JP2011112343A - 空調装置及び空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】除湿運転開始時の過剰な除湿を抑制して安定的な除湿運転を行うことのできる時間を長くすることのできる空調装置及びこの空調装置を備えた空調システムを得る。
【解決手段】送風制御手段としての計測制御装置13は、除湿運転モードでの運転開始時には内気送風機8を最小送風量で運転させ、除湿運転モードでの運転開始から所定時間経過後は、除湿状態に応じて内気送風機8の送風量を増加させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、デシカント方式で空気の除湿を行う空調装置及びこの空調装置を備えた空調システムに関する。
従来のデシカント方式による空調装置として、水分を脱着された吸着剤に空気を接触させて、空気の除湿を行うものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−227839号公報(第3頁、図3)
ここで、一般にデシカント方式の除湿においては、除湿運転開始時には吸着剤の水分保持量が少ないために除湿量が多く、除湿運転の実施に伴って吸着剤の水分保持量が増加すると次第に吸着剤の吸着性能が低下して除湿量も減少するという特性がある。
しかし、上記特許文献1に記載の装置においては、このような吸着剤の特性に基づいた除湿運転が行われていない。このため、除湿運転開始時に除湿量が過剰となってしまい、吸着剤の吸着性能の低下が早まることとなり、安定的な除湿運転を行うことのできる時間が短かった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、除湿運転開始時の過剰な除湿を抑制して安定的な除湿運転を行うことのできる時間を長くすることのできる空調装置及びこの空調装置を備えた空調システムを提供するものである。
本発明に係る空調装置は、室外空気が流れる外気風路と、室内空気が流れる内気風路と、前記外気風路の空気を送る外気送風機と、前記内気風路の空気を送る内気送風機と、前記外気送風機及び内気送風機を制御する送風制御手段と、空気中の水分を吸着及び脱着可能な吸着剤部と、前記外気風路と内気風路との間で前記吸着剤部を移動させる吸着剤部移動手段と、複数の運転モードの中から運転モードを択一的に選択する運転モード選択手段と、を備え、前記運転モードとして、前記吸着剤部を前記内気風路に配置して前記内気送風機を駆動する除湿運転モードを備え、前記除湿運転モードにおいて、前記送風制御手段は、前記除湿運転モードでの運転開始時には前記内気送風機を最小送風量で運転させ、前記除湿運転モードでの運転開始から所定時間経過後は、除湿状態に応じて前記内気送風機の送風量を増加させるものである。
本発明に係る空調装置は、除湿運転モードにおいて、除湿運転モードでの運転開始時には内気送風量を最小送風量で運転させ、除湿運転モードでの運転開始から所定時間経過後は、除湿状態に応じて内気送風機の送風量を増加させる。このため、除湿運転モードでの運転開始時の除湿量と、運転開始から所定時間経過後の除湿量を概ね一定とすることができ、安定した除湿運転を維持することができる。
本発明の実施の形態1に係る空調システムの構成図である。 本発明の実施の形態1に係る除湿ユニットの断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る除湿運転モードでの運転制御フローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る送風量と除湿量の相関関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る他の除湿ユニットの断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る他の空調装置の構成図である。 本発明の実施の形態2に係る除湿運転モードでの運転制御フローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る空調システムの構成図である。 本発明の実施の形態4に係る除湿ユニットの断面模式図である。
実施の形態1.
[空調システムの構成]
図1は、実施の形態1に係る空調システム100の構成図である。
空調システム100は、空調装置1と、空調対象と空調装置1とを接続するダクト9a、9bと、太陽光発電ユニット200と、太陽光発電ユニット200と空調装置1とを接続するブライン搬送ダクト23a、23bとを備える。本実施の形態1において、空調装置1の空調対象は、部屋300である。
(空調装置)
空調装置1は、室外空気を通過させる外気通路2と、ダクト9aによって搬送された部屋300の室内空気を通過させる内気通路3とを備える。
また、空調装置1は、温度センサ14a〜14gと、湿度センサ15a〜15gと、空調装置1の運転制御を行う計測制御装置13と、後述するデシカントロータ5を回転させる回転駆動部16とを備える。
外気通路2には、風路上流から順に、加熱熱交換器4、吸着材を備えたデシカントロータ5、顕熱交換ロータ6、及び外気送風機7が配置されている。
内気通路3には、風路上流から順に、デシカントロータ5、顕熱交換ロータ6、及び内気送風機8が配置されている。
デシカントロータ5と顕熱交換ロータ6は、外気通路2と内気通路3に跨って設置されている。
なお、以下の説明において、外気通路2、内気通路3、及びデシカントロータ5を合わせて、除湿ユニット10と称する。
図2は、除湿ユニット10の断面模式図である。
デシカントロータ5は、所定の厚みの円板形状を有し、2つの半円部に分割されている。一方の半円部は吸着剤部5a、他方の半円部は中空部5bである。
吸着剤部5aには、例えばシリカゲルなどの吸着剤が配置されている。中空部5bの内部はがらんどうである。
また、デシカントロータ5は、その中心軸を軸心として、駆動モータである回転駆動部16によって、矢印で示す方向に一体的に回転駆動可能に構成されている。
デシカントロータ5は、後述する運転モードに応じて、吸着剤部5aが内気通路3あるいは外気通路2のいずれかに位置するように回転される。図2(A)では、吸着剤部5aが内気通路3に配置され、中空部5bが外気通路2に配置されている。図2(B)では、吸着剤部5aが外気通路2に配置され、中空部5bが内気通路3に配置されている。
なお、本実施の形態1において、回転駆動部16は、本発明の吸着剤部移動手段に相当する。
顕熱交換ロータ6は、デシカントロータ5と同様に円板形状を有し、その内部は熱を伝えやすい金属製の格子で構成されている。そして、顕熱交換ロータ6は、図示しない駆動モータによって回転可能に構成されており、金属製の格子が、外気通路2と内気通路3とを交互に移動可能となっている。
外気送風機7は、ファン回転数が可変の送風機であり、計測制御装置13によりそのファン回転数が制御される。
内気送風機8は、ファン回転数が可変の送風機である。内気送風機8は、計測制御装置13によりそのファン回転数が制御される。内気送風機8のファンの回転数に応じた送風量の特性は既知であるものとし、計測制御装置13に制御されるファン回転数に応じて、そのときの内気送風機8の送風量が把握可能である。
ダクト9a、9bは、部屋300と空調装置1とを接続している。
ダクト9aは、部屋300の室内空気を内気通路3へと搬送し、ダクト9bは、内気通路3の空気を部屋300へと搬送する。
加熱熱交換器4は、外気通路2の外気風路上に設置されている。加熱熱交換器4は、外気通路2を通過する室外空気と、後述するブライン搬送ダクト23bにより搬送される熱媒体(ブライン)との間で、熱交換を行わせる装置である。
次に、温度センサ14a〜14g、湿度センサ15a〜15gについて説明する。
内気通路3において、デシカントロータ5の上流側には温度センサ14aと湿度センサ15aが、デシカントロータ5の下流側であって顕熱交換ロータ6の上流側には温度センサ14bと湿度センサ15bが、デシカントロータの下流側には温度センサ14cと湿度センサ15cが設置されている。
外気通路2において、加熱熱交換器4の上流側には温度センサ14dと湿度センサ15dが、加熱熱交換器4の下流側であってデシカントロータ5の上流側には温度センサ14eと湿度センサ15eが、デシカントロータ5の下流側であって顕熱交換ロータ6の上流側には温度センサ14fと湿度センサ15fが、顕熱交換ロータ6の下流側には温度センサ14gと湿度センサ15gが設置されている。
温度センサ14a〜14g(以下、温度センサ14と総称する場合がある)は、それぞれ、設置箇所の空気の温度を計測し、計測結果を計測制御装置13に出力する。
湿度センサ15a〜15g(以下、湿度センサ15と総称する場合がある)は、それぞれ、設置箇所の空気の相対湿度を計測し、計測結果を計測制御装置13に出力する。
ここで、温度センサ14aと湿度センサ15aの計測対象となる空気は、内気通路3に流入して除湿や熱交換が行われていない状態のものである。したがって、温度センサ14aと湿度センサ15aで計測される温度又は湿度は、部屋300の室内空気の温度又は湿度であるといえる。また、温度センサ14dと湿度センサ15dの計測対象となる空気は、外気通路2に流入して除湿や熱交換が行われていない状態のものである。したがって、温度センサ14dと湿度センサ15dで計測される温度又は湿度は、室外空気の温度又は湿度であるといえる。
計測制御装置13は、温度センサ14と湿度センサ15の計測情報や、図示しない操作パネルを介してなされる装置使用者の運転指示に基づいて、デシカントロータ5の回転、顕熱交換ロータ6の回転、外気送風機7及び内気送風機8の送風量、及び後述するブラインポンプ22の発進・停止などを制御する。計測制御装置13は、本発明の送風制御手段に相当する。
(太陽光発電ユニット)
太陽光発電ユニット200は、太陽光発電パネル20と、パネル冷却器21と、ブラインポンプ22とを備えている。太陽光発電ユニット200は、ブライン搬送ダクト23a、23bによって空調装置1と接続されている。なお、太陽光発電ユニット200は、本発明の太陽熱集熱ユニットに相当する。
パネル冷却器21は、太陽光により発電する太陽光発電パネル20を冷却するためのパネルであり、その内部を冷却媒体であるブラインが通過する。ブラインは、ブラインポンプ22の動力によって、ブライン搬送ダクト23a、23bを通って加熱熱交換器4とパネル冷却器21との間を循環する。
なお、本実施の形態1において、パネル冷却器21が本発明の太陽熱集熱手段に相当し、ブラインポンプ22とブライン搬送ダクト23a、23bが本発明の熱媒体搬送手段に相当する。
[空調システムの運転動作]
次に、本実施の形態1に係る空調システム100の動作を説明する。
ここで、空調装置1は、脱着運転モードと除湿運転モードのいずれかの運転モードで運転可能である。脱着運転モードは、デシカントロータ5の吸着剤部5aに含まれる水分を脱着させる運転モードであり、除湿運転モードは、室内空気に含まれる水分をデシカントロータ5の吸着剤部5aに吸着させて室内空気を除湿する運転モードである。
この運転モードの切り換えは、予め設定されたタイマーに基づいて計測制御装置13が行うことができ、この場合はタイマーと計測制御装置13が本発明の運転モード選択手段に相当する。また、運転モードの切り換えは、図示しない操作パネルを介してなされる装置使用者の運転指示によっても行うことができ、この場合は、操作パネルと計測制御装置13が本発明の運転モード選択手段に相当する。
また、本実施の形態1では、空調対象である部屋300が一般家庭の部屋であって、運転を行う時期が夏期であるものとして、動作説明を行う。一般家庭では、昼間は在宅人数が少なく除湿運転の必要性が低いために除湿運転の負荷が小さい。一方で、夜間は、気候により相対湿度が高くなるとともに、在宅人数の増加、調理、入浴後の発汗による水分発生によっても相対湿度が上昇するため、除湿運転の負荷が大きくなる。そこで、本実施の形態1では、昼間に脱着運転モードでの運転を行い、夜間に除湿運転モードでの運転を行うものとして説明する。
(脱着運転モード)
まず、脱着運転モードでの運転を開始する際の空調システム100の状態を説明する。
脱着運転モード開始時は、それまでに行っていた除湿運転モードでの運転によって、デシカントロータ5の吸着剤部5aに大量の水分が吸着している状態である。
次に、脱着運転モードでの運転動作を説明する。
まず、計測制御装置13は回転駆動部16を制御してデシカントロータ5を回転させ、図2(B)に示すように吸着剤部5aが外気通路2に配置されるようにする。
また、計測制御装置13は、顕熱交換ロータ6の回転を停止させ、外気送風機7を所定風量で送風するように駆動し、内気送風機8の運転を停止させ、ブラインポンプ22を駆動する。
ブラインポンプ22が駆動すると、ブライン搬送ダクト23a、23b内をブラインが流れる。
脱着運転モードで運転を行う昼間においては、太陽光発電パネル20で発電が行われ、これに伴って太陽光発電パネル20に高温の熱が発生する。そこで、太陽光発電パネル20の温度上昇に伴う発電効率の低下を回避するために、パネル冷却器21と冷却媒体であるブラインによって、太陽光発電パネル20から熱を除去する。具体的には、ブラインポンプ22の動力によりブライン搬送ダクト23aを通ってブラインがパネル冷却器21に搬送される。パネル冷却器21は太陽熱集熱手段として太陽光発電パネル20から集熱し、パネル冷却器21内を流れる熱媒体であるブラインがその熱を取得する。熱を取得したブラインは、大凡60℃程度の温度となる。温度が上昇したブラインは、その後、ブライン搬送ダクト23bを通ってブラインポンプ22を経て、加熱熱交換器4へと流入する。すなわち、加熱熱交換器4には、高温のブラインが流入する。
外気送風機7を駆動すると、外気通路2内を室外空気が搬送される。
外気送風機7の駆動により搬送される室外空気は、まず、加熱熱交換器4に流入し、高温のブラインと熱交換する。ブラインと熱交換した室外空気は、50℃程度の高温となり、温度上昇に伴って相対湿度が低下した状態となる。
次に、室外空気は、デシカントロータ5の吸着剤部5aに流入する。吸着剤部5aに流入した室外空気は、吸着剤部5aに吸着している水分を脱着し、これによって相対湿度が上昇した状態となる。
その後、室外空気は顕熱交換ロータ6を経て外気通路2の出口側から空調装置1の外へ流出する。
以上のように、脱着運転モードでは、太陽光発電パネル20が有する熱、すなわち太陽熱を熱源として、デシカントロータ5の吸着剤部5aの水分を脱着させる。
(除湿運転モード)
まず、除湿運転モードでの運転を開始する際の空調システム100の状態を説明する。
除湿運転モード開始時は、それまでに行っていた脱着運転モードでの運転によってデシカントロータ5の吸着剤部5aから水分が脱着されて、吸着剤部5aの保持水分が少ない状態である。
次に、除湿運転モードでの運転動作を説明する。
まず、計測制御装置13は回転駆動部16を制御してデシカントロータ5を回転させ、図2(A)に示すように吸着剤部5aが内気通路3に配置されるようにする。
また、計測制御装置13は、顕熱交換ロータ6を所定の速度で回転させ、外気送風機7を所定風量で送風するように駆動し、内気送風機8を後述する制御方法により送風量可変の状態で運転させ、ブラインポンプ22の運転は停止させる。
このようにすると、内気送風機8の駆動により搬送される室内空気は、デシカントロータ5の吸着剤部5aに流入する。吸着剤部5aに流入した室内空気は、吸着剤部5aの吸着剤にその水分が吸着するために低湿となる。また、水分が吸着剤部5aに吸着するときに発生する吸着熱により、室内空気は高温となる。
次に、室内空気は顕熱交換ロータ6に流入する。
一方、外気送風機7の駆動により搬送される室外空気は、加熱熱交換器4を通過し、デシカントロータ5の中空部5bを通過し、顕熱交換ロータ6に流入する。
そして、顕熱交換ロータ6において、室内空気と室外空気との間で熱交換する。前述のように、デシカントロータ5の吸着剤部5aを通過した室内空気は、吸着熱のために高温となっているので、そのまま部屋300へ戻すと室内温度を上昇させ、快適性を低下させてしまう。一方で、除湿運転を行う夜間においては、一般に室外空気温度と室内温度とが近接する。そこで、顕熱交換ロータ6において、高温となった室内空気と室外空気との間で熱交換させることにより、除湿後の室内空気の温度を室外空気の温度程度まで低下させるのである。
このようにすることで、部屋300の室内温度を上昇させることなく、湿度を低下させることのできる除湿運転が実現できる。
なお、顕熱交換ロータ6において熱交換した室外空気は、デシカントロータ5の出口における室内空気の温度程度まで高温となった状態で、空調装置1の外へ排気される。
(除湿運転モードでの室内送風機の運転制御)
次に、除湿運転モードにおける内気送風機8の運転制御方法を詳細に説明する。
図3は、除湿運転モードでの計測制御装置13による運転制御のフローチャートである。
(S101)
まず、装置使用者により、空調装置1の除湿量の目標値が設定される。目標値の設定は、図示しない操作パネル等を介して行われる。
(S102)
装置使用者による除湿運転開始の指示により、あるいは、予め設定されたタイミングになると、除湿運転モードでの運転を開始する。
(S103)
除湿運転モードでの運転を開始すると、内気送風機8はその送風量が初期値となるようにして駆動される。内気送風機8の送風量の初期値は、送風量の最小値となるように設定される。このようにすることで、運転開始時の除湿量が過剰となることを抑制する。
(S104)
送風量を最小値とする内気送風機8の運転を、所定時間続ける。
(S105、S106)
その後、内気通路3のデシカントロータ5の上流側に設置された温度センサ14a、湿度センサ15aが検知する温度と湿度を取得し、取得した情報に基づいて部屋300の室内の絶対湿度を演算する。
(S107、S108)
続けて、内気通路3のデシカントロータ5の下流側に設置された温度センサ14b、湿度センサ15bが検知する温度と湿度を取得し、取得した情報に基づいてデシカントロータ5の下流側の室内空気の絶対湿度を演算する。
(S109)
デシカントロータ5での除湿量を演算する。具体的には、ステップS106で算出したデシカントロータ5の上流側の絶対湿度と、ステップS108で算出したデシカントロータ5の下流側の絶対湿度の偏差と、内気送風機8の送風量を掛け合わせることで、デシカントロータ5での除湿量を算出する。
(S110、S111)
次に、ステップS109で算出した現在の除湿量と、除湿量の目標値とを比較する。そして、現在の除湿量が除湿量の目標値より少なければ、ステップS111へ進んで内気送風機8の送風量を所定量増加させて運転する。現在の除湿量が除湿量の目標値以上であれば、送風量を変更することなくステップS104へと進む。
ここで、図4を参照して、送風量と除湿量の関係について説明する。図4は、内気送風機8の送風量とデシカントロータ5での除湿量との相関関係を示すグラフであり、吸着剤部5aの保持する水分量が少ない場合のグラフを実線で、多い場合のグラフを破線で示している。
図4の2つのグラフに示すように、内気送風機8の送風量とデシカントロータ5の除湿量はある特性を持つ。すなわち、ある送風量(最大送風量)において除湿量が最大となり、最大送風量より少ない送風量の範囲では、送風量の増加に伴って除湿量も増加する。また、最大送風量を超えた送風量としても、除湿量は増加しない。
本実施の形態1に係る空調装置1は、内気送風機8の送風量の最小値を初期値として運転しているので(ステップS103参照)、図4に示す最大送風量より少ない領域で運転していることになる。そこで、上述したステップS111においては、現在の除湿量が除湿量の目標値より少ない場合は、内気送風機8の送風量を所定量増加させて運転するのである。また、現在の除湿量が除湿量の目標値より大きい場合、あるいは目標値と一致する場合は、現在の送風量を維持した運転をするようにしている。
(SS112、S113)
次に、内気送風機8の現在の送風量と、最大送風量とを比較する。そして、現在の送風量が最大送風量以上であれば、ステップS113へ進んで内気送風機8の送風量を最大送風量に設定する。現在の送風量が最大送風量未満であれば、送風量を変更することなくステップS104へと進む。
ここで、ステップS112、S113での処理について図4を参照しつつ説明する。
除湿運転モードでの運転を所定時間続けると、室内空気の水分吸着に伴ってデシカントロータ5の吸着剤部5aの保持する水分量が次第に増加し、デシカントロータ5の吸着剤部5aの吸着性能が低下する。こうなると、送風量と除湿量の相関関係は、図4に示すように実線で示すグラフから破線で示すグラフへと変化する。すなわち、同一送風量における除湿量が次第に低下するという特性を示す。
本実施の形態1に係る空調装置1は、ステップS110、S111で示したように、現在の除湿量が目標値を下回る場合には、内気送風機8の送風量を増加させている。一方で、図4に示したように、除湿運転を続けて吸着剤部5aの保持する水分量が増加すると除湿量が低下していき、また、最大送風量以上に送風量を増加させても除湿量を増加させることはできない。すなわち、最大送風量以上に送風量を増加させても、除湿量を増加させることができないばかりか、無駄な消費電力を発生させてしまう。そこで、ステップS113においては、現在の送風量が最大送風量と等しい場合、あるいは最大送風量を超える場合には、現在の除湿量が目標値より少ない場合であっても、送風量を最大送風量に設定して運転する。このようにすることで、除湿量の増加に寄与しない無駄な消費電力の増加を回避することができる。
以上のように、本実施の形態1に係る空調装置1によれば、除湿モードの運転開始時には、内気送風機8の送風量を最小値とし、その後、除湿量に応じて送風量を次第に増加させるようにした。このようにすることで、除湿モードでの運転開始時に、過剰な除湿量で運転することを回避することができる。このため、除湿モードでの運転開始時の吸着剤の急激な性能低下を抑制することができ、除湿運転モードでの安定的な運転を長時間行うことができる。
また、除湿運転モードでの運転においては、最大除湿量を得ることのできる送風量(最大送風量)より多い送風量で内気送風機8の運転を行わないようにした。このため、除湿量の増加に寄与しない無駄な送風量と消費電力の増加を抑制でき、省エネルギーに資する。
また、昼間に太陽熱を用いてデシカントロータ5の吸着剤の水分を脱着する脱着運転モードでの運転を行い、夜間にデシカントロータ5の吸着剤に水分を吸着させる除湿運転モードでの運転を行う。この際、必要となる動力は、外気送風機7と内気送風機8の駆動、顕熱交換ロータ6の回転、ブラインポンプ22の駆動など、空気や熱媒体の搬送のためのものが中心となる。例えばヒートポンプを用いた除湿機などのように、除湿に必要な冷熱生成のために圧縮機を駆動する動力と比較して、本実施の形態1に係る空調装置1に必要な動力は少ないので、より省エネルギーな空調装置を得ることができる。
また、空調装置1では、デシカントロータ5の吸着剤部5aをロータ構成とすることで、外気通路2と内気通路3との間を吸着剤部5aが移動可能にした。また、デシカントロータ5において吸着剤の無い風路を確保するために中空部5bを設けた。このため、除湿運転モードと脱着運転モードの運転モード変更に伴う、風路の切り換えが不要となる。
例えば上述した特許文献1に記載の技術では、吸着剤部が固定であって風路が1つのみであるため、運転モードに応じて多数のダンパーを用いて風路の切り換えを行っており、装置の構成が複雑であった。
しかし、本実施の形態1に係る空調装置1によれば、運転モードの変更に伴う風路の切り換えが不要であるため、特許文献1に記載のような風路切り換えのためのダンパーも不要となる。このため、装置の構成を簡素化でき、コンパクトかつ低コストな空調装置を実現できる。
なお、本実施の形態1では、吸着剤部を図2に示す構成のデシカントロータ5に設けたが、吸着剤部が外気通路2と内気通路3の間を移動可能なものであれば、他の構成とすることもでき、同様の効果を得ることができる。
他の吸着剤部の例を、図5に示す。図5に示す構成では、外気通路2と内気通路3とを断面ほぼ同形状の矩形とし、また、吸着剤部5a’を風路断面とほぼ同形状の矩形としている。そして、外気通路2と内気通路3との間を、吸着剤部5a’が図示しない駆動部に駆動されて水平に移動する。このようにすることで、ロータ構造と比較すると駆動構造が複雑となるが、外気通路2あるいは内気通路3の風路全体に吸着剤部5a’を配置することができるので、ロータ構造と比較すると同量の吸着剤での吸着剤部の厚みを薄くすることができる。このため、空調装置をよりコンパクトに構成することができる。
また、本実施の形態1では、外気通路2と内気通路3を通過する空気の間で熱交換を行わせるために顕熱交換ロータ6を設けたが、他の熱交換手段を用いることもできる。
他の熱交換手段の例を図6に示す。図6(A)では、図1で示した顕熱交換ロータ6に代えて、顕熱交換器17を設けている。顕熱交換器17は、図6(B)に示すように、内気通路3を入口とし外気通路2を出口とする通気層17aと、外気通路2を入口とし内気通路3を出口とする通気層17bとを、直交するように重ねて配置したものである。このような顕熱交換器17を用いた場合、実施の形態1で示したような顕熱交換ロータ6と比較して風路構成が複雑になるとともに熱交換に必要な容積が増加するが、顕熱交換ロータ6を回転させるための動力が不要となるので、省エネルギーに資する。
また、顕熱交換ロータ6に代えて、外気通路2と内気通路3に配置したフィンチューブ熱交換器を接続してヒートパイプを構成し、外気通路2と内気通路3を通過する空気に熱交換を行わせる構成としてもよい。
また、外気通路2と内気通路3に跨るフィンを配置し、熱伝導によって外気通路2と内気通路3を通過する空気に熱交換を行わせる構成としてもよい。
このような構成としても、顕熱交換ロータ6を回転させるための動力が不要となるので、省エネルギーに資する。
また、本実施の形態1では、吸着剤部5aの脱着の熱源として太陽光発電ユニット200により得た太陽熱を用いる構成としたが、他の高温熱源を用いることもでき、同様の脱着効果を得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、内気送風機の他の運転制御方法について説明する。なお、本実施の形態2で説明する空調システムは、前述の実施の形態1と同様の構成を備えている。
図7は、実施の形態2に係る空調装置の、除湿運転モードでの運転制御のフローチャートである。図7に示すフローチャートは、前述の実施の形態1で説明した図3のフローチャートと処理の一部が共通しており、以下、図3との相違点を中心に説明する。
(S201)
まず、装置使用者により、室内温度と相対湿度の目標値が設定される。目標値の設定は、図示しない操作パネル等を介して行われる。
(S202)
計測制御装置13は、設定された室内温度と相対湿度の目標値に基づいて、室内の絶対湿度の目標値を演算する。
前述の実施の形態1では、除湿運転の目標値を除湿量で表したが、本実施の形態2では目標値を絶対湿度で表している。
(S203)
装置使用者による除湿運転開始の指示により、あるいは、予め設定されたタイミングになると、除湿運転モードでの運転を開始する。
(S204)
除湿運転モードでの運転を開始すると、内気送風機8はその送風量が初期値となるようにして駆動される。内気送風機8の送風量の初期値は、送風量の最小値となるように設定される。このようにすることで、運転開始時の除湿量が過剰となることを抑制する。
(S205)
送風量を最小値とする内気送風機8の運転を、所定時間続ける。
(S206、S207)
その後、内気通路3のデシカントロータ5の上流側に設置された温度センサ14a、湿度センサ15aが検知する温度と湿度を取得し、取得した情報に基づいて部屋300の室内の絶対湿度(以下、室内絶対湿度と称する場合がある)を演算する。
なお、ステップS204〜S207は、前述の図3のステップS102〜S106と同様の処理である。
(S208)
次に、ステップS207で算出した現在の絶対湿度と、予め設定された絶対湿度の目標値とを比較する。そして、現在の絶対湿度と絶対湿度の目標値とがほぼ同じであれば(両者の差異が所定範囲内であれば)、ステップS210へ進み、そうでなければステップS209へ進む。
(S209)
現在の室内絶対湿度と絶対湿度の目標値との関係に応じて、内気送風機8の送風量を制御する。
具体的には、現在の室内絶対湿度が絶対湿度の目標値より高い場合には、現在の空調装置1による除湿量が必要量に不足していると判断し、内気送風機8の送風量を所定量増加させる。このようにすることで、空調装置1の除湿量を増加させる。
また、現在の室内絶対湿度が絶対湿度の目標値より小さい場合には、空調装置1による除湿量が必要量より過大であると判断し、内気送風機8の送風量を所定量減少させる。このようにすることで、空調装置1による除湿量を減少させる。なお、内気送風機8が初期値である最小風量で動作している場合には、その送風量を維持した運転を続ける。
(S210、S211)
次に、内気送風機8の現在の送風量と、最大送風量とを比較する。そして、現在の送風量が最大送風量以上であれば、ステップS211に進んで内気送風機8の送風量を最大送風量に設定する。内気送風機8の現在の送風量が最大送風量未満であれば、ステップS212へと進む。
図4を参照して前述したように、内気送風機8の送風量には、デシカントロータ5の除湿量が最大となるような送風量(最大送風量)が存在し、この最大送風量を超える送風量で運転したとしても除湿量を増加させることができない。そこで、前述したステップS211においては、現在の送風量が最大送風量と等しい場合、あるいは最大送風量を超える場合には、現在の絶対湿度が絶対湿度の目標値より少ない場合であっても、送風量を最大送風量に設定して運転する。このようにすることで、除湿量の増加に寄与しない無駄な消費電力の増加を回避することができる。
(S212、S213)
次に、内気送風機8の現在の送風量と、最小送風量とを比較する。そして、現在の送風量が最小送風量以下であれば、ステップS213に進んで内気送風機8の送風量を最小送風量に設定する。内気送風機8の現在の押す風量が最小送風量より大きければ、ステップS205へと進む。
以上のように、本実施の形態2に係る空調装置1によれば、除湿モードの運転開始時には、内気送風機8の送風量を最小値とし、その後、室内の絶対湿度の状態に応じて送風量を増減させるようにした。このようにすることで、除湿モードでの運転開始時に、過剰な除湿量で運転することを回避することができる。このため、除湿モードでの運転開始時の吸着剤の急激な性能低下を抑制することができ、除湿運転モードでの安定的な運転を長時間行うことができる。
また、室内の絶対湿度が、予め設定された温度と湿度の目標値から算出される室内の絶対湿度の目標値となるように内気送風機8の送風量が制御されるので、必要な除湿量が得られるように空調装置1を運転することができる。
実施の形態3.
図8は、実施の形態3に係る空調システム100Aの構成図である。本実施の形態3では、前述の実施の形態1との相違点を中心に説明し、図1と同一又は対応する構成要素には同一の符号を付している。
[空調システムの構成]
本実施の形態3に係る空調システム100Aは、太陽光発電ユニット200と空調装置1が、冷凍サイクル装置400を介して接続されている点に特徴を有する。
(冷凍サイクル)
図8に示すように、圧縮機41、加熱熱交換器4A、膨張弁42、及びブライン熱交換器43が環状に接続されており、これらによって冷凍サイクル装置400が構成されている。冷凍サイクル装置400内には冷媒が封入されており、この冷媒は圧縮機41によって圧縮され、膨張弁42により減圧される。
加熱熱交換器4Aは、外気通路2を通過する室外空気と、冷凍サイクル装置400を流れる冷媒との間で、熱交換を行わせる装置である。
ブライン熱交換器43は、太陽光発電ユニット200のブライン搬送ダクト23a、23bにより搬送されるブラインと、冷凍サイクル装置400を流れる冷媒との間で熱交換を行わせる装置である。
[空調システムの運転動作]
次に、本実施の形態3に係る空調システム100Aの動作を説明する。空調システム100Aは、前述の実施の形態1と同様、脱着運転モードと除湿運転モードのいずれかの運転モードで運転可能である。
(除湿運転モード)
除湿運転モードでは、圧縮機41は動作せず、冷凍サイクル装置400は機能を停止した状態である。すなわち、空調システム100Aは前述の実施の形態1と同様の運転動作を行う。
(脱着運転モード)
実施の形態1で説明した脱着運転モードでの運転と同様に、デシカントロータ5を回転させて吸着剤部5aを外気通路2に配置し、顕熱交換ロータ6の回転を停止させ、外気送風機7を所定風量で送風するように駆動し、内気送風機8の運転を停止させ、ブラインポンプ22を駆動する。
さらに、圧縮機41を駆動して冷凍サイクル装置400を機能させる。このようにすると、冷凍サイクル装置400において、圧縮機41の駆動によって昇圧された高温高圧のガス冷媒が加熱熱交換器4Aに流入する。加熱熱交換器4Aに流入した高温のガス冷媒は、外気通路2を流れる室外空気と熱交換し、冷却されて凝縮液化する。すなわち、本実施の形態3では、室外空気との間で熱交換を行う熱媒体は、冷凍サイクル装置400に封入された冷媒であるといえる。
凝縮液化した冷媒は、膨張弁42に流入して低圧二相の冷媒となる。その後、冷媒はブライン熱交換器43に流入し、ブライン搬送ダクト23bを通って搬送された高温のブラインを冷却しながら自身は加熱蒸発し、低圧のガス冷媒となって圧縮機41に吸入される。
このような冷凍サイクル装置400の動作により、加熱熱交換器4において室外空気が加熱されるとともに、ブライン熱交換器43ではブラインが冷却される。この冷凍サイクル装置400の動作以外は、前述の実施の形態1と同様の動作を行う。
このようにすることで、加熱熱交換器4Aにおける室外空気の熱交換を、安定的に行うことができる。
すなわち、太陽光発電ユニット200での集熱量は、日射量によって変動するため、条件によっては集熱量が低下する場合がある。太陽光発電ユニット200の集熱量が低下すると、パネル冷却器21でのブラインの加熱量が低下するので、ブラインの温度が低下した状態となる。例えば、室外空気の熱交換をブラインと直接行うこととすると、ブラインの温度が低い場合には室外空気の加熱が不十分となり、デシカントロータ5の吸着剤部5aから水分を脱着するのに十分な高温が得られなくなる可能性がある。こうなると、吸着剤部5aの水分の残留量が多くなり、次に除湿運転モードで運転を行うときの吸着性能が低下し、十分に除湿運転を行えない可能性がある。
しかし、本実施の形態3に係る空調システム100Aでは、太陽光発電ユニット200により得られる太陽熱を熱源として冷凍サイクル装置400を駆動して、加熱熱交換器4Aに必要な高温を生成することとした。このため、ブライン温度が低めであっても、加熱熱交換器4Aにおいて安定的に室外空気の加熱を行うことができる。したがって、脱着運転モードにおいて吸着剤部5aの水分の残留量を所定値まで安定的に低下させることができ、次に除湿運転モードで運転するときの吸着性能を適切に確保して除湿性能を安定させることができる。
また、冷凍サイクル装置400において、冷媒を高温化する熱源として太陽光発電ユニット200を流れるブラインを用いることとした。このブラインは、太陽熱を受けて高温化するため通常は室外空気よりも温度が高い。このため、冷凍サイクル装置400では、室外空気を冷媒の高温化の熱源とするよりも運転効率を向上させることができ、省エネルギーに資する。
実施の形態4.
本実施の形態4では、実施の形態1で説明したデシカントロータ5と異なる構成のデシカントロータを備えた空調システムについて、図1と図10に基づいて説明する。なお、本実施の形態4では、前述の実施の形態1との相違点を中心に説明する。
[空調システムの構成]
図10は、実施の形態4に係る除湿ユニット10Aのデシカントロータ35の構成を説明する図である。図10において、デシカントロータ35は、図2で示したデシカントロータ5の中空部5bに代わり、顕熱蓄熱部36が設けられている。吸着剤部35aは、前述の実施の形態1で説明した吸着剤部5aと同様の構成である。
顕熱蓄熱部36は、断面格子状となるように金属板が配置されて構成されている。
その他の構成については、実施の形態1で説明した空調システム100と同様の構成である。
また、デシカントロータ35は、その中心軸を軸心として、駆動モータである回転駆動部16によって、矢印で示す方向に一体的に回転駆動可能に構成されている。
なお、本実施の形態4において、回転駆動部16は、本発明の吸着剤部移動手段及び顕熱蓄熱部移動手段に相当する。
[空調システムの運転動作]
次に、本実施の形態4に係る空調システムの動作を説明する。実施の形態4に係る空調システムは、実施の形態1の除湿運転モードに代わって除湿蓄熱運転モード、脱着運転モードに代わって脱着放熱運転モードで運転を行う。
(除湿蓄熱運転モード)
除湿蓄熱運転モード開始時は、それまでに行っていた脱着放熱運転モードでの運転によって、デシカントロータ35の吸着剤部35aの吸着剤から水分が脱着されて、吸着剤部35aの保持水分が少ない状態である。
まず、デシカントロータ35を回転させ、図10(A)に示すように吸着剤部35aが内気通路3に配置され、顕熱蓄熱部36が外気通路2に配置されるようにする。
除湿蓄熱運転モードは、実施の形態1の除湿運転モードと同様に夜間に実施する。夜間は、昼間に比べると室外空気の温度が適度に低下しており、この適度に温度の低下した室外空気が顕熱蓄熱部36を通過することとなる。そうすると、顕熱蓄熱部36は室外空気と同程度の温度となるので、顕熱蓄熱部36に蓄熱されることとなる。
なお、他の運転動作については、実施の形態1の除湿運転モードと同様である。
(脱着放熱運転モード)
脱着放熱運転モード開始時は、それまでに行っていた除湿蓄熱運転モードでの運転によって、デシカントロータ35の吸着剤部35aに大量の水分が吸着している状態である。
まず、デシカントロータ35を回転させ、図10(B)に示すように吸着剤部35aが外気通路2に配置され、顕熱蓄熱部36が内気通路3に配置されるようにする。
さらに、顕熱交換ロータ6の回転を停止させ、外気送風機7を所定風量で送風するように駆動し、ブラインポンプ22を運転させる。脱着放熱運転モードにおけるデシカントロータ35の吸着剤部35aの脱着動作については、実施の形態1の脱着運転モードと同様となる。
また、脱着放熱運転モードでは、部屋300の室内の状態に応じて内気送風機8を駆動させる。例えば、室内が高温となって冷房が必要な場合には、所定の送風量で内気送風機8を駆動し、それ以外の場合には内気送風機8の運転を停止する。
内気通路3に室内空気が送風されると、デシカントロータ35の顕熱蓄熱部36を通過する。このとき、空調が必要とされる状態であるので、室内空気の温度は比較的高温であり、夜間に行った脱着蓄熱モードでの運転時に室外空気と同程度の温度となった顕熱蓄熱部36よりも高温である。このため、室内空気は、顕熱蓄熱部36を通過する際に、夜間の低温の室外空気の冷熱を蓄えた顕熱蓄熱部36との間で熱交換を行うこととなる。すなわち、デシカントロータ35の顕熱蓄熱部36が夜間の室外空気により得た冷熱を蓄熱し、この冷熱が昼間の高温の室内空気の冷却に用いられることとなる。
以上のように、本実施の形態4に係る空調システムによれば、吸着剤部35aと顕熱蓄熱部36を有するデシカントロータ35を備え、夜間の除湿蓄熱モードでの運転で顕熱蓄熱部36に蓄熱した冷熱を、脱着放熱運転モードにおいて室内空気の冷却に用いるようにした。このようにすることで、脱着放熱運転モードでの運転中における部屋300の冷房負荷を低減することができる。このため、部屋300の室内空調に要するエネルギーも低減することができ、省エネルギーに資する。
また、デシカントロータ35は、吸着剤部35aと顕熱蓄熱部36がそれぞれ半円部を占める構成とし、回転可能とした。このため、吸着剤部35aでの吸着・脱着動作と、顕熱蓄熱部36の蓄熱・放熱動作を容易に切り換えることができ、また、簡単かつコンパクトな装置構成とすることができる。
なお、本実施の形態4では、デシカントロータ35の顕熱蓄熱部36を、断面格子状となるように配置した金属板で構成したが、他の構成とすることもできる。例えば、顕熱蓄熱部36に潜熱蓄熱材などの材料を用いることもでき、このようにすることで蓄熱量を増加させることができる。
1 空調装置、2 外気通路、3 内気通路、4 加熱熱交換器、4A 加熱熱交換器、5 デシカントロータ、5a 吸着剤部、5b 中空部、6 顕熱交換ロータ、7 外気送風機、8 内気送風機、9a ダクト、9b ダクト、10 除湿ユニット、10A 除湿ユニット、13 計測制御装置、14a〜14g 温度センサ、15a〜15g 湿度センサ、16 回転駆動部、17 顕熱交換器、17a 通気層、17b 通気層、20 太陽光発電パネル、21 パネル冷却器、22 ブラインポンプ、23a ブライン搬送ダクト、23b ブライン搬送ダクト、35 デシカントロータ、35a 吸着剤部、36 顕熱蓄熱部、41 圧縮機、42 膨張弁、43 ブライン熱交換器、100 空調システム、100A 空調システム、200 太陽光発電ユニット、300 部屋、400 冷凍サイクル装置。

Claims (10)

  1. 室外空気が流れる外気風路と、
    室内空気が流れる内気風路と、
    前記外気風路の空気を送る外気送風機と、
    前記内気風路の空気を送る内気送風機と、
    前記外気送風機及び内気送風機を制御する送風制御手段と、
    空気中の水分を吸着及び脱着可能な吸着剤部と、
    前記外気風路と内気風路との間で前記吸着剤部を移動させる吸着剤部移動手段と、
    複数の運転モードの中から運転モードを択一的に選択する運転モード選択手段と、を備え、
    前記運転モードとして、前記吸着剤部を前記内気風路に配置して前記内気送風機を駆動する除湿運転モードを備え、
    前記除湿運転モードにおいて、前記送風制御手段は、
    前記除湿運転モードでの運転開始時には前記内気送風機を最小送風量で運転させ、前記除湿運転モードでの運転開始から所定時間経過後は、除湿状態に応じて前記内気送風機の送風量を増加させる
    ことを特徴とする空調装置。
  2. 前記内気風路内の前記吸着剤部の配置位置の上流側及び下流側に、温度検出手段及び湿度検出手段を備え、
    前記除湿運転モードでの運転開始から所定時間経過後において、前記送風制御手段は、
    前記温度検出手段及び湿度検出手段の検出値に基づいて、前記吸着剤部の上流側の絶対湿度と下流側の絶対湿度とを推算し、
    前記前記上流側及び下流側の絶対湿度の偏差と前記内気送風機の送風量とを掛け合わせて得られる除湿量が、概ね一定となるように前記内気送風機を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の空調装置。
  3. 前記内気風路内の室内空気の流入部に温度検出手段及び湿度検出手段を備え、
    前記除湿運転モードでの運転開始から所定時間経過後において、前記送風制御手段は、
    前記温度検出手段及び湿度検出手段の検出値に基づいて推算される絶対湿度が、概ね予め設定された目標値となるように前記内気送風機を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の空調装置。
  4. 前記除湿運転モードにおいて、前記送風制御手段は、
    前記吸着剤部の吸着特性に基づいて得られる最大除湿量を実現する送風量以下の範囲で、前記内気送風機を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか記載の空調装置。
  5. 前記外気風路内の前記吸着剤部の配置位置の上流側に、室外空気を加熱する加熱部を備え、
    前記運転モードとして、前記吸着剤部を前記外気風路に配置し、前記加熱部と前記外気送風機とを駆動する脱着運転モードを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか記載の空調装置。
  6. 空気から得られる温熱及び冷熱を蓄熱可能な顕熱蓄熱部と、
    前記外気風路と内気風路との間で前記顕熱蓄熱部を移動させる顕熱蓄熱部移動手段と、を備え、
    前記除湿運転モードにおいて、前記顕熱蓄熱部を前記外気風路に配置し、前記外気送風機を駆動して前記顕熱蓄熱部に室外空気を送風する
    前記脱着運転モードにおいて、前記顕熱蓄熱部を前記内気風路に配置し、前記内気送風機を駆動して前記顕熱蓄熱部に室内空気を送風する
    ことを特徴とする請求項5記載の空調装置。
  7. 前記加熱部の熱源として太陽熱を用いた
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の記載の空調装置。
  8. 請求項5又は請求項6記載の空調装置と、
    太陽熱集熱手段及び、前記太陽熱集熱手段と前記加熱部との間で熱媒体を搬送する熱媒体搬送手段を備えた太陽熱集熱ユニットと、を備えた
    ことを特徴とする空調システム。
  9. 請求項5又は請求項6記載の空調装置と、
    圧縮機、凝縮器、膨張器、及び蒸発器を備えた冷凍サイクル装置と、を備え、
    前記加熱部として前記凝縮器を用いた
    ことを特徴とする空調システム。
  10. 請求項5又は請求項6記載の空調装置と、
    圧縮機、凝縮器、膨張器、及び蒸発器を備えた冷凍サイクル装置と、
    太陽熱集熱手段及び、前記太陽熱集熱手段と前記蒸発器との間で熱媒体を搬送する熱媒体搬送手段を備えた太陽熱集熱ユニットと、を備え、
    前記加熱部として前記凝縮器を用いた
    ことを特徴とする空調システム。
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