を同時に開始しても同様の紙ケバ(ゴミ)除去性能を得ることが確認された。
従って、インク吐出口周縁の表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去するためのウェットワイピング処理を行った後、気泡除去処理を行う。その結果、インク吐出口列86Aiの吐出とインク吐出口列86Biの吐出を同時に開始した場合であっても、インク吐出口内に気泡を残さず、インク吐出口周縁の表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去する効果を高めた回復処理方法が確認された。
(実施例3)
図20は、本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第3実施例が適用される記録素子基板の要部を示す。
後述する各記録素子基板は、例えば、その表面に薄膜が形成されているシリコン(Si)製の基板と、その基板上に形成されるオリフィスプレートとから構成されている。
記録素子基板96におけるオリフィスプレートに形成されるインク吐出口100aiからなるインク吐出口列100Aiは、電気熱変換素子(不図示)の配列に対応して形成されている。即ち、インク吐出口列100Aiは、記録素子基板96の移動方向、即ち、図2におけるX座標軸に沿った方向に対し略直交する方向に一列形成されている。また、記録素子基板98におけるインク吐出口100biからなるインク吐出口列100Biは、記録素子基板98の移動方向、即ち、図2におけるX座標軸に沿った方向に対し略直交する方向に一列、電気熱変換素子(不図示)の配列に対応して形成されている。従って、記録ヘッドが、記録素子基板96および記録素子基板98により形成されることとなる。
インク吐出口100aiは、例えば、10plのインク滴を吐出可能な横断面積を有する円形の孔で形成されている。インク吐出口100biは、例えば、5plのインク滴を吐出可能な横断面積を有する円形の孔で形成されている。
また、図21(A)に示されるように、記録素子基板96および記録素子基板98は、所定の間隔をもってヘッドインクカートリッジ26´に支持されている。また、ホームポジションHに固定された支持板22‘上に支持された第1のワイパー部材122、支持板22’’に支持された第2のワイパー部材としてのワイパー124が、所定の間隔で互いに略平行に配置されている。支持板22‘と支持板22’’とは、図示が省略される移動機構により支持されており、相対的に位置および高さをそれぞれ自由に設定することが可能である。この構成を用いて、ワイパー122が吐出口列100Biをワイピングするときの侵入量および移動速度と、ワイパー124が吐出口列100Aiをワイピングするときの侵入量および移動速度を異ならせることができる。もちろん2つの支持板22‘と支持板22’’との相対的な高さが同じであっても、2つのワイパーの設置高さを調節することでそれぞれ、侵入量を異ならせることもできる。
また、支持板22‘と支持板22’’とは、相対的に高さのみがそれぞれ自由に設定することが可能な構成であっても、例えば、ワイパー122で吐出口列100Aiをワイピングしているときに、ワイパー124が吐出口列100Biに接触しない高さであれば、順次ワイピングを行うことで、2つのワイパーの移動速度も異ならせることができる。
ワイパー122の材質は、例えば、ポリエーテルウレタンである。その寸法は(吐出口列方向×高さ×厚さ)、例えば、(25.15×13×1mm)である。
ワイパー124の材質は、例えば、ポリエーテルウレタンである。その寸法は(吐出口列方向×高さ×厚さ)、例えば、(29.5×13×1mm)である。
ワイパー122とワイパー124との相互間隔は、例えば、40mmである。
記録素子基板96および記録素子基板98におけるインク吐出口形成面は、それぞれ、清浄化されることとなる。その際、インク吐出口形成面は、ワイパー124および122の先端部に対して所定の侵入量T(1.9mm)、所定の移動速度、例えば、5inch/secで、移動せしめられる。
斯かる構成において、記録素子基板96および記録素子基板98におけるインク吐出口形成面に対し図9に示されるようなウェットワイピング処理および図10に示されるような気泡除去処理が施される。
ウェットワイピング処理においては、図21(A)に示されるように、先ず、ワイピング開始位置X=X0で、記録素子基板98のインク吐出口形成面がワイパー122に当接される。その際、インク吐出口形成面が、記録素子基板96のインク吐出口形成面がワイパー96にワイピング開始位置X=X0'で侵入量Tで当接される。次に、記録素子基板98および96が、複数のインク吐出口列100Aiおよび100Biの配列方向と交差するX座標軸方向に移動速度Vで移動せしめられる。続いて、ワイパー122の先端部がインク吐出口列100Biを通過する前の位置X=X1と、ワイパー124がインク吐出口列100Aiを通過する前の位置X=X1'で各々独立にインク吐出が開始される。ワイパー122がインク吐出口列100Biを通過した後の位置でインク吐出口列100Biのインク吐出を終了し、ワイパー124がインク吐出口列100Aiを通過した後の位置でインク吐出口列100Aiのインク吐出を終了する。続いて、記録素子基板96および記録素子基板98の移動を停止し、ウェットワイピング処理を終了する。
上述のウェットワイピング処理によるインク吐出口面に付着した増粘インクや紙ケバ(ゴミ)に対する除去性能の検証が行われた。
本実施例においても、第1実施例と同様に、インク増粘物FSがインク吐出口100aiとインク吐出口100biの周縁に各々2個、付着している。すべてのインク吐出口内に気泡などは発生していない。
除去性能の検証にあたり、この状態の記録素子基板98および記録素子基板96に対して本実施例のウェットワイピング処理を行う。この記録ヘッドを用いて、ウェットワイピング処理後、インク吐出口形成面の増粘インクの除去性能が確認された。
その結果、記録ヘッドに付着していたすべてのインク増粘物FSが除去されたことが確認された。
しかし、印字枚数が多く、キャップ14が開放されていた時間が長い時などによって、記録ヘッドにおける記録素子基板96および98において増粘インクFSが8個、付着した場合がある。この場合、上述のウェットワイピング処理による1回の清掃回数では全ては除去することができなかった。
表11は、第1のワイパー、第2のワイパーとしてのワイパー122およびワイパー124おける記録ヘッドに対する侵入量Tを異ならせたときの回復効果の結果を表す。但し、記録ヘッドのワイパー122およびワイパー124に対する移動速度は、5inch/sec、ウェットワイピング処理による清掃回数は1回で一定とする。表11において、○は、インク吐出口列100Aiおよび100Bi内に存在していた全ての増粘インクが除去されたことを表す。×は、インク吐出口列100Aiおよび100Bi内に存在していた全ての増粘インクが除去できなかったことを表す。
Figure 2011121197
表11から明らかなように、ワイパーの記録ヘッドに対する侵入量Tが1.5mmでは増粘インクを除去できないが、侵入量Tを深くすることによって除去効果が上がることが確認された。これは、侵入量Tを深くすることで、ワイパーの先端部の当接面積が広くなり、インクをインク吐出形成面により多く付着させて、増粘インクを溶解する働きを促進させているためである。
また、インク吐出口列100Aiでは、1.7mm以上の侵入量Tで増粘インクを除去することができた。しかし、インク吐出口列100Biでは、増粘インクを除去するのに必要な侵入量Tは1.9mm以上となり、直径の小さい吐出口では除去に必要なワイパー侵入量が深くなることが確認された。
表12は、記録ヘッドのワイパーに対する移動速度を異ならせたときの回復効果の結果を表す。但し、ワイパー122および124の侵入量Tは、1.7mmで、ウェットワイピング処理による清掃回数は、1回で一定とする。表12において、○は、インク吐出口列100Aiおよび100Bi内に存在していた全ての増粘インクが除去されたことを表す。×は、インク吐出口列100Aiおよび100Bi内に存在していた全ての増粘インクが除去できなかったことを表す。
Figure 2011121197
表12から明らかなように、上述の記録ヘッドのワイパー122および124に対する移動速度が7inch/secでは、増粘インクを除去できない。しかし、移動速度を遅くすることによって除去効果が上がることが確認された。これは、移動速度を遅くすることで、ワイパーの先端部の当接時間が長くなり、インクをインク吐出面により多く付着させて、増粘インクを溶解する働きを促進させているためである。
また、インク吐出口列100Aiでは、増粘インクを除去するのに5inch/sec以下の移動速度が効果的であった。しかし、インク吐出口列100Biでは、増粘インクを除去するのに必要な移動速度は、3inch/secとなり、直径の小さい吐出口ではインク増粘物の除去を行うときの効果的なワイパーの移動速度が遅くなることが確認された。
表13は、ウェットワイピング処理による清掃回数を異ならせたときの回復効果の結果を表す。但し、ワイパー122およびワイパー124の記録ヘッドに対する侵入量Tは1.7mmに設定され、ワイパー122およびワイパー124の記録ヘッドに対する移動速度は、5inch/secで一定に設定される。表13において、○は、インク吐出口列100Aiおよび100Bi内に存在していた全ての増粘インクが除去されたことを表す。×は、インク吐出口列100Aiおよび100Bi内に存在していた全ての増粘インクが除去できなかったことを表す。
Figure 2011121197
表13から明らかなように、ウェットワイピング処理による清掃回数が、0回では回復しないが、回数を増やすことによって増粘インクの除去効果が上がることが確認された。これは、回数を多くすることで、増粘インクを溶解する働きを促進させているためである。
また、インク吐出口列100Aiでは、増粘インクを除去するのにウェットワイピング処理による清掃回数は1回以上で効果的であった。インク吐出口列100Biでは、増粘インクを除去するのに必要なウェットワイピング処理による清掃回数は、2回以上となり、直径の小さい吐出口ではインク増粘物の除去を行うのに必要なウェットワイピング処理による清掃回数が多くなることが確認された。
また、本実施例では、ワイパー122および124を記録ヘッドのインク吐出口形成面に対し移動させてもよい。斯かる例においても、同様の増粘インク除去効果を得ることができる。
さらに、本実施例においては、記録ヘッドにおけるインクの種類は、問わなかった。しかし、各記録素子基板において、異なるインクの種類を用いた場合は、固着しやすいインクの種類を用いている記録ヘッドをワイピングする侵入量を深く、移動速度を遅く、清掃回数を多くしてもよい。これにより、固着しやすいインクの種類でも固着しにくいインクの種類と同等の増粘インク除去効果をあげることができる。
そして、本発明者により、この記録ヘッドを用いて、記録ヘッドの印字の良否の確認が行われた。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出を確認できるものが利用された。その結果、各々の記録ヘッドに複数のインク吐出口が不吐出であり、不吐出のインク吐出口内に気泡が発生していることが確認された。
本実施例においても、第1実施例と同様に、図10に示されるような、気泡除去処理による回復性の確認が、本発明者により行われた。第1実施例と同様に、気泡AIがインク吐出口100aiおよびインク吐出口100bi内に発生している記録ヘッドによって検証された。
そして、気泡除去処理をその記録ヘッドに対して行った後、記録ヘッドの印字の良否について確認された。印字のパターンは、各インク吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。その結果、記録ヘッド内の全ての気泡が除去されたことが確認された。
以上説明したように、本実施例においても、インク吐出口形成面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去するためのウェットワイピング処理を行った後、記録ヘッドに対して気泡除去処理を行う。従って、記録ヘッドに気泡を残さず、インク吐出口形成面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去する効果を高めることができる。
(実施例4)
図22は、本発明に係る記録ヘッドの回復処理方法の第4実施例において、制御ユニット部50が、例えば、マイクロコンピュータにより構成された場合、実行する回復処理プログラムの一例をあらわすフローチャートを示す。図22は、インク増粘物FSが付着したことによる不吐出が確認された場合、実行される回復処理を表すフローチャートである。
第1実施例、第2実施例、第3実施例において、ワイピング処理は、ウェットワイピング処理(ウェットワイピング動作)だけである。本実施例においては、図22に示されるように、ウェットワイピング処理(ウェットワイピング動作)のあとに、吐出を伴わない通常のワイピング(ドライワイピング動作)を行うものとされる。
本実施例で説明に用いる記録ヘッドの構成は、図3に示されるような5plのインク滴を吐出可能なインク吐出口列を備える記録ヘッド44である。
図22において、制御ユニット部50は、回復処理プログラムの開始後、ステップSK1において、ウェットワイピング処理プログラムを実行しステップSK2に進み、ドライワイピング処理プログラムを実行する。続くステップSK3において、インク吐出を行わないドライワイピングでインク吐出口内に押し込まれたインクを排出するための予備吐出プログラムを実行し、ステップSK4に進む。ステップSK4において、気泡除去処理プログラムを実行し、プログラムを終了する。
本発明者により、上述のウェットワイピング処理によるインク吐出口面に付着した増粘インクや紙ケバ(ゴミ)に対する除去性能の検証が行われた。
除去性能の検証にあたり、ウェットワイピング処理を行う記録ヘッド44のインク吐出口内には、増粘インクFSが付着しているものとされる。増粘インクFSは、インク吐出口列の8個の吐出口のうちの2個のインク吐出口内に付着している。インク吐出口内に気泡などは発生していない。
この状態の記録ヘッド44に対して図9に示されるようなウェットワイピング処理が行われる。ワイパー22の記録ヘッド44に対する侵入量Tは、1.7mm、ワイパー22の記録ヘッド44に対する移動速度は、5inch/secで一定に設定される。
この記録ヘッド44を用いて、ウェットワイピング処理後、インク吐出口形成面の増粘インクFSの除去性能の確認を行った。その結果、増粘インクFSの全てが除去されていることが確認された。
しかし、印字枚数が多く、キャップ12が開放されていた時間が長い時などによって、インク吐出口列の8個のインク吐出口内に増粘インクFSがそれぞれ付着する場合があるこの場合、ウェットワイピング処理のみによる1回の清掃回数では全ての増粘インクFSを除去することができなかった。
表14は、インク吐出口列における8個のインク吐出口内にそれぞれ増粘インクFSが付着した場合、上述のウェットワイピング処理による清掃回数を異ならせた後に、ドライワイピング処理による清掃を1回行ったときの回復効果の結果を表す。表14において、○は、インク吐出口列に存在していた全ての増粘インクが除去されたことを表す。×は、インク吐出口列内に存在していた全ての増粘インクが除去できなかったことを表す。
Figure 2011121197
表14から明らかなように、ウェットワイピング処理による清掃回数が0回では当然回復しないが、少なくともウェットワイピング処理を1回実施後、ドライワイピング処理を1回実施することで、増粘インクの除去効果がみられた。
また、ウェットワイピング処理を複数回、例えば、2回以上に回数を増やした後、ドライワイピング処理を1回実施することによって増粘インクの除去効果が更に上がることが確認された。
第1実施例では、ウェットワイピング処理による清掃回数が2回以上必要であったが、本実施例のようにウェットワイピングのあとにドライワイピング処理を行うことで、ウェットワイピング処理による清掃回数を減らせることが確認された。
なお、本実施例において、ウェットワイピングを行うときのワイピング条件と、ドライワイピングを行うときのワイピング条件が同じ場合について説明を行ったが、記録ヘッド構成やインクの種類等に応じて、それぞれワイピング条件を異ならせても良い。
表15は、ウェットワイピング処理のみでのワイパー侵入量に対する効果と、ドライワイピング処理のみでのワイパー侵入量に対する効果を表す結果である。
Figure 2011121197
表15から明らかなように、ウェットワイピングでは、ワイパー侵入量が深いほうが効果が高く、ドライワイピング処理では、ワイパー侵入量が浅いほうが効果が高いことがわかる。これは、ウェットワイピング処理は、液体であるインクをワイパーの広い接触面積でインク吐出口形成面に広げて増粘したインクを溶解する働きをしているためである。
また、ドライワイピング処理が、溶解した増粘インクをワイパーのエッジ部分で掻き取る働きをしているためである。よって、ウェットワイピングのワイパー侵入量Tと、ドライワイピングのワイパー侵入量Tとの間には、ウェットワイピングのワイパー侵入量T>ドライワイピングのワイパー侵入量Tとなる関係があることが望ましい。
表16は、ウェットワイピングのみでのワイパー速度に対する効果と、ドライワイピングのみでのワイパー速度に対する効果を表す結果である。
Figure 2011121197
表16から明らかなように、ウェットワイピングでは、ワイパー速度が遅いほうが効果が高く、ドライワイピングでは、ワイパー速度が速いほうが効果が高いことがわかる。これは、ウェットワイピングは液体であるインクをワイパーでゆっくりノズル表面に広げて増粘したインクを溶解する働きをしているためである。また、ドライワイピングは、溶解した増粘インクが再び増粘しないうちに掻き取る働きをしているためである。
よって、ウェットワイピングのワイパー速度と、ドライワイピングのワイパー速度との間には、ウェットワイピングのワイパー速度<ドライワイピングのワイパー速度となる関係があることが望ましい。
なお、本実施例では、ワイパー22をインク吐出口列の配列方向と交差するX座標軸方向に移動させているが、これに限定されることなく、ワイパー22をインク吐出口列の配列方向であるY座標軸方向に移動させても同様の増粘インク除去効果を得ることができる。また、本実施例では、ワイパー22を移動させているが、これに限定されることなく、記録ヘッド44を移動させても同様の増粘インク除去効果を得ることができる。さらに、本発明者により、この検証された記録ヘッドを用いて、記録ヘッドの印字の良否の確認を行われた。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出を確認できるものが利用された。その結果、複数のノズルが不吐出であり、不吐出のノズル内に気泡が発生していることが確認された。
そして、本実施例においても、第1の実施例と同様に図10に示されるような、気泡除去処理による回復性の確認が行われた。
回復性の確認にあたり、気泡除去処理を行う記録ヘッドのインク吐出口列には気泡AIが複数個、存在するので図10に示されるような気泡除去処理が施された。
また、この記録ヘッドを用いて、記録ヘッドの印字の良否について確認が行われた。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。その結果、その全ての気泡が除去されたことが確認された。
以上説明したように、本実施例においては、ノズルの表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去するためのウェットワイピング処理を行った後、ドライワイピング処理および予備吐出処理を行い、さらに気泡除去処理を行う。これにより、インク吐出口内に気泡を残さず、インク吐出口形成面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去する効果を高めることができる。
(その他の実施例)
上述の実施例では、従来のインクジェット記録装置で用いられている吸引ポンプを備えていない構成について説明を行った。
そこで、本実施例では、吸引ポンプを備えた構成について説明する。本実施例で用いられるヘッドは、図3に示されるような記録ヘッド44とする。
本実施例においても、第1の実施例と同様にインク増粘物が、2個のインク吐出口にそれぞれ、付着している。
このインク増粘物FSが付着したことによる不吐出が確認された場合、実行される回復処理は、図1に示される回復処理である。本実施例において、ウェットワイピング処理は、第1の実施例で説明された図9に示されるような、ウェットワイピング処理を行う。第1の実施例の結果と同様に全ての増粘インクが除去されていることが確認できた。
しかしながら、第1の実施例と同様に気泡AIがインク吐出口内に発生している。
本実施例では、気泡除去処理プログラムは、気泡を吸引除去する吸引ポンプが用いられて行われる。
吸引とは、キャップで記録ヘッド44のインク吐出口形成面を密閉させた状態で気泡を吸引除去するものである。即ち、キャップ内に一端が接続される接続チューブの他端に接続される吸引ポンプを用いて負圧をキャップ内に発生させ、インク吐出口内に発生した気泡をインクとともに吸い出す吸引動作による回復処理である。
さらに、キャップを開放した後、キャップ内に溜まったインクを排出する空吸引動作を実行するとともに、吸引動作後に記録ヘッドのインク吐出口面に付着したインクをワイパーでワイピングすることで除去し、正常な吐出を可能にする。このときの吸引条件は、ウェットワイピングによって発生した気泡を除去する程度の所定の負圧による軽い吸引でよい。
本発明者により、本実施例においても吸引による回復性の確認が行われた。その際、気泡除去処理を行う記録ヘッド22には、気泡AIが複数個のインク吐出口内にそれぞれ存在する。
吸引ポンプを用いた回復動作を行った。そして、この記録ヘッドを用いて、記録ヘッドの印字の良否について確認された。印字のパターンは、各吐出口の吐出および不吐出、ヨレなどを確認できるものが利用された。その結果、全ての気泡が除去されたことが確認された。
以上説明したように、本実施例は、インク吐出口形成面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去するためのウェットワイピング処理を行った後、吸引ポンプを用いてインク吐出口からインクを排出する吸引回復手段を用いる気泡除去処理を行う。これにより、インク吐出口内に気泡を残さず、インク吐出口の表面に固着した増粘インクや、紙ケバ(ゴミ)を除去する効果を高めることができる。
10 回復処理部
14 キャップ
22、122、124 ワイパー
44 記録ヘッド
46Ei 電気熱変換素子
46H 発熱素子
46Ai、86Ai、86Bi、100Ai、100Bi インク吐出口列
50 制御ユニット部
68 回復系制御回路
70 ヘッド温度制御回路
72 ヘッド駆動制御回路
82 ダイオードセンサ

Claims (31)

  1. 複数のインク吐出口を含んでなるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対し相対的に移動可能に配されるワイパー部材の先端部を、前記インク吐出口からインクを該ワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら該記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去するウェットワイピング処理工程と、
    前記ウェットワイピング処理工程において、ワイパー部材の先端部が摺接され付着物が除去された前記記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去処理工程と、
    を含んでなる記録ヘッドの回復処理方法。
  2. 複数のインク吐出口を含んでなるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対し相対的に移動可能に配され、該インク吐出口形成面に当接し付着した付着物を除去するワイパー部材を有する回復処理部と、
    前記ワイパー部材または前記記録ヘッドを移動させる移動機構部と
    前記記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去手段と、
    前記回復処理部、前記記録ヘッド、および、気泡除去手段の動作制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記記録ヘッドに、前記インク吐出口からインクを該ワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら、前記移動機構部に、前記ワイパー部材の先端部を前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去する動作を行わせた後、前記気泡除去手段に前記気泡の除去の動作を行わせることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 複数のインク吐出口を含んでなるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対し相対的に移動可能に配され、該インク吐出口形成面に当接し付着した付着物を除去するワイパー部材を有する回復処理部と、
    前記ワイパー部材または前記記録ヘッドを移動させる移動機構部と
    前記記録ヘッドのインク吐出口形成面近傍において発生された気泡を除去する気泡除去手段と、
    前記回復処理部、前記記録ヘッド、および、気泡除去手段の動作制御を行う制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記記録ヘッドに、前記インク吐出口からインクを該ワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら、前記移動機構部に、前記ワイパー部材の先端部を前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去するウェットワイピング動作を行わせた後、前記記録ヘッドを作動させることなく、前記移動機構部に、前記ワイパー部材の先端部を前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去するドライワイピング動作を行わせ、該記録ヘッドに予備吐出動作を行わせた後、前記気泡除去手段に、前記気泡を除去する動作を行わせることを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 前記制御部は、前記ワイパー部材の先端部が前記インク吐出口に到達する以前から前記記録ヘッドに、前記インク吐出口からインクを該ワイパー部材の先端部に向けて吐出開始させ、該ワイパー部材の先端部が該インク吐出口を通過した後、該記録ヘッドにインクの吐出を停止させることを特徴とする請求項2または請求項3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記制御部は、前記記録ヘッドに、前記インク吐出口からインクを該ワイパー部材の先端部に向けて所定期間、吐出させながら、前記移動機構部に、前記ワイパー部材の先端部を前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去する動作を複数回、行わせることを特徴とする請求項2または請求項3記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記移動機構部は、前記ワイパー部材を前記記録ヘッドに対して移動させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記移動機構部、前記記録ヘッドを前記ワイパー部材に対して移動させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録ヘッドが、互いに平行に形成される少なくとも2つのインク吐出口列を有し、
    前記制御部は、前記記録ヘッドにおける前記2つのインク吐出口列に、該各インク吐出口列からのインクを該ワイパー部材の先端部に向けて異なる吐出タイミングで吐出させながら、前記移動機構部に、前記ワイパー部材の先端部を前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去する動作を行わせることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記記録ヘッドが、互いに平行に形成される少なくとも2つのインク吐出口列を有し、
    前記制御部は、前記記録ヘッドにおける前記2つのインク吐出口列に、該各インク吐出口列からのインクを該ワイパー部材の先端部に向けて互いに同時の吐出タイミングで吐出させながら、前記移動機構部に、前記ワイパー部材の先端部を前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に摺接させ付着物を除去する動作を行わせることを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録ヘッドは、少なくとも2種類の体積の異なるインク滴を吐出するための直径の異なるインク吐出口からなる少なくとも二つのインク吐出口列を備え、該各インク吐出口列におけるインク吐出数が異なることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記第1のインク吐出口列からのインクの吐出数が、該第1のインク吐出口列のインク吐出口の直径より小さいインク吐出口からなる第2のインク吐出口列からのインク吐出数より少ないことを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記ワイパー部材における前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に当接させるときの侵入量が、それぞれ、前記二つのインク吐出口列に対応して異なることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記ワイパー部材において、前記記録ヘッドにおける第2のインク吐出口列に対しての侵入量が、前記第1のインク吐出口列に対しての侵入量よりも大であることを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  14. 互いにインク吐出量の異なる複数のインク吐出口からなる少なくとも二つのインク吐出口形成面を有する記録ヘッドの各インク吐出口形成面に対応して相対的に移動可能に配される第1のワイパー部材および第2のワイパー部材を有する回復処理部を備え、
    前記第1のワイパーおよび前記第2のワイパー部材におけるインク吐出口形成面の清掃回数が、それぞれ、異なることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  15. 二つのインク吐出口形成面のうちのインク吐出量の少ない一方のインク吐出口を備えたインク吐出口形成面の清掃回数が、他方のインク吐出口を備えたインク吐出口形成面に対する清掃回数よりも多いことを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記ウェットワイピング動作において、前記ワイパー部材の前記インク吐出口形成面に対する侵入量が、該ドライワイピング動作における該ワイパーの侵入量と異なることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記ウェットワイピング動作において、前記ワイパー部材の前記侵入量が、前記ドライワイピング動作における該ワイパー部材の侵入量より大であることを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記ウェットワイピング動作において、前記ワイパー部材の移動速度が、前記ドライワイピング動作における該ワイパー部材の移動速度と異なることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記ウェットワイピング動作において、前記ワイパー部材の移動速度が、前記ドライワイピング動作における該ワイパー部材の移動速度より遅いことを特徴とする請求項17に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記ウェットワイピング動作において、前記ワイパー部材の清掃回数が、前記ドライワイピング動作における該ワイパー部材の清掃回数と異なることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  21. 前記ウェットワイピング動作において、前記ワイパー部材の清掃回数が、前記ドライワイピング処理における該ワイパー部材の清掃回数より多いことを特徴とする請求項19に記載のインクジェット記録装置。
  22. 前記気泡除去手段は、前記記録ヘッドの温度を検出し検出出力を送出する温度検出手段と、該記録ヘッドを加熱するための加熱手段と、を含んでなり、
    前記制御部は、前記加熱手段に、前記温度検出手段の検出出力に基づいて前記記録ヘッドを第1の温度まで加熱する動作を行わせ、該記録ヘッドに、該第1の温度で第1の予備吐出動作を行わせ、
    前記温度検出手段の検出出力に基づいて前記記録ヘッドが第1の温度より低い第2の温度まで冷却された後、該記録ヘッドに、該第2の温度で第2の予備吐出動作を行わせることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  23. 前記加熱手段は、前記記録ヘッドのインク吐出口列の内部に配される電気熱変換素子であることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  24. 前記加熱手段は、前記記録ヘッドにおけるインク吐出口形成面を加熱する発熱素子を含んでなることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  25. 前記第1の予備吐出動作の吐出周波数は、前記記録ヘッドの記録動作時の吐出周波数より高いことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  26. 前記第2の予備吐出動作の吐出周波数は、前記記録ヘッドの記録動作時における吐出周波数と同一、または、より低いことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  27. 前記第2の予備吐出動作の吐出数は、前記第1の予備吐出の吐出数より少ないことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  28. 前記記録ヘッドは、少なくとも2種類の体積の異なるインク滴を吐出するための直径の異なるインク吐出口からなる少なくとも二つのインク吐出口列を備え、前記第1の予備吐出動作の吐出数が、前記二つのインク吐出口列相互間で異なることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  29. 前記直径の大なるインク吐出口からなる一方のインク吐出口列における第1の予備吐出動作の吐出数が、他方のインク吐出口列における予備吐出動作の吐出数より少ないことを特徴とする請求項27に記載のインクジェット記録装置。
  30. 前記記録ヘッドが前記第1の温度まで加熱された後、該第1の温度で一定時間保持され、該記録ヘッドが、前記第1の温度で予備吐出動作を行うことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
  31. 前記気泡除去手段は、前記記録ヘッドのインク吐出口内の気泡を吸引除去する吸引ポンプを含むことを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
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