JP2011093978A - 含フッ素硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化型塗料組成物及びその硬化物 - Google Patents

含フッ素硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化型塗料組成物及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化塗膜表面に優れた防汚性を付与することができ、かつ空気雰囲気下(酸素存在下)で硬化した場合においても優れた防汚性を発揮できる含フッ素硬化性樹脂を提供する。また、フッ素系界面活性剤として用いることができる含フッ素硬化性樹脂を提供する。さらに、塗布、硬化させた後に塗膜表面からの前記フッ素系界面活性剤又はその分解物の揮発や脱離を防止することでき、防汚性等の表面性能の安定性を向上することのできる活性エネルギー線硬化型塗料組成物及びその硬化物を提供する。
【解決手段】樹脂構造中にポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖及びマレイミド基を有することを特徴とする含フッ素硬化性樹脂及び該硬化性樹脂を含有する活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化塗膜表面に優れた防汚性を付与することができ、フッ素系界面活性剤、フッ素系表面改質剤として用いることができる含フッ素硬化性樹脂に関する。また、該含フッ素硬化性樹脂を用いた活性エネルギー線硬化型塗料組成物及びその硬化物に関する。
フッ素系界面活性剤又はフッ素系表面改質剤は、レベリング性、濡れ性、浸透性、ブロッキング防止性、滑り性、撥水撥油性、防汚性などに優れる点から、各種コーティング材料、表面改質剤等に広く使用されている。
このフッ素系界面活性剤又はフッ素系表面改質剤(以下、これらを併せて単に「フッ素系界面活性剤」という。)を配合した活性エネルギー線硬化型塗料を塗布、硬化させて得られる硬化塗膜は、優れた表面特性を発現する一方で、加熱、加湿、酸・アルカリ等の薬品への暴露、汚れ除去のための洗浄等によって、フッ素系界面活性剤の一部が硬化塗膜表面から脱離又は揮発しやすくなり、その結果、製造ラインが汚染されたり、塗膜表面の防汚性が低下したりするという問題があった。
例えば、液晶ディスプレイ用偏光板におけるトリアセチルセルロース(TAC)フィルム等の保護フィルムのコート材の分野では、フィルム表面に指紋や汚れに対する防汚性を具備させるために、フッ素系界面活性剤が添加された紫外線硬化型ハードコート材が該保護フィルム表面にコーティングされている。ところが、コーティング後、紫外線を照射する通常の製造ラインでは、空気雰囲気下で紫外線を照射する場合も多く、空気中に存在する酸素により重合が阻害され、防汚性が低下するという問題があった。
また、液晶ディスプレイ用カラーフィルターに使用されるブラックマトリックス用の塗料・インキ又はブラックレジストや、赤・緑・青の3色の色画素を形成する着色材料には、塗膜形成後の撥液性を向上させるために、フッ素系界面活性剤を添加した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が用いられている。しかしながら、特にブラックマトリックスをレジスト方式で形成する際は、紫外線照射による硬化後、230℃×30分といった高温条件で熱セット処理が施されるために、表面からフッ素系界面活性剤の成分の一部が揮発し、表面の撥液性が低下する他、その揮発物によって他の部位や製造ラインが汚染される等の問題が生じていた。
そこで、このような塗料表面の機能低下を防止するために、フッ素化アルキル基を有するモノアクリレートを、活性水素を有するアクリル系単量体と共重合させ、次いで、得られた重合体にイソシアネート基を有するアクリル系単量体を反応させて得られる不飽和基を有する重合型フッ素系界面活性剤が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ジイソシアネートの3量体であるトリイソシアネート化合物に水酸基含有パーフルオロポリエーテルと水酸基含有アクリル系単量体とを反応させたパーフルオロポリエーテル基含有ウレタンアクリレートをフッ素系界面活性剤として用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、前記特許文献1記載の重合型フッ素系界面活性剤は、フッ化アルキル基がペンダント状に重合鎖に結合しているため、前記した強アルカリ処理によって依然として分解・脱離しやすく、防汚性が低下しやすく、特に汚れが一旦付着した後は容易に拭き取ることができず、汚れの除去が極めて困難なものであった。また、空気雰囲気下(酸素存在下)で紫外線を照射して硬化させた場合、十分な防汚性を発揮できない問題があった。
一方、前記特許文献2記載のパーフルオロポリエーテル基含有ウレタンアクリレートは、3官能性イソシアネート化合物に対して水酸基含有パーフルオロポリエーテルと水酸基含有アクリル系単量体とを適切な割合で反応させることが困難であって、パーフルオロポリエーテルのみ有する化合物や、アクリロイル基のみ有する化合物が多量に生成してしまうため、工業的に製造することが困難なものであった。
特開2007−246696号公報 特許第3963169号公報
本発明が解決しようとする課題は、硬化塗膜表面に優れた防汚性を付与することができ、かつ空気雰囲気下(酸素存在下)で硬化した場合においても優れた防汚性を発揮できる含フッ素硬化性樹脂を提供することである。また、フッ素系界面活性剤として用いることができる含フッ素硬化性樹脂を提供することである。さらに、塗布、硬化させた後に塗膜表面からの前記フッ素系界面活性剤又はその分解物の揮発や脱離を防止することができ、防汚性等の表面性能の安定性を向上することができ、かつ空気雰囲気下で硬化した場合においても優れた防汚性を発揮できる活性エネルギー線硬化型塗料組成物及びその硬化物を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、樹脂構造中にポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖及びマレイミド基を有する含フッ素硬化性樹脂、又は、該含フッ素硬化性樹脂をフッ素系界面活性剤として活性エネルギー線硬化型塗料組成物に配合したものは、硬化塗膜からの含フッ素硬化性樹脂又はその分解物の揮発や脱離が抑制でき、塗膜表面に防汚性等の表面性能を安定よく付与でき、かつ空気雰囲気下で硬化した場合においても優れた防汚性を発揮できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、樹脂構造中にポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖及びマレイミド基を有することを特徴とする含フッ素硬化性樹脂を提供するものである。
さらに、本発明は、前記含フッ素硬化性樹脂を基材に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなる硬化物、並びに前記含フッ素硬化性樹脂を配合した活性エネルギー線硬化型塗料組成物、及び該塗料組成物を基材に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなる硬化物を提供するものである。
本発明の含フッ素硬化性樹脂は、フッ素系界面活性剤として活性エネルギー線硬化型塗料組成物に配合することにより、該塗料組成物の硬化塗膜に防汚性等の表面性能を付与することができる。また、本発明の含フッ素硬化性樹脂は、空気雰囲気下(酸素存在下)で紫外線照射して硬化した場合においても、非常に安定した防汚性等の表面性能を塗膜表面に付与することができる。
したがって、本発明の含フッ素硬化性樹脂及びそれを配合した活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射する硬化装置内から空気を排出するため窒素パージした窒素雰囲気下での硬化のみならず、製造コスト、装置上の制約等により窒素パージが困難な場合においても十分な性能を発揮することができるという利点がある。
図1は、実施例1で得られた含フッ素硬化性樹脂(1)のIRスペクトルのチャート図である。 図2は、実施例1で得られた含フッ素硬化性樹脂(1)の13C−NMRのチャート図である。 図3は、実施例1で得られた含フッ素硬化性樹脂(1)のGPCのチャート図である。
本発明の含フッ素硬化性樹脂は、樹脂構造中にポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖及びマレイミド基を有するものである。この含フッ素硬化性樹脂の製造方法としては、例えば、下記の方法などが挙げられる。
(方法1)
まず、(方法1)として、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、ラジカル重合性を有しないマレイミド基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)とを必須の単量体成分として共重合させて、含フッ素硬化性樹脂を得る方法(得られる含フッ素硬化性樹脂を「含フッ素硬化性樹脂(V1)」とする。)が挙げられる。
(方法1’)
また、(方法1’)として、上記の(方法1)のポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、ラジカル重合性を有しないマレイミド基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)とを共重合させる際に、前記単量体(B)に加え反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)を単量体成分として共重合させて得られる重合体(P1)に、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(d)と活性エネルギー線硬化性基とを有する化合物(D)を反応させて、含フッ素硬化性樹脂を得る方法(得られる含フッ素硬化性樹脂を「含フッ素硬化性樹脂(V1’)」とする。)も挙げられる。この含フッ素硬化性樹脂(V1’)は、硬化性官能基として、マレイミド基とマレイミド基以外の活性エネルギー線硬化性基とを有する。
(方法2)
一方、(方法2)として、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)とを必須の単量体成分として共重合させて得られる重合体(P2)に、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(e)とマレイミド基とを有する化合物(E)を反応させて、含フッ素硬化性樹脂を得る方法(得られる含フッ素硬化性樹脂を「含フッ素硬化性樹脂(V2)」とする。)が挙げられる。
(方法2’)
さらに、(方法2’)として、上記の(方法2)で得られる重合体(P2)に、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(e)とマレイミド基とを有する化合物(E)に加えて、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(d)と活性エネルギー線硬化性基とを有する化合物(D)を反応させて、含フッ素硬化性樹脂を得る方法(得られる含フッ素硬化性樹脂を「含フッ素硬化性樹脂(V2’)」とする。)も挙げられる。この含フッ素硬化性樹脂(V2’)は、硬化性官能基として、マレイミド基とマレイミド基以外の活性エネルギー線硬化性基とを有する。
まず、本発明の含フッ素硬化性樹脂の原料となるポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)について説明する。前記化合物(A)が有するポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖としては、炭素原子数1〜3の2価フッ化炭素基と酸素原子が交互に連結した構造を有するものが挙げられる。炭素原子数1〜3の2価フッ化炭素基は、一種類であっても良いし複数種の混合であっても良く、具体的には、下記構造式1で表されるものが挙げられる。
Figure 2011093978
(上記構造式1中、Xは下記構造式a〜dであり、構造式1中の全てのXが同一構造のものであってもよいし、また、複数の構造がランダムに又はブロック状に存在していてもよい。また、nは繰り返し単位を表す1以上の数である。)
Figure 2011093978
これらの中でも特に塗膜表面の汚れの拭き取り性が良好となって防汚性に優れた塗膜が得られる点から前記構造式aで表されるパーフルオロメチレン構造と、前記構造bで表されるパーフルオロエチレン構造とが共存するものがとりわけ好ましい。ここで、前記構造式aで表されるパーフルオロメチレン構造と、前記構造bで表されるパーフルオロエチレン構造との存在比率は、モル比率(構造a/構造b)が1/4〜4/1となる割合であることが防汚性の点から好ましく、また、前記構造式1中のnの値は3〜40の範囲であること、特に6〜30が好ましい。
また、前記ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖は、汚れ拭き取り性と滑り性が優れる点と非フッ素系硬化性樹脂組成物への溶解性を向上させやすい点からポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖1本に含まれるフッ素原子の合計が18〜200個の範囲であることが好ましく、25〜80個の範囲であることが特に好ましい。
前記化合物(A)の鎖の両末端に有するラジカル重合性不飽和基は、例えば、下記構造式U−1〜U−4で示されるラジカル重合性不飽和基を有するものが挙げられる。
Figure 2011093978
これらのラジカル重合性不飽和基の中でも特に化合物(A)自体の入手や製造の容易さ、あるいは、前記したラジカル重合性不飽和単量体との反応性に優れる点から、構造式U−1で表されるアクリロイルオキシ基、又は、構造式U−2で表されるメタクリロイルオキシ基が好ましい。
前記化合物(A)のなかで、前記したアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有するものとしては、下記構造式A−1〜A−10で表されるものが挙げられる。なお、下記の各構造式中における「−PFPE−」は、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖を示す。
Figure 2011093978
これらの中でも特に化合物(A)自体の工業的製造が容易であり、また、重合体(P1)を製造する際の重合反応も容易である点から前記構造式A−1、A−2、A−5、A−6で表されるものが好ましい。
上記化合物(A)を製造するには、例えば、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖の両末端に水酸基を1つずつ有する化合物に対して、(メタ)アクリル酸クロライドを脱塩酸反応させて得る方法、(メタ)アクリル酸を脱水反応させて得る方法、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートをウレタン化反応させて得る方法、無水イタコン酸をエステル化反応させて得る方法、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖の両末端にカルボキシル基を1つずつ有する化合物に対して、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルをエステル化反応させて得る方法、グリシジルメタクリレートをエステル化反応させて得る方法、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖の両末端にイソシアネート基を1つずつ有する化合物に対して、2−ヒドロキシエチルアクリルアミドを反応させる方法が挙げられる。これらのなかでも、ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖の両末端に水酸基を1つずつ有する化合物に対して、(メタ)アクリル酸クロライドを脱塩酸反応させて得る方法と、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートをウレタン化反応させて得る方法が合成上得られやすい点で特に好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレートとアクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸とアクリル酸の一方又は両方をいう。
次に、上記の(方法1)及び(方法1’)において用いるラジカル重合性を有しないマレイミド基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)について説明する。前記単量体(B)としては、アクリル系単量体、芳香族ビニル系単量体、ビニルエステル系単量体等が挙げられる。これらの中でもアクリル系単量体が好ましく、この場合、前記単量体(B)が有するラジカル重合性不飽和基は(メタ)アクリロイル基である。
また、ラジカル重合性不飽和単量体(B)が有するラジカル重合性を有しないマレイミド基は、上記の(方法1)又は(方法1’)において前記化合物(A)と単量体(B)との共重合反応で、マレイミド基の炭素−炭素不飽和二重結合がこの共重合反応に関与しない、すなわち共重合反応でのラジカル重合性を有しないものであれば、特に制限なく用いることができるが、下記一般式(1)で表されるような炭素−炭素不飽和二重結合の炭素にアルキル基等の置換基が結合した2置換マレイミド基が好ましい。このような2置換マレイミド基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)を用いることで、前記化合物(A)と共重合する際に、マレイミド基の二重結合を共重合反応に消費されることを抑制することができ、目的物である含フッ素硬化性樹脂(V1)又は(V1’)を得ることができる。なお、このマレイミド基は、後述する光重合開始剤(H)の不存在下でも、活性エネルギー線の照射により光二量化反応を生じて光硬化可能な官能基である。
Figure 2011093978
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基、又はRとRとが1つとなって5員環もしくは6員環を形成する炭化水素基を表す。)
また、上記一般式(1)で表されるマレイミド基の具体例としては、例えば、下記式(1−1)〜(1−3)等が挙げられる。
Figure 2011093978
さらに、前記単量体(B)の具体例として、下記式(B−1)〜(B−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2011093978
次に、上記の(方法1’)において、本発明の含フッ素硬化性樹脂の原料となる反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)について説明する。前記単量体(C)としては、アクリル系単量体、芳香族ビニル系単量体、ビニルエステル系単量体等が挙げられる。これらの中でもアクリル系単量体が好ましく、この場合、前記単量体(B)が有するラジカル重合性不飽和基は(メタ)アクリロイル基である。
ここで、前記したラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)としては、水酸基、イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基等が挙げられ、該ラジカル重合性不飽和単量体(C)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、末端水酸基含有ラクトン変性(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和単量体;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エチルイソシアネート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアネート基含有不飽和単量体;グリシジルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル等のエポキシ基含有不飽和単量体;(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有不飽和単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和二重結合を有する酸無水物が挙げられる。
また、上記の(方法1)において前記化合物(A)と前記単量体(B)とを共重合させる際、又は(方法1’)において前記化合物(A)、前記単量体(B)及び前記単量体(C)を共重合させる際に、その他のラジカル重合性不飽和単量体を共重合させても構わない。このようなその他のラジカル重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類などが挙げられる。なお、これらのその他の単量体は、(方法2)又は(方法2’)においても、前記化合物(A)と前記単量体(C)とを共重合させて重合体(P2)を得る際に、重合体(P2)の原料として同様に用いることができる。
ここで、(方法1)において本発明の含フッ素硬化性樹脂(V1)を得る際、(方法1’)において本発明の含フッ素硬化性樹脂の中間生成物である重合体(P1)を得る際、(方法2)及び(方法2’)において本発明の含フッ素硬化性樹脂の中間生成物である重合体(P2)を得る際には、前記化合物(A)、前記単量体(B)、前記単量体(C)、さらに必要によりその他のラジカル重合性不飽和単量体を、有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を使用して重合させる。ここで用いる有機溶媒としては、ケトン類、エステル類、アミド類、スルホキシド類、エーテル類、炭化水素類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらは、沸点、相溶性、重合性を考慮して適宜選択される。ラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。さらに必要に応じてラウリルメルカプタン、2−メルカプトエタノ−ル、チオグリセロール、エチルチオグリコ−ル酸、オクチルチオグリコ−ル酸等の連鎖移動剤を使用することができる。
上記の(方法1’)において得られる重合体(P1)に、その重合体(P1)の原料である前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)との反応性を有する官能基(d)と活性エネルギー線硬化性基とを有する化合物(D)を反応させることにより、目的とする含フッ素硬化性樹脂(V1’)が得られる。また、上記の(方法2)において得られる重合体(P2)に、その重合体(P2)の原料である前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)との反応性を有する官能基(e)とマレイミド基とを有する化合物(E)を反応させることにより、目的とする含フッ素硬化性樹脂(V2)が得られる。さらに、上記の(方法2’)において得られる重合体(P2)に、その重合体(P2)の原料である前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)との反応性を有する官能基(d)と活性エネルギー線硬化性基とを有する化合物(D)と、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(e)とマレイミド基とを有する化合物(E)とを反応させることにより、目的とする含フッ素硬化性樹脂(V2’)が得られる。
前記化合物(D)が有する官能基(d)としては、例えば、水酸基、イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。反応性官能基(c)が水酸基である場合には、官能基(d)としてイソシアネート基、カルボキシル基、カルボン酸ハライド基、エポキシ基が挙げられ、反応性官能基(c)がイソシアネート基である場合には、官能基(d)として水酸基が挙げられ、反応性官能基(c)がエポキシ基である場合には、官能基(d)としてカルボキシル基、水酸基が挙げられ、反応性官能基(c)がカルボキシル基である場合には、官能基(d)としてエポキシ基、水酸基が挙げられる。特に、前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)がイソシアネート基であり、かつ前記化合物(D)が有する官能基(d)が水酸基であるか、又は、前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)が水酸基であり、かつ前記化合物(D)が有する官能基(d)がイソシアネート基であることが、反応がスムーズに進行するため好ましい。
このような化合物(D)としては、具体的には、前記した反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)として例示したものと同様のものを用いることができ、その他2つ以上のラジカル重合性基を有するものとして、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等が挙げられる。
これらの中でも特に紫外線照射での重合硬化性が好ましい点から、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、アクリル酸が好ましい。
前記化合物(E)が有する官能基(e)としては、上記した前記化合物(D)が有する官能基(d)と同様に、前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)の種類に応じて選択する。特に、前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)がイソシアネート基であり、かつ前記化合物(E)が有する官能基(e)が水酸基であるか、又は、前記単量体(C)が有する反応性官能基(c)が水酸基であり、かつ前記化合物(E)が有する官能基(e)がイソシアネート基であることが、反応がスムーズに進行するため好ましい。
また、前記化合物(E)が有するマレイミド基としては、例えば、下記一般式(2)で表されるものが挙げられる。
Figure 2011093978
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子もしくは炭素原子数1〜6のアルキル基、又はRとRとが1つとなって5員環もしくは6員環を形成する炭化水素基を表す。)
また、上記一般式(2)で表されるマレイミド基の具体例としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−5)等が挙げられる。
Figure 2011093978
さらに、前記化合物(E)の具体例として、下記式(E−1)〜(E−11)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2011093978
上記の(方法1’)において重合体(P1)に、前記化合物(D)を反応させる際、上記の(方法2)において重合体(P2)に、前記化合物(E)を反応させる際、上記の(方法2’)において重合体(P2)に、前記化合物(D)及び化合物(E)を反応させる際の反応条件は、前記化合物(D)中の活性エネルギー線硬化性基及び前記化合物(E)中のマレイミド基が重合しない条件で行えばよく、例えば、温度条件を30〜120℃の範囲に調節して反応させることが好ましい。この反応は触媒や重合禁止剤の存在下、必要により有機溶剤の存在下に行うことが好ましい。
例えば、前記官能基(c)が水酸基であって、前記官能基(d)もしくは前記官能基(e)がイソシアネート基である場合、又は、前記官能基(c)がイソシアネート基であって、前記官能基(d)もしくは前記官能基(e)が水酸基である場合、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール、ヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等を使用し、ウレタン化反応触媒としてジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、オクチル酸亜鉛等を使用し、反応温度40〜120℃、特に60〜90℃で反応させる方法が好ましい。また、前記官能基(b)がエポキシ基であって前記官能基(c)がカルボキシル基である場合、又は、前記官能基(b)がカルボキシル基であって前記官能基(c)がエポキシ基である場合は、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール、ヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等を使用し、エステル化反応触媒としてトリエチルアミン等の第3級アミン類、塩化テトラメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム類、トリフェニルホスフィン等の第3級ホスフィン類、塩化テトラブチルホスホニウム等の第4級ホスホニウム類等を使用し、反応温度80〜130℃、特に100〜120℃で反応させることが好ましい。
上記反応で用いられる有機溶媒はケトン類、エステル類、アミド類、スルホキシド類、エーテル類、炭化水素類が好ましく、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン等が挙げられる。これらは、沸点、相溶性を考慮して適宜選択すればよい。
上記の(方法1)、(方法1’)、(方法2)又は(方法2’)によって得られる含フッ素硬化性樹脂(V1)、(V1’)、(V2)又は(V2’)の数平均分子量(Mn)が1,000〜6,000の範囲であることが好ましく、1,500〜5,000の範囲であることがより好ましい。また、重量平均分子量(Mw)が3,000〜200,000の範囲であることが好ましく、4,000〜120,000の範囲であることがより好ましい。前記ラジカル重合性樹脂(V)のMn及びMwをこれらの範囲にすることで、前記ラジカル重合性樹脂(V)の製造時におけるゲル化を防止でき、高架橋で防汚性に優れた塗膜性能を発現するものとできる。
ここで、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定に基づきポリスチレン換算した値である。なお、GPCの測定条件は実施例に記載する。
また、本発明の含フッ素硬化性樹脂は、該樹脂中に含有するフッ素原子の含有比率であるフッ素含有率は、2〜35質量%の範囲が硬化塗膜の防汚性の点から好ましい。
本発明の含フッ素硬化性樹脂は、それ自体を活性エネルギー線硬化型塗料組成物の主剤として用いることができるが、極めて優れた表面改質性能を有しているため、活性エネルギー線硬化型塗料組成物に添加するフッ素系界面活性剤として用いることで、硬化塗膜に優れた防汚性を付与できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、本発明の含フッ素硬化性樹脂を配合したものであるが、その主成分しては、活性エネルギー線硬化型樹脂(F)又は活性エネルギー線硬化性単量体(G)を含有する。なお、本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物において、活性エネルギー線硬化型樹脂(F)と活性エネルギー線硬化性単量体(G)とは、それぞれ単独で用いてもよいが、併用しても構わない。また、本発明の含フッ素硬化性樹脂は、当該活性エネルギー線硬化型塗料組成物において、フッ素系界面活性剤として用いることが好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型樹脂(F)は、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、アクリル(メタ)アクリレート樹脂、マレイミド基含有樹脂等が挙げられるが、本発明では、特に透明性や低収縮性等の点からウレタン(メタ)アクリレート樹脂が好ましい。
ここで用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、脂肪族ポリイソシアネート化合物又は芳香族ポリイソシアネート化合物とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られるウレタン結合と(メタ)アクリロイル基とを有する樹脂が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIと略する。)、ヘプタメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート等が挙げられ、また、芳香族ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
一方、ヒドロキシ基含有アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の3価のアルコールのモノ又はジ(メタ)アクリレート、あるいは、これらのアルコール性水酸基の一部をε−カプロラクトンで変性した水酸基含有モノ及びジ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の1官能の水酸基と3官能以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、あるいは、該化合物をさらにε−カプロラクトンで変性した水酸基含有多官能(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート等のブロック構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物;ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート等のランダム構造のオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
上記した脂肪族ポリイソシアネート化合物又は芳香族ポリイソシアネート化合物とヒドロキシ基含有アクリレート化合物との反応は、ウレタン化触媒の存在下、常法により行うことができる。ここで使用し得るウレタン化触媒は、具体的には、ピリジン、ピロール、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなどのアミン類、トリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィンなどのホフィン類、ジブチル錫ジラウレート、オクチル錫トリラウレート、オクチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫などの有機錫化合物、オクチル酸亜鉛などの有機金属化合物が挙げられる。
これらのウレタンアクリレート樹脂の中でも特に脂肪族ポリイソシアネート化合物とヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られるものが硬化塗膜の透明性に優れ、かつ、活性エネルギー線に対する感度が良好で硬化性に優れる点から好ましい。
次に、不飽和ポリエステル樹脂は、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物、芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物、及び、グリコール類の重縮合によって得られる硬化性樹脂であり、α,β−不飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロルマレイン酸、及びこれらのエステル等が挙げられる。芳香族飽和二塩基酸又はその酸無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ニトロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸及びこれらのエステル等が挙げられる。脂肪族あるいは脂環族飽和二塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、グルタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸及びこれらのエステル等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、エチレングリコールカーボネート、2,2−ジ−(4−ヒドロキシプロポキシジフェニル)プロパン等が挙げられ、その他にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の酸化物も同様に使用できる。
次に、エポキシビニルエステル樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂のエポキシ基に(メタ)アクリル酸を反応させて得られるものが挙げられる。
また、マレイミド基含有樹脂としては、N−ヒドロキシエチルマレイミドとイソホロンジイソシアネートとをウレタン化して得られる2官能マレイミドウレタン化合物、マレイミド酢酸とポリテトラメチレングリコールとをエステル化して得られる2官能マレイミドエステル化合物、マレイミドカプロン酸とペンタエリスリトールのテトラエチレンオキサイド付加物とをエステル化して得られる4官能マレイミドエステル化合物、マレイミド酢酸と多価アルコール化合物とをエステル化して得られる多官能マレイミドエステル化合物等が挙げられる。これらの活性エネルギー線硬化型樹脂(F)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記活性エネルギー線硬化性単量体(G)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、数平均分子量が150〜1000の範囲にあるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、数平均分子量が150〜1000の範囲にあるポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールペンタ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート等の脂肪族アルキル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジプロピレングルリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリスチリルエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロデカトリエン(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、2−マレイミドエチル−エチルカーボネート、2−マレイミドエチル−プロピルカーボネート、N−エチル−(2−マレイミドエチル)カーバメート、N,N−ヘキサメチレンビスマレイミド、ポリプロピレングリコール−ビス(3−マレイミドプロピル)エーテル、ビス(2−マレイミドエチル)カーボネート、1,4−ジマレイミドシクロヘキサン等のマレイミド類などが挙げられる。
これらのなかでも特に硬化塗膜の硬度に優れる点からトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールテトラ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートが好ましい。これらの活性エネルギー線硬化性単量体(G)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物において、本発明の含フッ素硬化性樹脂をフッ素系界面活性剤として使用する場合、その使用量は、前記活性エネルギー線硬化型樹脂(F)及び活性エネルギー線硬化性単量体(G)の合計100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲であることが好ましく、0.1〜5質量%の範囲であることがより好ましい。本発明の含フッ素硬化性樹脂の使用量がこの範囲であれば、レベリング性、撥水撥油性、防汚性を十分なものにすることができ、該塗料組成物の硬化後の硬度や透明性も十分なものとすることができる。
本発明の含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、基材に塗布後、活性エネルギー線を照射することで硬化塗膜とすることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線をいう。ここで、本発明の含フッ素硬化性樹脂を単独で硬化塗膜とする場合、上記の(方法1)又は(方法2)で得られる含フッ素硬化性樹脂(V1)又は(V2)は、活性エネルギー線硬化性基としてマレイミド基しか有していないため、光重合開始剤が存在しなくても活性エネルギー線の照射によりマレイミド基の光二量化反応が生じて光硬化可能である。一方、上記の(方法1’)又は(方法2’)で得られる含フッ素硬化性樹脂(V1’)又は(V2’)を単独で硬化塗膜とする場合、又は本発明の含フッ素硬化性樹脂を添加した活性エネルギー線硬化型塗料組成物を、活性エネルギー線として紫外線を照射して硬化塗膜とする場合には、該含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型組成物中に光重合開始剤(H)を添加し、硬化性を向上することが好ましい。また、必要であればさらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。一方、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線を用いる場合には、光重合開始剤や光増感剤を用いなくても速やかに硬化するので、特に光重合開始剤(H)や光増感剤を添加する必要はない。
前記光重合開始剤(H)としては、分子内開裂型光重合開始剤及び水素引き抜き型光重合開始剤が挙げられる。分子内開裂型光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル等が挙げられる。
一方、水素引き抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ミヒラ−ケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が挙げられる。
上記の光重合開始剤(H)の中でも、活性エネルギー線硬化型塗料組成物中の前記活性エネルギー線硬化性樹脂(F)及び活性エネルギー線硬化性単量体(G)との相溶性に優れる点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、及びベンゾフェノンが好ましく、特に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好ましい。これらの光重合開始剤(H)は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン類、o−トリルチオ尿素等の尿素類、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。
これらの光重合開始剤及び光増感剤の使用量は、活性エネルギー線硬化型組成物中の不揮発成分100質量部に対し、各々0.01〜20質量部が好ましく、0.1〜15質量%がより好ましく、0.3〜7質量部がさらに好ましい。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、用途、特性等の目的に応じ、本発明の効果を損なわない範囲で、粘度や屈折率の調整、あるいは、塗膜の色調の調整やその他の塗料性状や塗膜物性の調整を目的に各種の配合材料、例えば、各種有機溶剤、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油樹脂、フッ素樹脂等の各種樹脂、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリエチレン、ポリプロピレン、カーボン、酸化チタン、アルミナ、銅、シリカ微粒子等の各種の有機又は無機粒子、重合開始剤、重合禁止剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、防錆剤、スリップ剤、ワックス、艶調整剤、離型剤、相溶化剤、導電調整剤、顔料、染料、分散剤、分散安定剤、シリコーン系、炭化水素系界面活性剤等を併用することができる。
上記の各配合成分中、有機溶媒は、本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物の溶液粘度を適宜調整する上で有用であり、特に薄膜コーティングを行うためには、膜厚を調整することが容易となる。ここで使用できる有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等のアルコール類;酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
ここで有機溶媒の使用量は、用途や目的とする膜厚や粘度によって異なるが、硬化成分の全質量に対して、質量基準で、0.5〜4倍量の範囲であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を硬化させる活性エネルギー線としては、上記の通り、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線であるが、具体的なエネルギー源又は硬化装置としては、例えば、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧又は高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、又は走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
これらの中でも特に紫外線であることが好ましく、酸素等による硬化阻害を避けるため、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で、紫外線を照射することが好ましい。また、必要に応じて熱をエネルギー源として併用し、紫外線にて硬化した後、熱処理を行ってもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物の塗工方法は用途により異なるが、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、キスコーター、シャワーコーター、ホイーラーコーター、スピンコーター、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー、アプリケーター、バーコーター等を用いた塗布方法、あるいは各種金型を用いた成形方法等が挙げられる。
本発明の含フッ素硬化性樹脂の硬化塗膜は、優れた防汚性(撥インク性、耐指紋性等)、耐擦傷性等を有するため、物品の表面に塗布・硬化することで、物品の表面に防汚性、耐擦傷性等を付与することができる。また、本発明の含フッ素硬化性樹脂は、塗材にフッ素系界面活性剤として添加することで、その塗材にレベリング性を付与することもできるため、本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物は、高いレベリング性を有する。
本発明の含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型塗料組成物を用いて防汚性(撥インク性、耐指紋性等)を付与できる物品としては、TACフィルム等の液晶ディスプレイ(LCD)の偏光板用保護フィルム;プラズマディスプレイ(PDP)、有機ELディスプレイ等の各種ディスプレイ画面;タッチパネル;携帯電話筐体又は携帯電話の画面;CD、DVD、ブルーレイディスク等の光学記録媒体;インサートモールド(IMD、IMF)用転写フィルム;コピー機、プリンター等のOA機器用ゴムローラー;コピー機、スキャナー等のOA機器の読み取り部のガラス面;カメラ、ビデオカメラ、メガネ等の光学レンズ;腕時計等の時計の風防、ガラス面;自動車、鉄道車輌等の各種車輌のウインドウ;化粧板等の各種建材;住宅の窓ガラス;家具等の木工材料、人工・合成皮革、家電の筐体等の各種プラスチック成形品、FRP浴槽などが挙げられる。これらの物品表面に本発明の含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型塗料組成物を塗布し、紫外線等の活性エネルギー線を照射して硬化塗膜を形成することで、物品表面に防汚性を付与することができる。また、本発明の含フッ素硬化性樹脂を各物品に適した各種塗料に添加し、塗布・乾燥することで、物品表面に防汚性を付与することも可能である。
また、本発明の含フッ素硬化性樹脂を添加し、レベリング性を向上するとともに、塗膜に防汚性(撥インク性、耐指紋性等)を付与できる塗材としては、TACフィルム等のLCDの偏光板用保護フィルム用ハードコート材、アンチグレア(AG:防眩)コート材又は反射防止(LR)コート材;プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ(PDP)等の各種ディスプレイ画面用ハードコート材;タッチパネル用ハードコート材;液晶ディスプレイ用カラーフィルター(以下、「CF」という。)に使用されるRGBの各画素を形成するためのカラーレジスト、印刷インク、インクジェットインク又は塗料;CFのブラックマトリックス用のブラックレジスト、印刷インク、インクジェットインク又は塗料;プラズマディスプレイ(PDP)、有機ELディスプレイ等の画素隔壁用樹脂組成物;携帯電話筐体用塗料又はハードコート材;携帯電話の画面用ハードコート材;CD、DVD、ブルーレイディスク等の光学記録媒体用ハードコート材;インサートモールド(IMD、IMF)用転写フィルム用ハードコート材;コピー機、プリンター等のOA機器用ゴムローラー用コート材;コピー機、スキャナー等のOA機器の読み取り部のガラス用コート材;カメラ、ビデオカメラ、メガネ等の光学レンズ用コート材;腕時計等の時計の風防、ガラス用コート材;自動車、鉄道車輌等の各種車輌のウインドウ用コート材;化粧板等の各種建材用印刷インキ又は塗料;住宅の窓ガラス用コート材;家具等の木工用塗料;人工・合成皮革用コート材;家電の筐体等の各種プラスチック成形品用塗料又はコート材;FRP浴槽用塗料又はコート材などが挙げられる。
さらに、本発明の含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型塗料組成物を用いて耐擦傷性(耐スクラッチ性)及び防汚性を付与できる物品としては、LCDのバックライト部材であるプリズムシート又は拡散シート等が挙げられる。また、プリズムシート又は拡散シート用コート材に本発明の含フッ素硬化性樹脂を添加することで、該コート材のレベリング性を向上するとともに、コート材の塗膜に耐擦傷性(耐スクラッチ性)及び防汚性を付与することができる。
また、本発明の含フッ素硬化性樹脂の硬化塗膜は低屈折率であるため、LCD等の各種ディスプレイ表面への蛍光灯等の映り込みを防止する反射防止層中の低屈折率層用塗材としても用いることができる。また、反射防止層用の塗材、特に反射防止層中の低屈折率層用塗材に本発明の含フッ素硬化性樹脂を添加することで、塗膜の低屈折率を維持しつつ、塗膜表面に防汚性を付与することもできる。
さらに、本発明の含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型塗料組成物を用いることができるその他の用途として、光ファイバクラッド材、導波路、液晶パネルの封止材、各種光学用シール材、光学用接着剤等が挙げられる。
特に、LCD用偏光板の保護フィルム用コート材用途のうち、アンチグレアコート材として本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を用いる場合、上記した各組成のうち、シリカ微粒子、アクリル樹脂微粒子、ポリスチレン樹脂微粒子等の無機又は有機微粒子を、本発明の活性エネルギー線硬化型塗料組成物中の硬化成分の全質量の0.1〜0.5倍量となる割合で配合することで防眩性に優れたものとなるため好ましい。
また、本発明の含フッ素硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化型塗料組成物を、LCD用偏光板の保護フィルム用アンチグレアコート材に用いる場合、コート材を硬化させる前に凹凸の表面形状の金型に接触させた後、金型と反対側から活性エネルギー線を照射して硬化し、コート層の表面をエンボス加工して防眩性を付与する転写法にも適用できる。
以下に本発明を具体的な実施例を挙げてより詳細に説明する。
[IRスペクトル]
装置:株式会社島津製作所製「IRPrestige−21」
実施例で得られた樹脂をKBr法にて測定した。
13C−NMR測定条件]
装置:日本電子株式会社製「AL−400」
溶媒:アセトン−d
[GPC測定条件]
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HHR−H」(6.0mmI.D.×4cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR」(7.8mmI.D.×30cm)
+東ソー株式会社製「TSK−GEL GMHHR」(7.8mmI.D.×30cm)
検出器:ELSD(オルテック製「ELSD2000」)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件:カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準試料:前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料:樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)。
(合成例1)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、下記構造式(X−1)で表される両末端水酸基含有パーフルオロポリエーテル化合物(X−1)20質量部、溶媒としてジイソプロピルエーテル20質量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.02質量部、中和剤としてトリエチルアミン3.1質量部を仕込み、空気気流下にて攪拌を開始し、フラスコ内を10℃に保ちながらアクリル酸クロライド2.7質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、10℃で1時間攪拌し、昇温して30℃で1時間攪拌した後、50℃に昇温して10時間攪拌することにより反応を行い、ガスクロマトグラフィー測定にてアクリル酸クロライドの消失が確認された。次いで、溶媒としてジイソプロピルエーテル40質量部を追加した後、イオン交換水80質量部を混合して攪拌してから静置し水層を分離させて取り除く方法による洗浄を3回繰り返した。次いで、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.02質量部を添加し、脱水剤として硫酸マグネシウム8質量部を添加して1日間静置することで完全に脱水した後、脱水剤を濾別した。
Figure 2011093978
(式中、Xはパーフルオロメチレン基及びパーフルオロエチレン基であり、1分子あたり、パーフルオロメチレン基が平均7個、パーフルオロエチレン基が平均8個存在するものであり、フッ素原子の数が平均46である。また、GPCによる数平均分子量は1,500である。)
次いで、減圧下で溶媒を留去することによって、下記構造式(A−1−1)で表されるポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖を有する単量体を得た。
Figure 2011093978
(式中、Xはパーフルオロメチレン基及びパーフルオロエチレン基であり、1分子あたり、パーフルオロメチレン基が平均7個、パーフルオロエチレン基が平均8個存在するものであり、フッ素原子の数が平均46である。)
(実施例1)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン91.1質量部を加え、窒素気流下にて攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、合成例1で得られた(A−1−1)20質量部(滴下液1)と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート19.2質量部及びN−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド(前記式(B−5)で表される化合物)40質量部をメチルイソブチルケトン152.1質量部に溶解したモノマー溶液211.3質量部(滴下液2)と、ラジカル重合開始剤(t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート)11.9質量部をメチルイソブチルケトン30.1質量部に溶解したラジカル重合開始剤溶液42質量部(滴下液3)との3種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を留去することによって、重合体(P1−1)を得た。
次いで、上記で得た重合体(P1−1)に、溶媒としてメチルエチルケトン101.2質量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1質量部、ウレタン化触媒としてオクチル酸錫0.03質量部を加え、空気気流下で攪拌を開始し、60℃を保ちながら2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート20.8質量部を1時間で滴下した。滴下終了後、60℃で2時間攪拌した後、80℃に昇温して4時間攪拌することにより反応を行った結果、反応液のIRスペクトル測定によりイソシアネート基の吸収ピークの消失が確認された。次いで、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、含フッ素硬化性樹脂(1)40質量%含有のメチルエチルケトン溶液を得た。含フッ素硬化性樹脂(1)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量3,000、重量平均分子量13,600であった。また、フッ素含有率は11質量%であった。得られた含フッ素硬化性樹脂(1)のIRスペクトルのチャートを図1に、13C−NMRのチャートを図2に、GPCのチャートを図3にそれぞれ示す。
(実施例2)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン69.3質量部を加え、窒素気流下にて攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、合成例1で得られた(A−1−1)20.5質量部(滴下液1)と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート28.3質量部及びN−アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタルイミド(前記式(B−5)で表される化合物)20.5質量部をメチルイソブチルケトン123.4質量部に溶解したモノマー溶液172.2質量部(滴下液2)と、ラジカル重合開始剤(t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート)10.4質量部をメチルイソブチルケトン15.1質量部に溶解したラジカル重合開始剤溶液25.5質量部(滴下液3)との3種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を留去することによって、重合体(P1−2)を得た。
次いで、上記で得た重合体(P1−2)に、溶媒としてメチルエチルケトン101.0質量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1質量部、ウレタン化触媒としてオクチル酸錫0.03質量部を加え、空気気流下で攪拌を開始し、60℃を保ちながら2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート30.7質量部を1時間で滴下した。滴下終了後、60℃で2時間攪拌した後、80℃に昇温して4時間攪拌することにより反応を行った結果、反応液のIRスペクトル測定によりイソシアネート基の吸収ピークの消失が確認された。次いで、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、含フッ素硬化性樹脂(2)40質量%含有のメチルエチルケトン溶液を得た。この含フッ素硬化性樹脂(2)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量2,700、重量平均分子量9,200であった。また、フッ素含有率は11質量%であった。
(実施例3)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン70.9質量部を加え、窒素気流下にて攪拌しながら95℃に昇温した。次いで、合成例1で得られた(A−1−1)20質量部(滴下液1)と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート44質量部(滴下液2)と、ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル))9.6質量部をメチルイソブチルケトン47.9質量部に溶解したラジカル重合開始剤溶液57.5質量部(滴下液3)との3種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を95℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、95℃で10時間攪拌することによって、重合体(P2−1)の溶液を得た。
次いで、上記で得られた重合体(P2−1)の溶液に、溶媒としてメチルエチルケトン21.2質量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1質量部、ウレタン化触媒としてオクチル酸錫0.03質量部を加え、空気気流下で攪拌して60℃を保ちながら、N−ヒドロキシエチルシトラコンイミド(前記式(E−2)で表される化合物)36質量部を4回に分けて加えた。その後、60℃で2時間攪拌した後、80℃に昇温して4時間攪拌することにより反応を行った結果、反応液のIRスペクトル測定によりイソシアネート基の吸収ピークの消失が確認された。この操作により含フッ素硬化性樹脂(3)40質量%含有のメチルイソブチルケトン/メチルエチルケトン溶液を得た。この含フッ素硬化性樹脂(3)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量2,100、重量平均分子量26,000であった。また、フッ素含有率は11質量%であった。
(実施例4)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン69.3質量部を加え、窒素気流下にて攪拌しながら95℃に昇温した。次いで、合成例1で得られた(A−1−1)20.4質量部(滴下液1)と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート43.5質量部(滴下液2)と、ラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル))9.6質量部をメチルイソブチルケトン48.5質量部に溶解したラジカル重合開始剤溶液58.1質量部(滴下液3)との3種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を95℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、95℃で10時間攪拌することによって、重合体(P2−2)の溶液を得た。
次いで、上記で得られた重合体(P2−2)の溶液に、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1質量部、ウレタン化触媒としてオクチル酸錫0.03質量部を加え、空気気流下で攪拌して60℃を保ちながら、N−ヒドロキシエチルマレイミド(前記式(E−1)で表される化合物)19.8質量部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート16.3質量部をメチルエチルケトン22.5質量部に溶解した溶液を4回に分けて加えた。その後、60℃で2時間攪拌した後、80℃に昇温して4時間攪拌することにより反応を行った結果、反応液のIRスペクトル測定によりイソシアネート基の吸収ピークの消失が確認された。この操作により含フッ素硬化性樹脂(4)40質量%含有のメチルイソブチルケトン/メチルエチルケトン溶液を得た。この含フッ素硬化性樹脂(4)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量3,900、重量平均分子量105,000であった。また、フッ素含有率は11質量%であった。
(実施例5)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン79.2部を加え、窒素気流下にて攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、合成例1で得られた(A−1−1)20質量部(滴下液1)と、グリシジルメタクリレート38.7質量部(滴下液2)と、ラジカル重合開始剤(t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート)8.8質量部をメチルイソブチルケトン16.2部に溶解したラジカル重合開始剤溶液25質量部(滴下液3)との3種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で10時間攪拌することによって、重合体(P2−3)の溶液を得た。
次いで、上記で得られた重合体(P2−3)の溶液に、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1部、触媒としてテトラメチルアンモニウムクロライド50質量%水溶液0.1部を加え、空気気流下で攪拌と昇温を開始し、60℃に達したときにマレイミド酢酸(前記式(E−8)で表される化合物)20.6質量部及びアクリル酸9.6質量部をメチルイソブチルケトン21.3質量部に溶解した溶液を加えた。その後、100℃に達するまで更に昇温を続け、100℃で13時間攪拌することにより反応を行った結果、反応液の酸価の測定によりカルボニル基の消失が確認された。この操作により含フッ素硬化性樹脂(5)43質量%含有のメチルイソブチルケトン溶液を得た。この含フッ素硬化性樹脂(5)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量2,200、重量平均分子量9,100であった。また、フッ素含有率は11質量%であった。
上記の実施例1〜5で合成した含フッ素硬化性樹脂(1)〜(5)について、原料、分子量等を表1にまとめた。
Figure 2011093978
なお、表1中の略号は、下記の通りである。
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
AOI:2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート
MOI:2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート
GMA:グリシジルメタクリレート
AA:アクリル酸
(比較例1)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン69質量部を仕込み、窒素気流下にて攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、下記式(Y−1)で表されるフッ素化アルキル基を有するアクリレート40質量部及び2−ヒドロキシエチルメタクリレート28.8質量部と、溶媒としてメチルイソブチルケトン69質量部とを混合した単量体溶液137.8質量部、ラジカル重合開始剤としてt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート3.4質量部と溶媒としてメチルイソブチルケトン22.5質量部を混合した開始剤溶液25.9質量部の2種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で10時間攪拌し、重合体溶液を得た。
Figure 2011093978
次いで、上記で得られた重合体溶液に、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1質量部、ウレタン化触媒としてオクチル酸錫0.05質量部を仕込み、空気気流下で60℃を保ちながら2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート31.2質量部を1時間で滴下した。滴下終了後、60℃で1時間攪拌した後、80℃に昇温して10時間攪拌することにより反応を行った結果、IRスペクトル測定によりイソシアネート基の消失が確認された。次いで、溶媒の一部を減圧留去し、含フッ素硬化性樹脂(Z−1)50質量%含有のメチルイソブチルケトン溶液を得た。含フッ素硬化性樹脂(Z−1)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量3,000、重量平均分子量7,000であった。
(比較例2)
撹拌装置、温度計、冷却管、滴下装置を備えたガラスフラスコに、溶媒としてメチルイソブチルケトン63質量部を加え、窒素気流下にて攪拌しながら105℃に昇温した。次いで、合成例1で得られた(A−1−1)21.5質量部(滴下液1)と、2−ヒドロキシエチルメタクリレート41.3質量部(滴下液2)と、ラジカル重合開始剤(t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート)9.4質量部をメチルイソブチルケトン126質量部に溶解したラジカル重合開始剤溶液135.4質量部(滴下液3)との3種類の滴下液をそれぞれ別々の滴下装置にセットし、フラスコ内を105℃に保ちながら同時に2時間かけて滴下した。滴下終了後、105℃で10時間攪拌した後、減圧下で溶媒を留去することによって、重合体を得た。
次いで、上記で得られた重合体に、溶媒としてメチルエチルケトン74.7質量部、重合禁止剤としてp−メトキシフェノール0.1質量部及びウレタン化触媒としてオクチル酸錫0.06質量部を加え、空気気流下で攪拌して60℃を保ちながら、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート44.8質量部を1時間で滴下した。滴下終了後、60℃で1時間攪拌した後、80℃に昇温して5時間攪拌することにより反応を行った結果、反応液のIRスペクトル測定によりイソシアネート基の吸収ピークの消失が確認された。次いで、溶媒としてメチルエチルケトンを加え、含フッ素硬化性樹脂(Z−2)50質量%含有のメチルエチルケトン溶液を得た。この含フッ素硬化性樹脂(Z−2)の分子量をGPC(ポリスチレン換算分子量)で測定した結果、数平均分子量2,400、重量平均分子量7,100であった。
(活性エネルギー線硬化型塗料組成物のベース樹脂組成物の調製)
5官能無黄変型ウレタンアクリレート50質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート50質量部、酢酸ブチル25質量部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティーケミカルズ社製「イルガキュア184」)5質量部、溶剤としてトルエン54質量部、2−プロパノール28質量部、酢酸エチル28質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル28質量部を混合し溶解させて、活性エネルギー線硬化型塗料組成物のベース樹脂組成物を得た。
(実施例6〜10、比較例3〜5)
上記で得られたベース樹脂組成物268質量部に、実施例1〜5及び比較例1〜2で得られた含フッ素硬化性樹脂溶液を樹脂分として1質量部となる量を加えて均一に混合して、活性エネルギー線硬化型塗料組成物を得た。次いで、この活性エネルギー線硬化型塗料組成物をバーコーターNo.13を用いて、厚さ188μmのPETフィルムに塗布した後、60℃の乾燥機に5分間入れて溶剤を揮発させ、紫外線硬化装置にて紫外線(UV)を照射して硬化させ、実施例6〜10及び比較例3〜4として塗工フィルムを作製した。なお、紫外線の照射条件は、(1)窒素雰囲気下、高圧水銀灯使用、紫外線照射量2kJ/m、及び(2)空気(酸素濃度21%)雰囲気下、高圧水銀灯使用、紫外線照射量3.5kJ/mの2水準とした。また、何も添加していない活性エネルギー線硬化型塗料組成物についても同様に塗工フィルムを作製して比較例5とした。
得られた塗工フィルムの塗工表面に、フェルトペン(寺西化学工業株式会社製マジックインキ大型青色)で線を描き、その青色インクの付着状態を目視で観察することで防汚性(汚れ付着防止性、汚れ拭き取り性)の評価を行った。なお、評価基準は下記の通りである。
[汚れ付着防止性の評価基準]
◎:防汚性が最も良好で、インクが玉状にはじくもの。
○:インクが玉状にはじかず、線状のはじきが生じるもの(線幅がフェルトペンのペン先の幅の50%未満)。
×:インクの線状のはじきが生じ、線幅がフェルトペンのペン先の幅の50%以上100%未満であったもの。
××:インクがまったくはじかずに表面にきれいに描けてしまうもの。
[汚れ拭き取り性の評価基準]
「汚れ付着防止性」の試験後、荷重1kgにて拭き取った際の様子を下記の基準にて評価した。
○:1回の拭き取りで完全にインクを除去できたもの。
△:2〜10回の拭き取りで完全にインクを除去できたもの。
×:10回の拭き取り操作で完全にはインクを除去できなかったもの。
上記の評価結果を表2に示す。
Figure 2011093978
本発明の含フッ素硬化性樹脂である実施例1〜5で得られた含フッ素硬化性樹脂を添加した実施例6〜10の活性エネルギー線硬化型塗料組成物の硬化塗膜は、窒素雰囲気下でのUV硬化において、優れた汚れ付着防止性及び汚れ拭き取り性を有することが分かった。さらに、空気雰囲気下(酸素存在下)でのUV硬化においても、窒素雰囲気下でのUV硬化した場合と同等の優れた汚れ付着防止性及び汚れ拭き取り性を有することが分かった。
一方、含フッ素硬化性樹脂(Z−1)及び(Z−2)を用いた比較例3及び4では、窒素雰囲気下でのUV硬化においては、良好な汚れ付着防止性を示したが、比較例3では汚れ拭き取り性は不十分であった。また、空気雰囲気下でのUV硬化においては、比較例3及び4は、ともに汚れ付着防止性は比較的良好であったが、汚れ拭き取り性は不十分であった。なお、何も添加しなかった比較例5は、窒素雰囲気下及び空気雰囲気下でのUV硬化で、ともに汚れ付着防止性及び汚れ拭き取り性は不良であった。

Claims (15)

  1. 樹脂構造中にポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖及びマレイミド基を有することを特徴とする含フッ素硬化性樹脂。
  2. ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、ラジカル重合性を有しないマレイミド基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)とを必須の単量体成分として共重合させて得られるラジカル重合性樹脂である請求項1記載の含フッ素硬化性樹脂。
  3. ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、ラジカル重合性を有しないマレイミド基を有するラジカル重合性不飽和単量体(B)と、反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)とを必須の単量体成分として共重合させて得られる重合体(P1)に、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(d)と活性エネルギー線硬化性基とを有する化合物(D)を反応させて得られるものである請求項1記載の含フッ素硬化性樹脂。
  4. 前記ラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)がイソシアネート基であり、かつ前記化合物(D)が有する官能基(d)が水酸基であるか、又は、前記ラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)が水酸基であり、かつ前記化合物(D)が有する官能基(d)がイソシアネート基である請求項3記載の含フッ素硬化性樹脂。
  5. 前記ラジカル重合性不飽和単量体(B)が有するラジカル重合性を有しないマレイミド基が、下記一般式(1)で表されるマレイミド基である請求項2〜4のいずれか記載の含フッ素硬化性樹脂。
    Figure 2011093978
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基、又はRとRとが1つとなって5員環もしくは6員環を形成する炭化水素基を表す。)
  6. ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)とを必須の単量体成分として共重合させて得られる重合体(P2)に、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(e)とマレイミド基とを有する化合物(E)を反応させて得られるものである請求項1記載の含フッ素硬化性樹脂。
  7. ポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖とその両末端にラジカル重合性不飽和基を有する構造部位を有する化合物(A)と、反応性官能基(c)を有するラジカル重合性不飽和単量体(C)とを必須の単量体成分として共重合させて得られる重合体(P2)に、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(d)と活性エネルギー線硬化性基とを有する化合物(D)と、前記官能基(c)との反応性を有する官能基(e)とマレイミド基とを有する化合物(E)とを反応させて得られるものである請求項1記載の含フッ素硬化性樹脂。
  8. 前記ラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)がイソシアネート基であり、かつ前記化合物(E)が有する官能基(e)が水酸基であるか、又は、前記ラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)が水酸基であり、かつ前記化合物(E)が有する官能基(e)がイソシアネート基である請求項6記載の含フッ素硬化性樹脂。
  9. 前記ラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)がイソシアネート基であり、かつ前記化合物(D)が有する官能基(d)及び前記化合物(E)が有する官能基(e)が水酸基であるか、又は、前記ラジカル重合性不飽和単量体(C)が有する反応性官能基(c)が水酸基であり、かつ前記化合物(D)が有する官能基(d)及び前記化合物(E)が有する官能基(e)がイソシアネート基である請求項7記載の含フッ素硬化性樹脂。
  10. 前記化合物(E)が有するマレイミド基が、下記一般式(1)で表されるマレイミド基である請求項6〜9のいずれか1項記載の含フッ素硬化性樹脂。
    Figure 2011093978
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子もしくは炭素原子数1〜6のアルキル基、又はRとRとが1つとなって5員環もしくは6員環を形成する炭化水素基を表す。)
  11. 樹脂構造中に含まれるポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖が、フッ素原子を1鎖あたり25〜80個含有するものである請求項1〜10のいずれか1項記載の含フッ素硬化性樹脂。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載の含フッ素硬化性樹脂を、基材に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする硬化物。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項記載の含フッ素硬化性樹脂、及び、活性エネルギー線硬化型樹脂(F)又は活性エネルギー線硬化性単量体(G)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項記載の含フッ素硬化性樹脂をフッ素系界面活性剤又はフッ素系表面改質剤として用いる請求項13記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物。
  15. 請求項13又は14記載の活性エネルギー線硬化型塗料組成物を、基材に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させてなることを特徴とする硬化物。
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