JP2014046643A - ヘッド用吸引キャップ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャップ部を弾性部材で形成した場合でも、低コストで高い吸引圧での吸引を行える吸引キャップの提供。
【解決手段】吸引キャップ2は、キャッピング時にノズル面11に密着し、ノズル面との間で密閉空間20を形成する弾性部材からなるキャップ部21と、キャップ部21の底部側を固定保持するベース部材22とを備え、キャップ部21は、内周面側には、キャッピング時にノズル面11に接触する第1傾斜面31と、第1傾斜面31に続き、キャップ内底面2aに向かう第2傾斜面32と、第2傾斜面32に続き、キャップ内底面2aに向かう第3傾斜面33とが設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】吸引キャップ2は、キャッピング時にノズル面11に密着し、ノズル面との間で密閉空間20を形成する弾性部材からなるキャップ部21と、キャップ部21の底部側を固定保持するベース部材22とを備え、キャップ部21は、内周面側には、キャッピング時にノズル面11に接触する第1傾斜面31と、第1傾斜面31に続き、キャップ内底面2aに向かう第2傾斜面32と、第2傾斜面32に続き、キャップ内底面2aに向かう第3傾斜面33とが設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明はヘッド用吸引キャップ及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
このような画像形成装置においては、記録ヘッドのノズルの吐出安定性を維持するため、ノズル面をキャッピングする吸引手段が接続された吸引キャップ、ノズル内のインク乾燥、ノズル内への埃混入防止のため、ノズル面をキャッピングする保湿キャップと、記録ヘッドのノズル面を払拭して清浄化するワイパ部材(ワイパブレード、ワイピングブレード、ブレードなどとも称される。)などを含む維持回復機構を備え、例えばノズルから増粘インクを吸引キャップ内に排出した後、ノズル面をワイパ部材で払拭してノズルメニスカスを形成する回復動作などを行なう。
従来の吸引キャップとしては、ノズル面に当接する弾性を有する当接部材(弾性部材)と、ノズル面のノズルから吸引される記録液を受けるための凹部を形成した凹部形成部材(保持部材)とを有し、これらの当接部材と凹部形成部材が一体成形された部材であって、凹部形成部材は撥水剤を含有する樹脂部材で形成され、当接部材の内周面には連続する2つの傾斜面が設けられ、凹部の底面に設けられた排出口に向かって傾斜する少なくとも2つの傾斜面を有するものが知られている(特許文献1)。
上述した特許文献1に開示されているように、ノズル面に当って接触する接触部を弾性部材で形成し、ノズルから吸引排出された廃液を受ける凹部を形成する凹部形成部を、吸引時に発生するキャップ内部の圧力上昇に耐えられるように樹脂部材で形成した吸引キャップにあっては、弾性部材と樹脂部材とを強固に密着させるために2色成型で製作される。
しかしながら、2色成型は通常の成型と比較して加工が難しく、弾性部材のノズル面との接触部の精度不良が発生し、歩留まりによるコスト高を招くという課題がある。
一方、2色成型を行わないで、弾性部材で接触部及び凹部形成部を一体形成した吸引キャップにあっては、吸引圧(負圧)を高くすると、キャップ内壁の内側への倒れが発生して、その結果内部負圧が上昇し、キャップの姿勢が保持できない状態になって、ノズル面と接触部によるニップ形成が困難となり、吸引不良が発生するという課題がある。
そのため、弾性部材からなる吸引キャップにあっては、負圧を高くすることができず、特に粘度の高い液体を使用する場合に適用することが困難であるという課題もある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、低コストで、吸引不良を生じることなく、高い吸引圧での吸引を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るヘッド用吸引キャップは、
液体吐出ヘッドの液滴を吐出するノズルが設けられたノズル面をキャッピングするヘッド用吸引キャップであって、
キャッピング時に前記ノズル面に密着し、前記ノズル面との間で密閉空間を形成する弾性部材からなるキャップ部を備え、
前記キャップ部の内周面側には、
キャッピング時に前記ノズル面に接触する第1傾斜面と、
前記第1傾斜面に続き、キャップ内底面に向かう第2傾斜面と、
前記第2傾斜面に続き、前記キャップ内底面に向かう第3傾斜面と、が設けられ、
前記ノズル面に対する、前記第1傾斜面の角度をα、前記第2傾斜面の角度をβ、前記第3傾斜面の角度をγ、とするとき、α<β<γ、の関係にある
構成とした。
液体吐出ヘッドの液滴を吐出するノズルが設けられたノズル面をキャッピングするヘッド用吸引キャップであって、
キャッピング時に前記ノズル面に密着し、前記ノズル面との間で密閉空間を形成する弾性部材からなるキャップ部を備え、
前記キャップ部の内周面側には、
キャッピング時に前記ノズル面に接触する第1傾斜面と、
前記第1傾斜面に続き、キャップ内底面に向かう第2傾斜面と、
前記第2傾斜面に続き、前記キャップ内底面に向かう第3傾斜面と、が設けられ、
前記ノズル面に対する、前記第1傾斜面の角度をα、前記第2傾斜面の角度をβ、前記第3傾斜面の角度をγ、とするとき、α<β<γ、の関係にある
構成とした。
本発明によれば、低コストで、吸引不良を生じることなく、高い吸引圧での吸引を行えるようになる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態に係るヘッド用吸引キャップについて図1ないし図3を参照して説明する。図1は同吸引キャップのキャップ部の斜視説明図、図2は同吸引キャップを液体吐出ヘッドと共に示す断面説明図、図3は同吸引キャップのキャップ部の要部拡大説明図である。
液滴を吐出する液体吐出ヘッド1のノズル面11をキャッピングする吸引キャップ2は、キャッピング時にノズル面11に密着し、ノズル面との間で密閉空間20を形成する弾性部材からなるキャップ部21と、キャップ部21の底部側を固定保持するベース部材22とを備えている。
ベース部材22には、キャップ部21に設けられた貫通穴2bを貫通して、キャップ内底面2aに開口する吸引口24を形成する吸引口部25が設けられ、吸引口部25は図示しない吸引手段に接続される。
そして、吸引キャップ2のキャップ部21は、内周面側には、キャッピング時にノズル面11に接触する第1傾斜面31と、第1傾斜面31に続き、キャップ内底面2aに向かう第2傾斜面32と、第2傾斜面32に続き、キャップ内底面2aに向かう第3傾斜面33とが設けられている。
そして、図3に示すように、ノズル面11に対する、第1傾斜面31の角度をα、第2傾斜面32の角度をβ、第3傾斜面33の角度をγ、とするとき、α<β<γ、の関係にある。
ここでは、角度αは、10°≦α<45°、角度βは、45°≦β<80°、角度γは、80°≦γ≦90°、の関係で設定している。
次に、比較例1の吸引キャップについて図4を参照して説明する。図4は同比較例1の説明に供する説明図である。
この比較例1にあっては、吸引キャップ502の弾性部材からなるキャップ部521は、内周面側にキャップ内底面502aに向かって連続して傾斜する傾斜面531を有している。なお、キャップ部521はベース部材522に固定保持されている。
吸引動作を行うときには、図4(a)に示すように、吸引キャップ502のキャップ部521をノズル面11に当てて接触させ、図示しに吸引ポンプを作動させて吸引キャップ502内部の空間520の負圧を上昇させることで、ノズルから液体を吸引キャップ502内に吸引排出させる。
このとき、キャップ部521内に発生させる負圧(内部負圧:吸引圧)とキャップ部521の剛性の関係より、吸引開始から少しずつキャップ部521のノズル面11に接触してニップを形成するニップ部521aは内側に倒れ始めるが、回復状態を向上させるために、内部負圧を高めていくと、内部負圧の力にキャップ部521が耐えられなくなり、図4(b)に示すように、ニップ部521aが完全に内側に倒れこむ「内倒れ」が発生する。
このように、キャップ部521のニップ部521aが内倒れ状態となると、ノズル面11との間の密着性、密閉性が崩れて吸引不良を引き起こすことになる。
そのため、比較例1の吸引キャップ502を使用した液体吐出ヘッド1の回復動作では、低負圧状態からの吸引しか行うことができず、ヘッド内部に混入した気泡等を排出するような高い負圧での回復動作を行うことができない。
次に、本実施形態に係る吸引キャップの作用効果について図5を参照して説明する。図5は同説明に供する説明図である。
本実施形態に係る吸引キャップ2でも、回復動作を行うときには、図5(a)に示すようにキャップ部21を液体吐出ヘッド1のノズル面11に当てて接触させる。
そして、図示しない吸引手段を作動させて密閉空間20を負圧にしたとき、図5(b)に示すようにキャップ部21のニップ部21aには、内側に引き込む力F1とキャップ部21を密着させる方向に作用する力F2が働き、負圧が上昇すると、同様に力F1、F2も上昇する。
更に、吸引キャップ2のキャップ部21がノズル面11に密着することで、キャップ部21のニップ部21aを外に押し広げる方向の力F3が働く。
ここで、前述した比較例1の吸引キャップ502にあっても、力F3は働くが、傾斜面531の傾斜が急であるために、力F1は力Fに対して非常に大きくなり、高い負圧状態においては、ニップ部521aの内倒れが発生する。
これに対し、本実施形態の吸引キャップ2では、ノズル面11に当たって接触する最初の第1傾斜面31が緩やかな緩斜面となっているので、吸引時に発生する力F3が大きくなり、吸引時における力F1と力F3の関係はほぼ同じになる。
これにより、吸引キャップ2内の負圧が高まった場合でも、キャップ部21のニップ部21aの内倒れが発生しにくくなり、高い負圧状態での回復動作においても、吸引不良が発生することがなくなる。
次に、比較例2について図6を参照して説明する。図6は同説明に供する説明図である。
この比較例2の吸引キャップ602は、弾性部材からなるキャップ部621に、キャッピング時にノズル面11に接触する第1傾斜面631と、第1傾斜面631に続き、キャップ内底面602aに向かう第2傾斜面ないし垂直面632とが設けられている。なお、キャップ部621はベース部材622に固定保持されている。
この比較例2の吸引キャップ602にあっては、本実施形態の吸引キャップ2と同様に、キャップ部621のニップ部621aの内倒れは防止できる。しかしながら、図6(a)に示すように、第1傾斜面631とノズル面11との間に廃液700が残留しやすくなる。ノズル面11に廃液700が残留すると、図6(b)に示すように、吸引動作に続くワイピング動作で確実に払拭してノズル面11を清浄化することが難しくなり、吐出不良の原因となることもある。
また、図6(b)に示すように、吸引キャップ602の第1傾斜面631側に滞留した廃液700が乾燥し増粘することで、次回の回復動作で、吸引キャップ602をノズル面11に密着させるときに、ノズル面11とキャップ部621とのニップ形成を阻害し、吸引不良を発生させる原因となることもある。
これに対し、本実施形態に係る吸引キャップ2のキャップ部21は、第1傾斜面31ないし第3傾斜面33を有することで、第1傾斜面31の傾斜を緩やかにしても、第2傾斜面32、第3傾斜面33を形成するために、第1傾斜面31の幅が狭くなり、第1傾斜面31への廃液の残留が低減して、払拭動作を阻害したり、次回の回復動作でのニップ形成を阻害したりして、吐出不良を発生することが低減する。
次に、本発明の第2実施形態に係る吸引キャップについて図7及び図8を参照して説明する。図7は同吸引キャップの短手方向の断面説明図、図8は同じく長手方向の断面説明図である。
本実施形態では、廃液を吸収する吸収部材40をキャップ内底面側に設けている。
これにより、効率的な廃液の回収を行うことができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る吸引キャップについて図9及び図10を参照して説明する。図9は同吸引キャップの短手方向の断面説明図、図10は同じく長手方向の断面説明図である。
本実施形態では、吸引キャップ2のキャップ部21は、ニップ部21aより下側に厚みの厚い厚肉部21bを形成して、外周部に段差を形成している。
これにより、キャップ部21の剛性を高めることができる。
次に、吸引キャップ2の第1傾斜面31、第2傾斜面32、第3傾斜面33の角度α、β、γの範囲について図11ないし図13も参照して説明する。
まず、第1傾斜面31の角度αは、10°≦α<45°の範囲内で設定する。
つまり、第1傾斜面31の角度αが10°未満(α<10°)である場合、図11(a)に示すように、第1傾斜面31が緩やかになり過ぎて、第1傾斜面31に廃液700が残留し易くなる。第1傾斜面31に廃液700が残留すると、次回のキャッピング時にノズル面に廃液700が転移して、ノズル面の清浄度が低下し、吐出不良やクリーニング不良が発生する。
一方、第1傾斜面31の角度αが45°以上である(α≧45°)である場合、図11(a)に示すように、吸引キャップ2の先端部(ニップ部21a)の強度が低下して、吸引キャップ2内の負圧が高くなったとき、内倒れ(矢印方向への倒れ)が発生し易くなる。
次に、第2傾斜面32の角度βは、45°≦β<80°の範囲内で設定する。
つまり、第2傾斜面32の角度βが45°未満(β<45°)である場合、図12(a)に示すように、第1傾斜面31及び第2傾斜面βがいずれも緩やかな傾斜面となって、廃液700の流れが滞り、第1傾斜面31及び第2傾斜面32に廃液700が残留し易くなる。
第1傾斜面31及び第2傾斜面32に廃液700が残留すると、前述したように、次回のキャッピング時にノズル面に廃液700が転移して、ノズル面の清浄度が低下し、吐出不良やクリーニング不良が発生する。
また、吸引キャップ2内での残留する廃液700の量が多くなり、当該廃液700が乾燥することによって吸湿材となり、キャッピングした状態でノズル内のインクが乾燥増粘して、吐出不良が発生しやすくなる。
一方、第2傾斜面32の角度βが80°以上(β≧80°)である場合、図12(b)に示すように、第3傾斜面33との角度差が実質的になくなって2つの傾斜面を有する場合と同じなり、キャップ強度が低下して、吸引キャップ2内の負圧が高くなったとき、内倒れ(矢印方向への倒れ)が発生し易くなる。
次に、第3傾斜面33の角度γは、80°≦γ≦90°、の範囲内で設定する。
つまり、第3傾斜面33の角度γが80°未満(γ<80°)である場合、図13(a)に示すように、吸収部材40を装着するときに、吸収部材40と第3傾斜面33との間に隙間が発生し、廃液700の残留が生じる。そのため、前述したように、吸引キャップ2内で廃液700が乾燥することによって吸湿材となり、キャッピングした状態でノズル内のインクが乾燥増粘して、吐出不良が発生しやすくなる。
一方、第3傾斜面33の角度γが90°を越える(γ>90°)である場合、図13(b)に示すように、根元側が細くなるために、吸引キャップ2の全体的な強度が低下し、吸引キャップ2内の負圧が高くなったとき、内倒れ(矢印方向への倒れ)が発生し易くなる。また、吸引キャップ2を成型するときに型抜きが難しくなる。
したがって、吸引キャップ2の第1傾斜面31、第2傾斜面32、第3傾斜面33の角度α、β、γは、上述した範囲内で設定することが好ましい。
次に、本発明に係る吸引キャップを備える回復装置の一例について図14を参照して説明する。図14は同回復装置の説明に供する説明図である。
吸引キャップ2の吸引口部25は吸引チューブ51を介して吸引手段である吸引ポンプ52に接続されている。
そして、回復動作を行うときには、吸引キャップ2でノズル面11をキャッピングした状態で、吸引ポンプ52を駆動して、ノズル面11のノズルから吸引キャップ2内への廃液の吸引を行い、図示しない廃液タンクに廃液を吸引排出する。
次に、本発明に係る画像形成装置の一例について図15及び図16を参照して説明する。なお、図15は同装置の機構部の側面説明図、図16は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドと同ヘッドに供給するインクを収容するタンクを一体化した記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、一方の記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方の記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、1ヘッド当たり4ノズル列配置とし、1個のヘッドで4色の各色を吐出させることもできる。
また、記録ヘッド234のタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニットによって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む本発明に係る吸引キャップを備える維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための本発明に係る吸引キャップ282aと保湿キャップ282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る吸引キャップを備えるので、高画質画像を安定して形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 液体吐出ヘッド
11 ノズル面
2 吸引キャップ
20 密閉空間
21 キャップ部
22 ベース部材
234a、234b 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
281 維持回復機構
282a 吸引キャップ
282b 保湿キャップ
11 ノズル面
2 吸引キャップ
20 密閉空間
21 キャップ部
22 ベース部材
234a、234b 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)
281 維持回復機構
282a 吸引キャップ
282b 保湿キャップ
Claims (4)
- 液体吐出ヘッドの液滴を吐出するノズルが設けられたノズル面をキャッピングするヘッド用吸引キャップであって、
キャッピング時に前記ノズル面に密着し、前記ノズル面との間で密閉空間を形成する弾性部材からなるキャップ部を備え、
前記キャップ部の内周面側には、
キャッピング時に前記ノズル面に接触する第1傾斜面と、
前記第1傾斜面に続き、キャップ内底面に向かう第2傾斜面と、
前記第2傾斜面に続き、前記キャップ内底面に向かう第3傾斜面と、が設けられ、
前記ノズル面に対する、前記第1傾斜面の角度をα、前記第2傾斜面の角度をβ、前記第3傾斜面の角度をγ、とするとき、α<β<γ、の関係にある
ことを特徴とするヘッド用吸引キャップ。 - 前記角度αは、10°≦α<45°、
前記角度βは、45°≦β<80°、
前記角度γは、80°≦γ≦90°、
であることを特徴とする請求項1に記載のヘッド用キャップ。 - 前記第2傾斜面の撥水性は、前記第1傾斜面の撥水性よりも高いことを特徴とする請求項1又は2に記載のヘッド用吸引キャップ。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のヘッド用吸引キャップを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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JP2012193333A JP2014046643A (ja) | 2012-09-03 | 2012-09-03 | ヘッド用吸引キャップ及び画像形成装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018079623A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
CN110293776A (zh) * | 2018-03-23 | 2019-10-01 | 卡西欧计算机株式会社 | 印刷单元、印刷装置以及压盖装置 |
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2012
- 2012-09-03 JP JP2012193333A patent/JP2014046643A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018079623A (ja) * | 2016-11-16 | 2018-05-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット記録装置 |
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