JP2019162824A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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【課題】記録ヘッドの側面に付着したインクを除去する。【解決手段】インクジェット記録装置は、ワイパーに通常クリーニング動作を行わせるとき、ワイパーをクリーニング開始位置に移動させてから、記録ヘッドの側面よりもワイピング方向の下流側の位置までワイパーを移動させ、通常クリーニング動作が終わると、ワイパーをワイピング方向の逆方向に移動させることによってワイパーを記録ヘッドの側面に当接させてから、ワイパーをワイピング方向に移動させることによってワイパーを記録ヘッドの側面から離間させる。【選択図】図15

Description

本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドを備える。記録ヘッドは、ノズルが形成されたインク吐出面を下面として有する。そして、記録ヘッドは、インク吐出面(ノズル)からインクを吐出し、シートにインクを付着させる(シートに画像を印刷する)。
ここで、記録ヘッドのインク吐出面にインクが付着し固化する場合がある。固化したインクの範囲が広がってノズルにまで達すると、ノズルの目詰まりが発生し、画質が低下する恐れがある。そこで、従来、記録ヘッドのインク吐出面をクリーニングする技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1では、記録ヘッドのインク吐出面のクリーニングにワイパーが用いられる。ワイパーは、インク吐出面に当接した状態で、インク吐出面の一方側から他方側に向かう方向(ワイピング方向)に移動する。これにより、インク吐出面に付着したインクがワイパーによって拭き取られる。
特開2001−205816号公報
特許文献1では、記録ヘッドのインク吐出面をワイパーが拭き切るまで、ワイパーの上下方向の位置をワイパーがインク吐出面に当接する位置に保持したまま、ワイパーをワイピング方向に移動させる。このようにすると、ワイパーにより拭き取られたインクが記録ヘッドのワイピング方向下流側の側面に付着し、そのまま放置すると固化する。ワイパーによるクリーニングが何回も行われると、記録ヘッドのワイピング方向下流側の側面においてインクの付着および固化が繰り返され、記録ヘッドのワイピング方向下流側の側面にインクの堆積物が形成される。
記録ヘッドのワイピング方向下流側の側面に形成された堆積物の除去を行わなければ、当該堆積物は経時的に大きくなり垂れ下がる。その結果、機内が汚れたり、シートが汚れたりするという不都合が発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、記録ヘッドの側面に付着したインクを除去する(記録ヘッドの側面におけるインク付着量を減らす)ことが可能なインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出するためのノズルが形成されたインク吐出面を有する記録ヘッドと、表面および裏面を有する板状に形成され、インク吐出面をクリーニングするとき、インク吐出面の下方に移動し、表面の上端部をインク吐出面に当接させた状態で、インク吐出面の一方側から他方側に向かうワイピング方向に移動する通常クリーニング動作を行うワイパーと、ワイパーをワイピング方向およびワイピング方向の逆方向に移動させるためのワイパー駆動機構と、ワイパー駆動機構を用いてワイパーを駆動させ、ワイパーに通常クリーニング動作を行わせる制御部と、を備える。制御部は、ワイパーに通常クリーニング動作を行わせるとき、ワイパーを予め定められたクリーニング開始位置に移動させてから、記録ヘッドの他方側の側面よりもワイピング方向の下流側の位置までワイパーを移動させ、通常クリーニング動作が終わると、ワイパーをワイピング方向の逆方向に移動させることによってワイパーの裏面を記録ヘッドの他方側の側面に当接させてから、ワイパーをワイピング方向に移動させることによってワイパーの裏面を記録ヘッドの他方側の側面から離間させる側面インク除去処理を行う。
本発明の構成では、ワイパーによる通常クリーニング動作が終わると、記録ヘッドの他方側の側面に対するワイパーの裏面の当接と離間とが行われる。このとき(記録ヘッドの他方側の側面からワイパーの裏面が離間するとき)、記録ヘッドの他方側の側面に付着していたインクがワイパーに乗り移り、当該インクはワイパーを伝って流れ落ちる。すなわち、記録ヘッドの他方側の側面に付着したインクを除去する(記録ヘッドの側面におけるインク付着量を減らす)ことができる。
本発明の構成では、記録ヘッドの側面に付着したインクを除去する(記録ヘッドの側面におけるインク付着量を減らす)ことができる。
本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の概略図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドの配置位置を示す図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドに設けられたクリーニング液供給部材の配置位置を示す図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドを斜め下方から見た場合の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドを斜め上方から見た場合の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のブロック図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のクリーニングユニット(ワイパー)を印刷ユニットの下方に移動させた状態の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のワイパーをクリーニング開始位置にセットした状態の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のワイパーがクリーニング液を拭き取っている状態の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のワイパーがクリーニング液およびインクを拭き取っている状態の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のワイパーがクリーニング終了位置に達した状態の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のワイパーの傾斜角度について説明するための図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置のワイパーの傾斜角度について説明するための図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドの側面にインクが付着した状態の図 本発明の一実施形態によるインクジェット記録装置の制御部がワイパーに行わせる当接離間動作について説明するための図 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例1−1) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例1−2) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例1−3) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例2−1) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例2−2) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例2−3) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例3−1) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例3−2) 本発明の効果を確認するために行った実験結果を示す図(実施例3−3)
<インクジェット記録装置の構成>
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置100は、給紙ローラー対1を備える。給紙ローラー対1は、給紙トレイTRにセットされた用紙などのシートSをシート搬送路(図1では、破線矢印で示す)に給紙する。給紙トレイTRから給紙されたシートSはシート搬送方向に沿って搬送される。
給紙ローラー対1に対してシート搬送方向下流側の位置には、第1搬送ユニット2が設けられる。第1搬送ユニット2は、上下方向に移動可能に支持される。また、第1搬送ユニット2は、搬送ベルト21、駆動ローラー22および従動ローラー23を備える。搬送ベルト21は、駆動ローラー22および従動ローラー23により張架される。搬送ベルト21は、駆動ローラー22が回転することによって周回する。
給紙ローラー対1が給紙したシートSは、第1搬送ユニット2(搬送ベルト21上)に至る。このとき、搬送ベルト21は周回している。これにより、搬送ベルト21上のシートSが搬送される。
第1搬送ユニット2の上方には、印刷ユニット3が設けられる。印刷ユニット3は、搬送ベルト21の周面と間隔を隔てて配置される。印刷ユニット3は、印刷ジョブの実行時に、搬送ベルト21上のシートSに画像を印刷する(シートSにインクを付着させる)。
印刷ユニット3は、ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kを備える。ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kは、ヘッドハウジングHGによって保持される。ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kは、図示しないインクタンクからインクの供給を受ける。ラインヘッド3Cにはシアンのインクが供給される。ラインヘッド3Mにはマゼンタのインクが供給される。ラインヘッド3Yにはイエローのインクが供給される。ラインヘッド3Kにはブラックのインクが供給される。
ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kは、たとえば、図2に示すように、それぞれが3つずつ記録ヘッド30を有する。各色の3つの記録ヘッド30は、平面的に見て、シート搬送方向と直交する方向に千鳥状に配列される。以下、1つの記録ヘッド30について構成を説明するが、記録ヘッド30は全て同じ構成であるので、他の記録ヘッド30については構成の説明を省略する。
記録ヘッド30は、図3に示すように、インク吐出面31Sを下面として有する。記録ヘッド30には、クリーニング液吐出面32Sを有するクリーニング液吐出部材32が設けられる。クリーニング液吐出部材32は、クリーニング液吐出面32Sがインク吐出面31Sに対して略面一となるよう配置される。なお、図3では、紙面に対して垂直な方向がシート搬送方向となる。以下の説明で参照する図8〜図11についても同様である。
インク吐出面31Sには、インクを吐出するための複数のノズル31a(図2参照)が形成される。たとえば、インク吐出面31Sを含む部分はSUS(ステンレス)で形成される。印刷ジョブの実行時には、記録ヘッド30に供給されたインクがノズル31aから下方に向けて吐出され、搬送ベルト21上のシートSに付着する。
クリーニング液吐出面32Sには、クリーニング液を吐出するための複数のノズル(図示せず)が形成される。たとえば、クリーニング液吐出面32Sを含む部分は樹脂で形成される。クリーニング液吐出面32Sから吐出されるクリーニング液は、インク吐出面31Sのクリーニングに使用される。言い換えると、インク吐出面31Sにクリーニング液が供給される。インク吐出面31Sのクリーニングは、予め定められたワイピング方向にワイパー50(図8〜図11参照)を移動させることによって行われる。インク吐出面31Sのクリーニングについては後に詳細に説明する。
クリーニング液吐出部材32は、インク吐出面31Sよりもワイピング方向上流側に配置される。また、クリーニング液吐出部材32は、クリーニング液吐出面32Sに繋がる傾斜面SSを有する。傾斜面SSは、ワイピング方向の上流側から下流側に向かって斜め下方向に傾斜する。
また、図4および図5に示すように、クリーニング液吐出部材32には、チューブTBが接続される。クリーニング液吐出部材32は、チューブTBを介して、図示しないクリーニング液供給機構からクリーニング液の供給を受ける。
図1に戻り、第1搬送ユニット2に対してシート搬送方向下流側の位置には、第2搬送ユニット4が設けられる。第2搬送ユニット4は、搬送ベルト41、駆動ローラー42および従動ローラー43を備える。搬送ベルト41は、駆動ローラー42および従動ローラー43により張架される。搬送ベルト41は、駆動ローラー42が回転することによって周回する。
印刷ユニット3により画像が印刷されたシートSは、第1搬送ユニット2から第2搬送ユニット4(搬送ベルト41上)に至る。このとき、搬送ベルト41は周回している。これにより、搬送ベルト41上のシートSが搬送される。搬送ベルト41上のシートSは排出口(図示せず)に向けて搬送され、当該排出口から機外に排出される。
第2搬送ユニット4の下方には、クリーニングユニット5が設けられる。クリーニングユニット5は、水平方向(シート搬送方向およびシート搬送方向の逆方向)および上下方向に移動可能に支持される。
クリーニングユニット5は、記録ヘッド30のインク吐出面31Sをクリーニングするためのワイパー50(図8〜図11参照)を備える。ワイパー50は、複数の記録ヘッド30(ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kのそれぞれに3つずつ設けられた記録ヘッド30)に1つずつ割り当てられる。すなわち、ワイパー50の設置数は複数(複数の記録ヘッド30と同数)である。
ワイパー50は、弾性変形可能な部材である。たとえば、ワイパー50は、EPDMなどのゴム材料で形成される。また、ワイパー50は、表面50aおよび裏面50bを有する板状に形成される。
また、ワイパー50は、キャリッジ(図示せず)に取り付けられる。キャリッジは、クリーニングユニット5のフレーム(図示せず)に対して、ワイピング方向およびワイピング方向の逆方向に移動可能に支持される。すなわち、ワイパー50は、ワイピング方向およびワイピング方向の逆方向に移動可能である。なお、インク吐出面31Sは矩形状に形成され、インク吐出面31Sの短手方向がシート搬送方向と平行となるよう記録ヘッド30が配置される。そして、インク吐出面31Sの長手方向の一方側から他方側に向かう方向がワイピング方向とされる。
記録ヘッド30のインク吐出面31Sのクリーニングでは、ワイパー50の表面50aの上端部がインク吐出面31Sに当接される。そして、ワイパー50は、表面50aの上端部がインク吐出面31Sに当接した状態でワイピング方向に移動する動作を通常クリーニング動作として行う。
また、インクジェット記録装置100は、図6に示すように、インクジェット記録装置100の各部を制御する制御部6を備える。制御部6は、CPUおよびメモリー(ROMおよびRAM)を含む。制御部6は、制御用のプログラムやデータに基づき、インクジェット記録装置100に設置された種々の駆動機構を制御する。
具体的には、インクジェット記録装置100には、搬送駆動機構101が設けられる。搬送駆動機構101は、給紙ローラー対1、第1搬送ユニット2の駆動ローラー22および第2搬送ローラー4の駆動ローラー42など、シートSの搬送を担う各種回転体を回転させるための機構である。搬送駆動機構101は、モーターおよび当該モーターの駆動力を回転体に伝達するためのクラッチやギアなどを含む。制御部6は、搬送駆動機構101を制御し、シートSの搬送を担う各種回転体を適切に回転させる(シートSの搬送を制御する)。
また、インクジェット記録装置100には、第1搬送ユニット2用の昇降駆動機構102が設けられる。昇降駆動機構102は、第1搬送ユニット2を上下動させるための機構である。昇降駆動機構102は、モーターおよび当該モーターの回転運動を直線運動(上下運動)に変換する変換機構などを含む。制御部6は、昇降駆動機構102を制御し、第1搬送ユニット2を適切に上下動させる。
また、インクジェット記録装置100には、クリーニングユニット5用の水平駆動機構103および昇降駆動機構104が設けられる。水平駆動機構103は、クリーニングユニット5を水平方向に移動させるための機構である。水平駆動機構103は、モーターおよび当該モーターの回転運動を直線運動(水平運動)に変換する変換機構などを含む。昇降駆動機構104は、モーターおよび当該モーターの回転運動を直線運動(上下運動)に変換する変換機構などを含む。制御部6は、水平駆動機構103および昇降駆動機構104を制御することにより、クリーニングユニット5を水平方向に移動させるとともに、クリーニングユニット5を上下方向に移動させる。
制御部6は、クリーニングユニット5に設けられたワイパー駆動機構105の制御も行う。ワイパー駆動機構105は、ワイパー50(ワイパー50が取り付けられたキャリッジ)をワイピング方向およびワイピング方向の逆方向に移動させるための機構である。ワイパー駆動機構105は、モーターおよび当該モーターの回転運動を直線運動に変換する変換機構などを含む。制御部6は、ワイパー駆動機構105を制御することにより、ワイパー50(キャリッジ)をワイピング方向およびワイピング方向の逆方向に移動させる。
また、制御部6は、印刷ユニット3のドライバー30Dに接続され、印刷ユニット3の印刷動作を制御する。ドライバー30Dは、インクの吐出を制御する回路であり、ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kにそれぞれ1つずつ設けられる。制御部6は、ラインヘッド3C、3M、3Yおよび3Kの各ドライバー30Dに動作指示を与える。
なお、制御部6は、複数の記録ヘッド30に対し、対応する色のインクが収容されたインクタンク(図示せず)からインクを供給する処理を行う。また、制御部6は、複数の記録ヘッド30の各クリーニング液吐出部材32に対し、クリーニング液が収容されたクリーニング液収容タンク(図示せず)からクリーニング液を供給する処理を行う。
<記録ヘッドのインク吐出面のクリーニング>
以下、記録ヘッド30のインク吐出面31Sに対するクリーニングについて説明する。以下の説明では、1つの記録ヘッド30のインク吐出面31Sに対するクリーニングに着目するが、他の記録ヘッド30のインク吐出面31Sについても同様のクリーングが行われる。
制御部6は、印刷ジョブの開始時や終了時にクリーニング処理を行う。また、制御部6は、ユーザーからクリーニング指示を受け付けるとクリーニング処理を行う。ユーザーからクリーン指示を受け付けるため、インクジェット記録装置100には操作パネル(図示せず)が設けられる。
制御部6は、クリーニング処理として、ワイパー50による通常クリーニング動作を制御する処理を行う。また、ワイパー50にクリーニン動作を行わせるため、制御部6は、第1搬送ユニット2およびクリーニングユニット5を移動させる処理をクリーニング処理の一処理として行う。
具体的には、図7に示すように、制御部6は、まず、昇降駆動機構102を用いて、第1搬送ユニット2をクリーニングユニット5の上下方向の位置よりも下方の位置まで移動させる。そして、制御部6は、水平駆動機構103を用いて、クリーニングユニット5をシート搬送方向の逆方向に移動させ、クリーニングユニット5を印刷ユニット3と対向させる(クリーニングユニット5を印刷ユニット3の下方の位置まで移動させる)。
また、制御部6は、ワイパー50を予め定められたクリーニング開始位置にセットするため、昇降駆動機構104を用いて、クリーニング液吐出部材32の傾斜面SSにワイパー50の表面50aの上端部(ワイパー50の表面50aの上辺)が当接するまで、クリーニングユニット5を印刷ユニット3に向けて上方向に移動させる。これにより、図8に示す状態となる。
そして、制御部6は、図8に示す状態から、ワイパー駆動機構105を用いて、1回目の通常クリーニング動作をワイパー50に開始させる(ワイパー50をワイピング方向に移動させる)。すなわち、クリーニング開始位置は、ワイパー50の表面50aの上端部がクリーニング液吐出部材32の傾斜面SSに当接する位置である。なお、印刷ユニット3の下方においてクリーニングユニット5を上昇させることにより、複数の記録ヘッド30の各クリーニング液吐出部材32の傾斜面SSにワイパー50の表面50aの上端部が当接する。
ワイパー50による1回目の通常クリーニング動作に先立ち、制御部6は、記録ヘッド30に対してインクを供給する。これにより、記録ヘッド30のインク吐出面31Sに形成された複数のノズル31aからインクが押し出される(パージされる)。また、制御部6は、クリーニング液吐出部材32に対してクリーニング液を供給する。これにより、クリーニング液吐出部材32のクリーニング液吐出面32Sに形成された複数のノズルからクリーニング液が押し出される。すなわち、制御部6は、記録ヘッド30(インク吐出面31S)からインクを押し出す処理およびクリーニング液吐出部材32(クリーニング液吐出面32S)からクリーニング液を押し出す処理を行う。
その後、制御部6は、ワイパー50に通常クリーニング動作を行わせる。これにより、ワイパー50は、クリーニング液を拭き取ってから、クリーニング液と共にインクを拭き取る。すなわち、ワイパー50は、表面50aにクリーニング液を保持した状態でインクを拭き取る(固化したインクを溶解させる)。ワイパー50がクリーニング液を拭き取っている状態を図9に示し、ワイパー50がクリーニング液およびインクを拭き取っている状態を図10に示す。図9および図10では、インクに符号70を付し、クリーニング液に符号80を付す。
通常クリーニング動作を開始して以降、ワイパー50は弾性変形しつつワイピング方向に移動する。これにより、記録ヘッド30のインク吐出面31Sにワイパー50が達した時点では、ワイパー50の表面50aの上端部がインク吐出面31Sに当接した状態となっている。インク吐出面31Sに対するワイパー50の表面50aの上端部の当接(ワイパー50の弾性変形)は、ワイパー50がインク吐出面31Sを抜けるまで継続される。
制御部6は、ワイピング方向に移動中のワイパー50が予め定められたクリーニング終了位置に達すると、ワイパー50による通常クリーニング動作を停止させる(ワイパー50のワイピング方向への移動を停止させる)。ここで、記録ヘッド30の他方側(ワイピン方向下流側)の側面30Sよりもワイピング方向下流側の位置がクリーニング終了位置とされる。すなわち、ワイパー50がクリーニング終了位置に達すると、記録ヘッド30にワイパー50が当接していない状態となる。ワイパー50がクリーニング終了位置に達した状態を図11に示す。
なお、ワイパー50に拭き取られたインクおよびクリーニング液を含む廃液は、ワイパー50を伝って下方に流れる。そして、クリーニングユニット5(ワイパー50の下方)に設けられた回収トレイに廃液が回収される。
ワイパー50による1回目の通常クリーニング動作が終わると、制御部6は、昇降駆動機構104を用いて、ワイパー50の上端部の上下方向の位置が記録ヘッド30よりも下方の位置になるまで、クリーニングユニット5を下降させる。また、制御部6は、ワイパー駆動機構105を用いて、ワイパー50がクリーニング開始位置に対応する位置に達するまで、ワイパー50をワイピング方向の逆方向に移動させる。そして、制御部6は、クリーニング液吐出部材32の傾斜面SSにワイパー50の表面50aの上端部が当接するまで、クリーニングユニット5を印刷ユニット3に向けて上方向に移動させる。これにより、図8に示した状態に戻る。その後、制御部6は、2回目の通常クリーニング動作をワイパー50に開始させる(ワイパー50をワイピング方向に移動させる)。
ワイパー50による2回目の通常クリーニング動作に先立ち、制御部6は、クリーニング液吐出部材32からクリーニング液を押し出す処理を行う。このとき、制御部6は、記録ヘッド30からインクを押し出す処理は行わない。なぜなら、ワイパー50による2回目の通常クリーニング動作は、ワイパー50の洗浄(1回目の通常クリーニング動作でワイパー50に付着したインクの除去)を目的としているためである。
ワイパー50による2回目の通常クリーニング動作が終わると、制御部6は、昇降駆動機構104を用いて、クリーニングユニット5を下方向に移動させる。そして、制御部6は、水平駆動機構103を用いてクリーニングユニット5をシート搬送方向に移動させることにより、クリーニングユニット5を第2搬送ユニット4の下方に戻す。その後、制御部6は、昇降駆動機構102を用いて第1搬送ユニット2を上方向に移動させることにより、第1搬送ユニット2を初期位置(シートSの搬送が可能な位置)に戻す。
なお、ワイパー50による通常クリーニング動作を1セットで2回だけ行われるようにしてもよいが、ワイパー50による通常クリーニング動作が1セットで3回以上行われてもよい。ワイパー50による通常クリーニング動作が1セットで3回以上行われる場合、ワイパー50の洗浄を目的とした通常クリーニング動作が最終回目に行われてもよい。
<ワイパーの配置形態>
以下、ワイパー50の配置形態について説明する。以下の説明では、1つのワイパー50に着目するが、他のワイパー50についても同様に配置される。
ワイパー50は、図12に示すように、ワイパー50が記録ヘッド30のインク吐出面31Sに当接していない状態において、ワイパー50の上端(白丸で示す)および当該上端に対し逆側の下端(黒丸で示す)のワイピング方向の各位置が互いにずれるように傾けられている。図12は、ワイパー50を側方から見た場合である。
ワイパー50は、ワイパー50の上端のワイピング方向の位置がワイパー50の下端のワイピング方向の位置に対してワイピング方向上流側となるよう傾けられている。たとえば、ワイパー50の傾斜角度θ1は15°である。
図示しないが、ワイパー50の上端のワイピング方向の位置がワイパー50の下端のワイピング方向の位置に対してワイピング方向下流側となるようワイパー50が傾けられてもよい。なお、ワイパー50を傾けなくてもよい(ワイパー50の上端のワイピング方向の位置とワイパー50の下端のワイピング方向の位置とを一致させてもよい)。
また、ワイパー50は、図13に示すように、ワイパー50が記録ヘッド30のインク吐出面31Sに当接していない状態において、ワイパー50の表面50aおよび裏面50bの各上辺がワイピング方向に対して垂直とならないように傾けられている。図13は、ワイパー50を上方から見た場合である。
ワイパー50は、ワイピング方向に対して右側および左側の各端部のうち、ワイパー50の右端部がワイパー50の左端部よりもワイピング方向上流側に位置するよう傾けられている。たとえば、ワイパー50の傾斜角度θ2は84.5°である。言い換えると、記録ヘッド30の側面30Sの上辺に対するワイパー50の表面50a(裏面50b)の上辺の傾きが5.5°である。
図示しないが、ワイパー50の右端部がワイパー50の左端部よりもワイピング方向下流側に位置するようワイパー50が傾けられてもよい。なお、ワイパー50を傾けなくてもよい(ワイパー50の表面50aおよび裏面50bの各上辺がワイピング方向に対して垂直になっていてもよい)。
<記録ヘッドの側面のクリーニング>
以下、記録ヘッド30の側面30Sに対するクリーニングについて説明する。以下の説明では、1つの記録ヘッド30の側面30Sに対するクリーニングに着目するが、他の記録ヘッド30の側面30Sについても同様のクリーニングが行われる。
ワイパー50による通常クリーニング動作が行われると、図14に示すように、記録ヘッド30の側面30Sにインク(クリーニング液を含む)が付着する。図14では、インクに符号70を付す。以下の説明で参照する図15についても同様である。
このため、制御部6は、ワイパー50による通常クリーニング動作が終わった後(ワイパー50がクリーニング終了位置まで移動した後)、記録ヘッド30の側面30Sに付着したインク70を除去する側面インク除去処理を行う。制御部6は、ワイパー駆動機構105を用いてワイパー50を駆動する処理を側面インク除去処理として行うことにより、記録ヘッド30の側面30Sに付着したインク70を除去する。
具体的には、図15に示すように、制御部6は、ワイパー50による通常クリーニング動作が終わると、ワイパー50をワイピング方向の逆方向に移動させることにより、ワイパー50の裏面50bを記録ヘッド30の側面30Sに当接させる(図15の上図参照)。このとき、制御部6は、ワイパー50の裏面50bが記録ヘッド30のインク吐出面31Sに当接しないように、すなわち、ワイパー50がインク吐出面31Sの下方に入り込まないように、ワイパー50をワイピング方向の逆方向に移動させる。
なお、ワイパー50が記録ヘッド30のインク吐出面31Sの下方に入り込むまでワイパー50をワイピング方向の逆方向に移動させた場合、インク吐出面31Sの下方にワイパー50が入り込むときに、記録ヘッド30のエッジにワイパー50が当接するので、記録ヘッド30のエッジが摩耗し易くなる。したがって、ワイパー50の裏面50bが記録ヘッド30のインク吐出面31Sに当接しないようにワイパー50をワイピング方向の逆方向に移動させるのが好ましい。
ワイパー50の裏面50bが記録ヘッド30の側面30Sに当接した後、制御部6は、ワイパー50をワイピング方向に移動させることにより、ワイパー50の裏面50bを記録ヘッド30の側面30Sから離間させる。このとき、制御部6は、ワイパー50がクリーニング終了位置に達するまで、ワイパー50をワイピング方向に移動させる。なお、記録ヘッド30の側面30Sよりもワイピング方向下流側の位置がクリーニング終了位置とされるので、ワイパー50をクリーニング終了位置に移動させることにより、記録ヘッド30の側面30Sとワイパー50の裏面50bとの当接が解除される。
以下の説明では、ワイパー50の裏面50bを記録ヘッド30の側面30Sに当接させてからワイパー50の裏面50bを記録ヘッド30の側面30Sから離間させる一連の動作(ワイパー50の動作)を当接離間動作と称する。
ここで、制御部6は、複数回の通常クリーニング動作を1セットとしてワイパー50に行わせる場合、側面インク除去処理を1セットに1回だけ行う(ワイパー50に当接離間動作を1回だけ行わせる)。2回の通常クリーニング動作が1セットとなっている場合、1回目の通常クリーニング動作の後に側面インク除去処理が行われてもよいし、2回目の通常クリーニング動作の後に側面インク除去処理が行われてもよい。これにより、クリーニング処理時間が長くなるのを抑制することができる。クリーニング処理時間というのは、印刷ユニット3の下方位置へのクリーニングユニット5の移動(第1搬送ユニット2の下降)を開始してから、記録ヘッド30のインク吐出面31Sのクリーニング後、クリーニングユニット5を第2搬送ユニット4の下方位置に戻すまでの時間である。
変形例として、側面インク除去処理の実行タイミングの設定をユーザーから受け付けてもよい。当該設定はインクジェット記録装置100に設置された操作パネル(図示せず)がユーザーから受け付ける。ユーザーが許容する場合には、通常クリーニング動作が終わるごとに側面インク除去処理が行われてもよい。
なお、制御部6による側面インク除去処理が行われた場合には行われない場合に比べ、クリーニング処理時間が長くなる。毎回のようにクリーニング処理時間が長くなると、ユーザーによっては煩わしく感じる場合がある。
そこで、制御部6による側面インク除去処理(ワイパー50による当接離間動作)が所定期間内に所定回数だけ行われるようにしてもよい。たとえば、所定期間は1週間(数週間でもよい)であり、所定回数は1回(数回でもよい)である。この場合、制御部6は、側面インク除去処理を行った日時を記憶し、当該日時から1週間経過した後、最初にクリーニング処理を行うとき(ワイパー50に1セット分の通常クリーニング動作を行わせるとき)に側面インク除去処理も行う。これにより、毎回のようにクリーニング処理時間が長くなるのを抑制することができる。
ここで、ワイパー50による通常クリーニング動作が終わった後、ワイパー50による当接離間動作が連続して複数回行われてもよい。この場合、制御部6は、側面インク除去処理を行うとき、記録ヘッド30の側面30Sに対するワイパー50の裏面50bの当接と離間とが連続して複数回繰り返されるようにワイパー50を駆動する。すなわち、ワイパー50は、通常クリーニング動作が終わった後、ワイピング方向の逆方向への移動とワイピング方向への移動とを連続して複数回繰り返す。これにより、記録ヘッド30の側面30Sに付着したインクをより効率的に除去することができる。
本実施形態のインクジェット記録装置100は、上記のように、インクを吐出するためのノズル31aが形成されたインク吐出面31Sを有する記録ヘッド30と、表面50aおよび裏面50bを有する板状に形成され、インク吐出面31Sをクリーニングするとき、インク吐出面31Sの下方に移動し、表面50aの上端部をインク吐出面31Sに当接させた状態で、インク吐出面31Sの一方側から他方側に向かうワイピング方向に移動する通常クリーニング動作を行うワイパー50と、ワイパー50をワイピング方向およびワイピング方向の逆方向に移動させるためのワイパー駆動機構105と、ワイパー駆動機構105を用いてワイパー50を駆動させ、ワイパー50に通常クリーニング動作を行わせる制御部6と、を備える。制御部6は、ワイパー50に通常クリーニング動作を行わせるとき、ワイパー50を予め定められたクリーニング開始位置に移動させてから、記録ヘッド30の他方側の側面30Sよりもワイピング方向の下流側の位置までワイパー50を移動させ、通常クリーニング動作が終わると、ワイパー50をワイピング方向の逆方向に移動させることによってワイパー50の裏面50bを記録ヘッド30の他方側の側面30Sに当接させてから、ワイパー50をワイピング方向に移動させることによってワイパー50の裏面50bを記録ヘッド30の他方側の側面30Sから離間させる側面インク除去処理を行う。
本実施形態の構成では、ワイパー50による通常クリーニング動作が終わると、記録ヘッド30の他方側の側面30Sに対するワイパー50の裏面50bの当接と離間とが行われる。このとき(記録ヘッド30の他方側の側面30Sからワイパー50の裏面50bが離間するとき)、記録ヘッド30の他方側の側面30Sに付着していたインクがワイパー50に乗り移り、当該インクはワイパー50を伝って流れ落ちる。すなわち、記録ヘッド30の他方側の側面30Sに付着したインクを除去する(記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量を減らす)ことができる。
ここで、本発明の効果を確認するために行った確認実験について説明する。
実施例1、2および3として、記録ヘッド50のインク吐出面31S(ノズル31a)から実験用インクを押し出し、ワイパー50に通常クリーニング動作を行わせた。そして、ワイパー50に通常クリーニング動作を行わせた後、記録ヘッド30の側面30Sに付着した実験用インクの付着量(インク付着量)を測定した、なお、確認実験では、以下の表1に示す組成にて各材料を混合するとともに撹拌し、孔径5μmのフィルターを用いて加圧濾過を行うことによって実験用インクを作成した。
まず、実施例1(実施例1−1、1−2および1−3)では、ワイパー50の傾斜角度θ1(図12参照)を15°に設定するとともに、ワイパー50の傾斜角度θ2(図13参照)を90°に設定した。そして、当該ワイパー50に通常クリーニング動作を複数回行わせた。
実施例1−1として、通常クリーニング動作が1回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。実施例1−2として、通常クリーニング動作が5回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。実施例1−3として、通常クリーニング動作が10回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。なお、比較例1として、実施例1のワイパー50に通常クリーニング動作だけを複数回行わせた。実施例1−1の実験結果を図16に示し、実施例1−2の実験結果を図17に示し、実施例1−3の実験結果を図18に示す。
実施例1−1では、5回目のクリーニング動作が終わって以降、記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量がほとんど増加しないことが確認できた。このことから、通常クリーニング動作が1回終わるごとに当接離間動作を1回入れることにより、記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量が一定量を超えないようにすることができる(記録ヘッド30の側面30Sに付着したインクを効率的に除去することができる)と言える。
実施例1−2および1−3では、前回の当接離間動作から次の当接離間動作までの期間中に記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量が増加するが、当接離離間動作が行われることにより、記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量が減少することが確認できた。このことから、通常クリーニング動作が複数回行われるごとに当接離間動作を1回入れることにより、複数回分の通常クリーニング動作によって記録ヘッド30の側面30Sに付着したインクを効率的に除去することができると言える。
一方で、比較例1では、記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量が略減少しなかった。なお、10回目のクリーニング動作から20回目のクリーニング動作の期間中に記録ヘッド30の側面30Sにおけるインク付着量が減少しているが、これは測定誤差であると考えられる。
次に、実施例2(実施例2−1、2−2および2−3)では、ワイパー50の傾斜角度θ1(図12参照)を15°に設定するとともに、ワイパー50の傾斜角度θ2(図13参照)を84.5°に設定した。そして、当該ワイパー50に通常クリーニング動作を複数回行わせた。
実施例2−1として、通常クリーニング動作が1回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。実施例2−2として、通常クリーニング動作が5回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。実施例2−3として、通常クリーニング動作が10回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。なお、比較例2として、実施例2のワイパー50に通常クリーニング動作だけを複数回行わせた。実施例2−1の実験結果を図19に示し、実施例2−2の実験結果を図20に示し、実施例2−3の実験結果を図21に示す。
実施例2−1では、実施例1−1と略同じような傾向が見られた。実施例2−2では、実施例1−2と略同じような傾向が見られた。実施例2−3では、実施例1−3と略同じような傾向が見られた。比較例2では、比較例1と略同じような傾向が見られた。これにより、実施例2では、実施例1と同様、通常クリーニング動作によって記録ヘッド30の側面30Sに付着したインクを効率的に除去することができると言える。
次に、実施例3(実施例3−1、3−2および3−3)では、ワイパー50の傾斜角度θ1(図12参照)を0°に設定するとともに、ワイパー50の傾斜角度θ2(図13参照)を90°に設定した。そして、当該ワイパー50に通常クリーニング動作を複数回行わせた。
実施例3−1として、通常クリーニング動作が1回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。実施例3−2として、通常クリーニング動作が5回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。実施例3−3として、通常クリーニング動作が10回終わるごとに1回の当接離間動作をワイパー50に行わせた。なお、比較例3として、実施例3のワイパー50に通常クリーニング動作だけを複数回行わせた。実施例3−1の実験結果を図22に示し、実施例3−2の実験結果を図23に示し、実施例3−3の実験結果を図24に示す。
実施例3−1では、実施例1−1および2−1と略同じような傾向が見られた。実施例3−2では、実施例1−2および2−2と略同じような傾向が見られた。実施例3−3では、実施例1−3および2−3と略同じような傾向が見られた。比較例3では、比較例1および2と略同じような傾向が見られた。これにより、実施例3では、実施例1および2と同様、通常クリーニング動作によって記録ヘッド30の側面30Sに付着したインクを効率的に除去することができると言える。また、傾斜角度θ1やθ2にかかわらず、ワイパー50に当接離間動作を行わせることにより、記録ヘッド30の側面30Sに付着したインクを効率的に除去することができると言える。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
6 制御部
30記録ヘッド
31a ノズル
31S インク吐出面
32 クリーニング液供給部材
50 ワイパー
50a 表面
50b 裏面
105 ワイパー駆動機構

Claims (8)

  1. インクを吐出するためのノズルが形成されたインク吐出面を有する記録ヘッドと、
    表面および裏面を有する板状に形成され、前記インク吐出面をクリーニングするとき、前記インク吐出面の下方に移動し、前記表面の上端部を前記インク吐出面に当接させた状態で、前記インク吐出面の一方側から他方側に向かうワイピング方向に移動する通常クリーニング動作を行うワイパーと、
    前記ワイパーを前記ワイピング方向および前記ワイピング方向の逆方向に移動させるためのワイパー駆動機構と、
    前記ワイパー駆動機構を用いて前記ワイパーを駆動させ、前記ワイパーに前記通常クリーニング動作を行わせる制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記ワイパーに前記通常クリーニング動作を行わせるとき、前記ワイパーを予め定められたクリーニング開始位置に移動させてから、前記記録ヘッドの前記他方側の側面よりも前記ワイピング方向の下流側の位置まで前記ワイパーを移動させ、前記通常クリーニング動作が終わると、前記ワイパーを前記ワイピング方向の逆方向に移動させることによって前記ワイパーの前記裏面を前記記録ヘッドの前記他方側の側面に当接させてから、前記ワイパーを前記ワイピング方向に移動させることによって前記ワイパーの前記裏面を前記記録ヘッドの前記他方側の側面から離間させる側面インク除去処理を行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記制御部は、複数回の前記通常クリーニング動作を1セットとして前記ワイパーに行わせる場合、前記側面インク除去処理を前記1セットに1回だけ行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドに設けられ、前記インク吐出面にクリーニング液を供給するクリーニング液供給部材を備え、
    前記クリーニング液供給部材は、前記インク吐出面よりも前記ワイピング方向の上流側の位置に配置され、
    前記クリーニング開始位置は、前記ワイパーが前記クリーニング液供給部材と当接する位置に設定され、
    前記通常クリーニング動作は前記1セットで2回行われ、
    前記制御部は、前記記録ヘッドから前記インクを押し出す処理および前記クリーニング液供給部材から前記クリーニング液を押し出す処理を行ってから1回目の前記通常クリーニング動作を前記ワイパーに行わせ、その後、前記クリーニング液を押し出す処理だけを行ってから2回目の前記通常クリーニング動作を前記ワイパーに行わせ、
    前記制御部は、1回目の前記通常クリーニング動作が終わったときに前記側面インク除去処理を行う、または、2回目の前記通常クリーニング動作が終わったときに前記側面インク除去処理を行うことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御部は、前記側面インク除去処理を所定期間内に所定回数だけ行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記制御部は、前記側面インク除去処理を行うとき、前記記録ヘッドの前記他方側の側面に対する前記ワイパーの前記裏面の当接と離間とが連続して複数回繰り返されるように前記ワイパーを駆動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記制御部は、前記記録ヘッドの前記他方側の側面に前記ワイパーの前記裏面を当接させるとき、前記ワイパーが前記インク吐出面に当接しないように前記ワイパーを前記ワイピング方向の逆方向に移動させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記ワイパーは、前記ワイパーが前記インク吐出面に当接していない状態において、前記ワイパーの上端および前記上端に対し逆側の下端の前記ワイピング方向の各位置が互いにずれるように傾けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記ワイパーは、前記ワイパーが前記インク吐出面に当接していない状態において、前記表面および前記裏面の各上辺が前記ワイピング方向に対して垂直とならないように傾けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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