JP2011084605A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】硬化性樹脂及び硬化剤成分を含む硬化性樹脂組成物であって、該硬化性樹脂は、25℃で液状あるいは熱軟化温度が−150℃以上、60℃以下であるエポキシ樹脂と、シラン化合物とを必須として構成されることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、充分な機械的強度を保持しながら高い耐熱性を有し、半導体等の封止材として用いられた場合の硬化後の基板の反りも充分に抑制され、電子部品実装基板の封止材の材料として好適に用いることができる硬化性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
更に本発明者は、エポキシ樹脂やシラン化合物として特定の構造を有するものを用たり、樹脂組成物を更に不飽和イミド化合物を含むものとすることで、これらの効果により優れたものとなることも見出し、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
以下に本発明を詳述する。
なお、後述するように、本発明の硬化性樹脂組成物が、シラン化合物にも該当する不飽和イミド化合物を含むものである場合、当該不飽和イミド化合物もシラン化合物に含めて上記比率を満たすことが好ましい。
基板の線膨張係数は非常に小さく、発生する内部応力がごく小さいため、基板上の硬化物に発生する内部応力が基板と硬化物との界面にかかり、基板が反ることになる。上記数式からわかるように、樹脂の線膨張係数を下げる、あるいは弾性率を下げることで応力を低下させることができる。硬化物のガラス転移温度以上の温度領域では、弾性率が低く、線膨張係数が高い状態となる。25℃で液状あるいは熱軟化温度が−150℃以上、60℃以下のエポキシ樹脂は、柔軟な骨格を有する樹脂であり、このような樹脂を用いることは、硬化物のガラス転移温度を下げることに相当するため、弾性率が低い状態の温度領域を広げることになり、内部応力を低下させることができる。すなわち、基板上に硬化物を形成した場合、硬化物が収縮する時に基板を引っ張る力が強くないため、基板に反りが生じることが抑制される。熱軟化温度は、50℃以下が好ましい。より好ましくは、40℃以下である。また、−130℃以上が好ましい。より好ましくは、−100℃以上である。
エポキシ樹脂の熱軟化温度は、例えば、環球式自動軟化点試験器(ASP−MG、メイテック社製)を用いた環球式軟化点試験法により求めることができる。
−(R1O)α−
(R1は、炭化水素基を表す。αは、2以上の自然数を表す。)で表される構造部位を少なくとも1つ有するエポキシ樹脂である。式中、R1は、炭素数1〜6の炭化水素基であることが好ましい。より好ましくは、炭素数1〜4の炭化水素基である。αは、2〜10であることが好ましい。より好ましくは、2〜6である。
また、本発明の樹脂組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲であれば、25℃で液状あるいは熱軟化温度が−150℃以上、60℃以下のエポキシ樹脂とともに、熱軟化温度がこのような範囲を外れるエポキシ樹脂を併用してもよい。
エポキシ樹脂の重量平均分子量は、例えば、以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めることができる。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにTHFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
すなわち、本発明のシラン化合物は、ポリシルセスキオキサンを含むものであることが好ましい。
シロキサン結合とイミド結合とを有するシラン化合物としては、下記平均組成式:
XaYbZcSiOd
(式中、Xは、同一若しくは異なって、イミド結合を含む有機骨格を表し、Zは、同一若しくは異なって、イミド結合を含まない有機基を表し、Yは、同一若しくは異なって、水素原子、水酸基、ハロゲン原子及びOR基からなる群より選ばれる少なくとも一つを表す。Rは、同一若しくは異なって、アルキル基、アシル基、アリール基及び不飽和脂肪族残基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を表し、置換基があってもよい。aは、0でない3以下の数であり、bは、0又は3未満の数であり、cは、0又は3未満の数であり、dは、0でない2未満の数であり、a+b+c+2d=4である。)で表される形態が好ましい。すなわち、Xの係数aは、0<a≦3の数であり、Yの係数bは、0≦b<3の数であり、Zの係数cは、0≦c<3未満の数である。Oの係数dは、0<d<2である。
上記平均組成式:XaYbZcSiOdにおいて、Yとしては、水酸基、OR基であることが好ましい。より好ましくは、OR基であり、更に好ましくは、Rが炭素数1〜8のアルキル基であるOR基である。また、Zとしては、アルキル基、アリール基、アラルキル基などの芳香族残基、不飽和脂肪族残基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらは置換基があってもよい。より好ましくは、置換基があってもよい、炭素数1〜8のアルキル基、又は、アリール基、アラルキル基などの芳香族残基である。
上記シラン化合物は、例えば、
上記nは、重合度を表し、1〜5000であることが好ましい。より好ましくは、1〜2000であり、更に好ましくは、1〜1000であり、特に好ましくは、n=1〜200である。
上記nが2である場合のシラン化合物としては、ケイ素原子にイミド結合を有する有機骨格が少なくとも1個結合してなる構成単位(構成単位(I))が2つ含まれる形態と、該構成単位(I)が1つしか含まれない形態が挙げられる。具体的には、
なお、「上記平均組成式におけるXは、下記式(1)で表されるシラン化合物」とは、「上記平均組成式:XaYbZcSiOd(式中、Xは、Z、Y、a、b、c及びdは、上述のとおりである。)におけるXが式(1)である平均組成式を有するシラン化合物」を言う。以下、下記式(2)等においても同様である。
なお、x+yとしては、0以上10以下の整数であればよいが3〜7であることが好ましく、より好ましくは、3〜5であり、特に好ましくは、3である。
上記yとしては、0又は1であり、0であることが好ましい。
上記R3〜R6としては、全てが水素原子である形態が好ましい。
上記x、y及びzは、上述と同様であることが好ましい。
上記R7〜R10及びR7´〜R10´としては、R8若しくはR9がメチル基で残りの全てが水素原子である形態、又は、R7〜R10及びR7´〜R10´全てが水素原子である形態、又は、R7〜R10及びR7´〜R10´全てがフッ素原子である形態が好ましい。より好ましくは、R8又はR9がメチル基で残りの全てが水素原子である形態である。
上記x、y及びzは、上述と同様であることが好ましい。
上記R11〜R16としては、全てが水素原子である形態、又は、全てがフッ素原子である形態が好ましい。より好ましくは、全てが水素原子である形態である。
上記x、y及びzは、上述と同様であることが好ましい。
上記R17〜R22としては、全てが水素原子である形態、全てがフッ素原子である形態、又は、全てが塩素原子である形態のいずれかの形態が好ましい。より好ましくは、全てが水素原子である形態である。
上記x、y及びzは、上述と同様であることが好ましい。
上記R23〜R26、R23´及びR26´としては、全てが水素原子である形態、全てがフッ素原子である形態、又は、全てが塩素原子である形態のいずれかの形態が好ましい。より好ましくは、全てが水素原子である形態である。
上記x、y及びzは、上述と同様であることが好ましい。
上記R27は、上記シラン化合物(1)において説明したR2と同様であることが好ましい。
上記シラン化合物の特に好ましい形態としては、R27がフェニレン基であるポリ(γ−フタロイミドプロピルシルセスキオキサン)、R27がメチルシクロヘキシレン基であるポリ{γ−(へキサヒドロ−4−メチルフタルイミド)プロピルシルセスキオキサン}、R27がナフチリデン基であるポリ{γ−(1,8−ナフタルイミド)プロピルシルセスキオキサン}、R27がノルボルネンの2価基であるポリ{γ−(5−ノルボルネン−2,3−イミド)プロピルシルセスキオキサン}、R27がシクロヘキセニル基であるポリ〔(cis−4−シクロヘキセン−1,2−イミド)プロピルシルセスキオキサン〕である。これらの化合物の構造は、1H−NMR、13C−NMR、MALDI−TOF−MSを測定して同定することができる。
硬化促進剤の硬化性樹脂組成物における含有量としては、エポキシ樹脂100質量%に対して、0.1〜10質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.2〜5質量%である。
硬化性樹脂組成物におけるエポキシ当量は、JIS K 7236に準じて測定することができる。
硬化性樹脂組成物が不飽和イミド化合物を含むものである場合、硬化物中、不飽和イミド化合物とエポキシ樹脂とは、別々に硬化していても良いが、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物においては、互いに何らかの作用を及ぼし合って硬化しているものと推察される。すなわち、エポキシ樹脂のネットワークのすきまをイミド樹脂のネットワークが埋めるような形態をとり、お互いが絡まりあうような状態となるために、本発明の硬化性樹脂組成物の硬化物は、優れた耐熱性を示すこととなると考えられる。
上記マレイミド化合物としては、ビスマレイミド、例えば、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、N,N’−p,p’−ジフェニルジメチルシリルビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−メチレンビス(3−クロロ−p−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジシクロヘキシルメタンビスマレイミド、N,N’−ジメチレンシクロヘキサンビスマレイミド、N,N’−m−キシレンビスマレイミド、N,N’−4,4’−ジフェニルシクロヘキサンビスマレイミド、N−フェニルマレイミドとホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシフェニルアルデヒドなどのアルデヒド化合物との共縮合物が好適である。また、下記一般式(9):
不飽和イミド化合物の重量平均分子量は、上記と同様に測定することができる。
硬化物がこのような物性を有するものであると、基板上に樹脂組成物を塗布、硬化させて硬化物を形成して得られる積層体は、反りが充分に抑制されたものとなる。したがって、このような樹脂組成物は、電子部品等の実装基板の封止材と原料として好適に用いることができる。また、この硬化物は、良好な可視光遮光性と近赤外線領域の光透過性とを有するものであり、このような光学特性が要求される光デバイス用途にも好適に用いることができる。
以下においては、この特性を満たす硬化性樹脂組成物を本発明の第2の形態の硬化性樹脂組成物と記載し、上述した、25℃で液状あるいは熱軟化温度が−150℃以上、60℃以下であるエポキシ樹脂とシラン化合物とを必須とする硬化性樹脂と硬化剤成分とを含む硬化性樹脂組成物を本発明の第1の形態の硬化性樹脂組成物と記載する。
25℃での貯蔵弾性率は1.2GPa以上であることが好ましく、より好ましくは、1.5GPa以上である。更に好ましくは、1.8GPa以上である。
硬化物の厚さ1mmの試験片の波長650nmの光透過率は、8%以下であることが好ましい。より好ましくは、5%以下である。また、波長800nmの光透過率は55%以上であることが好ましい。より好ましくは、60%以上である。
ガラス転移温度、貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(TAインスツルメンツ社製、RSA−3)を用いて、後述する実施例に記載の測定条件により測定することができる。
光の透過率は、例えば、UV−Visスペクトル測定装置を用いて、下記の条件により測定することができる。
測定機器:UV3100PC(島津製作所社製)
測定条件:測定波長領域400nm〜900nm、スリット幅8mm、1mm厚試験片
また、本発明の第2の形態の硬化性樹脂組成物は、本発明の第1の形態の硬化性樹脂組成物と同様に、硬化後の塗膜にワレやヒビを生じない強度を有するものであることが好ましい。
樹脂組成物の粘度は、例えば、E型粘度計(ブルックフィールド社製)を用いて、150℃±1℃で測定することができる。
硬化物の靱性は、JIS K 7161、及び、JIS K 7171に準拠する引張り試験、及び、曲げ試験により評価することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、以下の条件で測定した硬化物の5%重量減少温度が270℃以上であることが好ましい。硬化物の5%重量減少温度がこのような値であると、優れた耐熱性を有しているということができる。より好ましくは、280℃以上であり、更に好ましくは、300℃以上である。
[硬化物の5%重量減少温度測定条件]
縦3mm×横3mm×厚さ1mm直方体の形状に切り出して測定用試料とし、熱重量分析(TGA)を以下の装置、条件により行うことで測定する。
測定機器:TG−DTA2000SA(商品名、Bruker AXS社製)
測定条件:
温度領域 30〜500℃
昇温速度 10℃/min
流通ガス 乾燥空気100ml/min
秤量 10〜20mg
測定試料の形状 縦3mm×横3mm×厚さ1mm直方体
[基板の反り測定条件]
樹脂組成物を縦60mm×横80mmのガラスエポキシ基板上に縦50mm×横70mm×厚さ1mmで成型し、180℃で4時間硬化後、室温に放置する。
室温で放置した後の樹脂を成型した基板の各頂点の高さの平均値を求めて、樹脂を成型する前の基板の各頂点の高さの平均値との差を測定する。
上述のようにして得られる硬化物としては、異形品等の成型体、フィルム、シート、ペレット等を挙げることができ、このような本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる成型体もまた、本発明の1つである。
(1)ガラス転移温度、貯蔵弾性率
測定機器:RSA−3(TAインスツルメンツ社製)
測定条件:
測定モード 3点曲げ
振幅 0.05%
周波数 6.28Hz
温度領域 30〜200℃
昇温速度 5℃/min
測定試料形状 縦50mm×横5mm×厚さ3mm
損失正接(tanδ)の値が最大となる温度をガラス転移温度とした。
(2)重量平均分子量
以下の測定条件下で、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定により求めた。
測定機器:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
分子量カラム:TSK−GEL GMHXL−Lと、TSK−GELG5000HXL(いずれも東ソー社製)とを直列に接続して使用
溶離液:ジメチルホルムアミド(DMF)
検量線用標準物質:ポリスチレン(東ソー社製)
測定方法:測定対象物を固形分が約0.2質量%となるようにDMFに溶解し、フィルターにてろ過した物を測定サンプルとして分子量を測定する。
(3)エポキシ当量
JIS K 7236に準じて測定した。
(4)基板の反り
各実施例及び比較例で得られた基板の反りを確認するための成型体を用いて、室温で放置した後の樹脂を成型した基板の各頂点の高さの平均値を求めて、樹脂を成型する前の基板の各頂点の高さの平均値との差で評価した。
(5)TGA5%重量減少温度
各実施例及び比較例で得られた成型体を、縦3mm×横3mm×厚さ1mm直方体の形状に切り出して測定用試料とし、熱重量分析(TGA)を以下の装置、条件により行うことで測定した。
測定機器:TG−DTA2000SA(商品名、Bruker AXS社製)
測定条件:
温度領域 30〜500℃
昇温速度 10℃/min
流通ガス 乾燥空気100ml/min
秤量 10〜20mg
測定試料の形状 縦3mm×横3mm×厚さ1mm直方体
(6)耐ハンダリフロー性
実施例及び比較例で得られた成型体を縦10mm×横50mm×厚さ3mmに切り出した後、260℃ハンダ浴に3分間浸漬し、耐ハンダリフロー性を以下の基準で評価した。
判定基準:○ 変化なし、× 膨れ、ひび割れ有
(7)硬化物の光透過率測定
各実施例及び比較例で得られた成型体を縦3mm×横3mm×厚さ1mm直方体の形状に切り出して測定用試料とし、UV−Visスペクトル測定を以下の装置、条件により行うことで、硬化物の光透過率を測定した。
測定機器:UV3100PC(島津製作所社製)
測定条件:測定波長領域400nm〜900nm、スリット幅8mm、1mm厚試験片
各樹脂組成物を表1に示す組成にて120℃で混合し、得られた樹脂組成物を平板ガラス(キャビティ間隔1mm)に注型した。180℃で1時間硬化させて脱型した後、窒素雰囲気下、180℃で4時間硬化させ、縦120mm×横50mm×厚さ3mmの成型体を得た。
また、反り具合を確認するため、縦60mm×横80mmのガラスエポキシ基板上に縦50mm×横70mm×厚さ1mmで成型し、180℃で4時間硬化後、室温に放置した。
なお、表中の配合量はそれぞれ重量部で示されている。
得られた成型体を縦5mm×横50mm×厚さ3mmに切り出した後、DMA測定を行い、貯蔵弾性率、Tgを求めた。また、上記反りを確認するための試料を用いて基板の反りを確認した。結果を表3に示す。
また、得られた成型体を縦2mm×横2mm×厚さ1mmに切り出した後、TGA分析により5%重量減少温度を求めた。更に、得られた成型体を縦10mm×横50mm×厚さ3mmに切り出した後、260℃ハンダ浴に3分間浸漬し、耐ハンダリフロー性を確認した。結果を表4に示す。
更に、得られた成型体を縦3mm×横3mm×厚さ1mm直方体の形状に切り出して測定用試料とし、光の透過率測定を行った。結果を表5に示す。
エポキシ樹脂B:ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名「NC3000H」)
エポキシ樹脂C:ポリエーテル変性エポキシ樹脂
合成方法:攪拌装置、温度センサー、冷却管を備え付けた100mL4つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製、商品名「EX−214L」)32.33gと、ビスフェノールA(東京化成工業社製)37.96gを投入し、乾燥窒素流通下で120℃まで昇温した。トリフェニルホスフィン(和光純薬社製)0.35gを投入して反応させながら徐々に昇温し、150℃で3時間反応させて透明な液状樹脂を得た。1H−NMR、13C−NMRを測定し、目的の化合物であることを確認した。
エポキシ樹脂D:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名「1004AF」
フェノール系硬化剤:ビフェニル型エポキシ樹脂(日本化薬社製、商品名「GPH65」)
アミン系硬化剤A:ジエチルトルエンジアミン(ETHYL社製、商品名「ETHACURE−100」)
アミン系硬化剤B:ビス(3−エチル−4−アミノフェニル)メタン(日本化薬社製、商品名「KAYAHARD A−A」)
シラン化合物A:国際公開第08/099904号公報に記載の合成方法に準じて合成した。
シラン化合物B:国際公開第08/099904号公報に記載の合成方法に準じて合成した。
不飽和イミド化合物:4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド(大和化成工業杜製、商品名「BMI−7000」)
硬化促進剤A:1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール(東京化成工業社製)
硬化促進剤B:2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール(ナカライテスク社製、商品名「DMP−30」)
なお、上記実施例、比較例においては、エポキシ樹脂について4種類、シラン化合物について2種類の化合物を用いて組成物を製造した例が示されているが、エポキシ樹脂、シラン化合物の組成物中における基本的な作用機構は、すべて同様であることから、上記実施例、比較例の結果から、本明細書において開示した種々のエポキシ樹脂について、本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができるといえる。これは、硬化剤、硬化促進剤や不飽和イミド化合物等の組成物中の他の構成成分についても同様であり、本発明の組成物を構成する各種構成成分に関し、本明細書において開示した種々の形態において本発明が適用でき、有利な作用効果を発揮することができるといえる。
Claims (7)
- 硬化性樹脂及び硬化剤成分を含む硬化性樹脂組成物であって、
該硬化性樹脂は、25℃で液状あるいは熱軟化温度が−150℃以上、60℃以下であるエポキシ樹脂と、シラン化合物とを必須として構成されることを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 前記エポキシ樹脂は、ポリエーテル変性エポキシ樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記シラン化合物は、ポリシルセスキオキサンを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂組成物は、更に不飽和イミド化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
- 硬化性樹脂及び硬化剤成分を含む硬化性樹脂組成物であって、
該硬化物は、ガラス転移温度が30〜60℃であり、25℃での貯蔵弾性率が1GPa以上であり、かつ、厚さ1mmの試験片の波長650nmの光透過率が10%以下であり、波長800nmの光透過率が50%以上であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 前記硬化物は、ガラス転移温度より30℃高い温度での貯蔵弾性率が10MPa以下であることを特徴とする請求項5に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる成型体。
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