JP2010221663A - メンテナンス装置及び液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】払拭部材が汚染されること、及びノズルにおけるメニスカスが乱れることを抑制しつつノズル形成面を払拭すること。
【解決手段】ゴム弾性を有する弾性材料から形成されたワイパ33を有しており、インクIを吐出(噴射)するノズル19bが形成されたノズル形成面19aをワイパ33の先端部33aで払拭するメンテナンス装置30であって、ワイパ33の払拭機能側面33bにおいて先端部33aの基端側には、横長長方形の凹部38が形成されていると共に、当該凹部に吸引ポンプ35と接続された吸引通路40が連通形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばインクジェット式プリンタなどの液体噴射装置のメンテナンス装置、及びメンテナンス装置を備えた液体噴射装置に関する。
従来から、ターゲットと対向するノズル形成面にインクを噴射するためのノズルが形成された記録ヘッドを備えたインクジェット式プリンタにおいて、ノズルの目詰まりを抑制するために、ノズル形成面に付着したインクをゴムブレード(拭取部材)で払拭するメンテナンス装置を備えたものがある。このようなメンテナンス装置として、先端部に開口した中空部を有するダックビル形状のゴムブレードを備えたメンテナンス装置が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1のメンテナンス装置では、ゴムブレードの先端部を記録ヘッドのノズル形成面に接触させるとともに、中空部に連通形成された吸引通路を介して吸引装置(ピストンポンプなど)でインクを吸引しつつ、記録ヘッドを所定方向へ移動させることでゴムブレードをノズル形成面に摺接させ、ノズル形成面に付着したインクを除去するようになっている。
特開平10−44445号公報
しかしながら、特許文献1のメンテナンス装置では、吸引装置でインクを吸引しつつゴムブレードをノズル形成面に沿って摺動させる際、当該摺動に伴ってゴムブレードの先端部側面にインクが付着する。そして、ゴムブレードの先端部側面に付着したインクが乾燥、固化して当該ゴムブレードが汚染されると、固化したインクによってゴムブレードの先端部がノズル形成面に密着し難くなり、ノズル形成面からインクを払拭し難くなってしまう虞があった。また、特許文献1のように、ゴムブレードの先端をノズル形成面に接触させた状態において、吸引手段でインクを吸引しつつノズル形成面を払拭する場合、ノズル内部のインクが吸引装置により吸い出されてしまうことによって、ノズルにおけるインクのメニスカスを乱してしまう虞があった。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、払拭部材が汚染されること、及びノズルにおけるメニスカスが乱れることを抑制しつつノズル形成面を払拭できるメンテナンス装置及び液体噴射装置を提供することある。
上記問題点を解決するため、本発明のメンテナンス装置は、弾性材料からなる払拭部材を有し、液体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を前記払拭部材の先端部に設けられた払拭部で払拭するメンテナンス装置であって、前記払拭部材の一側面において前記払拭部よりも基端側に凹部を形成すると共に、当該凹部に吸引手段と接続される吸引通路を連通形成した。
これによれば、払拭部材の払拭部でノズル形成面から払拭された液体は、払拭部材の一側面において払拭部よりも基端側に形成された凹部に流入する。そして、凹部に連通形成された吸引通路を介して吸引手段により吸引することで、凹部に流入した液体を凹部から吸引通路内へ流出させることができる。このため、ノズル形成面から払拭された液体が払拭部材の払拭部に付着したまま残存するとともに乾燥、固化することで払拭部材が汚染されることを抑制することができる。そして、吸引通路は、凹部に連通形成されていることから、ノズルから直接液体を吸引することがなく、ノズルにおける液体のメニスカスが乱れることを抑制することができる。すなわち、払拭部材が汚染されること、及びノズルにおけるメニスカスが乱れることを抑制しつつノズル形成面を払拭できる。
また、本発明のメンテナンス装置において、前記凹部は、前記払拭部材が弾性変形することにより前記一側面における前記凹部の形成領域が前記ノズル形成面に接触した状態において、前記ノズルを囲繞可能な大きさに形成されている。
これによれば、凹部は、払拭部材が弾性変形することにより一側面の凹部形成領域がノズル形成面に接触した状態において、ノズルを囲繞可能な大きさに形成されていることから、当該状態において吸引手段により吸引することでノズル内部の液体を吸引し、ノズル内における液体詰りや気泡を除去することができる。
また、本発明のメンテナンス装置において、前記払拭部材における前記払拭部よりも先端側には前記一側面に向かって傾斜する傾斜部が設けられている。
これによれば、払拭部材には払拭部よりも先端側に一側面に向かって傾斜する傾斜部を設けた。このため、傾斜部に付着した液体を凹部が形成された一側面に向かって移動させることができる。
また、本発明のメンテナンス装置において、前記払拭部には溝部が形成されている。これによれば、払拭部に溝部を形成することで、毛細管現象により液体を凹部に引き込み易くなる。
さらに、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、上記構成のメンテナンス装置と、を備えた。
これによれば、上記構成のメンテナンス装置と同様の効果を得ることができる。
第1の実施形態におけるプリンタの斜視図。 (a)は、第1の実施形態におけるワイパの模式正面図、(b)は、ワイパの模式側面図。 第1の実施形態におけるワイパのワイピング動作を説明するための模式正面図。 第1の実施形態におけるワイパを用いたクリーニングの動作を説明するための模式正面図。 第2の実施形態におけるワイパの模式正面図。 (a)は、別例におけるワイパの模式正面図、(b)は、ワイパの模式側面図。 (a)及び(b)は、別例におけるワイパの模式正面図。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を、図1〜図4に従って説明する。図1は、外装ケースを取り外したインクジェット式記録装置の斜視図を示す。図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下、プリンタ11と称す)は、シリアルプリンタであり、上側が開口する略四角箱状の本体ケース12を備える。この本体ケース12内に架設されたガイド軸13にはキャリッジ14が主走査方向(図1におけるX方向)への往復動自在に支持されている。キャリッジ14の背面側に固定された無端状のタイミングベルト15は、本体ケース12の背面部内面上に軸支された一対のプーリ16,17に巻き掛けられている。一方のプーリ16と連結された駆動軸を有するキャリッジモータ18が正逆転駆動されることにより、キャリッジ14は主走査方向Xに往復動する構成となっている。
キャリッジ14の下部には、液体としてのインク滴を噴射(吐出)する液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド19が設けられている。本体ケース12内において記録ヘッド19と対向する下方位置には、記録ヘッド19とターゲットとなる記録紙Pとの間隔を規定するプラテン20が配置されている。また、キャリッジ14の上部には、ブラック(K)、シアン(C)、イエロー(Y)、及びマゼンタ(M)の4色のインクをそれぞれ収容した複数4つのインクカートリッジ21が着脱可能に装填されている。図2に示すように、記録ヘッド19の下面は、インクカートリッジ21から供給されたインクIを吐出(噴射)する複数のノズル19bが副走査方向(図1におけるY方向)に一定のノズルピッチでそれぞれ開口形成されてなる複数列のノズル列Na〜Ndが、主走査方向Xに並設されたノズル形成面19aとされている。本実施形態では、4列のノズル列Na〜Ndを用いて、ブラック、シアン、イエロー、及びマゼンタの4色の印刷を行う。なお、各ノズル列Na〜Ndを構成する各ノズル19bは千鳥配置でもよい。
図1に示すように、プリンタ11の背面側には、給紙トレイ23と、給紙トレイ23上に積重された多数枚の記録紙Pのうち最上位の1枚のみを分離して副走査方向Yへ給送する自動給紙装置24(Auto Sheet Feeder)とが設けられている。
また、本体ケース12の図1における右側下部には紙送りモータ25が配設され、この紙送りモータ25が駆動されることにより、図示しない搬送ローラ対及び排紙ローラ対が回転駆動されて、記録紙Pが副走査方向Yへ搬送される。そして、キャリッジ14を主走査方向Xに移動させる途中で記録ヘッド19のノズル19bから記録紙Pに向けてインク滴を吐出する印刷動作と、記録紙Pを副走査方向Yに所定の紙送り量だけ搬送する紙送り動作とを交互に繰り返すことで、記録紙Pに印刷が施される。
また、プリンタ11には、キャリッジ14の移動距離に比例する数のパルスを出力するリニアエンコーダ26がガイド軸13に沿って延びるように架設されており、リニアエンコーダ26の出力パルスを用いてキャリッジ14の主走査方向Xにおける位置、移動速度及び移動方向が把握される。
図1に示すように、プリンタ11においてキャリッジ14の移動経路上右端位置はホームポジションに設定されている。ホームポジションに位置する際のキャリッジ14の直下には、記録ヘッド19におけるノズル19bの目詰まり等を予防・解消するクリーニングを行うメンテナンス装置30が配設されている。
図1及び図2に示すように、メンテナンス装置30には、図示しない昇降機構により上昇動作及び下降動作可能な設置台30aが備えられており、この設置台30a上には、キャップ32が配設されている。キャップ32の内側には、吸引手段としての吸引ポンプ35に接続された管路32aが連通形成されている。そして、メンテナンス装置30は、設置台30aを上昇させることにより、キャップ32を記録ヘッド19のノズル形成面19aに当接させた状態で吸引ポンプ35を駆動し、ノズル形成面19aとキャップ32とで囲まれた空間を負圧にすることで、記録ヘッド19のノズル19bからインクを強制的に吸引してクリーニングを行う。このクリーニングによりノズル19b内の増粘インクやインク中の気泡等が除去されてノズル目詰まり等が予防・解消されるとともに、ノズルから吸引されたインクIはキャップ32、管路32a、及び吸引ポンプ35を通ってプラテン20の下側に配置された廃液タンク36に排出される。
また、設置台30aにおいてキャップ32よりキャリッジ14の移動経路上左端側には、ゴム弾性を有する弾性材料(例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴムなど)からなる平板状の払拭部材としてのワイパ33が配設されている。図2(a)及び(b)に示すように、ワイパ33は、設置台30a上に副走査方向Yに沿って延びるように配置されている。ワイパ33の幅方向(副走査方向Y)に沿った長さL1は、記録ヘッド19の副走査方向Yに沿った長さL2より長く設定されている。
図2に示すように、ワイパ33の側面のうちキャップ32側(キャリッジ14の移動経路上右端側)の側面(以下、「払拭機能側面33b」という。)には、側面視において横長の長方形状をなす凹部38が形成されている。凹部38の幅方向(副走査方向Y)に沿った長さL3は、ノズル列Na〜Ndの縦方向(副走査方向Y)に沿った長さL4よりも長く設定されている。また、凹部38の高さ方向に沿った長さL5は、ノズル列Na〜Ndの横方向(主走査方向X)に沿った長さL6より長く設定されている。したがって、凹部38は、ワイパ33の払拭機能側面33bにおける凹部形成領域がノズル形成面19aに面接触された状態(図4参照)において、ノズル列Na〜Ndのうち何れか一列のノズル列を形成する各ノズル19bの開口を凹部38内に収容(囲繞)可能な大きさに形成されている。換言すれば、凹部38は、ノズル形成面19aにおいてノズル列Na〜Ndのうち何れか一列を形成する各ノズル19bが開口形成された領域を、凹部38の開口領域内に配置可能な大きさに形成されている。
また、ワイパ33には、凹部38の底面38aの略中央に開口するように吸引通路40が連通形成されている。吸引通路40は、吸引ポンプ35に接続されている。そして本実施形態のプリンタ11では、吸引ポンプ35を駆動することにより、凹部38内のインクIを吸引するとともに、吸引されたインクIは、吸引通路40、及び吸引ポンプ35を通って廃液タンク36に排出される。
次に、以上のように構成したメンテナンス装置30により記録ヘッド19をメンテナンスする動作(作用)について、特にワイパ33によるワイピングとクリーニングに着目して以下説明する。なお、以下においてクリーニングの説明では、ノズル列Na〜Ndのうち、ノズル列Nbをクリーニングする場合について説明する。
図2(a)に示すように、先ず、キャリッジ14をホームポジションに移動させた後、図示しない昇降機構を駆動させて、設置台30aを退避位置P0から払拭位置P1へ上昇させる(矢印Y1に示す)。退避位置P0は、ワイパ33が記録ヘッド19に接触しない高さに、払拭位置P1は、ワイパ33が記録ヘッド19に接触可能な高さに設定されている。
そして、ワイピング時には、図3に示すように、ワイパ33は、キャリッジ14を移動経路上左端側(矢印Y2に示す)へ移動させることにより、弾性変形を伴いながら払拭部としての先端部33aがノズル形成面19aに摺接して、ノズル形成面19aに付着したインクIを払拭する。このとき、ワイパ33の先端部33aが摺接することによりノズル形成面19aから払拭されたインクIは、先端部33aよりも基端側となる下方に形成された凹部38に流入するとともに、吸引ポンプ35の駆動により凹部38から吸引通路40へ吸い出され、その後、吸引通路40を介して廃液タンク36に排出される。
すなわち、図3に示すワイピング状態において、凹部38は、ワイパ33の払拭機能側面33bが凹部形成領域をノズル形成面19aに面接触しないことで開口内が大気に連通した状態となっているとともに、ノズル形成面19aと吸引通路40の開口部とは、離間した状態となっている。このため、ワイパ33によりノズル形成面19aから払拭したインクIは、吸引ポンプ35の駆動に伴い凹部38及び吸引通路40を介して吸引排出できる一方、ノズル19b内のインクIは、吸引ポンプ35を駆動させても強制的に吸引されることはない。そして、ワイパ33の先端部33aがノズル形成面19aに接触されなくなる位置までキャリッジ14を移動させることで、ワイパ33によるワイピング動作は終了する。
次に、ワイパ33によるクリーニング時には、図4に示すように、設置台30aを図示しない駆動機構により吸引位置P2へ上昇させ(矢印Y3に示す)、ワイパ33の払拭機能側面33bにおける凹部形成領域をノズル形成面19aに面接触させる。この状態において、ノズル列Nbを形成する全ノズル19bの開口は、全て凹部38の開口領域内に配置されるとともに、凹部38とノズル形成面19aとで密閉空間41が形成される。そして、この状態において吸引ポンプ35が駆動されると、密閉空間41が負圧になることで、記録ヘッド19のノズル19bからインクIが強制的に吸引され、そのインクIは吸引通路40を介して廃液タンク36に排出される。すなわち、ワイパ33を使用してノズル列単位での選択クリーニングを行うことが可能となる。そして、設置台30aを払拭位置P1に下降させるとともに、キャリッジ14を移動経路上左端側又は右端側へ移動させることで、ワイパ33の先端部33aをノズル形成面19aにおける他のノズル列Na,Nc,Ndの側方に配置させた状態で、キャリッジ14を停止させる。そして、ノズル列Nbに対して行った場合と同様のクリーニングをワイパ33により行うことが可能とされる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)ワイパ33の一側面である払拭機能側面33bにおいて先端部33aよりも基端側となる下方に凹部38を形成するとともに、凹部38に吸引ポンプ35と接続された吸引通路40を連通形成した。このため、ワイパ33の先端部33aがノズル形成面19aに摺接することで払拭されたインクIは、ワイパ33の払拭機能側面33bを流下して凹部38に流入する。そして、吸引ポンプ35を駆動させることで、凹部38に流入したインクIを吸引通路40及び吸引ポンプ35から廃液タンク36へ排出することができる。このため、ノズル形成面19aから払拭されたインクIがワイパ33の先端部33aやこれに連なる側面(払拭機能側面33b)に付着したまま残存することで乾燥、固化してワイパ33が汚染されることを抑制することができる。
(2)凹部38をワイパ33の一側面である払拭機能側面33bにおける先端部33aよりも基端側に形成すると共に、吸引通路40を凹部38に連通形成した。このため、ワイパ33の先端部33aをノズル形成面19aに摺接させる際、凹部38を大気に連通した開口状態にすると同時にノズル形成面19aと吸引通路40の開口部とを離間した状態にできる。このため、吸引ポンプ35を駆動させても、ノズル19b内のインクIを強制的に吸引することがない。したがって、ワイパ33によりノズル形成面19aを払拭する際、ノズル19bからインクIを強制的に吸引することでノズル19b内におけるインクIのメニスカスが乱れることを抑制することができる。
(3)ワイパ33の一側面である払拭機能側面33bにおける凹部形成領域がノズル形成面19aに面接触された状態において、ノズル列Na〜Ndのうち何れか一列を形成する各ノズル19bの開口が凹部38内に収容(囲繞)される大きさに凹部38を形成した。このため、凹部38とノズル形成面19aとで密閉空間41を形成し、吸引ポンプ35を駆動させることでノズル19b内のインクIを強制的に吸引してノズル列毎の選択クリーニングを実行し、ノズル内におけるインク詰りや気泡を除去することができる。そして、各ノズル列のみを吸引するための専用キャップを別途設ける場合と比較して、部品点数を削減することができる。
(4)ワイパ33に凹部38を設けるとともに凹部38に吸引通路40を連通形成した。このため、ノズル形成面19aを払拭するワイピング動作と、ノズル19b内のインクIを強制的に吸引するクリーニング動作とを1つのワイパ33により実行できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を図5に従って説明する。図5に示すように、本実施形態では、凹部38の高さ方向に沿った長さL5が、ノズル列Na〜Ndが配置された領域の横方向(主走査方向X)に沿った長さL7より長く設定されている。このため、凹部38は、ワイパ33の払拭機能側面33bの凹部形成領域がノズル形成面19aに面接触された状態において、ノズル列Na〜Ndを形成する各ノズル19bの開口を凹部38内に収容(囲繞)可能な大きさに形成されている。換言すれば、凹部38は、ノズル形成面19aにおいてノズル列Na〜Ncを形成する全ノズル19bが開口形成された領域を、凹部38の開口領域内に配置可能な大きさに形成されている。
次に、以上のように構成したメンテナンス装置30により記録ヘッド19をメンテナンスする動作(作用)について、特にワイパ33によるワイピングとクリーニングに着目して以下説明する。
先ず、キャリッジ14をホームポジションに移動させた後、図示しない昇降機構を駆動させて、設置台30aを払拭位置P1へ上昇させる。そして、ワイピング時には、キャリッジ14を移動経路上左端側(矢印Y2に示す)へ移動させることにより、先端部33aがノズル形成面19aに摺接することにより、ノズル形成面19aに付着したインクIを払拭する。このとき、ワイパ33の先端部33aが摺接することによりノズル形成面19aから払拭されたインクIは、先端部33aよりも基端側に形成された凹部38に流入するとともに、吸引ポンプ35の駆動により凹部38から吸引通路40へ吸い出され、その後、吸引通路40を介して廃液タンク36に排出される。このとき、凹部38は、ワイパ33の払拭機能側面33bが凹部形成領域をノズル形成面19aに面接触しないことで開口内が大気に連通した状態となっているとともに、ノズル形成面19aと吸引通路40の開口部とは、離間した状態となっている。
次に、ワイパ33によるクリーニング時には、設置台30aを図示しない駆動機構により吸引位置P2へ上昇させ、ワイパ33の払拭機能側面33bにおける凹部形成領域をノズル形成面19aに面接触させる。この状態において、ノズル列Na〜Ndを形成する全ノズル19bの開口は、全て凹部38の開口領域内に配置されるとともに、凹部38とノズル形成面19aとで密閉空間41が形成される。そして、この状態において吸引ポンプ35が駆動されると、密閉空間41が負圧になることで、記録ヘッド19の各ノズル19bからインクIが強制的に吸引され、そのインクIは吸引通路40を介して廃液タンク36に排出される。すなわち、本実施形態では、ワイパ33を使用して全てのノズル列Na〜Ndを一括してクリーニングすることが可能となる。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1),(2),(4)に加えて以下のような効果を得ることができる。
(5)ワイパ33の一側面である払拭機能側面33bにおける凹部形成領域がノズル形成面19aに面接触された状態において、各ノズル列Na〜Ndを形成する全ノズル19bの開口が凹部38内に収容(囲繞)される大きさに凹部38を構成した。このため、凹部38とノズル形成面19aとで密閉空間41を形成し、吸引ポンプ35を駆動させることで、各ノズル列Na〜Ndを構成する全ノズル19b内のインクIを強制的に吸引して、全ノズル列Na〜Ndを一括してクリーニングを実行することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 各実施形態において、図6(a)及び(b)に示すように、ワイパ33における先端部33aよりも先端側(上端)に、凹部38が形成された払拭機能側面33b側に向けて下方(基端側)へ傾斜する傾斜部45を設けてもよい。このように構成することで、設置台30aを退避位置P0に移動させた場合、傾斜部45に付着したインクIを凹部38に向けて移動(流下)させることができる(矢印Y4に示す)。また、傾斜部45には、主走査方向Xに沿って延びる凹溝状又は切込み状の溝部45aを少なくとも1つ形成してもよい。このように構成することで、溝部45aに付着したインクIを、毛細管現象によって傾斜部45の表面から凹部38へ引き込みやすくできる。したがって、ワイパ33がインクIで汚染されることを抑制できる。
○ 各実施形態において、図7(a)に示すように、凹部38を、キャリッジ14の移動経路上左端側(キャップ32とは反対側)の側面に設けてもよい。この場合、ワイパ33の先端部33aをノズル形成面19aに接触させた状態で、キャリッジ14を移動経路上右端側へ移動させることで摺接させ、ノズル形成面19aに付着したインクIを払拭することができる。この場合、ワイパ33においてキャリッジ14の移動経路上左端側の側面が払拭機能側面33bとなる。また、ワイパ33の対向する両側面を払拭機能側面33bとし、両払拭機能側面33bにそれぞれ凹部38を形成してもよい。このように構成すれば、キャリッジ14を主走査方向Xの何れに移動させても、払拭したインクIを吸引しつつノズル形成面19aを払拭することができる。
○ 各実施形態において、図7(a)に示すように、ワイパ33の先端面(上面)に穴部50をさらに設けるとともに、当該穴部50に吸引ポンプ35を接続した吸引通路40を連通形成してもよい。このように構成しても、ワイパ33を用いて、ノズル19b内のインクを吸引してクリーニングを実行するとともに、ノズル形成面19aを払拭するワイピングを実行することができる。
○ 各実施形態において、図7(b)に示すように、凹部38をワイパ33の先端面から下方へ切欠き形成した段状に形成してもよい。この場合、凹部38の側壁51を斜状に形成する。このように形成しても、先端部33aをノズル形成面19aに摺接させてノズル形成面19aに付着したインクIを払拭することができる。また、側壁51をノズル形成面19aに密着させて密閉空間41を形成するとともに、吸引ポンプ35を駆動させてノズル19bからインクIを吸引し、クリーニングを実行することができる。
○ 第2の実施形態において、キャップ32は省略してもよい。このように構成しても、ワイパ33における払拭機能側面33bの凹部形成領域をノズル形成面19aに面接触させた状態で保持することで、ノズル形成面19a(ノズル19b)を保湿してインクIの乾燥を防止することができる。
○ 各実施形態において、ノズル列Nは1列〜3列でもよく、5列以上であってもよい。
○ 各実施形態において、インクIの色はブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの4色に限られず、何れか1色〜3色だけを用いてもよく、その他の色を用いるようにしてもよい。
○ 第2の実施形態において、凹部38の大きさは、複数列(例えば、2列や3列)のノズル列を形成するノズル19bの開口を凹部38内に収容(囲繞)可能な大きさに形成してもよい。
○ 各実施形態において、単一の設置台30aにワイパ33及びキャップ32を設けたが、それぞれ独立して昇降可能な2つの設置台30aに各別に設けてもよい。
○ 各実施形態において、設置台30aを払拭位置P1に上昇させた状態でキャリッジを移動させることによりワイパ33をノズル形成面19aに摺接させたが、停止させたキャリッジ14に対して、ワイパ33を備えた設置台30aを主走査方向Xに移動させることによりワイパ33をノズル形成面19aに摺接させてもよい。また、主走査方向Xに沿って回転可能なドラムにワイパ33を設け、当該ドラムの回転によってワイパ33をノズル形成面19aに摺接させてもよい。
○ 各実施形態において、凹部38の形状は側面視において長方形状に形成したが、異なる形状に形成してもよい。例えば、円形や楕円形、下向きの三角形などに形成してもよい。
○ 各実施形態において、吸引通路40は、凹部38において側面視中央に開口するように形成したが、異なる位置に形成してもよい。例えば、凹部38を形成する下部の壁面に設けてもよい。
○ 各実施形態において、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタ11について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックス、コピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、流体(液体)もインクに限られず、他の流体(液体)に応用してもよい。
11…プリンタ(液体噴射装置)、19…記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、19a…ノズル形成面、19b…ノズル、30…メンテナンス装置、33…ワイパ(払拭部材)、33a…先端部(払拭部)、35…吸引ポンプ(吸引手段)、38…凹部、40…吸引通路、45…傾斜部、45a…溝部、I…インク(液体)。

Claims (5)

  1. 弾性材料からなる払拭部材を有し、液体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を前記払拭部材の先端部に設けられた払拭部で払拭するメンテナンス装置であって、前記払拭部材の一側面において前記払拭部よりも基端側に凹部を形成すると共に、当該凹部に吸引手段と接続される吸引通路を連通形成したことを特徴とするメンテナンス装置。
  2. 前記凹部は、前記払拭部材が弾性変形することにより前記一側面における前記凹部の形成領域が前記ノズル形成面に接触した状態において、前記ノズルを囲繞可能な大きさに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメンテナンス装置。
  3. 前記払拭部材における前記払拭部よりも先端側には前記一側面に向かって傾斜する傾斜部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のメンテナンス装置。
  4. 前記払拭部には溝部が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のメンテナンス装置。
  5. 液体を噴射するノズルが形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のメンテナンス装置と、を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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