JPH0658754A - 探針形状測定方法 - Google Patents

探針形状測定方法

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JPH0658754A
JPH0658754A JP21258592A JP21258592A JPH0658754A JP H0658754 A JPH0658754 A JP H0658754A JP 21258592 A JP21258592 A JP 21258592A JP 21258592 A JP21258592 A JP 21258592A JP H0658754 A JPH0658754 A JP H0658754A
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JP21258592A
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Seiichi Kondo
誠一 近藤
Yasuo Wada
恭雄 和田
Tokuo Kure
得男 久▲禮▼
Hiroshi Kakibayashi
博司 柿林
Tetsuya Hamaguchi
哲也 浜口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋭く加工された探針先端の形状測定を、大気
中でも簡便に行うこと。 【構成】 先端形状を測定したい探針を、走査型プロ−
ブ顕微鏡の探針として固体表面上の段差を走査して、得
られた結果から探針の先端形状を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋭く加工された探針先
端の形状の測定方法に係わり、さらに詳述すれば、走査
型プロ−ブ顕微鏡を用いることで、探針先端の曲率半径
などの測定を行う方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、走査型プロ−ブ顕微鏡の代表であ
る走査型トンネル顕微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(A
FM)は、ピエゾ素子を利用することにより、一つの探
針を走査して、試料と探針の間に流れるトンネル電流や
原子間力などを検知して、固体表面の形状や電子状態な
どの情報を得ていた。詳しくは、日本表面科学会編「表
面科学の基礎と応用」1991年8月エヌ・ティ−・エス発行
の222頁から234頁に記載されている。
【0003】通常STMでは、タングステンや白金イリ
ジウムなどの探針を、電解研磨もしくは機械研磨で先端
を鋭くとがった形に加工して使用する。探針先端の曲率
半径は、良好なものでは数十nm程度にもなる。また、A
FMの力の検出部は、微細加工により作製されたSiO2
膜やSi34膜を用いた薄膜状のカンチレバ−が使用さ
れている。詳しくは、「応用物理」1990年第59巻第2号
191頁から192頁に記載されている。いずれの場合におい
ても、探針先端の形状、とくに曲率半径が観察像に大き
な影響を及ぼす。特に原子像を観察する場合は、探針最
先端に存在する原子数が問題になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、例えばSTMでは、通常使用されているタングステ
ンや白金イリジウムなどの探針の先端に汚れが付着した
り、接触によって折れ曲がったりして信頼できるデ−タ
が必ずしも得られないという問題があった。また、研磨
した探針の先端の様子は、購入した複数の探針から良好
なものを選択する際や、STM使用者自身で電解研磨を
する際に光学顕微鏡で観察しているものの、探針先端の
曲率半径までは、高分解能な走査型電子顕微鏡(SEM)
などで観察しないかぎり、評価できないという問題があ
った。
【0005】探針の先端の形状を評価することは、ST
M像等の解釈において重要な要素である。探針先端が十
分鋭いか、試料表面が原子オ−ダ−で平坦である場合に
はそれほど問題にならないが、探針先端が太い場合、nm
以上の高さの構造をもつ試料では、得られたSTM像は
試料と探針の先端の形状構造が混ざりあったものとなっ
ている可能性がある。光や電子ビ−ムの場合と違ってS
TMでは、探針と試料のどちらか鋭い形状をもつ方が実
質的な探針となって相手の表面構造を反映するからであ
る。STMの探針に問題がある場合でも、単に分解能が
悪くなるだけでなく、一見細かい構造が現われたりする
ことによって、STM像の解釈を困難なものにしてい
る。
【0006】これらの問題を解決するために、他の顕微
鏡とSTMを組み合わせた顕微鏡が開発されている。例
えば、SEMとの組み合わせである。詳しくは、「金
属」1991年5月号の16頁から21頁に記載されている。そ
れによると、SEM機能を搭載したSTMを用いること
により、探針先端の曲率半径を評価することができ、探
針に汚れが付着している場合や探針自体が折れ曲がって
いる場合に、STM像を誤って解釈してしまうことはな
くなるということである。しかし、顕微鏡が大型化し
て、高額なものになるという欠点があった。
【0007】さらに探針最先端を原子レベルで評価する
目的で、電界イオン顕微鏡(FIM)をSTMに組み込ん
だ複合型装置も開発されている。詳しくは、「日本物理
学会誌」1992年第47巻1月号の34頁から40頁に記載され
ている。FIMは電界蒸発と呼ばれる現象を用いた探針
表面原子一つ一つの加工技術であり、この方法で単原子
探針を作製することが可能である。この複合型装置は、
頂点が複数の原子で構成された探針を用いると、正常な
STM像をとれなくなるという問題から開発された。実
際に、同じタングステンの探針を使用した場合でも、探
針最先端部の構造によって、グラファイト表面のSTM
像が異なるというシミュレ−ション結果が得られてい
る。その結果については、「日本物理学会誌」1991年第
46巻第4号の284頁から288頁に詳しく記載されている。
【0008】しかし、SEM、FIMのいずれの組み合
わせの場合も真空中で動作させる必要があり、小型なS
TM装置自体を複雑な構造にせざるを得なかった。この
ことによって、超高真空の維持が難しくなり、除振対策
も十分に施さなければならなくなった。また、STM以
外の走査型プロ−ブ顕微鏡では、このような複合型装置
はまだ開発されていない。
【0009】本発明の目的は、鋭く加工された探針の先
端形状を精密に評価することにある。特に、走査型プロ
−ブ顕微鏡自身の探針の先端形状を、観察前に精密に評
価することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、任意の用途
に用いられる鋭く加工された探針を、走査型プロ−ブ顕
微鏡の探針として用いて、固体表面上の段差を走査する
ことにより、探針先端の曲率半径、多重探針などの表面
形状に関する情報を得ることにより達成される。
【0011】走査型プロ−ブ顕微鏡としては、走査型ト
ンネル顕微鏡(STM)、分子間力顕微鏡(AFM)、磁気
力顕微鏡(MFM)などを代表とする、鋭く加工された探
針もしくは試料を圧電素子で走査しながら、探針最先端
部と試料表面との相互作用を検知する顕微鏡が挙げられ
る。
【0012】探針の用途に関しては、特に限定されるも
のでなはい。触針式段差計、電界イオン顕微鏡(FI
M)、電界電子顕微鏡(FEM)、電界放射型透過電子顕
微鏡(FE-TEM)や液体金属イオン源用の探針等、す
べての探針の評価を行うことができる。ただし、STM
を用いて探針先端の測定を行う場合は、導電性のもので
なければならない。絶縁性の探針をSTMで評価する必
要がある場合は、探針先端部に金等を蒸着すれば、測定
することは可能である。しかし、原子レベルでの凹凸の
評価という意味では、蒸着された金の表面の凹凸を観測
することになるので、厳密には探針表面の形状とは若干
異なる場合がある。
【0013】固体表面上の段差としては、フォトリソグ
ラフィ技術によって作製されたL&S(line and spac
e、例えば、Hitachi Review, Volume 40,Number 6, Dec
ember1991の377頁から382頁にSEM写真が掲載されて
いる。)、自然に固体表面に形成される原子ステップや
ステップバンチング、STM等で固体表面に作製したL
&Sなどが挙げられる。但し、探針先端の評価したい領
域によって、それに適当な段差は異なるので、測定の原
理を含めた詳細は、実施例の中で個々の場合について説
明する。
【0014】
【作用】従来の走査型プロ−ブ顕微鏡等に使用されてい
る探針は、先端が鋭く加工されていることが要求されて
いるにもかかわらず、その先端形状の評価はSEMやF
IM以外では、十分に把握することができなかった。
【0015】本発明によれば、形状が所定の精度で把握
された段差を、評価したい探針で走査することにより、
探針先端の曲率半径などの表面形状に関する情報を得る
ことができるようになり、さらに、その探針を走査型プ
ロ−ブ顕微鏡自身の探針として使用すれば、信頼性のあ
る走査型プロ−ブ顕微鏡像を簡便に、かつ確実に得るこ
とができる。また、従来、SEMやFIMなどの真空中
でしか行えなかった探針先端の形状の測定が、本発明に
より大気中でも行えることになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0017】<実施例1>走査型プロ−ブ顕微鏡を用い
て探針の先端形状を評価するための段差は、Siのウエ
ハ(110)面を用いてフォトリソグラフィ技術で作製し
た。エッチング方法は、ウエット・エッチングで行う際
はN24もしくはKOHを用いて、SiO2マスクで行っ
た。その結果、段差の角の部分が崩れていない正確な段
差を形成することができた。ドライ・エッチングで行う
際はCF4を用いて、面方位に依存せず正確に段差を形
成することが可能であった。マスクはレジストマスクを
使用した。
【0018】作製した段差の形状の一つを例に挙げる
と、図1(a)のような幅が1μmで高さが0.5μmの凸状
の線12と、図2(a)のような幅1μmで深さ0.5μmの凹
状の線21で描かれたような形状を有する段差である。段
差の形状の断面を高分解能SEMで観察し、正確に段差
が作製されていることを確認した。
【0019】但し、ここでいう段差の正確さは、評価す
る探針の形状による。例えば、探針の先端曲率半径が1
μmであるかどうかを評価する際は、段差の角の部分
(図1(a)の16または図2(a)の23の部分)の曲率半径は0.
1μm以下であることが望ましい。また、探針最先端部
の表面形状(原子像)や、数原子で形成された突起の数な
どの情報を得たい場合は、原子1個のレベルで正確に形
成された段差である必要がある。このような目的で、原
子ステップの段差を用いた場合については、実施例2で
詳しく説明する。
【0020】探針は太さ100μmのタングステンの線
を、濃度1mol/lのKOH水溶液で電解研磨して加工し
た。作製した探針を高分解能SEMで観察し、その中か
ら探針先端の曲率半径が、0.1μmと0.5μmの2種類の
探針13,14(図1,2)を代表として選んだ。
【0021】これらの探針をSTM装置に取り付け、上
で作製した段差を観察した。その結果、同じ段差形状で
も探針先端の曲率半径が違うと観察像に明らかに違いが
見られた。曲率半径が大きい場合の探針で凸状の段差を
走査すると、実際よりも裾が広がった台形のような形状
に観察され、凹状の段差を走査すると、溝の底の面積が
実際よりも小さく観察された。
【0022】これは図1(b)の15及び図2(b)の22にST
Mイメ−ジとして示したように、曲率半径によって探針
先端の描く軌跡が異なるからである。すなわち、段差の
先端部16及び23が探針の役目をして、この部分から探針
にトンネル電流が流れ、探針の形状がハッチング部分1
7,18,24,25に示すように反映されているのである。図1
(b)にΔrとして示した値は、探針の先端部の曲率半径
をR、角度をθ、段差の高さをhとして、 Δr≒R+(h−R)tanθ と表される。したがって、探針が鋭くとがったもの(R
とθが小さい)ほど、Δrが小さくなり、STM像が実
際の表面形状に近づくわけである。逆に言うと、これか
ら探針先端の曲率半径を見積もることができ、探針をS
TM観察に使用する前に、SEMなどを用いないでも評
価することができるわけである。
【0023】例えばハッチング部分17の2つの部分は、
それぞれ探針の左と右の形状を示しており、図3のよう
にそれら2つを合成すれば、探針形状そのものになり、
ハッチング部分31の形から探針の先端曲率半径32を求め
ることができる。
【0024】さらに、図4(a)の矢印のように探針の軸
を中心に少しずつ回転させて、同様の走査を繰り返すこ
とにより、図4(b)のように探針先端の三次元像41を得
ることも可能であった。回転角を10度おきにとって得ら
れた図3に示した36個の像を、コンピュ−タで画像処理
することにより探針の表面形状を立体的に示すことがで
きた。このような測定により、探針先端の曲率半径だけ
でなく、探針の表面形状を詳しく知ることが可能になっ
た。
【0025】<実施例2>さらに、原子1個単位の正確
さで作製した凸状もしくは凹状の段差試料51を図5(a)
のように探針52で走査した結果、図5(b)の53のように
探針最先端原子の様子も観察することが可能である。図
5(a)のように正確に90度に段差を形成することは困難
であることが多いので、多くの場合、図6のようにSi
(100)をドライエッチングにより微細加工したものや、
Si(111),(100)表面などに形成された多原子層のステッ
プを用いた。原子層ステップを用いる利点は、単原子層
のステップの高さがわかっているので、かなり正確に探
針の先端形状の測定ができることである。
【0026】また、直流電流をSiに流し、エレクトロ
マイグレ−ションにより単原子ステップを移動させて、
ステップバンチングした部分を段差として使用した場合
は、自由に段差形状を原子レベルで制御することができ
た。ステップバンチングとは、単原子層または単分子層
の厚さに相当するステップが、多数束になって大きなス
テップを形成している状態をいう。具体的な作製方法
は、市販のSi(111)ウエハ−(Sbド−プ:0.01Ω・cm)か
ら、2mm×8mm×0.3mmの大きさの試料を短冊状に切り
出して、8mmの方向を(011)方向にとり、4V,4A程度
を印加して直流電流を流して1200℃まで加熱した。加熱
の際は超高真空中で行った。
【0027】Si(111)に形成したステップバンチング
を、通常の電解研磨により加工したタングステン探針
と、ニッパで切ることで作製した白金イリジウムの多重
探針で走査した結果について図7に示す。(a)は正常な
STM像で、(b)は3重探針で全く同一の場所を観察し
たSTM像である。(c)がSEMによって観察した結果
である。(a)と(c)を比較することで正常な探針の先端形
状を評価できる。(b)のように3重探針であれば、段差
が3段になって観察されることから、これをSTM観察
に用いると異常な観察像が得られることが示された。
【0028】一方、超高真空中において、Si(111)表面
の7×7構造における原子空孔(コ−ナ−ホ−ル)部分の段
差を、STMの探針でSi原子を操作する(取り除く)こ
とにより、大きな空孔を形成して、それを段差として用
いることもできた。Si原子を表面から取り除くには、
探針とSi表面の間に数Vのパルス電圧を印加すれば可
能であった。それよりももう少し大きな段差としては、
同様にSi表面上に形成された数原子くらいの幅をもっ
た線が有効であった。段差の作製は、探針とSi表面の
間に電圧を印加したまま探針を動かして行った。探針の
先端形状がいわゆる多重探針になっている場合には、そ
の線が多重になって観察された。
【0029】大気中で表面観察をする場合、Siは吸着
ガスにより清浄表面が得られないために不適当である。
しかし、大気中で清浄表面が得られやすいグラファイト
や遷移金属ダイカルコゲナイドの一種であるMoS2,Mo
Se2,WS2,WSe2,NbSe2,TaSe2などの層状物質の
原子層ステップは有効であった。
【0030】例えば、グラファイト(HOPG、Union C
arbide製、5mm×5mm×2mm)の場合、清浄表面を出す
ために単結晶表面に粘着テ−プを付けてはがすことでへ
き開され、その表面に多数形成された原子層ステップを
簡単に探針評価の段差として使用した。その様子は図7
と同様である。さらに実施例1と同様に、探針を角度を
変えて走査することにより、図4のような三次元像41を
得ることも可能であった。このような方法による探針の
評価は、段差を一度作製すれば、FIMを用いた場合よ
りも非常に簡便であることが特徴である。
【0031】<実施例3>実施例1で説明したように、
段差を形成した試料は、STM観察の標準試料としても
使用することができる。そこで、STM装置内の試料を
設置する位置の近くに、上に記載した段差試料を設置
し、探針を新たに加工して作製した際は勿論、通常観察
する場合でも、観察前に段差試料を走査して実際の段差
形状に近い形で測定されるかどうか確認してSTMを使
用した。
【0032】こうすることで、未知の試料を観察したと
きに清浄なSTM像が得られているかどうか判断するこ
とができるようになった。ただし、測定する段差は観察
する試料の構造に相当する凸凹を選ばなければならな
い。原子像を観察する場合は、実施例2で示したよう
に、原子レベルの段差を走査して探針最先端の原子一つ
を評価するべきであり、ハ−ドディスクの表面のビット
パタ−ンを観察する場合、1000nmの凸凹を走査して探針
先端の曲率半径を測定する。すなわち、観察する試料に
要求される分解能に応じて走査する段差形状を選択しな
ければならない。
【0033】実際には便利なように、図8に示したよう
に、一枚のシリコンウエハから切り出したチップに、様
々な段差を並べて形成して、その中の段差を選び出して
走査して探針の先端形状を評価した。特に真空中でST
M観察を行うときは、標準試料を格納する場所が限られ
る場合が多いので、この方法は非常に有効であった。し
かし、段差に探針を近づける場合、一枚のチップに設け
られた形状の違う段差から、所望の段差を選び出すこと
はかなり困難であった。これは、STM観察で光学顕微
鏡を用いる場合、STMの構造上、斜め方向から観察し
なければならず、対物レンズを試料に近づけられる距離
も限られており、走査範囲もSTMの構造によっては数
μm程度であるからである。そこで、光学顕微鏡で認識
できるようなマ−カ−を段差につけておくことは非常に
有効であった。
【0034】大気中で探針評価を行う場合は、上の問題
から、一つのチップに同じ形状の段差を複数本並べて形
成させたものの方が、慣れるまでは結果が得られるまで
にかかる時間が短くてすんだ。
【0035】以上、本発明をSTMの実施例で説明した
が、AFM等の他の探針を用いた走査型プロ−ブ顕微鏡
にも適用することが十分に可能であった。測定原理及び
装置の構成に関しては、STMの場合と同様である。段
差の作製方法及び探針の加工方法については、特に上に
記載した方法に限られることはない。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、任意の用途に用いられ
る鋭く加工された探針の先端の形状測定を、走査型プロ
−ブ顕微鏡を用いることにより、大気中でも簡便に行え
るという効果がある。また、その探針を走査型プロ−ブ
顕微鏡自身の探針として用いることにより、信頼性のあ
る観察像を簡便に、かつ確実に得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】凸状の段差を走査型プロ−ブ顕微鏡の探針が走
査する様子を示す模式図。
【図2】凹状の段差を走査型プロ−ブ顕微鏡の探針が走
査する様子を示す模式図。
【図3】走査型プロ−ブ顕微鏡の測定結果から探針形状
を求める方法を示した図。
【図4】走査型プロ−ブ顕微鏡を用いて探針の三次元像
を求める方法を示した図。
【図5】原子レベルの段差を走査型プロ−ブ顕微鏡の探
針が走査する様子を示す模式図。
【図6】Si(100)表面に作製した段差を示す断面図。
【図7】Si(111)表面のステップバンチングの観察像を
示す図であり、(a)は正常な探針のSTM観察像、(b)は
3重探針のSTM観察像、(c)はSEMによる観察像で
ある。
【図8】スケ−ルの違う複数の段差が形成された標準試
料を示す断面図。
【符号の説明】
11:シリコン基板、12:凸状の段差(実際の表面形状)、1
3:先端曲率半径0.1μmの探針、14:先端曲率半径0.5μm
の探針、15:それぞれの探針で走査した時の軌跡(STM
イメ−ジ)、16:凸状の段差の探針の役目をする先端部、
17:先端曲率半径0.1μmの探針の形状を反映している部
分、18:先端曲率半径0.5μmの探針の形状を反映してい
る部分、21:凹状の段差(実際の表面形状)、22:それぞれ
の探針で走査した時の軌跡(STMイメ−ジ)、23:凹状
の段差の探針の役目をする先端部、24:先端曲率半径0.1
μmの探針の形状を反映している部分、25:先端曲率半径
0.5μmの探針の形状を反映している部分、31:17の2つ
の部分の合成図、32:探針の先端曲率半径、41:探針の三
次元像、51:原子レベルの段差、52:走査型プロ−ブ顕微
鏡の探針、53:探針で走査した時の軌跡。
フロントページの続き (72)発明者 柿林 博司 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 浜口 哲也 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端を鋭く加工された探針を、走査型プロ
    −ブ顕微鏡の探針として用いて、所定の精度で形成され
    た固体表面上の段差を走査したときの走査型プロ−ブ顕
    微鏡のデータより探針先端の形状を測定することを特徴
    とする探針形状測定方法。
  2. 【請求項2】鋭く加工された探針が、所定の精度で形成
    された固体表面上の段差を走査して探針先端の形状を評
    価された後、走査型プロ−ブ顕微鏡自身の探針として使
    用されることを特徴とする請求項1記載の探針形状測定
    方法。
  3. 【請求項3】所定の精度で高さ及び広さにおいて異なる
    複数の段差が一つの基板上に形成されていることことを
    特徴とする請求項2記載の探針形状測定方法。
  4. 【請求項4】固体表面上の段差を走査型プロ−ブ顕微鏡
    で走査することにより得られた像と、実際の段差の形状
    との差異から、探針先端の形状の像を得ることを特徴と
    する請求項1記載の探針形状測定方法。
JP21258592A 1992-08-10 1992-08-10 探針形状測定方法 Pending JPH0658754A (ja)

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