JP2011087852A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 スロットマシンの制御手段は、図柄の組合せがそれぞれ異なる複数の再遊技1〜4に対応する特定図柄の組合せが予め定められた順番で表示された場合に、リプレイタイムに移行させ、この順番に対応して複数設けられた、内部抽せんにおいて参照する各抽せん対象の当せん確率を示す通常遊技1〜4用確率データを、各特定図柄の組合せが順番で表示される度に、順次変更し、変更後の通常遊技3、4用確率データに、変更に係る特定図柄の組合せよりも順番が前にある特定図柄の組合せに対応する再遊技1又は2と、ボーナス遊技に移行するボーナス役(BB)とに重複して当せんする重複役を抽せん対象に含めてある。
【選択図】 図8
Description
これらの抽せん対象は、通常、ハズレが頻出するとともに、小役、再遊技役などがときどき発生し、ボーナス役が稀に発生するように設定され、遊技状態のうちの大半は、ハズレや小役、再遊技役が発生する通常遊技が占め、このような通常遊技において、遊技者はボーナス役の当せんを期待しつつ、スロットマシン遊技を進行させている。
このような遊技状態として、再遊技役に高確率で当せんする再遊技高確率遊技状態となる、いわゆる「リプレイタイム(RT)」が知られている。
このリプレイタイムは、所定の遊技区間に亘って、再遊技役が高確率で発生することから、再遊技役に当せんする度にメダルを投入することなく次回遊技可能となり、その分投入するメダルの量も抑えられ、遊技者への負担が通常遊技より軽減される遊技状態となっている。
また、連続して再遊技役に当せんするか否かの機械的な抽せんのみで、遊技者がリプレイタイムへの移行に関与する余地がなく、ゲーム性が乏しいものとなっていた。
さらに、これらのスロットマシンでは、ボーナス遊技後において連続して再遊技役に当せんする確率が通常遊技と同じであるため、ボーナス遊技後にリプレイタイムを期待させる仕様ではなかった。
まず、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るスロットマシン本体の構成について説明する。
これらの図に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、複数のリール21a,21b,21cを回転させるとともに、回転を停止したときに各リール21に表示された図柄の組合せに応じて遊技価値が付与される回胴式遊技機を構成している。
さらに、以前に表示された特定図柄に対応する再遊技役とボーナス遊技に移行するボーナス役とに重複して当せんする重複役を抽せん対象に含めることで、順番通りに特定図柄の組合せが表示されずにリプレイタイムへの期待が消失しても、ボーナス遊技に移行するようにしてある。
また、本実施形態のリプレイタイムは、ボーナス役に当せんするまで継続し、ボーナス遊技後には、所定の遊技回数に亘り、特定図柄に対応する各再遊技役を抽せん対象として設定したチャンスゾーン(通常遊技5)を設け、直接リプレイタイムに移行できるようにしてある。以下、本実施形態のスロットマシン1について詳述する。
前扉1aは、図1及び図2に示すように、スロットマシン1の筐体1bにヒンジ等を介して開閉自在に取り付けられる扉体で、この前扉1aに前面パネル2とその他各部が備えられてスロットマシン1の正面部を構成している。
表示器L1は、液晶表示装置等からなり、後述する内部抽せんに当せんした当せん対象に関する情報を動画及び静止画像として報知する本発明に係る報知手段として動作するようになっている。例えば、特定図柄に対応する再遊技に当せんした場合において、その図柄の組合せを表示させるために、後述の停止ボタン5を操作する操作タイミングの目安となる絵柄(「赤セブン」、「青セブン」)や、操作手順(「順押し」、「逆押し」)などを表示する。
この表示器L1による演出は、スピーカ9からの音による演出と連動して、又はスピーカ9による音による演出とは独立して行われるようになっている。
この表示器L1は、演出制御部40に設けられた表示器駆動回路42によって駆動制御される(図4参照)。
このスピーカ9から発生される音声は、演出制御部40に設けられたサウンド回路41によって生成・出力されるようになっている(図4参照)。
表示窓3は、スロットマシン1内部に配設された三つのリール(左)21a,リール(中)21b,リール(右)21c(図2参照)の視認用の窓部で、通常、無色透明又は有色透明な樹脂製パネル等からなり、三つの各リール21の周囲に表された複数の図柄のうち、縦方向に連続して隣接する三つの図柄をそれぞれ視認,識別できるようになっている。
また、この表示窓3を介して視認されるリール21の図柄の組合せには、有効ラインが設定されている。
有効ラインは、水平に3つ平行に並んだ中段、上段、下段の3つの有効ラインと、斜めにクロスする2つの有効ラインの計5ラインが設けられ、有効ラインに沿って停止したリール21a〜21cに表された図柄の組合せによって、遊技価値が付与されるようになっている(図6参照)。
貯留枚数表示部2a,状態表示部2b及び獲得枚数表示部2cは、それぞれ7セグメントLED等からなり、所定の数値が表示されるようになっている。
貯留枚数表示部2aは、貯留メダル数が表示され、状態表示部2bは、ボーナス遊技におけるメダルの払出総数が表示され、獲得枚数表示部2cは、入賞時の払出数が表示される。
各表示部は、制御部10に設けられた表示部駆動回路15によって駆動制御される(図4参照)。
ボーナス当せん告知部L2は、スロットマシン1の制御部10における内部抽せんの結果、ボーナス役に当せんした場合に、所定の条件に基づき、点灯又は点滅するLED発光ダイオード(以下、LEDという)と、LEDの光によって絵柄等を透光表示させる透光表示部とを有している。
このボーナス当せん告知部L2は、演出制御部40に設けられた表示器駆動回路42によって駆動される(図4参照)。
スタートレバー4は、三つの各リール21の回転を開始させるゲームスタート手段であり、このスタートレバー4が遊技者の操作によって押下されることで、後述する制御部10にスタート信号が出力され(図4参照)、各リール21a〜21cが一斉又は順次に回転するようになっている。
また、このスタートレバー4の押下によりスタート信号が入力されることで、制御部10において内部抽せんが行われ、抽せん対象の中から当せん対象が決定される。
つまり、遊技者がこれらスタートレバー4及び停止ボタン5を操作することにより、三つのリール21a〜21cの回転を開始させるとともに、各リール21a〜21cに表された図柄を所定の組合せで停止させるスロットマシン遊技を行うことができる。
メダル投入口6の本体内部側には、図2に示すようにメダルセレクタ6aが備えられ、投入されたメダル数がカウントされ、そのメダル数を示すメダル信号が、制御部10に出力されるようになっている。これにより、メダル投入口6からメダルが1枚投入されれば1枚掛けのゲーム、2枚投入されれば2枚掛けのゲーム、3枚投入されれば3枚掛け(MAXBET)のゲームが行えるようになる。
具体的には、メダルが3枚投入されている状態で、さらにメダル投入口6からメダルが投入されると、4枚目以降のメダルは貯留メダルとして、所定数(例えば、最大50枚)が貯留,記憶される。また、入賞時の払出があった場合、貯留メダルの最大数までは、入賞メダルは貯留メダルとして貯留させる。貯留メダル数は前面パネル2の貯留枚数表示部2aに数値として表示される。
この精算ボタン6bが押下されることで、貯留メダル分のメダルがメダル払出装置30から遊技メダル払出口8に排出され、RAM11bに記憶された貯留メダル数のデータも消去される。
また、貯留メダルが精算されることで貯留枚数表示部2aの数値もゼロ表示となる。
具体的には、一回の押下によって1ゲームに投入可能な最大数のメダル(通常3枚)を貯留メダルから投入する3枚掛け用のMAXBETボタン7aと、一回の押下で1枚のメダルを貯留メダルから投入する1枚掛け用の1BETボタン7bとが備えられている。
1BETボタン7bは一回押下するたびに1枚掛け、2枚掛け、3枚掛けとBET数が増加するようになっている。
このBETボタン7が押下されると、メダル信号が制御部10に出力され(図4参照)、押下された回数と同数のメダルが、RAM11bに記憶された貯留メダルからゲームに投入されることになる。
なお、貯留メダルが投入されると、RAM11bに記憶された貯留メダル数が投入数だけ減算され、貯留枚数表示部2aの表示数値も投入数だけ減ることになる。
停止ボタン5の押下によって停止された各リール21が所定の図柄の組合せとなった場合に、筐体内のメダル払出装置30から図柄の組合せに応じた数量のメダルが、遊技メダル払出口8より、払い出されるようになっている。払い出されたメダル数は、リールの表示窓3の下側にある状態表示部を構成する獲得枚数表示部2cに表示される。
ドラムユニット20は、可変表示器の一例であり、三つのリール21a,21b,21cと、三つのリール21a〜21cを回転自在に保持し、各リール21a〜21cに対応するステッピングモータ23a〜23cを回転駆動することで各リール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御を行うモータ駆動回路22と、各リール21a〜21cが一回転する毎に各リール21a〜21cの基準位置を検出してマーカー信号として制御部10に出力する回胴位置検出部24と、を備えている(図4参照)。
各リール21a〜21cに表される図柄は、図3に示すように、例えば、色違いの「7」からなる「赤セブン」,「青セブン」や、「BAR」,「ベル」,「チェリー」,「リプレイ」等の絵柄や文字が、所定の順番で表示されており、各リールに21個ずつの図柄が表示されるようになっている。各図柄は、図3において文字で表現してあるが、実際には、例えば、図1に示すように、デザイン化された絵柄が描かれている。なお、図3における※印の箇所は、所定の図柄が表示されている。
これにより、再遊技1〜4に当せんしたときに、遊技者の停止ボタン5の停止操作のタイミングや操作手順に拘わらず、特定図柄を有効ラインに沿って停止できるようになっている。
ドラムユニット20では、三つのリール21a〜21cは対応する三つのステッピングモータ23a〜23cによってそれぞれ回転自在に保持されており、スタートレバー4及び停止ボタン5a〜5cが押下操作されることで、制御部10からモータ駆動回路22にパルス(駆動)信号が入力され、ステッピングモータ23a〜23cを駆動して(図4参照)、対応するリール21a〜21cの回転の始動,定速回転及び停止の制御が行われる。
すなわち、スタートレバー4からのスタート信号を契機として制御部10で内部抽せんが行われ、制御部10からのパルス信号によりドラムユニット20が制御されることで、停止ボタン5が押下されたタイミングから所定の図柄送りコマ数の範囲内で、当せん対象に応じた図柄の組合せが有効ライン上に停止されるように各リール21a,21b,21cが制御される。
そして、このメダル払出装置30から排出されるメダルが、前扉1aの遊技メダル払出口8からスロットマシン前面に払い出されて遊技者に提供されることになる。
次に、スロットマシン1全体を制御し、本発明の制御手段として動作する第一実施形態の制御部10について、図4、図5を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る制御部及びその周辺の構成を示すブロック図であり、図5は、本実施形態に係る制御部において実行される制御の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、本実施形態の制御部10は、上述したスロットマシン1の各部を制御する、IC,メモリ,各種回路基板等を備えたマイクロコンピュータを有する制御基板として構成され、筐体1bの後部に配設されている。
具体的には、制御部10は、CPU11と、当該CPU11に内蔵され記憶手段であるROM11a及びRAM11b、基準クロックを発生する本体クロック発生回路12、乱数発生のための基準クロックを生成する乱数クロック発生回路14、内部抽せん用の乱数を生成する乱数カウンタ13、各表示部2a〜2cを駆動する表示部駆動回路15等を備えている。
そして、制御部10では、ROM11aに記憶されたプログラムやデータに基づき、スロットマシン1全体を制御する処理が実行されるようになっている。
さらに、制御部10は、停止表示された図柄の組合せを判定し、この図柄の組合せに応じて、メダル払出装置30から所定数のメダルを払出させるとともに、通常遊技1〜5、ボーナス遊技、リプレイタイムの各遊技状態に移行させるゲーム管理を行う。
以下、図5のフローチャートに基づき、制御部10で実行される処理の流れを詳細に説明する。
本実施形態の遊技状態は、通常遊技1〜5と、ボーナス遊技と、再遊技役に高確率で当せんするリプレイタイム(RT)とが設けられている。
通常遊技1〜5は、再遊技1〜4の各当せん確率がそれぞれ異なる通常遊技状態として設定され、このうち通常遊技1〜4は、前述の特定図柄1〜3がこの順番で表示される度に順次移行する通常遊技状態であり、通常遊技5は、ボーナス遊技後に移行し、所定の遊技回数(例えば、1回)に亘って継続する通常遊技状態である。
リプレイタイムは、特定図柄4が表示されることで移行する遊技状態であって、各通常遊技1〜5より、再遊技役が抽せんされる確率が高く設定された遊技状態となっている。
同図に示すように、遊技状態は、例えば、通常遊技1から始まるとすると、特定図柄1〜4がこの順番で表示される度に通常遊技2〜4、リプレイタイムという順で遊技状態が移行する。
すなわち、特定図柄1〜4がこの順番で表示されることで、リプレイタイムに徐々に昇格するように設定され、リプレイタイムへの期待感が高まるようになっている。
具体的には、例えば、通常遊技1で、特定図柄1が表示されることなく、特定図柄2,特定図柄3,特定図柄4が表示されたときには、それぞれ通常遊技3,4,リプレイタイムに移行するようになっている。同様に、通常遊技2で、特定図柄2が表示されることなく、特定図柄3,特定図柄4が表示されたときには、それぞれ通常遊技4,リプレイタイムに移行するようになっている。さらに、通常遊技3で、特定図柄3が表示されることなく、特定図柄4が表示されたときには、リプレイタイムに移行するようになっている。
また、通常遊技2〜4において、小役に対応する図柄の組合せ(例えば、「ベル・ベル・ベル」)が表示されたときには、通常遊技1に転落することなく、その遊技状態を維持させるようにしてある。なお、反対に通常遊技1に転落させることもできる。
具体的には、通常遊技3において、通常遊技3への移行に係る特定図柄2よりも順番が前にある特定図柄1が表示されることにより、通常遊技2に移行する。
同様に、通常遊技4において、通常遊技4への移行に係る特定図柄3よりも順番が前にある特定図柄1又は2が表示されることにより、それぞれ通常遊技2又は3に移行する。
そして、これらが表示される場合には、同時にボーナス役にも当せんするように設定してある。これにより、リプレイタイムへのチャンスは消失するものの、ボーナス遊技に移行させることができる(後述)。
なお、状態移行に係る同じ特定図柄が連続して表示されたときには(例えば、特定図柄3が表示されて通常状態4に移行し、再び特定図柄3が表示されたとき)、その遊技状態を維持させる。
また、上記とは異なり、状態移行に係る特定図柄が表示されたときには(例えば、特定図柄3が表示されて通常状態4に移行し、再び特定図柄3が表示されたとき)、前述した状態移行に係る特定図柄よりも順番が前にある特定図柄が表示されたときと同様に、同時にボーナス役に当せんするように設定してもよい。
なお、ボーナス図柄の組合せ(「赤セブン・赤セブン・赤セブン」、「青セブン・青セブン・青セブン」、「赤セブン・赤セブン・BAR」)が表示され、ボーナス遊技に移行するまで継続させることもできる。
通常遊技5は、ボーナス遊技後に1ゲームに限り移行する遊技状態であって、各再遊技役(「再遊技1」、「再遊技2」、「再遊技3」、「再遊技4」)が抽せん対象として設定されているとともに、再遊技1〜4の当せん確率が通常遊技1〜4よりも高く設定されている。そして、この通常遊技5において、特定図柄1〜4が表示されると、それぞれ通常遊技2〜4,リプレイタイムに移行し、ハズレ又は小役に対応する図柄の組合せの表示により、通常遊技1に移行するようになっている。
なお、通常遊技1〜5においても、ボーナス役に当せんすることがあり、上記のボーナス図柄の組合せを表示させることで、ボーナス遊技に移行させることができる。
例えば、状態フラグは、RAM11bの所定領域(1バイト)に設定されるフラグで、「ビット0」に「1」をセットで通常遊技1、「ビット1」に「1」をセットで通常遊技2、「ビット2」に「1」をセットで通常遊技3、「ビット3」に「1」をセットで通常遊技4、「ビット4」に「1」をセットで通常遊技5、「ビット5」に「1」をセットでリプレイタイム、「ビット6」に「1」をセットでビッグボーナス遊技、「ビット7」に「1」をセットでレギュラーボーナス遊技となり、制御部10が設定されたビット毎のフラグを1ゲーム毎に参照することで、スロットマシン1を各遊技状態となるように制御する。
そして、本実施形態では、例えば、通常遊技1から始まるように、「ビット0」に「1」をセットし、その他のビットは、「0」でクリアされている。
メダル投入処理では、具体的には、メダルセレクタ6aからのメダル信号及びBETボタン7(MAXBETボタン7a,1BETボタン7b)からのメダル信号の入力を監視し、メダル投入口6から投入されたメダルの枚数、又はBETボタン7が押下されて掛けられたメダルの投入枚数を確認するとともに、BETボタン7からのメダル信号に基づき、RAM11bで記憶される貯留メダル枚数を減少させる。これにより、各ゲームに掛けられる掛け数1〜3が決定されることになる。
これにより、1回のゲームがスタート可能な状態となる。
具体的には、更新範囲(0〜16383)で発生する乱数カウンタ13から出力される乱数をスタートレバー4の操作のタイミングで取得(ラッチ)し、取得された乱数を、遊技状態別の確率データに設定された各抽せん対象に対応する当せん範囲と比較することにより、いずれの抽せん対象に対応する当せん範囲に属しているかを判定し、その属する当せん範囲が示す抽せん対象が今回ゲームの当せん対象として決定・当せんするようになっている。
遊技価値が付与される役には、対応する図柄の組合せが表示されることで「入賞」となり、遊技媒体が付与される「小役」と、次回遊技において、メダルを投入することなく遊技可能となる「再遊技役」と、メダル獲得枚数が所定数となるまで小役が高確率で当せんするボーナス遊技に移行可能な「ボーナス役」とがある。
図6に本実施形態の各役と、対応して表示される各リール21に表された図柄の組合せと、付与される遊技価値との関係を示す。
ビッグボーナスは、当せん後、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」又は「青セブン・青セブン・青セブン」を表示させることによりビッグボーナス遊技に移行する。
レギュラーボーナスは、当せん後、「赤セブン・赤セブン・BAR」を表示させることによりレギュラーボーナス遊技に移行する。
特定図柄1〜4を構成する図柄は、各リール21において、停止表示可能な図柄送りコマ数の最大値(4コマ)を超えない間隔をもって配置されているため、当せんすると必ず表示されるように停止制御される。
また、これらの特定図柄1〜4が表示されることにより、それぞれ通常遊技2〜4,リプレイタイムに移行する。
確率データは、内部抽せんにおいて1ゲーム毎に参照されるデータテーブルであって、スタートレバー4の操作のタイミングで取得された乱数と比較される各抽せん対象に対応する当せん範囲が設定されており、本実施形態では、遊技状態別にそれぞれ通常遊技1〜5用確率データと、リプレイタイム用確率データと、ボーナス遊技用確率データとが設定されている。
また、通常遊技5用確率データは、ビッグボーナス遊技とレギュラーボーナス遊技後の1ゲームに限り参照されるデータテーブルであり、遊技状態を通常遊技1〜4,リプレイタイムのいずれかに振り分けるように再遊技1〜4とハズレの当せん確率が設定されている。ここでは、通常遊技1〜5用確率データについて以下に詳述する。
確率データには、本来、各抽せん対象の当せん範囲が乱数の更新範囲(0〜16383)に対応して設定されているが、これらの図では、各抽せん対象の当せん範囲を、乱数の更新範囲に占める割合から求められる当せん確率で代用してある。なお、ハズレの抽せん確率(図中「・・・」)は、所定の確率が設定されているものとする。
また、本実施形態のスロットマシン1は、所定の設定キー操作に基づいてボーナス役の当せん確率が異なる確率データに変更できる、いわゆる設定確率変更機能を備えており、確率データは、出玉率を遊技場の営業に合わせて選択可能なように、設定1から設定6までの6段階に設定できるようになっていることから、実際には各遊技状態の確率データはリプレイタイム用確率データも含めて6段階分、すなわち6つずつ設けられている。図8は、その任意の1段階(例えば、設定1)を例示したものである。
通常遊技2において、通常遊技2への移行に係る特定図柄1が表示された場合には、前述したように、遊技状態は通常遊技2のまま変化しないことから、通常遊技4、リプレイタイムの順に移行し難く設定されている。
通常遊技3において、通常遊技3への移行に係る特定図柄2が表示された場合には、前述したように、遊技状態は通常遊技3のまま変化しないことから、リプレイタイム、通常遊技1の順に移行し難く設定されている。
具体的には、乱数の更新範囲(0〜16383)において、再遊技1の当せん範囲と、ビッグボーナス(BB)の当せん範囲とを同じ範囲としてある(重複役)。
これにより、通常遊技3において、通常遊技3への移行に係る特定図柄2よりも順番が前にある特定図柄1が表示されることにより、通常遊技2に移行するものの、同時にボーナス役にも当せんしているため、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」又は「青セブン・青セブン・青セブン」を表示させることによりビッグボーナス遊技に移行させることができる。
通常遊技4において、通常遊技4への移行に係る特定図柄3が表示された場合には、前述したように、遊技状態は通常遊技4のまま変化しない。
具体的には、乱数の更新範囲(0〜16383)において、再遊技1の当せん範囲とビッグボーナス(BB)の当せん範囲とを同じ範囲とし、さらに、再遊技2の当せん範囲とビッグボーナス(BB)の当せん範囲とを同じ範囲としてある(重複役)。
これにより、通常遊技4において、通常遊技4への移行に係る特定図柄3よりも順番が前にある特定図柄1又は特定図柄2が表示されることにより、通常遊技2又は通常遊技3に移行するものの、同時にボーナス役にも当せんしているため、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」又は「青セブン・青セブン・青セブン」を表示させることによりビッグボーナス遊技に移行させることができる。
また、通常遊技3と通常遊技4において、状態移行に係る特定図柄よりも順番が前にある特定図柄が表示されることにより、リプレイタイムへのチャンスは消失するものの、ボーナス遊技に移行させることができ、遊技性を向上させることができる。
この通常遊技5用確率データは、ビッグボーナス遊技とレギュラービッグボーナス遊技後の1ゲームに限り参照されるため、この1ゲームはリプレイタイムへの移行が期待できるチャンスゾーンとなっている。
また、ビッグボーナス(BB)とレギュラーボーナス(RB)のボーナス役は、いずれの通常遊技1〜5用確率データにおいても、独立して当せん範囲が設定されており、これらに当せんすることで、各ボーナス遊技に移行させることができる。
そして、各確率データを参照して行う乱数の判定は、抽せん番号が大きな値の抽せん番号から順次行い、各抽せん対象の当せん範囲と、乱数カウンタ13から取得された乱数と、を比較し、当該遊技における当せん対象が決定される。
当せんフラグ領域は、RAM11bの所定領域(1バイト)に設定されるフラグで、内部抽せんにおいて、当せんした当せん対象に応じた当せんフラグが設定されるようになっている。
例えば、「BB(ビッグボーナス)」に当せんした場合には、当せんフラグ領域における「ビット0」に「1」がセットされ、「RB(レギュラーボーナス)」に当せんした場合には、当せんフラグ領域における「ビット1」に「1」がセットされる。
同様に、「再遊技1〜4」に当せんした場合には、当せんフラグ領域における「ビット2〜5」にそれぞれ「1」がセットされる。
また、「小役」に当せんした場合には、当せんフラグ領域における「ビット6」に「1」がセットされる。
また、同様に、通常遊技4において、「再遊技2+BB」に当せんした場合には(図8(d)抽せん番号4参照)、当せんフラグ領域の「ビット3」に「1」、「ビット0」に「1」が重複してセットされる。
そして、この当せんフラグ領域のセットされたフラグを参照して、その後のリール停止制御処理や、停止図柄判定処理が行われ、停止図柄判定処理においてすべて「0」でクリアされるようになっている。
なお、これらの当せんフラグのうち、ボーナス役に関する当せんフラグは、対応する図柄の組合せが表示されない限り、当せんフラグはクリアされず、当せんフラグが次回の遊技に持ち越されるようになっている。
そして、各リール21の回転中においては、ドラムユニット20から入力されるマーカー信号により、各リール21a〜21cの図柄位置を監視する処理が行われるようになっている。
具体的には、RAM11bの所定の領域には、中段の有効ラインに位置する各リール21a〜21cの図柄番号を管理する図柄番号領域が、各リール単位で設けられている。
図柄番号領域は、制御部10がモータ駆動回路22に出力するパルス(駆動)信号が所定パルス数(各図柄間の回転角度に相当)毎に+1更新されるとともに、各リールが一周する毎に回胴位置検出部24から出力されるマーカー信号により、初期化(図柄番号0)されるようになっている。
すなわち、各リール21の回転動作に同期して各図柄番号領域の値も更新され、その結果、各図柄番号領域の値は、中段の有効ラインに位置する各リール21a〜21cの図柄番号の図柄と常に一致している(図3参照)。
これにより、後述するリール停止制御処理や停止図柄判定処理において、各図柄番号領域の値を参照することで、中段の有効ラインに位置する各リール21a〜21cの図柄を判別することができる。
具体的には、各リール21の停止制御は、リール21毎に、検出されたストップ信号のタイミングにおける各リールの図柄番号領域の図柄番号の値を参照し、停止表示可能な図柄コマ数の範囲内(0〜4コマ)にある当せんフラグに対応した図柄の組合せを構成する図柄を各リール毎に決定するとともに、この図柄コマ数に対応するパルス信号をモータ駆動回路22に出力することで、目的とする停止図柄まで各リール21を回転させた後、各リール21を励磁して停止させる処理が行われるようになっている。
なお、当せんフラグに対応した図柄の組合せを構成する停止図柄が停止表示可能な図柄コマ数の範囲内(0〜4コマ)にない場合には、ハズレ図柄の組合せとなるように各リールを制御する。
遊技者が停止ボタン5を押下するタイミングは任意であり、当該タイミングにおける各リール21の中段の有効ラインに位置する図柄は各リール21に表されたすべての図柄が対象となるため、停止図柄テーブルには、各リールに表されたすべての図柄に対応して「0〜4コマ」の図柄送りコマ数が割り振られている。
さらに、同一の抽せん対象に当せんした場合でも、停止ボタン5の停止操作の順番により、各リール毎に異なる停止図柄テーブルが選択されるようになっている。
すなわち、リール停止制御処理では、各リール21を停止ボタン5の停止操作の順番で停止させるとともに、停止ボタン5の停止操作タイミングから停止表示可能な図柄コマ数(0〜4コマ)の範囲内に位置する、当せん対象に対応した図柄の組合せを構成する図柄をいずれかの有効ラインに停止表示させるようになっている。
停止図柄判定処理は、停止時の各リールの図柄番号領域における図柄番号を参照することで、停止図柄の組合せを判定する。
各リールの図柄番号領域における図柄番号は、前述したように、中段の有効ラインに位置する各リール21a〜21cの図柄番号と一致しているため、中段の有効ラインに位置する各リール21a〜21cの図柄を判別することで、5つの有効ラインに表示された図柄の組合せを、図3に示す図柄の配列に基づき、判定することができる。
そして、判定された図柄の組合せが、内部抽せんにおいて当せんした当せんフラグに対応した図柄の組合せ(図6参照)か否か判定し、合致していた場合には、当せんフラグに対応したその後の処理を行うようになっている。
以下、当せんフラグが、ボーナス役、再遊技役、小役の場合について説明する。
一方、当せんした当せんフラグが、ボーナス役であるにも拘わらず、対応する図柄の組合せが表示されていないと判定した場合には、「ボーナス役」に対応する当せんフラグ領域を「0」でクリアせずに、そのままにし、ボーナス役の当せんフラグを次回遊技に持ち越すようになっている。
この状態は、次回遊技においても、対応する図柄の組合せが表示されない限り、継続されるようになっている。
具体的には、メダル払出処理では、図4に示すにホッパー駆動回路32を制御することで、ホッパー31内に設けられたメダル払出モータが駆動制御され、メダルを払出すようになっている。
そして、メダルが払出されることで、メダル検出部33の所定のセンサから1枚メダルが払出される毎に1パルスの払出信号が出力されるようになっている。
制御部10では、この払出信号を監視し、パルス数が小役のメダル配当数になるまで、ホッパー駆動回路32を制御するようになっている。これにより、所定数のメダルを払出すことができる。
以上のように、図5に示すフローチャートに基づき、制御部で実行されるメダル投入処理からメダル払出処理までの処理により、スロットマシン遊技における1ゲームをなすとともに、この1ゲームが繰り返されることで遊技が進行させることができる。
さらに、通常遊技3及び4において、状態移行に係る特定図柄よりも順番が前にある特定図柄に対応する再遊技役と、ボーナス遊技に移行するボーナス役とに重複して当せんする抽せん対象を確率データに含めることで、特定図柄1及び2の表示は、リプレイタイムの可能性を消失させるものの、同時にボーナス役の当せんを示唆することになるため、ゲーム性が向上する。
次に、第二実施形態に係る制御部について、図9〜図11を参照して説明する。ただし、第一実施形態の制御部と共通の処理については、前記実施形態の説明を援用する。
第二実施形態の制御部は、前述した通常遊技1〜4用確率データに、特定図柄1〜4とこれと異なる図柄の組合せ(非特定図柄)とが表示される二つの再遊技役を設定し、この二つの再遊技役のそれぞれに当せんした場合において、前述のリール停止制御処理において、停止ボタン5の操作手順の違いにより、特定図柄1〜4又はこれと異なる図柄の組合せ(非特定図柄)のいずれかを表示させるとともに、同一の操作手順で、相反する図柄の組合せを表示させる点が前記実施形態と相違している。以下に、具体的に説明する。
同図に示すように、本実施形態の再遊技役に係る抽せん対象には、特定図柄とこれと異なる図柄の組合せを対応する図柄の組合せとする再遊技1a,1b〜再遊技4a,4bが設定され、その他の抽せん対象(ボーナス、小役、ハズレ)は、第一実施形態と同一となっている。
数字が同じ各再遊技役(例えば、再遊技1aと再遊技1b)は、いずれかの特定図柄1〜4と、非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)を共通の図柄の組合せとし、記号「b」を有する再遊技役(例えば、再遊技1b、再遊技2bなど)は、これらと異なる図柄の組合せ(ダミー図柄)を有している。すなわち、数字が同じ再遊技役は、同一の特定図柄を有するものの、ダミー図柄を有するため、対応する図柄の組合せが異なっている。
そこで、数字が同じ再遊技役は、同一の特定図柄と非特定図柄とを有するものの、ダミー図柄の有無により対応する図柄の組合せが異なるため、それぞれ固有の停止図柄テーブルを設定し、その停止図柄テーブルは、停止ボタン5の操作手順の違いにより、表出される図柄の組合せが異なるように設定してある。
なお、厳密には、スロットマシンの場合、図柄の組合せ毎に当せん範囲が設定されるとともに、当せんフラグが設定されるため、例えば、再遊技1aに対応する図柄の組合せである特定図柄1と非特定図柄は、本来それぞれ当せんフラグが異なるが、当せん範囲を重複させることで同時当せんさせることができるので、本実施形態では、一の抽せん対象とみなして扱ったものである。
すなわち、数字が同じ再遊技役では、同一の押し順(操作手順)で、相反する図柄の組合せが表示される。なお、ダミー図柄は、停止図柄テーブルにおいて、表出されないように設定されている。
なお、数字が同じ再遊技役は、当せん確率が均等でないと、特定図柄が表示される押し順が偏り、選択ゲームにおける公平性が損なわれるため、後述の通常遊技用確率データにおいて、数字が同じ再遊技役の当せん確率は同確率に設定してある。
同図に示すように、遊技状態は、第一実施形態と同様に、通常遊技1から始まり、特定図柄1〜4がこの順番で表示される度に通常遊技2〜4,リプレイタイムの順番で移行する。なお、ボーナス遊技後に移行する通常遊技5を設けていない点が第一実施形態と相違する。
また、第一実施形態と同様、次の順番に対応する特定図柄を飛び越してさらに後に続く特定図柄が表示されたときには、その飛び越しを許容し、通常遊技2〜4において、小役に対応する図柄の組合せ(例えば、「ベル・ベル・ベル」)が表示されたときには、通常遊技1に転落することなく、その遊技状態を維持させる。なお、小役に対応する図柄の組合せの表示により通常遊技1に転落させてもよい。
また、第一実施形態と異なり、通常遊技3及び4において、再遊技1a,1b及び再遊技2a,2bに係る非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)が表示されたときに、同時にボーナス役にも当せんするように設定し、押し順の選択を間違ったと思わせつつ、ボーナス遊技に移行できるようにしてある。(後述)。
このような条件を実現するために、通常遊技1〜4において内部抽せん処理で参照される確率データを、以下のように設定してある。
なお、第一実施形態では、状態移行に係る同じ特定図柄(例えば、通常遊技2では、特定図柄1)が連続して表示されたときには、その遊技状態を維持させることができたが、本実施形態では、特定図柄を表示させるには、押し順の選択を伴うため、状態移行に係る再遊技(この場合は、通常遊技2への移行に係る再遊技1a,1b)は抽せん対象から除外してある。これは、以下の通常遊技3,4用確率データにおいても同様となっている。
具体的には、乱数の更新範囲(0〜16383)において、再遊技1a,1bの当せん範囲とビッグボーナス(BB)の当せん範囲とを同じ範囲としてある(重複役)。
これにより、通常遊技3において、通常遊技3への移行に係る特定図柄2よりも順番が前にある特定図柄1が表示されることにより、通常遊技2に移行するものの、同時にボーナス役にも当せんしているため、ビッグボーナス遊技に移行させることができる。
また、本実施形態では、押し順の選択を伴うため、再遊技1a,1bの当せんにより、特定図柄1が表示されるとは限らない。すなわち、再遊技1a,1bの当せんにより、非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)が表示されるときもある。
これにより、遊技者は、通常遊技3で最も当せん確率の高い再遊技3a,3bのいずれかに当せんし、押し順の選択を間違えて非特定図柄が表出されたものと誤認するものの、実はボーナス役に当せんしているという意外性を経験することができる。
具体的には、乱数の更新範囲(0〜16383)において、再遊技1a,1bの当せん範囲とビッグボーナス(BB)の当せん範囲とを同じ範囲とし、さらに、再遊技2a,2bの当せん範囲とビッグボーナス(BB)の当せん範囲とを同じ範囲としてある(重複役)。
これにより、通常遊技4において、通常遊技4への移行に係る特定図柄3よりも順番が前にある特定図柄1又は特定図柄2が表示されることにより、通常遊技2又は通常遊技3に移行するものの、同時にボーナス役にも当せんしているため、ビッグボーナス遊技に移行させることができる。
また、前述したように、本実施形態では、押し順の選択を伴うため、再遊技1a,1b又は再遊技2a,2bの当せんにより、特定図柄1又は特定図柄2が表示されるとは限らず、非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)が表示されるときもあり、このときには、押し順の選択間違いと思わせつつ、ボーナス役に当せんしているという意外性を演出することができる。
これにより、後述する演出制御部40において、当せんした再遊技役の名称を報知せずに、いずれかの再遊技役に当せんしたことのみを表示又は音声により報知することで、遊技者に停止ボタン5の押し順(操作手順)を選択させ、特定図柄又は非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)のいずれかを表出させる選択ゲームを行わせることができる。
次に、報知手段として動作する演出制御部40について説明する。
演出制御部40は、制御部10と同様に、CPUやROM、RAMが搭載されたマイクロコンピュータであり、制御部10から送信された制御コマンドに従って、サウンド回路41及び表示器駆動回路42を制御することで、表示器L1,ボーナス当せん告知部L2及びスピーカ9が所定の演出を行うように駆動制御される。
なお、制御部10と演出制御部40間の通信は、制御部10から演出制御部40への一方向性が担保された通信形態で構成されており、演出制御部40における制御処理により、制御部10が影響されないようになっている。
制御部10は、1ゲーム毎に状態フラグ、当せんフラグの内容を含む制御コマンドを演出制御部40に送信するようになっている。
その結果、演出制御部40では、この制御コマンドを解読することで、制御部10が管理する遊技状態に対応し、かつ、内部抽せんにおける当せん対象に即した演出を行うことが可能となっている。
このときの報知態様は、例えば、「再遊技役に当せんしました。停止ボタンの操作手順を順押し又は逆押しから選択してください。」というような報知を文字や音声によって行う。
これにより、遊技者は、特定図柄又は非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)のいずれかを表出させる選択ゲームを行うことができる。
具体的には、図9に示した再遊技役の種別と各再遊技役に対応する特定図柄が表示される操作順とをROMに記憶させておくことにより、再遊技1a,1b〜再遊技4a,4bに係る当せんフラグを含む制御コマンドを受信したときに、この当せんフラグに対応する再遊技役からROMに記憶された再遊技役を検索し、検索した再遊技役に係る特定図柄を表示させる押し順を報知すればよい。そして、この報知に従うことにより、遊技状態をリプレイタイムに誘導することができる。
例えば、押し順の報知を行う報知回数をストックする領域をRAMに設け(報知回数記憶手段)、上記の条件を、この報知回数にストックがある限りとしてもよい。
また、演出制御部40に制御部10で行う内部抽せんと同様な処理を設け、所定の報知確率で抽せんして報知の有無(報知する又はしない)を決定してもよい(報知有無決定手段)。
例えば、ビッグボーナス遊技で、赤又は青の「セブン・セブン・セブン」を表示させるゲームや、リプレイタイムで、再遊技役を前述の順番通りに当せんさせるゲーム(すなわち、特定図柄1〜4がこの順番で表示されるゲーム)、通常遊技で、いずれかの再遊技役を連続で5回当せんさせるゲーム(すなわち、特定図柄1〜4がランダムに表示されるゲーム)などを行わせ、これらのゲーム成立により、報知回数を所定回数(例えば、10回)付与したり、報知確率(報知有)をアップ(例えば、初期値(50%)に対して、10%アップ)させることもできる。
この場合、報知確率(報知有)のアップと、ストックした報知回数の消化を開始するタイミングは、「セブン・セブン・セブン」を表示させるゲームと、再遊技役を所定の順番で当せんさせるゲームでは、ボーナス遊技終了からとし、いずれかの再遊技役を連続で5回当せんさせるゲームでは、ゲーム成立後、次の再遊技役に当せんしてからとする。
また、リプレイタイム用確率データにおいて、再遊技1a,1b〜再遊技4a,4bの順に当せん確率が低くなるように設定した場合、当せん確率が低い再遊技役に当せんするほど、報知確率を高く設定することもできる。
押し順が報知されることにより、リプレイタイムに移行する可能性が高まることから、このような報知回数や報知確率を増加させる特典の付与により、遊技者は特典を多く獲得しようと真剣にゲームに取り組むため、遊技性を向上させることができる。
例えば、第二実施形態の制御部10では、押し順(操作手順)の違いにより、特定図柄又はこれと異なる図柄の組合せ(非特定図柄)を表示させたが、操作タイミングの違いにより、特定図柄又は非特定図柄を表示させることもできる。
具体的には、記号「a」を有する再遊技役(例えば、再遊技1a、再遊技2aなど)の停止図柄テーブルは、リール21aの「赤セブン」(図柄番号2)を目安にして「目押し」したときに、特定図柄を表出するとともに、「青セブン」(図柄番号13)を目安にして「目押し」したときに、非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)を表出するように設定し、記号「b」を有する再遊技役(例えば、再遊技1b、再遊技2bなど)の停止図柄テーブルは、「青セブン」(図柄番号13)を目安にして「目押し」したときに、特定図柄を表出するとともに、リール21aの「赤セブン」(図柄番号2)を目安にして「目押し」したときに、非特定図柄(「リプレイ・リプレイ・リプレイ」)を表出するように設定することで実現できる。これにより、同一の操作(目押し)タイミングで、相反する図柄の組合せが表示されることになる。
また、リプレイタイムを遊技者にとってさらに魅力的な遊技状態にするため、以下のような手段を講じることにより、リプレイタイムにおいて、6段階の設定値を示唆することもできる。
また、リプレイタイム用確率データを設定1用から設定6用まで6段階設けるとともに、各確率データにおいて特定の再遊技役の当せん確率に差を設け、6段階の設定値を示唆することもできる。
例えば、再遊技2(2a,2b)の当せん確率を、奇数設定(設定1,3,5)において1/30に設定し、偶数設定(設定2,4,6)において1/50に設定することもできる。また、再遊技4(4a,4b)の当せん確率を、設定6になるほど高く(例えば、設定1:1/100〜設定6:1/50など)することもできる。これらにより、遊技者はリプレイタイムにおける各再遊技の出現割合から6段階の設定値を推測できる。
また、特定図柄に対応する再遊技役と重複して当せんするボーナス役の種類は問わず、ビックボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)のいずれでもよい。
また、各実施形態において、状態変更に係る特定図柄よりも順番が前にある全ての特定図柄に対応する再遊技役(例えば、通常状態4に移行した場合では、その状態移行に係る特定図柄3よりも順番が前にある特定図柄2のみならず特定図柄1に対応する再遊技2と再遊技1)をボーナス役と重複して当せんさせたが、一部の特定図柄に対応する再遊技役(例えば、再遊技1のみ)をボーナス役と重複して当せんさせてもよい。
また、各実施形態において、状態変更に係る特定図柄に対応する再遊技役(例えば、通常状態4に移行した場合では、その状態移行に係る特定図柄3に対応する再遊技3)をボーナス役と重複して当せんさせてもよい。
また、電源投入時の遊技状態は通常遊技1に限られず、任意の遊技状態から始めることもできる。
2 前面パネル
3 表示窓
4 スタートレバー
5(5a,5b,5c) 停止ボタン
6 メダル投入口
7 BETボタン
8 遊技メダル払出口
9 スピーカ
10 制御部(制御手段)
20 ドラムユニット
21(21a,21b,21c) リール
30 メダル払出装置
40 演出制御部(報知手段)
Claims (8)
- 遊技媒体を投入することなく次回遊技可能となる再遊技役を含む複数の抽せん対象から一遊技毎に当せん対象を決定する内部抽せんを行うとともに、この当せん対象に対応する図柄の組合せを複数の操作ボタンの操作に基づいて所定の可変表示器に表示させる制御手段を備えるスロットマシンにおいて、
前記制御手段は、
図柄の組合せがそれぞれ異なる複数の前記再遊技役に対応する特定図柄の組合せが予め定められた順番で表示された場合に、前記再遊技役に高確率で当せんする再遊技高確率遊技に移行させ、
前記順番に対応して複数設けられた、前記内部抽せんにおいて参照する各抽せん対象の当せん確率を示す確率データを、前記各特定図柄の組合せが前記順番で表示される度に、順次変更し、
変更後の前記確率データに、変更に係る特定図柄の組合せに対応する再遊技役、及び/又は、この変更に係る特定図柄の組合せよりも前記順番が前にある特定図柄の組合せに対応する再遊技役と、ボーナス遊技に移行するボーナス役とに重複して当せんする重複役を抽せん対象に含めたことを特徴とするスロットマシン。 - 前記制御手段は、前記順番において次の順番に対応する前記特定図柄の組合せを飛び越してさらに後に続く特定図柄の組合せが表示されたときには、その飛び越しを許容する請求項1記載のスロットマシン。
- 前記順番に対応させた各確率データに、前記特定図柄の組合せとこれと異なる図柄の組合せとが表示される二つの前記再遊技役を設定し、
前記二つの再遊技役のそれぞれに当せんした場合において、前記制御手段は、前記操作ボタンの操作手順又は操作タイミングの違いにより、前記特定図柄の組合せ又はこれと異なる図柄の組合せのいずれかを表示させるとともに、同一の操作手順又は操作タイミングで、相反する図柄の組合せを表示させる請求項1又は2記載のスロットマシン。 - 前記再遊技役に当せんした場合において、前記特定図柄の組合せを表示させる操作手順又は操作タイミングを報知する報知手段と、前記報知手段に報知させる報知回数を記憶する報知回数記憶手段と、所定の条件に基づき報知回数を付与する報知回数付与手段と、を備える請求項3記載のスロットマシン。
- 前記再遊技役に当せんした場合において、前記報知手段による報知の有無を所定の確率で抽せんして決定する報知有無決定手段と、この確率を所定の条件に基づき変更する報知確率変更手段と、を備える請求項3又は4記載のスロットマシン。
- 前記所定の条件を、前記再遊技高確率遊技において前記特定図柄の組合せが前記順番で表示された場合とし、この条件の成立により、
前記報知回数付与手段は、所定数の前記報知回数を付与し、
前記報知確率変更手段は、報知する確率を高くする請求項4又は5記載のスロットマシン。 - ボーナス遊技後の所定の遊技回数に亘り、前記内部抽せんにおいて参照される、前記特定図柄の組合せに対応する各再遊技役を抽せん対象に含むボーナス遊技後確率データを設け、
前記制御手段は、
前記遊技回数において前記特定図柄の組合せが表示されたときに、その後の内部抽せんにおいて、この特定図柄の組合せの表示により変更される前記確率データを参照する請求項1〜6のいずれか一項に記載のスロットマシン。 - 所定の操作に基づいて変更される前記確率データであって、前記ボーナス役の当せん確率の異なる確率データを複数段階設定し、
前記再遊技高確率遊技で参照される各段階の確率データにおいて、前記段階を示唆するように、前記再遊技役の当せん確率に差を設けた請求項1〜7のいずれか一項に記載のスロットマシン。
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