JP2011090117A - 光学結像装置及びそれを用いた光学結像方法 - Google Patents

光学結像装置及びそれを用いた光学結像方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的製造が容易で、物体を見る観察者側の空中に鮮明な立体像を簡便に形成することが可能な光学結像装置及びそれを用いた光学結像方法を提供する。
【解決手段】物体11からの光を、第1の反射面12で反射し、更に第1の反射面12と対となって段違いに配置され、平面視して第1の反射面12と交差配置された第2の反射面13で反射させて通過させる光反射素子14を多数有する平板状の光制御パネル15を備え、光制御パネル15を中心として、物体11と面対称の位置に物体11の実像16を結像する光学結像装置10であって、光制御パネル15を平面視して、光制御パネル15内に配置された光反射素子14の第1の反射面12と第2の反射面13との交差角度を二等分する二等分線は、光制御パネル15上の一点で交わる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空中に実像を形成する光学結像装置及びそれを用いた光学結像方法に関する。
物体表面から発する光を用いて実像を形成するものとして、幅が数μないし数十μの複数本の両面反射帯を、隣接する反射面が互いに向き合うように微少なピッチで互いに平行に並べ、反射面で反射した反射光の収束領域を小さくした結像素子(例えば、特許文献1参照)や、入射角度と反射角度が等しくなるような光伝送路(ロッドレンズ)を光軸に対し平行に複数(例えば、放射同心状に)配置して、各光伝送路に入射し光伝送路内を通過して放出された光を収束させる複合レンズ(例えば、特許文献2参照)が提案されている。また、パネルに、パネルに直交する反射面を有する反射素子を多数配置し、物体からの光を各反射面で1回反射させ、得られた反射光を収束させて実像を形成する光学結像装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。更に、一つの平面を構成する素子面を光が透過する際に光線の屈曲を生じさせる光学素子として、素子面に垂直もしくはそれに近い角度で配置された1つ以上の鏡面による光の反射を行う単位光学素子を複数配置することにより結像素子を構成し、素子面の一方側に配置した被投影物から発せられる光を、素子面を透過する際に鏡面に反射させることで、素子面の他方側の物理的実体のない空間に実像として結像させ、またこのような結像素子を備えたディスプレイ装置を構成することが開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開昭58−21702号公報 特開昭61−25104号公報 特開平9−5503号公報 WO2007/116639
しかしながら、特許文献1の結像素子には、物体からの光が、結像素子を通過した後は、必ずしも一点には収束せず、鮮明な実像が得られないという問題がある。更に、実像を観察する場合、観察位置によっては、実像に加えて結像素子の反射面で反射した反射光による鏡像が同時に観察され、実像の観察の妨げになるという問題も生じる。特許文献2の複合レンズでは、光通信等の分野では問題ないが、像を再生する場合では、レンズの収差、回折等の影響で、鮮明な実像が得られないという問題がある。また、特許文献3の光学結像装置では、物体からの光が反射面で反射しても、必ずしも一点には収束せず、鮮明な実像が得られないという問題がある。更に、実像を観察する場合、観察位置によっては、実像に加えて結像素子の反射面で反射した反射光による鏡像が同時に観察され、実像の観察の妨げになるという問題も生じる。更に、特許文献4の結像素子は、例えば、ナノ加工によって金属製の金型に整列した筒状体をまず作成し、相互に直交する第1及び第2内壁面に相当する側面に面粗さを50nm以下とした平滑な鏡面形成を行うことにより形成するため、結像素子の製造が極めて困難になるという問題があると共に、結像素子のコストが高くなるという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、比較的製造が容易で、物体を見る観察者側の空中に鮮明な実像を簡便に形成することが可能な光学結像装置及びそれを用いた光学結像方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る光学結像装置は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネル内に配置された前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記光制御パネル上の一点で交わる。
前記目的に沿う第2の発明に係る光学結像装置は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネル内に配置された前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記光制御パネル上の一点で交わる。
第1及び第2の発明に係る光学結像装置において、前記二等分線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部が形成され、前記物体は、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置されることが好ましい。
前記目的に沿う第3の発明に係る光学結像装置は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
前記光制御パネルは、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となって分割された複数の分割光制御パネルを有し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線は、前記光制御パネル上の一点で交わり、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記中心線に一致する。
第3の発明に係る光学結像装置において、前記分割光制御パネルに含まれる前記第1、第2の反射面は、それぞれ第1、第2の分割透明平板の内部に、該第1、第2の分割透明平板の一方側の面に垂直に多数かつ帯状に一定のピッチで並べて形成され、多数の前記光反射素子は、該第1及び第2の分割透明平板のそれぞれの一面側を、前記第1、第2の反射面を交差させて向かい合わせに配置することにより形成されることが好ましい。
前記目的に沿う第4の発明に係る光学結像装置は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
前記光制御パネルは、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となって分割された複数の分割光制御パネルを有し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線は、前記光制御パネル上の一点で交わり、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記中心線に一致する。
第3及び第4の発明に係る光学結像装置において、前記各分割光制御パネルの中心線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部が形成され、前記物体は、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置されることが好ましい。
前記目的に沿う第5の発明に係る光学結像方法は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネルに含まれる前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせて、前記光反射素子を通過する光の中で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して前記光反射素子を通過する光を増加させる。
前記目的に沿う第6の発明に係る光学結像方法は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネル内に配置された前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせて、前記光反射素子を通過する光の中で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して前記光反射素子を通過する光を増加させる。
第5及び第6の発明に係る光学結像方法において、前記二等分線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部を形成し、前記物体を、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置することが好ましい。
前記目的に沿う第7の発明に係る光学結像方法は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
前記光制御パネルを、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネルに分割し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせ、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記中心線に一致させて、前記各分割光制御パネル内で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射させて光を通過させる前記光反射素子に対して、該第1の反射面又は該第2の反射面で1回反射して光を通過させる該光反射素子の割合を減少させる。
前記目的に沿う第8の発明に係る光学結像方法は、物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
前記光制御パネルを、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネルに分割し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせ、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記中心線に一致させて、前記各分割光制御パネル内で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射させて光を通過させる前記光反射素子に対して、該第1の反射面又は該第2の反射面で1回反射して光を通過させる該光反射素子の割合を減少させる。
第7及び第8の発明に係る光学結像方法において、前記各分割光制御パネルの中心線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部を形成し、前記物体を、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置することが好ましい。
第1及び第2の発明に係る光学結像装置においては、光制御パネル内の光反射素子に入射した物体からの光は、第1の反射面で反射し、更に第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射して通過するので、物体の一点から放射状に放出された光の中で、異なる光反射素子を通過した光を収束させることができ、実像を結像させることが可能になる。そして、光制御パネルを平面視して、光反射素子の第1の反射面と第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線が、光制御パネル上の一点で交わるようにすることで、各光反射素子において、第1の反射面及び第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して光反射素子を通過する光に対して、第1の反射面又は第2の反射面で1回のみ反射して光反射素子を通過する光(1回反射の透過光)の割合を大幅に減少させて、1回反射の透過光による物体の鏡像がゴースト又はノイズとして出現するのを大幅に抑制すると共に、明るい実像を得ることが可能な光制御パネルを実現できる。
第1及び第2の発明に係る光学結像装置において、二等分線が交わる一点を中心に光反射素子が配置されない平板状の遮光部が形成され、物体が、この一点を通過し遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部とする筒体内で遮光部の一方側に配置される場合、物体からの光の中で、第1の反射面及び第2の反射面で反射せずにそのまま透過する光(無反射の透過光)を遮断することができると共に、物体からの光の中で1回反射の透過光を効率的に遮断することができる。
第3及び第4の発明に係る光学結像装置においては、光制御パネル内の光反射素子に入射した物体からの光は、第1の反射面で反射し、更に第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射して通過するので、物体の一点から放射状に放出された光の中で、異なる光反射素子を通過した光を収束させることができ、実像を結像させることが可能になる。そして、光制御パネルは、含まれる第1の反射面と第2の反射面がそれぞれ平行となって分割された複数の分割光制御パネルを有し、平面視した各分割光制御パネルの中心線は、光制御パネル上の一点で交わり、しかも、平面視して中心線上にある光反射素子の第1の反射面と第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、中心線に一致させることで、各分割光制御パネルにおいて、第1の反射面及び第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して光反射素子を通過する光に対して、第1の反射面又は第2の反射面で1回のみ反射して光が通過する光反射素子の割合を減少させて、1回反射の透過光による物体の鏡像がゴースト又はノイズとして出現するのを抑制すると共に、明るい実像を結像することが可能な光制御パネルを簡便に実現することができる。
第3の発明に係る光学結像装置において、分割光制御パネルに含まれる第1、第2の反射面を、それぞれ第1、第2の分割透明平板の内部に、第1、第2の分割透明平板の一方側の面に垂直に多数かつ帯状に一定のピッチで並べて形成し、多数の光反射素子を、第1及び第2の分割透明平板のそれぞれの一面側を、第1、第2の反射面を交差させて向かい合わせに配置することにより形成する場合、多数の光反射素子を容易かつ安価に製造することができる。
第3及び第4の発明に係る光学結像装置において、各分割光制御パネルの中心線が交わる一点を中心に光反射素子が配置されない平板状の遮光部が形成され、物体は、一点を通過し遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部とする筒体内で遮光部の一方側に配置される場合、物体からの光の中で、第1の反射面及び第2の反射面で反射せずに透過する光(無反射の透過光)を遮断することができると共に、物体からの光の中で1回反射の透過光を効率的に遮断することができる。
第5及び第6の発明に係る光学結像方法においては、光制御パネル内の光反射素子に入射した物体からの光は、第1の反射面で反射し、更に第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射して通過するので、物体の一点から放射状に放出された光の中で、異なる光反射素子を通過した光を収束させることができ、実像を結像させることが可能になる。そして、光制御パネルを平面視して、光制御パネルに含まれる光反射素子の第1の反射面と第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、光制御パネル上の一点で交わらせて、光反射素子を通過する光の中で、第1の反射面及び第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して光反射素子を通過する光に対して、第1の反射面又は第2の反射面で1回反射して光反射素子を通過する光(1回反射の透過光)の割合を減少させるので、1回反射の透過光による物体の鏡像が実像に重なり合って出現するのを大幅に抑制することができ、ゴースト又はノイズが大幅に低減された状態の明るい実像を得ることができる。
第5及び第6の発明に係る光学結像方法において、二等分線が交わる一点を中心に光反射素子が配置されない平板状の遮光部を形成し、物体を、一点を通過し遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部とする筒体内で遮光部の一方側に配置する場合、物体からの光の中で、第1の反射面及び第2の反射面で反射せずにそのまま透過する光(無反射の透過光)を遮断することができると共に、物体からの光の中で1回反射の透過光を効率的に遮断することができる。
第7及び第8の発明に係る光学結像方法においては、光制御パネル内の光反射素子に入射した物体からの光は、第1の反射面で反射し、更に第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射して通過するので、物体の一点から放射状に放出された光の中で、異なる光反射素子を通過した光を収束させることができ、実像を結像させることが可能になる。そして、光制御パネルを、含まれる第1の反射面と第2の反射面がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネルに分割し、平面視した各分割光制御パネルの中心線を、光制御パネル上の一点で交わらせ、しかも、平面視して中心線上にある光反射素子の第1の反射面と第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、中心線に一致させて、各分割光制御パネル内で、第1の反射面及び第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射させて光を通過させる光反射素子に対して、第1の反射面又は第2の反射面で1回反射して光を通過させる光反射素子の割合を減少させるので、1回反射の透過光による物体の鏡像がゴースト又はノイズとして出現するのを抑制すると共に、明るい実像を結像することが可能となる。
第7及び第8の発明に係る光学結像方法において、各分割光制御パネルの中心線が交わる一点を中心に光反射素子が配置されない平板状の遮光部を形成し、物体を、一点を通過し遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部とする筒体内で遮光部の一方側に配置する場合、物体からの光の中で、第1の反射面及び第2の反射面で反射せずにそのまま透過する光(無反射の透過光)を遮断することができると共に、物体からの光の中で1回反射の透過光を効率的に遮断することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る光学結像装置の光制御パネルに設けられた光反射素子の説明図である。 (A)、(B)は同光学結像装置の平面図、側断面図である。 (A)、(B)は分割光制御パネルの断面図、平面図である。 複合パネルの説明図である。 (A)、(B)は同光学分割光制御パネルの作製方法の説明図である。 (A)〜(C)は同光学分割光制御パネルの作製方法の説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る光学結像装置の光制御パネルに設けられた光反射素子の説明図である。 (A)、(B)は、それぞれ図7のX矢視断面図、Y矢視断面図である。 (A)、(B)は本発明の第3の実施の形態に係る光学結像装置の平面図、側断面図である。 同光学結像装置の光制御パネルに設けられた光反射素子の説明図である。 (A)、(B)は本発明の第4の実施の形態に係る光学結像装置の平面図、側断面図である。 同光学結像装置の光制御パネルに設けられた光反射素子の説明図である。 (A)、(B)は本発明の第5の実施の形態に係る光学結像装置の平面図、側断面図である。 (A)、(B)は同光学分割光制御パネルの作製方法の説明図である。 (A)〜(C)は分割光制御パネルの作製方法の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1、図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る光学結像装置10は、物体11からの光を、第1の反射面12でそれぞれ反射し、更に第1の反射面12と対となって段違いに配置され、平面視して第1の反射面12と交差配置、例えば直交配置された第2の反射面13で反射させて通過させる光反射素子14を多数有する平板状の光制御パネル15を備え、光制御パネル15を中心として、物体11と面対称の位置に物体11の実像16を結像するものである。ここで、隣り合う光反射素子14は密接し、各光反射素子14の第1、第2の反射面12、13はそれぞれ平行である。このため、各第1、第2の反射面12、13は、それぞれ密接し一体となっている。なお、図1では、光反射素子14を明示すため、光反射素子14に対応する第1の反射面12のみを示している。以下、詳細に説明する。
光制御パネル15は、図2(A)、(B)に示すように、含まれる第1の反射面12と第2の反射面13がそれぞれ平行となって分割された複数の、例えば、N枚の同一サイズの台形状の分割光制御パネル17を有し、平面視した各分割光制御パネル17の中心線Pは、光制御パネル15上の一点で交わり、しかも、平面視して中心線P上にある光反射素子14の第1の反射面12と第2の反射面13との交差角度を二等分する二等分線は、中心線Pに一致している。ここで、分割光制御パネル17の形状が同一サイズの台形である場合、分割光制御パネル17の中心線Pが1点で交わるように分割光制御パネル17を並べて形成される光制御パネル15は、平面視して正N角形となる。
また、各分割光制御パネル17の中心線Pが交わる一点を中心に光反射素子14が配置されない平板状の遮光部18が形成され、物体11は、この一点を通過し遮光部18に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部18とする筒体19内で遮光部18の一方側(図2(B)では遮光部18の下方)に配置される。ここで、分割光制御パネル17の形状が台形の場合、平面視した遮光部18は、例えば、平面視した物体11の外接円に外接する正N角形となる。遮光部18を設けることで、物体11からの光の中で、第1の反射面12及び第2の反射面13で反射せずに光反射素子14を通過する光(無反射の通過光)を遮断することができる。また、物体11からの光の中で、光制御パネル15に小さな入射角度で入射して第1の反射面12又は第2の反射面13で1回だけ反射して光反射素子14を通過する光も効率的に遮断することができる。これによって、第1の反射面12又は第2の反射面13での1回反射による物体11の鏡像が、実像16に対してゴースト又はノイズとして出現するのを抑制することができる。
なお、Nは、例えば、4〜100の範囲の整数である。そして、Nが大きいほど、光制御パネル15に含まれる光反射素子14に対する中心線P上にある光反射素子14の割合が向上する。中心線P上にある光反射素子14の割合が向上することによって、第1の反射面12及び第2の反射面13でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子14を通過する光の割合を相対的に増加させる(第1の反射面12又は第2の反射面13で1回だけ反射して光反射素子14を通過する光の割合を相対的に減少させる)ことができ、実像16を明るくすることができると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
図3(A)、(B)に示すように、分割光制御パネル17に含まれる第1、第2の反射面12、13は、それぞれ第1、第2の分割透明平板20、21の内部に、第1、第2の分割透明平板20、21の一方側の面に垂直に多数かつ帯状に一定のピッチ(例えば、0.1〜1mm)で並べて形成されている。そして、多数の光反射素子14は、第1及び第2の分割透明平板20、21のそれぞれの一面側を、第1、第2の反射面12、13を直交させて向かい合わせに密着させて配置することにより形成されている。これによって、多数の光反射素子14を容易かつ安価に製造することができる。
なお、台形状の分割光制御パネル17は、例えば、以下のようにして作製することができる。
先ず、例えば、アルミニウム又は銀等の金属蒸着層(又はめっき層)からなる金属反射面(従って、両面反射面となる)が、一面側に形成された一定厚みの板状の透明合成樹脂板(例えば、アクリル樹脂板又はガラス板)を、金属反射面が一方側に配置されるように、又は金属反射面同士が互いに密接されるように多数枚積層して積層体を作製する。次いで、図4に示すように、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出すことにより第1、第2のパネル22、23を作製する。そして、第1のパネル22に形成されている金属反射面24に対して、第2のパネル23に形成されている金属反射面25が直交するように向かい合わせに密着し、例えば、透明な接着剤で固定して複合パネル26を形成する。なお、透明合成樹脂板又はガラス板の厚みが金属反射面のピッチに相当し、積層体から切り出す際の厚みで第1、第2のパネルの厚みが決定される。
次いで、図5(A)に示すように、複合パネル26を水平に配置し、平面視した複合パネル26内の第1のパネル22に形成された金属反射面24と第2のパネル23に形成された金属反射面25との交差角度(90度)を二等分する各二等分線の方向が、左右方向に対して直交するように複合パネル26をその中心周りで回転する。そして、図5(B)に示すように、台形の上底及び下底が左右方向に平行となって、台形の中心線が二等分線の中の1つと一致するように分割光制御パネル17を複合パネル26から切り出す。ここで、平面視した物体11の外接円の半径R、平面視して正N角形の光制御パネル15の中心と各頂点との距離をROとすると、上底の長さLは2Rsin(180/N)、下底の長さLは2ROsin(180/N)である。これによって、例えば、第1のパネル22により第1の分割透明平板20が形成され、第1のパネル22に形成されている金属反射面24が第1の反射面12となる。また、第2のパネル23により第2の分割透明平板21が形成され、第2のパネル23に形成されている金属反射面25が第2の反射面13となる。また、分割光制御パネル17の全側面は遮光処理して、隣り合う分割光制御パネル17間において、分割光制御パネル17の側面を介して光が入射するのを防止する。
なお、切り出した台形状の分割光制御パネル17を、各分割光制御パネル17の中心線Pが一点で交わるように連接させて並べ、中央部に正N角形の孔が形成された正N角形を作製し、正N角形の孔に不透明性部材で形成された正N角形の遮光部18を装入することにより、光制御パネル15が作製される。ここで、第1及び第2のパネル22、23にそれぞれ形成されている金属反射面24、25は平行で、第1のパネル22により第1の分割透明平板20が、第2のパネル23により第2の分割透明平板21がそれぞれ形成されるので、第1及び第2の分割透明平板20、21で分割光制御パネル17が形成される場合、分割光制御パネル17に含まれる第1の反射面12(第1のパネル22の金属反射面24)、第2の反射面13(第2のパネル23の金属反射面25)はそれそれ平行となる。
更に、台形状の分割光制御パネル17は、例えば、以下のようにしても作製することができる。
先ず、複合パネル26を水平に配置し、平面視した複合パネル26内の第1のパネル22に形成された金属反射面24と第2のパネル23に形成された金属反射面25との交差角度(90度)を二等分する各二等分線の方向が、左右方向に対して直交するように複合パネル26をその中心の周りで回転する。そして、図6(A)に示すように、複合パネル26から、例えば、一方の辺が金属反射面24と金属反射面25との交差角度を二等分する二等分線に平行で、一方の辺に直交する他方の辺が二等分線に直交する矩形状の基材パネル27を切り出す。次いで、図6(B)に示すように、基材パネル27から高さが基材パネル27の一方の辺の長さに等しく、各頂点が対向する他方の辺上にそれぞれ存在し、中心線が金属反射面24と金属反射面25との交差角度を二等分する二等分線の1つと一致するように二等辺三角形状のパネル片28を切り出し、図6(C)に示すように、二等辺三角形状のパネル片28を台形状に組合わせて分割光制御パネル17を形成する。ここで、分割光制御パネル17を形成した際に、中央部に配置される二等辺三角形状の各パネル片28の中心線は連続して直線状になって、台形状の分割光制御パネル17の中心線と一致するようにする。これによって、例えば、第1のパネル22により第1の分割透明平板20が形成され、第1のパネルに形成されている金属反射面24が第1の反射面12となり、第2のパネル23により第2の分割透明平板21が形成され、第2のパネル23に形成されている金属反射面25が第2の反射面13となる。また、各パネル片28の全側面は遮光処理して、隣り合う各パネル片28間において、パネル片28の側面を介して光が入射するのを防止する。
ここで、二等辺三角形状のパネル片28の底辺に対向する頂点の角度θを小さくする程、分割光制御パネル17の組合せで形成される正N角形の光制御パネル15においてNを大きくでき、光制御パネル15に含まれる光反射素子14に対する中心線P上にある光反射素子14の割合を向上することができる。これによって、第1の反射面12及び第2の反射面13でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子14を通過する光の割合を相対的に増加させることができ、実像を明るくできると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
ここで、第1、第2の分割透明平板20、21の厚みを決定する第1、第2のパネル22、23の厚みは、分割光制御パネル17の強度やサイズに応じて調整する必要があるが、例えば、0.5〜10mmである。また、第1、第2の反射面12、13の幅は、第1、第2の反射面12、13のピッチqに対して、例えば、0.5q以上3q以下(好ましくは0.9q〜1.1q、より好ましくはq)である。第1、第2の反射面12、13の幅が3qを超えると、第1、第2の反射面12、13で反射した光が隣の第1、第2の反射面12、13で反射され、再び第1、第2の反射面12、13で反射することが繰返され鮮明な像が得られない。一方、第1、第2の反射面12、13の幅が0.5q未満の場合、第1、第2の反射面12、13で反射される光が少なくなって鮮明な像が得られない。
物体11の実像16は、光制御パネル15を中心として、物体11と面対称の位置に形成されるので、光制御パネル15のサイズは、平面視した物体11のサイズ、物体11と光制御パネル15との距離を考慮して決定する。なお、光制御パネル15のサイズが決まると、第1、第2の反射面12、13のピッチqは、光制御パネル15のサイズに応じて調整することが望ましく、光制御パネル15のサイズが小さい場合は第1、第2の反射面12、13のピッチqを小さく、光制御パネル15のサイズが大きい場合は第1、第2の反射面12、13のピッチqを大きく設定する。例えば、光制御パネル15のサイズが1辺100mmの正方形の場合、0.3〜0.4mm、光制御パネル15のサイズが1辺400mmの正方形の場合、0.6〜0.8mm程度である。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る光学結像装置10による光学結像方法について説明する。
図2(B)に示すように、筒体19内で遮光部18の一方側に配置された物体11からの光が、光反射素子14を多数有する平板状の光制御パネル15に入射する場合、光制御パネル15に対する入射角度が小さな光は遮光部18で遮られ、光制御パネル15に対して入射角度の大きな(斜めに入射する)光は分割光制御パネル17に入射する。分割光制御パネル17に入射した光は、図3に示すように、分割光制御パネル17内の光反射素子14内に進入し第1の反射面12で反射される。そして、第1の反射面12で反射された反射光は、光反射素子14内を更に進行する。ここで、第1の反射面12のa点、a点、a点でそれぞれ反射された反射光は第2の反射面13のb点、b点、b点で反射されて光反射素子14内を進行し、光反射素子14から外部に放出される。また、第1の反射面12で反射された反射光の一部は、第2の反射面13で反射されずに光反射素子14内を進行し外部に放出される。
ここで、第1、第2の反射面12、13は、直交させて向かい合わせた状態で配置されているため、第1の反射面12のa点、a点、a点で1回目の反射をして、その反射光が第2の反射面13のb点、b点、b点で2回目の反射を起こすと、、図3(B)に示すように、2回目の反射光は第1の反射面12に入射した入射光と平面視して平行になる。このため物体11から光学結像装置10に入射した光の中で、第1、第2の反射面12、13で連続して反射した反射光は、光制御パネル15を挟んで物体11と対称位置に収束し、光制御パネル15を挟んで物体11と面対称位置に物体11の実像16が形成される。
一方、光反射素子14内の第1の反射面12で反射されて光反射素子14内を進行し、そのまま光反射素子14内を進行して外部に放出される光、光反射素子14内に進入し第2の反射面13で反射され、そのまま光反射素子14内から外部に放出された光は、いずれも光反射素子14に入射する入射光とは平面視して平行でない。このため、光反射素子14から外部に放出される光は交わることがなく、像は形成されない。なお、光学結像装置10では、第1、第2の反射面12、13が金属反射面なので、第1、第2の反射面12、13で反射する光の入射角度に制限がなく光の反射角が任意となる。このため、広範囲の角度で結像できる。
ここで、光制御パネル15は、含まれる第1の反射面12と第2の反射面13がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネル17に分割され、平面視した各分割光制御パネル17の中心線Pを、一点(光制御パネル15の中心)で交わらせ、しかも、平面視して中心線P上にある光反射素子14の第1の反射面12と第2の反射面13との交差角度を二等分する二等分線の1つを中心線Pに一致させている。これによって、光制御パネル15に含まれる光反射素子14に対する中心線P上にある光反射素子14の割合が向上する。中心線P上にある光反射素子14の割合が向上することによって、第1の反射面12及び第2の反射面13でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子14を通過する光の割合を相対的に増加させることができ、実像16を明るくできると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
また、物体11を、各分割光制御パネル17の中心線Pが交わる一点を通過し遮光部18に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部18とする筒体19内で遮光部18の一方側(図2(B)では遮光部18の下方)に配置することで、物体11からの光の中で、光反射素子14の第1の反射面12及び第2の反射面13で反射せずにそのまま光反射素子14を通過する光を遮断することができる。これにより、実像16が形成される領域の背景が不用意に明るくなるのを防止できる。更に、光制御パネル15に小さな入射角度で入射し、第1の反射面12又は第2の反射面13で1回反射して光反射素子14を通過する光を効率的に遮断することができる。これにより、1回反射の透過光による物体11の鏡像が実像16に重なり合って出現するのを大幅に抑制することができる。
本発明の第2の実施の形態に係る光学結像装置29は、図7、図8に示すように、第1の実施の形態に係る光学結像装置10と比較して、分割光制御パネル30の構成が異なっていることが特徴となっている。このため、分割光制御パネル30について詳細に説明し、光学結像装置10と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
分割光制御パネル30に含まれる第1、第2の反射面31、32は、それぞれ厚みが0.5〜10mmの第1、第2の分割透明平板33、34(例えば、アクリル樹脂板)の内部に、第1、第2の分割透明平板33、36の一方側の面に垂直に多数かつ帯状に一定のピッチ(例えば、0.1〜1mm)で並べて形成されている。そして、多数の光反射素子35は、第1及び第2の分割透明平板33、34のそれぞれの一面側を、第1、第2の反射面31、32を直交させて向かい合わせに密着させて配置する(交差配置の一例)ことにより形成されている。これによって、多数の光反射素子35を容易かつ安価に製造することができる。なお、図7では、光の進行経路を明確に示すために、第1、第2の分割透明平板33、34を分離して示している。
図8(A)、(B)に示すように、第1、第2の分割透明平板33、34には、それぞれ透明合成樹脂板の一方側の面から厚み方向に伸びる垂直面を有する断面直角三角形の溝36、37が、第1、第2の反射面31、32のピッチと同一の所定ピッチで形成されている。なお、溝36、37の垂直面が、第1、第2の分割透明平板33、34内に斜めに入射する光を反射する第1、第2の反射面31、32となっている。溝36間及び溝37間にはそれぞれ、第1、第2の反射面31、32から反射された反射光を通過させる光通過面を構成する光透過部38、39が形成されている。なお、溝36、37の垂直面は金属(例えば、銀)めっき層又は金属蒸着層(金属反射面を構成する)が形成されていてもよい。
第1、第2の分割透明平板33、34は、金型を用いるプレス成形によって製造することも可能であるが、所定形状の金型内に透明合成樹脂を注入し固化することで製造するのが好ましい。溝36、37は、予め金型にその基形状が形成されていて、第1、第2の分割透明平板33、34の製造時に、この第1、第2の分割透明平板33、34の一方側の面に形成される。溝36、37の斜面40、41形成する金型部分の表面に、例えば、3〜50μmの凹凸部を形成するショットブラスト処理又は梨地処理することにより、溝36、37の斜面40、41には金型の凹凸部が転写された凸凹部が形成されて散乱光処理が施される。なお、この実施の形態において、第1の分割透明平板33の第1の反射面31の端部と、第2の分割透明平板34の第2の反射面32の端部とは当接させて配置した。
ここで、図7に示すように、帯状の第1、第2の反射面31、32の幅wは、第1、第2の反射面31、32(溝36、37)のピッチpに対して、例えば、0.5p以上3p以下(好ましくは0.9p〜1.1p、より好ましくはp)としている。第1、第2の反射面31、32の幅が3pを超えると、第1、第2の反射面31、32で反射した光が斜面49、50で散乱され散乱光の一部が再び第1、第2の反射面31、32で反射することが繰返され鮮明な像が得られない。一方、第1、第2の反射面31、32の幅が0.5p未満の場合、第1、第2の反射面31、32で反射される光が少なくなって鮮明な像が得られない。
続いて、図2、図7を用いて、第2の実施の形態に係る光学結像装置29による光学結像方法について説明する。
図2に示すように、遮光部18の中心を通過する垂線の一方側に配置された物体11からの光が、光反射素子35を多数有する平板状の光制御パネル15に入射する場合、光制御パネル15に対する入射角度が小さな光は遮光部18で遮られ、光制御パネル15に対して入射角度の大きな(斜めに入射する)光は、図7に示す分割光制御パネル30に入射する。分割光制御パネル30に入射した光は、光反射素子35の第1の分割透明平板33内に入射点イから進入し進行する。ここで、断面直角三角形の溝36、37内(垂直面の外側領域)には空気が存在しているので、分割光制御パネル30内(垂直面の内側領域)の光屈折率nは、垂直面の外側領域、すなわち空気の光屈折率nより大きい。このため、光反射素子35内を進行した光が垂直面に入射角θで入射する際に、入射角θがsinθ=n/nの関係を満たす角度θを超える角度で垂直面内に入射する場合、垂直面で光の全反射が起こり、このとき垂直面は第1の反射面31となる。
そして、第1の反射面31の、例えば、反射点ロで全反射した光は光透過部38に到達し出光点ハから出光する。ここで、第1の分割透明平板33と第2の分割透明平板34は密着しているので、出光点ハから出光した光は光通過部39の入光点ニ(出光点ハと密着)から第2の分割透明平板34内に進入しする。なお、互いに当接している光通過部38、39を介して第1の反射面31で全反射した光の一部は第2の分割透明平板34内に進入し、残部は散乱光処理された斜面40で散乱して減衰する。第2の分割透明平板34内に進入した光は、第2の分割透明平板34内を進行し断面直角三角形の溝37の垂直面に到達する。そして、溝37の垂直面に到達した光のなかで全反射を起こす入射角度で垂直面、例えば、反射点ホに入射した光に対してのみ垂直面は第2の反射面32として作用し、全反射した光は第2の分割透明平板34内を更に進行し、第2の分割透明平板34内の他方側(第2の反射面32が形成されていない側)の面内の出光点ヘから外部に放出される。
なお、第1の分割透明平板33の垂直面に入射角がθ未満で入射した光は垂直面で屈折して溝36内に進入し、一部の光は散乱光処理がなされた斜面40で散乱して減衰し、残部は第2の分割透明平板34の光透過部39を通過して第2の分割透明平板34に進入する。そして、第2の分割透明平板34に進入した光のなかで、溝37の垂直面で全反射された光、第2の分割透明平板34内をそのまま進行する光は、第2の分割透明平板34の他方側まで進行し他方側の面から外部に放出される。また、第1の分割透明平板33の溝36の垂直面に入射角がθで入射した光は、溝36の垂直面で反射してこの垂直面に沿った光となって第2の分割透明平板34の光透過部39から第2の分割透明平板34内に進入する。そして、第2の分割透明平板34内に進入した光の中で、一部は散乱光処理がなされた溝37の斜面41で散乱して減衰し、残部は第2の分割透明平板34の他方側の面から外部に放出される。更に、光通過部38、39を介して第1の分割透明平板33から第2の分割透明平板34内に直接進入し、第2の分割透明平板34内を進行して第2の分割透明平板34の他方側の面から外部に放出される光も存在する。
ここで、第1、第2の反射面31、32は、直交させて向かい合わせた状態で配置されているため、第2の分割透明平板34内を進行して第2の分割透明平板34の他方側の面から外部に放出される光のなかで、第1の反射面31に入射した入射光が第1の反射面31で1回目の反射をしてその反射光が第2の反射面32で2回目の反射を起こすと、2回目の反射光は、第1の反射面31に入射した入射光の入射角度と同一の角度で放射される。このため、物体11から光制御パネル15に入射した光のなかで、第1、第2の反射面31、32で連続して反射した反射光は、光制御パネル15を挟んで物体11と対称位置に収束し、光制御パネル15を挟んで物体11と面対称位置に物体11の実像16が生成する。
一方、第1の分割透明平板33の溝36内を通過してから第2の分割透明平板34内に進入し第2の分割透明平板34の他方側まで進行し他方側の面から外部に放出された光、第1の分割透明平板33の溝36の垂直面に入射角θで入射し、溝36の垂直面に沿った光となって第2の分割透明平板34内に進入し第2の分割透明平板34の他方側まで進行し他方側の面から外部に放出された光、及び第1の分割透明平板33から第2の分割透明平板34内に直接進入し、第2の分割透明平板34内を進行して第2の分割透明平板34の他方側の面から外部に放出される光は、いずれも第1の分割透明平板33に入射する入射光とは同一角度で反射しない。このため、第2の分割透明平板34の他方側の面から外部に放出される光は交わることがなく、像は形成されない。
ここで、光制御パネル15は、図2、図7に示すように、含まれる第1の反射面31と第2の反射面32がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネル30に分割され、平面視した各分割光制御パネル30の中心線Pを、光制御パネルの中心で交わらせ、しかも、平面視して中心線P上にある光反射素子35の第1の反射面31と第2の反射面32との交差角度を二等分する二等分線を、中心線Pに一致させている。これによって、光制御パネルに含まれる光反射素子35に対する中心線P上にある光反射素子35の割合が向上する。中心線P上にある光反射素子35の割合が向上することによって、第1の反射面31及び第2の反射面32でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子35を通過する光の割合を相対的に増加させることができ、実像16を明るくできると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
また、物体11を、各分割光制御パネル30の中心線Pが交わる一点を通過し遮光部18に垂直な垂線を中心軸とする筒体19内で遮光部18の一方側(図2(B)では遮光部18の下方)に配置することで、物体11からの光の中で、光反射素子35の第1の反射面31又は第2の反射面32で反射せずにそのまま光反射素子35を通過する光、第1の反射面31又は第2の反射面32で1回反射して光反射素子35を通過する光を効率的に遮断することができる。これにより、1回反射の透過光による物体の鏡像が実像16に重なり合って出現するのを大幅に抑制することができる。
本発明の第3の実施の形態に係る光学結像装置42は、図9(A)、(B)、図10に示すように、物体11からの光を、第1の反射面43で反射し、更に第1の反射面43と対となって段違いに配置され、平面視して第1の反射面43と交差配置の一例である直交配置された第2の反射面44で反射させて通過させる光反射素子45を多数有する平板状の光制御パネル46を備え、光制御パネル46を中心として、物体11と面対称の位置に物体11の実像16を結像するものである。
ここで、光制御パネル46を平面視して、光制御パネル46内に配置された光反射素子45の第1の反射面43と第2の反射面44との交差角度を二等分する二等分線は、光制御パネル46上の一点で交わっている。また、二等分線が交わる光制御パネル46上の一点を中心に光反射素子45が配置されない平板状の遮光部47が形成され、物体11は、一点を通過し遮光部47に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部47とする筒体48内で遮光部47の一方側(図9(B)では下方)に配置される。以下、詳細に説明する。
光制御パネル46は、例えば、円形の透明平板で形成された第1、第2の光制御パネル49、50を有している。第1、第2の光制御パネル49、50には、第1、第2の光制御パネル49、50の中心と同心状に平面視した物体11の外接円と同一の面積を有する円形の領域に不透明部材を配置して遮光領域51、52を形成している。また、第1、第2の光制御パネル49、50において、遮光領域51、52の外側領域には、第1、第2の光制御パネル49、50の厚み方向に垂直に多数の断面長方形の孔53、54が並べて形成されている。そして、断面長方形の孔53、54の中心を一致させて、孔53、54が直交交差するように第1、第2の光制御パネル49、50を重ねた際に第1、第2の光制御パネル49、50の厚み方向に形成される各貫通孔の1つの対角線Qは、第1の光制御パネル49の中心でそれぞれ交差し、平面視した第2の光制御パネル50では、各孔54の1つの対角線Sは、第2の光制御パネル50の中心でそれぞれ交差している。
ここで、第1の光制御パネル49に形成されている孔53では、対角線Qの両側に配置され、第1の光制御パネル49の中心に対向する側面には、例えば、アルミニウム又は銀等の金属蒸着層(又はめっき層)からなる金属反射面(従って、両面反射面となる)が形成されている。また、第2の光制御パネル50に形成されている孔54では、対角線Sを挟んで両側に配置され、第2の光制御パネル50の中心に対向する側面には、例えば、アルミニウム又は銀等の金属蒸着層(又はめっき層)からなる金属反射面(従って、両面反射面となる)が形成されている。そして、第1、第2の光制御パネル49、50は、第1の光制御パネル49の中心と第2の光制御パネル50の中心の位置を合わせると共に、第1、第2の光制御パネル49、50に形成されている各孔53、54の中心位置が一致するように第1、第2の光制御パネル49、50の位置決めを行って密着されている。
これによって、第1の光制御パネル49に形成された金属反射面が第1の反射面43、第2の光制御パネル50に形成された金属反射面が第2の反射面44となって、第1の反射面43と第1の反射面43と対となって段違いに配置された第2の反射面44を有する光反射素子45を多数光制御パネル46内に形成することができる。また、平面視した第1、第2の光制御パネル49、50の孔の対角線Q、Sが、光制御パネル46を平面視した際の光反射素子45の第1の反射面43と第2の反射面44との交差角度を二等分する二等分線と一致するため、二等分線は、光制御パネル46上の一点(すなわち中心)で交わっている。更に、遮光領域51、52が重なり合って、遮光部47が形成されている。
なお、第1、第2の光制御パネルは不透明な部材で形成することもできる。この場合、第1、第2の光制御パネルの中心と同心状に平面視した物体11の外接円と同一の面積を有する円形の領域がそのまま遮光領域となる。
続いて、第3の実施の形態に係る光学結像装置42による光学結像方法について説明する。
図9(B)に示すように、筒体48内で遮光部47の一方側に配置された物体11からの光が、光反射素子45を多数有する平板状の光制御パネル46に入射する場合、光制御パネル46に対する入射角度が小さな光は遮光部47で遮られ、光制御パネル46に対して入射角度の大きな(斜めに入射する)光は第1の光制御パネル49に入射する。第1の光制御パネル49に入射した光は、第1の光制御パネル49内に進入し第1の反射面43で反射される。そして、第1の反射面43で反射された反射光の一部は、第1の光制御パネル49から第2の光制御パネル50内に進入し、第2の光制御パネル50の第2の反射面44で反射されて第2の光制御パネル50から外部に放出される。
ここで、第1、第2の反射面43、44は、直交させて向かい合わせた状態で配置されているため、第1の反射面43で1回目の反射をしてその反射光が第2の反射面44で2回目の反射を起こすと、2回目の反射光は第1の反射面43に入射した入射光と平面視して平行になる。このため、物体11から光学結像装置42に入射した光の中で、第1、第2の反射面43、44で連続して反射した反射光は、光制御パネル46を挟んで物体11と対称位置に収束し、光制御パネル46を挟んで物体11と面対称位置に物体11の実像16が形成される。
一方、第1の光制御パネル49の第1の反射面43で反射されて第1の光制御パネル49内を進行し、そのまま第2の光制御パネル50内に進入し第2の光制御パネル50内を進行して外部に放出される光、第1の光制御パネル49を通過して第2の光制御パネル50内に進入し第2の反射面44で反射され第2の光制御パネル50内から外部に放出された光は、いずれも第1の光制御パネル49に入射する入射光とは平面視して平行でない。このため、第2の光制御パネル50から外部に放出される光は交わることがなく、像は形成されない。
光制御パネル46では、平面視して各光反射素子45の第1の反射面43と第2の反射面44との交差角度を二等分する二等分線は、光制御パネル46の中心で交わっている。これによって、第1の反射面43及び第2の反射面44でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子45を通過する光の割合が相対的に増加し、実像16を明るくできると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。そして、物体11を、光制御パネル46の中心を通過し遮光部47に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部47とする筒体48内で遮光部47の一方側(図9(B)では遮光部47の下方)に配置することで、物体11からの光の中で、光反射素子45の第1の反射面43又は第2の反射面44で反射せずにそのまま光反射素子45を通過する光、光制御パネル46に対する入射角度が小さく第1の反射面43又は第2の反射面44で1回反射して光反射素子45を通過する光を効率的に遮断することができる。これにより、1回反射の透過光による物体11の鏡像が実像16に重なり合って出現するのを大幅に抑制することができる。
本発明の第4の実施の形態に係る光学結像装置55は、図11(A)、(B)、図12に示すように、物体11からの光を、第1の反射面56で反射し、更に第1の反射面56と交差配置、例えば直交配置された第2の反射面57で反射させて通過させる光反射素子58を多数有する平板状の光制御パネル59を備え、光制御パネル59を中心として、物体11と面対称の位置に物体11の実像16を結像するものである。ここで、光制御パネル59を平面視して、光制御パネル59内に配置された各光反射素子58の第1の反射面56と第2の反射面57との交差角度を二等分する二等分線は、光制御パネル59上の一点で交わっている。また、二等分線が交わる光制御パネル59上の一点を中心として、平面視した物体11の外接円と同一の半径を有する円形領域には光反射素子58が配置されない平板状の遮光部60が形成されている。そして、物体11は、遮光部60の中心を通過する垂線を中心軸とし断面を遮光部60とする筒体61内で遮光部60の一方側(図11(B)では下方)に配置される。以下、詳細に説明する。
光制御パネル59は、例えば円板状であって、遮光部60の外側領域には、光制御パネル59の厚み方向に垂直に多数の断面正方形の孔62が形成されている。また、断面正方形の孔62を平面視した際に、2組の対角線の中で、一方の対角線Tは、光制御パネル59の半径方向で、他方の対角線は光制御パネル59の半径方向と直交している。ここで、各孔62において、対角線Tを挟んで両側に配置され、光制御パネル59の中心に対向する側面には、例えば、アルミニウム又は銀等の金属蒸着層(又はめっき層)からなる金属反射面(従って、両面反射面となる)がそれぞれ形成されている。
これによって、光制御パネル59に形成された各孔62において、対角線Tを挟んで一方側の側面に形成された金属反射面を第1の反射面56、対角線Tに対して他方側の側面に形成された金属反射面を第2の反射面57とすることができ、第1の反射面56と第1の反射面56に直交配置された第2の反射面57を有する光反射素子58を光制御パネル59内に多数形成することができる。また、光制御パネル59に形成された孔62を平面視した際に、孔62の対角線Tが、平面視した光反射素子58の第1の反射面56と第2の反射面57との交差角度を二等分する二等分線と一致する。
続いて、第4の実施の形態に係る光学結像装置55による光学結像方法について説明する。
図11(B)に示すように、筒体61内で遮光部60の一方側に配置された物体11からの光が、光反射素子58を多数有する平板状の光制御パネル59に入射する場合、光制御パネル59に対する入射角度が小さな光は遮光部60で遮られ、光制御パネル59に対して入射角度の大きな(斜めに入射する)光は光制御パネル59に入射する。光制御パネル59に入射した光は、光制御パネル59の光反射素子58内に進入する。そして、一部の光は、第1の反射面56で反射され、その反射光は、更に第2の反射面57で反射され光反射素子58内を更に進行して外部に放出される。ここで、第1の反射面56で反射された反射光の中で、一部の光は光反射素子58内を進行し、光制御パネル59から外部に放出される。一方、光反射素子58内に入射し、第1の反射面56で反射されない光の一部は、第2の反射面57で反射され光反射素子58内を進行し外部に放出される。また、第1の反射面56で反射されない光の残部は、第2の反射面57で反射されずに光反射素子58内を進行し光制御パネル59から外部に放出される。
ここで、第1、第2の反射面56、57は、直交させて向かい合わせた状態で配置されているため、光反射素子58内を進行して第1の反射面56に入射した入射光が第1の反射面56で1回目の反射をしてその反射光が第2の反射面57で2回目の反射を起こすと、2回目の反射光は第1の反射面56に入射した入射光と平面視して平行になる。このため、物体11から光学結像装置55に入射した光の中で、第1、第2の反射面56、57で連続して反射した反射光は、光制御パネル59を挟んで物体11と対称位置に収束し、光制御パネル59を挟んで物体11と面対称位置に物体11の実像16が形成される。
一方、光反射素子58の第1の反射面56で反射されて光反射素子58内を進行し、そのまま光反射素子58(光制御パネル59)から外部に放出される光、光反射素子58の第1の反射面56で反射せず第2の反射面57で反射され、そのまま光反射素子58(光制御パネル59)から外部に放出された光は、いずれも第1の反射面56に入射する入射光とは平面視して平行でない。このため、光制御パネル59から外部に放出される光は交わることがなく、像は形成されない。
ここで、光制御パネル59では、平面視して各光反射素子58の第1の反射面56と第2の反射面57との交差角度を二等分する二等分線は、光制御パネル59の中心で交わる。これによって、第1の反射面56及び第2の反射面57でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子58を通過する光の割合が相対的に増加し、実像16を明るくできると共に、第1の反射面56又は第2の反射面57で1回だけ反射して光反射素子58を通過する光による物体11の鏡像の出現を抑制することができる。また、筒体61内で遮光部60の一方側に配置された物体11からの光の中で、光反射素子58の第1の反射面56又は第2の反射面57で反射せずにそのまま光反射素子58を通過する光、第1の反射面56又は第2の反射面57で1回反射して光反射素子58を通過する光を効率的に遮断することができる。これにより、1回反射の透過光による物体の鏡像が実像16に重なり合って出現するのを大幅に抑制することができる。
本発明の第5の実施の形態に係る光学結像装置63は、図13(A)、(B)に示すように、物体11からの光を、第1の反射面64で反射し、更に第1の反射面64と交差配置、例えば直交配置された第2の反射面65で反射させて通過させる光反射素子66を多数有する平板状の光制御パネル67を備え、光制御パネル67を中心として、物体11と面対称の位置に物体11の実像16を結像するものである。ここで、光制御パネル67は、含まれる第1の反射面64と第2の反射面65がそれぞれ平行となって分割された複数の分割光制御パネル68を有し、平面視した各分割光制御パネル68の中心線Vは、光制御パネル67上の一点で交わり、しかも、平面視して中心線V上にある光反射素子66の第1の反射面64と第2の反射面65との交差角度を二等分する二等分線は、中心線Vに一致する。ここで、分割光制御パネル68の形状が同一サイズの台形である場合、分割光制御パネル68の中心線Vが1点で交わるように分割光制御パネル68を隙間なく並べて形成される光制御パネル67は、平面視して正M角形となる。
また、光制御パネル67において、各分割光制御パネル68の中心線Vが交わる一点を中心に光反射素子66が配置されない平板状の遮光部69が形成され、物体11は、この一点を通過し遮光部69に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部69とする筒体70内で遮光部69の一方側(図13(B)では下方)に配置される。ここで、分割光制御パネル68の形状が台形の場合、平面視した遮光部69は、例えば、平面視した物体11の外接円に外接する正M角形となる。遮光部69を設けることで、物体11からの光の中で、第1の反射面64及び第2の反射面65で反射せずに光反射素子66を通過する光(無反射の通過光)を遮断することができる。また、物体11からの光の中で、光制御パネル67に対する入射角度が小さく第1の反射面64又は第2の反射面65で1回だけ反射して光反射素子66を通過する光も効率的に遮断することができる。これによって、第1の反射面64又は第2の反射面65での1回反射による物体11の鏡像が、実像16に対してゴースト又はノイズとして出現するのを抑制することができる。
なお、Mは、例えば、4〜100の範囲の整数である。そして、Mが大きいほど、光制御パネル67に含まれる光反射素子66に対する中心線V上にある光反射素子66の割合が向上する。中心線V上にある光反射素子66の割合が向上することによって、第1の反射面64及び第2の反射面65でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子66を通過する光の割合を相対的に増加させる(第1の反射面64又は第2の反射面65で1回だけ反射して光反射素子66を通過する光の割合を相対的に減少させる)ことができ、実像を明るくすることができると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
ここで、台形状の分割光制御パネル68は、例えば、以下のようにして作製することができる。
先ず、図14(A)に示すように、原パネル71に、その厚み方向に垂直に多数の断面正方形の孔72を一定の間隔を設けて平行に並べて形成する。そして、断面正方形の孔72を平面視した際に、各孔72の2組の対角線の中で、一方の対角線Gを挟んで両側に配置される2組の側面の内の一方の組の側面に、例えば、アルミニウム又は銀等の金属蒸着層(又はめっき層)からなる金属反射面73、74(従って、両面反射面となる)をそれぞれ形成する。次いで、原パネル71を水平に配置し、平面視した原パネル71内の孔72に形成した金属反射面73と金属反射面74との交差角度(90度)を二等分する各二等分線(対角線G)の方向が、左右方向に対して直交するように原パネル71をその中心周りで回転する。そして、図14(B)に示すように、台形の上底及び下底が左右方向に平行となって、台形の中心線が二等分線(対角線G)の中の1つと一致するように分割光制御パネル68を原パネル71から切り出す。ここで、平面視した物体11の外接円の半径R、平面視して正M角形の光制御パネル15の中心と各頂点との距離をROとすると、上底の長さLは2Rsin(180/M)、下底の長さLは2ROsin(180/M)である。これによって、例えば、金属反射面73が第1の反射面64、金属反射面74が第2の反射面65となる。
なお、切り出した台形状の分割光制御パネル68を、各分割光制御パネル68の中心線Vが一点で交わるように連接させて並べ、中央部に正M角形の孔が形成された正M角形を作製し、正M角形の孔に不透明性部材で形成された正M角形の遮光部69を装入することにより、光制御パネル67が作製される。ここで、各孔72に形成された金属反射面73、74はそれぞれ平行なので、分割光制御パネル68に含まれる第1の反射面64(原パネル71の金属反射面73)、第2の反射面65(原パネル71の金属反射面74)はそれそれ平行となる。
更に、台形状の分割光制御パネル68は、例えば、以下のようにしても作製することができる。
先ず、原パネル71を水平に配置し、平面視した原パネル71内の金属反射面73と金属反射面74との交差角度(90度)を二等分する各二等分線の方向が、左右方向に対して直交するように原パネル71をその中心の周りで回転する。そして、図15(A)に示すように、原パネル71から、例えば、一方の辺が金属反射面73と金属反射面74との交差角度を二等分する二等分線に平行で、一方の辺に直交する他方の辺が二等分線に直交する矩形状の基パネル75を切り出す。次いで、図15(B)に示すように、基パネル75から高さが基パネル75の一方の辺の長さに等しく、各頂点が対向する他方の辺上にそれぞれ存在し、中心線が金属反射面73と金属反射面74との交差角度を二等分する二等分線の1つと一致するように二等辺三角形状のパネル片76を切り出し、図15(C)に示すように、二等辺三角形状のパネル片76を台形状に組合わせて分割光制御パネル68を形成する。ここで、分割光制御パネル68を形成した際に、中央部に配置される二等辺三角形状の各パネル片76の中心線は連続して直線状になって、台形状の分割光制御パネル68の中心線と一致するようにする。これによって、例えば、各孔72に形成した金属反射面73が第1の反射面64となり、金属反射面74が第2の反射面65となる。また、パネル片76の全側面は遮光処理して、隣り合うパネル片76間において、パネル片76の側面を介して光が入射するのを防止する。
ここで、二等辺三角形状のパネル片76の底辺に対向する頂点の角度φを小さくする程、分割光制御パネル68の組合せで形成される正M角形の光制御パネル67においてMを大きくでき、光制御パネル67に含まれる光反射素子66に対する中心線V上にある光反射素子66の割合を向上することができる。これによって、第1の反射面64及び第2の反射面65でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子66を通過する光の割合を相対的に増加させることができ、実像を明るくできると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
続いて、第5の実施の形態に係る光学結像装置63による光学結像方法について説明する。
図13(B)に示すように、筒体70内で遮光部69の一方側に配置された物体11からの光が、光反射素子66を多数有する平板状の光制御パネル67に入射する場合、光制御パネル67に対する入射角度が小さな光は遮光部69で遮られ、光制御パネル67に対して入射角度の大きな(斜めに入射する)光は光制御パネル67に入射する。光制御パネル67に入射した光は、光制御パネル67の光反射素子66内に進入する。そして、一部の光は、第1の反射面64で反射され、その反射光は、更に第2の反射面65で反射され光反射素子66内を更に進行して外部に放出される。ここで、第1の反射面64で反射された反射光の中で、一部の光は光反射素子66内を進行し、光制御パネル67から外部に放出される。一方、光反射素子66内に入射し、第1の反射面64で反射されない光の一部は、第2の反射面65で反射され光反射素子66内を進行し外部に放出される。また、第1の反射面64で反射されない光の残部は、第2の反射面65で反射されずに光反射素子66内を進行し光制御パネル67から外部に放出される。
ここで、光制御パネル67は、含まれる第1の反射面64と第2の反射面65がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネル68に分割され、平面視した各分割光制御パネル68の中心線Vを、光制御パネル67の中心で交わらせ、しかも、平面視して中心線V上にある光反射素子66の第1の反射面64と第2の反射面65との交差角度を二等分する二等分線を、中心線Vに一致させている。これによって、光制御パネル67に含まれる光反射素子66に対する中心線V上にある光反射素子66の割合が向上する。中心線V上にある光反射素子66の割合が向上することによって、第1の反射面64及び第2の反射面65でそれぞれ1回だけ反射して光反射素子66を通過する光の割合を相対的に増加させることができ、実像16を明るくできると共に、物体11の鏡像の出現を抑制することができる。
また、物体11を、各分割光制御パネル68の中心線Vが交わる一点を通過し遮光部69に垂直な垂線を中心軸とし断面を遮光部69とする筒体70内で遮光部69の一方側(図13(B)では遮光部69の下方)に配置することで、物体11からの光の中で、光反射素子66の第1の反射面64又は第2の反射面65で反射せずにそのまま光反射素子66を通過する光、第1の反射面64又は第2の反射面65で1回反射して光反射素子66を通過する光を効率的に遮断することができる。これにより、1回反射の透過光による物体11の鏡像が実像16に重なり合って出現するのを大幅に抑制することができる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
例えば、第1〜第3の実施の形態では、第1の反射面の端部と第2の反射面の端部を密着させたが、第1の反射面の端部と第2の反射面の間にギャップが形成されてもよい。ここで、ギャップの幅は、例えば、第1、第2の反射面の幅の100倍以下とすることができる。
また、第1の実施の形態で、透明合成樹脂板の一面側に金属反射面を形成したが、透明合成樹脂板又はガラス板の両側面に金属反射面を形成してもよい。そして、両側面に金属反射面が形成された透明合成樹脂板又はガラス板を多数枚積層して積層体を作製し、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切出し面が形成されるように切り出して第1及び第2の分割透明平板を形成することもできる。
更に、第1、第2の実施の形態で、第1、第2の反射面のピッチを同一としたが、第1、第2の反射面のピッチは異なっていてもよい。
第1、第2、第5の実施の形態では、同一サイズの分割光制御パネルを分割光制御パネルの中心線が交わる一点の周りに隙間なく並べて正N角形、正M角形の光制御パネルをそれぞれ形成したが、同一サイズの分割光制御パネルを分割光制御パネルの中心線が交わる一点の周りに90°〜180°の角度範囲で隙間なく並べて扇形状の光制御パネルを形成してもよい。
また、分割光制御パネルの中心線が一点で交わるように隙間なく並べるのであれば、分割光制御パネルのサイズは異なっていてもよい。
なお、本発明の光学結像装置で再生した物体の実像では、凹凸が逆になる。このため、物体から放射される光の進行方向に本発明の光学結像装置を2つ並べて配置し、1番目の(物体側に配置した)光学結像装置で再生された実像の凹凸を、2番目の光学結像装置で再度反転させることで、実像の凹凸を正常にできる。
10:光学結像装置、11:物体、12:第1の反射面、13:第2の反射面、14:光反射素子、15:光制御パネル、16:実像、17:分割光制御パネル、18:遮光部、19:筒体、20:第1の分割透明平板、21:第2の分割透明平板、22:第1のパネル、23:第2のパネル、24、25:金属反射面、26:複合パネル、27:基材パネル、28:パネル片、29:光学結像装置、30:分割光制御パネル、31:第1の反射面、32:第2の反射面、33:第1の分割透明平板、34:第2の分割透明平板、35:光反射素子、36、37:溝、38、39:光透過部、40、41:斜面、42:光学結像装置、43:第1の反射面、44:第2の反射面、45:光反射素子、46:光制御パネル、47:遮光部、48:筒体、49:第1の光制御パネル、50:第2の光制御パネル、51、52:遮光領域、53、54:孔、55:光学結像装置、56:第1の反射面、57:第2の反射面、58:光反射素子、59:光制御パネル、60:遮光部、61:筒体、62:孔、63:光学結像装置、64:第1の反射面、65:第2の反射面、66:光反射素子、67:光制御パネル、68:分割光制御パネル、69:遮光部、70:筒体、71:原パネル、72:孔、73、74:金属反射面、75:基パネル、76:パネル片

Claims (13)

  1. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
    前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネル内に配置された前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記光制御パネル上の一点で交わることを特徴とする光学結像装置。
  2. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
    前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネル内に配置された前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記光制御パネル上の一点で交わることを特徴とする光学結像装置。
  3. 請求項1又は2記載の光学結像装置において、前記二等分線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部が形成され、前記物体は、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置されることを特徴とする光学結像装置。
  4. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
    前記光制御パネルは、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となって分割された複数の分割光制御パネルを有し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線は、前記光制御パネル上の一点で交わり、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記中心線に一致することを特徴とする光学結像装置。
  5. 請求項4記載の光学結像装置において、前記分割光制御パネルに含まれる前記第1、第2の反射面は、それぞれ第1、第2の分割透明平板の内部に、該第1、第2の分割透明平板の一方側の面に垂直に多数かつ帯状に一定のピッチで並べて形成され、多数の前記光反射素子は、該第1及び第2の分割透明平板のそれぞれの一面側を、前記第1、第2の反射面を交差させて向かい合わせに配置することにより形成されることを特徴とする光学結像装置。
  6. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを備え、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像装置であって、
    前記光制御パネルは、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となって分割された複数の分割光制御パネルを有し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線は、前記光制御パネル上の一点で交わり、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線は、前記中心線に一致することを特徴とする光学結像装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の光学結像装置において、前記各分割光制御パネルの中心線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部が形成され、前記物体は、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置されることを特徴とする光学結像装置。
  8. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
    前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネルに含まれる前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせて、前記光反射素子を通過する光の中で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して前記光反射素子を通過する光を増加させることを特徴とする光学結像方法。
  9. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
    前記光制御パネルを平面視して、該光制御パネル内に配置された前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせて、前記光反射素子を通過する光の中で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射して前記光反射素子を通過する光を増加させることを特徴とする光学結像方法。
  10. 請求項8又は9記載の光学結像方法において、前記二等分線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部を形成し、前記物体を、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置することを特徴とする光学結像方法。
  11. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と対となって段違いに配置され、平面視して該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
    前記光制御パネルを、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネルに分割し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせ、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記中心線に一致させて、前記各分割光制御パネル内で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射させて光を通過させる前記光反射素子に対して、該第1の反射面又は該第2の反射面で1回反射して光を通過させる該光反射素子の割合を減少させることを特徴とする光学結像方法。
  12. 物体からの光を、第1の反射面で反射し、更に該第1の反射面と交差配置された第2の反射面で反射させて通過させる光反射素子を多数有する平板状の光制御パネルを用い、該光制御パネルを中心として、前記物体と面対称の位置に該物体の実像を結像する光学結像方法であって、
    前記光制御パネルを、含まれる前記第1の反射面と前記第2の反射面がそれぞれ平行となる複数の分割光制御パネルに分割し、平面視した前記各分割光制御パネルの中心線を、前記光制御パネル上の一点で交わらせ、しかも、平面視して前記中心線上にある前記光反射素子の前記第1の反射面と前記第2の反射面との交差角度を二等分する二等分線を、前記中心線に一致させて、前記各分割光制御パネル内で、前記第1の反射面及び前記第2の反射面でそれぞれ1回ずつ反射させて光を通過させる前記光反射素子に対して、該第1の反射面又は該第2の反射面で1回反射して光を通過させる該光反射素子の割合を減少させることを特徴とする光学結像方法。
  13. 請求項11又は12記載の光学結像方法において、前記各分割光制御パネルの中心線が交わる前記一点を中心に前記光反射素子が配置されない平板状の遮光部を形成し、前記物体を、前記一点を通過し前記遮光部に垂直な垂線を中心軸とし断面を前記遮光部とする筒体内で該遮光部の一方側に配置することを特徴とする光学結像方法。
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