JP2011089154A - 成形加工用金属材、その製造方法、潤滑皮膜付成形加工用金属材、及び金属成形加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑剤を付着性よく塗付することができる成形加工用金属材、その製造方法、潤滑剤を塗布した潤滑皮膜付成形加工用金属材、及びこれを用いた金属成形加工方法を提供すること。
【解決手段】潤滑剤を塗布して成形加工を行うために用いられる成形加工用金属材6及び潤滑皮膜5を形成した潤滑皮膜付成形加工用金属材7である。成形加工用金属材6は、押出又は抽伸を行った金属材からなる基材4と、その表面に形成された水和酸化皮膜41又は酸化皮膜42とを有する。水和酸化皮膜41は、基材4を温度50℃以上の水又はアルカリ性水溶液に接触させることにより形成する。酸化皮膜42は、基材4を温度400℃以上に加熱することにより形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、潤滑剤を塗布して成形加工を行うために用いられる成形加工用金属材及びその製造方法、ならびに、成形加工用金属材に潤滑剤を塗布した潤滑皮膜付金属加工材、及び金属成形加工方法に関する。
近年、自動車部品等において、アルミニウム押出材あるいは抽伸材を用いたアルミニウム成形加工製品が採用されはじめている。アルミニウム押出材や抽伸材は、高精度の成形が可能であり、また得られる成形加工製品は軽量である。そのため、部品の軽量化と部品点数の削減によるコストダウンが可能となり、自動車部品等への適用が進行しつつある。
一般に、アルミニウム成形加工の良否は、アルミニウム押出材あるいは抽伸材が破断や座屈を起こさずに成形できるかどうか、加工部の肉厚分布の均一性や表面の擦り傷発生状況(カジリ発生状況)等により評価される。
したがって、アルミニウム押出材あるいは抽伸材の加工性に加えて、金型と接触する材料表面の潤滑特性が成形加工の重要な要素となる。
特に、アルミニウム又はアルミニウム合金(以下、アルミニウム合金)は、鋼に比較して一般的に延性が低いため、成形加工を行う場合にはより良好な潤滑特性が要求される。
高成形性については、アルミニウム合金成分及びプロセス条件の見直し等による、材料特性からの改善には限界がある。
そこで、アルミニウム成形加工に供する潤滑剤について、粘度の向上、油性の強化、あるいは潤滑油の増量等の技術が開発されている。
特開2002−363591号公報 特開2003−062927号公報
しかしながら、たとえ潤滑剤の潤滑特性が優れたとしていても、これを塗布する金属材との親和性が悪いと潤滑剤が十分に付着し難い。そのため、潤滑剤の優れた潤滑特性を十分に発揮することができなくなる。
また、高成形性を得るために、例えばアルミニウム板材ではあらかじめ潤滑性の良い樹脂を被覆しておく方法、すなわちプレコートアルミニウム板材というものが開発されている。これは、最終製品まで樹脂皮膜が残存することを前提としているが、押出材の場合には、後工程でアルマイト処理などが施される場合が多い。そのため、プレコート皮膜は使用が困難である。また、押出工程において樹脂皮膜を塗布し焼き付けることは困難である。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、潤滑剤を付着性よく塗付することができる成形加工用金属材、その製造方法、潤滑剤を塗布した潤滑皮膜付成形加工用金属材、及びこれを用いた金属成形加工方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、潤滑剤を塗布して成形加工を行うために用いられる成形加工用金属材であって、
該成形加工用金属材は、押出又は抽伸を行った金属材からなる基材と、該基材の表面に形成された水和酸化皮膜又は酸化皮膜とを有し、
上記水和酸化皮膜は、フーリエ変換赤外分光分析測定において、波数1000cm-1〜1200cm-1の位置に吸収スペクトルの第1ピークを示し、波数1300cm-1〜1450cm-1の位置に吸収スペクトルの第2ピークを示し、上記第1ピークにおける吸光度の最大値をA1、上記第2ピークにおける吸光度の最大値をA2とすると、A2/A1≧0.05という関係を満足し、
上記酸化皮膜は、オージェ電子分光分析法によって得られる厚みが150Å〜10000Åであることを特徴とする成形加工用金属材にある(請求項1)。
第2の発明は、押出又は抽伸を行った金属材からなる基材と、該基材の表面に形成された水和酸化皮膜又は酸化皮膜とを有し、潤滑剤を塗布して成形加工を行うために用いられる成形加工用金属材の製造方法において、
押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度50℃以上の水又はアルカリ性水溶液に接触させることにより上記水和酸化皮膜を形成させる熱水処理工程、又は
押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度400℃以上に加熱することにより上記酸化皮膜を形成させる加熱工程を行うことを特徴とする成形加工用金属材の製造方法にある(請求項4)。
第3の発明は、第1の発明の上記成形加工用金属材に、潤滑剤を塗布して膜厚0.4〜1000μmの潤滑皮膜を形成してなることを特徴とする潤滑皮膜付成形加工用金属材にある(請求項5)。
第4の発明は第3の発明の潤滑皮膜付成形加工用金属材を成形加工した後に、潤滑皮膜を洗浄する洗浄工程を有することを特徴とする金属成形加工方法にある(請求項8)。
第1の発明の成形加工用金属材は、上記特定の水和酸化皮膜又は上記特定の酸化皮膜を有する。そして上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜は、水との親和性に優れている。そのため、上記成形加工用金属材は、水溶性の潤滑剤との親和性に優れ、該潤滑剤を付着性良く塗布することができる。
また、水溶性の潤滑剤を用いることができるため、上記成形加工用金属材に塗布した潤滑剤は、成形加工後に行う洗浄により容易に除去することができる。
次に、第2の発明の製造方法においては、上記熱水処理工程又は上記加熱工程を行うことにより上記成形加工用金属材を製造する。
上記熱水処理工程においては、押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度50℃以上の水又はアルカリ性水溶液に接触させる。これにより、上記基材の表面に上記水和酸化皮膜を形成させることができる。該水和酸化皮膜は、水との親和性に優れ、例えば水溶性の潤滑剤に対して優れた親和性を示す。そのため、上記成形加工用金属材には、付着性良く潤滑剤を塗布することができる。
また、上記加熱工程においては、押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度400℃以上に加熱する。これにより、上記基材の表面に上記酸化皮膜を形成させることができる。上記加熱工程において形成される上記酸化皮膜は、比較的多孔質状となる。そのため、水との親和性に優れ、例えば水溶性の潤滑剤に対して優れた親和性を示す。それ故、上記成形加工用金属材には、付着性良く潤滑剤を塗布することができる。
また、本発明において製造される上記成形加工用金属材には、上記のごとく水溶性の潤滑剤を用いることができるため、上記成形加工用金属材に塗布した潤滑剤は、成形加工後に行う洗浄により容易に除去することができる。
次に、上記第3の発明の上記潤滑皮膜付成形加工用金属材は、上記第1の発明の上記成形加工用金属材に、膜厚0.4〜1000μmの潤滑皮膜を形成してなる。
即ち、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材においては、潤滑剤との親和性に優れた上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜上に上記潤滑皮膜が形成されている。
そのため、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材は、上記潤滑剤が有する優れた潤滑性能を十分に発揮することができる。
したがって、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材に成形加工を行う場合には、上記潤滑皮膜が有する安定した高潤滑性により、破断、座屈、表面の疵等の不良を激減させることができ、歩止まりを向上することができる。また、成形加工を行った後、洗浄を行うと、上記潤滑皮膜を除去する脱膜を容易に行うことができる。
そして、このように、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材の表面は、優れた脱膜性を有する潤滑皮膜により高潤滑性を確保することができるため、別途潤滑剤を準備したり、その洗浄を行う必要がなく、低コスト化、環境改善の点で優れている。
また、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材の成形加工品は、潤滑皮膜を除去した後には、レーザー加工、熱処理、アルマイト(登録商標)処理、溶接などを行うこともできる。
第4の発明は、上記第3の発明の潤滑皮膜付成形加工用金属材を成形加工した後に、上記潤滑皮膜を洗浄する洗浄工程を有する。
成形加工を行う際には、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材の優れた潤滑性により該潤滑皮膜付成形加工用金属材を所定の形状に成形することができる。また、上記洗浄工程においては、上記潤滑皮膜を成形加工品から除去する脱膜を容易に行うことができる。
実施例1における、基材の断面を示す説明図(a)、水和酸化皮膜又は酸化皮膜を形成した基材の断面を示す説明図(b)、水和酸化皮膜又は酸化皮膜と潤滑皮膜が形成された基材の断面を示す説明図(c)。 実施例1における、成形品を示す説明図。
第1の発明において、上記水和酸化皮膜は、フーリエ変換赤外分光分析測定(FT−IR)において、波数1000cm-1〜1200cm-1の位置に吸収スペクトルの第1ピークを示し、波数1300cm-1〜1450cm-1の位置に吸収スペクトルの第2ピークを示し、上記第1ピークにおける吸光度の最大値をA1、上記第2ピークにおける吸光度の最大値をA2とすると、A2/A1≧0.05という関係を満足する。好ましくは、A2/A1≧0.1がよく、より好ましくはA2/A1≧1がよい。
上記特定の範囲に第1ピーク及び第2ピークを有していない場合又はA2/A1<0.05の場合には、上記水和酸化皮膜の水との親和性が低下するおそれがある。そのため、例えば水溶性の潤滑剤との親和性が低下し、該潤滑剤の付着性が悪くなるおそれがある。
また、上記酸化皮膜は、オージェ電子分光分析法によって得られる厚みが150Å〜10000Åである。
上述の厚みが150Å未満の場合には、上記酸化皮膜の水との親和性が低下するおそれがある。そのため、例えば水溶性の潤滑剤との親和性が低下し、該潤滑剤の付着性が悪くなるおそれがある。一方、10000Åを超える場合には、上記酸化皮膜が導電性を阻害するため、後工程が制限されてしまう。即ち、例えば溶接やアルマイト(登録商標)処理を行うことが困難になるおそれがある。好ましくは、上記酸化皮膜の厚みの下限は、200Å以上がよく、上記酸化皮膜の厚みの上限は、1000Å以下がよく、さらに好ましくは、500Å以下がよい。
オージェ電子分光分析法においては、上記酸化皮膜の深さ方向へのスパッタリングを行い、このときの酸素の検出強度の最大値が半分となる深さを上記酸化皮膜の厚さとすることができる。そして、スパッタリング時間をSiO2標準試料のスパッタリング速度により深さに変換した値を用いることができる。
上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜は、水との接触角が60°以下であることが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜と、水溶性の潤滑剤との親和性を確実に向上させることができる。そのため、上記潤滑剤との付着性をより確実に向上させることができる。また、この場合には、後述の特定組成の潤滑剤との親和性を特に向上させることができる。
また、上記接触角は、角度が小さいほど好ましい。そして、上記接触角は、50°以下であることがより好ましく、40°以下であることがさらにより好ましい。
上記潤滑剤としては、ワックスを0.1〜20%(質量%、以下同様)含有し、界面活性剤を0.005〜3%含有し、残部がウレタン樹脂、分子量5000〜100000のアクリル樹脂のうち1種又は2種以上からなる可溶型水性樹脂よりなる潤滑剤であって、上記ワックスは、融点が45℃〜110℃であるカルナウバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスのうち1種又は2種以上からなり、上記界面活性剤は、パーフルオロアルキルカルボン酸ナトリウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの1種又は2種以上からなる潤滑剤を採用することが好ましい(請求項3)。
この場合には、潤滑剤に対する付着性に優れるという本発明の成形加工用金属材の優れた作用効果が顕著になる。また、本発明においては、上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜が優れた親和性を示すため、上述のごとく上記潤滑剤の界面活性剤の含有量を0.005%まで低減しても十分な付着性を発揮することができる。
具体的には、上記特定組成の潤滑剤を用いることにより、該潤滑剤の10vol%水溶液に対する接触角を30°以下にすることができる。なお、上記潤滑剤は、使用時に10vol%水溶液とする必要はなく、使用環境等を考慮して適当な濃度に調整して使用できることは言うまでもない。
上記潤滑剤は、上述したように、融点が45℃〜110℃であるカルナウバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスのうち1種又は2種以上からなるワックスを0.1〜20%含有することが好ましい。
上記ワックスの融点が45℃未満の場合には、夏場気温が高くなると、ワックスが溶融するため、材料表面がべとつきハンドリングが悪くなり、また、潤滑性が低下するという問題があり、一方、上記ワックスの融点が110℃を上回る場合には、塗料作製が極めて困難であり、また、冬季に固まるので操業上の問題があり、また、脱脂性が低下するという問題がある。
また、上記ワックスは、少量でも含有していれば潤滑性向上効果を得ることができるため、含有量の下限値を0.1%とした。上記ワックスの含有量が0.1%未満の場合には、成形加工を行うための十分な潤滑性を得ることができず、成形加工の際に、材料の破断、座屈、疵を生じさせるおそれがある。一方、上記ワックスの含有量が20%を超える場合には、油脂性物質が過剰となり、可溶型水性樹脂や界面活性剤による脱膜性が十分に得られず、成形加工後に洗浄液と接触させた際に、潤滑皮膜の除去を行うことが容易ではなくなるという問題がある。
また、パーフルオロアルキルカルボン酸ナトリウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの1種又は2種以上からなる界面活性剤を0.005〜3%含有する。
界面活性剤の含有量が0.005%未満の場合は、上述の効果を十分に得ることができないおそれがある。上記潤滑剤は、金属材料に塗布する場合には、水溶液として用いられるが、界面活性剤の含有量が3%を超える場合には、水分が蒸発した後も半固体のような状態になり、良好な潤滑皮膜を形成できないおそれがある。
また、上記界面活性剤は、0.1%以上含有することがより好ましく、0.3%以上含有することがさらにより好ましい。
また、残部がウレタン樹脂、分子量5000〜100000のアクリル樹脂のうち1種又は2種以上からなる可溶型水性樹脂よりなる。
すなわち、可溶型水性樹脂を77〜99.89%含有する。
上記可溶型水性樹脂としては、水に溶解するあるいは乳化分散するウレタン樹脂、及び分子量5000〜100000のアクリル樹脂であれば多種のものを用いることができる。
可溶型水性樹脂の含有量が77%未満の場合には、洗浄を行う際に、上述の可溶型水性樹脂の効果を十分に得ることができず、除去され難くなるという問題がある。一方、可溶型水性樹脂の含有量が99.89%を超える場合には、潤滑性が得られず、成形の際に、材料の破断、座屈、疵を生じさせるおそれがある。
アクリル樹脂の分子量が5000未満の場合には、潤滑性を満足することができないおそれがあり、一方、アクリル樹脂の分子量が100000を超える場合には、除去され難くなるおそれがある。
上記アクリル樹脂は、主としてアクリル酸やメタクリル酸の誘導体を主成分とする樹脂であり、代表的なものは、アクリル酸、アクリル酸エステル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル等の単独重合体、あるいは共重合体である。
上記アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸nブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸2ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
上記メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸nブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸nヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
なお、上記可溶型水性樹脂としてウレタン樹脂を用いる場合には、いかなる分子量であってもよい。
また、上記可溶型水性樹脂は、1種類を単独で用いてもよいし、複数種類を混合して用いてもよい。
次に、第2の発明の製造方法においては、上記熱水処理工程又は上記加熱工程を行うことにより、押出又は抽伸を行った金属材からなる基材と、該基材の表面に形成された水和酸化皮膜又は酸化皮膜とを有する成形加工用金属材を製造することができる。
上記熱水処理工程においては、押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度50℃以上の水又はアルカリ性水溶液に接触させることにより上記水和酸化皮膜を形成させる。
水又はアルカリ性水溶液の温度が50℃未満の場合には、上記水和酸化皮膜を十分に形成することができなくなるおそれがある。より好ましくは、水又はアルカリ性水溶液の温度は60℃以上、更に好ましくは70℃以上がよい。
また、上記熱水処理工程においてはアルカリ性水溶液を用いることがより好ましい。この場合には、上記水和酸化皮膜を短時間で形成させることができる。
アルカリ性水溶液としては、例えばトリエタノールアミン水溶液、アンモニア水溶液、アルミン酸ナトリウム水溶液などを用いることができる。また、本発明において用いるアルカリ水溶液としては、pH9以下のものを採用することが好ましい。
また、上記加熱工程においては、押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度400℃以上に加熱する。
加熱温度が400℃未満の場合には、上記潤滑剤との付着性が不十分な酸化皮膜が形成されてしまうおそれがある。
より短時間で上記酸化皮膜を形成できるという観点から加熱温度は500℃以上が好ましい。また、湿度は低いほうがより成長が促進される。
また、本発明において、上記成形加工用金属材は、アルミニウム合金、鋼、銅等の成形加工に適用することができるが、より好ましくは、アルミニウム合金からなるアルミニウム合金管の成形加工に適用することが好ましい。
鋼管と比較して一般的に延性が低い上記アルミニウム合金管であっても、効果的に、優れた潤滑性及び焼付き防止性能を有し、加工時の破断、座屈、及び表面の疵を防ぐことができる。
次に、第3の発明の潤滑皮膜付成形加工用金属材は、上述したように、上記成形加工用金属材に、潤滑剤を塗布して膜厚0.4〜1000μmの潤滑皮膜を形成してなる。
上記潤滑皮膜の膜厚が0.4μm未満の場合には、成形加工用金属材の表面粗さのために上記潤滑皮膜を均一に成形することができないという問題がある。一方、上記膜厚が1000μmを超える場合には、潤滑皮膜を除去し難くなるという問題があり、また、金型への樹脂粉やワックス成分の堆積が増加するという問題がある。
また、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材の上記潤滑皮膜の表面には、油性剤、極圧剤、及び固形潤滑剤から選ばれる1種以上を含む潤滑剤が塗布されていることが好ましい(請求項6)。
上記潤滑皮膜は、このような潤滑剤を塗布していなくても高い潤滑性を発揮することができるが、この場合には、上記潤滑皮膜の潤滑性を更に向上することができ、極めて過酷な成形にも適用することができる。
上記油性剤としては、例えば、ポリオールエステル、油脂、脂肪酸エステル、高級アルコール、高級脂肪酸、及びαオレフィン等が挙げられる。
また、上記極圧剤としては、例えば、塩素系、硫黄系、及びリン酸系等が挙げられる。環境の観点から、上記極圧剤としては、硫黄系、リン酸系を用いることが好ましい。
上記固形潤滑剤としては、例えば、金属石鹸、及びグリース等が挙げられる。
また、使用環境に応じて、金属に影響を及ぼす油であればいかなるものを用いてもよい。
また、上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜の形成直後であって、上記成形加工用金属材の温度が80〜200℃の状態にあるとき、上記潤滑剤の1〜50vol%水溶液を、スプレー塗装により塗布し、上記成形加工用金属材の余熱で上記水溶液中の水分を乾燥させてなる潤滑皮膜が形成されていることが好ましい(請求項7)。
上記成形加工用金属材の温度が80℃未満の場合には、十分な乾燥ができず、潤滑皮膜が形成される前に、材料同士、又は装置構造物との接触等にすることにより、潤滑剤が剥離または不均一となるおそれがある。一方、上記成形加工用金属材の温度が200℃を超える場合には、媒体となっている水が沸騰膜を作ることにより、潤滑剤が付着せず、付着効率が低下するとともに、不均一となるおそれがある。
潤滑剤の水溶液が1vol%未満の場合には、乾燥前に流れ落ちてしまい付着量が不足し、潤滑不良の原因となる。一方、潤滑剤の水溶液が50vol%超えの水溶液の場合には、粘度が高くなりスプレーが困難になるとともに、潤滑皮膜の膜厚が不均一となり十分な潤滑が得られない原因となる。
潤滑剤の塗布をスプレー塗装とする理由としては、押出後の高温物質へ、ロールや刷毛等で直接塗装をする場合は、ロールや刷毛の耐熱性が必要であること、また、様々な押出材の形状や寸法に対応するためには、非接触法での塗装が望ましいことがある。そして、非接触の塗装として、静電塗装方法も考えられるが、これは高価な設備が必要である。そのため、スプレー(一流体または二流体)塗装が最も安価で均一性が得られ、好ましい。
次に、第4の発明の金属成形加工方法は、上述したように、上記潤滑皮膜付成形加工用金属材を成形加工した後に、潤滑皮膜を洗浄する洗浄工程を有する。
上記潤滑皮膜付成形加工用金属材の成形加工としては、例えば、抽伸加工、押出し加工、鍛造加工、プレス加工等が挙げられる。
上記洗浄工程において、上記潤滑皮膜を洗浄する方法としては、例えば、酸性、中性、アルカリ性等の洗浄液を用いて上記潤滑皮膜を除去する方法が挙げられる。
また、上記金属成形加工方法における上記洗浄工程は、pH5〜12の水溶液に接触させることにより上記潤滑皮膜を上記金属加工材から除去することが好ましい(請求項9)。
この場合には、特に容易に上記潤滑皮膜を除去することができる。
上記水溶液がpH5未満の場合には、上記潤滑皮膜を除去するのに必要な時間が長くなるおそれがある。一方、上記水溶液がpH12を超える場合には、上記潤滑皮膜が除去された後の金属管の表面が必要以上に溶解するおそれがある。
pH5〜12のアルカリ水溶液に接触させて上記潤滑皮膜を除去する方法としては、例えば、上記成形加工品をpH5〜12の水溶液に浸漬した後、水洗いを行う方法等がある。
(実施例1)
本例は、本発明の実施例にかかる成形加工用金属材、及びこれに潤滑剤を塗布した潤滑皮膜付成形加工用金属材について説明するが、本発明はこれらの実施例によってのみ限定されるものではない。
本例では、本発明の実施例として28種類の試料(試料E1〜試料E28)を作製し、比較例として28種類の試料(試料C1〜試料C28)を作製し、それらの特性を評価した。
各試料を作製するに当たっては、まず、基材として、調質がF、厚さ2mm×幅50mmの住友軽金属製A6061アルミニウム押出材(付着性、脱膜性評価用)と、調質がO、外形30.6mm×肉厚1.5mm×長さ170mmのAA 7021よりなる押出材(成形性評価用)の2種類の基材を準備した。
そして、上記基材に、アセトンを用いて脱脂処理を施した。
次に、上記脱脂処理後の上記基材4を所定温度の濃度3mass%のトリエタノールアミン水溶液浸漬し、基材の表面に水和酸化皮膜41を形成した(熱水処理工程、図1(a)及び(b)参照)。
また、上記脱脂処理後の上記基材4を所定温度で加熱し、基材の表面に酸化皮膜42を形成した(加熱工程、図1(a)及び(b)参照)。
このようにして、水和酸化皮膜41を形成した基材4と、酸化皮膜42を形成した基材4を作製した。
本例においては、熱水処理工程におけるトリエタノールアミン水溶液の温度、及び加熱工程の加熱温度を変えて、水和酸化皮膜又は酸化皮膜を形成した。各試料において、水和酸化皮膜及び酸化皮膜の形成に用いたトリエタノールアミン水溶液の温度及び加熱温度を後述の表1〜表4に示す。
また、上記水和酸化皮膜を形成した基材については、フーリエ変換赤外分光分析測定(FT−IR)を行った。FT−IRによる波数1100cm-1近傍における吸収スペクトルのピークの最大値A1と1350cm-1近傍における吸収スペクトルのピークの最大値A2の吸光度比A2/A1を表1及び表2に示す。
また、上記酸化皮膜を形成した基材については、オージェ分光分析による酸化皮膜の厚さを測定した。その結果を表3および表4に示す。
また、水和酸化皮膜又は酸化皮膜を形成した基材上に水2μlを滴下し、10秒以内にELMA社製ゴニオメータを用いて、水との接触角を測定した。その結果を表1〜表4に示す。
次に、水和酸化皮膜41又は酸化皮膜42を形成した基材4を80℃に加熱し、該基材4に対して、所定の金属成形加工用の潤滑剤5(10vol%水溶液)を塗布し、150℃の温度で2分間乾燥することにより潤滑皮膜5を形成し、各試料を得た(図1(b)及び(c)参照)。上記潤滑剤の塗布は、スプレー法により行った。
潤滑剤は、ワックス、界面活性剤、及び可溶型水性樹脂を用い、これらの種類・含有量を調整して作製した。表1〜表4に、各試料の潤滑皮膜の形成に用いた潤滑剤の組成、及び潤滑皮膜の膜厚を示す。
なお、後述の表1〜表4において、表1及び表2に示す試料E1〜試料E11及び試料C2〜試料C12は、水和酸化皮膜を形成した基材に対して潤滑皮膜を形成したものであり、表3及び表4に示す試料E12〜試料E22及び試料C13〜試料C23は、酸化皮膜を形成した基材に対して潤滑皮膜を形成したものである。なお、試料C1は、水和酸化皮膜及び酸化皮膜のいずれも形成せずに、脱脂後の基材に直接潤滑剤を塗布した試料である。
また、上記水和酸化皮膜を形成した基材又は皮膜を形成していない基材(試料C1のみ)を準備し、この基材上に、試料E1〜試料E14、及び試料C1〜試料C14の潤滑皮膜の形成に用いた潤滑剤の10vol%水溶液2μlを滴下し、10秒以内にELMA社製ゴニオメータを用いて、上記水溶液の接触角を測定した。その結果を表1及び表2に示す。
また、上記酸化皮膜を形成した基材を準備し、この基材上に、試料E15〜試料E28、及び試料C15〜試料C28の潤滑皮膜の形成に用いた潤滑剤の10vol%水溶液2μlを滴下し、10秒以内にELMA社製ゴニオメータを用いて、上記水溶液の接触角を測定した。その結果を表3及び表4に示す。
Figure 2011089154
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表1より知られるごとく、実施例としての試料E1〜試料E14には、温度50℃以上の水又はアルカリ性水溶液に接触させることにより、A2/A1≧0.1という関係を満足する、水との接触角が60°以下の水和酸化皮膜が形成されている。そして、かかる水和酸化皮膜が形成された成形加工用金属材に、ワックスを0.1〜20%含有し、界面活性剤を0.01〜3%含有し、残部がウレタン樹脂、分子量5000〜100000のアクリル樹脂のうち1種又は2種以上からなる可溶型水性樹脂よりなる潤滑剤からなる膜厚0.4〜1000μmの潤滑皮膜が形成されている。
また、表3より知られるごとく、実施例としての試料E15〜試料E28には、温度400℃以上で加熱することにより、厚み150〜10000Åで、水との接触角が60°以下の酸化皮膜が形成されている。そして、かかる酸化皮膜が形成された成形加工用金属材に、ワックスを0.1〜20%含有し、界面活性剤を0.01〜3%含有し、残部がウレタン樹脂、分子量5000〜100000のアクリル樹脂のうち1種又は2種以上からなる可溶型水性樹脂よりなる潤滑剤からなる膜厚0.4〜1000μmの潤滑皮膜が形成されている。
これに対し、比較例としての試料C2〜試料C14及び試料C15〜試料C28には、上述の範囲から外れる製造条件により、水和酸化皮膜又は酸化皮膜が形成されている。試料C1においては、水和酸化皮膜及び酸化皮膜のいずれもが形成されていない。
そして、各試料について、成形性及び脱膜性についての評価を実施した。結果を表5及び表6に示す。
<成形性>
成形性は、外径:幅380mm×奥行き200mm×高さ235mm、内径寸法:内径30.7mmの金型を使用し、基材としてAA 7021を用いて作製した試料に対して、内圧力:40MPa、軸押し量:両サイド各40mm(合計80mm)、パンチ速度:5mm/sにて、成形加工を施し、図1に示す、母管部2(外径30.6mm)と母管部2の中央に形成された隆起部3(外径30.6mm)とからなる成形品1を成形した。
成形できる隆起部3の母管部2の管表面から頂点35までの高さHの評価を実施し、高さHが5mm以上の場合を合格(評価○)、高さHが5mm未満を不合格(評価×)とした。
<脱膜性>
脱膜性は、100mm×50mmとした試料を幅方向の中心で90°に曲げ、マグネチックスターラーで攪拌したアルカリ溶液(水酸化ナトリウム水溶液、pH9.5、液温60℃)中に20秒間浸漬した後、水洗いを行い、乾燥後の潤滑皮膜残存の有無を目視にて確認し評価を行った。潤滑皮膜残存が確認されなかったものを合格(評価○)とし、潤滑皮膜残存が確認されたものを不合格(評価×)とした。
また、各試料の作製に用いた金属成形加工用潤滑剤の水溶液について、付着性の評価を実施した。結果を表5及び表6に併せて示す。
<付着性>
付着性は、アルカリ洗浄した試料を30℃、80℃、200℃、250℃に加熱し、試料に対して潤滑剤のスプレー塗装を0.1秒間行った後の外観および付着量により評価を行った。付着量は1.5g/m2を超えるものを良好とし、外観は均一なものを良好とした。これらの組み合わせにより、4段階評価(評価◎、○、△、×)とし、評価が◎、○、△の場合を合格とし、評価が×の場合を不合格とした。そして、付着性は、30℃、80℃、及び200℃における評価が全て合格であるものを合格とし、30℃、80℃、及び200℃における評価のいずれか1つでも不合格である場合には不合格とする。
Figure 2011089154
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表5及び表6より知られるごとく、試料E1〜試料E28は、200℃までの付着性、成形性、脱膜性のいずれの評価項目においても良好な結果を示した。
このように、特定の水和酸化皮膜又は酸化皮膜を有する成形加工用金属材は、潤滑剤に対して優れた付着性を示す。そして、低温だけでなく、高温の状態においても優れた付着性を示し、金属成形加工を行う際に、潤滑性及び焼付き防止性能に優れ、加工時の破断、座屈、及び表面の疵を防ぐと共に、成形加工後は容易に除去することができることが分かる。
これに対し、表5及び表6より知られるごとく、試料C1〜試料C28は、潤滑剤の付着性が不十分で成形性が悪くなったり、脱膜性に問題があったりした。
1 成形品
2 母管部
3 隆起部
35 頂点
4 基材
41 水和酸化皮膜
42 酸化皮膜
5 潤滑皮膜(潤滑剤)

Claims (9)

  1. 潤滑剤を塗布して成形加工を行うために用いられる成形加工用金属材であって、
    該成形加工用金属材は、押出又は抽伸を行った金属材からなる基材と、該基材の表面に形成された水和酸化皮膜又は酸化皮膜とを有し、
    上記水和酸化皮膜は、フーリエ変換赤外分光分析測定において、波数1000cm-1〜1200cm-1の位置に吸収スペクトルの第1ピークを示し、波数1300cm-1〜1450cm-1の位置に吸収スペクトルの第2ピークを示し、上記第1ピークにおける吸光度の最大値をA1、上記第2ピークにおける吸光度の最大値をA2とすると、A2/A1≧0.05という関係を満足し、
    上記酸化皮膜は、オージェ電子分光分析法によって得られる厚みが150Å〜10000Åであることを特徴とする成形加工用金属材。
  2. 請求項1に記載の成形加工用金属材において、上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜は、水との接触角が60°以下であることを特徴とする成形加工用金属材。
  3. 請求項1又は2に記載の成形加工用金属材において、上記潤滑剤としては、ワックスを0.1〜20%(質量%、以下同様)含有し、界面活性剤を0.005〜3%含有し、残部がウレタン樹脂、分子量5000〜100000のアクリル樹脂のうち1種又は2種以上からなる可溶型水性樹脂よりなる潤滑剤であって、上記ワックスは、融点が45℃〜110℃であるカルナウバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスのうち1種又は2種以上からなり、上記界面活性剤は、パーフルオロアルキルカルボン酸ナトリウム塩、パーフルオロアルキルスルホン酸ナトリウム塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの1種又は2種以上からなる潤滑剤を採用することを特徴とする成形加工用金属材。
  4. 押出又は抽伸を行った金属材からなる基材と、該基材の表面に形成された水和酸化皮膜又は酸化皮膜とを有し、潤滑剤を塗布して成形加工を行うために用いられる成形加工用金属材の製造方法において、
    押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度50℃以上の水又はアルカリ性水溶液に接触させることにより上記水和酸化皮膜を形成させる熱水処理工程、又は
    押出又は抽伸直後の金属材からなる基材を温度400℃以上に加熱することにより上記酸化皮膜を形成させる加熱工程を行うことを特徴とする成形加工用金属材の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の上記成形加工用金属材に、潤滑剤を塗布して膜厚0.4〜1000μmの潤滑皮膜を形成してなることを特徴とする潤滑皮膜付成形加工用金属材。
  6. 請求項5に記載の潤滑皮膜付成形加工用金属材において、上記潤滑皮膜の表面には、油性剤、極圧剤、及び固形潤滑剤から選ばれる1種以上を含む潤滑剤が塗布されていることを特徴とする潤滑皮膜付成形加工用金属材。
  7. 請求項5又は6に記載の潤滑皮膜付成形加工用金属材において、上記水和酸化皮膜又は上記酸化皮膜の形成直後であって、上記成形加工用金属材の温度が80〜200℃の状態にあるとき、上記潤滑剤の1〜50vol%水溶液を、スプレー塗装により塗布し、上記成形加工用金属材の余熱で上記水溶液中の水分を乾燥させてなる潤滑皮膜が形成されていることを特徴とする潤滑皮膜付成形加工用金属材。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の潤滑皮膜付成形加工用金属材を成形加工した後に、潤滑皮膜を洗浄する洗浄工程を有することを特徴とする金属成形加工方法。
  9. 請求項8に記載の金属成形加工方法において、上記洗浄工程は、pH5〜12の水溶液に接触させることにより上記潤滑皮膜を上記金属加工材から除去することを特徴とする金属成形加工方法。
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