JPWO2018139444A1 - 立体像結像装置の製造方法及び立体像結像装置 - Google Patents

立体像結像装置の製造方法及び立体像結像装置 Download PDF

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Abstract

第1の透明樹脂からなる板材12の表側に、傾斜面15と垂直面14を有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17がそれぞれ平行配置された成型母材21を、プレス成型、インジェクション成型、又はロール成型で製造する第1工程と、溝16の垂直面14に選択的に金属反射面13を形成する第2工程と、第1、第2工程を経て製造された第1、第2の光制御パネル11を、金属反射面13が平面視して直交配置された状態で、溝16を向かい合わせて配置し、第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる接着剤18で第1、第2の光制御パネル11を脱気状態で接合する第3工程とを有する。

Description

本発明は、立設状態で平行配置された多数の帯状の金属反射面(鏡面)群が平面視して直交配置された立体像結像装置の製造方法に関する。
物体表面から発する光(散乱光)を用いて立体像を形成する装置として、例えば、特許文献1に記載の立体像結像装置(光学結像装置)がある。
この結像装置は、2枚の透明平板の内部に、この透明平板の一方の面に垂直に多数かつ帯状の金属反射面からなる光反射面を一定のピッチで並べて形成した第1、第2の光制御パネルを有し、この第1、第2の光制御パネルのそれぞれの光反射面が直交するように、第1、第2の光制御パネルの一面側を向い合わせて密着させたものである。
国際公開第2009/131128号公報 国際公開第2015/033645号公報 特開2012−247459号公報
特許文献1における、第1、第2の光制御パネルの製造に際しては、金属反射面が一面側に形成された一定厚みの板状の透明合成樹脂板やガラス板(以下、「透明板」ともいう)を、金属反射面が一方側に配置されるように多数枚積層して積層体を作製し、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出している。
このため、透明板に金属反射面を形成する作業において大型の蒸着炉を必要とし、しかも、1枚又は少数枚の透明板を蒸着炉に入れて脱気して高真空にした後、蒸着処理を行い、大気圧に開放して蒸着した透明板を取り出すという作業を百回以上繰り返す必要があり、極めて手間と時間のかかる作業であった。また、金属蒸着された透明板を積層して積層体を形成し、極めて薄い所定厚で切断する作業を行って、この積層体から第1、第2の光制御パネルを切り出し、更にこれら第1、第2の光制御パネルの切り出し面(両面)の研磨作業等を行う必要があるため、作業性や製造効率が悪かった。
そこで、特許文献2のように、平行な土手によって形成される断面四角形の溝が一面に形成され、この溝の対向する平行な側面に光反射部が形成された凹凸板材を備えた光制御パネルを2つ用意し、この2つの光制御パネルを、それぞれの光反射部を直交又は交差させた状態で向い合わせる方法が提案されている。
しかしながら、インジェクション成型時に、凹凸板材の土手の高さを高くすると(即ち、溝の深さを深くすると)脱型が極めて困難となるという問題があった。更に、平行溝の側面を鏡面化するのは、特許文献2の技術を使用しても難しく、製品にバラツキが多いという問題があった。
また、特許文献3には、立体像を形成する装置として、透明材料からなる基盤にそれぞれ2つの直交側面を有する複数の筒状体を突出させた2面コーナーリフレクタアレイ光学素子(即ち、光制御パネル)を、各直交側面が同一平面上にあるように筒状体の各々の上面同士にて上下に重ね合わせたリフレクタアレイ光学装置が開示されている。
特許文献3の光学装置においては、上下の筒状体を連接しているので、直交する反射面(以下、第1、第2の反射面という)の長さが長くなり、対象物からの集光範囲が広がるが、第1の反射面で反射した光は、第2の反射面で反射し、筒状体の端部から抜ける必要があるので、第1の反射面に有効に入光する光線の角度は限定され、明るい実像を形成することは困難であった。
また、隣り合う筒状体の隙間は空気であって、その隙間に透明樹脂で隙間を充填すること、また充填する樹脂に基盤となる透明合成樹脂と同一又は近似した屈折率のものを使用して、屈折率の相違による虹の発生を防止するという技術的思想は開示されていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、製造が容易でより鮮明な立体像を得ることが可能な立体像結像装置の製造方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1の透明樹脂からなる板材の表側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の凸条がそれぞれ平行配置された成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
前記溝の垂直面に選択的に金属反射面を形成する第2工程と、
前記第1工程及び前記第2工程を経てそれぞれ製造された第1、第2の光制御パネルを、前記金属反射面が平面視して直交配置された状態で、前記溝を向かい合わせ、かつ前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる接着剤で前記第1、第2の光制御パネルの溝を埋めて、該第1、第2の光制御パネルを脱気状態で接合する第3工程とを有する。
第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第1の光制御パネルを下に、前記第2の光制御パネルを上にした状態で、前記第1の光制御パネルの上に前記接着剤を載せて、前記第2の光制御パネルをプレスで前記第1の光制御パネルに対して押圧して前記第1、第2の光制御パネルの溝内に前記接着剤が充填するのが好ましい。
第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1の透明樹脂からなる板材の両側に垂直面と傾斜面を有する断面三角形の第1、第2の溝、及び隣り合う前記第1、第2の溝によって形成される断面三角形の第1、第2の凸条がそれぞれ形成され、かつ前記板材の両側にそれぞれ形成された前記第1、第2の溝が平面視して直交配置される成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
前記成型母材の両側にある前記第1、第2の溝の前記垂直面に、選択的に金属反射面を形成する第2工程と、
前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる充填剤で前記第1、第2の溝を埋める第3工程とを有する。
第1、第2の立体像結像装置の製造方法において、前記断面三角形の凸条(又は第1、第2の凸条)の先部及び前記断面三角形の溝(又は第1、第2の溝)の底部にはそれぞれ第1、第2の微小平面部が設けられているのが好ましい。ここで、前記第1の微小平面部の幅w1は、前記金属反射面が形成されるピッチpの0.01〜0.2倍の範囲にあり、前記第2の微小平面部の幅w2は、前記ピッチpの0.01〜0.3倍の範囲にあるのが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂は、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であるのが好ましい。
また、第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記傾斜面は、該傾斜面の上端と下端を結ぶ仮想平面に対して窪んでいるのが好ましい。
そして、第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記金属反射面のピッチpに対する前記金属反射面の高さhの比(h/p)は0.8〜5の範囲にあることのが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記金属反射面の形成は、前記傾斜面に沿った方向から該傾斜面が影になるようにして、前記垂直面に向けてスパッターリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射をすることにより行うのが好ましい。また、傾斜面及び垂直面に金属めっき(金属蒸着)を行った場合、傾斜面の金属めっきをレーザー又は薬品等で除去することもできる。なお、以上の発明において、金属蒸着は垂直面にのみ行うのが好ましいが、凸条先端に形成された微小平面部にも金属反射面が形成された場合は、後処理で除去するのが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1で製造された成型母材を使用し、平行に多数形成された溝(第1、第2の溝)が傾斜面と垂直面を有し断面三角形となって、溝の開放側に広くなるので、押型又は脱型が容易となり、(溝の高さ)/(溝の幅)で定義されるアスペクト比が比較的高い立体像結像装置を安価に製造できる。また、屈折率の相違による虹の発生や画像の歪を抑制、更には防止できる。
特に、第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1、第2の光制御パネルを、溝が向かい合うようにして重ね合わせるので、第1、第2の光制御パネルの金属反射面が近づき、対象物からの光の集光度合いが向上し、より鮮明な画像を得ることができる。
また、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、板材の両側に、断面三角形の第1、第2の溝、及び断面三角形の第1、第2の凸条がそれぞれ形成された成型母材を製造するので、第1、第2の溝及び第1、第2の凸条を一体的に製造でき、立体像結像装置の製造が容易になる。
(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)は同立体像結像装置の製造方法の第2工程における成型母材の凸条及び溝の部分拡大側面図、(B)、(C)はそれぞれ変形例に係る成型母材の凸条及び溝の部分拡大側面図である。 (A)〜(D)は同立体像結像装置の製造方法の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)〜(D)は同立体像結像装置の製造方法の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1(A)、(B)を参照しながら、本発明の第1の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置10について説明する。
立体像結像装置10は、対となる第1、第2の光制御パネル(平行光反射パネル)11を有している。なお、図1(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11を下側に、第2の光制御パネル11を上側に、それぞれ配置している。この第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11は同一の構成を有しているので、同一の番号を付与する。
第1、第2の光制御パネル11はそれぞれ片側(表側)に(第1の光制御パネル11では上部に、第2の光制御パネル11では下部に)、立設状態で隙間を有して平行配置された多数の帯状の金属反射面13(鏡面)を備えている。具体的には、第1、第2の光制御パネル11はそれぞれ、第1の透明樹脂からなる板材(透明板材)12の表側に垂直面14及び傾斜面(非光反射面であって光透過面とするのが好ましい)15を有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17を備え、溝16の垂直面14に、金属反射面13が形成されている。なお、第1、第2の光制御パネル11の溝16及び凸条17はそれぞれ一定のピッチで平行に多数設けられている。
第1、第2の光制御パネル11は、金属反射面13が平面視して直交配置された状態(例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差配置された状態を含む)で、溝16を向かい合わせて接合され一体化されている。この向かい合わせた第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11との間には、第2の透明樹脂からなる接着剤18が配置されて、溝16の内部が接着剤18で埋められている(充填されている)。
なお、図1(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11の凸条17の上面と、第2の光制御パネル11の凸条17の下面とが、間隔S(例えば、0を超え5mm以下程度)を有して近接配置された状態を示しているが、当接配置された状態(隙間がない:0mm)でもよい。この間隔Sにも接着剤18が充填されている(間隔Sが接着剤18の層厚)。
この第1、第2の光制御パネル11の形状を構成する第1の透明樹脂と、溝16に充填する接着剤18となる第2の透明樹脂は、透明度の高い同じ種類の樹脂であることが好ましいが、透明度の高い異なる種類の透明樹脂であってもよい。
第1の透明樹脂としては、例えば、第2の透明樹脂よりも融点の高い熱可塑性樹脂であるゼオネックス(ZEONEX:登録商標、ガラス転移温度:120〜160℃、屈折率η1:1.535、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。また、第2の透明樹脂としては、例えば、ゼオノア(ZEONOR:登録商標、ガラス転移温度:100〜102℃、屈折率η2:1.53、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。
ここで、第1、第2の透明樹脂に同じ種類の熱可塑性樹脂を使用する場合、融点が同じであるため、第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11の間に、溶融状態の第2の透明樹脂が流し込まれることになる。このとき、第1、第2の光制御パネル11の第2の透明樹脂との接触部分の第1の透明樹脂が部分的に軟化(溶融)するおそれもあるが、第1の透明樹脂と第2の透明樹脂が境界部分で混ざり合うため、例えば、屈折率の平均化や、第1の透明樹脂と第2の透明樹脂の結合力を高めることができる。
また、第1、第2の透明樹脂に異なる種類の透明樹脂を使用する場合、屈折率が同一又は近似しているのが好ましい。即ち、第1の透明樹脂の屈折率η1と同一又は略等しい屈折率η2(例えば、±10%の範囲、即ち(0.9〜1.1)×η1の範囲、好ましくは下限が0.95×η1、上限が1.05×η1)を有する第2の透明樹脂を使用できる。
ここで、第1、第2の光制御パネル11を構成する第1の透明樹脂の屈折率に対し、第2の透明樹脂の屈折率を合わせる方法としては、例えば、異なる2種以上の樹脂を混合して屈折率を調整する方法がある(第1の透明樹脂も同様の方法で屈折率を調整できる)。
なお、第2の透明樹脂からなる接着剤18は、紫外線硬化型(例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレート、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートモノマー等の(メタ)アクリレート)、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であることが好ましい。また、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA:アクリル系樹脂)、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる(第1の透明樹脂も同様)。
第1、第2の光制御パネル11は、tを板材12の厚み、hを金属反射面13(凸条17)の高さとすると、例えば、t/hが0.5〜10の範囲にあるのが好ましい。ここで、(t+h)は0.5〜5mmの範囲で、hは例えば0.03〜3mmの範囲であるのが実用的であるが、本発明はこの数値に限定されない。
また、金属反射面13(垂直面14)と傾斜面15との角度θ1は15〜60度(好ましくは、上限を45度)の範囲にあるのが好ましいが、厚みtと高さhに応じて変えることができる。
更に、金属反射面13のピッチ(溝16の幅)pに対する金属反射面13の高さhの比であるアスペクト比(h/p)は0.8〜5(好ましくは、下限が2、上限が3.5)の範囲にあるのが好ましく、これによって、より高さの高い金属反射面13が得られる。
断面三角形の鋭角をなす凸条17の角部(先部、頂部)、及び断面三角形の鋭角をなす溝16の角部(底部)にはそれぞれ、第1、第2の微小平面部19、20が設けられている。
この第1の微小平面部19の幅w1は、金属反射面13が形成されるピッチpの0.01〜0.2倍(好ましくは、下限が0.02倍)の範囲にあり、また、第2の微小平面部20の幅w2は、上記したピッチpの0.01〜0.3倍(好ましくは、下限が0.02倍、上限が0.2倍)の範囲にあり、w2≧w1であるのが好ましい。
この第1、第2の微小平面部19、20を設けることにより、製品に疵が付き難くなり、製品精度が更に上がる。なお、本実施例においては、第1、第2の微小平面部19、20の幅は小さいので無視し、溝16及び凸条17の断面形状を断面三角形として説明している(以下の実施例においても同様である)。
金属反射面13は、図2(A)に示すように、第1の透明樹脂で形成される成型母材(後述する)21の溝16の垂直面14に、選択的に鏡面処理を行って形成されている。
鏡面処理は、傾斜面15に沿った方向から傾斜面15が影になるようにして、垂直面14に向けてスパッターリング、金属蒸着、金属微粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射(以下、これらを「スパッターリング等」と称する場合もある)をすることにより行う。この鏡面処理には、高反射率を有する金属(例えば、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Cr(クロム)等)を用いており、垂直面14に形成される金属被膜25の表面が金属反射面13となる。
これにより、溝16の傾斜面15に鏡面が形成されるのを極力防止し、溝16の垂直面14に選択的に鏡面を形成することが可能となる。
一方、傾斜面15は、透明な成型母材21のままでよく、光透過性のよい均一な平面を有しているが、後述する成型母材21の製造に際し、型抜き抵抗を下げるため、傾斜面15に複数の凹凸(ディンプル)を形成する梨地処理(脱型表面処理の一例)を行うことが好ましい。
この傾斜面15は、図2(A)に示すように平面となっているが、図2(B)、(C)に示すように、傾斜面22、23を、上側の第1の微小平面部19の溝側端部(上端)と、下側の第2の微小平面部20の垂直面側端部(下端)とを結ぶ、仮想平面24に対して窪む凹面で構成することもできる。具体的には、以下の通りである。
図2(B)に示す傾斜面22は、断面湾曲又は円弧状の曲面で構成されている。
図2(C)に示す傾斜面23は、上側に形成された平面と、これに連接する下側に形成された曲面(断面湾曲又は円弧状)とで構成されている。
なお、傾斜面は、凹面であれば上記した形状に限定されるものではなく、例えば、2つ以上の複数の平面で構成することもでき、この場合、隣接する平面のなす角を、180度未満(例えば、120〜175度、好ましくは、下限が150度、上限が170度)となるように、構成することもできる。
これにより、図2(A)に示すように、平面状の傾斜面15の断面傾斜角度θ1を超える角度(例えば、θ1+(1〜10度))で、傾斜面15に沿って、垂直面14にスパッターリング等することで、傾斜面15に鏡面が形成されるのを更に防止し、溝16の垂直面14に選択的に鏡面を形成することが可能となる(図2(B)、(C)も同様)。このため、傾斜面15の仮想平面24に対する窪み量は、スパッターリング等の条件に応じて種々変更できる。
これによって、図1(A)、(B)において、立体像結像装置10の左下側から斜めに入光した対象物からの光L1、L2は、下側の金属反射面13のP1、P2で反射し、更に上側の金属反射面13のQ1、Q2で反射して、立体像結像装置10の上側に立体像を形成する。なお、本実施例においては、鏡面処理によって垂直面14に形成された金属被膜25の裏側(図1(A)、(B)では左側)を第1、第2の光制御パネル11の金属反射面13として使用したが、金属被膜25の表側(図1(A)、(B)では右側)を金属反射面として使用することもできる。
この立体像結像装置10の動作において、空気中から板材12へ入光する場合、及び板材12から空気中に出光する場合に、光の屈折現象、場合によって全反射現象を起こすので、これらを考慮して立体像結像装置10を使用する必要がある(以下の実施例においても同様である)。なお、傾斜面15はそのまま光通過面となる。
続いて、本発明の第1の実施例に係る立体像結像装置10の製造方法について、図3(A)〜(D)を参照しながら説明するが、第1の光制御パネル11の製造方法と第2の光制御パネル11の製造方法は同じであるので、第1の光制御パネル11の製造方法を主として説明する。
(第1工程)
図3(A)に示すように、板材12の表側に、傾斜面15と垂直面14とを有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17がそれぞれ平行配置された、第1の透明樹脂からなる成型母材21を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法によって製造する。この成型母材21を形成する第1の透明樹脂としては、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
成型母材21の寸法については、第1、第2の光制御パネル11の寸法と略同じであるが、前述の通り、溝16の部分が外広がりのテーパになっているので、更には傾斜面15に梨地処理を施すので、脱型性はよく、長尺の垂直面14を容易に得ることができる。なお、傾斜面15に梨地処理を施す方法としては、成型母材21を製造する型枠の、傾斜面15との当接面に複数の凹凸を形成する方法がある。
更に、成型母材21には、成型時に発生した残留応力を除去するためのアニーリング処理を行うことが好ましい。このアニーリング処理は、例えば成型母材21を、電気炉や熱風乾燥機、又は熱水槽(加熱溶媒)に所定時間入れることによって行う(以下の実施例においても同様である)。
(第2工程)
図2(A)、図3(B)に示すように、例えばスパッターリングによって、垂直面14を選択的に鏡面(金属反射面13)にする。
ここで、スパッターリングとは、真空中で不活性ガス(主にアルゴン)を導入し、ターゲットにマイナスの電圧を引加してグロー放電を起こさせ、不活性ガスをイオン化し(又は、イオン化しない原子状態で)、高速でターゲットの表面にガスイオンを衝突させ、ターゲットを構成する成膜材料(例えば、Ag、Al、Ni等)の金属粒子を弾き出し、勢いよく基材(ここでは、垂直面14)に付着させ堆積させる技術である。
このとき、ガスの流れ26を傾斜面15に沿って(傾斜面15に沿った方向(特定方向)から)、かつ傾斜面15が影になるようにして、垂直面14に向けてスパッターリング(金属粒噴射も含む)を行うと、傾斜面15には成膜材料が付着し難く、垂直面14に付着する。特に、傾斜面15の角度θ1が小さいほど、また、図2(B)、(C)に示した傾斜面22、23を採用するほど、選択的付着効率がよい。
なお、鏡面処理には、スパッターリングの代わりに、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を用いて、特定方向から金属照射を行い、垂直面14に金属被膜25を形成して、金属反射面13とすることもできる。
これによって、垂直面14の表面に金属被膜(金属反射膜)25が形成され、その表面が金属反射面13となり、第1の光制御パネル11が得られる(第2の光制御パネル11も同様)。
(第3工程)
図3(C)に示すように、第1工程及び第2工程を経て製造された第1の光制御パネル11を、溝16が上方に開口した状態で支持台27上に配置し、この第1の光制御パネル11の上に、前記した第2の透明樹脂からなる接着剤18を載せる。なお、接着剤18は液体(ゼリー状)である。
この接着剤18には、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
続いて、この第1の光制御パネル11上に、第2の光制御パネル11を、それぞれの金属反射面13が平面視して直交配置された状態で、溝16を向かい合わせて配置する。
そして、脱気状態(減圧状態、更には真空状態)で、第2の光制御パネル11をプレス28で第1の光制御パネル11に対して押圧し、第1、第2の光制御パネル11の溝16内に接着剤18を充填して(溝16を接着剤18で埋めて)、第1、第2の光制御パネル11を接合する。
このように、第1、第2の光制御パネル11の接合作業を、脱気状態で行うことで、内部に気泡が発生することを防止できる。なお、第1、第2の光制御パネル11の接合中に超音波等の振動を加えて(加振して)、内部に発生した気泡を除去することもできる。
なお、接着剤18には、熱可塑性樹脂からなる板状(シート状)のものを使用することもできる。
この場合、まず、第1の光制御パネル11の上に板状の接着剤18を載せ、更にこの接着剤18の上に第2の光制御パネル11を載せる。次に、脱気状態で、第2の光制御パネル11をプレス28で第1の光制御パネル11に対して押圧しながら、少なくとも接着剤18を加熱し軟化(更には溶融)させて、溝16を接着剤18で埋めた後、冷却する。
また、脱気状態で、溝16を向かい合わせて対向配置された第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11との間に、接着剤18を注入することもできる。この場合、接着剤18の注入部以外を封止する。
これによって、図3(D)に示す立体像結像装置10が完成する。
次に、図4(A)、(B)を参照しながら、本発明の第2の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置30について説明するが、前記した立体像結像装置10と同一部材には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
前記した立体像結像装置10は、第1、第2の光制御パネル11を別々に製造し、溝16を向かい合わせた状態で重ね合わせて形成したものである。一方、この立体像結像装置30は、第1の透明樹脂からなる板材(透明板材)31の表裏側(両側)に形成される溝32、33及び凸条34、35を、金型(図示しない)によって一体成型して、形成されたものである。
この立体像結像装置30は、中央に位置する板材31の表側(一側)に、垂直面36と傾斜面37を有する断面三角形の溝(第1の溝)32、及び隣り合う溝32によって形成される断面三角形の凸条(第1の凸条)34が、それぞれ平行配置され、板材31の裏側(他側)に、垂直面38と傾斜面39を有する断面三角形の溝(第2の溝)33、及び隣り合う溝33によって形成される断面三角形の凸条(第2の凸条)35が、それぞれ平行配置された、第1の透明樹脂からなる成型母材40を有している。
この板材31の表側に形成された溝32と、板材31の裏側に形成された溝33とは、平面視して直交(例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差した状態を含む)している。
溝32、33は、立体像結像装置10の溝16と同様の構成であり、凸条34、35は、立体像結像装置10の凸条17と同様の構成である。この溝32、33の垂直面36、38に、金属反射面13が形成されている。
この金属反射面13の高さをh1とすると、板材31の厚みTは、例えば、0.5×h1〜3×h1(更には、上限が1×h1)の範囲にあるのが好ましい。また、金属反射面13のピッチpに対する金属反射面13の高さh1のアスペクト比(h1/p)は0.8〜5の範囲にあるのが好ましい。
なお、溝32、33の内部は、第2の透明樹脂からなる充填剤18a(前記した接着剤18と同一成分)で埋められている(充填されている)。この溝32、33を埋めた充填剤(充填材)18aの表面は、特に処理せずにそのままの状態でもよく、また、必要に応じて硬化後、研削(研磨)してもよい。
また、充填材18aの表面に、例えば、第1の透明樹脂又は第2の透明樹脂からなる透明平板を配置することもできる。なお、透明平板は、凸条34、35の頂部(第1の微小平面部19)に当接してもよく、また、凸条34、35の頂部とは隙間を有してもよい。
このように、充填材18aの表面に透明平板を配置する場合、立体像結像装置を補強できるため、板材31の厚みTをより薄くできるので好ましい。
続いて、本発明の第2の実施例に係る立体像結像装置30の製造方法について、図5(A)〜(D)を参照しながら説明するが、前記した第1の実施例に係る立体像結像装置10の製造方法と同様の部分については、詳しい説明を省略する。
(第1工程)
図5(A)に示すように、板材31の両側に、断面三角形の溝32、33、及び隣り合う溝32、33によって形成される断面三角形の凸条34、35がそれぞれ形成され、かつ板材31の両側にそれぞれ形成された溝32、33が平面視して直交して配置された成型母材40を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法によって製造する。
この成型母材40は、前記した立体像結像装置10の成型母材21と同様、第1の透明樹脂によって形成されている。
(第2工程)
図5(B)に示すように、例えばスパッターリングによって、垂直面36を選択的に鏡面(金属反射面13)にする。具体的には、ガスの流れ26を傾斜面37に沿って(傾斜面37に沿った方向(特定方向)から)、かつ傾斜面37が影になるようにして、垂直面36に向けてスパッターリングを行う。なお、垂直面38も同様の方法で鏡面処理を行う。
この鏡面処理には、スパッターリングの代わりに、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を用いることもできる。
これによって、垂直面36の表面に金属被膜(金属反射膜)25が形成され、その表面が金属反射面13となり、立体像結像装置本体41が得られる(垂直面38も同様)。
(第3工程)
図5(C)に示すように、立体像結像装置本体41の上に、前記した第2の透明樹脂からなる充填剤18aを載せ、この充填剤18aで溝32を埋めて硬化させる。そして、立体像結像装置本体41を反転させ、立体像結像装置本体41の上に、前記した第2の透明樹脂からなる充填剤18aを載せ、この充填剤18aで溝33を埋めて硬化させる。
なお、使用する充填剤18aは液体(ゼリー状)である。
ここで、各溝32、33への充填剤18aの充填は、脱気状態で行うことが好ましい。また、各溝32、33への充填剤18aの充填の際(又は、充填後)には、平面化処理を行うことが好ましい。この平面化処理は、プレス等で押す場合、金型で成型する場合の他、切削又は研磨による場合や、液体の充填剤18a上に透明平板を配置する場合も含む。
これにより、図5(D)に示す露出面が平面となった平板状の立体像結像装置30が得られる。
以上、本発明を、実施例を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施例に記載の構成に限定されるものではなく、請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施例や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施例や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の立体像結像装置の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本発明に係る立体像結像装置の製造方法は、アスペクト比の比較的高い立体像結像装置を容易にかつ安価に製造できる。これによって、立体像結像装置を、映像を必要とする機器(例えば、医療機器、家庭電気製品、自動車、航空機、船舶等)で有効に利用できる。
10:立体像結像装置、11:第1、第2の光制御パネル、12:板材、13:金属反射面、14:垂直面、15:傾斜面、16:溝、17:凸条、18:接着剤、18a:充填剤、19:第1の微小平面部、20:第2の微小平面部、21:成型母材、22、23:傾斜面、24:仮想平面、25:金属被膜、26:ガスの流れ、27:支持台、28:プレス、30:立体像結像装置、31:板材、32、33:溝、34、35:凸条、36:垂直面、37:傾斜面、38:垂直面、39:傾斜面、40:成型母材、41:立体像結像装置本体
本発明は、立設状態で平行配置された多数の帯状の金属反射面(鏡面)群が平面視して直交配置された立体像結像装置の製造方法及び立体像結像装置に関する。
物体表面から発する光(散乱光)を用いて立体像を形成する装置として、例えば、特許文献1に記載の立体像結像装置(光学結像装置)がある。
この結像装置は、2枚の透明平板の内部に、この透明平板の一方の面に垂直に多数かつ帯状の金属反射面からなる光反射面を一定のピッチで並べて形成した第1、第2の光制御パネルを有し、この第1、第2の光制御パネルのそれぞれの光反射面が直交するように、第1、第2の光制御パネルの一面側を向い合わせて密着させたものである。
国際公開第2009/131128号公報 国際公開第2015/033645号公報 特開2012−247459号公報
特許文献1における、第1、第2の光制御パネルの製造に際しては、金属反射面が一面側に形成された一定厚みの板状の透明合成樹脂板やガラス板(以下、「透明板」ともいう)を、金属反射面が一方側に配置されるように多数枚積層して積層体を作製し、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出している。
このため、透明板に金属反射面を形成する作業において大型の蒸着炉を必要とし、しかも、1枚又は少数枚の透明板を蒸着炉に入れて脱気して高真空にした後、蒸着処理を行い、大気圧に開放して蒸着した透明板を取り出すという作業を百回以上繰り返す必要があり、極めて手間と時間のかかる作業であった。また、金属蒸着された透明板を積層して積層体を形成し、極めて薄い所定厚で切断する作業を行って、この積層体から第1、第2の光制御パネルを切り出し、更にこれら第1、第2の光制御パネルの切り出し面(両面)の研磨作業等を行う必要があるため、作業性や製造効率が悪かった。
そこで、特許文献2のように、平行な土手によって形成される断面四角形の溝が一面に形成され、この溝の対向する平行な側面に光反射部が形成された凹凸板材を備えた光制御パネルを2つ用意し、この2つの光制御パネルを、それぞれの光反射部を直交又は交差させた状態で向い合わせる方法が提案されている。
しかしながら、インジェクション成型時に、凹凸板材の土手の高さを高くすると(即ち、溝の深さを深くすると)脱型が極めて困難となるという問題があった。更に、平行溝の側面を鏡面化するのは、特許文献2の技術を使用しても難しく、製品にバラツキが多いという問題があった。
また、特許文献3には、立体像を形成する装置として、透明材料からなる基盤にそれぞれ2つの直交側面を有する複数の筒状体を突出させた2面コーナーリフレクタアレイ光学素子(即ち、光制御パネル)を、各直交側面が同一平面上にあるように筒状体の各々の上面同士にて上下に重ね合わせたリフレクタアレイ光学装置が開示されている。
特許文献3の光学装置においては、上下の筒状体を連接しているので、直交する反射面(以下、第1、第2の反射面という)の長さが長くなり、対象物からの集光範囲が広がるが、第1の反射面で反射した光は、第2の反射面で反射し、筒状体の端部から抜ける必要があるので、第1の反射面に有効に入光する光線の角度は限定され、明るい実像を形成することは困難であった。
また、隣り合う筒状体の隙間は空気であって、その隙間に透明樹脂で隙間を充填すること、また充填する樹脂に基盤となる透明合成樹脂と同一又は近似した屈折率のものを使用して、屈折率の相違による虹の発生を防止するという技術的思想は開示されていない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、製造が容易でより鮮明な立体像を得ることが可能な立体像結像装置の製造方法及び立体像結像装置を提供することを目的とする。
第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1の透明樹脂からなる板材の表側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の凸条がそれぞれ平行配置された成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
前記溝の垂直面に選択的に金属反射面を形成する第2工程と、
前記第1工程及び前記第2工程を経てそれぞれ製造された第1、第2の光制御パネルを、前記金属反射面が平面視して直交配置された状態で、前記溝を向かい合わせ、かつ前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる接着剤で前記第1、第2の光制御パネルの溝を埋めて、該第1、第2の光制御パネルを脱気状態で接合する第3工程とを有する。
第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第1の光制御パネルを下に、前記第2の光制御パネルを上にした状態で、前記第1の光制御パネルの上に前記接着剤を載せて、前記第2の光制御パネルをプレスで前記第1の光制御パネルに対して押圧して前記第1、第2の光制御パネルの溝内に前記接着剤が充填するのが好ましい。
第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1の透明樹脂からなる板材の両側に垂直面と傾斜面を有する断面三角形の第1、第2の溝、及び隣り合う前記第1、第2の溝によって形成される断面三角形の第1、第2の凸条がそれぞれ形成され、かつ前記板材の両側にそれぞれ形成された前記第1、第2の溝が平面視して直交配置される成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
前記成型母材の両側にある前記第1、第2の溝の前記垂直面に、選択的に金属反射面を形成する第2工程と、
前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる充填剤で前記第1、第2の溝を埋める第3工程とを有する。
第1、第2の立体像結像装置の製造方法において、前記断面三角形の凸条(又は第1、第2の凸条)の先部及び前記断面三角形の溝(又は第1、第2の溝)の底部にはそれぞれ第1、第2の微小平面部が設けられているのが好ましい。ここで、前記第1の微小平面部の幅w1は、前記金属反射面が形成されるピッチpの0.01〜0.2倍の範囲にあり、前記第2の微小平面部の幅w2は、前記ピッチpの0.01〜0.3倍の範囲にあるのが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂は、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であるのが好ましい。
また、第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記傾斜面は、該傾斜面の上端と下端を結ぶ仮想平面に対して窪んでいるのが好ましい。
そして、第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記金属反射面のピッチpに対する前記金属反射面の高さhの比(h/p)は0.8〜5の範囲にあることのが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記金属反射面の形成は、前記傾斜面に沿った方向から該傾斜面が影になるようにして、前記垂直面に向けてスパッターリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射をすることにより行うのが好ましい。また、傾斜面及び垂直面に金属めっき(金属蒸着)を行った場合、傾斜面の金属めっきをレーザー又は薬品等で除去することもできる。なお、以上の発明において、金属蒸着は垂直面にのみ行うのが好ましいが、凸条先端に形成された微小平面部にも金属反射面が形成された場合は、後処理で除去するのが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法及び立体像結像装置は、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1で製造された成型母材を使用し、平行に多数形成された溝(第1、第2の溝)が傾斜面と垂直面を有し断面三角形となって、溝の開放側に広くなるので、押型又は脱型が容易となり、(溝の高さ)/(溝の幅)で定義されるアスペクト比が比較的高い立体像結像装置を安価に製造できる。また、屈折率の相違による虹の発生や画像の歪を抑制、更には防止できる。
特に、第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1、第2の光制御パネルを、溝が向かい合うようにして重ね合わせるので、第1、第2の光制御パネルの金属反射面が近づき、対象物からの光の集光度合いが向上し、より鮮明な画像を得ることができる。
また、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、板材の両側に、断面三角形の第1、第2の溝、及び断面三角形の第1、第2の凸条がそれぞれ形成された成型母材を製造するので、第1、第2の溝及び第1、第2の凸条を一体的に製造でき、立体像結像装置の製造が容易になる。
(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)は同立体像結像装置の製造方法の第2工程における成型母材の凸条及び溝の部分拡大側面図、(B)、(C)はそれぞれ変形例に係る成型母材の凸条及び溝の部分拡大側面図である。 (A)〜(D)は同立体像結像装置の製造方法の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)〜(D)は同立体像結像装置の製造方法の説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1(A)、(B)を参照しながら、本発明の第1の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置10について説明する。
立体像結像装置10は、対となる第1、第2の光制御パネル(平行光反射パネル)11を有している。なお、図1(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11を下側に、第2の光制御パネル11を上側に、それぞれ配置している。この第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11は同一の構成を有しているので、同一の番号を付与する。
第1、第2の光制御パネル11はそれぞれ片側(表側)に(第1の光制御パネル11では上部に、第2の光制御パネル11では下部に)、立設状態で隙間を有して平行配置された多数の帯状の金属反射面13(鏡面)を備えている。具体的には、第1、第2の光制御パネル11はそれぞれ、第1の透明樹脂からなる板材(透明板材)12の表側に垂直面14及び傾斜面(非光反射面であって光透過面とするのが好ましい)15を有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17を備え、溝16の垂直面14に、金属反射面13が形成されている。なお、第1、第2の光制御パネル11の溝16及び凸条17はそれぞれ一定のピッチで平行に多数設けられている。
第1、第2の光制御パネル11は、金属反射面13が平面視して直交配置された状態(例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差配置された状態を含む)で、溝16を向かい合わせて接合され一体化されている。この向かい合わせた第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11との間には、第2の透明樹脂からなる接着剤18が配置されて、溝16の内部が接着剤18で埋められている(充填されている)。
なお、図1(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11の凸条17の上面と、第2の光制御パネル11の凸条17の下面とが、間隔S(例えば、0を超え5mm以下程度)を有して近接配置された状態を示しているが、当接配置された状態(隙間がない:0mm)でもよい。この間隔Sにも接着剤18が充填されている(間隔Sが接着剤18の層厚)。
この第1、第2の光制御パネル11の形状を構成する第1の透明樹脂と、溝16に充填する接着剤18となる第2の透明樹脂は、透明度の高い同じ種類の樹脂であることが好ましいが、透明度の高い異なる種類の透明樹脂であってもよい。
第1の透明樹脂としては、例えば、第2の透明樹脂よりも融点の高い熱可塑性樹脂であるゼオネックス(ZEONEX:登録商標、ガラス転移温度:120〜160℃、屈折率η1:1.535、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。また、第2の透明樹脂としては、例えば、ゼオノア(ZEONOR:登録商標、ガラス転移温度:100〜102℃、屈折率η2:1.53、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。
ここで、第1、第2の透明樹脂に同じ種類の熱可塑性樹脂を使用する場合、融点が同じであるため、第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11の間に、溶融状態の第2の透明樹脂が流し込まれることになる。このとき、第1、第2の光制御パネル11の第2の透明樹脂との接触部分の第1の透明樹脂が部分的に軟化(溶融)するおそれもあるが、第1の透明樹脂と第2の透明樹脂が境界部分で混ざり合うため、例えば、屈折率の平均化や、第1の透明樹脂と第2の透明樹脂の結合力を高めることができる。
また、第1、第2の透明樹脂に異なる種類の透明樹脂を使用する場合、屈折率が同一又は近似しているのが好ましい。即ち、第1の透明樹脂の屈折率η1と同一又は略等しい屈折率η2(例えば、±10%の範囲、即ち(0.9〜1.1)×η1の範囲、好ましくは下限が0.95×η1、上限が1.05×η1)を有する第2の透明樹脂を使用できる。
ここで、第1、第2の光制御パネル11を構成する第1の透明樹脂の屈折率に対し、第2の透明樹脂の屈折率を合わせる方法としては、例えば、異なる2種以上の樹脂を混合して屈折率を調整する方法がある(第1の透明樹脂も同様の方法で屈折率を調整できる)。
なお、第2の透明樹脂からなる接着剤18は、紫外線硬化型(例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレート、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートモノマー等の(メタ)アクリレート)、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であることが好ましい。また、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA:アクリル系樹脂)、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる(第1の透明樹脂も同様)。
第1、第2の光制御パネル11は、tを板材12の厚み、hを金属反射面13(凸条17)の高さとすると、例えば、t/hが0.5〜10の範囲にあるのが好ましい。ここで、(t+h)は0.5〜5mmの範囲で、hは例えば0.03〜3mmの範囲であるのが実用的であるが、本発明はこの数値に限定されない。
また、金属反射面13(垂直面14)と傾斜面15との角度θ1は15〜60度(好ましくは、上限を45度)の範囲にあるのが好ましいが、厚みtと高さhに応じて変えることができる。
更に、金属反射面13のピッチ(溝16の幅)pに対する金属反射面13の高さhの比であるアスペクト比(h/p)は0.8〜5(好ましくは、下限が2、上限が3.5)の範囲にあるのが好ましく、これによって、より高さの高い金属反射面13が得られる。
断面三角形の鋭角をなす凸条17の角部(先部、頂部)、及び断面三角形の鋭角をなす溝16の角部(底部)にはそれぞれ、第1、第2の微小平面部19、20が設けられている。
この第1の微小平面部19の幅w1は、金属反射面13が形成されるピッチpの0.01〜0.2倍(好ましくは、下限が0.02倍)の範囲にあり、また、第2の微小平面部20の幅w2は、上記したピッチpの0.01〜0.3倍(好ましくは、下限が0.02倍、上限が0.2倍)の範囲にあり、w2≧w1であるのが好ましい。
この第1、第2の微小平面部19、20を設けることにより、製品に疵が付き難くなり、製品精度が更に上がる。なお、本実施例においては、第1、第2の微小平面部19、20の幅は小さいので無視し、溝16及び凸条17の断面形状を断面三角形として説明している(以下の実施例においても同様である)。
金属反射面13は、図2(A)に示すように、第1の透明樹脂で形成される成型母材(後述する)21の溝16の垂直面14に、選択的に鏡面処理を行って形成されている。
鏡面処理は、傾斜面15に沿った方向から傾斜面15が影になるようにして、垂直面14に向けてスパッターリング、金属蒸着、金属微粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射(以下、これらを「スパッターリング等」と称する場合もある)をすることにより行う。この鏡面処理には、高反射率を有する金属(例えば、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Cr(クロム)等)を用いており、垂直面14に形成される金属被膜25の表面が金属反射面13となる。
これにより、溝16の傾斜面15に鏡面が形成されるのを極力防止し、溝16の垂直面14に選択的に鏡面を形成することが可能となる。
一方、傾斜面15は、透明な成型母材21のままでよく、光透過性のよい均一な平面を有しているが、後述する成型母材21の製造に際し、型抜き抵抗を下げるため、傾斜面15に複数の凹凸(ディンプル)を形成する梨地処理(脱型表面処理の一例)を行うことが好ましい。
この傾斜面15は、図2(A)に示すように平面となっているが、図2(B)、(C)に示すように、傾斜面22、23を、上側の第1の微小平面部19の溝側端部(上端)と、下側の第2の微小平面部20の垂直面側端部(下端)とを結ぶ、仮想平面24に対して窪む凹面で構成することもできる。具体的には、以下の通りである。
図2(B)に示す傾斜面22は、断面湾曲又は円弧状の曲面で構成されている。
図2(C)に示す傾斜面23は、上側に形成された平面と、これに連接する下側に形成された曲面(断面湾曲又は円弧状)とで構成されている。
なお、傾斜面は、凹面であれば上記した形状に限定されるものではなく、例えば、2つ以上の複数の平面で構成することもでき、この場合、隣接する平面のなす角を、180度未満(例えば、120〜175度、好ましくは、下限が150度、上限が170度)となるように、構成することもできる。
これにより、図2(A)に示すように、平面状の傾斜面15の断面傾斜角度θ1を超える角度(例えば、θ1+(1〜10度))で、傾斜面15に沿って、垂直面14にスパッターリング等することで、傾斜面15に鏡面が形成されるのを更に防止し、溝16の垂直面14に選択的に鏡面を形成することが可能となる(図2(B)、(C)も同様)。このため、傾斜面15の仮想平面24に対する窪み量は、スパッターリング等の条件に応じて種々変更できる。
これによって、図1(A)、(B)において、立体像結像装置10の左下側から斜めに入光した対象物からの光L1、L2は、下側の金属反射面13のP1、P2で反射し、更に上側の金属反射面13のQ1、Q2で反射して、立体像結像装置10の上側に立体像を形成する。なお、本実施例においては、鏡面処理によって垂直面14に形成された金属被膜25の裏側(図1(A)、(B)では左側)を第1、第2の光制御パネル11の金属反射面13として使用したが、金属被膜25の表側(図1(A)、(B)では右側)を金属反射面として使用することもできる。
この立体像結像装置10の動作において、空気中から板材12へ入光する場合、及び板材12から空気中に出光する場合に、光の屈折現象、場合によって全反射現象を起こすので、これらを考慮して立体像結像装置10を使用する必要がある(以下の実施例においても同様である)。なお、傾斜面15はそのまま光通過面となる。
続いて、本発明の第1の実施例に係る立体像結像装置10の製造方法について、図3(A)〜(D)を参照しながら説明するが、第1の光制御パネル11の製造方法と第2の光制御パネル11の製造方法は同じであるので、第1の光制御パネル11の製造方法を主として説明する。
(第1工程)
図3(A)に示すように、板材12の表側に、傾斜面15と垂直面14とを有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17がそれぞれ平行配置された、第1の透明樹脂からなる成型母材21を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法によって製造する。この成型母材21を形成する第1の透明樹脂としては、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
成型母材21の寸法については、第1、第2の光制御パネル11の寸法と略同じであるが、前述の通り、溝16の部分が外広がりのテーパになっているので、更には傾斜面15に梨地処理を施すので、脱型性はよく、長尺の垂直面14を容易に得ることができる。なお、傾斜面15に梨地処理を施す方法としては、成型母材21を製造する型枠の、傾斜面15との当接面に複数の凹凸を形成する方法がある。
更に、成型母材21には、成型時に発生した残留応力を除去するためのアニーリング処理を行うことが好ましい。このアニーリング処理は、例えば成型母材21を、電気炉や熱風乾燥機、又は熱水槽(加熱溶媒)に所定時間入れることによって行う(以下の実施例においても同様である)。
(第2工程)
図2(A)、図3(B)に示すように、例えばスパッターリングによって、垂直面14を選択的に鏡面(金属反射面13)にする。
ここで、スパッターリングとは、真空中で不活性ガス(主にアルゴン)を導入し、ターゲットにマイナスの電圧を引加してグロー放電を起こさせ、不活性ガスをイオン化し(又は、イオン化しない原子状態で)、高速でターゲットの表面にガスイオンを衝突させ、ターゲットを構成する成膜材料(例えば、Ag、Al、Ni等)の金属粒子を弾き出し、勢いよく基材(ここでは、垂直面14)に付着させ堆積させる技術である。
このとき、ガスの流れ26を傾斜面15に沿って(傾斜面15に沿った方向(特定方向)から)、かつ傾斜面15が影になるようにして、垂直面14に向けてスパッターリング(金属粒噴射も含む)を行うと、傾斜面15には成膜材料が付着し難く、垂直面14に付着する。特に、傾斜面15の角度θ1が小さいほど、また、図2(B)、(C)に示した傾斜面22、23を採用するほど、選択的付着効率がよい。
なお、鏡面処理には、スパッターリングの代わりに、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を用いて、特定方向から金属照射を行い、垂直面14に金属被膜25を形成して、金属反射面13とすることもできる。
これによって、垂直面14の表面に金属被膜(金属反射膜)25が形成され、その表面が金属反射面13となり、第1の光制御パネル11が得られる(第2の光制御パネル11も同様)。
(第3工程)
図3(C)に示すように、第1工程及び第2工程を経て製造された第1の光制御パネル11を、溝16が上方に開口した状態で支持台27上に配置し、この第1の光制御パネル11の上に、前記した第2の透明樹脂からなる接着剤18を載せる。なお、接着剤18は液体(ゼリー状)である。
この接着剤18には、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
続いて、この第1の光制御パネル11上に、第2の光制御パネル11を、それぞれの金属反射面13が平面視して直交配置された状態で、溝16を向かい合わせて配置する。
そして、脱気状態(減圧状態、更には真空状態)で、第2の光制御パネル11をプレス28で第1の光制御パネル11に対して押圧し、第1、第2の光制御パネル11の溝16内に接着剤18を充填して(溝16を接着剤18で埋めて)、第1、第2の光制御パネル11を接合する。
このように、第1、第2の光制御パネル11の接合作業を、脱気状態で行うことで、内部に気泡が発生することを防止できる。なお、第1、第2の光制御パネル11の接合中に超音波等の振動を加えて(加振して)、内部に発生した気泡を除去することもできる。
なお、接着剤18には、熱可塑性樹脂からなる板状(シート状)のものを使用することもできる。
この場合、まず、第1の光制御パネル11の上に板状の接着剤18を載せ、更にこの接着剤18の上に第2の光制御パネル11を載せる。次に、脱気状態で、第2の光制御パネル11をプレス28で第1の光制御パネル11に対して押圧しながら、少なくとも接着剤18を加熱し軟化(更には溶融)させて、溝16を接着剤18で埋めた後、冷却する。
また、脱気状態で、溝16を向かい合わせて対向配置された第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11との間に、接着剤18を注入することもできる。この場合、接着剤18の注入部以外を封止する。
これによって、図3(D)に示す立体像結像装置10が完成する。
次に、図4(A)、(B)を参照しながら、本発明の第2の実施例に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置30について説明するが、前記した立体像結像装置10と同一部材には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
前記した立体像結像装置10は、第1、第2の光制御パネル11を別々に製造し、溝16を向かい合わせた状態で重ね合わせて形成したものである。一方、この立体像結像装置30は、第1の透明樹脂からなる板材(透明板材)31の表裏側(両側)に形成される溝32、33及び凸条34、35を、金型(図示しない)によって一体成型して、形成されたものである。
この立体像結像装置30は、中央に位置する板材31の表側(一側)に、垂直面36と傾斜面37を有する断面三角形の溝(第1の溝)32、及び隣り合う溝32によって形成される断面三角形の凸条(第1の凸条)34が、それぞれ平行配置され、板材31の裏側(他側)に、垂直面38と傾斜面39を有する断面三角形の溝(第2の溝)33、及び隣り合う溝33によって形成される断面三角形の凸条(第2の凸条)35が、それぞれ平行配置された、第1の透明樹脂からなる成型母材40を有している。
この板材31の表側に形成された溝32と、板材31の裏側に形成された溝33とは、平面視して直交(例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差した状態を含む)している。
溝32、33は、立体像結像装置10の溝16と同様の構成であり、凸条34、35は、立体像結像装置10の凸条17と同様の構成である。この溝32、33の垂直面36、38に、金属反射面13が形成されている。
この金属反射面13の高さをh1とすると、板材31の厚みTは、例えば、0.5×h1〜3×h1(更には、上限が1×h1)の範囲にあるのが好ましい。また、金属反射面13のピッチpに対する金属反射面13の高さh1のアスペクト比(h1/p)は0.8〜5の範囲にあるのが好ましい。
なお、溝32、33の内部は、第2の透明樹脂からなる充填剤18a(前記した接着剤18と同一成分)で埋められている(充填されている)。この溝32、33を埋めた充填剤(充填材)18aの表面は、特に処理せずにそのままの状態でもよく、また、必要に応じて硬化後、研削(研磨)してもよい。
また、充填材18aの表面に、例えば、第1の透明樹脂又は第2の透明樹脂からなる透明平板を配置することもできる。なお、透明平板は、凸条34、35の頂部(第1の微小平面部19)に当接してもよく、また、凸条34、35の頂部とは隙間を有してもよい。
このように、充填材18aの表面に透明平板を配置する場合、立体像結像装置を補強できるため、板材31の厚みTをより薄くできるので好ましい。
続いて、本発明の第2の実施例に係る立体像結像装置30の製造方法について、図5(A)〜(D)を参照しながら説明するが、前記した第1の実施例に係る立体像結像装置10の製造方法と同様の部分については、詳しい説明を省略する。
(第1工程)
図5(A)に示すように、板材31の両側に、断面三角形の溝32、33、及び隣り合う溝32、33によって形成される断面三角形の凸条34、35がそれぞれ形成され、かつ板材31の両側にそれぞれ形成された溝32、33が平面視して直交して配置された成型母材40を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法によって製造する。
この成型母材40は、前記した立体像結像装置10の成型母材21と同様、第1の透明樹脂によって形成されている。
(第2工程)
図5(B)に示すように、例えばスパッターリングによって、垂直面36を選択的に鏡面(金属反射面13)にする。具体的には、ガスの流れ26を傾斜面37に沿って(傾斜面37に沿った方向(特定方向)から)、かつ傾斜面37が影になるようにして、垂直面36に向けてスパッターリングを行う。なお、垂直面38も同様の方法で鏡面処理を行う。
この鏡面処理には、スパッターリングの代わりに、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を用いることもできる。
これによって、垂直面36の表面に金属被膜(金属反射膜)25が形成され、その表面が金属反射面13となり、立体像結像装置本体41が得られる(垂直面38も同様)。
(第3工程)
図5(C)に示すように、立体像結像装置本体41の上に、前記した第2の透明樹脂からなる充填剤18aを載せ、この充填剤18aで溝32を埋めて硬化させる。そして、立体像結像装置本体41を反転させ、立体像結像装置本体41の上に、前記した第2の透明樹脂からなる充填剤18aを載せ、この充填剤18aで溝33を埋めて硬化させる。
なお、使用する充填剤18aは液体(ゼリー状)である。
ここで、各溝32、33への充填剤18aの充填は、脱気状態で行うことが好ましい。また、各溝32、33への充填剤18aの充填の際(又は、充填後)には、平面化処理を行うことが好ましい。この平面化処理は、プレス等で押す場合、金型で成型する場合の他、切削又は研磨による場合や、液体の充填剤18a上に透明平板を配置する場合も含む。
これにより、図5(D)に示す露出面が平面となった平板状の立体像結像装置30が得られる。
以上、本発明を、実施例を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施例に記載の構成に限定されるものではなく、請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施例や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施例や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の立体像結像装置の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本発明に係る立体像結像装置の製造方法は、アスペクト比の比較的高い立体像結像装置を容易にかつ安価に製造できる。これによって、立体像結像装置を、映像を必要とする機器(例えば、医療機器、家庭電気製品、自動車、航空機、船舶等)で有効に利用できる。
10:立体像結像装置、11:第1、第2の光制御パネル、12:板材、13:金属反射面、14:垂直面、15:傾斜面、16:溝、17:凸条、18:接着剤、18a:充填剤、19:第1の微小平面部、20:第2の微小平面部、21:成型母材、22、23:傾斜面、24:仮想平面、25:金属被膜、26:ガスの流れ、27:支持台、28:プレス、30:立体像結像装置、31:板材、32、33:溝、34、35:凸条、36:垂直面、37:傾斜面、38:垂直面、39:傾斜面、40:成型母材、41:立体像結像装置本体

Claims (9)

  1. 第1の透明樹脂からなる板材の表側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の凸条がそれぞれ平行配置された成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
    前記溝の垂直面に選択的に金属反射面を形成する第2工程と、
    前記第1工程及び前記第2工程を経てそれぞれ製造された第1、第2の光制御パネルを、前記金属反射面が平面視して直交配置された状態で、前記溝を向かい合わせ、かつ前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる接着剤で前記第1、第2の光制御パネルの溝を埋めて、該第1、第2の光制御パネルを脱気状態で接合する第3工程とを有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第1の光制御パネルを下に、前記第2の光制御パネルを上にした状態で、前記第1の光制御パネルの上に前記接着剤を載せて、前記第2の光制御パネルをプレスで前記第1の光制御パネルに対して押圧して前記第1、第2の光制御パネルの溝内に前記接着剤が充填することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の立体像結像装置の製造方法において、前記断面三角形の凸条の先部及び前記断面三角形の溝の底部にはそれぞれ第1、第2の微小平面部が設けられていることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  4. 第1の透明樹脂からなる板材の両側に垂直面と傾斜面を有する断面三角形の第1、第2の溝、及び隣り合う前記第1、第2の溝によって形成される断面三角形の第1、第2の凸条がそれぞれ形成され、かつ前記板材の両側にそれぞれ形成された前記第1、第2の溝が平面視して直交配置される成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
    前記成型母材の両側にある前記第1、第2の溝の前記垂直面に、選択的に金属反射面を形成する第2工程と、
    前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.9〜1.1倍の屈折率η2を有する第2の透明樹脂からなる充填剤で前記第1、第2の溝を埋める第3工程とを有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  5. 請求項4記載の立体像結像装置の製造方法において、前記断面三角形の第1、第2の凸条の先部及び前記断面三角形の第1、第2の溝の底部にはそれぞれ第1、第2の微小平面部が設けられていることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  6. 請求項3又は5記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第1の微小平面部の幅w1は、前記金属反射面が形成されるピッチpの0.01〜0.2倍の範囲にあり、前記第2の微小平面部の幅w2は、前記ピッチpの0.01〜0.3倍の範囲にあることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂は、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の立体像結像装置の製造方法において、前記傾斜面は、該傾斜面の上端と下端を結ぶ仮想平面に対して窪んでいることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の立体像結像装置の製造方法において、前記金属反射面のピッチpに対する前記金属反射面の高さhの比(h/p)は0.8〜5の範囲にあることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
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