JP2011091378A - コイル埋設型インダクタおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な製造工程によって製造可能なコイル埋設型インダクタであって所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】コイル埋設型インダクタは、導電性を備えたコイルと、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体と、該第1のセラミック焼成体を含む前記コイル全体を包囲するように配設された第2のセラミック焼成体とを具備する。第1のセラミック焼成体の気孔率が40%以上であって70%未満である。
【選択図】図2

Description

本発明はコイル埋設型インダクタおよびその製造方法に関する。
特許文献1にコイル埋設型インダクタが記載されている。ここに記載されているインダクタは、金属製のコイルと、該コイルを被覆する樹脂と、該樹脂によって被覆されたコイルを収容するセラミック成形体とから構成されている。すなわち、当該特許文献に記載のインダクタは、樹脂によって被覆されたコイルがセラミック材中に埋設された形態をとっている。そして、特許文献1に記載されているインダクタは、以下のようにして製造される。すなわち、始めに、コイルが用意され、このコイルを取り囲むように樹脂系の被覆材料が当該コイル上にコーティングされる。次いで、被覆材料がコーティングされたコイル周りにセラミックスラリーが提供され、該セラミックスラリーが硬化せしめられ、これによって、被覆材料がコーティングされたコイルを内部に備えた未焼成のセラミック成形体(以下この未焼成のセラミック成形体を単に「セラミック成形体」という)が形成される。次いで、斯くして形成されたセラミック成形体が焼成され、これによって、焼成後のセラミック焼成体(以下この焼成後のセラミック焼成体を単に「セラミック焼成体」という)が形成される。そして、このとき、すなわち、セラミック成形体が焼成されたときに、コイル上にコーティングされている被覆材料が燃焼によって除去され、これによって、コイルとセラミック焼成体との間に空隙が形成される。次いで、セラミック焼成体が真空下でエポキシ樹脂材料中に浸漬され、これによって、コイルとセラミック焼成体との間の空隙にエポキシ樹脂材料が充填される。斯くして、コイル埋設型インダクタが製造される。
ところで、金属製のコイル周りにセラミックスラリーが提供され、該セラミックスラリーが硬化せしめられ、これによって形成されたセラミック成形体が焼成されたとき、セラミック成形体は少なからず収縮する。ここで、セラミック成形体の収縮がコイルによって阻害され、コイル周辺のセラミック焼成体の部分にクラックが生じることがある。そして、この場合、セラミック焼成体によって構成されるインダクタの電気特性が悪化してしまうことになる。もちろん、コイル周辺のセラミック焼成体の部分にクラックが生じなかったとしても、セラミック成形体の収縮によってコイル周辺のセラミック焼成体の部分やコイルに応力が残留する可能性がある。そして、この場合にも、セラミック焼成体によって構成されるインダクタの電気特性が悪化しまうことになる。いずれにせよ、セラミック成形体の収縮が阻害されると、セラミック焼成体によって構成されるインダクタの電気特性が悪化してしまう。
ここで、上述した特許文献1に記載されているインダクタでは、セラミック成形体が焼成されるとき、コイル上にコーティングされている被覆材料が除去され、コイルとセラミック焼成体との間に空隙が形成されることから、セラミック成形体の収縮がコイルによって阻害されることがない。このため、コイル周辺のセラミック焼成体の部分にクラックが生じたり、その部分やコイルに応力が残留したりすることがない。したがって、セラミック焼成体によって構成されるインダクタの電気特性が良好なものとなる。
このように、コイル埋設型インダクタを製造するとき、該インダクタの電気特性を良好なものとするためには、セラミック成形体を焼成したときに、コイル周辺のセラミック焼成体の部分にクラックを生じさせず、或いは、その部分やコイルに応力を残留させないようにすることが必要である。そして、上述したように、特許文献1に記載されているインダクタでは、セラミック成形体を焼成したときに、コイルとセラミック焼成体との間に空隙が形成されるようにすることによって、コイル周辺のセラミック焼成体の部分にクラックが生じることを抑制し、或いは、その部分やコイルに応力が残留することを抑制している。
特許3248463号明細書 特開平11−121234号公報
ところで、特許文献1によれば、コイル周辺のセラミック焼成体の部分にクラックが生じることを抑制し、或いは、その部分やコイルに応力が残留することを抑制するためには、セラミック成形体を焼成したときに、コイルとセラミック焼成体との間に空隙が形成されるようにする必要がある。そして、特許文献1では、このことを、セラミック成形体を焼成したときに除去される被覆材料をコイル上にコーティングすることによって達成している。しかしながら、これによると、被覆材料をコイル上にコーティングする必要があるし、セラミック成形体の焼成後、コイルとセラミック焼成体との間に形成された空隙を樹脂によって埋める必要がある。このため、インダクタの製造工程が複雑になってしまう。
こうした事情に鑑み、本発明の目的は、簡便な製造工程によって製造可能なコイル埋設型インダクタであって所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタおよびその製造方法を提供することにある。
本願の1番目の発明では、導電性を備えたコイルと、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体と、該第1のセラミック焼成体を含む前記コイル全体を包囲するように配設された第2のセラミック焼成体とを具備し、前記第1のセラミック焼成体の気孔率が40%以上であって70%未満である。
本願の2番目の発明では、1番目の発明において、前記第1のセラミック焼成体の気孔率が前記第2のセラミック焼成体の気孔率よりも大きい。
本願の3番目の発明では、1または2番目の発明において、前記第1のセラミック焼成体が前記コイルの内周面によって画成される領域全体に配設されている。
本願の4番目の発明では、1〜3番目の発明のいずれか1つにおいて、流動性のある材料が前記第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布され、前記第2のセラミック焼成体の気孔率が前記流動性のある材料を該第2のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率である。
本願の5番目の発明では、1〜4番目の発明のいずれか1つにおいて、前記コイルの横断面形状が略矩形である。
本願の6番目の発明では、導電性を備えたコイルと、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体と、該第1のセラミック焼成体を含む前記コイル全体を包囲するように配設された第2のセラミック焼成体とを具備するコイル埋設型インダクタの製造方法であって、導電性を備えたコイルを準備する工程と、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に予め定められた粒径のセラミック粉体を主成分とする第1のセラミックスラリーを配設し、該第1のセラミックスラリーを硬化させて第1のセラミック成形体を形成する工程と、前記第1のセラミックスラリーを構成するセラミック粉体の粒径よりも小さい粒径のセラミック粉体を主成分とする第2のセラミックスラリーを前記第1のセラミック成形体を含む前記コイル全体を包囲するように配設する工程と、前記第1のセラミック成形体および前記第2のセラミックスラリーを焼成してそれぞれ第1のセラミック焼成体および第2のセラミック焼成体を形成する工程と、を具備する。
本願の7番目の発明では、6番目の発明において、前記コイルの内周面に沿った領域に第1のセラミックスラリーを配設する工程において、前記第1のセラミックスラリーが前記コイルの内周面によって画成される領域全体に配設される。
本願の8番目の発明では、6または7番目の発明において、前記コイルを準備する工程が、予め定められた値よりも大きい値のピッチで巻回されている巻回部分を備えたコイルを準備する工程を有する6または7番目の発明において、前記第1のセラミックスラリーを構成するセラミック粉体の粒径よりも小さい粒径のセラミック粉体を主成分とする第3のセラミックスラリーを硬化させてプレート状の2枚のセラミック成形体を作成する工程と、前記第2のセラミックスラリーを前記第1のセラミック成形体を含む前記コイル全体を包囲するように配設する工程の後であって前記第1のセラミック焼成体および第2のセラミック焼成体を形成する工程の前に、前記第1のセラミック成形体および前記第2のセラミックスラリーと共に前記コイルを前記プレート状の2枚のセラミック成形体の間に配置し、前記第1のセラミック成形体および前記第2のセラミックスラリーと共に前記コイルをその中心軸線に対して平行な方向にその巻回部分間のピッチが前記予め定められた値になるまで前記プレート状の2枚のセラミック成形体によって押圧する工程と、をさらに具備し、前記第1のセラミック焼成体および第2のセラミック焼成体を形成する工程が、前記プレート状の2枚のセラミック成形体を焼成して第3のセラミック焼成体を形成する工程を有する。
本願の9番目の発明では、6〜8番目の発明のいずれか1つにおいて、流動性のある材料を前記第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布する工程をさらに具備し、前記第2のセラミック焼成体の気孔率が前記流動性のある材料を該第2のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率となる粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーが前記第2のセラミックスラリーとして使用される。
本願の10番目の発明では、9番目の発明において、流動性のある材料を前記第3のセラミック焼成体の外壁面上に塗布する工程をさらに具備し、前記第3のセラミック焼成体の気孔率が前記第2のセラミック焼成体の気孔率と等しくなる粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーが前記プレート状の2枚のセラミック成形体を形成するために使用される。
本願の11番目の発明では、6〜10番目の発明のいずれか1つにおいて、前記コイルの横断面形状が略矩形である。
本願の1番目の発明によれば、コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体が比較的気孔率の大きいセラミック焼成体であることから、該第1のセラミック焼成体をセラミックスラリーの焼成によって形成したときに該セラミックスラリーの収縮がコイルによって阻害されたとしても第1のセラミック焼成体に割れが生じることがない。すなわち、特許文献1にあるように、コイル上に被覆材料をコーティングした状態でセラミックスラリーを焼成し、その後、コイルとセラミック焼成体との間に形成された空隙を樹脂で埋める必要がない。このため、本発明によれば、簡便な製造工程によって製造可能なコイル埋設型インダクタであって所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタが提供される。
また、本願の2番目の発明では、導電性を備えたコイルと、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体と、該第1のセラミック焼成体を含む前記コイル全体を包囲するように配設された第2のセラミック焼成体とを具備し、前記第1のセラミック焼成体の気孔率が前記第2のセラミック焼成体の気孔率よりも大きいことにより、所望の電気特性を有するコイル埋設型インダクタが提供される。
また、本願の4番目の発明によれば、流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布される。ここで、こうした流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の内部に浸透し、第1のセラミック焼成体を介してコイルに達してしまうと、この流動性のある材料によってコイル埋設型インダクタの電気特性が所望の電気特性とならなくなってしまう。しかしながら、本発明によれば、第2のセラミック焼成体の気孔率がこの流動性のある材料を該第2のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率となっている。したがって、流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布されたとしても、この流動性のある材料が第2のセラミック焼成体を通って第1のセラミック焼成体に達してしまうことがない。したがって、流動性のある材料がコイルに達してしまうこともない。このため、本発明によれば、流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布されたとしても、所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタが提供される。
また、本願の5番目の発明によれば、コイルの横断面形状が略矩形である。このように、横断面形状が略矩形であるコイルをコイル埋設型インダクタのコイルとして採用した場合、横断面形状が円形であるコイルを採用した場合よりもコイルの中心軸線に対して平行な方向に測ったときのコイル埋設型インダクタの長さを短くすることができる。すなわち、コイル埋設型インダクタの厚みを薄くすることができる。
また、本願の6番目の発明によれば、コイルの内周面に沿った領域に配設される第1のセラミックスラリーの主成分を構成するセラミック粉体の粒径が該第1のセラミックスラリーを焼成することによって形成される第1のセラミック焼成体を含むコイル全体を包囲するように配設される第2のセラミックスラリーの主成分を構成するセラミック粉体の粒径よりも大きい。したがって、第1のセラミックスラリーを焼成するときに該第1のセラミックスラリーの収縮がコイルによって阻害されたとしても第1のセラミック焼成体に割れが生じることがない。すなわち、特許文献1にあるように、コイル上に被覆材料をコーティングした状態でセラミックスラリーを焼成し、その後、コイルとセラミック焼成体との間に形成された空隙を樹脂で埋める必要がない。このため、本発明によれば、簡便な製造工程によって所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタを製造することができる製造方法が提供される。
また、本願の8番目の発明によれば、コイルがその中心軸線に対して平行な方向にプレート状の2枚のセラミック成形体によってコイルの巻回部分間のピッチが予め定められた値になるまで押圧される。このため、比較的単純な工程によって、コイルの巻回部分間のピッチを予め定められた値にすることができる。また、プレート状の2枚のセラミック成形体は、予め正確に所望の寸法に成形された状態を維持することができる。このため、コイルをその中心軸線に対して平行な方向にプレート状の2枚のセラミック成形体によってコイルの巻回部分間のピッチが予め定められた値になるまで押圧するという比較的単純な工程によって、コイル端面(すなわち、コイルの中心軸線に対して平行な方向においてコイルの端部を形成する巻回部分が画成する面)から該コイル端面が隣接するコイル埋設型インダクタの外壁面までの距離を所望の予め定められた値にすることができる。
また、本願の9番目の発明によれば、流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布される。ここで、こうした流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の内部に浸透し、第1のセラミック焼成体を介してコイルに達してしまうと、この流動性のある材料によってコイル埋設型インダクタの電気特性が所望の電気特性とならなくなってしまう。しかしながら、本発明によれば、第2のセラミック焼成体の気孔率がこの流動性のある材料を該第2のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率となる粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーが第2のセラミックスラリーとして使用される。したがって、流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布されたとしても、この流動性のある材料が第2のセラミック焼成体を通って第1のセラミック焼成体に達してしまうことがない。このため、本発明によれば、流動性のある材料が第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布されたとしても、所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタを製造することができる製造方法が提供される。
また、本願の10番目の発明によれば、流動性のある材料が第3のセラミック焼成体の外壁面上に塗布される。ここで、第3のセラミック焼成体と第1のセラミック焼成体との間に配設されている第2のセラミック焼成体の厚みが極めて薄い場合、流動性のある材料が第3のセラミック焼成体の内部に浸透し、第2のセラミック焼成体を通って第1のセラミック焼成体に達してしまう。そして、第1のセラミック焼成体の気孔率は比較的大きいのであるから、第1のセラミック焼成体に達した流動性のある材料は、第1のセラミック焼成体を介してコイルに達してしまう。この場合、この流動性のある材料によってコイル埋設型インダクタの電気特性が所望の電気特性とならなくなってしまう。しかしながら、本発明によれば、第3のセラミック焼成体の気孔率が第2のセラミック焼成体の気孔率と等しい、すなわち、流動性のある材料を第3のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率となる粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーが第3のセラミック焼成体となるべきプレート状の2枚のセラミック成形体を形成するセラミックスラリーとして使用される。したがって、流動性のある材料が第3のセラミック焼成体の外壁面上に塗布されたとしても、この流動性のある材料が第3のセラミック焼成体を通って最終的に第1のセラミック焼成体に達してしまうことがない。このため、本発明によれば、流動性のある材料が第3のセラミック焼成体の外壁面上に塗布されたとしても、所望の電気特性を備えたコイル埋設型インダクタを製造することができる製造方法が提供される。
本発明の実施形態のインダクタの斜視図である。 図1の線II−IIに沿った断面図である。 本発明の実施形態のインダクタのコイルを示した斜視図である。 本発明の実施形態のインダクタのコイルを示した側面図である。 本発明の実施形態のインダクタのコイルの巻回部分を示した断面図である。 本発明の実施形態のインダクタのコイルの巻回部分の内周面近傍を示した断面図である。 本発明の実施形態のインダクタのコイルを作成するために使用されるコイルを示した側面図である。 本発明の実施形態のインダクタを製造する方法を説明するための図である。 本発明の製造方法において使用される成形型を示した斜視図である。 本発明の製造方法の工程の一部を示した図である。 本発明の実施形態のインダクタを製造する方法を説明するための図である。 本発明の実施形態のインダクタを製造する方法を説明するための図である。 本発明の実施形態のインダクタを製造する方法を説明するための図である。 本発明のコイル埋設型インダクタを製造する方法の一例の工程のフローチャートを示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1および図2に本発明のコイル埋設型インダクタの実施形態が示されている。図1はコイル埋設型インダクタの斜視図であり、図2はコイル埋設型インダクタの縦断面図である。図1および図2において、1はコイル埋設型インダクタ、10はコイル、11は第1のセラミック焼成体、12は第2のセラミック焼成体、13は第3のセラミック焼成体、14は外部電極層をそれぞれ示している。
図3および図4に示されているように、コイル10は、螺旋状に一定のピッチPで巻かれた(巻回された)線材からなるコイルである。また、図2を参照すると判るように、コイル10を形成する線材の横断面形状は、コイル10の線材の両端の部分10Eを除いて、略矩形であり、コイル10の線材の両端10Eの横断面形状は、略円形である。なお、以下の説明では、コイル10の両端の部分10Eを「端部」と称し、コイル10の両端の部分10E以外の部分を「巻回部分」と称することとする。また、図5を参照すると判るように、コイル10の巻回部分10Wの中心軸線(以下この巻回部分の中心軸線を単に「中心軸線」という)Cに対して略垂直な方向のコイル10の巻回部分10Wの幅(以下この幅を「横幅」ともいう)Wtは、コイル10の中心軸線Cに対して平行な方向のコイル10の巻回部分10Wの幅(以下この幅を「縦幅」という)Wlよりも大きく、好ましくは、コイル10の巻回部分10Wの縦幅Wlの1.2倍以上、より好ましくは、2.0倍以上、さらに好ましくは、6.0倍以上である。また、コイル10は、導電性を備え、例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、金(Au)などの導電性のある金属、または、これら銀、銅、白金、金などの導電性のある金属の少なくとも1つを含む合金からなる線材から形成される。
第1のセラミック焼成体11は、コイル10の巻回部分10Wによってその内周面側に画成された略円筒形状の空間を含めてコイル10の略全体を取り囲むように配設されている。したがって、第1のセラミック焼成体11は、コイル10の中心軸線Cに対して平行な軸線を中心線とする略円筒形状をなしている。また、第1のセラミック焼成体11は、その気孔率が予め定められた気孔率となるように予め定められた粒径のセラミック粉末を主成分とするセラミックスラリーを焼成することによって形成される。
第2のセラミック焼成体12は、第1のセラミック焼成体11を取り囲むように配設されている。そして、第2のセラミック焼成体12は、略直方体形状をなしている。また、第2のセラミック焼成体12は、その気孔率が予め定められた気孔率となるように予め定められた粒径のセラミック粉末を主成分とするセラミックスラリーを焼成することによって形成される。
なお、第1のセラミック焼成体11の気孔率は、第2のセラミック焼成体12の気孔率よりも大きい。
また、第1のセラミック焼成体11の気孔率は、40%以上であって60%以下であり、好ましくは、40%以上であって50%以下である。一方、第2のセラミック焼成体12の気孔率は、2%以上であって16%以下であり、好ましくは、2%以上であって10%以下である。なお、気孔率は研磨した断面より、画像処理により算出される、気孔の面積割合をいう。
また、コイル10の線材の端部10Eは、コイル10の中心軸線Cに対して略垂直な方向に延び、コイル10の中心軸線Cに対して平行に延在する第2のセラミック焼成体12の外壁面であって、互いに対向する位置関係にある外壁面から突出している。
第3のセラミック焼成体13の一方は、第2のセラミック焼成体12の外壁面のうちコイル10の中心軸線Cに対して垂直な方向に延びる外壁面であって図2においてコイル10よりも上側に位置する外壁面(以下この外壁面を「上側外壁面」)という)12U全体を覆うように配設されている。また、他方の第3のセラミック焼成体13は、第2のセラミック焼成体12の外壁面のうちコイル10の中心軸線Cに対して垂直な方向に延びる外壁面であって図2においてコイル10よりも下側に位置する外壁面(以下この外壁面を「下側外壁面」という)12L全体を覆うように配設されている。そして、第3のセラミック焼成体13は、全体として、比較的薄い略矩形のプレート状をなしている。また、第3のセラミック焼成体13は、その気孔率が予め定められた気孔率となるように予め定められた粒径のセラミック粉末を主成分とするセラミックスラリーを焼成することによって形成される。
なお、第3のセラミック焼成体13の気孔率は、第1のセラミック焼成体11の気孔率よりも小さく、好ましくは、2%以上であって16%以下であり、より好ましくは、2%以上であって10%以下である。
また、第3のセラミック焼成体13の気孔率は、第2のセラミック焼成体12の気孔率と同じ気孔率であることが好ましいが、第2のセラミック焼成体12の気孔率とは異なる気孔率でもよい。
外部電極層14は、コイル10の端部10Eが突出している第2のセラミック焼成体12の外壁面上に、該外壁面から突出しているコイル10の端部10Eに接触するようにして配設されている。外部電極層14は、導電性を備え、例えば、銀(Ag)などの金属粉末を含む流動性のある材料(すなわち、ペースト)を固化させることによって形成される。
図示されているコイル埋設型インダクタ1では、コイル10を介して一方の外部電極層14と他方の外部電極層14との間で導通がとれる。
さて、本発明の実施形態のコイル埋設型インダクタの構成は、以上説明した通りであるが、このような構成を有するコイル埋設型インダクタには、以下の利点がある。
すなわち、上述したように、第1のセラミック焼成体11は、セラミック粉末を主成分とするセラミックスラリーを焼成することによって形成される。したがって、セラミックスラリーは、その焼成中に収縮することになる。ここで、第1のセラミック焼成体11は、コイル10の略全体を取り囲むように配設されるのであるから、第1のセラミック焼成体11を形成するセラミックスラリーもコイル10の略全体を取り囲むように配設されることになる。したがって、コイル10の内部(すなわち、コイル10の巻回部分10Wによってその内周面側に画成された略円筒形状の空間の部分)のセラミックスラリーは、その焼成中、コイル10の各巻回部分10Wに囲まれた状態で収縮しようとする。ところが、コイル10は、金属製の線材を巻回して形成されていることから、比較的高い剛性を有する。このため、コイル10の内部のセラミックスラリーの収縮が、その焼成中、コイル10によって阻害されてしまう。このように、コイル内部のセラミックスラリーの収縮がコイル10によって阻害されると、巻回部分10Wのコイル内周面側(図6に符号Dで示されている領域)で割れ(クラック)が生じてしまうことがある。そして、この場合、最終的に形成されるコイル埋設型インダクタの電気特性が悪化してしまう。
しかしながら、上述した本発明の実施形態では、コイル10の内部のセラミックスラリーは、比較的粒径の大きいセラミック粉体を主成分としたものである。このため、その収縮率が比較的小さいことから、その収縮がコイル10によって多少阻害されたとしても、コイル10の各巻回部分10Wのコイル内周面側のセラミック焼成体の部分における割れ(クラック)の発生が抑制されるか、或いは、少なくとも、コイル10の各巻回部分10Wのコイル内周面側のセラミック焼成体の部分において発生する割れが極めて少ない。したがって、上述した本発明の実施形態によれば、最終的に形成されるコイル埋設型インダクタの電気特性が良好なものとなる。
なお、上述した本発明の実施形態において、第1のセラミック焼成体11は、セラミックスラリーを焼成することによって当該第1のセラミック焼成体11を形成するときに当該第1のセラミック焼成体11の内部に割れを発生させない或いは極めて少ない割れしか発生させない粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーを焼成することによって形成された結果として得られる気孔率のセラミック焼成体である。このことから、上述した本発明の実施形態では、第1のセラミック焼成体11として、セラミックスラリーを焼成することによって当該第1のセラミック焼成体11を形成するときに当該第1のセラミック焼成体11の内部に割れを発生させない或いは極めて少ない割れしか発生させない粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーを焼成することによって形成された結果として得られる気孔率のセラミック焼成体が採用されればよいとも言える。また、上述した本発明の実施形態では、第1のセラミック焼成体11を形成するために使用されるセラミック粉体として、当該セラミックスラリーを焼成することによって第1のセラミック焼成体11を形成するときに第1のセラミック焼成体の内部に割れを発生させない或いは極めて少ない割れしか発生させない粒径のセラミック粉体が採用されればよいとも言える。
さらに、上述したように、第1のセラミック焼成体11を取り囲むように第2のセラミック焼成体12が配設されている。そして、第2のセラミック焼成体12の気孔率は、第1のセラミック焼成体11の気孔率よりも小さい。このことから、以下のような利点が得られる。すなわち、第1のセラミック焼成体11を取り囲むように第2のセラミック焼成体12が配設されていない場合について考えてみると、第1のセラミック焼成体11の気孔率は比較的大きいことから、特定の目的でもって流動性のある材料(例えば、外部電極層14を形成するためのペースト、めっき液)を第1のセラミック焼成体11の外壁面上に塗布すると、この塗布された材料が第1のセラミック焼成体11の内部に浸透してしまう可能性がある。しかしながら、第1のセラミック焼成体11として、比較的気孔率の小さいセラミック焼成体を採用すると、コイル10の各巻回部分10Wのコイル内周面側のセラミック焼成体の割れの発生を抑制し或いは少なくともコイル10の各巻回部分10Wのコイル内周面側のセラミック焼成体に発生する割れを極めて少なくすることができなくなる。ここで、本発明の実施形態にあるように、比較的気孔率が小さい第2のセラミック焼成体12を第1のセラミック焼成体11の略円筒状の外壁面を取り囲むように配設すれば、コイル10の各巻回部分10Wのコイル内周面側のセラミック焼成体の割れの発生を抑制し或いは少なくともコイル10の各巻回部分10Wのコイル内周面側のセラミック焼成体に発生する割れを極めて少なくすると共に、特定の目的でもって流動性のある材料をセラミック焼成体の外壁面上に塗布したとしてもその材料がセラミック焼成体の内部に浸透することを抑制することができる。
なお、上述した本発明の実施形態において、第2のセラミック焼成体12は、流動性のある材料が当該第2のセラミック焼成体12の内部に浸透することを抑制する気孔率のセラミック焼成体である。このことから、上述した本発明の実施形態では、第2のセラミック焼成体12として、流動性のある材料が内部に浸透することを抑制する気孔率のセラミック焼成体が採用されればよいとも言える。また、上述した本発明の実施形態では、第2のセラミック焼成体12を形成するために使用されるセラミック粉体として、流動性のある材料を内部に浸透させない気孔率のセラミック焼成体を形成することができる粒径のセラミック粉体が採用されればよいとも言える。
さらに、上述したように、第2のセラミック焼成体12の外壁面のうちコイル10の中心軸線方向に対して垂直な方向に延びる外壁面(すなわち、上側外壁面12Uおよび下側外壁面12L)全体を覆うように第3のセラミック焼成体13が配設されている。このことから、以下のような利点が得られる。すなわち、第2のセラミック焼成体12の上側外壁面12Uから、第1のセラミック焼成体11の外壁面のうちコイル10の中心軸線Cに対して垂直に延びる外壁面であって図2で見てコイル10よりも上側に位置する外壁面(以下この外壁面を「上側外壁面」という)11Uまでの距離は、比較的短い(このように距離が短くなっている理由については後述する)。すなわち、第1のセラミック焼成体11の上側外壁面11Uに隣接する第2のセラミック焼成体12の厚みは、比較的薄い。また、第2のセラミック焼成体12の下側外壁面12Lから、第1のセラミック焼成体11の外壁面のうちコイル10の中心軸線Cに対して垂直に延びる外壁面であって図2で見てコイル10よりも下側に位置する外壁面(以下この外壁面を「下側外壁面」という)11Lまでの距離も、比較的短い。すなわち、第1のセラミック焼成体11の下側外壁面11Lに隣接する第2のセラミック焼成体12の厚みも、比較的薄い。このため、第2のセラミック焼成体12の上側外壁面12Uまたは下側外壁面12L上に第3のセラミック焼成体13が配設されておらず、第2のセラミック焼成体12の上側外壁面12Uまたは下側外壁面12L上に流動性のある材料が塗布された場合、第2のセラミック焼成体12の気孔率が比較的小さいとはいっても流動性のある材料が第2のセラミック焼成体12の内部に浸透し、第1のセラミック焼成体11に達してしまう可能性がある。そして、第1のセラミック焼成体11の気孔率は比較的大きいのであるから、第1のセラミック焼成体11に達した流動性のある材料は第1のセラミック焼成体11の内部に浸透し、コイル10に達してしまう。この場合、上述したように、最終的に形成されるコイル埋設型インダクタの電気特性が悪化してしまう。
しかしながら、上述した本発明の実施形態では、第2のセラミック焼成体12の上側外壁面12Uおよび下側外壁面12L上に第3のセラミック焼成体13が配設されている。そして、この第3のセラミック焼成体13の厚みは比較的厚いことから、第3のセラミック焼成体13の外壁面上に流動性のある材料が塗布されたとしても、この流動性のある材料が第3のセラミック焼成体13を介して第2のセラミック焼成体12に達することはない。このため、上述した本発明の実施形態には、最終的に形成されるコイル埋設型インダクタの電気特性として、良好な特性が確保されるという利点がある。
なお、上述した本発明の実施形態において、第3のセラミック焼成体13は、流動性のある材料が当該第3のセラミック焼成体13の内部に浸透することを抑制する気孔率のセラミック焼成体である。このことから、上述した本発明の実施形態では、第3のセラミック焼成体13として、流動性のある材料が内部に浸透することを抑制する気孔率のセラミック焼成体が採用されればよいとも言える。また、上述した本発明の実施形態では、第3のセラミック焼成体13を形成するために使用されるセラミック粉体として、流動性のある材料を内部に浸透させない気孔率のセラミック焼成体を形成することができる粒径のセラミック粉体が採用されればよいとも言える。
なお、上述した本発明の実施形態において、コイル10の巻回部分10Wの横断面形状は、略矩形であるが、これが円形や略円形であってもよい。
次に、上述した本発明の実施形態のコイル埋設型インダクタを製造する方法の一例について説明する。まず、本例の方法では、横断面形状が円形の線材であって、フェライト粒子分散樹脂からなる膜によって被覆された線材が用意される。ここで、このフェライト粒子分散樹脂に含まれる樹脂は、例えば、ポリエステルであり、このフェライト粒子分散樹脂に含まれるフェライト粒子の粒径は、0.5μmであり、フェライト粒子は、例えば、40体積%となるようにフェライト粒子分散樹脂に添加される。なお、樹脂に分散される粒子としては、フェライト以外に、シリカやアルミナの微粒子が好ましい。そして、図7に示されているように、この線材を螺旋状に巻くことによってコイル10が準備される。このコイル10は、複数の巻回部分10Wと、2つの端部10Eとを有する。
次いで、この準備されたコイル10の巻回部分10Wの横断面形状が、図8(A)に示されている円形の形状から、図8(B)に示されている略矩形の形状になるように、巻回部分10Wがコイル10の中心軸線Cbに沿った方向に押し潰される(プレスされる)。すなわち、この準備されたコイル10が、その中心軸線Cbに対して平行な方向に沿って両側から、いわゆるインパクトプレスまたは1軸プレスされる。斯くして、図7に示されている横断面形状が円形の線材から形成されたコイル10が、図3および図4に示されている横断面形状が略矩形の線材から形成されたコイル10とされる。次いで、巻回部分10Wの横断面形状が略矩形の形状とされたコイル10の各巻回部分10Wのピッチが最終的に形成されるコイル10の各巻回部分10Wのピッチよりも大きくなるように、図8(C)に示されているように、コイル10がその中央軸線Cbに対して平行な方向に引き延ばされる。なお、このようにコイル巻回部分10W間のピッチを最終的に製造されるコイル埋設型インダクタのコイル巻回部分10W間のピッチよりも大きくする工程として、上述したように、コイル10をその中心軸線Cbに対して平行な方向に引き延ばす工程に代えて、コイル10の両端部を当該コイル10を構成する線材の中心軸線周りに捻りながらこれらコイル10の両端部が互いに近づくように押す工程を採用してもよい。
一方、上述したコイル10の準備とは別に、第1のセラミック焼成体11、第2のセラミック焼成体12、および、第3のセラミック焼成体13を作成するために使用されるセラミックスラリーが準備される。このセラミックスラリーの準備は以下のように行われる。なお、これらセラミック焼成体11〜13を作成するために使用されるセラミックスラリーでは、当該セラミックスラリーを構成する粉体の粒径は異なるが、当該セラミックスラリーの作成方法は同じである。そこで、以下では、代表して、第1のセラミック焼成体11を作成するために使用されるセラミックスラリーの作成方法について説明する。
まず、セラミック粉末が用意される。セラミック粉末としては、公知の誘電体、強誘電体、圧電体、磁性体等の粉末が用いられうるが、インダクタの所望の特性に応じて、誘電体や磁性体の粉末を用いることが好ましい。その中でも、マンガン−亜鉛―銅フェライトやニッケル−亜鉛−銅フェライトの粉末が、インダクタにしたときの高周波特性にすぐれ好適に用いられる。
セラミックスラリーは、公知の分散媒、バインダを使用し準備することができるが、いわゆるゲルキャスト法が可能なスラリーとして準備することが好ましい。
ゲルキャスト法は、セラミック粉末を含むスラリーを型に流し込み、スラリーを熱により硬化又はゲル化させることにより、流動性を失った成形体を作製するセラミック粉末の成形の手法をいう。熱によらずにスラリーを硬化又はゲル化させてもよい。ゲルキャスト法は、スラリーが流動性を失った後に分散媒が蒸発するので、成形収縮が小さいという特徴を有する。このため、高い剛性を有するコイルをセラミック成形体に埋設するときにゲルキャスト法を用いると、成形収縮によるクラック等の損傷が抑制される。
ゲルキャスト法によるセラミック成形体の作製に使用するスラリーは、セラミック粉末を分散させた分散媒に硬化剤、ゲル化剤等を添加することにより準備される。硬化剤(ゲル化剤)は、樹脂硬化物(樹脂ゲル化物)の前駆体と、樹脂硬化物の前駆体の硬化(ゲル化)を開始又は促進させる硬化開始/促進剤(ゲル化開始/促進剤)とを含む。硬化剤、ゲル化剤等の添加物は、望ましくは、均一に混合される。
分散媒は、水、無極性有機溶媒、極性有機溶媒等から選択される。分散媒として選択される有機溶媒には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類、高級アルコール、アセトン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、エチレングリコール等のジオール類、グリセリン等のトリオール類、グルタル酸ジメチル等の多塩基酸エステル、トリアセチン等の2個以上のエステル基を有するエステル類、ポリカルボン酸エステル等のポリエステル系化合物、リン酸エステル、アミン縮合物、ノニオン系特殊アミド化合物等がある。分散媒は、純物質及び混合物のいずれであってもよい。
樹脂硬化物を構成する樹脂は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等から選択される。樹脂は、分散媒との相溶性が高く分散媒との反応性が低い物質から選択される。エポキシ樹脂としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール、グリセリンジグリシジルエーテル等を構成モノマーとして含む重合体が選択される。アクリル樹脂としては、アクリルアミド、メタクリル酸、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、アクリル酸アンモニウム塩等を構成モノマーとして含む重合体が選択される。ウレタン樹脂としては、MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)系イソシアネート、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系イソシアネート、TDI(トリレンジイソシアネート)系イシソアネート、IPDI(イソホロンジイソシアネート)系イソシアネート、イソチオシナート等を構成モノマーとして含む重合体が選択される。
硬化開始/促進剤は、樹脂硬化物の前駆体との反応性を考慮して選択される。硬化開始/促進剤は、テトラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサンジアミン、エチレンジアミン等の重合体のポリアルキレンポリアミン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン等のピペラジン類、ポリオキシプロピレンジアミン等のポリエーテルアミン、N,N´−メチレンビスアクリルアミド、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等から選択される。
分散性を向上するためにカルボン酸共重合体、アクリル酸共重合体等の分散剤がさらに添加されてもよいし、硬化(ゲル化)させる反応を促進するために6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール等の触媒がさらに添加されてもよい。セラミック粉末が焼結助剤等の添加物を含んでもよい。
具体的には、粉末100重量部に対して、分散媒としてグルタル酸ジメチル20〜40重量部(本例では、27重量部)、トリアセチン2〜4重量部(本例では、3重量部)、分散剤としてカルボン酸共重合体1〜5重量部(本例では、2重量部)を混合したのち、ゲル化剤として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート1〜10重量部(本例では、6.4重量部)およびエチレングリコール0.05〜2.7重量部(本例では、0.35重量部)と、反応触媒である6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール0.03〜2重量部(本例では、0.06重量部)、水分を0.01〜1重量部(本例では、0.25重量部)加えることで、セラミック焼成体本体11を形成する材料となるセラミックスラリーが得られる。
また、粉末100重量部に対して、分散媒としてエタノール1〜10重量部(本例では、2重量部)、イオン交換水10〜30重量部(本例では25重量部)、分散剤としてカルボン酸共重合体1〜5重量部(本例では、2重量部)を混合したのち、ゲル化剤としてポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル1〜10重量部(本例では、5重量部)および1−(2−アミノエチル)ピペラジン0.5〜5重量部(本例では1重量部)を加えることでセラミック焼成体本体11を形成する材料となるセラミックスラリーを得ることができる。
また、粉末100重量部に対して、分散媒としてイオン交換水20〜50重量部(本例では、35重量部)、分散剤としてカルボン酸共重合体1〜5重量部(本例では、2.5重量部)を混合したのち、ゲル化剤としてメタクリルアミド4〜10重量部(本例では6重量部)、N,N´−メチレンビスアクリルアミド0.1〜1重量部(本例では0.3重量部)、N,N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミン0.01〜0.1重量部(本例では0.02重量部)及び過硫酸アンモニウム0.01〜0.1重量部(本例では0.02重量部)を加えることでセラミック焼成体本体11を形成する材料となるセラミックスラリーを得ることができる。
次いで、最終的に第3のセラミック焼成体13とされるプレート状のセラミック成形体(以下このセラミック成形体を「第3のセラミック成形体」という)が作成される。この第3のセラミック成形体の作成は以下のように行われる。
すなわち、まず、図9に示されているように、直方体のプレート状のステンレス(例えば、ジュラルミン等のアルミニウム合金)製の第1成形型31および第2成形型32が準備される。次いで、第1成形型31の表面31Sおよび第2成形型32の表面32S(以下これら表面を「成形面」という)に離型剤を塗布することによってこれら成形面31S、32S上に非付着性の皮膜が形成される。なお、これら皮膜は、成形面31S、32S上に成形されたセラミック成形体を当該成形面から引き離し易くするために形成されるものである。また、これら皮膜には、例えば、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フッ素油、シリコン油、めっき、CVD、PVD等による種々の皮膜が用いられる。なお、フッ素樹脂、シリコン樹脂、フッ素油、シリコン油が皮膜材料として用いられる場合、スプレー、ディッピング等によって皮膜が形成される。
次いで、図10(A)に示されているように、第1成形型31と第2成形型32とがこれら成形型間にスペーサ33が挟まれると共に第1成形型31の成形面31Sと第2成形型32の成形面32Sとが互いに向き合うようにセットされる。なお、ここでは、第1成形型31の成形面31Sと第2成形型32の成形面32Sとの間の距離が最終的に形成される第3のセラミック焼成体13の厚みに相当するようにスペーサ33の寸法が設定されている。また、第1成形型31と第2成形型32とスペーサ33とによって画成される空間34の形状は、最終的に得ようとしている第3のセラミック焼成体13の形状と一致する形状とされる。
次いで、図10(B)に示されているように、第1成形型31と第2成形型32とスペーサ33とによって画成された空間34内に、上述したようにして作成されたセラミックスラリー13Sが充填される。そして、図10(C)に示されているように、空間34内に充填されたセラミックスラリー13Sが10〜30時間(本例では、15時間)、放置されることによって固化(硬化)せしめられ、第3のセラミック成形体13Mが形成される。
次いで、図10(D)に示されているように、斯くして形成された第3のセラミック成形体13Mから第1成形型31、第2成形型32、および、スペーサ33が外され、第3のセラミック成形体13Mが得られる。本実施形態では、斯くして2枚のセラミック成形体13Mが準備される。
一方、図11(A)〜図11(C)に示されているように、上述したように引き延ばされたコイル10が、上述したように作成された第1のセラミックスラリー11Sに浸され、その後、第1のセラミックスラリー11Sから出される。これによって、コイル10を取り囲むように第1のセラミックスラリー11Sが配設されることになる。そして、コイル10を取り囲んでいる第1のセラミックスラリー11Sがそのままの状態で(例えば、24時間)放置されることによってゲル化せしめられる。斯くして、後に焼成されることによって第1のセラミック焼成体11となる未焼成のセラミック成形体(以下このセラミック成形体を「第1のセラミック成形体」という)が形成される。なお、上述したように、ここで使用される第1のセラミックスラリー11Sは、比較的粒径の大きいセラミック粉体を主成分とするものである。
次いで、図12(A)に示されているように、上述したように形成された第1のセラミック成形体11Mが配設されたコイル10が、上述したように準備された1つのプレート状の第3のセラミック成形体13M上に配置される。なお、上述したように、ここで使用される第3のセラミック成形体を形成するために使用される第3のセラミックスラリーは、比較的粒径の小さいセラミック粉体を主成分とするものであり、第3のセラミック成形体は、比較的気孔率の小さいセラミック成形体である。
次いで、図12(B)に示されているように、この第3のセラミック成形体13M上に配置されたコイル10を取り囲むように配設されている第1のセラミック成形体11Mを取り囲むように第2のセラミックスラリー12Sが配設される。なお、上述したように、ここで使用される第2のセラミックスラリー12Sは、比較的粒径の小さいセラミック粉体を主成分とするものである。
次いで、図12(C)および図12(D)に示されているように、上述したように準備されたもう1つのプレート状の第3のセラミック成形体13Mが、コイル10が既に配置されている第3のセラミック成形体13Mとの間に第2のセラミックスラリー12Sを挟むようにしてコイル10の各巻回部分10Wのピッチが最終的に形成されるコイル10の各巻回部分10Wのピッチとなるまでコイル10の両端の部分10Eが第2のセラミックスラリー12Sから突出した状態を維持しつつ第2のセラミックスラリー12Sに押しつけられる。なお、上述したように、ここで使用される第3のセラミック成形体を形成するために使用される第3のセラミックスラリーは、比較的粒径の小さいセラミック粉体を主成分とするものであり、第3のセラミック成形体は、比較的気孔率の小さいセラミック成形体である。
次いで、第1のセラミック成形体11Mを取り囲んでいる第2のセラミックスラリー12Sがそのままの状態で(例えば、24時間)放置されることによってゲル化せしめられる。斯くして、後に焼成されることによって第2のセラミック焼成体12となる未焼成のセラミック成形体(以下このセラミック成形体を「第2のセラミック成形体」という)が形成される。
次いで、斯くしてゲル化せしめられた第1のセラミック成形体11Mおよび第2のセラミック成形体12Mが比較的高温(例えば、130℃)で(例えば、4時間)放置されることによって乾燥せしめられる。
次いで、上述したように形成された第1のセラミック成形体11Mおよび第2のセラミック成形体12Mが第3のセラミック成形体13Mと共に高温で焼成されることによって第1のセラミック焼成体11、第2のセラミック焼成体12、および、第3のセラミック焼成体13が形成される。
ここでの焼成は、室温から10〜100℃/hで昇温速度で第一の保持温度まで昇温され、第一の保持温度で1〜5時間保持され、次いで10〜100℃/hの昇温速度で第二の保持温度まで昇温され、第二の保持温度で1〜5時間保持され、そして、500〜3000℃/hの昇温速度で最高保持温度まで昇温され、最高保持温度で1〜5時間保持された後、50〜500℃/hで室温まで降温されることで行われる。第一の保持温度として150〜300℃、第二の保持温度としては400〜600℃が、最高保持温度として880〜950℃とすることが好ましい。また、第一の保持温度での保持はなくても良い。
ここで形成される第1のセラミック焼成体11は、比較的気孔率の大きいセラミック焼成体であり、第2のセラミック焼成体12は、比較的気孔率の小さいセラミック焼成体であり、第3のセラミック焼成体13は、比較的気孔率の小さいセラミック焼成体である。
次いで、図13に示されているように、外部電極層14がコイル10の両端の部分10Eに接触するように第2のセラミック焼成体12の外壁面上に配設される。斯くして、上述した本発明の実施形態のコイル埋設型インダクタが形成される。
以上説明した本実施形態のコイル埋設型インダクタの製造方法のフローを簡単にまとめると図14に示されているようになる。すなわち、ステップS100において、第2のセラミック焼成体12、および、第3のセラミック焼成体13を作成するために使用されるセラミックスラリーが作成される。そして、ステップS101において、ステップS100で作成されたセラミックスラリーを使用して、後に焼成されることによって第3のセラミック焼成体13となる第3のセラミック成形体が作成される。一方、ステップS102において、第1のセラミック焼成体11を作成するために使用されるセラミックスラリーが作成される。
さらに、ステップS103において、コイル埋設型インダクタの内部に埋設されるべきコイル10が作成される。そして、ステップS104において、ステップS103で作成されたコイル10がその巻回部分10W間のピッチが予め定められた値よりも大きくなるようにその中心軸線に対して平行な方向に拡張される。そして、ステップS105において、ステップS104で拡張されたコイル10がステップS102で作成されたセラミックスラリー中に浸漬され、これによって、コイル10周りに第1のセラミックスラリー11Sが配設される。そして、ステップS106において、ステップS105でコイル10周りに配設された第1のセラミックスラリー11Sが硬化せしめられ、これによって、コイル10周りに第1のセラミック成形体11Mが作成される。
そして、ステップS107において、ステップS101で作成された下側の第3のセラミック成形体13M上に、ステップS106で周囲に第1のセラミック成形体11Mが配設されたコイル10が載置される。そして、ステップS108において、ステップS107で下側の第3のセラミック成形体13M上に載置されたコイル10周りに配設されている第1のセラミック成形体11M周りに、ステップS100で作成されたセラミックスラリーが第2のセラミックスラリー12Sとして配設される。そして、ステップS109において、ステップS101で作成されたもう1つの上側の第3のセラミック成形体13Mによって、下側の第3のセラミック成形体13M上に載置されたコイル10がその周りに配設された第1のセラミック成形体11Mおよび第2のセラミックスラリー12Sと共に押圧される。そして、ステップS110において、ステップS109で上側の第3のセラミック成形体13Mによって押圧された第2のセラミックスラリー12Sが硬化せしめられ、これによって、第1のセラミック成形体11Mの周りに第2のセラミック成形体12Mが作成される。そして、ステップS111において、ステップS110で硬化せしめられて得られた第2のセラミック成形体12Mと共に第1のセラミック成形体11M、および、第2のセラミック成形体の上下側に配置されている第3のセラミック成形体13Mが焼成され、第1のセラミック焼成体11、第2のセラミック焼成体12、および、第3のセラミック焼成体13が作成される。そして、ステップS112において、ステップS111で焼成されて得られた第2のセラミック焼成体12に外部電極層14が配設される。
なお、上述した本発明の実施形態では、比較的気孔率の大きい第1のセラミック焼成体を形成するために、比較的粒径の大きいセラミック粉末を主成分とするセラミックスラリーが使用されている。しかしながら、これに代えて、比較的粒径の小さいセラミック粉末を主成分としつつ焼成時に燃焼除去可能なビーズやバインダを比較的多量に含むセラミックスラリーが使用されてもよい。
また、上述した本発明の実施形態では、コイル10を形成する線材の横断面形状が、該コイル10の中心軸線Cに対して垂直な方向に長い略矩形の形状をしている。したがって、コイル10の横断面の断面積を一定の面積に維持しつつ、コイル10の中心軸線Cに沿った方向のコイル10の長さを短くすることができる。このため、最終的に得られるコイル埋設型インダクタのコイル10の中心軸線Cに沿った方向の長さを短くすることができる。すなわち、最終的に得られるコイル埋設型インダクタのコイル10の中心軸線Cに沿った方向の厚みを薄くすることができる。
上述した実施形態では、横断面形状が略矩形の線材から形成されたコイルを形成するために、横断面形状が円形の線材から形成されたコイルが使用されている。しかしながら、最終的に横断面形状が略矩形の線材から形成されたコイルが形成されるのであれば、横断面形状が略円形以外の形状の線材から形成されたコイルが使用されてもよい。もちろん、横断面形状が略矩形の線材を用意し、この線材を螺旋状に巻くことによって横断面形状が略矩形の線材から形成されたコイルを形成してもよい。また、上述した実施形態では、横断面形状が略矩形の線材から形成されたコイルが使用されている。しかしながら、横断面形状が略矩形以外の形状、例えば、正方形、六角形、台形などの多角形、または、これら多角形の角を円弧状にした形状、楕円形、長円形、トラック形(すなわち、長方形の短辺にその短辺を直径とする半円が付加された形状)の線材から形成されたコイルが使用されてもよい。
なお、上述した本発明の実施形態に従って下の表1に示されている寸法特性を有するように第1のセラミック焼成体の気孔率と第2のセラミック焼成体および第3のセラミック焼成体の気孔率との組合せを様々に変えて15種類のコイル埋設型インダクタをそれぞれ50個製造し、これらコイル埋設型インダクタの電気特性に関する分析を行った。この分析の結果が下の表2に示されている。
なお、表1において、コイル巻回部分間のピッチとは、最終的に得られたコイル埋設型インダクタ内に埋設されているコイルの巻回部分間のピッチであり、線材厚とは、コイルの中心軸線に対して平行な方向に測ったときのコイルを構成する線材の厚みであり、線材幅とは、コイルの中心軸線に対して垂直な方向に測ったときのコイルを構成する線材の幅であり、コイル巻回部分間のセラミック成形体厚とは、コイルの中心軸線に対して平行な方向に測ったときのコイルの巻回部分間に充填されているセラミック成形体の厚みであり、コイル巻数とは、コイルを構成する線材が巻かれている数であり、線材トータル厚とは、コイルの中心軸線に対して平行な方向に測ったときの全ての巻回部分の合計厚みであり、セラミック成形体プレート厚とは、コイルの中心軸線に対して平行な方向に測ったときの上下側セラミック成形体プレートの合計厚みであり、インダクタ厚とは、コイルの中心軸線に対して平行な方向に測ったときの最終的に得られたコイル埋設型インダクタの焼成前厚みである。
また、第1〜第3のセラミック焼成体はニッケル−亜鉛−銅フェライトとしてコイル埋設型インダクタを製造した。さらに、第1のセラミック焼成体を形成するために使用されたセラミックスラリーの主成分をなす粉体として、比表面積換算粒径が0.3〜0.5μm(比表面積で2.2〜3.7m/g)の粉体を使用し、第2および第3のセラミック焼成体を形成するために使用されたセラミックスラリーの主成分をなす粉体として、比表面積換算粒径が0.1〜0.25μm(比表面積が4.4〜11.0m/g)の粉体を使用した。比表面積換算粒径は、粉末の比表面積を測定した上で、6/(密度×比表面積)より、密度を5.4として算出したものである。
この粉体は以下のようにして準備することができる。まず、Fe、ZnO、NiO、CuOをそれぞれ秤量し、秤量したのち混合する。混合方法としては、ボールミルやビーズミルを用いた湿式混合や乾式混合を用い、混合時間としては、1時間から10時間とすればよい。混合後、乾燥させた後にふるいにかけ、粉末を得る。
次いで、斯くして得られた粉末を熱処理すなわち仮焼成する。このときの温度は、フェライトに単相化する温度よりも50℃〜200℃低い温度であることが好ましく、例えば、600℃〜800℃の範囲の温度である。時間は1時間から3時間とすることが好ましい。
斯くして仮焼成された粉末を、ボールミル等で、10時間〜80時間の間で、所望の比表面積(粒径)が得られるように粉砕する。粉砕の方法としては、ボールミルやビーズミルなどの公知の方法を用いることができる。その後、乾燥させ、ふるいにかけ、フェライト粉末を得る。
また、第1のセラミックスラリー、第2のセラミックスラリー、および、第3のセラミックスラリーを上述した本発明の実施形態に従って硬化させ、硬化させた結果として得られた第1のセラミック成形体、第2のセラミック成形体、第3のセラミック成形体を上述した昇温速度および保持温度でもって焼成することによって、第1のセラミック焼成体、第2のセラミック焼成体、および、第3のセラミック焼成体を形成した。
また、最終的に得られたコイル埋設型インダクタの外壁面上にはめっき液を塗布した。
また、表2において、クラック発生率とは、作成されたコイル埋設型インダクタ全て(本例では、50個)のうち、作成されたコイル埋設型インダクタの内部にクラック(割れ)が発生しているコイル埋設型インダクタの割合であり、内部浸透による不良発生率とは、作成されたコイル埋設型インダクタでクラックが発生していなかった全てのうち、作成されたコイル埋設型インダクタの外壁面上に塗布されためっき液が第1〜第3のセラミック焼成体を介して当該コイル埋設型インダクタの内部に埋設されているコイルに達することに直接起因して電気特性が不良となったコイル埋設型インダクタの割合であり、電気特性不良発生率とは、作成されたコイル埋設型インダクタでクラック不良や内部浸透による不良を除いた全てのうち、作成されたコイル埋設型インダクタの第1のセラミック焼成体の気孔率に直接起因して電気特性が不良となったコイル埋設型インダクタの割合である。なお、作成されたコイル埋設型インダクタのインダクタンスが2.4〜3.6μHの範囲から外れている場合に、当該コイル埋設型インダクタの電気特性が不良であると判断した。
また、表2の比較例2−1〜比較例2−3に関して、内部浸透による不良発生率および電気特性不良発生率の欄において、「−」とは、クラック発生率が100%であったために、内部浸透による不良発生率も電気特性不良発生率も極めて高い値(おそらくは、100%)であると推察し、内部浸透による不良発生率および電気特性不良発生率の分析を省略したことを意味し、表2の比較例4−1に関して、電気特性不良発生率の欄において、「−」とは、内部浸透による不良発生率が100%であったために、電気特性不良発生率も極めて高い値であると推察し、電気特性不良発生率の分析を省略したことを意味する。
表2から判るように、第1のセラミック焼成体の気孔率が40%以上である場合(実施例1−1〜実施例1−9、比較例3−1,比較例3−2、および、比較例4−1)、第2および第3のセラミック焼成体の気孔率に係わらず、クラック発生率が比較的低い値(0〜4%)になると言える。しかしながら、このようにクラック発生率が比較的低い値ではあっても、第2および第3のセラミック焼成体の気孔率が20%以上である場合(比較例4−1)、内部浸透による不良発生率が極めて高い値(100%)となった。したがって、第1のセラミック焼成体の気孔率が40%以上であり且つ第2および第3のセラミック焼成体の気孔率が20%未満である場合(実施例1−1〜実施例1−9、比較例3−1、および、比較例3−2)、クラック発生率も内部浸透による不良発生率も比較的低い値になると言える。しかしながら、このようにクラック発生率も内部浸透による不良発生率も比較的低い値ではあっても、第1のセラミック焼成体の気孔率が70%以上である場合(比較例3−1、および、比較例3−2)、電気特性不良発生率が極めて高い値(100%)となった。したがって、第1のセラミック焼成体の気孔率が40%以上であって70%未満であり且つ第2および第3のセラミック焼成体の気孔率が2%以上であって20%未満である場合(実施例1−1〜実施例1−9)、クラック発生率、内部浸透による不良発生率、および、電気特性不良発生率が比較的低い値になると言える。
1…コイル埋設型インダクタ、10…コイル、10W…コイルの巻回部分、10E…コイルの端部、11…第1のセラミック焼成体、11S…第1のセラミックスラリー、11M…第1のセラミック成形体、12…第2のセラミック焼成体、12S…第2のセラミックスラリー、12M…第2のセラミック成形体、13…第3のセラミック焼成体、13S…第3のセラミックスラリー、13M…第3のセラミック成形体、14…外部電極層

Claims (11)

  1. 導電性を備えたコイルと、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体と、該第1のセラミック焼成体を含む前記コイル全体を包囲するように配設された第2のセラミック焼成体とを具備し、前記第1のセラミック焼成体の気孔率が40%以上であって70%未満であるコイル埋設型インダクタ。
  2. 前記第1のセラミック焼成体の気孔率が前記第2のセラミック焼成体の気孔率よりも大きい請求項1に記載のコイル埋設型インダクタ。
  3. 前記第1のセラミック焼成体が前記コイルの内周面によって画成される領域全体に配設されている請求項1または2に記載のコイル埋設型インダクタ。
  4. 流動性のある材料が前記第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布され、前記第2のセラミック焼成体の気孔率が前記流動性のある材料を該第2のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率である請求項1〜3のいずれか1つに記載のコイル埋設型インダクタ。
  5. 前記コイルの横断面形状が略矩形である請求項1〜4のいずれか1つに記載のコイル埋設型インダクタ。
  6. 導電性を備えたコイルと、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に配設された第1のセラミック焼成体と、該第1のセラミック焼成体を含む前記コイル全体を包囲するように配設された第2のセラミック焼成体とを具備するコイル埋設型インダクタの製造方法であって、導電性を備えたコイルを準備する工程と、該コイル周りの領域のうち少なくとも該コイルの内周面に沿った領域に予め定められた粒径のセラミック粉体を主成分とする第1のセラミックスラリーを配設し、該第1のセラミックスラリーを硬化させて第1のセラミック成形体を形成する工程と、前記第1のセラミックスラリーを構成するセラミック粉体の粒径よりも小さい粒径のセラミック粉体を主成分とする第2のセラミックスラリーを前記第1のセラミック成形体を含む前記コイル全体を包囲するように配設する工程と、前記第1のセラミック成形体および前記第2のセラミックスラリーを焼成してそれぞれ第1のセラミック焼成体および第2のセラミック焼成体を形成する工程と、を具備するコイル埋設型インダクタの製造方法。
  7. 前記コイルの内周面に沿った領域に第1のセラミックスラリーを配設する工程において、前記第1のセラミックスラリーが前記コイルの内周面によって画成される領域全体に配設される請求項6に記載のコイル埋設型インダクタの製造方法。
  8. 前記コイルを準備する工程が、予め定められた値よりも大きい値のピッチで巻回されている巻回部分を備えたコイルを準備する工程を有する請求項6または7に記載のコイル埋設型インダクタの製造方法であって、前記第1のセラミックスラリーを構成するセラミック粉体の粒径よりも小さい粒径のセラミック粉体を主成分とする第3のセラミックスラリーを硬化させてプレート状の2枚のセラミック成形体を作成する工程と、前記第2のセラミックスラリーを前記第1のセラミック成形体を含む前記コイル全体を包囲するように配設する工程の後であって前記第1のセラミック焼成体および第2のセラミック焼成体を形成する工程の前に、前記第1のセラミック成形体および前記第2のセラミックスラリーと共に前記コイルを前記プレート状の2枚のセラミック成形体の間に配置し、前記第1のセラミック成形体および前記第2のセラミックスラリーと共に前記コイルをその中心軸線に対して平行な方向にその巻回部分間のピッチが前記予め定められた値になるまで前記プレート状の2枚のセラミック成形体によって押圧する工程と、をさらに具備し、前記第1のセラミック焼成体および第2のセラミック焼成体を形成する工程が、前記プレート状の2枚のセラミック成形体を焼成して第3のセラミック焼成体を形成する工程を有する請求項6または7に記載のコイル埋設型インダクタの製造方法。
  9. 流動性のある材料を前記第2のセラミック焼成体の外壁面上に塗布する工程をさらに具備し、前記第2のセラミック焼成体の気孔率が前記流動性のある材料を該第2のセラミック焼成体の内部に浸透させない気孔率となる粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーが前記第2のセラミックスラリーとして使用される請求項6〜8のいずれか1つに記載のコイル埋設型インダクタの製造方法。
  10. 流動性のある材料を前記第3のセラミック焼成体の外壁面上に塗布する工程をさらに具備し、前記第3のセラミック焼成体の気孔率が前記第2のセラミック焼成体の気孔率と等しくなる粒径のセラミック粉体を主成分とするセラミックスラリーが前記プレート状の2枚のセラミック成形体を形成するために使用される請求項9に記載のコイル埋設型インダクタの製造方法。
  11. 前記コイルの横断面形状が略矩形である請求項6〜10のいずれか1つに記載のコイル埋設型インダクタの製造方法。
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