JP2011080584A - 締結具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、簡単な構造でナットの緩み止め効果及び戻り止め効果を得ることができる締結具を提供することを目的とするものである。
【解決手段】ボルト1螺合するナット2は、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔23と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部20と、螺合部20に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部21と、破断部21に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部22と、螺合部20において装着孔23の開口の周囲に装着孔23に対して偏心した位置に設けられるとともに破断部21の外形形状に沿うように内周面が形成された段差部24とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ネジの締付けにより発生する軸力で部材を結合する締結具に関する。
従来より機械や構造物の組立て等にボルト及びナットを用いた締結具が使用されている。こうした締結具では、ナットをボルトに螺合させて部材同士を締付固定するが、ナットの締付けによりボルトに発生する軸力で部材を結合している。締結具が安定した固定状態を継続するにはこうした軸力を保持する必要があることから、ボルトとナットの間の緩み止め及び戻り止めのための様々な対策が採られている。
例えば、特許文献1では、基礎中に鉛直方向に沿って埋設固定されたアンカーボルトに螺合されてベースプレートを固定する柱脚固定用金具として、螺合部、破断部及び固着部が形成されたナットを用い、ナットをアンカーボルトに螺合して締付固定される際に螺合部及び固着部が破断部の破断により分離されるようになっており、分離された螺合部を再度螺合して固着部の上面に密着することでダブルナット構造を構成し、緩み止めを行っている。特許文献1のナットは、締付固定するトルクが所定値以上に到達すると破断するようになっており、ナットが破断するまで締付固定すれば常に一定の軸力をアンカーボルトに発生させることができるようになっている。
また、特許文献2では、中心部にねじ孔を有する第1及び第2ナット体からなり、第1ナット体の下部にねじ孔の中心に対し偏心させて円形の台座部を突出形成するとともに台座部の下部に所定の締付けトルクがかかったとき破断する突起部を突設し、第2ナット体の上面にねじ孔の中心に対し偏心させて台座部が嵌入可能な円形の段差部を形成するとともに段差部の底面に突起部を挿入する係合孔33を形成した緩み止めナットが記載されており、2つのナット体によるダブルナット構造を構成するとともに台座部及び段差部の偏心結合により緩み止め作用を発揮させるようにしている。
また、特許文献3では、緩み止めナット本体とナットとを薄肉連結部を介して一体的に形成し、ナットの締結トルクを越える締付けトルクにて薄肉連結部を破断させるとともに、薄肉連結部内方の雌ねじを変形させてボルトの雄ねじに喰い込ませ、締結の弛みを阻止するようにした緩み止めナットが記載されている。
特許第3740683号公報 登録実用新案第3150631号公報 特開2001−3915号公報
特許文献1に記載された柱脚固定用金具は、ナットの破断した螺合部を再利用してダブルナット構造を構成するため、緩み止め効果を得ることができるが、締付固定したナット自体が回転して緩みが生じる可能性がある。また、特許文献2に記載された緩み止めナットは、緩み止め効果が得られるものの複雑な形状の2つのナット体を形成する必要があり、実用的ではない。また、特許文献3に記載された緩み止めナットは、破断した部分の形状が一定しないため十分な緩み止め効果を得ることが難しい。
そこで、本発明は、簡単な構造でナットの緩み止め効果及び戻り止め効果を得ることができる締結具を提供することを目的とするものである。
本発明に係る締結具は、ボルトにナットを螺合して部材を締付固定する締結具であって、前記ナットは、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部と、前記螺合部における前記装着孔の開口の周囲に前記装着孔に対して偏心した位置に設けられるとともに前記破断部の外形形状に沿うように内周面が形成された段差部とを備えており、前記破断部の破断により分離された前記螺合部を、前記段差部が前記固着部における前記破断部の残留部分を収容するように前記ボルトに螺合して締付固定することで、前記破断部の残留部分のネジ山が前記段差部により前記ボルトのネジ溝に圧接されるとともに前記螺合部及び前記固着部の対向面が密着してダブルナット構造となるように設定されていることを特徴とする。
本発明に係る別の締結具は、ボルトにナットを螺合して部材を締付固定する締結具であって、前記ナットは、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部とを備え、前記螺合部における前記装着孔の開口部分は、前記破断部の外径よりも拡がるようにテーパ状の傾斜面に形成されており、前記破断部の破断により分離された前記螺合部を、前記開口部分が前記固着部における前記破断部の残留部分を収容するように前記ボルトに螺合して締付固定することで、前記破断部の残留部分のネジ山が前記開口部分のテーパ状の傾斜面により前記ボルトのネジ溝に圧接されるとともに前記螺合部及び前記固着部の対向面が密着してダブルナット構造となるように設定されていることを特徴とする。
上記の締結具において、さらに、前記破断部は、前記螺合部を螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断応力で破断するように設定されていることを特徴とする。さらに、前記破断部は、軸方向の長さが前記雌ネジ部のネジ山1つ分の幅以上となるように設定されていることを特徴とする。さらに、固定状態において前記固着部と被圧接面との間に挟圧されるバネ部材とを備えていることを特徴とする。
上記のような構成を有することで、破断部の外形形状に沿うように内周面が形成された段差部が装着孔に対して偏心した位置に設定されているので、破断部の破断により分離された螺合部をボルトに再度螺合する場合に段差部が固着部の破断部の残留部分を収容するように設定して締付固定すれば、破断部の残留部分に段差部が圧接するようになる。
すなわち、段差部は装着孔に対して偏心しているので、螺合部をボルトに螺合させて回動させると段差部の内周面が装着孔の中心に対して偏心しながら回動するようになる。そのため、段差部の内周面において装着孔の中心からの距離が短い部分では破断部の残留部分に対して圧接した状態になり、破断部の残留部分の内周に形成されたネジ山がボルトのネジ溝に圧接されて楔のように作用して螺合部の戻り回転に対する抵抗を増加させることができ、優れた戻り止め効果が得られる。
また、破断部の破断により分離された螺合部をボルトに螺合して固着部に対して対向面が密着した状態に締付固定することで、ダブルナット構造に設定することができ、緩み止め効果を高めることができる。また、固着部の外側面を締付用工具と係合するように形成しているので、破断部が破断した後に螺合部及び固着部を再度締め直してダブルナット構造と同様の効果を発揮させることができる。
また、螺合部における装着孔の開口部分に、破断部の外径よりも拡がるようにテーパ状の傾斜面に形成しておくことで、上述した段差部と同様に、破断部の残留部分に対して傾斜面が圧接した状態となり、優れた緩み止め効果及び戻り止め効果を得ることができる。
そして、螺合部を螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断力で破断部が破断するように設定されているので、ナットをボルトに螺合して締付固定した際に破断部の破断時における締付力に対応した所定の軸力がボルトに付与されることになる。そのため、破断部が破断するまでナットを締め付ければ設定した軸力をボルトに確実に付与することができる。
また、固着部と被圧接面との間にバネ部材が挟圧されることで、震動等により部材が揺動した場合でもバネ部材が緩衝材として作用し、ボルトに付与された軸力を長期間にわたって維持することができる。
本発明に係る実施形態に関する構成図である。 ナットに関する平面図である。 ナットに関する側面図である。 ナットに関する軸方向の断面図である。 図1に示す締結具の締付固定過程に関する説明図である。 図1に示す締結具の締付固定過程に関する説明図である。 図1に示す締結具の締付固定過程に関する説明図である。 図1に示す締結具の締付固定過程に関する説明図である。 分離した螺合部及び固着部に関する外観斜視図である。 図1に示す締結具におけるナットの変形例に関する側面図である。 図10に示すナットを締付固定した状態に関する断面図である。 図1に示す締結具の変形例に関する側面図である。 皿バネ部材に関する平面図及び断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態に関する構成図である。この例では、締結具は、ボルト1及びナット2からなる。ボルト1は、部材M1及びM2を重ねて各部材に穿設された取付孔H1及びH2に貫通して挿着し、ボルト1の雄ネジ部にナット2を螺合して締付固定することで、部材M1及びM2を重ねた状態で固定する。締結具の固定状態では、ボルト1に引張力による軸力が発生しており、部材M1及びM2を圧接した状態で保持するようになる。
ボルト1は、機械部品や構造物の部材等を固定する公知の締結具に使用されるものであればよく、特に限定されない。
図2及び図3は、ナット2に関する平面図及び側面図である。ナット2は、螺合部20、破断部21及び固着部22が一体形成されており、中心部には中心軸Oの方向に沿って円形の装着孔23が貫通するように穿設されている。
螺合部20及び固着部22は、外側面が六角形に成形されており、レンチ等の締付工具を嵌合してボルト1に螺合して締付動作が行えるようになっている。螺合部20及び固着部22はほぼ同じ肉厚に形成されており、軸方向の長さは螺合部20が広くなるように設定されている。なお、螺合部20及び固着部22の長さは、同じ長さに設定するようにしてもよく、特に限定されない。
破断部21は、螺合部20及び固着部22の間に円筒状で薄肉に一体形成されている。破断部21の肉厚は、ボルト1にナット2を螺合した状態で螺合部20を締付工具により締め付けていき、所定の締付力以上が加わると破断するように調整されている。また、破断部21の軸方向の長さは、装着孔23の内周面に形成された雌ネジ部のネジ山1つ分の幅以上となるように設定されている。また、ネジ山1つ分が含まれる雌ネジ部のピッチ以上の長さに設定するようにしてもよい。
装着孔23の内周面には雌ネジ部が形成されており、雌ネジ部は螺合部20から固着部22まで全面にわたって形成されている。
螺合部20の上面には、装着孔23の開口の周囲に凹状の段差部24が形成されている。段差部24の内周面は円形に形成され、内径が破断部21の外径とほぼ同じかわずかに大きく設定されており、段差部24の深さは、破断部21の長さとほぼ同程度に設定されている。段差部24は、装着孔23とは偏心した位置に設定されている。図2に示すように、装着孔23の中心Oに対して段差部24の中心O’がずれた位置に設定されており、偏心している。そのため、中心Oから段差部24の内周面までの径方向の長さは場所により異なっており、図2では、左方向で最も短く右方向で最も長くなっている。
図4は、ナット2に関する軸方向の断面図である。装着孔23の内周面には、螺旋状に形成されたネジ溝が形成され、ネジ溝の間にネジ山が形成されている。段差部24は、装着孔23に対して偏心した位置に形成されているので、中心軸Oから内周面までの間隔r1及びr2は互いに異なるように設定されている。そして、中心軸Oから段差部24の内周面までの間隔は、少なくとも一部分において破断部21の外径(中心軸Oからの半径)よりも間隔が狭くなるように段差部24の偏心位置が設定されている。
図5から図8は、図1に示す締結具の締付固定過程に関する説明図である。図5では、部材M1及びM2に挿着したボルト1にナット2を螺合し、締付工具を螺合部20に嵌合させて力Fでナット2を回動させながら部材M1及びM2を重ね合わせた状態で締め付けていく。ナット2を締め付けていくと、ボルト1が軸方向に引っ張られて軸力Pが生じるようになる。
図6では、螺合部20をさらに回動させて締め付けていくと、破断部21の周方向に加わるせん断応力Sが次第に大きくなって、せん断応力Sが破断部21のせん断強度以上になると破断部21が破断する。破断した場合の破断線Uは、破断部21の内周面に形成されているネジ溝に沿って破断する。図4に示すように、破断部21は螺合部20及び固着部22よりも薄肉に形成されているが、ネジ溝が形成されている部分ではさらに肉厚が薄くなっている。そのため、周囲に比べてせん断強度が弱くなっており、破断線Uはネジ溝沿って生じるようになる。この場合、ネジ溝部分のせん断強度を所定の締付力で破断するように肉厚を調整しておけば、螺合部20とともに固着部22に所定の締付力が加わって破断部21が破断し、固着部22は所定の締付力が加わった状態で維持されるようになる。そのため、破断後もボルト1には所定の締付力Fに対応する所定の軸力Pが保持された状態となる。
そして、螺合部20と破断部21との間の境界の段差に応力が集中するため境界部分のネジ溝から破断が生じてネジ溝に沿って1周する破断線で螺合部20が固着部22から分離するようになる。
図9は、分離した螺合部20及び固着部22に関する外観斜視図である。螺合部20には、破断部21の残留部分21aが装着孔の周囲に立設しており、ネジ溝の1周分だけ分離して、ネジ山が一部分だけ螺旋状に残留している。一方、固着部22にも、破断部21の残留部分21bが装着孔の周囲に立設しており、残留部分21bは残留部分21aに対応して分離して、ネジ山がほぼ一周分螺旋状に残留している。
破断部21の破断後、図7に示すように、螺合部20をボルト1から取り外し、螺合部20を上下が逆になるように回転させ、上面に形成された段差部24を下面にして再度ボルト1に螺合する。
螺合部20をボルト1に螺合させていくと、図8の断面図に示すように、固着部22の残留部分21bが螺合部20の段差部24に収容されるようになる。段差部24は、内径が破断部21の外径とほぼ同じかわずかに大きく設定されて装着孔23に対して偏心した位置に形成されているので、残留部分21bが段差部24からはみ出て突き当たる場合がある。その場合でも、螺合部20を回動させながら、図4に示すように、段差部24の内周面で中心軸Oからの間隔が破断部21の外径よりも広い部分が残留部分21bの最も高い箇所に対応すれば、段差部24内に残留部分21bが収容されていくようになる。
螺合部20を締付工具で回動させて段差部24内に残留部分21bを強制的に収容させていくと、段差部24の内周面で中心軸Oからの間隔が破断部21の外径よりも狭い部分では、段差部24の内周面が残留部分21bの外周を摺接しながら装着孔の中心に向かって押圧するように作用する。そして、螺合部20をさらに締付工具で螺合させていき、螺合部20の下面が固着部22の上面に密着した状態になるまで締め付けると、段差部24の圧接による押圧力で残留部分21bのネジ溝で一部又は全部に亀裂が生じ、一部又は全部が分離した螺旋状のネジ山部分21cがボルト1のネジ溝と段差部24との間に圧接状態で保持されるようになる。
ネジ山部分21cはボルト1のネジ溝部分に押し当てられて圧接した状態に保持されるので、楔がボルト1のネジ溝に押入された場合と同様の状態となって、いわゆるプリべリング形の戻り止め部品と同様に作用し、固着部22の戻り回転に対する抵抗が増加して優れた戻り止め効果を得ることができる。また、固着部22の上面に螺合部20の下面が密着した状態になるので、ダブルナット構造となって緩み止め効果についても得ることができ、ナットの破断部の破断時に設定されたボルト1の所定の軸力を長期間にわたって維持することが可能となる。
また、螺合部20及び固着部22の外形は、締付工具が嵌合可能なように六角形状に形成されているため、締付工具で螺合部20及び固着部22を互いに逆方向に締め付けることで再度締め直すこともでき、部材を安定した締付固定状態に保持することが容易に行える。
図10は、図1に示す締結具におけるナットの変形例に関する軸方向の断面図である。この例では、ナットの螺合部20において装着孔23の開口部分がテーパ状の傾斜面25に形成されている。傾斜面25は、装着孔23に対して次第に拡径し、端面において破断部21の外径よりも大きくなるように設定されている。傾斜面25の軸方向の深さは、破断時の残留部分21bが収容可能な程度に設定すればよい。
図11は、図10に示すナットを締付固定した状態に関する断面図である。破断した螺合部20を傾斜面25が形成された面を下にしてボルト1に再度螺合させていくと、傾斜面25の端面での径が破断部21よりも大きく設定されているため、ナットの破断により形成された固着部22の残留部分21bが傾斜面25内に収容されていくようになる。螺合部20をさらに回動させていくと、傾斜面25の径が次第に小さくなるため残留部分21bを装着孔の中心に向かって押圧するように作用する。そして、螺合部20をさらに締付工具で螺合させていき、螺合部20の下面が固着部22の上面に密着した状態になるまで締め付けると、傾斜面25の圧接による押圧力で残留部分21bのネジ溝で一部又は全部に亀裂が生じ、一部又は全部が分離した螺旋状のネジ山部分21cがボルト1のネジ溝と傾斜面25との間に圧接状態で保持されるようになる。
図12は、図1に示す締結具の変形例に関する側面図である。この例では、締結具は、ナットと部材の間に皿バネ部材3が挿入されて締付固定されている。ナットは、図8に示すように、破断させた螺合部20を固着部22に対して密着状態になるまで締付固定している。
皿バネ部材3は、図13の平面図(図13(a))及び断面図(図13(b))に示すとおり、金属製でリング状に形成されており、内周側30から外周側31にいくに従いわずかに下方に傾斜するように成形されている。したがって、皿バネ部材3の内周側30が上方に、外周側31が下方にそれぞれ突き出るようになる。図12に示すように、固着部22の下面と部材の上面との間に皿バネ部材3が挟持されると、固着部22の下面は皿バネ部材3の内周側30の上面に当接し、部材の上面は皿バネ部材3の外周側31の下面が当接するようになる。この状態で皿バネ部材3が上下方向から挟圧されると、内周側30が下方に押圧され、外周側31が上方に押圧されるため、それに対して反発力が生じ、固着部22と部材との間を離間させる方向に付勢力が作用するようになる。
こうして生じた皿バネ部材3の付勢力により固着部22が常時押圧された状態となり、螺合部20及び固着部22が圧力により永久変形したり、部材の皿バネ部材3に対する当接面が変形した場合でも締付固定状態を維持することができる。また、固着部22を皿バネ部材を押圧することで固着部22の戻り止めの効果についても得ることができる。
皿バネ部材3の外周は固着部22の外周とほぼ一致しているが、皿バネ部材3の外周を固着部22の外周よりも大きくしてもよい。その分皿バネ部材3の内周側の浮き上がりが大きくなり、反発力を大きくすることができる。また、皿バネ部材3と部材との間に座金を挿入するようにしてもよい。
1 ボルト
2 ナット
20 螺合部
21 破断部
22 固着部
23 装着孔
24 段差部
25 傾斜面
3 皿バネ部材

Claims (5)

  1. ボルトにナットを螺合して部材を締付固定する締結具であって、前記ナットは、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部と、前記螺合部における前記装着孔の開口の周囲に前記装着孔に対して偏心した位置に設けられるとともに前記破断部の外形形状に沿うように内周面が形成された段差部とを備えており、前記破断部の破断により分離された前記螺合部を、前記段差部が前記固着部における前記破断部の残留部分を収容するように前記ボルトに螺合して締付固定することで、前記破断部の残留部分のネジ山が前記段差部により前記ボルトのネジ溝に圧接されるとともに前記螺合部及び前記固着部の対向面が密着してダブルナット構造となるように設定されていることを特徴とする締結具。
  2. ボルトにナットを螺合して部材を締付固定する締結具であって、前記ナットは、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部とを備え、前記螺合部における前記装着孔の開口部分は、前記破断部の外径よりも拡がるようにテーパ状の傾斜面に形成されており、前記破断部の破断により分離された前記螺合部を、前記開口部分が前記固着部における前記破断部の残留部分を収容するように前記ボルトに螺合して締付固定することで、前記破断部の残留部分のネジ山が前記開口部分のテーパ状の傾斜面により前記ボルトのネジ溝に圧接されるとともに前記螺合部及び前記固着部の対向面が密着してダブルナット構造となるように設定されていることを特徴とする締結具。
  3. 前記破断部は、前記螺合部を螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断応力で破断するように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の締結具。
  4. 前記破断部は、軸方向の長さが前記雌ネジ部のネジ山1つ分の幅以上となるように設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の締結具。
  5. 固定状態において前記固着部と被圧接面との間に挟圧されるバネ部材とを備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の締結具。
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