JP2011089985A - 原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための方法および構造 - Google Patents

原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための方法および構造 Download PDF

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Abstract

【課題】互いに対向する二つの傾斜側壁を持つ特徴づけ構造によって原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための方法を得る。
【解決手段】任意の高さ(h1、h2、h3)に対応する前記二つの傾斜側壁を分離する少なくとも一つの実際の側方距離(CD1、CD2、CD3)が既知である。探針(205)によって傾斜側壁(202、203)の表面をスキャンするステップ、なお、このスキャニングは、探針(205)が垂直にのみ振動しながら実行され、任意の高さに対して、二つの傾斜側壁(202、203)を分離する側方距離を測定するステップ、なお、この測定は、特徴づけ構造(200)の外形と探針(205)の外形のコンボリューションを取り込むものであり、そして測定側方距離および実際の側方距離(CD1、CD2、CD3)の関数として探針(205)の特徴的な寸法(D)を決定するステップからなる。
【選択図】図7

Description

本発明は、原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための方法、およびその方法を具現するための特徴づけ構造に関する。
原子間力顕微鏡法(またはAFM)は、1980年代から開発されてきた、原子レベルでの解像度を達成可能なスキャニング顕微鏡法の技術である。走査型トンネル顕微鏡法とは対照的に、原子間力顕微鏡法は、伝導性のある表面のイメージ形成に限られていない。そのため、絶縁材料、半導体、また、生物学的性質の試料に特に適当である。この技術は、例えば、マイクロエレクトロニクス産業または生物学などの、多くの分野に応用されている。従来の原子間力顕微鏡の重要な構成要素はプローブであり、これは、支持端部で結合されたカンチレバーからなり、反対側端部に、観察すべき面あるいは物体へ向けられる探針を持つ。カンチレバーの長さは、概して数十または数百マイクロメートルのレベルであり、探針は数十ナノメートルの曲率半径も持つ。このようなプローブは、概してシリコンからなり、従来の写真平版技術によって製造できる。プローブの探針が面へ向けて移動されると、探針は、化学的な、「ヴァンデルヴァールス」、静電気的な、および/あるいは磁気的な、引力あるいは反発力の影響を受ける。観察すべき物体の面を探針によってスキャンしている間にこれらの力を測定すると、その像を再構成することが可能である。探針と対象物との間で作用する力の測定は、複数の異なる方式で実行できる。最も単純で最も古い技術(静的AFM)、特に光学的手段によれば、一端で固定されて探針を支持するカンチレバーの変形のみが観察される。これらの光学手段は、概して、斜め入射でカンチレバーの反射面を照らすレーザ・ダイオード、そして反射ビームを受け、その位置に敏感な検出器からなり、この検出器は、カンチレバーの変形によるビームの方位の変化を検出可能である。感度は、カンチレバーを基本モードの一つで振動させ、力勾配によって生じる共振周波数での振動を観察することによって改善できる(動的AFM)。この振動は、サポートに結合された圧電チューブを用いて発生させる。
従来の標準型探針は円錐形状を持つが、この種の探針は、試験において丘および谷の隆起がないトポグラフィのみを許容することを理解すべきである。
この課題への一つの既知の解決策は、CD(「クリティカル・ディメンション」)探針として知られる複雑な形状の探針を利用することであり、複雑なトポグラフィ、特に突出部を持つトポグラフィのディメンションの測定が可能である。図1(a)は、一例として単純な円錐探針2による、突出部のないトポグラフィ1の試験の原理を示す。図1(b)は、この探針2を用いて、キャビティまたは突出部のある外形3を試験することの困難性を説明する。この探針は、突出部の下位にあるゾーン4に接触できない。図1(c)は、(突出部の下位のトポグラフィに接触するよう、裾広がりの端部が象の足形である)複雑な外形の裾広CD探針5を利用する、突出部を持つトポグラフィの試験の原理を示す。裾広探針5の構造は、突出部を持つ複雑なトポグラフィを試験することを可能にする。
単純な探針および複雑な探針の両方に提示された課題は、使用される探針の(外形および寸法の)一体的な特徴づけに関わるものである。この特徴づけ過程は、測定値の精度および再現性のために重要である。
既知の方式においては、対象物の3次元描写を可能にする複雑な外形のCD探針の特徴づけは、シリコンから製造された二つの別個な特徴づけ構造を使用して実行される。第一の構造は、探針の全径を測定することを可能にし、そして第二の構造は、外形を測定する
ことを可能にする。
図2(a)から図2(d)は、複雑な外形を持つ裾広探針10の全径を測定する方法を説明する。複雑な外形のこの探針10は、二つの側面の突出先端11および12からなり、概して円形あるいは楕円形の断面を持つ。探針10の全径は、相互に突出する二つの側面の先端11および12を分離する幅L2に対応する。換言すれば、探針の全径は、探針10のすべての水平断面における最大径に対応する。探針の直径の測定が可能な第一の構造13は、シリコンから製造された面15に直立する、比較的に滑らかな垂直側壁を持つ、シリコンから製造されたライン14からなる。特徴づけ構造13は、頭辞語VPS(「バーティカル・パラレル・ストラクチャ」)によっても示す。このVPS構造のライン14の幅L1は予め較正されており、前記構造は、探針の全径を測定するよう機能する。より詳しくは、ライン14の寸法L1が既知であり、この構造13を、複雑なジオメトリーの探針10によってスキャン(あるいは走査)すれば、ライン17を得ることができる。測定後の(図2(b)に示す)バーチャル・サイズLは、ライン14の幅L1と探針L2の実際の幅との和である。これは、較正構造13に対する探針10のコンボリューションとして知られる(すなわち、プローブを使用してどの対象物の寸法を測定する場合でも、測定値には、プローブの外側エンベロープの寸法が含まれる)。したがって、探針10が追う変位輪郭は、幅LがL1ではなくL1+L2の長方形である。そのことから、探針の絶対サイズL2=L−L1を導き出すことができる。より詳しくは、探針10と構造13との(図2(c)に示す)接触点p1が高さz1にあると考えるなら、保持されるx座標は、構造の縁に対して直径の半分L2/2のオフセットに対応する座標x1である(AFM測定の基準枠または基準点は、実際、二つの突出先端11および12を通る円形あるいは楕円形断面の中心Cである)。対称性の理由で、同じ高さz1にある構造の反対側にも同じことが言える。このようにxおよびzで較正構造13全体をスキャンし、(図2(d)に示す)測定処理の終わりに、図2(b)に示すバーチャル・ライン17の長方形を得る。これは、較正構造13に対する探針10のコンボリューションに対応し、得られた最終的な幅は、L=L1+L2である。したがって、そこから探針の直径L2=L−L1を導き出す。
図3(a)から図3(c)は、図3(a)に示す第二の特徴づけ構造18によって、幾何学的に複雑な裾広探針10の左右側を測定し、画像化し、そして特徴を表し、そのことによって、特徴変数を用いる量的な方式で、この探針の外形を得る方法を説明する。図3(b)は、各々、並べて配置することでキャビティ21を形成した、二つの特徴づけ構造18の左右部分を示す。IFSR構造(「孤立裾広がりシリコン・リッジ」)として知られる構造18は、垂直なリエントラント形状を持つ。探針10の外形の非常に正確な再構築を得るには、探針10の異なる領域が特徴づけ構造18に接触することが非常に重要である。理想的には、この接触点は、探針の側の各々に対して一意的である。したがって、鍵となる過程は、構造と探針との間で二つの接触点を発生させることであり、これは、探針の幾何学的に一体的な特徴づけを可能にする。実質的に点接触である二つの接触点を得るために、構造18のエッジ19および20は、10nm未満の曲率半径を得るよう僅かに上げられて狭くなっている(図3(b)を参照)。したがって、探針10と構造18との接触点は、実質的に点接触であると考えてもよい。その変位中に探針10が追う輪郭は、(キャビティの外形、そしてそれの突出部に対するデコンボリューションによる)探針の外形の測定を可能とする。探針の再構築を、図3(c)において説明する。一対の座標(xi、zi)は、探針と特徴づけ構造18の末端19との間の特定な接触点piに対応する(図3(c)の例におけるiは、1から3の変数である)。探針10を、特徴づけ構造18の全体を通して移行させ、これらの座標の対すべてを表すことによって、探針10の左側の外形を測定することが可能である(曲線22を参照)。探針10の右側にも、対称的に同じオペレーションを実行する。探針がキャビティ21内を徐々に変位するとき、接触点の座標(xi、zi)の遷移を測定することによって、外形は再構築される。この座標の遷移によって形成される曲線が、デコンボリューションの対象である。探針と特徴づけ構造との接触を
可能にする特徴づけ構造18の隆起部の末端19または20は、可能な限り接触が点接触であるよう極度に狭くなければならない。これなしで、測定値の正確さおよび再現性が高品質になることはない。
注目すべきことは、二つの特徴づけ構造(図2(a)に示す構造13、そして図3(a)に示す構造18)に対して、十分な再構築精度を確保するために輪郭の測定サンプリングが十分(1ナノメートルにつき典型的に少なくとも一点)でなければならない。
三次元の物体を測定するために、複雑な外形の裾広がりAFM探針に最も頻繁に使用される(以降、用語「スキャン」によって示すすべてのケースにおける)スキャニング・モードは、CD(「クリティカル・ディメンション」)モードである。概して、探針は、三つの空間方向において、圧電チューブによって制御され、水平に、また垂直に振動してもよい。図4aに図解するように、裾広探針10は、パターン28の平面で実質的に水平な表面23および24を、垂直に振動すること(両矢印25)によってスキャンし、そして同じパターン28の実質的に垂直な側壁26および27を、水平に振動すること(両矢印29)によってスキャンする。フィードバックは、探針のカンチレバーの振幅を介して生成される。面に接触する探針によって維持される力勾配に因る共振周波数における変化を観察すると、作動原理は、垂直および水平な振動に対して同じである。CDモードの利点は、水平な振動により、パターンの側壁を正確にスキャンできることである。
しかしながら、非常に狭いトレンチを特徴づけることを望む場合、CDモードには特定な欠点がある。より詳しくは、水平振動中、探針10は、第一の側壁を測定しているとき、他方の側壁に接する可能性がある。測定すべき側壁に対向する側壁に探針がこのように接触してしまうことは、当然、測定に障害をもたらす。この現象を、図5aに図解する。この図は、約30ナノメートル程度の直径を持つ裾広探針を用いたCDモードで測定された(各々が約40ナノメートル程度の幅を持つ)一連の狭いトレンチの形状を示す。明らかに、40nmのトレンチ内で30nmの直径が水平に振動することは、誤った測定値を生じる、というリスクを冒す。このため、図5aは、(測定すべき側壁の深さおよび外形の両方に関して)測定すべきトレンチの実際の形状に全く対応しない形状で、インターラプション30を示す。
この問題に対する一つの既知の解決策は、DT(「ディープ・トレンチ」)タイプ・スキャニング・モードを用いることからなる。このモードでは、共振周波数が(典型的に約30kHzで)CDモードの場合と同じ探針が、垂直にのみ振動する。その結果、CDモードよりも、より狭いトレンチをスキャンできる。この現象を、図5bに図解する。この図は、約30ナノメートル程度の直径を持つ裾広探針を用いたDTモードで測定した(各々が約40ナノメートル程度の幅を持つ)一連の狭いトレンチの形状を示す。図4bに図解したように、裾広探針10は、垂直に振動すること(両矢印31)によって、パターン28の平面で実質的に水平な表面23および24をスキャンできる。対照的に、同じパターン28の実質的に垂直な側壁26および27をスキャンすることはできない。それは注目に値する。DTモードおよびCDモードの両方に対しては、(スキャニング頻度が課され、そしてCDまたはDTモードほど正確に測定値を得ることができない、いわゆる「タッピング」モードのように)スキャニング頻度が固定されない。サンプリング周波数のみが課される。換言すれば、各測定中、探針は、生来の振動に戻るため、面に接近するときに発生する引力あるいは反発力の影響による混乱がない。「原子間力顕微鏡法による側壁のイメージング方法」(1994年5月9日付け応用物理学レター64(19))の文書には、二つのモード、(一つの空間的なディメンションにおける探針の振動を示すために、この文書に用語1Dで表す)DT、そして(二つの空間的なディメンションにおける探針の振動を示すために、この文書に用語2Dで表す)CDの説明がある。
しかしながら、DTモードにも、特定な困難がある。主要な欠点は、探針の水平振動を制御せずに、90°の側壁26および27のスキャンは不可能である、という事実である。したがって、図2(a)に示すVPS特徴づけ構造は使用できない。より詳しくは、測定を実行するためにDTモードを用いるなら、一貫性のために、そして探針の特徴づけと構造の測定との間に測定オフセットを生成しないために、探針の特徴づけの間、同じモードを使用するのが適当である。
さらに、CDモードに使用されるVPS特徴づけ構造は、明らかに、円錐あるいは円柱タイプの標準探針に適応されていないことに注意すべきである。
この文脈において、本発明の目的は、原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための方法を提供することであり、DTモードにおいて、あらゆるタイプ(裾広で複雑な、円錐あるいは円柱の外形)のAFM探針を正確に特徴づけることを可能にする。
このために、本発明は、相互に対向する二つの傾斜側壁を持つ特徴づけ構造によって、原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための方法を提供する。前記構造の任意の高さに対応して二つの傾斜側壁を分離する少なくとも一つの実際の側方距離が既知であるとき、前記方法は、次のステップからなる。
− 探針によって構造の傾斜側壁の表面をスキャンするステップ。このスキャニングは、探針が垂直にのみ振動しながら実行される。
− 任意の高さhに対して、二つの傾斜側壁を分離する側方距離を測定するステップ。この測定は、特徴づけ構造の外形と探針の外形のコンボリューションを取り込む。
− 測定側方距離および実際の側方距離の関数として、探針の特徴的な寸法を決定するステップ。
「垂直にのみ振動する探針」は、DTモードにおけるAFM探針の作動であると理解すべきである。
「コンボリューション」は、実行された測定で探針の外側エンベロープの寸法を取り入れること、と理解すべきである。したがって、コンボリューションを取り込む測定は、特徴づけ構造の寸法を実測することではない。
本発明の結果として、VPS特徴づけ構造(垂直側壁を持つ構造)が、有利に、傾斜側壁を持つ構造で置換されるため、垂直のみに振動する探針は、斜面をスキャンすることが可能である。傾斜側壁を持つこの特徴づけ構造は、任意の高さに対して両傾斜側壁を結合する少なくとも一つの既知の幅(例えばCDモードで作動する較正探針で構造を較正することによって得られた幅および高さ)を持つ。したがって、実寸法のこの対(幅、高さ)を、同じ任意の高さで実行された特徴づけ構造のAFM測定に加えて、AFM探針の特徴的な寸法を決定するために使用する。この特徴的な寸法は、典型的に、裾広探針のケースでは探針の全径(探針のすべての水平断面の最大径)、円柱探針のケースでは探針の直径(水平円形断面の直径)、あるいは円錐探針のケースでは探針の末端の曲率半径である。楕円形断面のケースでは、直径が楕円の長軸によって置換される。
時間経過に応じて本発明による方法を繰り返すことによって、特徴づけられるべき探針の損耗をモニターすることが可能である。
本発明による方法は、DTモードにおけるAFM探針の、数オングストローム程度での
、非常に正確な特徴づけを可能にする。したがって、このモードを用いて構造を測定すると、測定精度の改善が得られる。(実際、正確な測定値を得るためには、少なくとも探針の直径をデコンボリュートすることが必要である。)
本発明による方法は、さらに、CDモードにおける既知の特徴づけが裾広探針の特徴づけのみを可能にするのに対し、種々のタイプの探針、裾広、円柱あるいは円錐探針を特徴づけることを可能にする。
最後に、DTモードにおける探針の特徴づけは、CDモードよりも、より高速なスキャニング・モードである。これは、製造の点で、計測器の効率を改善するものである。
また、本発明による方法は、次の技術的に可能な特徴の一つ以上を、単独に、あるいは組み合わせで持つことができる。
− 任意の高さにおける傾斜側壁間の少なくとも一つの実際の側方距離は、特徴づけられるべき探針とは異なる較正探針で実行される原子間力顕微鏡法測定によって決定される。この較正探針は、水平および垂直に振動する既知の寸法および外形を持つ複雑な外形の裾広探針である。(「裾広探針」は、円形あるいは楕円形断面の二つの側方突出端からなる裾広がりの末端を持つ、象の足形をした複雑な外形の探針である、と理解すべきである。)
− 測定は、複数の任意の高さに対して実行され、そして各々の高さは、前記傾斜した二つの側壁を分離する既知の実際の側方距離に対応する。
− 前記特徴的な寸法は、
○ 複雑な外形の特徴づけされるべき裾広探針のケースでは探針のすべての水平円形断面における最大径、
○ 円柱探針のケースでは探針の水平円形断面の直径、そして
○ 円錐探針のケースでは探針の末端の曲率半径である。
− 任意の高さに対応する前記二つの傾斜側壁を分離する実際の側方距離を、同じ高さに対する二つの傾斜側壁を分離する測定側方距離から減算することによって、前記直径が得られる。
− 前記特徴的な寸法の変化を時間の関数としてモニターするためには、時間経過に応じて測定を繰り返す。
本発明の目的は、また、本発明による方法を実現するための、原子間力顕微鏡の探針を特徴づける構造でもある。この構造は、サブストレート上に製造され、サブストレートの主平面に対して厳密に0°と90°との間の角度θで傾いた第一の側壁、そしてサブストレートの主平面に対して第一の側壁と同じ角度で傾いた第二の側壁からなり、これら第一および第二の側壁は相互に対向する。
また、本発明による構造は、次の技術的に可能な特徴の一つ以上を、単独に、あるいは組み合わせで持つことができる。
特に有利な方式で、本発明による構造は、次のものからなる。
− サブストレートに実質的に平行な上側ベース、そしてサブストレートに実質的に平行な下側ベースを持つ第一の要素。なお、前記第一および第二の傾斜側壁が、上側ベース
を下側ベースに結合する。
− 第一の要素の下方、そしてサブストレートの上方に位置する第二の要素。なお、第二の要素は実質的に垂直な側壁を持つ。
第一および第二の傾斜側壁と下側ベースとの結合は、開き角度θで突出する二つの部分を形成する。
このようなアレンジメントは、単体のこの同じ構造を、探針の直径および外形の両方を特徴づけるために使用することを可能にする。このことは、実行すべきスキャニング・ライン数を最小化できるので、時間の節約を提供する。 図2(a)から図2(d)、そして図3(a)から図3(c)を参照して説明した、特徴づけのための既知の方法の欠点の一つは、二つの異なる特徴づけ構造(VPSおよびIFSR)を必要とし、外形の測定に関する不確実性が、各々の構造に関連する不確実性の組み合わせである、ということに注意すべきである。
特に有利な実施例によれば、第一の要素が第一の物質から製造され、そして第二の要素が、第一の物質とは異なる第二の物質から製造されるため、第一および第二の物質は、相互に対して選択的に蝕刻することが可能である。より詳しくは、IFSR構造から隆起する突出部、特に10nm未満の曲率半径を持つものは、製造が困難である。このことは注目に値する。より詳しくは、あまりにも大きな曲率半径は、デコンボリューション中に到達されるべき探針の外形の正確な再構築を許容しない。本発明による構造は、マイクロエレクトロニクスにおける従来のステップ、リソグラフィおよびエッチングを実行することによって製造できる。したがって、本発明による構造の上下部分を製造するために、エッチング・ステップ中に相互に対して非常に選択的に蝕刻が可能な二つの物質を用いることは、探針の外形のより詳細な特徴づけを達成するために、構造の両側に「鋭利な」角度を得ることを可能にする。
第一の物質は、SiまたはSiGeであってよい。
第一の物質および第二の物質は、次の対の一つから各々選択できる。
− 第一の物質に対してSiおよび第二の物質に対してSiGe。
− 第一の物質に対してSiGeおよび第二の物質に対してSi。
− 第一の物質に対してSiおよび第二の物質に対してSiO
有利に、第二の要素の高さは、特徴づけられるべき探針の有益な部分の高さよりも大きいように選択される。
円錐外形の原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるための本発明による構造のケースでは、円錐の開き角度をθ1とするとき、角度θが、90°−θ1よりも小さいように選択されることが好ましい。
傾斜側壁を持つ部分の高さは、試験されるべき探針の曲率半径よりも厳密に大きいように選択されることが好ましい。
本発明の更なる特徴および利点を、添付図面を参照する以下の非限定的な説明によって明らかにする。
(a)から(c)は、分析されるトポグラフィの性質に応じて、二つのタイプの探針でトポグラフィを試験するための原理を概略的に図解する。 (a)から(d)は、複雑な外形の裾広探針の全径を測定するための既知の方法を図解する。 (a)から(c)は、複雑な外形の裾広探針の外形を測定するための既知の方法を図解する。 CDスキャニング・モードの原理を図解する。 DTスキャニング・モードの原理を図解する。 CDモードでのスキャニングによって得られる、狭いトレンチの測定値を示す。 DTモードでのスキャニングによって得られる、狭いトレンチの測定値を示す。 図6は、本発明による方法の異なるステップを示す。 図7は、本発明による方法を具現するための特徴づけ構造の作用原理を示す。 複数の測定値に応じて特徴づけられる探針の直径の変化を示す。 複数の測定値に応じて特徴づけられる探針の直径の変化を示す。 本発明による特徴づけ構造の第一の実施例を示す。 本発明による特徴づけ構造の第二の実施例を示す。 (a)および(b)は、図8bに示す構造を製造するための原理を図解する。 円錐探針に対して本発明による構造を使用するための原理を図解する。 (a)から(d)は、探針の有益な高さを特徴づける機能として、本発明による構造の異なる構成を図解する。 本発明による構造によって、円錐探針の外形を再構築するための、そしてそれの曲率半径を確認するための方法を図解する。 本発明による構造を具現するための方法の、一例の異なるステップを概略的に図解する。
すべての図における共通要素は、同じ参照番号を持つ。
図1から図5bは、上記において、従来の技術を参照するために既に用いた。
図6は、本発明による方法100の異なるステップを示す。
本発明による方法は、(裾広がり、円錐あるいは円柱外形の)異なる外形を持つAFM探針の特徴づけを可能にする方法である。より具体的には、上記に従来の技術を参照して言及したように、原子間力顕微鏡法には、測定探針が垂直および水平の両方に振動するCD(「クリティカル・ディメンション」)タイプ・モードとは対照的に、狭いトレンチの測定に特に有効な、DT(「ディープ・トレンチ」)として知られる測定モードが存在する。DTモードでは、探針は垂直にのみ振動する。本発明による方法の目的は、DTモードで測定探針を効率的に、そして速く特徴づけることを可能にすることである。(情報として、DTモードで探針の測定を実行した場合、この探針は、探針の特徴づけと、特徴づけられるべき構造の測定との間で測定オフセットを生成しないよう、DTモードで特徴づけられなければならなかった。)
本発明による方法は、図7に示すような特徴づけ構造200を用いる。以下、正規直交座標(Oxyz)を基準とし、平面(Oxz)はシートの平面であり、そして平面(Ox
y)は水平面である。実質的に台形状のこの構造200は、面204の上方に隆起する、二つの比較的に滑らかに傾斜した側壁202および203を備えた部分201からなり、二つの傾斜面202および203は、相互に反対側に位置する。傾斜側壁202および203は、平面(Oxy)に平行な水平面204に対して厳密に0から90°の角度θを形成する二つの実質的に滑らかな面と理解すべきである。
方法100の第一のステップ101は、複数の側方寸法(このケースでは、三つの側方寸法CD1、CD2およびCD3)を測定することからなり、側方寸法の各々は、構造200のz軸に沿った高さ(このケースでは、側方寸法CD1、CD2およびCD3に各々対応する三つの高さh1、h2およびh3)に対応する。「側方寸法」は、傾斜面202および203を分離するx軸に沿った距離と理解すべきである。換言すれば、寸法CD1、CD2およびCD3は、異なる任意の高さh1、h2およびh3における構造200の幅に対応する。データ(CD1、h1)、(CD2、h2)および(CD3、h3)のこれらの対は、寸法および外形が完全に分かっている較正探針として知られる、複雑な外形の裾広探針(図示せず)を用いたCDモードでのAFM測定によって決定できる。この較正探針は、損耗を避ける(それにより、一定な寸法および外形を維持する)ため、非常に希に使用されるものであり、特徴づけされるべき構造の寸法を、非常に正確な方法で測定することを可能にする。
方法100の第二のステップ102は、特徴づけされるべき探針205で、構造200のAFM測定を実行することからなる。図7に示す探針205は、複雑な外形の裾広探針であるが、本発明による方法は、また、円錐タイプまたは円柱タイプの探針にも適用できる(円錐あるいは円柱探針の特徴づけが不可能なVPSタイプの従来の技術による特徴づけ構造のケースではない)ことに注目すべきである。この場合、探針205は、(軸Ozに向けられた矢印206に沿って)垂直にのみ振動しながら構造200の表面をスキャンする。
本発明による方法100の一つのステップ103によれば、任意の高さh(例えばh1)で、構造の幅が測定される。したがって、構造の幅CD1と探針の直径Dとの和(探針205および構造200のいわゆるコンボリューション)が得られる。この値から、任意の高さh1に対して得られた構造200の実際の幅(このケースではCD1)が引かれる。したがって、探針205の直径Dが演繹される。たとえ単一の対(CD1、h1)によって探針の直径Dの測定が可能であっても、異なる任意の高さでの一連の測定値を得ることは当然有利である。高い高さに位置する幅CD1、中間の高さに位置する幅CD2、そして低い高さに位置する幅CD3を選択することが好ましい。
したがって、この探針205は、直径Dが正確に分かっているので、DTモードにおいてナノメートル構造のいくつかの測定値を得るために使用できる。測定中、探針205の損耗をモニターするために、探針205の直径のこの特徴づけステップが繰り返される。これにより、時間経過に対する探針の損耗が、「リアルタイム」にモニターされる。
構造200を用いた特徴づけ方法100を検証するために、図7aおよび図7bは、測定中における探針の直径の変化をナノメートルで示す。傾斜構造に対してのDTモードでのこの探針の特徴づけと同時に、標準垂直VPS構造上でCDモードを用いて得た直径の特徴づけ値を示す。目的は、DTモードにおいて傾斜構造上で得た直径の妥当性を示すことである。この特徴づけがCDモードでも操作できるよう、裾広がりの探針を使用した(したがって、円柱あるいは円錐探針に対するケースではない垂直構造、そして本発明による傾斜構造の両方での特徴づけが可能である)。図7aでは、構造200等の傾斜構造上で、DTモードにおいて探針の特徴づけが12回実行された。これは、異なる値CD1(平均直径=109.4nm)、CD2(平均直径=109.4nm)、そしてCD3(平
均直径=109.4nm)、そして、CDモードにおけるVPS構造上での値(平均直径=109.5nm)から得られる直径を考慮している。
図7aは、また、CD1、CD2およびCD3に対して各々得られた三つの曲線の平均(平均直径=109.4nm)を示す。
図7bでは、異なる寸法を持つ本発明による二つの構造S1(平均直径=109.5nm)およびS2(平均直径=109.3nm)上でDTモードにおいて、そしてVPS構造(平均直径=109.5nm)上でCDモードにおいて、探針の特徴づけが12回実行された。
図7bは、また、S1およびS2に対して各々得られた二つの曲線の平均(平均直径=109.4nm)を示す。
したがって、図示のすべてのケースにおいて、非常に良好な結果を得ることが可能であることが観察される。DTモードにおいて傾斜構造上で得られた直径は、垂直構造上でCDモードで得たものと非常に一貫している。大きな利点は、特徴づけのためのこの方法は、裾広探針に対してだけでなく、円柱および円錐探針に対しても適用可能であることである。このことは、(円柱および円錐探針とは相容れない)CDモードにおいては、そうではない。
図6に示し、そして図7を参照しながら説明した本発明による方法100は、DTモードにおいて、特徴づけられるべき探針の直径を測定することを可能にすることに注目すべきである。よって、この探針の外形の測定を許容しない。現段階では、二つの解決策が可能である。
第一の解決策は、探針205の外形を測定するための(本発明による構造200を補足する)図8aに示すような標準IFSR構造207を使用することからなる。
第二の解決策は、裾広探針205の直径および外形を測定するための、図8bに図解したような単一構造300を使用することからなる。単一構造300は、図7および図8aの構造200と実質的に同一である第一の要素301と、第一の要素301から下方に配置されてIFSR構造の外形を持つ第二の要素302からなる。第一および第二の要素のすべては、サブストレート303上に配置されている。上記に既に言及したように、可能な最小曲率半径を得るために、構造302のエッジ306および307に対して、実質的に点接触である二つの接触点を得ることが非常に重要である。本発明による構造を用いて、探針の直径を得ることを可能にする要素301と、探針の外形を得ることを可能にする要素302を取り入れることによって、特に実質的に点接触で特に測定精度に有益な接触の程度を改善することが可能であることは、以下の説明から明らかである。
この目的のため、図9(a)および図9(b)は、このような構造を具現する原理を図解する。図9(a)は、図8bに図解したような単一構造300を示す。そして図9(b)は、この同じ構造300の異なる要素を概略的に表す。
台形外形と高さh1の第一の要素301は、次のものからなる。
− 水平なサブストレート303に実質的に平行な幅d1の上側ベース304。
− サブストレート303に実質的に平行な下側ベース305。
− 上側ベース304と下側ベース305とを結ぶ第一および第二の傾斜側壁306および307。
第一および第二の傾斜側壁306および307と下側ベース305との結合は、開き角度θで突出する二つの部分308および309を形成する。
第一の要素301の下方、そしてサブストレート303の上方に位置する高さh2の第二の要素302は、垂直側壁を持つ幅d3の壁(またはライン)によって形成される。第二の要素302の幅d3は下側ベース305の幅よりも小さく、第二の要素302が下側ベースの下に実質的に中心に配置されているため、第一の要素301が第二の要素302の両側を覆っており、物質のない幅d2の二つのゾーン310および311(構造300のリエントラント形状)が設けられている。
構造300は、(物質Aを使って製造される)第一の要素301と、(物質Bを使って製造される)第二の要素302とに対して、異なる二つの物質AおよびBを使用して製造されることが好ましい。物質AおよびBは、プラズマ・エッチングのステップ中、相互に対して非常に選択的に蝕刻できるように選択される。
一 対の物質は、例えば、次のように選択される。
− 選択的に蝕刻可能な、Si(AまたはB)とSiGe(BまたはA)との対。
− 選択的に蝕刻可能な、Si(A)とSiO2(B)との対。
特徴づけされるべき探針の直径を測定するために使用される第一の要素301は、SiまたはSiGeから製造されることが好ましい。
選択的な物質AおよびBを使用することによって、探針の外形のより詳細な特徴づけを得るために、構造の両側に「鋭い」角度θを設けることが可能である。開き角度θで突出する二つの部分308および309は、探針の外形を測定するために使用される。したがって、特徴づけされるべき探針と構造300との間の接触点(308および309)は、点接触であると考えてもよい。変位中の探針が追う輪郭は、デコンボリューションによって探針の外形を測定することを可能にする。
典型的に、上側ベース304の幅d1は、リエントラント・ゾーン310および311の幅d2と密接に関連している。d1は、第二の要素302の幅d3(d2に同等な側方エッチング後の構造300の残りの幅)よりも大きい。実際、機械的な作用の理由から、幅d3は、幅d2に比べ、それほど小さくはない。典型的に、幅d1は幅d2の3倍に等しく、そしてd2は、探針の直径の半分よりも大きい。例えば、接触点308および309を使用して、120nmの直径を持つ裾広探針の外形を特徴づけることを望む場合、60nmよりも大きな(例えば70nmの)幅d2を提供する必要がある。このケースでは、幅d1は、典型的にd2の三倍、すなわち210nmに等しい。
同様に、構造300の第一の要素301の高さh1は、探針の直径を測定するための品質を決定する。この高さh1は、構造の側壁上に探針の直径の十分な、特徴的な点を持つよう、特徴づけられるべき探針の曲率半径Rcよりも実際に大きい。典型的に、Rcは20nm程度である。したがって、80nmから100nm程度の高さh1が選択される。
また、特に、円柱および円錐探針を特徴づけるための品質を改善することを目的に、開き角度θは、二つの部分308および309が、第一および第二の傾斜側壁306および307と下側ベース305との間に突出するように適応されてもよい。
円柱探針に対しては、角度が厳密に90°よりも小さければ十分である(典型的に80°から85°)。
図10に図解するように、開き角度θ1を持つ円錐探針401に対しては、角度θは、探針401の末端と側壁306との接触を維持するために、(90°−θ1)よりも小さくなければならない。
最後に、第二の要素の高さh2は、特徴づけられるべき探針の有益な高さh3に相対的に固定されることが好ましい。より詳しくは、構造300のリエントラント・ゾーン310および311の目的は、探針の外形、そしてとりわけ、有益な長さh3を特徴づけることである。図11(a)および図11(b)が示すように、高さh2が探針(このケースでは円錐探針501)の有益な長さh3よりも小さいならば、二次元で探針501の損耗をモニターすることは不可能である。直径の損耗をモニターすることのみが可能であり、有益な長さh3の損耗については不可能である。対照的に、図11(c)および図11(d)のケースでは、構造の高さh2が有益な長さh3よりも大きいため、この長さの特徴づけが可能であり、したがって、この長さの経時的な損耗のモニタリングが可能である。
図12は、本発明による構造300で、円錐探針401の外形を再構築する方法、そして、そのことによって曲率半径Rcを確認する可能性を図解する。
円錐探針401と構造300との接触点308は、点接触であると考えてもよい。変位中に探針401が追う輪郭は、円錐探針401の外形を測定することを可能にする。一対の座標(xi、zi)は、円錐探針401と特徴づけ構造300の尖端308との正確な接触点p’iに対応する(iは、図12の例における1から3の変数である)。探針401を、特徴づけ構造300全体に通過させ、座標のすべての対を表すことによって、探針401の右側の外形を測定することが可能である(曲線402を参照)。探針401の左側に対して、同じ操作を対称的に実行する。したがって、尖端308に接触した円錐探針401を緩やかに変位させている間に接触点の座標(xi、zi)の遷移を測定することによって、外形の再構築が行われる。曲線402が得られたならば、単純な方法で、円錐探針401から曲率半径Rcを測定することが可能である。
本発明による構造300は、半導体業界で行われるリソグラフィおよびプラズマ・エッチングの従来のステップによって得ることができる。 図13は、このような構造300を具現するための方法の例の異なるステップを概略的に図解する。典型的に、サブストレート303から始め、その上に物質Bの層313を積み、それから物質Aの層314を積む。
それから、物質A内にパターンを得るために、マスク312を使ってフォトリソグラフィのステップを実行する。
それから、第一の台形要素301を得るために制御された斜面で、(物質Bに対して選択的な)物質Aに異方性エッチングを実行する。それから、IFSR構造の外形を持つ第二の要素302を得るために、(物質Aに対して選択的な)物質Bに等方性エッチングを実行する。

Claims (13)

  1. 特徴づけ構造(200)によって原子間力顕微鏡の探針(205)を特徴づけるための方法(100)であって、前記構造は、構造のサブストレートの表面の平面に対して二つの傾斜側壁(202、203)を持ち、前記傾斜側壁は相互に反対側に位置し、
    構造のサブストレートの表面の平面に平行に、そして前記構造(200)の任意の高さ(h1、h2、h3)に対応して前記二つの傾斜側壁を分離する少なくとも一つの実際の側方距離(CD1、CD2、CD3)が既知であり、
    前記方法が、
    前記探針(205)によって前記構造(200)の前記傾斜側壁(202、203)の表面をスキャンする(102)ステップ、なお、前記にスキャンは、前記探針(205)が、構造のサブストレートの表面の平面に対して直交する垂直方向のみに振動しながら実行される、
    前記任意の高さに対して、前記二つの傾斜側壁(202、203)を分離している、構造のサブストレートの表面の平面に平行な側方距離を測定する(102)ステップ、なお、前記測定は、前記特徴づけ構造(200)の外形と前記探針(205)の外形のコンボリューションを取り込む、そして
    前記測定側方距離および前記実際の側方距離(CD1、CD2、CD3)の関数として前記探針(205)の特徴的な寸法(D)を決定する(103)ステップからなる、前記方法。
  2. 任意の高さ(h1、h2、h3)における傾斜側壁(202、203)間の前記少なくとも一つの実際の側方距離(CD1、CD2、CD3)が、特徴づけられるべき探針(205)とは異なる較正探針によって実行される原子間力顕微鏡法によって決定され(101)、そして
    前記較正探針が、水平および垂直に振動する、既知の寸法および外形を持つ複雑な外形の裾広探針であることを特徴とする、請求項1に記載の方法(100)。
  3. 前記二つの傾斜側壁(202、203)を分離する既知の実際の側方距離(CD1、CD2、CD3)に各々の高さが対応する複数の任意の高さ(h1、h2、h3)に対して、前記測定が実行されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記特徴的な寸法が、
    複雑な外形の特徴づけされるべき裾広探針のケースでは探針のすべての水平円形断面における最大径、
    円柱探針のケースでは探針の水平円形断面の直径、そして
    円錐探針のケースでは探針の末端の曲率半径であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 任意の高さに対応する前記二つの傾斜側壁を分離する実際の側方距離を、前記同じ高さに対する前記二つの傾斜側壁を分離する測定側方距離から引くことによって、前記直径が得られることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記特徴的な寸法の変化を時間の関数としてモニターするために、前記測定が時間経過に対して繰り返されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 原子間力顕微鏡の探針を特徴づけるために、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実行するための構造(300)であって、
    前記構造(300)は、サブストレート(303)上に製造され、サブストレート(303)の主平面に対して厳密に0°と90°との間の角度θで傾いた第一の側壁(306
    )、そしてサブストレート(303)の主平面に対して前記第一の側壁(306)と同じ角度で傾いた第二の側壁(307)からなり、前記第一および第二の側壁(306、307)が相互に対向し、
    前記構造が、
    サブストレート(303)に実質的に平行な上側ベース(304)とサブストレート(303)に実質的に平行な下側ベース(305)を持つ第一の要素(301)、なお、前記第一および第二の傾斜側壁(306、307)は上側ベース(304)を下側ベース(305)に結合する、そして
    前記第一の要素(301)の下方、そして上述のサブストレート(303)の上方に位置する第二の要素(302)であって、実質的に垂直側壁を持つ前記第二の要素(302)からなり、
    前記第一および第二の傾斜側壁と下側ベースとの間の結合が、開き角度θで突出する二つの部分(308、309)を形成する、前記構造。
  8. 前記第一の要素が第一の物質(A)から製造され、そして前記第二の要素が、前記第一の物質(A)とは異なる第二の物質(B)から製造されるため、前記第一および第二の物質(A、B)は、相互に対して選択的に蝕刻することが可能であることを特徴とする、請求項7に記載の構造(300)。
  9. 前記第一の物質がSiまたはSiGeであることを特徴とする、請求項8に記載の構造(300)。
  10. 第一の物質および第二の物質が、
    第一の物質に対してSiおよび第二の物質に対してSiGe、
    第一の物質に対してSiGeおよび第二の物質に対してSi、そして
    第一の物質に対してSiおよび第二の物質に対してSiOの対の一つから各々選択されることを特徴とする、請求項9に記載の構造(300)。
  11. 前記第二の要素(302)の高さ(h2)が、特徴づけられるべき探針(501)の有益な部分の高さ(h3)よりも大きいように選択されることを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の構造(300)。
  12. 円錐外形を持つ原子間力顕微鏡の探針(401)を特徴づけるための、請求項7から11のいずれか一項に記載の構造(300)であって、円錐の開き角度をθ1とするとき、角度θが、90°−θ1よりも小さいように選択されることを特徴とする、前記構造。
  13. 傾斜側壁を持つ部分の高さ(h1)が、試験されるべき探針の曲率半径よりも厳密に大きいように選択されることを特徴とする、請求項7から12のいずれか一項に記載の構造(300)。
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