JP4902232B2 - ブラケットの取付構造 - Google Patents
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そこで、例えば木造建物における梁、壁等の被取付部に、バルコニー、庇等の張出部を設ける際に、木痩せによるボルトの緩みを防ぐことを可能とし、これによって、上述のような作業手間を省略することが可能な技術の開発が望まれていた。
前記被取付部10に、前記ブラケット20の突出方向と同一方向に貫通する貫通孔30が形成されるとともに、中心に第1孔部41を有し、かつ第1孔部41の近傍に第2孔部42を有する座金部材40が、前記貫通孔30の両端の開口部に面して取り付けられ、
これら第1孔部41および貫通孔30に、前記ブラケット20を支持するための支持ボルト50が、その先端部50aを被取付部10の側面11から突出するようにして挿通されるとともに、第2孔部42を通じて貫通孔30の内部に接着剤60が充填されており、
前記支持ボルト50に螺合するナット51が、前記被取付部10の側面11に設けられているとともに、この被取付部10の側面11から突出した支持ボルト50の先端部50aに、前記ブラケット20が取り付けられており、
前記支持ボルト50の頭部50cおよび前記支持ボルト50に螺合するナット51は、前記座金部材40に形成された第1孔部41および第2孔部42を閉塞可能な大きさに設定されていることを特徴とする。
そして、このように前記接着剤60によって、前記支持ボルト50が貫通孔30の内部に強固に固定されているので、従来とは異なり、時間の経過に伴って前記被取付部10に木痩せが生じた場合であっても、支持ボルト50の緩みを確実に防ぐことができる。これによってブラケット20の支持強度の低下を確実に防ぐことができるので、延いては、バルコニー、庇等の張出部の支持強度の低下を確実に防ぐことが可能となる。
また、前記支持ボルト50の頭部50cおよび前記支持ボルト50に螺合するナット51が、前記座金部材40に形成された第1孔部41および第2孔部42を閉塞可能な大きさに設定されているので、ナット51を締め付け、前記支持ボルト50の頭部50cおよびナット51によって第1孔部41および第2孔部42を閉塞することで、前記貫通孔30に注入された接着剤60の漏れを確実に防ぐことができる。
前記貫通孔30は、前記支持ボルト50の本体軸部50bよりも大径となるように形成されており、前記貫通孔30の内周面と前記本体軸部50bの外周面との間に隙間31が形成されていることを特徴とする。
前記座金部材40には、前記貫通孔30に嵌挿する輪状の嵌挿部43が設けられており、前記第1孔部41および第2孔部42は、この嵌挿部43の内周面よりも内側に位置していることを特徴とする。
前記ブラケット20にベースプレート21が設けられており、このベースプレート21に、前記支持ボルト50が挿通される挿通孔21aが形成されるとともに、ベースプレート21の表面側および裏面側に、前記支持ボルト50に螺合するナット21b,21cがそれぞれ設けられていることを特徴とする。
前記被取付部10には、前記ブラケット20が取り付けられる側面11と対向する側面12に、所定の深さの窪み部12aが形成されており、この窪み部12aに、前記支持ボルト50の頭部50cおよび座金部材40が位置していることを特徴とする。
そして、このように前記接着剤によって、前記支持ボルトが貫通孔の内部に強固に固定されているので、従来とは異なり、時間の経過に伴って前記被取付部に木痩せが生じた場合であっても、支持ボルトの緩みを確実に防ぐことができる。これによってブラケットの支持強度の低下を確実に防ぐことができるので、延いては、バルコニー、庇等の張出部の支持強度の低下を確実に防ぐことが可能となる。
前記被取付部10に、前記ブラケット20の突出方向と同一方向に貫通する貫通孔30が形成されるとともに、中心に第1孔部41を有し、かつ第1孔部41の近傍に第2孔部42を有する座金部材40が、前記貫通孔30の両端の開口部に面して取り付けられ、
これら第1孔部41および貫通孔30に、前記ブラケット20を支持するための支持ボルト50が、その先端部50aを被取付部10の側面11から突出するようにして挿通されるとともに、第2孔部42を通じて貫通孔30の内部に接着剤60が充填されており、
前記支持ボルト50に螺合するナット51が、前記被取付部10の側面11に設けられているとともに、この被取付部10の側面11から突出した支持ボルト50の先端部50aに、前記ブラケット20が取り付けられている。
なお、本実施の形態の被取付部10は、断面視矩形状に形成され、集成材からなる梁を用いるものとし、例えば水平方向に伸びる梁と、梁の両端から鉛直下方に伸びる柱とを備えた門型の構造材を用いて建物を構築する場合等において好適である。すなわち、この梁に対してバルコニー、庇等を設ける際に採用される。
このように前記貫通孔30の内周面と前記本体軸部50bの外周面との間に隙間31が形成されることで、この隙間31に接着剤60を充填することができるので、前記支持ボルト50を前記貫通孔30の内部に確実に定着させて固定することができるようになっている。
また、この貫通孔30は、前記被取付部10に複数形成されており、この貫通孔30が形成された数に合わせて前記ブラケット20も取り付けられている。
これによって、この嵌挿部43を貫通孔30に嵌挿することで座金部材40の取り付け位置のずれを防ぐことができるとともに、前記支持ボルト50を、貫通孔30の両端に取り付けられた座金部材40の第1孔部41どうし間に正確に挿通することができるとともに、前記第2孔部42から接着剤60を確実に注入することができる。
さらに、このブラケット20は、上述したように前記貫通孔30の数に合わせて複数取り付けられており、このように複数のブラケット20が取り付けられることによって前記張出部を確実に支持することが可能となっている。
すなわち、これらナット21b,21cで締め付けを行うことによって前記ベースプレート21を前記支持ボルト50に強固に固定することができるので、例えば外部から力を受けた際に、前記支持ボルト50のぐらつきや変形等を防ぐことができるようになっている。
なお、本実施の形態において前記挿通孔21aは、ベースプレート21の四隅に形成されており、これら挿通孔21aにそれぞれ前記支持ボルト50が挿通されるようになっている。
これによって、ナット51を締め付け、前記支持ボルト50の頭部50cおよびナット51によって第1孔部41および第2孔部42を閉塞することで、前記貫通孔30に注入された接着剤60の漏れを確実に防ぐことが可能となっている。
つまり、この窪み部12aに、前記支持ボルト50の頭部50cおよび座金部材40が位置しているので、支持ボルト50の頭部50cおよび座金部材40を前記被取付部10の側面12よりも突出させないようにすることができ、室内への出っ張りを少なくすることができるようになっている。
また、この貫通孔30の両端の開口部に面して前記座金部材40を取り付ける。この時、前記座金部材40の嵌挿部43を貫通孔30に嵌め込んでおくことで、座金部材40の仮取り付けを行うことができる。
なお、この時、この支持ボルト50の先端部50aには、この支持ボルト50に螺合する前記ナット51を完全に締め付けない状態で螺合しておく。
その後、前記ナット51を締め付けて、支持ボルト50を確実に固定するとともに、支持ボルト50の頭部50cおよびナット51によって前記座金部材40の第1孔部41および第2孔部42を閉塞して、貫通孔30の内部から接着剤60が漏れ出さないようにする。
また、ベースプレート21の表面側および裏面側に、前記支持ボルト50に螺合するナット21b,21cを設けておき、これらナット21b,21cを締め付けることで前記ブラケット20より強固に固定できるようにする。このようにして、図3に示すように、ブラケット20の取り付け作業が完了する。
そして、このように前記接着剤60によって、前記支持ボルト50が貫通孔30の内部に強固に固定されているので、従来とは異なり、時間の経過に伴って前記被取付部10に木痩せが生じた場合であっても、支持ボルト50の緩みを確実に防ぐことができる。これによってブラケット20の支持強度の低下を確実に防ぐことができるので、延いては、バルコニー、庇等の張出部の支持強度の低下を確実に防ぐことが可能となる。
20 ブラケット
30 貫通孔
40 座金部材
50 支持ボルト
60 接着剤
Claims (5)
- 木造建物における梁、壁等の被取付部に、バルコニー、庇等の張出部を支持するためのブラケットが水平方向に突出するようにして取り付けられてなるブラケットの取付構造において、
前記被取付部に、前記ブラケットの突出方向と同一方向に貫通する貫通孔が形成されるとともに、中心に第1孔部を有し、かつ第1孔部の近傍に第2孔部を有する座金部材が、前記貫通孔の両端の開口部に面して取り付けられ、
これら第1孔部および貫通孔に、前記ブラケットを支持するための支持ボルトが、その先端部を被取付部の側面から突出するようにして挿通されるとともに、第2孔部を通じて貫通孔の内部に接着剤が充填されており、
前記支持ボルトに螺合するナットが、前記被取付部の側面に設けられているとともに、この被取付部の側面から突出した支持ボルトの先端部に、前記ブラケットが取り付けられており、
前記支持ボルトの頭部および前記支持ボルトに螺合するナットは、前記座金部材に形成された第1孔部および第2孔部を閉塞可能な大きさに設定されていることを特徴とするブラケットの取付構造。 - 請求項1に記載のブラケットの取付構造において、
前記貫通孔は、前記支持ボルトの本体軸部よりも大径となるように形成されており、前記貫通孔の内周面と前記本体軸部の外周面との間に隙間が形成されていることを特徴とするブラケットの取付構造。 - 請求項1または2に記載のブラケットの取付構造において、
前記座金部材には、前記貫通孔に嵌挿する輪状の嵌挿部が設けられており、前記第1孔部および第2孔部は、この嵌挿部の内周面よりも内側に位置していることを特徴とするブラケットの取付構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラケットの取付構造において、
前記ブラケットにベースプレートが設けられており、このベースプレートに、前記支持ボルトが挿通される挿通孔が形成されるとともに、ベースプレートの表面側および裏面側に、前記支持ボルトに螺合するナットがそれぞれ設けられていることを特徴とするブラケットの取付構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のブラケットの取付構造において、
前記被取付部には、前記ブラケットが取り付けられる側面と対向する側面に、所定の深さの窪み部が形成されており、この窪み部に、前記支持ボルトの頭部および座金部材が位置していることを特徴とするブラケットの取付構造。
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