JP2011072162A - 誘電膜およびそれを用いたトランスデューサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 体積抵抗率が大きく、耐絶縁破壊性の高い誘電膜を提供する。また、耐絶縁破壊性が高く、耐久性に優れたトランスデューサを提供する。
【解決手段】 誘電膜は、分子中に炭素−炭素二重結合を有するジエン系ゴムポリマーと、架橋時に活性硫黄を放出する硫黄放出型化合物と、を含み、架橋剤として硫黄を含まないゴム組成物を架橋してなる。この誘電膜を、少なくとも一対の電極間に介装して、トランスデューサを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アクチュエータ、センサ等のトランスデューサに好適な誘電膜、およびそれを用いたトランスデューサに関する。
トランスデューサには、機械エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うアクチュエータ、センサ、発電素子等、あるいは音響エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うスピーカ、マイクロフォン等がある。柔軟性が高く、小型で軽量なトランスデューサを構成するためには、誘電体エラストマー等の高分子材料が有用である。
例えば、誘電体エラストマーからなる誘電膜の厚さ方向両面に、一対の電極を配置して、アクチュエータを構成することができる。この種のアクチュエータでは、電極間への印加電圧を大きくすると、電極間の静電引力が大きくなる。このため、電極間に挟まれた誘電膜は厚さ方向から圧縮され、誘電膜の厚さは薄くなる。膜厚が薄くなると、その分、誘電膜は電極面に対して平行方向に伸長する。一方、電極間への印加電圧を小さくすると、電極間の静電引力が小さくなる。このため、誘電膜に対する厚さ方向からの圧縮力が小さくなり、誘電膜の弾性復元力により膜厚は厚くなる。膜厚が厚くなると、その分、誘電膜は電極面に対して平行方向に収縮する。このように、アクチュエータは、誘電膜を伸長、収縮させることによって、駆動対象部材を駆動させる。
誘電膜の材料としては、ニトリルゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等が用いられることが多い。この種のゴムの架橋には、通常、硫黄や有機過酸化物等が用いられる(例えば、特許文献1〜3参照)。
特表2003−505865号公報 特表2001−524278号公報 特開2009−124839号公報
例えば、硫黄架橋の場合、得られる誘電膜の体積抵抗率が小さくなる。これは、未反応の硫黄等の架橋剤残渣がイオン化して、誘電膜中を移動するためと考えられる。誘電膜の体積抵抗率が小さいと、電圧を印加した時に電流が誘電膜中を流れてしまい、誘電膜と電極との界面に電荷が溜まりにくい。電流が誘電膜中を流れると、発生するジュール熱により、誘電膜が破壊されるおそれがある。また、体積抵抗率が小さいため、誘電膜が絶縁破壊しやすい。このため、大きな電圧を印加することができない。
一方、過酸化物架橋の場合、架橋剤には、硫黄ではなく有機過酸化物を使用する。しかしながら、架橋前のゴム組成物において、有機過酸化物が揮発しやすい。このため、架橋前のゴム組成物の管理が難しい。また、空気中の酸素により、有機過酸化物の反応性が低下しやすい。このため、硫黄架橋の場合のように、押出し成形したゴム組成物をオーブン中で架橋すると、所望の架橋密度が得られないおそれがある。このように、過酸化物架橋によると、取扱い上の制約が多い。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、体積抵抗率が大きく、耐絶縁破壊性の高い誘電膜を提供することを課題とする。また、耐絶縁破壊性が高く、耐久性に優れたトランスデューサを提供することを課題とする。
(1)本発明の誘電膜は、トランスデューサにおいて少なくとも一対の電極間に介装される誘電膜であって、分子中に炭素−炭素二重結合を有するジエン系ゴムポリマーと、架橋時に活性硫黄を放出する硫黄放出型化合物と、を含み、架橋剤として硫黄を含まないゴム組成物を架橋してなることを特徴とする。
本発明の誘電膜は、架橋剤として硫黄を含まないゴム組成物を架橋してなる。このため、誘電膜中に、未反応の硫黄が残存しにくい。したがって、本発明の誘電膜によると、従来の硫黄架橋で問題となる、イオン化した硫黄の移動による体積抵抗率の低下は、生じにくい。つまり、本発明の誘電膜の体積抵抗率は大きい。よって、本発明の誘電膜を一対の電極間に配置して、電圧を印加した場合、誘電膜と電極との界面に、多くの電荷を蓄えることができる。また、電流が誘電膜中を流れにくいため、ジュール熱の発生が抑制される。したがって、熱により誘電膜が破壊されるおそれは少ない。また、体積抵抗率が大きいため、本発明の誘電膜は、絶縁破壊しにくい。このように、本発明の誘電膜は、耐久性に優れる。また、本発明の誘電膜には、より大きな電圧を印加することができる。
本発明の誘電膜は、硫黄放出型化合物を含むゴム組成物を架橋してなる。硫黄放出型化合物は、架橋時に活性状態の硫黄を放出する。放出された活性状態の硫黄により、架橋が進行する。このように、本発明の誘電膜によると、架橋剤として、有機過酸化物を使用しない。したがって、架橋前のゴム組成物の管理や、取扱いにおける制約が少ない。このため、従来の硫黄架橋の場合と同様に、例えば、押出し成形したゴム組成物を、オーブン中で架橋させることができる。
(2)また、本発明のトランスデューサは、上記本発明の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、を備えることを特徴とする。
トランスデューサは、ある種類のエネルギーを他の種類のエネルギーに変換する装置である。トランスデューサには、機械エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うアクチュエータ、センサ等や、音響エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うスピーカ、マイクロフォン等が含まれる。本発明のトランスデューサは、上記本発明の誘電膜を備える。すなわち、本発明のトランスデューサにおいて、誘電膜の体積抵抗率は大きい。このため、誘電膜と電極との界面に多くの電荷を蓄えることができる。また、本発明の誘電膜は、熱による破壊のおそれが少なく、絶縁破壊しにくい。よって、本発明のトランスデューサは、耐久性に優れる。また、本発明のトランスデューサをアクチュエータとして用いた場合には、誘電膜に大きな電圧を印加することができる。
本発明のトランスデューサの一実施形態であるアクチュエータの断面模式図であって、(a)はオフ状態、(b)はオン状態を各々示す。 本発明のトランスデューサの一実施形態である静電容量型センサの断面模式図である。 本発明のトランスデューサの一実施形態である発電素子の断面模式図であって、(a)は伸長時、(b)は収縮時を示す。 本発明のトランスデューサの一実施形態であるスピーカの斜視図である。 図4のV−V断面図である。 評価実験に使用したアクチュエータの上面図である。 図6のVII−VII方向断面図である。
以下、本発明の誘電膜およびトランスデューサの実施形態について説明する。なお、本発明の誘電膜およびトランスデューサは、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
<誘電膜>
本発明の誘電膜は、分子中に炭素−炭素二重結合を有するジエン系ゴムポリマーと、架橋時に活性硫黄を放出する硫黄放出型化合物と、を含み、架橋剤として硫黄を含まないゴム組成物を架橋してなる。
ジエン系ゴムポリマーは、主鎖または側鎖に、架橋サイトとなる炭素−炭素二重結合(C=C)を有するポリマーであればよい。ジエン系ゴムポリマーとしては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。また、エポキシ化天然ゴム、モノメチルメタクリレート変性天然ゴム、カルボキシル変性水素化ニトリルゴム等のように、官能基を導入するなどして変性したものを用いてもよい。ジエン系ゴムポリマーは、一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
ジエン系ゴムポリマーのなかでも、比誘電率が比較的大きいものや、柔軟性が高いものが好適である。ジエン系ゴムポリマーの比誘電率が大きいと、誘電膜と電極との界面に、多くの電荷を蓄えることができる。つまり、電極間に、大きな静電引力を生じさせることができる。また、ジエン系ゴムポリマーの柔軟性が高いと、誘電膜の伸縮性が向上する。したがって、トランスデューサの電場応答性、耐久性が向上する。このような観点から、特に好適なジエン系ゴムポリマーは、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エポキシ化天然ゴム、モノメチルメタクリレート変性天然ゴムである。
硫黄放出型化合物は、架橋時に活性状態の硫黄を放出するものであれば、特に限定されない。例えば、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)等のチウラム系化合物や、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(MDB)等のチアゾール系化合物、モルホリンジスルフィド(DTDM)、ジチオジカプロラクタム(DTDC)等を用いることができる。なかでも、体積抵抗率の大きな誘電膜を得やすいという理由から、ジスルフィド化合物から選ばれる一種以上を用いることが望ましい。
硫黄放出型化合物の残渣がイオン化して移動すると、誘電膜の体積抵抗率を低下させるおそれがある。したがって、イオン化した残渣が移動しにくいという観点から、硫黄放出型化合物の分子量は、できるだけ大きい方が望ましい。例えば、分子量が250以上、さらには400以上のものが好適である。分子量が250以上400未満の硫黄放出型化合物としては、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD;分子量295)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT;分子量384)、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール(MDB;分子量284)、ジチオジカプロラクタム(DTDC;分子量288)が挙げられる。また、分子量が400以上の硫黄放出型化合物としては、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD;分子量409)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(分子量646)が挙げられる。特に、分子量が600以上のテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドが好適である。
<誘電膜の製造方法>
本発明の誘電膜は、ジエン系ゴムポリマーと硫黄放出型化合物とを含み、架橋剤として硫黄を含まないゴム組成物を架橋して、製造される。ゴム組成物には、必要に応じて、加硫促進助剤(酸化亜鉛)、加工助剤、可塑剤、老化防止剤、補強剤、着色剤等を添加してもよい。ゴム組成物は、例えば、ジエン系ゴムポリマー、硫黄放出型化合物、および必要に応じて添加剤を、ロールや混練機により混練りして、調製することができる。この場合、調製したゴム組成物を、例えば金型に充填して、所定の条件下でプレス架橋することにより、誘電膜を製造すればよい。架橋条件、すなわち架橋の温度や時間等は、ジエン系ゴムポリマーおよび硫黄放出型化合物に応じて、適宜決定すればよい。
硫黄放出型化合物の配合量は、ジエン系ゴムポリマーの100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下とすることが望ましい。1質量部未満であると、架橋を充分に行うことができない。2質量部以上が好適である。反対に、20質量部を超えると、残渣が増加して、誘電膜の表面にブルームしてくるおそれがある。15質量部以下が好適である。
<トランスデューサ>
本発明のトランスデューサは、上記本発明の誘電膜と、該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、を備える。本発明の誘電膜の構成、および製造方法については、上述した通りである。よって、ここでは説明を割愛する。なお、本発明のトランスデューサにおいても、本発明の誘電膜における好適な態様を採用することが望ましい。
誘電膜の厚さは、用途等に応じて適宜決定すればよい。例えば、本発明のトランスデューサをアクチュエータとして用いる場合には、アクチュエータの小型化、低電位駆動化、および変位量を大きくする等の観点から、誘電膜の厚さは薄い方が望ましい。この場合、耐絶縁破壊性等をも考慮して、誘電膜の厚さを、1μm以上1000μm(1mm)以下とすることが望ましい。より好適な範囲は、5μm以上200μm以下である。
本発明のトランスデューサにおいて、電極の材質は、特に限定されるものではない。例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ等の炭素材料や金属からなる導電材に、バインダーとしてオイルやエラストマーを混合したペーストまたは塗料を塗布した電極、あるいは炭素材料や金属等をメッシュ状に編んだ電極等を使用することができる。電極は、誘電膜の伸縮に応じて伸縮可能であることが望ましい。電極が、誘電膜と共に伸縮すると、誘電膜の変形が電極によって妨げられにくい。このため、本発明のトランスデューサを、アクチュエータ等として使用した場合に、所望の変位量を得やすくなる。
また、本発明のトランスデューサを、複数の誘電膜と電極とを交互に積層させた積層構造とすると、より大きな力を発生させることができる。したがって、積層構造を採用した場合には、例えば、アクチュエータの出力を大きくすることができる。これにより、駆動対象部材をより大きな力で駆動させることができる。
[第一実施形態]
本発明のトランスデューサの第一例として、アクチュエータに具現化した実施形態を説明する。図1に、本実施形態のアクチュエータの断面模式図を示す。(a)はオフ状態、(b)はオン状態を各々示す。
図1に示すように、アクチュエータ1は、誘電膜10と電極11a、11bとを備えている。誘電膜10は、水素化ニトリルゴム(ジエン系ゴムポリマー)と、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(硫黄放出型化合物)と、を含むゴム組成物の架橋体からなる。誘電膜10は、本発明の誘電膜に含まれる。電極11a、11bは、誘電膜10の上面および下面に、各々固定されている。電極11a、11bは、導線を介して電源12に接続されている。オフ状態からオン状態に切り替える際は、一対の電極11a、11b間に電圧を印加する。電圧の印加により、誘電膜10の厚さは薄くなり、その分だけ、図(b)中白抜き矢印で示すように、電極11a、11b面に対して平行方向に伸長する。これにより、アクチュエータ1は、図中上下方向および左右方向の駆動力を出力する。
ここで、誘電膜10の体積抵抗率は大きい。このため、電極11a、11b間に大きな電圧を印加しても、電流が誘電膜10中を流れにくい。よって、誘電膜10と電極11a、11bとの界面に、多くの電荷を蓄えることができる。その結果、電極11a、11b間に、大きな静電引力が生じる。また、電流が誘電膜10中を流れにくいため、ジュール熱の発生が抑制される。よって、誘電膜10が熱により破壊されるおそれは少ない。また、誘電膜10は、絶縁破壊しにくい。よって、誘電膜10に、大きな電圧を印加することができる。このように、アクチュエータ1は、高い耐絶縁破壊性を有し、耐久性に優れる。なお、誘電膜10を面延在方向に延伸した状態で配置すると、誘電膜10の絶縁破壊強度が向上する。よって、誘電膜10に、より大きな電圧を印加することができる。
[第二実施形態]
本発明のトランスデューサの第二例として、静電容量型センサに具現化した実施形態を説明する。図2に、本実施形態の静電容量型センサの断面模式図を示す。図2に示すように、静電容量型センサ2は、誘電膜20と電極21a、21bと基板22とを備えている。誘電膜20は、水素化ニトリルゴム(ジエン系ゴムポリマー)と、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(硫黄放出型化合物)と、を含むゴム組成物の架橋体からなる。誘電膜20は、本発明の誘電膜に含まれる。誘電膜20は、左右方向に延びる帯状を呈している。誘電膜20は、基板22の上面に、電極21bを介して配置されている。電極21a、21bは、左右方向に延びる帯状を呈している。電極21a、21bは、誘電膜20の上面および下面に、それぞれ固定されている。電極21a、21bには、導線(図略)が接続されている。基板22は絶縁性の柔軟なフィルムであって、左右方向に延びる帯状を呈している。基板22は、電極21bの下面に固定されている。
静電容量型センサ2の静電容量(キャパシタンス)は、次式(I)により求めることができる。
C=εεS/d・・・(I)
[C:静電容量、ε:真空中の誘電率、ε:誘電膜の比誘電率、S:電極面積、d:電極間距離]
例えば、静電容量型センサ2が上方から押圧されると、誘電膜20は圧縮され、その分だけ電極21a、21b面に対して平行方向に伸長する。膜厚、すなわち電極間距離dが小さくなると、電極21a、21b間の静電容量は大きくなる。この静電容量変化により、加わった荷重の大きさや位置等が検出される。
ここで、誘電膜20の体積抵抗率は大きい。このため、大きな力で押圧されて、電極21a、21b間の静電容量が大きくなった場合でも、電流が誘電膜20中を流れにくい。このため、加わった荷重の大きさや位置等を、正確に検出することができる。また、電流が誘電膜20中を流れにくいため、ジュール熱の発生が抑制される。よって、誘電膜20が熱により破壊されるおそれは少ない。また、誘電膜20は、絶縁破壊しにくい。このように、静電容量型センサ2は、高い耐絶縁破壊性を有し、耐久性に優れる。
[第三実施形態]
本発明のトランスデューサの第三例として、発電素子の実施形態を説明する。図3に、本実施形態の発電素子の断面模式図を示す。(a)は伸長時、(b)は収縮時を各々示す。図3に示すように、発電素子3は、誘電膜30と電極31a、31bとを備えている。誘電膜30は、水素化ニトリルゴム(ジエン系ゴムポリマー)と、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(硫黄放出型化合物)と、を含むゴム組成物の架橋体からなる。誘電膜30は、本発明の誘電膜に含まれる。電極31a、31bは、誘電膜30の上面および下面に、それぞれ固定されている。電極31a、31bには、導線が接続されており、電極31bは、接地されている。
図3(a)に示すように、発電素子3を圧縮し、誘電膜30を電極31a、31b面に対して平行方向に伸長すると、誘電膜30の厚さは薄くなり、電極31a、31b間に電荷が蓄えられる。その後、圧縮力を除去すると、図3(b)に示すように、誘電膜30の弾性復元力により誘電膜30は収縮し、膜厚が厚くなる。その際、電荷が放出され発電される。
ここで、誘電膜30の体積抵抗率は大きい。このため、圧縮量が大きい場合でも、電流が誘電膜30中を流れにくく、電極31a、31b間に多くの電荷を蓄えることができる。したがって、大きな発電量を得ることができる。また、電流が誘電膜30中を流れにくいため、ジュール熱の発生が抑制される。よって、誘電膜30が熱により破壊されるおそれは少ない。また、誘電膜30は、絶縁破壊しにくい。このように、発電素子3は、高い耐絶縁破壊性を有し、耐久性に優れる。
[第四実施形態]
本発明のトランスデューサの第四例として、スピーカに具現化した実施形態を説明する。まず、本実施形態のスピーカの構成について説明する。図4に、本実施形態のスピーカの斜視図を示す。図5に、図4のV−V断面図を示す。図4、図5に示すように、スピーカ4は、第一アウタフレーム40aと、第一インナフレーム41aと、第一誘電膜42aと、第一アウタ電極43aと、第一インナ電極44aと、第一振動板45aと、第二アウタフレーム40bと、第二インナフレーム41bと、第二誘電膜42bと、第二アウタ電極43bと、第二インナ電極44bと、第二振動板45bと、八つのボルト460と、八つのナット461と、八つのスペーサ462と、を備えている。
第一アウタフレーム40a、第一インナフレーム41aは、各々、樹脂製であって、リング状を呈している。第一誘電膜42aは、円形の薄膜状を呈している。第一誘電膜42aは、水素化ニトリルゴム(ジエン系ゴムポリマー)と、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(硫黄放出型化合物)と、を含むゴム組成物の架橋体からなる。第一誘電膜42aは、本発明の誘電膜に含まれる。第一誘電膜42aは、第一アウタフレーム40aと第一インナフレーム41aとの間に張設されている。すなわち、第一誘電膜42aは、表側の第一アウタフレーム40aと裏側の第一インナフレーム41aとにより、所定の張力を確保した状態で、挟持、固定されている。
第一振動板45aは、樹脂製であって、円板状を呈している。第一振動板45aは、第一誘電膜42aよりも小径である。第一振動板45aは、第一誘電膜42aの表面の略中央に配置されている。第一アウタ電極43aは、柔軟導電材料からなり、リング状を呈している。第一アウタ電極43aは、第一誘電膜42aの表面に貼着されている。第一インナ電極44aも、柔軟導電材料からなり、リング状を呈している。第一インナ電極44aは、第一誘電膜42aの裏面に貼着されている。第一アウタ電極43aと第一インナ電極44aとは、第一誘電膜42aを挟んで、表裏方向に背向している。図5に示すように、第一アウタ電極43aは、端子430aを備えている。第一インナ電極44aは、端子440aを備えている。端子430a、440aには、外部から電圧が印加される。
第二アウタフレーム40b、第二インナフレーム41b、第二誘電膜42b、第二アウタ電極43b、第二インナ電極44b、第二振動板45b(以下、「第二部材」と総称する。)の構成、材質、形状は、上記第一アウタフレーム40a、第一インナフレーム41a、第一誘電膜42a、第一アウタ電極43a、第一インナ電極44a、第一振動板45a(以下、「第一部材」と総称する。)の構成、材質、形状と、同様である。また、第二部材の配置は、上記第一部材の配置と、表裏方向に対称である。簡単に説明すると、第二誘電膜42bは、第二アウタフレーム40bと第二インナフレーム41bとの間に張設されている。第二誘電膜42bは、本発明の誘電膜に含まれる。第二振動板45bは、第二誘電膜42bの表面の略中央に配置されている。第二アウタ電極43bは、第二誘電膜42bの表面に印刷されている。第二インナ電極44bは、第二誘電膜42bの裏面に印刷されている。第二アウタ電極43bの端子430b、第二インナ電極44bの端子440bには、外部から電圧が印加される。
第一部材と第二部材とは、八つのボルト460、八つのナット461により、八つのスペーサ462を介して、固定されている。「ボルト460−ナット461−スペーサ462」のセットは、スピーカ4の周方向に所定間隔ずつ離間して配置されている。ボルト460は、第一アウタフレーム40a表面から第二アウタフレーム40b表面までを貫通している。ナット461は、ボルト460の貫通端に螺着されている。スペーサ462は、樹脂製であって、ボルト460の軸部に環装されている。スペーサ462は、第一インナフレーム41aと第二インナフレーム41bとの間に、所定の間隔を確保している。第一誘電膜42aの中央部裏面(第一振動板45aが配置されている部分の裏側)と、第二誘電膜42bの中央部裏面(第二振動板45bが配置されている部分の裏側)と、は接合されている。このため、第一誘電膜42aには、図5に白抜き矢印Y1aで示す方向に、付勢力が蓄積されている。また、第二誘電膜42bには、図5に白抜き矢印Y1bで示す方向に、付勢力が蓄積されている。
次に、本実施形態のスピーカの動きについて説明する。端子430a、440aと端子430b、440bとを介して、第一アウタ電極43aおよび第一インナ電極44aと、第二アウタ電極43bおよび第二インナ電極44bと、には、初期状態(オフセット状態)において、所定の電圧(オフセット電圧)が印加されている。スピーカ4の動作時には、端子430a、440aと端子430b、440bとに、逆位相の電圧が印加される。 例えば、端子430a、440aに、オフセット電圧+1Vが印加されると、第一誘電膜42aのうち、第一アウタ電極43aと第一インナ電極44aとの間に配置されている部分の膜厚が薄くなる。並びに、当該部分が径方向に伸長する。これと同時に、端子430b、440bに逆位相の電圧(オフセット電圧−1V)が印加される。すると、第二誘電膜42bのうち、第二アウタ電極43bと第二インナ電極44bとの間に配置されている部分の膜厚が厚くなる。並びに当該部分が径方向に収縮する。これにより、第二誘電膜42bは、第一誘電膜42aを引っ張りながら、図5に白抜き矢印Y1bで示す方向に、自身の付勢力により弾性変形する。反対に、端子430b、440bにオフセット電圧+1Vが印加され、端子430a、440aに逆位相の電圧(オフセット電圧−1V)が印加されると、第一誘電膜42aは、第二誘電膜42bを引っ張りながら、図5に白抜き矢印Y1aで示す方向に、自身の付勢力により弾性変形する。このようにして、第一振動板45a、第二振動板45bを振動させることにより空気を振動させ、音声を発生させる。
次に、本実施形態のスピーカ4の作用効果について説明する。本実施形態のスピーカ4によると、第一誘電膜42aおよび第二誘電膜42bの体積抵抗率は大きい。よって、圧縮量が大きい場合でも、電流が第一誘電膜42aおよび第二誘電膜42b中を流れにくい。これにより、ジュール熱の発生が抑制される。したがって、第一誘電膜42aおよび第二誘電膜42bが、熱により破壊されるおそれは少ない。また、また、第一誘電膜42aおよび第二誘電膜42bは、絶縁破壊しにくい。このように、スピーカ4は、高い耐絶縁破壊性を有し、耐久性に優れる。
また、第一アウタ電極43a、第一インナ電極44a、第二アウタ電極43b、および第二インナ電極44bは、柔軟導電材料からなる。このため、第一誘電膜42a、第二誘電膜42bの変形に追従して変形することができる。すなわち、第一誘電膜42a、第二誘電膜42bの動きが、電極43a、44a、43b、44bにより妨げられにくい。さらに、電極43a、44a、43b、44bは、伸長されても電気抵抗の増加が小さい。このため、スピーカ4の電場応答性は良好である。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<誘電膜の製造>
[実施例1〜3の誘電膜]
下記の表1に示す原料から、実施例1〜3の誘電膜を製造した。まず、ジエン系ゴムポリマーの水素化ニトリルゴム(日本ゼオン(株)製「Zetpol(登録商標)4320」、AN量=18.6質量%)と、加工助剤のステアリン酸(花王(株)製「ルナック(登録商標)S30」)と、加硫促進助剤の酸化亜鉛(三井金属(株)製)と、硫黄放出型化合物(1)または(2)と、をロール練り機にて混合、分散させて、ゴム組成物を調製した。次に、調製したゴム組成物を、薄いシート状に成形した。それから、成形物を金型に充填して、175℃で約30分間プレス架橋した。このようにして、誘電膜を得た。誘電膜の膜厚は、いずれも約200μmとした。
[比較例1の誘電膜]
下記の表1に示す原料から、比較例1の誘電膜を製造した。実施例の誘電膜と比較例の誘電膜との主な相違点は、硫黄配合の有無である。まず、水素化ニトリルゴム(同上)と、ステアリン酸(同上)と、酸化亜鉛(同上)と、硫黄放出型化合物(3)と、スルフェンアミド系促進剤(三新化学工業(株)製「サンセラー(登録商標)CM」)と、硫黄(鶴見化学工業(株)製「サルファックスT−10」)と、をロール練り機にて混合、分散させて、ゴム組成物を調製した。次に、調製したゴム組成物を、薄いシート状に成形した。それから、成形物を金型に充填して、175℃で約30分間プレス架橋した。このようにして、誘電膜を得た。誘電膜の膜厚は、いずれも約200μmとした。
表1に、使用した原料の種類および配合量を示す。
Figure 2011072162
表1中、硫黄放出型化合物(1)〜(3)については、以下のものを使用した。
硫黄放出型化合物(1):大内新興化学工業(株)製「ノクセラー(登録商標)TOT−N」
硫黄放出型化合物(2):川口化学工業(株)製「アクセル(登録商標)TBT−P」
硫黄放出型化合物(3):三新化学工業(株)製「サンセラーTET−G」
また、硫黄放出型化合物(1)〜(3)の構造式を、次式(1)〜(3)に示す。
Figure 2011072162
Figure 2011072162
Figure 2011072162
<体積抵抗率の測定>
実施例1〜3および比較例1の誘電膜の体積抵抗率を、JIS K6271(2008)に準じて測定した。測定は、直流電圧100Vを印加して行った。測定結果を上記表1にまとめて示す。表1に示すように、実施例1〜3の誘電膜の体積抵抗率は、比較例1の誘電膜の体積抵抗率よりも大きくなった。実施例1〜3の誘電膜については、架橋剤として硫黄を配合していない。このため、未反応硫黄のイオン化による体積抵抗率の低下が、抑制されたと考えられる。なかでも、硫黄放出型化合物(1)を用いて架橋した実施例1、2の誘電膜において、体積抵抗率が大きくなった。硫黄放出型化合物(1)の分子量は大きい。このため、架橋後に残渣がイオン化しても、残渣が誘電膜中を移動しにくい。よって、体積抵抗率の低下がより抑制されたと考えられる。
<比誘電率の測定>
実施例1〜3および比較例1の誘電膜の比誘電率を測定した。比誘電率の測定は、各誘電膜をサンプルホルダー(ソーラトロン社製、12962A型)に設置し、誘電率測定インターフェイス(同社製、1296型)、および周波数応答アナライザー(同社製、1255B型)を併用して測定した(周波数100Hz)。測定結果を上記表1にまとめて示す。表1に示すように、実施例1〜3の誘電膜と比較例1の誘電膜とにおいて、比誘電率は略同じ値となった。
<アクチュエータの評価>
次に、実施例1〜3および比較例1の各誘電膜を用いてアクチュエータを作製し、アクチュエータの最大変位率および最大電界強度を測定した。
[実験装置および実験方法]
まず、実験装置および実験方法について説明する。実施例1〜3および比較例1の各々の誘電膜の上下面に、アクリルゴムにカーボンブラックを分散させた導電性ペーストを塗布して電極を形成して、アクチュエータを作製した。以下、作製したアクチュエータを、誘電膜の種類に対応させて、「実施例1のアクチュエータ」等と称す。図6に、作製したアクチュエータの上面図を示す。図7に、図6のVII−VII方向断面図を示す。
図6、図7に示すように、アクチュエータ5は、誘電膜50と一対の電極51a、51bとを備えている。誘電膜50は、直径70mmの円形の薄膜状を呈している。誘電膜50は、延伸率50%で二軸方向に延伸された状態で配置されている。ここで、延伸率は、次式(II)により算出した値である。
延伸率(%)={√(S/S)−1}×100・・・(II)
[S:延伸前(自然状態)の誘電膜面積、S:二軸方向延伸後の誘電膜面積]
一対の電極51a、51bは、誘電膜50を挟んで上下方向に対向するよう配置されている。電極51a、51bは、直径約27mmの円形の薄膜状を呈しており、各々、誘電膜50と略同心円状に配置されている。電極51aの外周縁には、拡径方向に突出する端子部510aが形成されている。端子部510aは矩形板状を呈している。同様に、電極51bの外周縁には、拡径方向に突出する端子部510bが形成されている。端子部510bは矩形板状を呈している。端子部510bは、端子部510aに対して、180°対向する位置に配置されている。端子部510a、510bは、各々、導線を介して電源52に接続されている。
電極51a、51b間に電圧を印加すると、電極51a、51b間に静電引力が生じて、誘電膜50を圧縮する。これにより、誘電膜50の厚さは薄くなり、拡径方向に伸長する。この時、電極51a、51bも、誘電膜50と一体となって拡径方向に伸長する。電極51aには、予め、マーカー530が取り付けられている。マーカー530の変位を、変位計53により測定し、アクチュエータ5の変位量とした。
印加する電圧を段階的に増加させて、誘電膜50が破壊されるまで、変位量の測定を行った。また、測定された変位量から、次式(III)により誘電膜50の変位率を算出した。
変位率(%)=(変位量/電極の半径)×100・・・(III)
そして、誘電膜50が破壊される寸前における変位率を、最大変位率とした。また、その時の電圧値を誘電膜50の膜厚で除した値を、最大電界強度とした。
[実験結果]
上記表1に、実施例1〜3および比較例1の各アクチュエータにおける最大変位率および最大電界強度の測定結果を、まとめて示す。表1に示すように、実施例1〜3のアクチュエータの最大電界強度は、比較例1のアクチュエータの最大電界強度よりも、大きくなった。実施例1〜3のアクチュエータにおいて、誘電膜の体積抵抗率は大きい。つまり、誘電膜の耐絶縁破壊性は高く、誘電膜において発生するジュール熱も少ない。このため、実施例1〜3のアクチュエータには、より大きな電圧を印加することができた。また、誘電膜の体積抵抗率の増加に伴って、最大電界強度も、実施例3→実施例1→実施例2の順に大きくなった。
<まとめ>
以上より、本発明の誘電膜について、体積抵抗率が大きいことが確認された。また、本発明の誘電膜によると、耐絶縁破壊性が高く、大きな電圧を印加することができるアクチュエータを構成できることが確認された。
本発明の誘電膜は、機械エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うアクチュエータ、センサ、発電素子等、あるいは音響エネルギーと電気エネルギーとの変換を行うスピーカ、マイクロフォン、ノイズキャンセラ等のトランスデューサに広く用いることができる。なかでも、産業、医療、福祉ロボット用の人工筋肉、電子部品冷却用や医療用等の小型ポンプ、および医療用器具等に用いられる柔軟なアクチュエータに好適である。
1:アクチュエータ(トランスデューサ) 10:誘電膜 11a、11b:電極
12:電源
2:静電容量型センサ(トランスデューサ) 20:誘電膜 21a、21b:電極
22:基板
3:発電素子(トランスデューサ) 30:誘電膜 31a、31b:電極
4:スピーカ(トランスデューサ)
40a:第一アウタフレーム 40b:第二アウタフレーム
41a:第一インナフレーム 41b:第二インナフレーム
42a:第一誘電膜 42b:第二誘電膜
43a:第一アウタ電極 43b:第二アウタ電極
44a:第一インナ電極 44b:第二インナ電極
45a:第一振動板 45b:第二振動板
430a、430b、440a、440b:端子 460:ボルト 461:ナット
462:スペーサ
5:アクチュエータ 50:誘電膜 51a、51b:電極 52:電源 53:変位計
510a、510b:端子部 530:マーカー

Claims (7)

  1. トランスデューサにおいて少なくとも一対の電極間に介装される誘電膜であって、
    分子中に炭素−炭素二重結合を有するジエン系ゴムポリマーと、
    架橋時に活性硫黄を放出する硫黄放出型化合物と、
    を含み、架橋剤として硫黄を含まないゴム組成物を架橋してなることを特徴とする誘電膜。
  2. 前記硫黄放出型化合物の分子量は、400以上である請求項1に記載の誘電膜。
  3. 前記硫黄放出型化合物は、ジスルフィド化合物から選ばれる一種以上である請求項1または請求項2に記載の誘電膜。
  4. 前記硫黄放出型化合物は、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィドである請求項3に記載の誘電膜。
  5. 前記ジエン系ゴムポリマーは、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、エポキシ化天然ゴム、モノメチルメタクリレート変性天然ゴムから選ばれる一種以上である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の誘電膜。
  6. 前記硫黄放出型化合物の配合量は、前記ジエン系ゴムポリマーの100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の誘電膜。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の誘電膜と、
    該誘電膜を介して配置されている複数の電極と、
    を備えることを特徴とするトランスデューサ。
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