JP2011109622A - Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法 - Google Patents

Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011109622A
JP2011109622A JP2009265544A JP2009265544A JP2011109622A JP 2011109622 A JP2011109622 A JP 2011109622A JP 2009265544 A JP2009265544 A JP 2009265544A JP 2009265544 A JP2009265544 A JP 2009265544A JP 2011109622 A JP2011109622 A JP 2011109622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
offset
signal
phase difference
clock signal
clock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009265544A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Nakano
俊彦 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2009265544A priority Critical patent/JP2011109622A/ja
Publication of JP2011109622A publication Critical patent/JP2011109622A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manipulation Of Pulses (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

【課題】互いに位相の異なるクロック信号の段階的な調整に適したDCオフセット及び位相差検出装置及びDCオフセット及び位相差検出方法を提供すること
【解決手段】本発明にかかるDCオフセット及び位相差検出装置50は、互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出し、各クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成するDCオフセット検出部51と、前記DCオフセット信号に応じて前記第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出し、前記位相差量を示す位相差信号を生成する位相差検出部52とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、DCオフセット及び位相差検出装置及びDCオフセット及び位相差検出方法に関する。
LSI(Large Scale Integration)における動作の高速化に伴い、擬似的にクロック周波数を上げる目的で多相クロック信号が多く利用されている。多相クロック信号は、例えば、LSI間で高速データ伝送を行ういわゆる高速シリアル伝送において、オーバーサンプリング型CDR(Clock Data Recovery)等に利用されている。
高速シリアル伝送に用いられる周波数帯域は年々上がっており、受信データ信号をオーバーサンプリングするために必要なクロック周波数は、デバイスプロセスによって処理可能な速度を遥かに超えることもあるため、単一のクロック信号でオーバーサンプリングを行うことは困難になってきている。 そのため、多相クロック信号によって、受信データ信号をオーバーサンプリングして、単一のクロック信号での動作をシミュレートする方法が取られている。
多相クロック信号とは、基準クロック信号と同じ周波数で、等間隔に位相差をつけたN個のクロック信号のことである(Nは、2以上の正整数)。つまり、多相クロック信号に含まれるクロック信号の位相差は、基準クロックの周期をN等分する位相差となる。高速な受信データ信号を、多相クロック信号によって並列に処理することで、基準クロック信号の周波数のN倍相当のオーバーサンプリングを実現することができる。
なお、非特許文献1には、このような多相クロック信号を用いたオーバーサンプリング型CDRの例が開示されている。ところで、多相クロック信号は、等位相差で生成されていることが前提とされている。したがって、多相クロック信号の位相にズレがあると、非特許文献1に開示されているオーバーサンプリング型CDRのように、多相クロック信号を用いて動作する回路は、期待通りの動作をすることができない可能性がある。例えば、このオーバーサンプリング型CDRに、このように位相ズレが生じた多相クロック信号を供給した場合、ジッタの増大やそれによる誤動作を招いてしまう可能性がある。
このようなことから、多相クロック信号を用いる回路は、多相クロック信号における位相ズレを極力無くすように構成されている。例えば、近年では、CMOS回路等によるシングルエンド(Single-End)信号でのクロック分配に代わって、CML(Current Mode Logic)回路等によって、より高速動作が可能で、ノイズに強い差動(Differential)信号でのクロック分配を行うようになってきている。これにより、高周波数化及び位相ズレの低減を実現している。
図11は、差動信号を用いる差動回路の基本的な回路構成と信号波形を示す図である。差動回路は、ポジティブとネガティブの2つの信号を使用し、この2つの信号のレベルの差でHighかLowかを判定する。
差動回路の利点として、2つの信号の電圧差で動作するので、2つの信号のそれぞれの振幅を小さくすることができる点と、コモンモードノイズに強い点がある。このためLSI間などのインターフェースに使用されることが多いが、LSI内の高速クロック伝送にも使用され始めている。
図12は、差動信号を多相クロック信号とした場合の信号波形の一例を示す図である。図12は、4相のクロック信号について例示している。各クロック信号の位相差は0度、90度、180度、270度の関係にある。差動信号を構成する2つのクロック信号の組み合わせは、位相が0度と180度のクロック信号と、これらと位相が90度異なる差動信号を構成する90度と270度のクロック信号となる。
しかしながら、ディープサブミクロンと呼ばれる微細プロセスでは、LSIの製造ばらつきを低減することが非常に困難になってきている。製造ばらつきによって、本来均一な特性を期待しているトランジスタ特性、配線やビアの抵抗、絶縁層間膜の寄生容量がばらついてしまう。また、クロック信号線の上下左右の配線パターンが不均一となり、この配線とのカップリング容量も形成される。そのため、多相クロック信号に含まれるクロック信号毎にシグナルインティグリティも異なる。
図13A、13Bは、製造ばらつきによって影響を受けた多相クロック信号の一例を示す図である。
図13Aは、時間軸方向に影響を受けたクロック信号を示している。図13Aは、0度のクロック信号波形の位相が遅くなるような影響があった場合について示している。なお、位相が速くなるように影響を及ぼす場合もある。以下、このような時間軸方向の信号波形のズレを「位相誤差」という。
図13Bは、電圧方向に影響を受けたクロック信号を示している。図13Bは、0度のクロック信号波形が全体的に電圧の高い方向にシフトした場合について例示している。なお、電圧の低い方向に影響を及ぼす場合もある。以下、このような電圧方向の信号波形のズレを「DC(Direct Current)オフセット」という。
実際には、これらの影響は複合的に発生する。多相クロック信号において、位相誤差及びDCオフセットといった位相ズレが発生していると、その多相クロック信号の入力を受けて動作するオーバーサンプリング型CDR等の受信側回路では、ジッタの増大やそれによる誤動作が発生してしまうという問題がある。
なお、特許文献1には、基準信号CKREFと被測定信号CKIN1、CKIN2間の位相差に比例した直流電圧V1、V2と、直流電圧V1、V2の平滑化前の出力信号Q1、Q2の電位がHレベル及びLレベルのときの電位に対応するVHigh及びVLowを測定し、それらを基に被測定信号CKIN1、CKIN2間の位相差を算出することを可能とする技術が開示されている。これにより、観測プローブを介してオシロスコープ等の測定器で直接に観測することなく、製造ばらつき等による影響を抑えて精度よく被測定信号CKIN1、CKIN2間の位相差を算出することを可能としている。
また、特許文献2には、フレーム同期ワード検出処理において、周波数ずれに応じたDCオフセット量を検出し、検波したフレーム同期ワード信号からDCオフセット成分を減算することによってDCオフセットの存在にかかわらず、データ復調を可能とするとともに、発振周波数を制御してもデータ復調に影響のないタイミング時にDCオフセット成分に基づいて発振周波数を制御する技術が開示されている。これにより、フレーム同期ワードが検出されれば、直ちにデータ復調可能としている。
また、特許文献3には、多相クロックを生成する複数の電圧制御遅延回路の初段の電圧制御遅延回路の差動出力から生成される信号と、最終段の前段の電圧制御遅延回路の差動出力から生成される信号の逆相の信号とを、位相比較器で比較し、比較結果に基づいて、電圧制御遅延回路の遅延を調整する技術が開示されている。これにより、位相比較時のオフセットを少なくして、高精度で高分解能の等位相多相クロックが生成されるようにしている。
特開2004−239860号公報 特開2007−201960号公報 特開2008−236064号公報
B.Kim, D.Helman, and P.Gray, "A 30-MHz Hybrid Analog/Digital Clock Recovery Circuit in 2-um CMOS", IEEE Journal on Solid State Circuits, Vol.SC-25, no.6, pp.1385-1394, December 1990.
背景技術として説明したように、実際には、多相クロック信号に含まれるクロック信号の位相ズレは、電圧方向の信号波形のズレであるDCオフセットと、時間軸方向の信号波形のズレである位相誤差の両方が複合的に影響して発生する。したがって、クロック信号の位相ズレを無くすように修正するためには、クロック信号を電圧方向と時間軸方向のそれぞれについて調整していくことで、手探りでDCオフセットと位相誤差のそれぞれがどのぐらい発生しているかを特定して、それに応じて位相ズレを無くすように調整をしていく必要があるため、非常に手間がかかってしまっているという問題があった。
例えば、図13Bのように、クロック信号にDCオフセットが発生している場合、一見すると位相誤差が発生しているようにも見えるが、クロック信号について時間軸方向のズレを調整しただけでは位相ズレを修正することができない。そのため、手探りでDCオフセットによって位相ズレが発生していることを特定して修正していた。
このようなことから、本願発明者は、多相クロック信号の信号波形を、DCオフセットが無くなるように電圧方向に調整し、位相誤差が無くなるように時間軸方向に調整するといった段階的な調整をすることで、DCオフセットを位相誤差と誤判断することがなくなり、上述した手間がなく位相ズレを修正することができることを見出した。しかし、これには、多相クロック信号の調整において、位相ズレの原因となるDCオフセットと位相誤差とを段階的に切り分けて検出する必要がある。つまり、位相の異なるクロック信号の段階的な調整に適したDCオフセット及び位相差を検出する技術が必要とされる。しかし、背景技術として説明した特許文献1〜3は、このような技術を具体的に開示したものではない。
本発明の目的は、上述した課題を解決するために、位相の異なるクロック信号の段階的な調整に適したDCオフセット及び位相差検出装置及びDCオフセット及び位相差検出方法を提供することにある。
本発明の第1の態様にかかるDCオフセット及び位相差検出装置は、互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出し、各クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成するDCオフセット検出部と、前記DCオフセット信号に応じて前記第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出し、前記位相差量を示す位相差信号を生成する位相差検出部とを備える。
本発明の第2の態様にかかるDCオフセット及び位相差検出方法は、互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出し、各クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成するDCオフセット検出ステップと、前記第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出し、前記位相差量を示す位相差信号を生成する位相差検出ステップとを備える。
上述した本発明の各態様により、位相の異なるクロック信号の段階的な調整に適したDCオフセット及び位相差検出装置及びDCオフセット及び位相差検出方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の概要を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット検出部のブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるDCオフセットキャンセルバッファの回路構成例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる位相差検出部のブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかるオフセット検出部において入出力される信号の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる位相差検出部において入出力される信号の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかるDCオフセット検出部のブロック図である。 本発明の実施の形態2にかかるDCオフセットキャンセルバッファの回路構成例を示す図である。 差動信号を用いる差動回路の基本的な回路構成と信号波形を示す図である。 差動信号を多相クロック信号とした場合の信号波形の一例を示す図である。 製造ばらつきによって時間軸方向に影響を受けた多相クロック信号の一例を示す図である。 製造ばらつきによって電圧方向に影響を受けた多相クロック信号の一例を示す図である。
本発明の実施の形態1.
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の概要について説明する。図1は、本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の概要を示すブロック図である。
DCオフセット及び位相差検出装置50は、DCオフセット検出部51及び位相差検出部52を有する。DCオフセット検出部51及び位相差検出部52には、位相の異なるクロック信号が供給される。
DCオフセット検出部51は、互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出し、各クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成する。
位相差検出部52は、DCオフセット信号に応じて、第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出し、位相差量を示す位相差信号を生成する。
続いて、本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の動作概要について説明する。
DCオフセット検出部51は、互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出する。そして、DCオフセット検出部51は、第1及び第2のクロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成する。
位相差検出部52は、DCオフセット信号に応じて、第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出する。そして、位相差検出部52は、第3及び第4のクロック信号の位相差量を示す位相差信号を生成する。
続いて、図2を参照して、本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1にかかるDCオフセット及び位相差検出装置のブロック図である。DCオフセット及び位相差検出装置1は、DCオフセット検出部10、位相差検出部20及び多相クロック信号生成部30を有する。
DCオフセット検出部10は、多相クロック信号に含まれるクロック信号のDCオフセット量を検出する。また、DCオフセット検出部10は、検出したDCオフセット量を示すDCオフセット信号を多相クロック信号生成部30に出力する。
位相差検出部20は、位相差検出部20は、多相クロック信号に含まれる任意の2つのクロック信号の位相差量を検出する。また、位相差検出部20は、検出した位相差量を示す位相差信号を多相クロック信号生成部30に出力する。
多相クロック信号生成部30は、基準となるクロック信号に基づいて、多相クロック信号を生成し、生成した多相クロック信号をDCオフセット検出部10及び位相差検出部20に出力する。また、多相クロック信号生成部30は、DCオフセット検出部10から出力されたDCオフセット信号に基づいて、DCオフセットを無くすように多相クロック信号の信号波形を調整する。また、多相クロック信号生成部30は、位相差検出部20から出力された位相差信号に基づいて、位相誤差を無くすように多相クロック信号の信号波形を調整する。多相クロック信号生成部30は、例えば、インターポレータ回路によって構成される。
なお、本実施の形態1では、多相クロック信号が4相のクロック信号の場合について例示する。具体的には、多相クロック信号には、基準となるクロック信号の位相を0度とした場合に、位相が0度、90度、180度及び270度のクロック信号が含まれている。
続いて、図3を参照して、DCオフセット検出部10の構成について説明する。図3は、DCオフセット検出部10のブロック図である。
DCオフセット検出部10は、DCオフセット非キャンセルバッファ11、DCオフセットキャンセルバッファ12、ローパスフィルタ(以下、「LPF(Low Pass Filter)」とする)13、14及び電圧比較器15(以下、「CMP」とする)を有する。
DCオフセット非キャンセルバッファ11は、多相クロック信号に含まれるクロック信号と基準電圧信号refが差動信号として入力される差動バッファである。DCオフセット非キャンセルバッファ11は、クロック信号にDCオフセットがあってもそのまま差動信号を比較して、比較した電圧差に応じてクロック信号を増幅した出力信号をLPF13に出力する回路である。
DCオフセットキャンセルバッファ12は、多相クロック信号に含まれるクロック信号と基準電圧信号refが差動信号として入力される差動バッファである。DCオフセットキャンセルバッファ12は、クロック信号のDCオフセットをキャンセルして差動信号を比較して、比較した電圧差に応じてクロック信号を増幅した出力信号をLPF14に出力する回路である。
LPF13、14は、DCオフセット非キャンセルバッファ11又はDCオフセットキャンセルバッファ12から出力された信号を平滑化して生成した出力信号をCMP15に出力する。LPF13、14は、積分回路であり、入力された波形を平均化した電圧値の出力信号を生成することができる。
CMP15は、LPF13、14から出力された信号の電圧差を示す多ビットの出力信号out1を多相クロック信号生成部30に出力する。なお、この出力信号out1が、クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号となるが、これについては後に詳述する。ここで、出力信号out1は、電圧差を示す分解能を上げるために、多ビットとしている。
続いて、図4を参照して、DCオフセットキャンセルバッファ12の構成について詳細に説明する。図4は、DCオフセットキャンセルバッファ12の回路構成例を示す図である。
DCオフセットキャンセルバッファ12は、電源VDDとグランドGNDの間に、抵抗R1、トランジスタTR1〜TR8及び電流源を接続した側と、抵抗R2、トランジスタTR9、TR10及び電流源を接続した側とで構成された差動対を含む。トランジスタTR1〜TR8は、トランジスタTR1、TR5と、トランジスタTR2、TR6、トランジスタTR3、TR7と、トランジスタTR4、TR8とがそれぞれ並列に接続される。また、差動対の一方のトランジスタTR5〜TR8のソースと、他方のトランジスタTR10のソース間は、キャパシタCによって接続される。そして、トランジスタTR1〜TR4のドレインに生じる出力信号outbが出力される。
DCオフセットキャンセルバッファ12は、制御信号A〜DのいずれかによってトランジスタTR1〜TR4が制御されて、4相のクロック信号のうちのいずれかのクロック信号が差動信号として働くように選択されると、基準電圧信号refとの差動動作をする。この差動動作において、クロック信号が入力される側と、基準電圧信号refが入力される側とを結合するキャパシタCがハイパスフィルタとして動作して、直流成分となるDCオフセットを遮断する。これにより、DCオフセットキャンセルバッファ12は、クロック信号のDCオフセット成分をキャンセルして増幅した出力信号outbを出力することができる。
なお、図示を省略するが、DCオフセット非キャンセルバッファ11は、図4に示すDCオフセットキャンセルバッファ12において、キャパシタCを廃して、その箇所を短絡するように構成した回路となる。これにより、DCオフセット非キャンセルバッファ11は、クロック信号のDCオフセット成分をキャンセルしないまま増幅した信号outbを出力することができる。
続いて、図5を参照して、位相差検出部20の構成について説明する。図5は、位相差検出部20のブロック図である。
位相差検出部20は、位相比較器21、22、23、24、セレクタ25、LPF26、電圧測定回路27を有する。以下、位相比較器21〜24を「PD(Phase Detector)」とし、電圧測定回路27を「SENS」とする。
PD21、22、23、24は、多相クロック信号に含まれるクロック信号のうち、位相が隣り合うクロック信号がそれぞれに入力される。具体的には、例えば、PD21には、位相が0度及び90度のクロック信号が入力され、PD22には、位相が90度及び180度のクロック信号が入力され、PD23には、位相が180度及び270度のクロック信号が入力され、PD24には、位相が270度及び0度のクロック信号が入力される。PD21、22、23、24は、入力された2つのクロック信号の位相差に応じたパルス幅のパルス信号をセレクタ25に出力する。
セレクタ25は、PD21、22、23、24から出力されたパルス信号のいずれかを選択的にLPF26に出力する。
LPF26は、セレクタ25から出力された信号を平滑化した出力信号をSENS27に出力する。
SENS27は、LPF26から出力された信号の電圧値を示す多ビットの出力信号out2を多相クロック信号生成部30に出力する。なお、この出力信号out2が、クロック信号の位相差量を示す位相差信号となるが、これについては後に詳述する。ここで、信号out2は、電圧値を示す分解能を上げるために、多ビットとしている。
続いて、図3乃至6を参照して、DCオフセット検出部10の動作について説明する。図6は、DCオフセット検出部10において入出力される信号の一例を示す図である。
ここで、図6は、DCオフセット非キャンセルバッファ11及びDCオフセットキャンセルバッファ12に入力されるクロック信号41として、DCオフセットがあるクロック信号を示している。なお、比較のために、DCオフセットのないクロック信号40も示している。また、クロック信号41が入力された場合において、DCオフセット非キャンセルバッファ11から出力される出力信号42と、DCオフセットキャンセルバッファ12から出力される出力信号43とを示している。また、基準電圧信号refと、LPF13によって信号42が平滑化されて出力される出力信号44と、LPF14によって信号43が平滑化されて出力される出力信号45とを示している。なお、基準電圧信号refは、多層クロック信号の理想的な振幅中心となる電圧値をとる信号である。
DCオフセット非キャンセルバッファ11及びDCオフセットキャンセルバッファ12は、制御信号A〜Dによって、多相クロック信号に含まれるクロック信号のうち、1つのクロック信号を選択して、選択したクロック信号と基準電圧信号refとを入力として差動バッファとして動作する。したがって、好ましくは、DCオフセット非キャンセルバッファ11及びDCオフセットキャンセルバッファ12は、選択されていない他のクロック信号が動作に影響を与えないような構成とするとよい。ここで、DCオフセット非キャンセルバッファ11とDCオフセットキャンセルバッファ12は、同じクロック信号が選択されるように制御信号A〜Dが入力される。
ここで、DCオフセットのあるクロック信号の振幅中心は、基準電圧信号refがとる電圧値から、電圧の高い方向又は低い方向にシフトした位置となる。DCオフセット非キャンセルバッファ11は、電圧の高い方向にシフトしたクロック信号41が入力された場合、DCオフセット成分をキャンセルしないため、電圧の低い方向にシフトした出力信号42を出力する。このシフト量は、DCオフセット量に比例して大きくなる。
一方、DCオフセットキャンセルバッファ12は、DCオフセット成分をキャンセルするので、電圧の高い方向にシフトしたクロック信号41が入力されても、DCオフセットのないクロック信号40が入力されたときとほぼ同等の出力信号43を出力する。
LPF13は、DCオフセット非キャンセルバッファ11から出力された出力信号42を平滑化した出力信号44を生成して出力する。また、LPF14は、DCオフセットキャンセルバッファ12から出力された出力信号43を平滑化した出力信号45を生成して出力する。
ここで、上述したように、DCオフセット非キャンセルバッファ11から出力された信号42の振幅中心は、DCオフセットキャンセルバッファ12から出力された信号43の振幅中心と比較して、電圧の低い方向にシフトした位置となる。
したがって、出力信号44は、出力信号45と比較して、クロック信号のDCオフセット量に比例した大きさで電圧の低い方向にシフトするので、それぞれの出力信号44、45に電圧差が生じる。
CMP6は、出力信号44、45を比較して電圧差を特定し、特定した電圧差を示す多ビットの出力信号out1を多相クロック信号生成部30に出力する。つまり、この多ビットの出力信号out1は、DCオフセット量を示すDCオフセット信号となる。したがって、多相クロック信号生成部30は、DCオフセット信号によって、DCオフセット量を知ることができるため、DCオフセットをキャンセルするように、クロック信号の信号波形を電圧方向に調整することができる。
続いて、図5及び図7を参照して、位相差検出部20の動作について説明する。図7は、位相差検出部20において入出力される信号の一例を示す図である。
位相差検出部20は、DCオフセット検出部10において、DCオフセットが検出されなくなった多相クロック信号に基づいて、位相差を検出する。その理由は、DCオフセットがある場合には、DCオフセットによる位相ズレを位相誤差として誤判断してしまうためである。
PD21、22、23、24のそれぞれには、位相が隣り合う2つのクロック信号が全ての組み合わせを網羅するように入力される。PD21、22、23、24は、2つのクロック信号の位相差量に比例したパルス幅のパルス信号を出力する。
ここで、図7にPD21に入出力される信号のタイミングチャートの一例を示す。なお、PD22、23、24については同様の動作となるため説明を省略する。PD21は、エッジトリガタイプの位相比較器であり、入力される2つのクロック信号のうち、一方のクロック信号のライズエッジを検出してから、他方のライズエッジを検出するまでの間、パルス信号を出力する。つまり、2つのクロック信号の位相差量に比例して、PD21が出力するパルス信号のパルス幅が大きくなる。なお、ここでは、説明上の理解を容易にするため、PD21に入力される0度及び90度の位相のクロック信号を矩形波で表わしている。また、パルス信号の波形については、任意の形状を予め定めておいてもよい。
セレクタ25は、PD21、22、23、24から出力されたパルス信号のうち、いずれかを選択して、LPF26に出力する。ここでの選択は、例えば、セレクタ25に入力される制御信号(図示せず)によって行う。LPF26は、セレクタ25から出力されたパルス信号を平滑化した出力信号をSENS27に出力する。なお、セレクタ26を備えることで、各21、22、23、24のそれぞれに対応するように、LPF26及びSENS27を備える必要をなくし、回路規模を低減することができるようにしている。
SENS27は、LPF26から出力された出力信号の電圧値を示す多ビットの出力信号out2を多相クロック信号生成部30に出力する。ここで、LPF26によって平滑化された信号の電圧値は、パルス信号のパルス幅の大きさに比例して高くなる。つまり、この多ビットの出力信号out2は、2つの位相が隣り合うクロック信号の位相差量を示す位相差信号となる。多相クロック信号生成部30は、位相差信号によって、2つのクロック信号の位相差量を知ることができるため、本来2つのクロック信号間にあるべき位相差との差分を算出することによって、位相誤差及びその量を検出することができる。そのため、位相誤差をキャンセルするように、クロック信号の信号波形を時間軸方向に調整することができる。
続いて、図8を参照して、DCオフセット及び位相差検出装置1の動作について説明する。図8は、DCオフセット及び位相差検出装置1の動作を示すフローチャートである。
まず、DCオフセット検出部10は、制御信号A〜Dによって、多相クロック信号から、DCオフセットの測定対象となるクロック信号を1つ選択してDCオフセットの検出を行う(S100)。これにより、選択したクロック信号に基づいて生成されたDCオフセット信号がDCオフセット検出部10から多相クロック信号生成部30に出力される。そして、多相クロック信号生成部30は、DCオフセット検出部10から出力されたDCオフセット信号に基づいて、選択したクロック信号にDCオフセットがあるか否かの判定を行う(S101)。
選択したクロック信号にDCオフセットがある場合(S101:Yes)、多相クロック信号生成部30は、選択したクロック信号について調整が必要と判断して、DCオフセットをキャンセルするように電圧方向にクロック信号の信号波形を調整する(S102)。ここで、多相クロック信号生成部30は、例えば、DCオフセット信号が示す電圧差の大きさから、DCオフセット量を特定することができる計算式や対応表等の情報を有するようにすることで、適切な調整量でクロック信号を調整することを可能とする。また、例えば、DCオフセット信号に電圧差の測定対象となったクロック信号を特定可能な情報を含めておくことで、多相クロック信号生成部30が調整対象のクロック信号を特定できるようにする。なお、DCオフセット量が所定の閾値を超えた場合に、DCオフセットがあるとして、クロック信号の調整を行うようにしてもよい。
そして、DCオフセット検出部10は、再度、選択したクロック信号について、DCオフセットの検出を行って、生成したDCオフセット信号を多相クロック信号生成部30に出力する(S100)。多相クロック信号生成部30は、再度、選択したクロック信号にDCオフセットがあった場合(S101:Yes)、再度クロック信号の電圧方向の調整を行う(S102)。このように、DCオフセットの検出とクロック信号の電圧方向の調整を、DCオフセットが検出されなくなるまで繰り返す。
一方、選択したクロック信号にDCオフセットがない場合(S101:No)、DCオフセット検出部10は、多相クロック信号に含まれる全てのクロック信号について、DCオフセットの検出及び調整が完了しているか否かを判定する(S103)。なお、選択したクロック信号にDCオフセットがあるか否かの判断は、例えば、多相クロック信号生成部30からDCオフセットがあるか否かを示す信号(図示せず)を受けるなどして判断する。
全てのクロック信号について、DCオフセットの検出及び調整が完了していない場合(S103:No)、次のクロック信号について、DCオフセットの検出及び調整を行う(S100、S101、S102)。このように、ステップS100〜S103の処理を、多相クロック信号に含まれる全てのクロック信号について行う。
全てのクロック信号について、DCオフセットの検出及び調整が完了した場合、DCオフセット検出部10は、DCオフセット検出処理を終了する(S103:Yes)。
次に、位相差検出部20は、セレクタ25によって、多相クロック信号のうち、位相が隣り合う2つのクロック信号の組み合わせがそれぞれ異なるように入力されるPD21〜24から出力されるパルス信号を1つ選択する。これにより、クロック信号の全ての組み合わせから、位相差の測定対象となる組み合わせが選択される。そして、位相差検出部20は、選択した組み合わせのクロック信号における位相差を検出する(S104)。これにより、選択したクロック信号の組み合わせにおける位相差信号が位相差検出部20から多相クロック信号生成部30に出力される。そして、多相クロック信号生成部30は、位相誤差検出部20から出力された位相差信号に基づいて、選択した組み合わせに位相誤差があるか否かの判定を行う(S105)。
選択した組み合わせに位相誤差がある場合(S105:Yes)、多相クロック信号生成部30は、選択した組み合わせに含まれるクロック信号について調整が必要と判断して、位相誤差をキャンセルするように、時間軸方向にクロック信号の信号波形を調整する(S106)。ここで、多相クロック信号生成部30は、例えば、位相差信号が示す電圧値の大きさから位相差量を特定することができる計算式や対応表等の情報と、本来の位相差量を示す情報を有するようにすることで、位相誤差量の特定を可能として、適切な調整量でクロック信号を調整することを可能とする。また、例えば、位相差信号に電圧値の測定対象となったクロック信号を特定可能な情報を含めておくことで、多相クロック信号生成部30が調整対象のクロック信号を特定できるようにする。なお、位相誤差量が所定の閾値を超えた場合に、位相誤差があるとして、クロック信号の調整を行うようにしてもよい。
そして、位相差検出部20は、再度、選択したクロック信号の組み合わせについて、位相差の検出を行って、生成した位相差信号を多相クロック信号生成部30に出力する(S104)。多相クロック信号生成部30は、再度、選択したクロック信号に位相誤差があった場合(S105:Yes)、再度クロック信号の時間軸方向の調整を行う(S106)。このように、位相差の検出とクロック信号の時間軸方向の調整を、位相誤差が検出されなくなるまで繰り返す。
一方、選択した組み合わせに位相誤差がない場合(S105:No)、位相差検出部20は、多相クロック信号に含まれる全てのクロック信号について、位相差の検出及び調整が完了しているか否かを判定する(S107)。なお、選択した組み合わせに位相誤差があるか否かの判断は、例えば、多相クロック信号生成部30から位相誤差があるか否かを示す信号(図示せず)を受けるなどして判断する。
全ての組み合わせについて、位相差の検出及び調整が完了していない場合(S107:No)、位相差検出部20は、次の組み合わせについて、位相差の検出及び修正を行う(S104、S105、S106)。このように、ステップS104〜S106の処理を、多相クロック信号に含まれる全てのクロック信号の組み合わせについて行う。
全ての組み合わせについて、位相差の検出及び調整が完了した場合、位相差検出部20は、位相誤差検出処理を終了する(S107:Yes) 。
以上に説明したように、本実施の形態1によれば、位相の異なるクロック信号に含まれるクロック信号のDCオフセット量を検出し、検出したDCオフセット量に基づいて、クロック信号をDCオフセット調整している。そして、DCオフセット調整がされたクロック信号の組み合わせについて位相差量を検出している。ここで、位相差量が分かっていれば、クロック信号の位相差の期待値に基づいて、位相誤差量を検出することができる。そのため、クロック信号の調整において、位相ズレの原因となるDCオフセットと位相誤差とを段階的に切り分けて検出することができる。つまり、位相の異なるクロック信号の段階的な調整に適したDCオフセット及び位相差の検出をすることができる。
つまり、この検出結果に基づいて、クロック信号の段階的な調整を可能として、手探りでDCオフセットと位相誤差のそれぞれがどのぐらい発生しているかを特定する手間がなく容易に位相ズレを修正することができるようになる。
また、このように位相の異なるクロック信号の段階的な調整することで、DCオフセットを位相誤差と誤判断することがなくなるため、クロック信号の調整を正確に行うことができる。そのため、より顕著に誤動作を防止するとともに、外乱等の影響によってクロック信号に多少位相ズレが発生しても正確な動作をすることができるように動作マージンを増大させることができる。
本発明の実施の形態2.
図9を参照して、本発明の実施の形態2にかかるDCオフセット及び位相差検出装置の構成について説明する。図9は、本発明の実施の形態2にかかるDCオフセット検出部のブロック図である。
本発明の実施の形態2にかかるDCオフセット及び位相差検出装置は、DCオフセット検出部10におけるDCオフセット非キャンセルバッファ16及びDCオフセットキャンセルバッファ17の構成が実施の形態1のDCオフセット非キャンセルバッファ11及びDCオフセットキャンセルバッファ12と異なる。また、DCオフセット検出部10において、セレクタ18、19を有する点が実施の形態1と異なる。なお、その他の構成要素については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
DCオフセット非キャンセルバッファ16は、多相クロック信号に含まれるクロック信号と、そのクロック信号と180度の位相差があるクロック信号が差動信号として入力される差動バッファである。DCオフセット非キャンセルバッファ16は、クロック信号にDCオフセットがあってもそのまま差動信号を比較して、比較した電圧差に応じてクロック信号のそれぞれを増幅した2つの出力信号をセレクタ18に出力する回路である。
DCオフセットキャンセルバッファ17は、多相クロック信号に含まれるクロック信号と、そのクロック信号と180度の位相差があるクロック信号が差動信号として入力される差動バッファである。DCオフセットキャンセルバッファ17は、クロック信号のDCオフセットをキャンセルして差動信号を比較して、比較した電圧差に応じてクロック信号のそれぞれを増幅した2つの出力信号をセレクタ19に出力する回路である。
つまり、DCオフセット非キャンセルバッファ16及びDCオフセットキャンセルバッファ17には、実施の形態1のDCオフセット非キャンセルバッファ11及びDCオフセットキャンセルバッファ12と異なり、基準電圧信号refが入力されない。
セレクタ18、19は、それぞれに入力される制御信号(図示せず)によって、DCオフセット非キャンセルバッファ16及びDCオフセットキャンセルバッファ17から出力された2つの出力信号のうち、いずれかを選択的にLPF13、14に出力する。
続いて、図10を参照して、DCオフセットキャンセルバッファ17の構成について説明する。図10は、DCオフセットキャンセルバッファ17の回路構成例を示す図である。
DCオフセットキャンセルバッファ17は、電源VDDとグランドGNDの間に、抵抗R1、トランジスタTR11〜TR14及び電流源を接続した側と、抵抗R2、トランジスタTR15〜18及び電流源を接続した側とで構成された差動対を含む。トランジスタTR11〜TR14は、トランジスタTR11、TR13と、トランジスタTR12、TR14とがそれぞれ並列に接続される。トランジスタTR15〜TR18は、トランジスタTR15、TR17と、トランジスタTR16、TR18とがそれぞれ並列に接続される。また、差動対の一方のトランジスタTR13、TR14のソースと、他方のトランジスタTR17、TR18のソース間は、キャパシタCによって接続される。そして、トランジスタTR11、TR12のドレインに生じる出力信号outbと、トランジスタTR15、TR16のドレインに生じる出力信号outが出力される。
DCオフセットキャンセルバッファ17は、制御信号A、BのいずれかによってトランジスタTR11、TR12、TR15、TR16が制御されて、4相のクロック信号のうちのいずれかのクロック信号と、そのクロック信号と180度の位相差があるクロック信号が差動信号として働くように選択されて差動動作をする。具体的には、制御信号A、Bによって、位相が90度及び270度のクロック信号の組み合わせと、位相が0度及び180度のクロック信号の組み合わせのいずれかが排他的に選択される。この差動動作において、クロック信号が入力される側と、そのクロック信号と180度の位相差があるクロック信号が入力される側とを結合するキャパシタCがハイパスフィルタとして動作して、直流成分となるDCオフセットを遮断する。これにより、クロック信号のそれぞれのDCオフセット成分をキャンセルして増幅した信号outb、outを出力することができる。
なお、図示を省略するが、DCオフセット非キャンセルバッファ16は、図10に示すDCオフセットキャンセルバッファ17において、キャパシタCを廃して、その箇所を短絡するように構成した回路となる。これにより、クロック信号のそれぞれのDCオフセット成分をキャンセルしないまま増幅した出力信号outb、outを出力することができる。
続いて、DCオフセット検出部10の動作について説明する。
DCオフセット非キャンセルバッファ16及びDCオフセットキャンセルバッファ17は、制御信号A、Bによって、多相クロック信号に含まれるクロック信号のうち、位相が90度及び270度の2つのクロック信号、又は、位相が0度及び180度の2つのクロック信号のいずれかを選択して、選択した2つのクロック信号を入力として差動バッファとして動作する。したがって、好ましくは、DCオフセット非キャンセルバッファ16及びDCオフセットキャンセルバッファ17は、選択されていない他のクロック信号が動作に影響を与えないような構成とするとよい。ここで、DCオフセット非キャンセルバッファ16とDCオフセットキャンセルバッファ17は、同じクロック信号の組み合わせが選択されるように制御信号A、Bが入力される。
ここで、本実施の形態2では、基準電圧信号refを使用しない場合でも、実施の形態1におけるDCオフセット非キャンセルバッファ11及びDCオフセットキャンセルバッファ12と同様な作用を得ることができる。つまり、DCオフセット非キャンセルバッファ16から出力される出力信号は、クロック信号にDCオフセットがある場合、DCオフセットがない場合と比較して、その振幅中心がDCオフセット量に比例した大きさで電圧の高い方向又は低い方向にシフトする。一方、DCオフセットキャンセルバッファ17から出力される出力信号は、DCオフセット成分がキャンセルされているため、その振幅中心は、DCオフセットがない場合に出力される出力信号と同等の位置となる。
セレクタ18は、DCオフセット非キャンセルバッファ16から出力された出力信号outb、outのうち、いずれかを選択して、LPF13に出力する。また、セレクタ19は、DCオフセットキャンセルバッファ17から出力された出力信号outb、outのうち、いずれかを選択して、LPF14に出力する。ここで、セレクタ18、19は、出力信号outb又は出力信号outうち、同じ出力信号を選択される。ここでの選択は、例えば、セレクタ18、19に入力される制御信号(図示せず)によって行う。
以下、LPF13、14及びCMP15の処理については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。また、DCオフセット及び位相差検出装置1の動作についても、実施の形態1において説明した図8に示すものと同様であるため説明を省略する。
以上に説明したように、本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、位相の異なるクロック信号の段階的な調整に適したDCオフセット及び位相差の検出をすることができる。また、それに加えて、基準電圧信号refが必要ないため、回路における素子数を低減することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、本実施の形態では、多相クロック信号が4相の場合について例示したが、多相クロック信号に含まれるクロック信号の数は、これに限られない。
また、DCオフセット検出部において、DCオフセット非キャンセルバッファ及びDCオフセットキャンセルバッファを位相の異なるクロック信号ごとに有するようにしてもよい。しかし、好ましくは、本実施の形態のように、クロック信号の位相の数よりも少ない数のDCオフセット非キャンセルバッファ及びDCオフセットキャンセルバッファを有するようにして、制御信号によってクロック信号を選択して入力するようにすることで、回路における素子数を低減することができる。
また、位相差検出部において、PDごとにLPF及びSENSを有するようにしてもよい。しかし、好ましくは、本実施の形態のように、PDよりも少ない数のLPF及びSENSを有するようにして、制御信号によってPDからの出力信号を選択して、LPFに入力するようにすることで、回路における素子数を低減することができる。
1、50 DCオフセット及び位相差検出装置
10、51 DCオフセット検出部
11、16 DCオフセット非キャンセルバッファ
12、17 DCオフセットキャンセルバッファ
13、14、26 LPF
15 CMP
18、19、25 セレクタ
20、52 位相差検出部
21、22、23、34 PD
27 SENS
30 多相クロック信号生成部
40、41 クロック信号
42、43、44、45 出力信号
out1 DCオフセット信号
out2 位相差信号
outb、out 出力信号
ref 基準電圧信号

Claims (11)

  1. 互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出し、各クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成するDCオフセット検出部と、
    前記DCオフセット信号に応じて前記第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出し、前記位相差量を示す位相差信号を生成する位相差検出部とを備える、DCオフセット及び位相差検出装置。
  2. 前記第1及び第2のクロック信号を含む第1の多相クロック信号を前記DCオフセット検出部に供給するとともに、前記DCオフセット信号に基づいて、前記第1の多相クロック信号をDCオフセット調整することで、前記第3及び第4のクロック信号を含む第2の多相クロック信号を生成し、前記第2の多相クロック信号を前記位相差検出部に供給するクロック生成部をさらに備える、請求項1に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  3. 前記DCオフセット検出部は、前記第1及び第2のクロック信号のDCオフセット成分をキャンセルせずに、当該第1及び第2のクロック信号に基づいた第1及び第2の出力信号を生成するDCオフセット非キャンセル回路と、
    前記第1及び第2のクロック信号のDCオフセット成分をキャンセルして、当該第1及び第2のクロック信号に基づいた第3及び第4の出力信号を生成するDCオフセットキャンセル回路と、
    前記第1及び第3の出力信号をそれぞれの電圧値に基づいて比較することによって、前記第1のクロック信号のDCオフセット量を検出し、前記第2及び第4の出力信号をそれぞれの電圧値に基づいて比較することによって、前記第2のクロック信号のDCオフセット量を検出する比較回路とを有する請求項1又は2に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  4. 前記DCオフセット非キャンセル回路は、前記第1及び第2のクロック信号のうちから選択されたクロック信号と、一定の電圧値をとる基準電圧信号とが入力され、当該選択されたクロック信号と当該基準電圧信号の電圧差に応じて当該選択されたクロック信号が増幅された前記第1又は第2の出力信号を生成する差動バッファを含み、
    前記DCオフセットキャンセル回路は、前記選択されたクロック信号と、前記基準電圧信号とが入力され、当該選択されたクロック信号と当該基準電圧信号の電圧差に応じて当該選択されたクロック信号が増幅された前記第3又は4の出力信号を生成する差動バッファを含む請求項3に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  5. 前記DCオフセット非キャンセル回路は、前記第1及び第2のクロック信号が選択的かつ逐次入力され、前記第1及び第2の出力信号を逐次生成し、
    前記DCオフセットキャンセル回路は、前記第1及び第2のクロック信号が選択的かつ逐次入力され、前記第1及び第2の出力信号を逐次生成する請求項4に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  6. 前記DCオフセット非キャンセル回路は、前記第1及び第2のクロック信号のうちから選択されたクロック信号と、当該選択されたクロック信号と180度の位相差があるクロック信号とを差動信号として、前記1又は第2の出力信号を生成する差動バッファを含み、
    前記DCオフセットキャンセル回路は、前記選択されたクロック信号と、当該選択されたクロック信号と180度の位相差があるクロック信号とを差動信号として、前記3又は第4の出力信号を生成する差動バッファを含む請求項3に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  7. 前記DCオフセット検出部は、前記第1又は第2の出力信号を平滑化した第1の平滑化信号を生成する第1の平滑化回路と、
    前記第3又は第4の出力信号を平滑化した第2の平滑化信号を生成する第2の平滑化回路とを有し、
    前記比較回路は、前記第1及び第2の平滑化信号の電圧差を前記DCオフセット量として検出する請求項3乃至6のいずれか1項に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  8. 前記位相差検出部は、前記第3のクロック信号のライズエッジを検出してから、前記第4のクロック信号のライズエッジを検出するまでの間、所定のパルス信号を生成する位相比較回路と、
    前記パルス信号のパルス幅に基づいて、前記第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出する位相差検出回路とを有する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  9. 前記位相差検出部は、前記パルス信号を平滑化したパルス平滑化信号を出力するパルス平滑化回路を有し、
    前記位相差検出回路は、前記パルス平滑化信号の電圧値を前記位相差量として検出する請求項8に記載のDCオフセット及び位相差検出装置。
  10. 互いに位相の異なる第1及び第2のクロック信号の各々のDCオフセット量を検出し、各クロック信号のDCオフセット量を示すDCオフセット信号を生成するDCオフセット検出ステップと、
    前記第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整することで生成された第3及び第4のクロック信号の位相差量を検出し、前記位相差量を示す位相差信号を生成する位相差検出ステップとを備える、DCオフセット及び位相差検出方法。
  11. 前記DCオフセット及び位相差検出方法は、前記DCオフセット信号に応じて前記第1及び第2のクロック信号をDCオフセット調整するDCオフセット調整ステップと、
    前記位相差信号に応じて前記第1及び第2のクロック信号を位相差調整する位相差調整ステップとをさらに備える、請求項10に記載のDCオフセット及び位相差検出方法。
JP2009265544A 2009-11-20 2009-11-20 Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法 Pending JP2011109622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009265544A JP2011109622A (ja) 2009-11-20 2009-11-20 Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009265544A JP2011109622A (ja) 2009-11-20 2009-11-20 Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011109622A true JP2011109622A (ja) 2011-06-02

Family

ID=44232579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009265544A Pending JP2011109622A (ja) 2009-11-20 2009-11-20 Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011109622A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016092724A (ja) * 2014-11-10 2016-05-23 株式会社メガチップス スキュー調整回路及びスキュー調整方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016092724A (ja) * 2014-11-10 2016-05-23 株式会社メガチップス スキュー調整回路及びスキュー調整方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010114875A (ja) デューティ感知回路およびこれを備えるデューティ補正回路
JP4317877B2 (ja) フィルタの特性調整装置、及びその特性調整方法
JP4660794B2 (ja) 信号生成装置、試験装置、及び回路デバイス
JP3902185B2 (ja) 電源ノイズ測定装置
JP2014187527A (ja) 受信回路及び受信回路の制御方法
JP2007120945A (ja) ノイズ測定回路、該測定回路に用いられるノイズ測定方法及び該測定回路が設けられている大規模集積回路
JP2008283122A (ja) ノイズ検出回路
JP2017103629A (ja) 遅延回路、dll回路および遅延回路の故障救済方法
CN110780190A (zh) 具有pvt补偿的信号丢失检测器
US9543961B2 (en) Current detection circuit and pile-up detection circuit
JP4776724B2 (ja) 補正回路及び試験装置
JP4907647B2 (ja) 波形整形装置および誤り測定装置
KR100366847B1 (ko) 기준전압발생회로
JP4656260B2 (ja) 受信装置
JP6536347B2 (ja) 周波数検出方法
JP2011109622A (ja) Dcオフセット及び位相差検出装置及びdcオフセット及び位相差検出方法
Lee et al. A sub-10-ps multiphase sampling system using redundancy
JP4941894B2 (ja) オフセットキャンセル回路、及びオフセットキャンセル方法
JP2006254440A (ja) 線形位相誤差検出に関する方法及び装置
JP2008005143A (ja) データ処理装置
CN113391245A (zh) 半导体装置
JP4199191B2 (ja) バイナリ信号におけるスライスレベルを設定するための方法及び装置
JP2009047480A (ja) 半導体試験装置
JP2008277912A (ja) 半導体集積回路装置
JP2016178351A (ja) Pll回路