JP2011081748A - 印刷システム、印刷方法、および印刷制御装置 - Google Patents

Abstract

【課題】複数ページからなる１つの文書を所望のページ数で分割し、分割された文書に対して印刷出力に関する所望の処理を個別に施す際の、印刷設定作業におけるユーザの負荷を軽減することができる印刷システム、印刷方法、および印刷制御装置を提供する。
【解決手段】本発明の印刷システムは、複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数の指定を受け付けるページ数受付部と、分割単位であるページ数で文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理が個別に施されるように、文書の印刷出力動作を制御する制御部と、を有する。
【選択図】図９

Description

本発明は、印刷システム、印刷方法、および印刷制御装置に関する。本発明は、特に、複数ページからなる文書の印刷出力に用いられる印刷システム、印刷方法、および印刷制御装置に関する。

大量印刷を目的とする印刷技術としてバリアブル印刷が知られている。バリアブル印刷では、データベースと連動して印刷内容を部分的に差し替えつつ、大量ページの文書が印刷出力される。バリアブル印刷が利用される文書としては、たとえば、顧客情報を含む文書であり、このような文書には、複数の顧客に関する情報が、１つの文書中に所定のページ単位で顧客毎に記述されている。

ところで、複数の顧客に関する情報が記述されている文書を印刷出力し、各顧客情報が印刷された複数枚の用紙を該当する顧客に配布する場合、１つの文書を所定のページ単位で区切って小冊子を作成し、各顧客に配布する必要がある。

しかしながら、大量ページの文書を所定のページ単位で区切って複数の小冊子を作成する場合、ユーザは、各小冊子を構成する文書のページ範囲を指定しつつ、小冊子の作成に関する印刷設定を行わなければならず、印刷設定作業におけるユーザの負荷が大きいという問題がある。具体的には、たとえば、８００ページからなる文書を８ページ単位で区切って１００冊の小冊子を作成する場合、ユーザは、１〜８ページ、９〜１６ページ、…、７９３〜８００ページのように各小冊子を構成するページ範囲を指定しつつ、小冊子の作成に関する印刷設定を１００回繰り返し行わなければならない。したがって、大量ページの文書を所定のページ単位で区切って複数の小冊子を作成する際の、印刷設定作業におけるユーザの負荷を軽減したいという要望がある。

なお、これに関連する技術として、下記の特許文献１には、文書のページ数が製本出力可能なページ数を超える場合に、文書を分割して複数の小冊子を作成する技術が知られている。しかしながら、この技術は、ユーザの意図とは無関係に小冊子を作成するものであり、ユーザが望むページ数の小冊子を作成するものではない。

特開２００１−３５３９３４号公報

本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものである。したがって、本発明の目的は、複数ページからなる１つの文書を所望のページ数で分割し、分割された文書に対して印刷出力に関する所望の処理を個別に施す際の、印刷設定作業におけるユーザの負荷を軽減することができる印刷システム、印刷方法、および印刷制御装置を提供することである。

本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。

（１）複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数の指定を受け付けるページ数受付部と、前記分割単位であるページ数で前記文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理が個別に施されるように、前記文書の印刷出力動作を制御する制御部と、を有することを特徴とする印刷システム。

（２）前記各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、前記分割文書におけるページ番号の指定を受け付けるページ番号受付部と、前記ページ番号に対応するページの印刷出力に関する処理の指定を受け付ける処理内容受付部と、をさらに有し、前記制御部は、さらに、前記複数の分割文書それぞれの前記ページ番号に対応するページに対して、前記処理内容受付部により受け付けられた処理が施されるように、前記印刷出力動作を制御することを特徴とする上記（１）に記載の印刷システム。

（３）前記ページ番号受付部は、ユーザによるページ番号の入力を受け付ける入力受付部と、前記入力受付部により受け付けられた前記ページ番号を、前記分割単位であるページ数と比較する比較部と、前記ページ番号が前記ページ数よりも大きいと判断される場合、前記入力受付部により受け付けられた前記ページ番号を無効にする無効化部と、を有することを特徴とする上記（２）に記載の印刷システム。

（４）前記複数の分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御するか否かについてのユーザによる選択を受け付ける選択受付部をさらに有し、前記分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御する旨の選択が受け付けられている場合、前記制御部は、前記印刷出力動作を制御することを特徴とする上記（１）〜（３）のいずれか一つに記載の印刷システム。

（５）前記分割文書の印刷出力の中止についての指示を受け付ける中止受付部をさらに有し、前記印刷出力の中止についての指示が受け付けられる場合、前記制御部は、前記印刷出力動作を停止することを特徴とする上記（１）〜（４）のいずれか一つに記載の印刷システム。

（６）前記分割文書の印刷出力を許可するためのパスワードが前記文書を含む印刷ジョブに設定されている場合、ユーザに前記パスワードの入力を促す入力画面を表示させる認証部をさらに有し、前記ユーザにより入力されるパスワードが前記印刷ジョブに設定されているパスワードと一致する場合、前記複数の分割文書が順次に印刷出力されることを特徴とする上記（１）〜（５）のいずれか一つに記載の印刷システム。

（７）複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数の指定を受け付けるステップ（ａ）と、前記分割単位であるページ数で前記文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理が個別に施されるように、前記文書の印刷出力動作を制御するステップ（ｂ）と、を有することを特徴とする印刷方法。

（８）前記各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、前記分割文書におけるページ番号の指定を受け付けるステップ（ｃ）と、前記ページ番号に対応するページの印刷出力に関する処理の指定を受け付けるステップ（ｄ）と、をさらに有し、前記ステップ（ｂ）において、さらに、前記複数の分割文書それぞれの前記ページ番号に対応するページに対して、前記ステップ（ｄ）において受け付けられた処理が施されるように、前記印刷出力動作が制御されることを特徴とする上記（７）に記載の印刷方法。

（９）前記ステップ（ｃ）は、ユーザによるページ番号の入力を受け付けるステップ（ｃ１）と、前記ステップ（ｃ１）において受け付けられた前記ページ番号を、前記分割単位であるページ数と比較するステップ（ｃ２）と、前記ページ番号が前記ページ数よりも大きいと判断される場合、前記ステップ（ｃ１）において受け付けられた前記ページ番号を無効にするステップ（ｃ３）と、を有することを特徴とする上記（８）に記載の印刷方法。

（１０）前記複数の分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御するか否かについてのユーザによる選択を受け付けるステップ（ｅ）をさらに有し、前記分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御する旨の選択が受け付けられている場合、前記ステップ（ｂ）において、前記印刷出力動作が制御されることを特徴とする上記（７）〜（９）のいずれか一つに記載の印刷方法。

（１１）前記分割文書の印刷出力の中止についての指示を受け付けるステップ（ｆ）をさらに有し、前記印刷出力の中止についての指示が受け付けられる場合、前記ステップ（ｂ）において、前記印刷出力動作が停止されることを特徴とする上記（７）〜（１０）のいずれか一つに記載の印刷方法。

（１２）前記分割文書の印刷出力を許可するためのパスワードが前記文書を含む印刷ジョブに設定されている場合、ユーザに前記パスワードの入力を促す入力画面を表示させるステップ（ｇ）をさらに有し、前記ユーザにより入力されるパスワードが前記印刷ジョブに設定されているパスワードと一致する場合、前記分割文書が順次に印刷出力されることを特徴とする上記（７）〜（１１）のいずれか一つに記載の印刷方法。

（１３）複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数を示す情報と、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理を示す情報とを含む印刷ジョブを受信する受信部と、前記受信部により受信された前記印刷ジョブを解析して、前記分割単位であるページ数と前記処理とを認識する認識部と、前記分割単位であるページ数で前記文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、前記印刷出力に関する処理が個別に施されるように、前記文書の印刷出力動作を制御する制御部と、を有することを特徴とする印刷制御装置。

（１４）前記印刷ジョブは、前記各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、前記分割文書におけるページ番号を示す情報と、前記ページ番号に対応するページの印刷出力に関する処理を示す情報をさらに含み、前記制御部は、さらに、前記複数の分割文書それぞれの前記ページ番号に対応するページに対して、前記ページの印刷出力に関する処理が施されるように、前記印刷出力動作を制御することを特徴とする上記（１３）に記載の印刷制御装置。

（１５）前記文書の印刷出力の中止についての指示を受け付ける中止受付部をさらに有し、前記印刷出力の中止についての指示が受け付けられる場合、前記制御部は、前記印刷出力動作を停止することを特徴とする上記（１３）または（１４）に記載の印刷制御装置。

（１６）前記分割文書の印刷出力を許可するためのパスワードが前記印刷ジョブに設定されている場合、ユーザに前記パスワードの入力を促す入力画面を表示させる認証部をさらに有し、前記ユーザにより入力されるパスワードが前記印刷ジョブに設定されているパスワードと一致する場合、前記分割文書が順次に印刷出力されることを特徴とする上記（１３）〜（１５）のいずれか一つに記載の印刷制御装置。

本発明によれば、ユーザが、印刷設定画面上で印刷出力に関する所望の処理を設定し、かつ、複数ページからなる１つの文書の分割単位であるページ数を指定することにより、複数ページからなる１つの文書が分割され、複数の分割文書に対して所望の処理が個別に施される。すなわち、ユーザによる１回の印刷設定作業により、複数ページからなる１つの文書を所望のページ数で分割し、分割された文書に対して印刷出力に関する所望の処理を個別に施すことが可能となり、印刷設定作業におけるユーザの負荷が軽減される。

また、本発明によれば、ユーザによる１回の印刷設定作業により、複数ページからなる１つの文書を所望のページ数で分割し、分割された文書に対して印刷出力に関する所望の処理を個別に施すことが可能となるため、ページ範囲を指定しつつ印刷設定を複数回行う場合に発生し得る、ユーザによる設定の誤りが防止される。

本発明の第１の実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。 図１に示されるＰＣの構成を示すブロック図である。 図２に示されるＰＣのハードディスクの内容を示すブロック図である。 図１に示される画像形成装置のプリンタコントローラの構成を示すブロック図である。 図４に示されるプリンタコントローラのハードディスクの内容を示すブロック図である。 図１に示される画像形成装置のプリンタの構成を示すブロック図である。 図６に示されるプリンタの印刷部の構成を模式的に示す図である。 本発明の第１の実施形態にかかる印刷設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第１の実施形態にかかる印刷設定画面の一例を示す図である。 図８のステップＳ１０６に示されるページ分割設定処理の手順を示すフローチャートである。 ページ分割設定画面の一例を示す図である。 プリンタコントローラにおける印刷制御処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第１の実施形態にかかる印刷ジョブに含まれる印刷設定情報の一例を示す図である。 プリンタにおける印刷処理の手順を示すフローチャートである。 ８００ページからなる文書の印刷出力の一例を示す図である。 本発明の第２の実施形態にかかる印刷設定処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第２の実施形態にかかる印刷設定画面の一例を示す図である。 ページ分割設定画面の一例を示す図である。 図１６のステップＳ５１０に示されるページ単位設定処理の手順を示すフローチャートである。 ページ単位機能設定画面の一例を示す図である。 図１９のステップＳ６０５に示されるページ番号受付処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第２の実施形態にかかる印刷ジョブに含まれる印刷設定情報の一例を示す図である。 図２０に示されるページ単位機能設定画面の作用効果を説明するための図である。 繰り返しチェックボックスが「ＯＦＦ」に設定されているページ単位機能設定画面を示す図である。 図２４に示されるページ単位機能設定画面に基づいて生成される印刷設定情報の一例を示す図である。

以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。

（第１の実施形態）
図１は、本発明の第１の実施形態にかかる印刷システムの全体構成を示すブロック図である。

本実施形態にかかる印刷システムは、印刷ジョブを送信するＰＣ１と、印刷ジョブを受信して実行する画像形成装置４とを備え、これらはネットワーク５により相互に通信可能に接続されている。なお、ＰＣ１と画像形成装置４とは、ネットワーク５を介することなく直接機器間で接続（ローカル接続）されていてもよい。

画像形成装置４は、互いにローカル接続されたプリンタコントローラ２とプリンタ３とから成る。このローカル接続には、ＵＳＢ、ＩＥＥＥ１３９４等のシリアルインタフェース、ＳＣＳＩ、ＩＥＥＥ１２８４等のパラレルインタフェース、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＩＥＥＥ８０２.１１、ＨｏｍｅＲＦ、ＩｒＤＡ等の無線通信インタフェース等の各種ローカル接続インタフェースが用いられる。ただし、プリンタコントローラ２とプリンタ３とは、ネットワーク５により接続されてもよい。

図２は、図１に示されるＰＣの構成を示すブロック図である。

ＰＣ１は、ＣＰＵ１１、ＲＯＭ１２、ＲＡＭ１３、ハードディスク１４、ディスプレイ１５、入力装置１６、およびネットワークインタフェース１７を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス１８を介して相互に接続されている。

ＣＰＵ１１は、プログラムにしたがって、上記各部の制御や各種の演算処理を行う。ＲＯＭ１２は、各種プログラムや各種データを格納する。ＲＡＭ１３は、ワークエリアとして一時的にプログラムやデータを記憶する。ハードディスク１４は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する。

ディスプレイ１５は、ＬＣＤ、ＣＲＴディスプレイ等であり、各種の情報の表示に使用される。入力装置１６は、マウス等のポインティングデバイスやキーボードを含み、各種情報の入力に使用される。

ネットワークインタフェース１７は、ネットワーク５を介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、イーサネット（登録商標）、トークンリング、ＦＤＤＩ等の規格が用いられる。

図３は、図２に示されるＰＣのハードディスクの内容を示すブロック図である。ＰＣ１のハードディスク１４には、文書ファイルを作成するための文書作成アプリケーションと、作成された文書ファイルについての印刷指示・印刷方法の指定を行うためのプリンタドライバとがインストールされている。プリンタドライバは、文書ファイルをプリンタコントローラ２が解釈可能なページ記述言語（ＰＤＬ）で記述された印刷データに変換することにより、印刷ジョブを作成する。

なお、ハードディスク１４に、バリアブル印刷用のアプリケーションがインストールされている場合、ハードディスク１４は、データベースを読み込むデータベース読込部、コンテンツ情報を読み込むコンテンツ情報読込部、データを編集するデータ編集部、画像情報を生成する画像情報生成部、および印刷設定情報を生成する印刷設定情報生成部に対応するプログラムを格納するための領域を有する。

図４は、図１に示される画像形成装置のプリンタコントローラの構成を示すブロック図である。

印刷制御装置としてのプリンタコントローラ２は、ＣＰＵ２１、ＲＯＭ２２、ＲＡＭ２３、ハードディスク２４、プリンタインタフェース２５、およびネットワークインタフェース２６を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス２７を介して相互に接続されている。なお、プリンタコントローラ２の上記各部のうち、ＰＣ１の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。

プリンタインタフェース２５は、ローカル接続されたプリンタ３と通信するためのインタフェースである。

図５は、図４に示されるプリンタコントローラのハードディスクの内容を示すブロック図である。プリンタコントローラ２のハードディスク２４は、ＲＩＰ処理部および画像データ制御部に対応するプログラムを格納するための領域を有する。ＲＩＰ処理部は、ＰＣ１から受信した印刷ジョブに含まれる印刷データを展開することによってビットマップ形式の画像データを生成する。画像データ制御部は、ビットマップ形式の画像データに面付け処理を施すとともに、画像データを所定のページ単位でプリンタ３に送信する。なお、ＲＩＰ処理部および画像データ制御部の機能は、それぞれに対応するプログラムをＣＰＵ２１が実行することにより発揮される。

図６は、図１に示される画像形成装置のプリンタの構成を示すブロック図である。プリンタ３は、ＣＰＵ３１、ＲＯＭ３２、ＲＡＭ３３、ハードディスク３４、操作パネル部３５、印刷部３６、およびコントローラインタフェース３７を備えており、これらは信号をやり取りするためのバス３８を介して相互に接続されている。なお、プリンタ３の上記各部のうち、ＰＣ１の上記各部と同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるためその説明を省略する。

ハードディスク３４には、プリンタコントローラ２から受信したビットマップ形式の画像データに基づいて行われる印刷出力処理のプログラムが格納されている。

操作パネル部３５は、タッチパネル、テンキー、スタートボタン、ストップボタン等を備えており、各種情報の表示および各種指示の入力に使用される。

印刷部３６は、電子写真式プロセス等の周知の作像プロセスを用いて、プリンタコントローラ２から受信した画像データに基づく画像を用紙等の記録媒体に印刷する。

コントローラインタフェース３７は、ローカル接続されたプリンタコントローラ２と通信するためのインタフェースである。

図７は、図６に示されるプリンタの印刷部の構成を模式的に示す図である。

印刷部３６は、用紙等の記録媒体を供給する給紙ユニット５０、記録媒体に画像を形成する画像形成ユニット４０、および用紙が排出される排紙ユニット６０を有している。また、印刷部３６は、用紙の表裏を反転させるための反転機構部７０を備えている。

印刷部３６の画像形成ユニット４０は、矢印方向に回転する感光体ドラム４１、帯電装置４２、露光装置４３、現像装置４４、中間転写ベルト４５、清掃装置４６、および定着装置４７を有している。感光体ドラム４１の表面が帯電装置４２により一様に帯電された後、露光装置４３よりレーザを照射することにより、感光体ドラム４１の表面に静電潜像が作成される。静電潜像は感光体ドラム４１の回転に伴い、トナーが感光体ドラム４１上の静電潜像に付着して静電潜像が顕像化される。現像装置４４は、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）の各色の現像ローラ４８を有しており、顕像化された各色のトナー画像は、転写部４９まで搬送されて順次中間転写ベルト４５上に転移されて重ね合わされ、重ね合わされたカラーの画像が、給紙ユニット５０から搬送されてきた用紙に転写される。用紙上のトナー画像は、定着装置４７で定着されて、排紙ユニット６０に排出される。

給紙ユニット５０は、第１〜第３給紙トレイ５１〜５３と、手差し給紙トレイ５４とを備えている。一方、排紙ユニット６０は、複数の排紙トレイ６１〜６４を備えている。また、排紙ユニット６０は、搬送されてきた用紙に対して、用紙束をステープル止めするステープル処理、用紙の端部にファイリング用の穴をあけるパンチ処理、および用紙を折り畳む折り処理等のフィニッシング処理を施す後処理部を備えている。

なお、ＰＣ１、プリンタコントローラ２、およびプリンタ３は、それぞれ上述した構成要素以外の構成要素を含んでいてもよく、あるいは、上述した構成要素のうちの一部が含まれていなくてもよい。

以上のとおり構成される本実施形態の印刷システムでは、複数ページからなる１つの文書が、ユーザにより指定されるページ数単位で分割され、分割された複数の文書に対して、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理が個別に施される。以下、図８〜図１５を参照して、本実施形態の印刷システムの動作について説明する。

図８は、ＰＣにおける印刷設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図８のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、ＰＣ１のハードディスク１４等の記憶部にプログラムとして記憶されており、ＣＰＵ１１によって実行される。

図８に示されるとおり、まず、印刷設定画面が表示される（ステップＳ１０１）。具体的には、プリンタドライバが起動されることによりＰＣ１のディスプレイ１５に印刷画面（不図示）が表示され、印刷画面上でプロパテイ／詳細設定が選択されることにより、ディスプレイ１５に印刷設定画面が表示される。

図９は、本実施形態にかかる印刷設定画面の一例を示す図である。印刷設定画面１００は、印刷出力に関する処理の設定を受け付ける処理内容設定部１１０と、複数ページからなる１つの文書を所定のページ単位で分割して処理するページ分割処理を設定するためのページ分割設定部１２０とを備える。処理内容設定部１１０は、レイアウト処理、ステープル処理、およびパンチ処理等の処理についてのユーザによる設定を受け付ける。ページ分割設定部１２０は、後述するページ分割設定画面を表示させるためのチェックボックス１２１と、チェックボックス１２１に連動して有効化されるページ分割設定ボタン１２２とを有する。また、印刷設定画面１００には、ＯＫボタンおよびキャンセルボタンが設けられている。

続いて、印刷設定画面１００を通じて、機能設定が受け付けられる（ステップＳ１０２）。具体的には、ユーザのマウス操作により、印刷設定画面１００上で、レイアウト「小冊子」、ステープル「センター」等の印刷出力に関する処理の設定が行われる。

続いて、ページ分割設定部１２０のチェックボックス１２１がチェックされたか否かが判断される（ステップＳ１０３）。具体的には、ユーザのマウス操作により、ページ分割設定部１２０のチェックボックス１２１が「ＯＮ」に設定されたか否かが判断される。

チェックボックス１２１がチェックされていないと判断される場合（ステップＳ１０３：ＮＯ）、ステップＳ１０７に示す処理に移行する。一方、チェックボックス１２１がチェックされたと判断される場合（ステップＳ１０３：ＹＥＳ）、ページ分割設定ボタン１２２が有効化される（ステップＳ１０４）。ページ分割設定ボタン１２２が有効化されることにより、ページ分割設定ボタン１２２をユーザがマウス操作により押し下げる（クリックする）ことが可能になる。

続いて、ページ分割設定ボタン１２２が押し下げられたか否かが判断される（ステップＳ１０５）。具体的には、ユーザのマウス操作により、ページ分割設定部１２０のページ分割設定ボタン１２２が押し下げられたか否かが判断される。

ページ分割設定ボタン１２２が押し下げられていないと判断される場合（ステップＳ１０５：ＮＯ）、ステップＳ１０７に示す処理に移行する。一方、ページ分割設定ボタン１２２が押し下げられたと判断される場合（ステップＳ１０５：ＹＥＳ）、ページ分割設定処理が実行される（ステップＳ１０６）。本実施形態では、複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数等についてのユーザによる設定を受け付けるページ分割設定処理が実行される。ステップＳ１０６に示されるページ分割設定処理の詳細については後述する。

続いて、設定を終了するか否かが判断される（ステップＳ１０７）。本実施形態では、ユーザのマウス操作により、印刷設定画面１００のＯＫボタンが押し下げられる場合、設定を終了すると判断される。設定を終了しないと判断される場合（ステップＳ１０７：ＮＯ）、ステップＳ１０２に示す処理に戻る。一方、設定を終了すると判断される場合（ステップＳ１０７：ＹＥＳ）、処理が終了される。

以上のとおり、図８に示されるフローチャートの処理によれば、複数ページからなる１つの文書の印刷設定に際し、印刷設定画面１００が表示され、印刷設定画面１００を通じて、ユーザによる印刷設定が行われる。

図１０は、図８のステップＳ１０６に示されるページ分割設定処理の手順を示すフローチャートである。

図１０に示されるとおり、まず、ページ分割設定画面が表示される（ステップＳ２０１）。本実施形態では、図８のステップＳ１０５に示す処理において、印刷設定画面１００のページ分割設定ボタン１２２が押し下げられたと判断される場合、ＰＣ１のディスプレイ１５にページ分割設定画面が表示される。

図１１は、ページ分割設定画面の一例を示す図である。ページ分割設定画面２００は、文書を分割するための分割単位であるページ数の設定を受け付けるページ数設定受付部２１０と、複数ページからなる１つの文書を前記ページ数単位で分割して処理するページ分割処理の実行を指示する分割指示用のチェックボックス２２０と、を有する。また、ページ分割設定画面２００には、ＯＫボタンおよびキャンセルボタンが設けられている。

続いて、ページ数の設定が受け付けられる（ステップＳ２０２）。本実施形態では、ページ分割設定画面２００のページ数設定受付部２１０に対するユーザ操作により、複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数（以下、「分割ページ数」と称する）が指定される。図１１では、分割ページ数として、８ページが指定されている。

続いて、ページ分割処理の実行指示が受け付けられる（ステップＳ２０３）。具体的には、ページ分割設定画面２００の分割指示用のチェックボックス２２０が「ＯＮ」に設定されることにより、文書を分割して得られる複数の分割文書に対して、印刷設定画面１００上で設定された処理を個別に施すページ分割処理の実行が指示される。

続いて、設定を終了するか否かが判断される（ステップＳ２０４）。本実施形態では、ユーザのマウス操作により、ページ分割設定画面２００のＯＫボタンが押し下げられる場合、設定を終了すると判断される。設定を終了しないと判断される場合（ステップＳ２０４：ＮＯ）、ステップＳ２０２に示す処理に戻る。一方、設定を終了すると判断される場合（ステップＳ２０４：ＹＥＳ）、処理が終了される。

以上のとおり、図１０に示されるフローチャートの処理によれば、文書を分割するための分割単位である分割ページ数が指定され、印刷設定画面１００上で設定された印刷出力に関する処理を複数の分割文書に対して個別に施すことが指示される。

そして、図１０に示すフローチャートの処理において指定された分割ページ数を示す情報と、印刷設定画面１００上で設定された印刷出力に関する処理を示す情報とを含む印刷設定情報と、複数ページからなる文書の印刷データとを含む印刷ジョブがＰＣ１からプリンタコントローラ２に送信される。なお、印刷ジョブには、プリンタ３における文書の印刷出力時に、ユーザにパスワードの入力を要求することができる認証モードが設定され得る。

図１２は、プリンタコントローラにおける印刷制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、図１２のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、プリンタコントローラ２のハードディスク２４等の記憶部にプログラムとして記憶されており、ＣＰＵ２１によって実行される。

図１２に示されるとおり、まず、印刷ジョブが受信される（ステップＳ３０１）。本実施形態では、文書を分割するための分割単位である分割ページ数を示す情報と、文書の印刷出力に関する処理を示す情報とを含む印刷設定情報と、文書の印刷データとを含む印刷ジョブが受信される。受信された印刷ジョブは、ハードディスク２４に一時的に格納される。

続いて、印刷ジョブに含まれる印刷設定情報が解析される（ステップＳ３０２）。印刷設定情報が解析されることにより、分割ページ数および文書の印刷出力に関する処理等の情報が取得される。

図１３は、本実施形態にかかる印刷ジョブに含まれる印刷設定情報（コマンド情報）の一例を示す図である。図１３に示される印刷設定情報では、複数ページからなる文書を８ページ単位で分割して、８ページの分割文書のそれぞれに対して、面付け処理、両面印刷処理、折り処理、およびステープ処理を個別に施し、小冊子を作成することが指示されている。

続いて、分割ページ数が取得される（ステップＳ３０３）。本実施形態では、ステップＳ３０２に示す処理において、印刷設定情報が解析されることにより、文書を分割する分割単位である分割ページ数（たとえば、８ページ）が取得される。

続いて、ラスタライズ処理が実行される（ステップＳ３０４）。本実施形態では、ステップＳ３０１に示す処理において受信された印刷ジョブに含まれる文書の印刷データに対して、ラスタライズ処理が実行される。ラスタライズ処理が実行されることにより、印刷データが展開され、ビットマップ形式の画像データが先頭ページから順に生成される。

続いて、画像データが分割ページ数だけ生成されたか否かが判断される（ステップＳ３０５）。本実施形態では、ステップＳ３０３に示す処理で取得された分割ページ数分（たとえば、８ページ分）の画像データが生成されたか否かが判断される。

画像データが分割ページ数だけ生成されていないと判断される場合（ステップＳ３０５：ＮＯ）、ステップＳ３０４に示す処理に戻る。一方、画像データが分割ページ数だけ生成されたと判断される場合（ステップＳ３０５：ＹＥＳ）、面付け処理を実行するか否かが判断される（ステップＳ３０６）。具体的には、印刷ジョブの印刷設定情報を解析して、面付け処理が指定されているか否かが判断される。なお、印刷設定情報において、レイアウト「小冊子」が指定されている場合、面付け処理が指定されていると判断される。

面付け処理を実行しないと判断される場合（ステップＳ３０６：ＮＯ）、ステップＳ３０８に示す処理に移行する。一方、面付け処理を実行すると判断される場合（ステップＳ３０６：ＹＥＳ）、面付け処理が実行される（ステップＳ３０７）。たとえば、中綴じの小冊子印刷であれば、２ページ分の画像データが面付け処理される。このとき、分割ページ数が奇数（たとえば、７ページ）である場合、ステップＳ３０４に示す処理で生成された１ページ分の画像データは、白紙に対応する画像データと面付けされる。

続いて、画像データが送信される（ステップＳ３０８）。本実施形態では、ステップＳ３０４に示す処理で生成された分割ページ数分（たとえば、８ページ分）の画像データが、プリンタ３に送信される。画像データが送信されるとともに、画像データの印刷出力に関する処理（たとえば、両面印刷処理、折り処理、ステープル処理）が指示される。

続いて、次のページがあるか否かが判断される（ステップＳ３０９）。次のページがあると判断される場合（ステップＳ３０９：ＹＥＳ）、次のページがないと判断されるまで、ステップＳ３０４以下の処理が繰り返される。一方、次のページがないと判断される場合（ステップＳ３０９：ＮＯ）、処理が終了される。

以上のとおり、図１２に示されるフローチャートの処理によれば、複数ページからなる文書の印刷データが展開されることによりビットマップ形式の画像データが生成され、画像データが分割ページ数分生成された時点で、分割ページ数分の画像データがプリンタコントローラ２からプリンタ３に送信される。画像データの送信とともに、これらの画像データの印刷出力に関する処理が指示される。

図１４は、プリンタにおける印刷処理の手順を示すフローチャートである。なお、図１４のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、プリンタ３のハードディスク３４等の記憶部にプログラムとして記憶されており、ＣＰＵ３１によって実行される。

図１４に示されるとおり、まず、画像データが受信される（ステップＳ４０１）。本実施形態では、プリンタコントローラ２から送信される分割ページ数分の画像データが受信される。受信された画像データは、ハードディスク３４に一時的に格納される。

続いて、印刷ジョブに認証モードが設定されているか否かが判断される（ステップＳ４０２）。たとえば、印刷ジョブの依頼時に、プリンタドライバを通じて、ユーザ操作により認証モードが選択され、認証用パスワードが設定されている場合、印刷ジョブに認証モードが設定されていると判断される。

印刷ジョブに認証モードが設定されていないと判断される場合（ステップＳ４０２：ＮＯ）、ステップＳ４０５に示す処理に移行する。一方、印刷ジョブに認証モードが設定されていると判断される場合（ステップＳ４０２：ＹＥＳ）、パスワードが受け付けられる（ステップＳ４０３）。本実施形態では、プリンタ３の操作パネル部３５に、ユーザにパスワードの入力を促す入力画面が表示され、操作パネル部３５を通じて、ユーザによるパスワードの入力が受け付けられる。

続いて、パスワードが一致するか否かが判断される（ステップＳ４０４）。本実施形態では、印刷ジョブの依頼時にプリンタドライバを通じてユーザにより設定された認証用パスワードと、ステップＳ４０３に示す処理でユーザにより入力されたパスワードとが一致するか否かが判断される。

パスワードが一致しないと判断される場合（ステップＳ４０４：ＮＯ）、ステップＳ４０３に示す処理に戻る。一方、パスワードが一致すると判断される場合（ステップＳ４０４：ＹＥＳ）、画像データに基づく画像が印刷出力され（ステップＳ４０５）、処理が終了される。具体的には、たとえば、２ページ単位で面付け処理された画像データに基づく画像が両面印刷され、２枚の用紙が出力された時点で用紙が中綴じされ、８ページからなる小冊子が作成される。小冊子は、分割される前の文書のページ数を分割ページ数で割った数だけ作成される。

図１５は、８００ページの文書の印刷出力の一例を示す図である。図１５（Ａ）は、ページ分割処理の実行が指示される場合に印刷出力される印刷物の一例を示す図であり、図１５（Ｂ）は、ページ分割処理の実行が指示されない場合に印刷出力される印刷物の一例を示す図である。

図１５（Ｂ）に示されるとおり、ページ分割処理の実行が指示されない場合には、８００ページの印刷データに基づく１冊の小冊子が作成される。一方、図１５（Ａ）に示されるとおり、ページ分割処理の実行が指示される場合には、８ページの小冊子が１００冊作成される。

以上のとおり、本実施形態によれば、ユーザが、印刷設定画面１００上で印刷出力に関する所望の処理を設定し、かつ、複数ページからなる１つの文書の分割単位であるページ数を指定することにより、複数ページからなる１つの文書が分割され、複数の分割文書に対して所望の処理が個別に施される。すなわち、ユーザによる１回の印刷設定作業により、複数ページからなる１つの文書を所望のページ数で分割し、分割された文書に対して印刷出力に関する所望の処理を個別に施すことが可能となり、印刷設定作業におけるユーザの負荷が軽減される。

また、本実施形態によれば、ユーザによる１回の印刷設定作業により、複数ページからなる１つの文書を所望のページ数で分割し、分割された文書に対して印刷出力に関する所望の処理を個別に施すことが可能となるため、ページ範囲を指定しつつ印刷設定を複数回行う場合に発生し得る、ユーザによる設定の誤りが防止される。

また、本実施形態によれば、複数の分割文書の印刷出力を許可する場合、プリンタ３の操作パネル部３５を通じて、パスワードを複数回入力する必要がなく、１回のパスワードの入力で、たとえば、複数の小冊子の印刷出力を許可することができる。さらに、たとえば、複数の分割文書の印刷出力を中止する場合も、中止を複数回指示することなく、中止を１回指示するだけで、複数の分割文書の印刷出力を中止させることができる。すなわち、印刷ジョブの認証作業および中止設定作業における、ユーザの負荷を軽減することができる。

（第２の実施形態）
次に、図１６を参照して、本発明の第２の実施形態について説明する。本実施形態は、複数ページからなる文書を分割ページ数で分割して得られる複数の分割文書の特定のページに対して、所望の処理を施す実施形態である。

図１６は、本実施形態にかかる印刷設定処理の手順を示すフローチャートである。なお、図１６のフローチャートにより示されるアルゴリズムは、ＰＣ１のハードディスク１４等の記憶部にプログラムとして記憶されており、ＣＰＵ１１によって実行される。

図１６に示されるとおり、まず、印刷設定画面が表示される（ステップＳ５０１）。具体的には、プリンタドライバが起動され、印刷画面（不図示）のプロパテイ／詳細設定が選択されることにより、ＰＣ１のディスプレイ１５に印刷設定画面が表示される。

図１７は、本実施形態にかかる印刷設定画面の一例を示す図である。印刷設定画面１００’は、印刷出力に対する処理の設定を受け付ける処理内容設定部１１０と、複数ページからなる１つの文書を所定のページ単位で分割して処理するページ分割処理を設定するためのページ分割設定部１２０と、分割文書の特定のページに対して所定の処理を施すページ単位処理を設定するためのページ単位処理部１３０とを備える。なお、ページ単位設定部１３０が追加されている点を除いては、本実施形態の印刷設定画面１００’の構成は、第１の実施形態における構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。

ページ単位設定部１３０は、後述するページ単位機能設定画面を表示させるためのチェックボックス１３１と、チェックボックス１３１と連動して有効化されるページ単位設定ボタン１３２とを有する。

続いて、印刷設定画面１００’を通じて、機能設定が受け付けられる（ステップＳ５０２）。具体的には、ユーザのマウス操作により、印刷設定画面１００’上で、給紙トレイ「トレイ１」、レイアウト「なし」等の印刷出力に関する処理の設定が行われる。

続いて、ページ分割設定部１２０のチェックボックス１２１がチェックされたか否かが判断される（ステップＳ５０３）。具体的には、ユーザのマウス操作により、ページ分割設定部１２０のチェックボックス１２１が「ＯＮ」に設定されたか否かが判断される。

チェックボックス１２１がチェックされていないと判断される場合（ステップＳ５０２：ＮＯ）、ステップＳ５１１に示す処理に移行する。一方、チェックボックス１２１がチェックされたと判断される場合（ステップＳ５０３：ＹＥＳ）、ページ分割設定ボタン１２２が有効化される（ステップＳ５０４）。

続いて、ページ分割設定ボタン１２２が押し下げられたか否かが判断される（ステップＳ５０５）。ページ分割設定ボタン１２２が押し下げられていないと判断される場合（ステップＳ５０５：ＮＯ）、ステップＳ５１１に示す処理に移行する。

一方、ページ分割設定ボタン１２２が押し下げられたと判断される場合（ステップＳ５０５：ＹＥＳ）、ページ分割設定処理が実行される（ステップＳ５０６）。本実施形態では、たとえば、図１８に示されるページ分割設定画面２００を通じてページ分割処理に関する設定を受け付けるページ分割設定処理が実行される。なお、ステップＳ５０６に示されるページ分割設定処理は、図１０に示されるフローチャートの処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。

続いて、ページ単位設定部１３０のチェックボックス１３１がチェックされたか否かが判断される（ステップＳ５０７）。具体的には、ユーザのマウス操作により、ページ単位設定部１３０のチェックボックス１３１が「ＯＮ」に設定されたか否かが判断される。

チェックボックス１３１がチェックされていないと判断される場合（ステップＳ５０７：ＮＯ）、ステップＳ５１１に示す処理に移行する。一方、チェックボックス１３１がチェックされたと判断される場合（ステップＳ５０７：ＹＥＳ）、ページ単位設定ボタン１３２が有効化される（ステップＳ５０８）。ページ単位設定ボタン１３２が有効化されることにより、ページ単位設定ボタン１３２をユーザがマウス操作により押し下げることが可能になる。

続いて、ページ単位設定ボタン１３２が押し下げられたか否かが判断される（ステップＳ５０９）。具体的には、ユーザのマウス操作により、ページ単位設定部１３０のページ単位設定ボタン１３２が押し下げられたか否かが判断される。

ページ単位設定ボタン１３２が押し下げられていないと判断される場合（ステップＳ５０９：ＮＯ）、ステップＳ５１１に示す処理に移行する。一方、ページ単位設定ボタン１３２が押し下げられたと判断される場合（ステップＳ５０９：ＹＥＳ）、ページ単位設定処理が実行される（ステップＳ５１０）。本実施形態では、複数ページからなる文書を分割して得られる各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、分割文書におけるページ番号と、当該ページ番号に対応するページに施される処理の内容とを受け付けるページ単位設定処理が実行される。ステップＳ５１０に示されるページ単位設定処理の詳細については後述する。

続いて、設定を終了するか否かが判断される（ステップＳ５１１）。設定を終了しないと判断される場合（ステップＳ５１１：ＮＯ）、ステップＳ５０２に示す処理に戻る。一方、設定を終了すると判断される場合（ステップＳ５１１：ＹＥＳ）、処理が終了される。

以上のとおり、図１６に示されるフローチャートの処理によれば、複数ページからなる１つの文書の印刷設定に際し、印刷設定画面１００’が表示され、印刷設定画面１００’を通じて、ユーザによる印刷設定が行われる。

図１９は、図１６のステップＳ５１０に示されるページ単位設定処理の手順を示すフローチャートである。

図１９に示されるとおり、まず、分割文書毎に機能設定を行うか否かが判断される（ステップＳ６０１）。本実施形態では、後述するページ単位機能設定画面の表示に先立って、図１８に示されるページ分割設定画面２００のチェックボックス２２０がチェックされているか否かを判断することにより、分割文書（分割ジョブ）毎に機能設定を行うか否かが判断される。なお、ページ分割設定画面２００のチェックボックス２２０がチェックされていると判断される場合、分割文書毎に機能設定を行うと判断される。

ステップＳ６０１に示す処理において、分割文書毎に機能設定を行うと判断される場合（ステップＳ６０１：ＹＥＳ）、ページ単位機能設定画面の繰り返しチェックボックスがＯＮに設定される（ステップＳ６０２）。一方、分割文書毎に機能設定を行わないと判断される場合（ステップＳ６０１：ＮＯ）、ページ単位機能設定画面の繰り返しチェックボックスがＯＦＦに設定される（ステップＳ６０３）。

そして、ページ単位機能設定画面が表示される（ステップＳ６０４）。本実施形態では、ステップＳ６０２，Ｓ６０３に示す処理で繰り返しチェックボックスがＯＮまたはＯＦＦに設定されたページ単位機能設定画面がＰＣ１のディスプレイ１５に表示される。

図２０は、ページ単位機能設定画面の一例を示す図である。ページ単位機能設定画面３００は、分割文書の先頭ページを１ページ目とするページ番号の設定を受け付けるページ番号設定受付部３１０と、ページ番号設定受付部３１０により受け付けられたページ番号に対応する各分割文書のページに対して施される処理の設定を受け付ける処理内容設定部３２０とを有する。ページ番号設定受付部３１０は、複数の入力テキストボックスを有する。処理内容設定部３２０は、用紙供給処理、ステープル処理、およびパンチ処理等の各種の処理についてのユーザによる設定を受け付ける。また、ページ単位機能設定画面３００には、ステップＳ６０２，Ｓ６０３に示す処理でＯＮまたはＯＦＦが設定される繰り返しチェックボックス３３０が設けられている。

続いて、ページ番号受付処理が実行される（ステップＳ６０５）。本実施形態では、ページ単位機能設定画面３００のページ番号設定受付部３１０を通じて、分割文書の先頭ページを１ページ目とするページ番号についてのユーザによる設定を受け付けるページ番号受付処理が実行される。

図２１に示されるとおり、ページ番号受付処理では、まず、ページ番号の入力が受け付けられる（ステップＳ７０１）。具体的には、ユーザのマウス操作により、ページ単位機能設定画面３００のページ番号設定受付部３１０の入力テキストボックスに所望のページ番号（たとえば、２）が入力される。

続いて、分割ページ数が取得される（ステップＳ７０２）。本実施形態では、図１６のステップＳ５０６に示すページ分割設定処理においてユーザにより指定された分割ページ数（たとえば、８ページ）が取得される。

続いて、入力されたページ番号が、分割ページ数以下であるか否かが判断される（ステップＳ７０３）。具体的には、ステップＳ７０１に示す処理で入力が受け付けられたページ番号が、ステップＳ７０２に示す処理で取得された分割ページ数以下であるか否かが判断される。

ページ番号が分割ページ数以下であると判断される場合（ステップＳ７０３：ＹＥＳ）、ページ番号がページ単位機能設定画面３００に反映され（ステップＳ７０４）、処理が終了される。一方、入力されたページ番号が分割ページ数以下でないと判断される場合（ステップＳ７０３：ＮＯ）、ページ番号設定受付部３１０の入力テキストボックスがブランクにされ（ステップＳ７０５）、ステップＳ７０１に示す処理に戻る。このような構成によれば、分割ページ数よりも大きいページ番号がユーザにより入力されることが回避され、ページ番号の誤入力に起因する印刷エラーの発生が防止される。

続いて、ページ単位機能設定画面３００を通じて、機能設定が受け付けられる（ステップＳ６０６）。本実施形態では、ページ単位機能設定画面３００の処理内容設定部３２０を通じて、分割文書における特定のページに対して施される処理の設定が受け付けられる。たとえば、図２０に示すページ単位機能設定画面３００では、分割文書の２ページ目に対して、第２給紙トレイ５２から用紙を供給する用紙供給処理が指定される。

続いて、設定を終了するか否かが判断される（ステップＳ６０７）。本実施形態では、ユーザのマウス操作により、ページ単位機能設定画面３００のＯＫボタンが押し下げられる場合、設定を終了すると判断される。設定を終了しないと判断される場合（ステップＳ６０７：ＮＯ）、ステップＳ６０５に示す処理に戻る。一方、設定を終了すると判断される場合（ステップＳ６０７：ＹＥＳ）、処理が終了される。

以上のとおり、図１９に示されるフローチャートの処理によれば、分割文書の先頭ページを１ページ目とするページ番号と、当該ページ番号に対応するページに対して施される処理とがユーザにより指定される。たとえば、図２０では、複数ページからなる文書を８ページ単位で分割して得られる複数の分割文書のそれぞれについて、各分割文書の先頭ページを１ページ目とした場合に２ページ目に対応する用紙は、第２供給トレイ５２から供給されるように設定される。分割文書の１ページ目および３〜８ページ目に対応する用紙については、印刷設定画面１００’上で、第１供給トレイ５１から供給されるように設定されている。

なお、図１９に示されるフローチャートにおけるステップＳ６０６に示す処理は、ステップＳ６０５に示す処理の前に実行されてもよい。また、ステップＳ６０５に示す処理で受け付けられるページ番号は、複数のページ番号（たとえば、２ページ目〜７ページ目）であってもよい。たとえば、１つの文書を分割して得られる８ページの分割文書のそれぞれについて、２ページ目〜７ページ目の用紙に対してステープル処理が施されるように、複数のページ番号が指定されてもよい。

図２２は、ＰＣからプリンタコントローラに送信される印刷ジョブに含まれる印刷設定情報の一例を示す図である。上述したとおり、図２２の印刷設定情報では、複数ページからなる文書を８ページ単位で分割し、８ページの分割文書のそれぞれに対して、２ページ目の用紙を第２供給トレイ５２から供給し、残りのページの用紙は、第１供給トレイ５１から供給することが指定されている。

図２３は、本実施形態の印刷制御処理の作用効果を説明するための図である。

図２３は、複数ページからなる文書を８ページ単位で分割して処理する際に、各分割文書における２ページ目に対応するページに対する処理を個別に設定するページ単位機能設定画面を比較例として示す図である。図２３に示されるページ単位機能設定画面３００’では、２ページ目、１０ページ目、…、７９４ページ目と、各分割文書の２ページ目に対応するすべてのページ番号をユーザが指定する必要があり、印刷設定作業におけるユーザの負荷が大きい。一方、図２０に示されるページ単位機能設定画面３００では、分割文書を基準として、分割文書の２ページ目を指定すれば、図２３に示されるページ単位機能設定画面３００’における設定と同様の処理が実現される。

図２４は、繰り返しチェックボックスが「ＯＦＦ」に設定されているページ単位機能設定画面を示す図であり、図２５は、繰り返しチェックボックスが「ＯＦＦ」に設定されているページ単位機能設定画面に基づいて生成される印刷設定情報の一例を示す図である。図２４および図２５に示されるとおり、繰り返しチェックボックスが「ＯＦＦ」に設定されている場合、たとえば、８００ページからなる文書の２ページ目のみ、第２供給トレイ５２から用紙が供給され、残りの７９９ページについては第１供給トレイ５１から用紙が供給される。

本発明は、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。

たとえば、上記実施形態では、印刷出力に関する処理として、面付け処理、ステープル処理、パンチ処理、および両面印刷処理等を分割文書に対して施す場合や、所定のページの用紙を異なる供給トレイから供給する用紙供給処理を施す場合を例に挙げて説明した。しかしながら、印刷出力に関する処理としては、これらに限定されるものではなく、用紙にページ番号を印刷するナンバリング処理、所定のページにタブ紙を挿入するタブ紙挿入処理、所定のページの印刷出力に用いられる用紙を指定する用紙指定処理、複数の画像を重ね合わせるオーバーレイ処理、および用紙にウォーターマークを印刷するウォーターマーク印刷処理等についても適用され得る。

具体的には、１つの文書を７ページで分割して、分割文書のそれぞれに対して両面印刷処理を施すことが指定される場合、７ページ分の画像が印刷された４枚の用紙からなる用紙束が複数出力され、このとき、各用紙束における４枚目の用紙の裏面は白紙である。あるいは、１つの文書を８ページで分割して、分割文書のそれぞれに対してナンバリング処理を施すことが指定される場合、８ページからなる複数の分割文書のそれぞれに対して、ページ番号「１」〜「８」が印刷される。あるいは、１つの文書を８ページで分割して、分割文書の各４ページ目にタブ紙挿入処理を施すことが指定される場合、８ページからなる複数の分割文書のそれぞれに対して、４ページ目の後（あるいは、４ページ目の前）にタブ紙が挿入される。

また、上記実施形態では、プリンタドライバにより印刷データを生成する場合を例に挙げて説明したが、本発明は、ＰＤＦ（Ｐｏｒｔａｂｌｅ Ｄｏｃｕｍｅｎｔ Ｆｏｒｍａｔ）ダイレクト印刷やジョブチケットを用いる印刷形態についても適用可能である。

また、上記実施形態では、印刷制御装置としてプリンタコントローラが例示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ＭＦＰ（Ｍｕｌｔｉ−Ｆｕｎｃｔｉｏｎ Ｐｅｒｉｐｈｅｒａｌ）にも適用可能である。

本実施形態にかかる印刷システムにおける各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえば、フレキシブルディスクおよびＣＤ−ＲＯＭ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、印刷システムの一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。

１ ＰＣ、
１１，２１，３１ ＣＰＵ、
１２，２２，３２ ＲＯＭ、
１３，２３，３３ ＲＡＭ、
１４，２４，３４ ハードディスク、
１５ ディスプレイ、
１６ 入力装置、
１７，２６ ネットワークインタフェース、
１８，２７，３８ バス、
２ プリンタコントローラ、
２５ プリンタインタフェース、
３ プリンタ、
３５ 操作パネル部、
３６ 印刷部、
３７ コントローラインタフェース、
４ 画像形成装置、
１００，１００’ 印刷設定画面、
２００ ページ分割設定画面、
３００ ページ単位機能設定画面。

Claims (16)

1. 複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数の指定を受け付けるページ数受付部と、
   前記分割単位であるページ数で前記文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理が個別に施されるように、前記文書の印刷出力動作を制御する制御部と、
   を有することを特徴とする印刷システム。
2. 前記各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、前記分割文書におけるページ番号の指定を受け付けるページ番号受付部と、
   前記ページ番号に対応するページの印刷出力に関する処理の指定を受け付ける処理内容受付部と、をさらに有し、
   前記制御部は、さらに、前記複数の分割文書それぞれの前記ページ番号に対応するページに対して、前記処理内容受付部により受け付けられた処理が施されるように、前記印刷出力動作を制御することを特徴とする請求項１に記載の印刷システム。
3. 前記ページ番号受付部は、
   ユーザによるページ番号の入力を受け付ける入力受付部と、
   前記入力受付部により受け付けられた前記ページ番号を、前記分割単位であるページ数と比較する比較部と、
   前記ページ番号が前記ページ数よりも大きいと判断される場合、前記入力受付部により受け付けられた前記ページ番号を無効にする無効化部と、を有することを特徴とする請求項２に記載の印刷システム。
4. 前記複数の分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御するか否かについてのユーザによる選択を受け付ける選択受付部をさらに有し、
   前記分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御する旨の選択が受け付けられている場合、前記制御部は、前記印刷出力動作を制御することを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記載の印刷システム。
5. 前記分割文書の印刷出力の中止についての指示を受け付ける中止受付部をさらに有し、
   前記印刷出力の中止についての指示が受け付けられる場合、前記制御部は、前記印刷出力動作を停止することを特徴とする請求項１〜４のいずれか１項に記載の印刷システム。
6. 前記分割文書の印刷出力を許可するためのパスワードが前記文書を含む印刷ジョブに設定されている場合、ユーザに前記パスワードの入力を促す入力画面を表示させる認証部をさらに有し、
   前記ユーザにより入力されるパスワードが前記印刷ジョブに設定されているパスワードと一致する場合、前記複数の分割文書が順次に印刷出力されることを特徴とする請求項１〜５のいずれか１項に記載の印刷システム。
7. 複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数の指定を受け付けるステップ（ａ）と、
   前記分割単位であるページ数で前記文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理が個別に施されるように、前記文書の印刷出力動作を制御するステップ（ｂ）と、
   を有することを特徴とする印刷方法。
8. 前記各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、前記分割文書におけるページ番号の指定を受け付けるステップ（ｃ）と、
   前記ページ番号に対応するページの印刷出力に関する処理の指定を受け付けるステップ（ｄ）と、をさらに有し、
   前記ステップ（ｂ）において、さらに、前記複数の分割文書それぞれの前記ページ番号に対応するページに対して、前記ステップ（ｄ）において受け付けられた処理が施されるように、前記印刷出力動作が制御されることを特徴とする請求項７に記載の印刷方法。
9. 前記ステップ（ｃ）は、
   ユーザによるページ番号の入力を受け付けるステップ（ｃ１）と、
   前記ステップ（ｃ１）において受け付けられた前記ページ番号を、前記分割単位であるページ数と比較するステップ（ｃ２）と、
   前記ページ番号が前記ページ数よりも大きいと判断される場合、前記ステップ（ｃ１）において受け付けられた前記ページ番号を無効にするステップ（ｃ３）と、を有することを特徴とする請求項８に記載の印刷方法。
10. 前記複数の分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御するか否かについてのユーザによる選択を受け付けるステップ（ｅ）をさらに有し、
    前記分割文書に対して前記処理が個別に施されるように前記印刷出力動作を制御する旨の選択が受け付けられている場合、前記ステップ（ｂ）において、前記印刷出力動作が制御されることを特徴とする請求項７〜９のいずれか１項に記載の印刷方法。
11. 前記分割文書の印刷出力の中止についての指示を受け付けるステップ（ｆ）をさらに有し、
    前記印刷出力の中止についての指示が受け付けられる場合、前記ステップ（ｂ）において、前記印刷出力動作が停止されることを特徴とする請求項７〜１０のいずれか１項に記載の印刷方法。
12. 前記分割文書の印刷出力を許可するためのパスワードが前記文書を含む印刷ジョブに設定されている場合、ユーザに前記パスワードの入力を促す入力画面を表示させるステップ（ｇ）をさらに有し、
    前記ユーザにより入力されるパスワードが前記印刷ジョブに設定されているパスワードと一致する場合、前記分割文書が順次に印刷出力されることを特徴とする請求項７〜１１のいずれか１項に記載の印刷方法。
13. 複数ページからなる１つの文書を分割するための分割単位であるページ数を示す情報と、印刷設定画面上で設定された印刷出力に関する処理を示す情報とを含む印刷ジョブを受信する受信部と、
    前記受信部により受信された前記印刷ジョブを解析して、前記分割単位であるページ数と前記処理とを認識する認識部と、
    前記分割単位であるページ数で前記文書を先頭ページから順に分割することにより得られる複数の分割文書に対して、前記印刷出力に関する処理が個別に施されるように、前記文書の印刷出力動作を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする印刷制御装置。
14. 前記印刷ジョブは、前記各分割文書の先頭ページを１ページ目とする、前記分割文書におけるページ番号を示す情報と、前記ページ番号に対応するページの印刷出力に関する処理を示す情報をさらに含み、
    前記制御部は、さらに、前記複数の分割文書それぞれの前記ページ番号に対応するページに対して、前記ページの印刷出力に関する処理が施されるように、前記印刷出力動作を制御することを特徴とする請求項１３に記載の印刷制御装置。
15. 前記文書の印刷出力の中止についての指示を受け付ける中止受付部をさらに有し、
    前記印刷出力の中止についての指示が受け付けられる場合、前記制御部は、前記印刷出力動作を停止することを特徴とする請求項１３または１４に記載の印刷制御装置。
16. 前記分割文書の印刷出力を許可するためのパスワードが前記印刷ジョブに設定されている場合、ユーザに前記パスワードの入力を促す入力画面を表示させる認証部をさらに有し、
    前記ユーザにより入力されるパスワードが前記印刷ジョブに設定されているパスワードと一致する場合、前記分割文書が順次に印刷出力されることを特徴とする請求項１３〜１５のいずれか１項に記載の印刷制御装置。

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