JP3740683B2 - 柱脚固定用金具及びそれを用いた柱脚構造 - Google Patents

柱脚固定用金具及びそれを用いた柱脚構造 Download PDF

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Description

本発明は、建物等の構造物に用いられる鉄骨を基礎上に固定する柱脚固定用金具及びそれを用いた柱脚構造に関する。
柱の応力を基礎に伝達する柱脚構造の形式としては、ピン形式、半固定形式及び固定式が挙げられる。近年、施工方法及び設計等の観点から半固定形式の柱脚構造が多用されている。柱脚の固定度は、主に基礎の強度、柱脚の構造上の強度及び施工上の強度(グラフト材の充填の程度、アンカーボルトの取付位置精度等)によって左右される。特に、半固定形式では、固定状態でのアンカーボルトに対する引張力の付与がポイントとなる。
例えば、図9に示す従来例では、基礎100中に複数本のアンカーボルト101をビニル管102によりアンボンド処理して埋設し、基礎100上にはいわゆる「まんじゅう」と称されるレベルモルタル103を打設しておく。そして、レベルモルタル103上にベースプレート104を水平配置する。ベースプレート104は、アンカーボルト101を挿通する取付孔105が穿設されており、アンカーボルト101に取付孔105を挿通して水平配置した後アンカーボルト101に座金106を貫装してダブルナット107を螺合して仮締めする。その後ベースプレート104に柱脚108を建て入れ調整して、基礎100とベースプレート104との間にグラウト材109を充填する。グラウト材109が硬化した後ダブルナット107を本締めして完成する。
以上の従来例に対して特許文献1ではレベルモルタルを打設しない工法が記載されている。すなわち、ベースプレートを設置する前にアンカーボルトにレベル調整用のレベルナットを螺合させてさらに柱脚の自重以上の所定の荷重により軸方向に変形する変形座金を貫装し、その上にベースプレートを設置する。そして、ベースプレートと基礎の間にグラウト材を充填してグラウト材の強度が発現した後ベースプレート上にアンカーナットを締め付け、柱脚の建て入れ調整を行うことで、アンカーボルトに張力を導入すると共にレベル調整が可能となる点が記載されている。
特許第3323939号公報
しかしながら、上述した従来例及び先行文献では、アンカーボルトに引張力は付与されるものの個々のアンカーボルトの引張力を設計どおりに調整することは難しい面があり、また、地震等の震動に伴う柱の揺動に対して最初の揺れでアンカーボルトが伸びてしまうとアンカーナットの締め付けが効かなくなり、次の揺れではピン形式と強度的に同様の耐久力しか維持できない欠点がある。
そこで、本発明は、従来技術において上記のような課題があることに鑑み、個々のアンカーボルトの引張力を簡単に設定でき、震動に伴う柱の揺動に対しても耐久力を維持できる柱脚固定用金具及びそれを用いた柱脚構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係る柱脚固定用金具は、基礎中に鉛直方向に沿って埋設固定されたアンカーボルトに螺合されて前記基礎上に固着されたレベル調整部材に配設されたベースプレートを固定する柱脚固定用金具であって、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部と、前記螺合部の上面において前記装着孔を囲むように穿設されるとともに前記破断部を収容可能に形成された段差部とを備えたナット部材と、
固定状態において前記固着部と被圧接面との間に挟圧されるバネ部材とを備え、前記破断部は、前記螺合部を螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断応力で破断するように設定されており、前記螺合部及び前記固着部は、前記破断部の破断により分離された前記螺合部の上面が前記固着部の上面に密着してダブルナット構造となるように設定されていることを特徴とする。
本発明に係る柱脚構造は、基礎中に鉛直方向に沿って埋設固定された複数本のアンカーボルトと、柱脚が接合されるとともに前記基礎上に固着されたレベル調整部材に配設されたベースプレートと、前記ベースプレートの取付孔から突設した前記アンカーボルトに螺合され座金を介して前記ベースプレートを締付固定する柱脚固定用金具とを備えた柱脚構造であって、前記柱脚固定用金具は、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部と、前記螺合部の上面において前記装着孔を囲むように穿設されるとともに前記破断部を収容可能に形成された段差部とを備えたナット部材を、前記固着部が前記ベースプレート側となるように前記アンカーボルトに締付固定するとともに、前記固着部と前記座金との間に挟圧されるバネ部材を有しており、前記破断部は、前記螺合部を前記アンカーボルトに螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断応力で破断されており、前記破断部の破断により分離された前記固着部は、前記バネ部材により前記座金から離間する方向に付勢されていることで前記アンカーボルトに引張力を付与しており、前記破断部の破断により分離された前記螺合部は、分離後いったん前記アンカーボルトより取り外されて前記段差部が前記破断部の残存部分を収容して前記固着部に密着した状態で再び締付固定されてダブルナット構造とされていることを特徴とする。
上記のような構成を有することで、柱脚用固定金具の破断部が螺合部を螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断力で破断するように設定されているので、ナット部材をアンカーボルトに螺合して締め付けた際に破断部の破断時における締付力に対応した所定の引張力がアンカーボルトに付与されることになる。したがって、アンカーボルトの引張力がどの程度になったかを測定する必要がなくなり、破断部が破断するまでナット部材を締め付ければ設定した引張力をアンカーボルトに付与することができる。
また、破断部が破断することで固着部は螺合部とともに緩むことがなくなり、ダブルナットと同様の締付効果を得ることができる。したがって、アンカーボルトに付与された引張力が維持されるようになる。
また、固着部と被圧接面との間にバネ部材が挟圧されることで、震動等により柱が揺動した場合にバネ部材が緩衝材として作用すると共に最初の揺れでアンカーボルトが伸びたとしても固着部と被圧接面との間にバネ部材の付勢力が作用してアンカーボルトの引張力が維持されるようになる。したがって、柱脚構造としての耐久力を従来より長い時間維持することができるようになる。
さらに、固着部の外側面を締付用工具と係合するように形成することで、破断部が破断した後に螺合部及び固着部を再度締め直してダブルナット構造と同様の効果を発揮させることができる。
そして、柱脚構造にこのような柱脚用固定金具を用いることで、複数本のアンカーボルトを同一の引張力で容易に締め付けることができ、作業効率が格段に向上するようになる。また、万一地震等の震動によりアンカーボルトが伸びた状態になったとしても、固着部及び螺合部を再度締め直して修復することができる。場合によっては、新たな柱脚用固定金具で締め付ければ元の構造特性に復原することが可能となり、こうしたメンテナンス作業を効率よく行うことができるようになる。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る柱脚構造に関する実施形態の概略側面図である。柱脚構造1は、捨てコンクリート2上に据え付けられており、柱脚構造1上には鋼管柱等の柱部材3が固定されている。
柱脚構造1の下部は、捨てコンクリート2の上面に据え付けられたフレームベース10に複数本のフレーム部材11がボルトにより固定されて鉛直方向に立設されており、フレーム部材11の上部には、アンカーボルト13を固定するための取付板12が水平に設けられている。図示されていないが、フレーム部材11は伸縮して取付板12の高さを調整できるようになっている。以上の構造は、従来より用いられているものと同様のものである。なお、取付板12は、所定の厚みを有しており、定着板と兼用するようになっている。
アンカーボルト13は、金属製で棒状に形成されており、両端部に雄ネジ部がそれぞれ形成されている。アンカーボルト13の周囲にはビニル管等によりアンボンド処理されている。
取付板12には取付孔が穿設されており、この取付孔にアンカーボルト13の下端部が挿入されてナット14及び15により取付板12に固定される。そして、アンカーボルト13の上部を突出した状態で基礎コンクリート4が打設されており、柱脚構造1の中心位置には、レベル筋16が埋設されている。
基礎コンクリート4の上面には、レベル筋16を中心にまんじゅう状のレベルモルタル17が形成されており、レベル筋16とともにベースプレート18のレベル調整部材として作用する。
図2は、ベースプレート18の上面から見た上面図を示しているが、ベースプレート18は矩形状の鋼板からなり、4つの角部にそれぞれ2つずつアンカーボルト13の取付孔19が穿設されている。そして、ベースプレート18の中央部分には柱部材3が固着されており、柱部材3の下端部には、複数枚のウィングプレート20が固着されている。ベースプレート18の取付孔19は、アンカーボルト13の外径よりも大きい口径に設定されており、そのためアンカーボルト13を容易に挿通してレベルモルタル17上にセットすることができ、また位置の微調整も行うことができる。
アンカーボルト13は、ベースプレート18の取付孔19に挿通されて上端部がベースプレート18の上方に突出しており、その突出部分に座金21及び固定金具22が装着されている。
図3は、座金21及び固定金具22の装着部分に関する拡大断面図を示している。座金21は、アンカーボルト13に挿通されてベースプレート18と固定金具22との間に挟持されている。そして、図4の平面図(図4(a))及びA−A断面図(図4(b))に示すとおり、座金21は円形の金属板からなり、その中心部にアンカーボルト13に挿通される通孔23が穿設されている。通孔23は、下部においてその口径が拡大するように形成されている。また、座金21の上面から通孔23の下部に向けて傾斜して形成されたグラウト材の注入孔24が設けられている。注入孔24から注入されたグラウト材25は、取付孔19からベースプレート18と基礎コンクリート4との間に隙間なく充填されるようになる。
固定金具22は、ナット部材26及び皿バネ部材27からなる。ナット部材26は、図5の平面図(図5(a))及び側面図(図5(b))に示すとおり、螺合部28、破断部29及び固着部30が一体形成されている。そして、ナット部材26の中心部には軸方向に沿って装着孔31が形成されており、装着孔31の内周面には雌ネジ部が形成されている。雌ネジ部は、螺合部28から固着部30まで全体にわたって形成されているが、少なくとも螺合部28及び固着部30に形成されていればよく、破断部29には形成されていなくてもよい。螺合部28及び固着部30は、外側面が六角形に成形されており、レンチ等の工具を嵌合してアンカーボルト13に締付固定する。螺合部28及び固着部30はほぼ同じような肉厚及び長さに形成されており、その間に破断部29が円筒状で薄肉に一体形成されている。螺合部28の上面には、装着孔31を囲むように段差部32が形成されている。段差部32の外径は、破断部29の外径とほぼ同じかわずかに大きく設定されており、深さは、破断部29の長さとほぼ同程度に設定されている。
皿バネ部材27は、図6の平面図(図6(a))及び断面図(図6(b))に示すとおり、金属製でリング状に形成されており、内周側33から外周側34にいくに従いわずかに下方に傾斜するように成形されている。したがって、皿バネ部材27の内周側33が上方に、外周側34が下方にそれぞれ突き出るようになる。図3に示すように、ナット部材26の固着部30の下面と座金21の上面の間に皿バネ部材27が挟持されると、固着部30の下面は皿バネ部材27の内周側33の上面に当接し、座金21の上面は皿バネ部材27の外周側34の下面が当接するようになる。この状態で皿バネ部材27が上下方向から挟圧されると、内周側33が下方に押圧され、外周側34が上方に押圧されるため、それに対して反発力が生じ、ナット部材26と座金21とを離間させる方向に付勢力が作用するようになる。皿バネ部材27の外周はナット部材26の外周とほぼ一致しているが、皿バネ部材27の外周をナット部材26の外周よりも大きくしてもよい。その分皿バネ部材27の内周側の浮き上がりが大きくなり、反発力を大きくすることができる。
図7に示すように、ナット部材26の螺合部28を締付用工具により力Fで締め付けていくと、アンカーボルト13に引張力Pが生じるようになる。螺合部28をさらに締め付けると、引張力Pは次第に大きくなり、ナット部材26の固着部30、皿バネ部材27及び座金21がベースプレート18に圧接されるようになって、破断部29には周方向にせん断応力Sが加わるようになる。破断部29は肉厚を調整することでせん断強度が所定値になるように設定されており、そのせん断強度よりも大きいせん断応力Sが加わった時点で破断部29は周方向の破断線Uで破断する。したがって、アンカーボルト13に付与する引張力Pに対応したせん断応力Sが破断部29に加わった時点で破断するように破断部29のせん断強度を予め設定しておけば、ナット部材26の螺合部28を破断部29が破断するまで締め付けることでアンカーボルト13の引張力を所定の大きさに設定することができる。
破断部29が破断した後、螺合部28と固着部30とは分離された状態となってダブルナットと同様の効果が生じ、また、固着部30と座金21との間には皿バネ部材27により互いに離間する方向に付勢力Tが作用するため、ナット部材26の緩み止めの効果が十分発揮される。
ダブルナットによる緩み止め効果をさらに発揮させるためには、図8に示すように、ナット部材26の螺合部28を締め付けて破断部29が破断した後(図8(a))、一旦螺合部28のみを分離してアンカーボルト13から外し、上下を逆にして段差部32の形成された方から再度アンカーボルト13に螺合する(図8(b))。螺合部28を固着部30に当接するまで螺合すると段差部32の中に固着部30の上面に残存する破断部29が収容されて螺合部28と固着部30とが密着した状態にすることができる(図8(c))。この状態で、螺合部28及び固着部30を締付用工具により同時に逆方向に締め付けることで従来のダブルナット構造と同様の効果を発揮するように設定できる。
震動等により柱部材3が揺動した場合、柱部材3と共にベースプレート18が傾くように揺動するが、ベースプレート18の傾きが小さいときは皿バネ部材27が緩衝材として機能するようになり、ベースプレート18が大きく傾くと設計上まずアンカーボルト13が伸びるようになる。最初の揺れでアンカーボルト13が伸びても固着部30と座金21との間に皿バネ部材27の付勢力が作用している限りアンカーボルト13の引張力が維持されるようになる。したがって、柱脚構造としての耐久力を従来より長い時間維持することが可能となる。また、アンカーボルト13が伸びた場合でも、再度螺合部28及び固着部30を締め直すことで元の状態に復原することも可能であり、新たなナット部材を装着して復原してもよく、いずれにしても容易にメンテナンス作業を行うことができる。
柱脚構造を施工する場合には、打設した捨てコンクリート上に墨出ししてベースフレームを据付固定し、フレーム部材を取り付けてアンカーボルトを設置する。アンカーボルトの位置を調整して、基礎を施工するために型枠を配置して配筋し、基礎コンクリートを打設する。そして、基礎コンクリート上にレベルモルタルを施工して、ベースプレートを設置し、座金及び固定金具をアンカーボルトに装着して建て入れ調整を行う。その後、基礎コンクリートとベースプレートとの間にグラウト材を充填する。アンカーボルト周辺は、座金に設けられたグラウト材注入孔からグラウト材を注入することで隙間なく充填することができた。
アンカーボルトとして、日本鋼構造協会規格JSSII13「建築構造用転造ネジ、アンカーボルト、座金のセット」(ABR400及びABR490)で規定されているものを使用した。アンカーボルトとしては、軸部の径の基準寸法は21.85mm、全長は600mmで、両端部にねじ部を100mm形成したものを用いた。ねじ部としては、例えば、呼び径M24のねじ部で、ねじ部が切削ねじの場合は断面欠損率の小さい細目ねじとし、転造ねじの場合は転造機の能力を考慮して規格が制定されており、ねじ部が破断する前に軸部が降伏することが保証されている。そして、アンカーボルトの下端部は定着板に固定しておく。
また、ナット部材は、鋼材を切削加工し、破断部を高さ約4mmで厚さ約3mmとした。破断部のせん断強度は、9tであった。皿バネ部材として、厚さ4.5mmの鋼板をリング状に打ち抜き加工し、内周側が外周側よりも0.8mm上方に位置するようにプレス加工により傾斜をつけた。この皿バネ部材は、9tの圧力を加えると内周側と外周側とが同一平面となるように変形し、圧力が解除されると元の形に復元した。
これらのナット部材及び皿バネ部材を備えた固定金具をアンカーボルトに装着して締付用工具で締付けていくと、締付力9tで破断部が破断した。破断した状態では、アンカーボルトに加えられた引張力は9tであった。他のアンカーボルトについても固定金具を締付固定した結果同様の測定結果を得ることができた。したがって、アンカーボルトをすべて同じ引張力で設定することができる。
なお、破断した状態では、皿バネ部材は、内周側と外周側とが同一平面となるように変形していた。したがって、アンカーボルトが軸方向に引張られて伸びたとしてもその伸び量が0.8mmまでは、皿バネ部材の付勢力が作用してアンカーボルトに引張力が付与された状態が維持されるようになる。
アンカーボルトが降伏した場合には、軸部が6〜7mm程度伸びるが、ねじ部には塑性変形が生じていないため、軸部が伸びた分だけナット部材を図8に示すように締め付ければ、元の状態に復原することができる。したがって、メンテナンス作業を容易に行うことが可能となる。
本発明に係る柱脚構造に関する概略側面図である。 図1においてベースプレートの上方から見た平面図である。 固定金具の装着部分の拡大断面図である。 座金に関する平面図及び断面図である。 ナット部材に関する平面図及び断面図である。 皿バネ部材に関する平面図及び断面図である。 固定金具を締付固定した状態の説明図である。 ナット部材を締め直すやり方に関する説明図である。 従来の柱脚構造に関する説明図である。
符号の説明
1 柱脚構造
2 捨てコンクリート
3 柱部材
4 基礎コンクリート
13 アンカーボルト
18 ベースプレート
21 座金
22 固定金具
26 ナット部材
27 皿バネ部材

Claims (2)

  1. 基礎中に鉛直方向に沿って埋設固定されたアンカーボルトに螺合されて前記基礎上に固着されたレベル調整部材に配設されたベースプレートを固定する柱脚固定用金具であって、
    ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部と、前記螺合部の上面において前記装着孔を囲むように穿設されるとともに前記破断部を収容可能に形成された段差部とを備えたナット部材と、
    固定状態において前記固着部と被圧接面との間に挟圧されるバネ部材とを備え、
    前記破断部は、前記螺合部を螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断応力で破断するように設定されており、
    前記螺合部及び前記固着部は、前記破断部の破断により分離された前記螺合部の上面が前記固着部の上面に密着してダブルナット構造となるように設定されていることを特徴とする柱脚固定用金具。
  2. 基礎中に鉛直方向に沿って埋設固定された複数本のアンカーボルトと、柱脚が接合されるとともに前記基礎上に固着されたレベル調整部材に配設されたベースプレートと、前記ベースプレートの取付孔から突設した前記アンカーボルトに螺合され座金を介して前記ベースプレートを締付固定する柱脚固定用金具とを備えた柱脚構造であって、
    前記柱脚固定用金具は、ほぼ中央部分に貫通して形成されるとともに内周面に雌ネジ部が形成された装着孔と、外側面が締付用工具と係合するように形成された螺合部と、前記螺合部に一体的に設けられるとともに薄肉に形成された破断部と、前記破断部に一体的に設けられるとともに外側面が締付用工具と係合するように形成された固着部と、前記螺合部の上面において前記装着孔を囲むように穿設されるとともに前記破断部を収容可能に形成された段差部とを備えたナット部材を、前記固着部が前記ベースプレート側となるように前記アンカーボルトに締付固定するとともに、前記固着部と前記座金との間に挟圧されるバネ部材を有しており、
    前記破断部は、前記螺合部を前記アンカーボルトに螺合させて締め付ける締付力により生じる所定値以上のせん断応力で破断されており、
    前記破断部の破断により分離された前記固着部は、前記バネ部材により前記座金から離間する方向に付勢されていることで前記アンカーボルトに引張力を付与しており、
    前記破断部の破断により分離された前記螺合部は、分離後いったん前記アンカーボルトより取り外されて前記段差部が前記破断部の残存部分を収容して前記固着部に密着した状態で再び締付固定されてダブルナット構造とされていることを特徴とする柱脚構造。
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