JP2019045562A - 立体像結像装置の製造方法 - Google Patents

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誠 大坪
Makoto Otsubo
誠 大坪
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Abstract

【課題】製造が容易で明るく鮮明な立体像が得られる立体像結像装置の製造方法を提供する。【解決手段】それぞれ透明板材16の一側に、傾斜面と垂直面18とを有する断面三角形の複数の溝19、及び隣り合う溝19によって形成される断面三角形の複数の凸条がそれぞれ平行配置された第1、第2の光制御パネル12の成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型及びロール成型のいずれか1によって製造する第1工程と、各成型母材の溝19の垂直面18のみに選択的に鏡面を形成して、第1、第2の光制御パネル12の中間母材を製造する第2工程と、各中間母材を金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂42を各金型内に注入して溝19内に第2の透明樹脂42を充填し、各中間母材と第2の透明樹脂42を一体化して第1、第2の光制御パネル12を製造する第3工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、帯状の光反射面(鏡面)が平行に並べて配置された第1、第2の光制御パネル(又は第1、第2の光制御部)を、それぞれの光反射面が平面視して交差(直交)した状態で、隙間を有して又は隙間なく重ね合わせて(又は一体化して)形成する立体像結像装置の製造方法に関する。
物体表面から発する光(散乱光)を用いて立体像を形成する装置として、例えば、特許文献1に記載の立体像結像装置(光学結像装置)がある。
この結像装置は、2枚の透明平板の内部に、この透明平板の厚み方向に渡って垂直に多数かつ帯状で、金属反射面(鏡面)からなる光反射面を一定のピッチで並べて形成した第1、第2の光制御パネルを有し、この第1、第2の光制御パネルのそれぞれの光反射面が平面視して直交するように、第1、第2の光制御パネルの一面側を向い合わせて密着させたものである。
国際公開第2009/131128号公報 国際公開第2015/033645号公報
上記した第1、第2の光制御パネルの製造に際しては、金属反射面が一面側に形成された一定厚みの板状の透明合成樹脂板やガラス板(以下、「透明板」ともいう)を、金属反射面が一方側に配置されるように多数枚積層して積層体を作製し、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出している。
このため、透明板に金属反射面を形成する作業において大型の蒸着炉を必要とし、しかも、1枚又は少数枚の透明板を蒸着炉に入れて脱気して高真空にした後、蒸着処理を行い、大気圧に開放して蒸着した透明板を取り出すという作業を百回以上繰り返す必要があり、極めて手間と時間のかかる作業であった。また、金属蒸着された透明板を積層して積層体を形成し、極めて薄い所定厚で切断する作業を行って、この積層体から第1、第2の光制御パネルを切り出し、更にこれら第1、第2の光制御パネルの切り出し面(両面)の研磨作業等を行う必要があるため、作業性や製造効率が悪かった。
更に、特許文献1には、断面直角三角形の溝を有する第1、第2の光制御パネルを透明樹脂から作り、第1、第2の光制御パネルをその反射面を直交させて向かい合わせて密着して光学結像装置を提供することも記載されているが、反射面として全反射を利用するので、溝のアスペクト比も小さく、明るい結像を得ることが困難であるという問題があった。
そこで、特許文献2のように、平行な土手によって形成される断面四角形の溝が一面に形成され、この溝の対向する平行な側面に光反射部が形成された凹凸板材を備えた光制御パネルを2つ用意し、この2つの光制御パネルを、それぞれの光反射部を直交又は交差させた状態で向い合わせる方法が提案されている。
しかしながら、インジェクション成型時に、凹凸板材の土手の高さを高くすると(即ち、溝の深さを深くすると)脱型が極めて困難となるという問題があった。更に、平行溝の側面のみを均一に鏡面化するのは難しく、製品にバラツキが多いという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、製造が容易で、明るく鮮明な立体像を得ることが可能な立体像結像装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面を備える第1、第2の光制御パネルを、それぞれの前記帯状光反射面を平面視して直交させ、重ね合わせて配置する立体像結像装置の製造方法であって、
それぞれ透明板材の一側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の複数の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の複数の凸条がそれぞれ平行配置された前記第1、第2の光制御パネルの成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型及びロール成型のいずれか1によって製造する第1工程と、
前記各成型母材の前記溝の前記垂直面のみに選択的に鏡面(光反射面、例えば、金属反射面)を形成して、前記第1、第2の光制御パネルの中間母材を製造する第2工程と、
前記各中間母材を金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂を前記各金型内に注入して前記溝内に前記第2の透明樹脂を充填し、前記各中間母材と前記第2の透明樹脂を一体化(インサート成型)して前記第1、第2の光制御パネルを製造する第3工程とを有する。
また、前記目的に沿う第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面を備える第1、第2の光制御部を、それぞれの前記帯状光反射面を平面視して直交させて配置する立体像結像装置の製造方法であって、
それぞれ透明板材の一側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の複数の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の複数の凸条がそれぞれ平行配置された前記第1、第2の光制御部の成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型及びロール成型のいずれか1によって製造する第1工程と、
前記各成型母材の前記溝の前記垂直面のみに選択的に鏡面(光反射面、例えば、金属反射面)を形成して、前記第1、第2の光制御部の中間母材を製造する第2工程と、
対となる前記中間母材を、前記溝の前記垂直面同士が平面視して直交するように向かい合わせた状態で金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂を前記金型内に注入して前記溝内に前記第2の透明樹脂を充填し、対となる前記中間母材と前記第2の透明樹脂を一体化(インサート成型)して前記第1、第2の光制御部を形成する第3工程とを有する。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第2工程での前記垂直面への鏡面の選択形成は、前記傾斜面に沿った方向から該傾斜面に平行又は該傾斜面が影になるようにして、前記垂直面に向けてスパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射をすることにより行うことが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記各成型母材の前記傾斜面の下端と前記垂直面の下端との間には微小平面部が形成されていることが好ましい。
第1、第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記各成型母材の前記傾斜面は、前記垂直面の下端と前記凸条の上端とを連結する平面より窪んだ位置にそれぞれ形成された凹面、凹凸面又は多角面を有することが好ましい。
前記目的に沿う第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面を備える第1、第2の光制御部を、それぞれの前記帯状光反射面を平面視して直交させて配置する立体像結像装置の製造方法であって、
透明板材の両側に、傾斜面と垂直面を有する断面三角形の複数の第1、第2の溝、及び隣り合う前記第1、第2の溝によって形成される断面三角形の複数の第1、第2の凸条がそれぞれ形成され、かつ前記透明板材の両側にそれぞれ形成された前記第1、第2の溝の前記垂直面同士が平面視して直交して配置される成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型、又はロール成型によって製造する第1工程と、
前記成型母材の両側にある前記第1、第2の溝の前記垂直面のみに選択的に鏡面(光反射面、例えば、金属反射面)を形成して、中間母材を形成する第2工程と、
前記中間母材を金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂を前記金型内に注入して前記溝内に前記第2の透明樹脂を充填し、前記中間母材と前記第2の透明樹脂を一体化(インサート成型)して前記第1、第2の光制御部を形成する第3工程とを有する。
第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第2工程での前記垂直面への鏡面の選択形成は、前記傾斜面に沿った方向から該傾斜面に平行又は該傾斜面が影になるようにして、前記垂直面に向けてスパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射をすることにより行うことが好ましい。
第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第1、第2の溝の前記傾斜面の下端と前記垂直面の下端との間には微小平面部が形成されていることが好ましい。
第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第1、第2の溝の前記傾斜面は、前記垂直面の下端と前記凸条の上端とを連結する平面より窪んだ位置にそれぞれ形成された凹面、凹凸面又は多角面を有することが好ましい。
第1〜第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂の屈折率η2は、前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.8〜1.2倍(より好ましくは、0.9〜1.1倍、さらに好ましくは、0.95〜1.05倍)の範囲にあることが好ましい。
第1〜第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂の融点は、前記第1の透明樹脂の融点より低いことが好ましい。
第1〜第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、プレス成型、インジェクション成型及びロール成型のいずれか1で製造された成型母材が使用され、成型母材には傾斜面と垂直面を有する複数の溝が平行に形成されている。この溝は開放側に広くなるので、押型又は脱型が容易となり、(溝の深さ)/(溝の幅)で定義されるアスペクト比の高い立体像結像装置を比較的安価に製造できる。
また、溶融した第2の透明樹脂を金型内で中間母材の溝内に充填することにより、溝内を第2の透明樹脂で簡単かつ確実に埋めて一体化(インサート成型)することができ、中間母材と第2の透明樹脂との密着性に優れる。
傾斜面に沿った方向から傾斜面に平行又は傾斜面が影になるようにして、垂直面に向けてスパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を行った場合、垂直面のみに金属被膜を形成して、選択的に鏡面化することができる。
また、溝の傾斜面の下端と垂直面の下端との間に微小平面部が形成されている場合や、溝の傾斜面が、垂直面の下端と凸条の上端とを連結する平面より窪んだ位置にそれぞれ形成された凹面、凹凸面又は多角面を有する場合は、垂直面への鏡面の選択形成として、スパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を行う際に、垂直面の下端まで確実に鏡面を形成できると共に、傾斜面に鏡面が形成されることを効果的に防ぐことができる。特に、傾斜面に微小な凹凸(例えば、梨地処理等の疵)が形成されている場合、第2の透明樹脂との密着性を高め、溝を第2の透明樹脂で隙間なく埋めることができる。この結果、傾斜面と第2の透明樹脂との界面における光の散乱を防止できる
第2の透明樹脂の屈折率η2が、第1の透明樹脂の屈折率η1の0.8〜1.2倍の範囲にある場合、界面での屈折の影響を小さくして、全反射や分光等の発生を防ぐことができ、歪みの少ない明るく鮮明な立体像が得られる高品質な立体像結像装置を製造できる。
第2の透明樹脂の融点が、第1の透明樹脂の融点より低い場合、第2の透明樹脂の充填時に、中間母材(第1の透明樹脂)の形状を保ったまま、溝を確実に埋めることができ、成型の安定性に優れる。
(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法によって製造された立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ同製造方法の第1工程及び第2工程を示す正断面図である。 (A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ同製造方法の第2工程の変形例を示す部分拡大説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ同製造方法の第3工程を示す正断面図及び側断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ同製造方法によって製造された第1、第2の光制御パネルの正断面図及び側断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法によって製造された立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 同製造方法の第3工程を示す平面図である。 (A)、(B)はそれぞれ図7のA−A線矢視断面図及びB−B線矢視断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明の第3の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法によって製造された立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ同立体像結像装置の製造方法の第1工程を示す正断面図及び側断面図である。 (A)、(B)はそれぞれ同立体像結像装置の製造方法の第2工程を示す正断面図及び側断面図である。 同製造方法の第3工程を示す正断面図である。 同製造方法の第3工程を示す側断面図である。
続いて、本発明の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1(A)、(B)に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法によって製造された立体像結像装置10は、それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面11を備える第1、第2の光制御パネル12を、それぞれの帯状光反射面11を平面視して直交(又は例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差)させて、重ね合わせて形成されている。第1、第2の光制御パネル12は当接、又は近接させて配置されるが、透明接着剤層15を介して接合され、一体化されることが好ましい。なお、第1、第2の光制御パネル12は上下対となっており、同一の構成を有しているので、同一の符号を付している。
この立体像結像装置10の製造にあっては、まず、図2(A)に示すように、それぞれ透明板材16の表側(一側)に、傾斜面17と垂直面18とを有する断面三角形の複数の溝19、及び隣り合う溝19によって形成される断面三角形の複数の凸条20がそれぞれ所定ピッチwで平行配置された第1、第2の光制御パネル12の成型母材22を第1の透明樹脂を原料として、インジェクション成型(又はプレス成型若しくはロール成型)によって製造する。この第1の透明樹脂として、比較的融点の高い熱可塑性樹脂(例えば、ゼオネックス(ZEONEX:登録商標、ガラス転移温度:120〜160℃、屈折率η1:1.535、シクロオレフィンポリマー))を使用するのが好ましい。その他、透明樹脂としては、ポリメチルメタルクレート(アクリル系樹脂)、非晶質フッ素樹脂、PMMA、光学用ポリカーボネイト、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂を使用することができるが、特に融点、透明度の高いものを使用するのが好ましい。
各成型母材22は、成型後、アニーリング処理を行って、残留応力等を除去するのが好ましい。また、図2(A)に示すように、溝19の傾斜面17の下端と垂直面18の下端との間、及び溝19の傾斜面17の上端と垂直面18の上端との間には、それぞれ微小平面部23、24が形成されている。微小平面部23、24の幅は、例えば、凸条20のピッチwの0.01〜0.1倍程度とするのがよい。このような微小平面部23、24を形成することにより、溝19、及び凸条20の形状安定性に優れ、寸法管理の信頼性にも優れる。
なお、溝19の深さdは、(0.8〜5)wとするのが好ましい。これによってアスペクト比(鏡面の高さd/鏡面のピッチw)が0.8〜5の光反射面が得られる(以上、第1工程)。
次に、図2(B)に示すように、各成型母材22の溝19の垂直面18のみに選択的に鏡面(金属反射面27)を形成して、傾斜面17には鏡面を形成せず、透明の状態を保持する処理を行う。この垂直面18への鏡面の選択形成は、傾斜面17に沿った斜め方向から、傾斜面17に平行又は傾斜面17が影になるようにして、真空中又は低圧下で、垂直面18に向けてスパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射、その他の方法で金属粒子を照射することにより行う。この場合、金属粒子の照射方向26(角度θ2)は、僅少の範囲で傾斜面17の角度θ1より寝かせる(即ち、θ1>θ2)ことが好ましい。このとき、溝19の傾斜面17の下端と垂直面18の下端との間に微小平面部23が形成されているので、傾斜面17に金属粒子が付着することを減らし又は無くしながら、垂直面18の下端まで斑なく金属粒子を照射することができる。
以上の処理によって、垂直面18のみが鏡面化されて金属反射面27(第1、第2の光制御パネル12の帯状光反射面11となる垂直光反射面)が形成され、第1、第2の光制御パネル12の中間母材28が製造される(以上、第2工程)。
なお、本実施の形態においては、成型母材22の溝19の傾斜面17が平面であるため、僅少の範囲ではあるが、垂直面18の鏡面化中に傾斜面17にも金属粒子が付着することがある。そこで、図3(A)、(B)に示すように、垂直面18の下端と凸条20の上端とを連結する平面(図3(A)、(B)中の二点鎖線)より窪んだ位置に形成された多角面や円弧状の凹面を有する傾斜面29、30とすることもできる。また、図3(C)、(D)に示すように、複数の微小な凹凸(疵)からなる凹凸面を有する傾斜面31、32とすることもできる。この場合も、凹凸面は垂直面18の下端と凸条20の上端とを連結する平面より窪んで形成される。このように凸条20の内側に窪む多角面、凹面、凹凸面を有する傾斜面29、30、31、32の成型及び脱型は容易であり、垂直面18の鏡面化中に傾斜面29、30、31、32に金属粒子が付着することを効果的に防止できる。なお、複数の微小な凹凸からなる凹凸面は、成型母材22の成型に用いられる金型の製造時に、傾斜面31、32を形成する金型部分の表面に、予めショットブラスト処理や梨地処理等を行って複数の微小な凸凹を形成しておき、成型時にそれを成型母材22となる第1の透明樹脂の表面に転写することにより、簡単に形成することができる。凹凸の凹部の形状は、図3(C)、(D)に示したような多角面状や球面状に限らず、適宜、選択することができる。なお、凹凸(疵)は規則的に形成しても不規則に形成してもよい。また、凹凸の凹部の大きさや粗さは、適宜、選択することができるが、5〜50μm、好ましくは10〜30μm程度である。なお、この凹凸は平面状の傾斜面の表面だけでなく、図3(A)、(B)に示した多角面や凹面を有する傾斜面29、30の表面にも組み合わせて形成することができる。
以上説明した多角面、凹面、凹凸面を有する傾斜面は、他の実施の形態においても同様に採用することができる。なお、以下の図面上で、平面として記載した傾斜面においても、平面以外の多角面、凹面、凹凸面を含むものとする。
次に、図4(A)、(B)に示すように、各中間母材28を溝19が形成された面を上向きにして金型35内に設置する。金型35は下型36と上型37に分かれており、下型36には中間母材28が収容される凹部38が形成されている。また、上型37には中間母材28の上面(溝19が形成された面)を隙間を空けて覆う凹部39が形成され、上型37の上壁40には凹部39(溝19)と連通する樹脂注入孔41が設けられている。
下型36の凹部38に中間母材28を収容し、上型37で蓋をして型締めした後、樹脂注入孔41から溶融した第2の透明樹脂42を各金型35内に注入し、溝19内に第2の透明樹脂42を充填して硬化させる。これにより、各中間母材28と第2の透明樹脂42を一体化して、図5(A)、(B)に示す第1、第2の光制御パネル12が得られる(以上、第3工程)。このとき、図4(A)、(B)に示したように、中間母材28の上面が凹部39で覆われているので、第2の透明樹脂42は溝19から溢れるように充填され、図5(A)、(B)に示したように、凸部20の微小平面部24も第2の透明樹脂42で覆われる。これにより、第1、第2の光制御パネル12の表面43に段差や凹凸が発生することを防ぎ、表面43を平面化することができるが、必要に応じて、切削や研磨等により、表面43を平面化処理することが好ましい。なお、図3(A)、(B)、(C)、(D)で説明したように、溝の傾斜面が多角面、凹面、又は凹凸面を有する場合、その傾斜面と、溝に充填される第2の透明樹脂との密着性を高め、溝を第2の透明樹脂で隙間なく埋めることができる。特に、傾斜面に複数の凹凸が形成されたものはアンカー効果を高めることができる。
第2の透明樹脂42としては、例えば、ゼオノア(ZEONOR:登録商標、ガラス転移温度:100〜102℃のもの、屈折率η2:1.53、シクロオレフィンポリマー)を使用するのが好ましいが、その他の透明樹脂で、融点が第1の透明樹脂の融点より低く、透明度が高く、屈折率が第1の透明樹脂と同一又は近似するものであれば代替可能である。例えば、第2の透明樹脂42の屈折率η2は、第1の透明樹脂の屈折率η1の0.8〜1.2倍(より好ましくは、0.9〜1.1倍、さらに好ましくは、0.95〜1.05倍)の範囲にあることが好ましいが、これに限定されるものではない(以下の実施の形態においても同様)。
また、金型は、中間母材28の溝19に第2の透明樹脂42を充填でできるものであればよく、下型と上型の構造や分割位置は、本実施の形態に限られるものではない。本実施の形態では、樹脂注入孔41を上型37の上壁40に設けたが、樹脂注入孔の形状、大きさ、数、配置等は、適宜、選択することができる。例えば、溝19の長手方向の端部から第2の透明樹脂42を充填できるように、下型の周壁に樹脂注入孔を設けてもよい。なお、下型又は上型には、第2の透明樹脂42がスムーズに充填できるように、図示しないエアーベントやガスベントが適宜、設けられる。
以上のようにして形成された第1、第2の光制御パネル12の帯状光反射面11となる金属反射面(垂直光反射面)27同士が直交するようにして(つまり、各中間母材28の溝19の垂直面18同士が平面視して直交するように)、第1、第2の光制御パネル12を重ね合わせ、透明樹脂等を用いて密封(例えば、真空状態で)接合することにより、透明接着剤層15を介して一体化された図1(A)、(B)の立体像結像装置10が完成する。
第1、第2の光制御パネル12の接合には、第1、第2の透明樹脂より融点が低く、かつ第1、第2の透明樹脂と屈折率が同一又は近似する第3の透明樹脂か、第1、第2の透明樹脂と屈折率が同一又は近似する透明接着剤が好適に用いられる。第3の透明樹脂、或いは透明接着剤の屈折率η3は、例えば、第1の透明樹脂の屈折率η1の0.8〜1.2倍(より好ましくは、0.9〜1.1倍、さらに好ましくは、0.95〜1.05倍)の範囲にあることことが好ましいが、これに限定されるものではない。
この立体像結像装置10の動作を、図1(A)、(B)を参照して説明すると、図示しない対象物からの光L1はP11から第2の光制御パネル12に進入し、金属反射面27からなる帯状光反射面11のP12で反射する。P12で反射した光は第1の光制御パネル12に進入し、金属反射面27からなる帯状光反射面11のP13で反射し、P14の位置で第1の光制御パネル12から空中に出て行き結像する。ここで、図1(B)のQ11で第2の透明樹脂42から第1の透明樹脂に、図1(A)のS11で第1の透明樹脂から第2の透明樹脂42に入光するが、第1、第2の透明樹脂の屈折率が略同じであるので、全反射や分光等の現象は起こらず、屈折の影響も極めて小さい。また、第1、第2の光制御パネル12の間にも透明接着剤層15が存在するが、第1、第2の透明樹脂の屈折率η1、η2と略同じ屈折率を有し、厚さも薄い(5〜50μm)ことにより、透明接着剤層15を通過する際の屈折の影響は極めて小さく、全反射等の現象は起こらない。なお、P11、P14の位置でも屈折を起こすが、P11、P14の屈折は相殺する。また、図1(A)、(B)では、垂直面18に形成された金属被膜の表面(図1では左)が金属反射面27(帯状光反射面11)として機能する場合について説明したが、金属被膜の裏面(図1では右)も光反射面として機能するので、金属被膜の裏側(図1では右)から進入する光によっても、同様に結像する。
なお、図1(A)、(B)では、第1、第2の光制御パネル12の裏側(溝19が形成されていない面)同士が接するように重ねて接合したが、表側(表面43)同士を重ねて接合してもよいし、表側と裏側が接するように重ねて接合してもよい。いずれの場合も、完成した立体像結像装置によって立体像を形成することができる。
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法を説明する。
図6(A)、(B)に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法によって製造された立体像結像装置45は、それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面11を備える第1、第2の光制御部46、47を、それぞれの帯状光反射面11を平面視して直交させて配置して形成されている。
まず、第1の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法と同様に、図2(A)、(B)に示す第1工程、第2工程を経て、第1、第2の光制御部46、47の中間母材28を製造する。
次に、図7、図8(A)、(B)に示すように、対となる中間母材28を、帯状光反射面11となる金属反射面27(溝19の垂直面18)同士が平面視して直交するように向かい合わせて積層した状態で金型50内に設置する。金型50は下型51と上型52に分かれており、下型51には下側の中間母材28と、上側の中間母材28の一部(例えば、下半分)が収容される凹部53が形成されている。また、上型52には上側の中間母材28の残りの部分(例えば、上半分)を覆う凹部54が形成されている。このように、下型51の凹部53に上側の中間母材28の一部が収容される構造とすることにより、積層された状態の上下の中間母材28が位置ずれすることなく、下型51に保持される。その後、上型52で蓋をして型締めすることにより、上下の中間母材28全体が金型50で覆われる。
下型51の周壁55には、下側及び上側の中間母材28の溝19の長手方向の端部と連通するように樹脂注入孔56、57が設けられており、各樹脂注入孔56、57から溶融した第2の透明樹脂58を金型50内に注入し、溝19内に第2の透明樹脂58を充填して硬化させることにより、対となる中間母材28と第2の透明樹脂58を一体化して、図6(A)、(B)に示したように、第1、第2の光制御部46、47が一体化された立体像結像装置45が完成する(以上、第3工程)。
なお、第1の透明樹脂、第2の透明樹脂の素材は、第1の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法と同様である。
また、金型は、各中間母材28の溝19に第2の透明樹脂58を充填でできるものであればよく、下型と上型の構造や分割位置、樹脂注入孔の形状、大きさ、数、配置等は、適宜、選択することができる。特に、溝19同士は互いに交差する位置で連通しているので、各溝19に対して樹脂注入孔を設ける必要はない。例えば、樹脂注入孔56、57のいずれか一方を省略してもよいし、本実施の形態のように、溝19の長手方向の両端側に樹脂注入孔56、57を設ける代わりに、一端側のみに樹脂注入孔を設けてもよい。また、下型と上型の分割位置によっては、下側の中間母材28の溝19に連通する樹脂注入孔のみを下型に設け、上側の中間母材28の溝19に連通する樹脂注入孔を上型に設けてもよい。なお、下型又は上型には、第2の透明樹脂58がスムーズに充填できるように、図示しないエアーベントやガスベントが適宜、設けられる。
この立体像結像装置45の動作を、図6(A)、(B)を参照して説明すると、図示しない対象物からの光L2はP21から第2の光制御部47に進入し、金属反射面27からなる帯状光反射面11のP22で反射する。P22で反射した光は第1の光制御部46に進入し、金属反射面27からなる帯状光反射面11のP23で反射し、P24の位置で第1の光制御部46から空中に出て行き結像する。ここで、図6(B)のQ21で第1の透明樹脂から第2の透明樹脂58に、Q22で第2の透明樹脂58から第1の透明樹脂に、図6(A)のS21で第1の透明樹脂から第2の透明樹脂58に、S22で第2の透明樹脂58から第1の透明樹脂に入光するが、第1、第2の透明樹脂の屈折率が略同じであるので、全反射や分光等の現象は起こらず、屈折の影響も極めて小さい。なお、P21、P24の位置でも屈折を起こすが、P21、P24の屈折は相殺する。また、図6(A)、(B)では、垂直面18に形成された金属被膜の裏面(図6では左)が金属反射面27として機能する場合について説明したが、金属被膜の表面(図6では右)も光反射面として機能するので、金属被膜の表側(図6では右)から進入する光によっても、同様に結像する。
続いて、本発明の第3の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法を説明する。
図9(A)、(B)に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法によって製造された立体像結像装置60は、1枚の透明板材61の一側(表側)に立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面62を備えた第1の光制御部63を有し、他側(裏側)に立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面64を備えた第2の光制御部65を有しており、第1、第2の光制御部63、65の帯状光反射面62、64を平面視して直交させて配置して形成されている。
この立体像結像装置60を製造する際は、まず、第1の透明樹脂(屈折率η1)を原料として、インジェクション成型(又はプレス成型若しくはロール成型)によって成型を行い、図10(A)、(B)に示した成型母材74を製造する。図9(A)、(B)、図10(A)、(B)に示すように、成型母材74は、透明板材61の一側(表側)に、傾斜面66と垂直面67を有する断面三角形の複数の第1の溝68が所定ピッチで平行配置され、透明板材61の他側(裏側)に、傾斜面69と垂直面70を有する断面三角形の複数の第2の溝71が所定ピッチで平行配置されている。そして、隣り合う第1の溝68の間には断面三角形の複数の第1の凸条72が形成され、隣り合う第2の溝71の間には断面三角形の複数の第2の凸条73が形成されている。更に、第1、第2の溝68、71の垂直面67、70同士が平面視して直交して配置されている。なお、第1、第2の溝68、71の深さ、及び第1、第2の凸条72、73のピッチは、それぞれ第1の実施の形態の溝19の深さ、及び凸条20のピッチと同様である。また、成型母材74の原料となる第1の透明樹脂は第1の実施の形態の第1の透明樹脂と同様のものが好適に用いられる。そして、成型後は、第1の実施の形態と同様に、アニーリング処理を行って、残留応力等を除去するのが好ましい(以上、第1工程)。
なお、図10(A)、(B)に示すように、第1の溝68の傾斜面66の下端と垂直面67の下端との間(第1の溝68の底部)、第2の溝71の傾斜面69の下端と垂直面70の下端との間(第2の溝71の底部)にはそれぞれ微小平面部75が形成され、第1の溝68の傾斜面66の上端と垂直面67の上端との間(第1の凸条72の頂部)、第2の溝71の傾斜面69の上端と垂直面70の上端との間(第2の凸条73の頂部)にはそれぞれ微小平面部76が形成されている。この微小平面部75、76の幅は、第1の実施の形態における微小平面部23、24と同様である。
次に、図11(A)、(B)に示すように、成型母材74の第1、第2の溝68、71の垂直面67、70に選択的に鏡面(金属反射面79、80)を形成する。鏡面の形成は、第1の実施の形態と同様に、スパッタリング等により金属粒子を照射する方法が好適に用いられる。このときの傾斜面66、69の角度θ1と、金属粒子の照射方向77、78(角度θ2)との関係も第1の実施の形態と同様である。これにより、図9(A)、(B)に示した第1、第2の光制御部63、65の帯状光反射面62、64となる金属反射面79、80が形成され、中間母材81が製造される(以上、第2工程)。
次に、図12、図13に示すように、中間母材81を金型83内に設置する。金型83は下型84と上型85に分かれており、それぞれに中間母材81が収容される凹部86、87が形成されている。なお、中間母材81の裏面(下面)、及び表面(上面)は、それぞれ隙間を空けて各凹部86、87で覆われており、下型84の周壁88には、中間母材81の第2の溝71の長手方向の端部と連通するように樹脂注入孔89が設けられ、上型85の上壁90には凹部87(第1の溝68)と連通する樹脂注入孔91が設けられている。
下型84の凹部86に中間母材81を収容し、上型85で蓋をして型締めした後、樹脂注入孔89、91から溶融した第2の透明樹脂92を金型83内に注入し、第1、第2の溝68、71内に第2の透明樹脂92を充填して硬化させることにより、中間母材81と第2の透明樹脂92を一体化して、図9(A)、(B)に示したように、第1、第2の光制御部63、65が一体化された立体像結像装置60が完成する(以上、第3工程)。このとき、図12、図13に示したように、中間母材81の裏面(下面)、及び表面(上面)と、各凹部86、87との間に隙間が設けられているので、第2の透明樹脂92は第1、第2の溝68、71から溢れるように充填され、図9に示したように、第1、第2の凸部72、73の微小平面部76も第2の透明樹脂92で覆われる。これにより、第1、第2の光制御部63、65の表面93、94に段差や凹凸が発生することを防ぎ、表面93、94を平面化することができるが、必要に応じて、切削や研磨等により、表面93、94を平面化処理することが好ましい。
なお、本実施の形態では、図12に示したように、中間母材81の両側に支持突起95を設けておき、これを下型84の周壁88の上端部に形成した支持凹部96で支持することにより、中間母材81の裏面(下面)と凹部86との間に隙間を形成したが、支持突起95及び支持凹部96の形状、数、配置等は適宜、選択することができる。
また、金型は、中間母材81の第1、第2の溝68、71に第2の透明樹脂92を充填できるものであればよく、下型と上型の構造や分割位置、樹脂注入孔の形状、大きさ、数、配置等は、適宜、選択することができる。例えば、本実施の形態では、樹脂注入孔91を上型85の上壁90に設けたが、上型の周壁に、中間母材81の第1の溝68の長手方向の端部と連通するように樹脂注入孔を設けてもよい。なお、下型又は上型には、第2の透明樹脂92がスムーズに充填できるように、図示しないエアーベントやガスベントが適宜、設けられる。
この立体像結像装置60の動作を、図9(A)、(B)を参照して説明すると、図示しない対象物からの光L3はP31から第2の光制御部65に進入し、金属反射面80からなる帯状光反射面64のP32で反射する。P32で反射した光は第1の光制御部63に進入し、金属反射面79からなる帯状光反射面62のP33で反射し、P34の位置で第1の光制御部63から空中に出て行き結像する。ここで、図9(B)のQ31で第2の透明樹脂92から第1の透明樹脂に、図9(A)のS31で第1の透明樹脂から第2の透明樹脂92に入光するが、第1、第2の透明樹脂の屈折率が略同じであるので、全反射や分光等の現象は起こらず、屈折の影響も極めて小さい。なお、P31、P34の位置でも屈折を起こすが、P31、P34の屈折は相殺する。また、図9(A)、(B)では、第1、第2の溝68、71の垂直面67、70に形成された金属被膜の表面(図9では左)が金属反射面79、80として機能する場合について説明したが、金属被膜の裏面(図9では右)も光反射面として機能するので、金属被膜の裏側(図9では右)から進入する光によっても、同様に結像する。
本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
上記実施の形態では、中間母材の溝が形成された面のみを覆うように第2の透明樹脂を充填したが、溝が形成されていない中間母材の外周まで第2の透明樹脂を充填してもよい。これにより、中間母材を全体的に第2の透明樹脂で覆うことができ、中間母材と第2の透明樹脂との接触面積を増加させて、確実に一体化することができる。
また、本発明では、第1、第2の光制御パネル(又は第1、第2の光制御部)の複数の帯状光反射面がそれぞれ直線状(平行)で、平面視して直交するように配置される立体像結像装置の製造方法について説明したが、第1、第2の光制御パネル(又は第1、第2の光制御部)の帯状光反射面として、基準点Xを中心にして放射状に配置された放射状光反射面と、平面視して基準点Xに重なる基準点Yを中心にして同心円状に配置された同心円状光反射面を有する立体像結像装置の製造に対しても適用することができる。この場合、放射状光反射面が、直線状に形成されるのに対し、同心円状光反射面は、基準点Yを中心とする同心円に沿って湾曲しているが、平面視して光反射面同士が交差する点では、両者は直交している。よって、上記実施の形態と同様に、立体像を結像させることができる。
10:立体像結像装置、11:帯状光反射面、12:第1、第2の光制御パネル、15:透明接着剤層、16:透明板材、17:傾斜面、18:垂直面、19:溝、20:凸条、22:成型母材、23、24:微小平面部、26:照射方向、27:金属反射面(垂直光反射面)、28:中間母材、29、30、31、32:傾斜面、35:金型、36:下型、37:上型、38、39:凹部、40:上壁、41:樹脂注入孔、42:第2の透明樹脂、43:表面、45:立体像結像装置、46:第1の光制御部、47:第2の光制御部、50:金型、51:下型、52:上型、53、54:凹部、55:周壁、56、57:樹脂注入孔、58:第2の透明樹脂、60:立体像結像装置、61:透明板材、62:帯状光反射面、63:第1の光制御部、64:帯状光反射面、65:第2の光制御部、66:傾斜面、67:垂直面、68:第1の溝、69:傾斜面、70:垂直面、71:第2の溝、72:第1の凸条、73:第2の凸条、74:成型母材、75、76:微小平面部、77、78:照射方向、79、80:金属反射面、81:中間母材、83:金型、84:下型、85:上型、86、87:凹部、88:周壁、89:樹脂注入孔、90:上壁、91:樹脂注入孔、92:第2の透明樹脂、93、94:表面、95:支持突起、96:支持凹部

Claims (11)

  1. それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面を備える第1、第2の光制御パネルを、それぞれの前記帯状光反射面を平面視して直交させ、重ね合わせて配置する立体像結像装置の製造方法であって、
    それぞれ透明板材の一側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の複数の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の複数の凸条がそれぞれ平行配置された前記第1、第2の光制御パネルの成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型及びロール成型のいずれか1によって製造する第1工程と、
    前記各成型母材の前記溝の前記垂直面のみに選択的に鏡面を形成して、前記第1、第2の光制御パネルの中間母材を製造する第2工程と、
    前記各中間母材を金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂を前記各金型内に注入して前記溝内に前記第2の透明樹脂を充填し、前記各中間母材と前記第2の透明樹脂を一体化して前記第1、第2の光制御パネルを製造する第3工程とを有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  2. それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面を備える第1、第2の光制御部を、それぞれの前記帯状光反射面を平面視して直交させて配置する立体像結像装置の製造方法であって、
    それぞれ透明板材の一側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の複数の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の複数の凸条がそれぞれ平行配置された前記第1、第2の光制御部の成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型及びロール成型のいずれか1によって製造する第1工程と、
    前記各成型母材の前記溝の前記垂直面のみに選択的に鏡面を形成して、前記第1、第2の光制御部の中間母材を製造する第2工程と、
    対となる前記中間母材を、前記溝の前記垂直面同士が平面視して直交するように向かい合わせた状態で金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂を前記金型内に注入して前記溝内に前記第2の透明樹脂を充填し、対となる前記中間母材と前記第2の透明樹脂を一体化して前記第1、第2の光制御部を形成する第3工程とを有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第2工程での前記垂直面への鏡面の選択形成は、前記傾斜面に沿った方向から該傾斜面に平行又は該傾斜面が影になるようにして、前記垂直面に向けてスパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射をすることにより行うことを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1記載の立体像結像装置の製造方法において、前記各成型母材の前記傾斜面の下端と前記垂直面の下端との間には微小平面部が形成されていることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1記載の立体像結像装置の製造方法において、前記各成型母材の前記傾斜面は、前記垂直面の下端と前記凸条の上端とを連結する平面より窪んだ位置にそれぞれ形成された凹面、凹凸面又は多角面を有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  6. それぞれ立設状態で隙間を有して平行配置された複数の帯状光反射面を備える第1、第2の光制御部を、それぞれの前記帯状光反射面を平面視して直交させて配置する立体像結像装置の製造方法であって、
    透明板材の両側に、傾斜面と垂直面を有する断面三角形の複数の第1、第2の溝、及び隣り合う前記第1、第2の溝によって形成される断面三角形の複数の第1、第2の凸条がそれぞれ形成され、かつ前記透明板材の両側にそれぞれ形成された前記第1、第2の溝の前記垂直面同士が平面視して直交して配置される成型母材を、第1の透明樹脂からプレス成型、インジェクション成型、又はロール成型によって製造する第1工程と、
    前記成型母材の両側にある前記第1、第2の溝の前記垂直面のみに選択的に鏡面を形成して、中間母材を形成する第2工程と、
    前記中間母材を金型内に設置し、溶融した第2の透明樹脂を前記金型内に注入して前記溝内に前記第2の透明樹脂を充填し、前記中間母材と前記第2の透明樹脂を一体化して前記第1、第2の光制御部を形成する第3工程とを有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  7. 請求項6記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第2工程での前記垂直面への鏡面の選択形成は、前記傾斜面に沿った方向から該傾斜面に平行又は該傾斜面が影になるようにして、前記垂直面に向けてスパッタリング、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射をすることにより行うことを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  8. 請求項6又は7記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第1、第2の溝の前記傾斜面の下端と前記垂直面の下端との間には微小平面部が形成されていることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第1、第2の溝の前記傾斜面は、前記垂直面の下端と前記凸条の上端とを連結する平面より窪んだ位置にそれぞれ形成された凹面、凹凸面又は多角面を有することを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂の屈折率η2は、前記第1の透明樹脂の屈折率η1の0.8〜1.2倍の範囲にあることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1記載の立体像結像装置の製造方法において、前記第2の透明樹脂の融点は、前記第1の透明樹脂の融点より低いことを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
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