JP2011070116A - 反射防止フィルム製造用組成物、反射防止フィルム、反射防止フィルムの製造方法、偏光板、および液晶表示装置 - Google Patents

反射防止フィルム製造用組成物、反射防止フィルム、反射防止フィルムの製造方法、偏光板、および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光透過性基板上にモスアイ構造を有する反射防止層を直接形成することにより、簡易な工程で反射防止フィルムを製造することが可能な反射防止フィルム製造用組成物を提供することを主目的とする。
【解決手段】モスアイ型反射防止フィルムを製造するために用いられる反射防止フィルム製造用組成物であって、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とする反射防止フィルム製造用組成物を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モスアイ型の反射防止フィルムを製造するために用いられる反射防止フィルム製造用組成物、およびこれを用いた反射防止フィルムの製造方法、さらにこれによって製造され得る反射防止フィルム等に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯用パーソナルコンピューターの発達に伴って、フラットパネルディスプレイの需要が増加している。また、最近においては家庭用の薄型テレビの普及率も高まっており、益々フラットパネルディスプレイの市場は拡大する状況にある。さらに近年普及しているフラットパネルディスプレイは大画面化の傾向があり、特に家庭用の液晶テレビに関してはその傾向が強くなってきている。このようなフラットパネルディスプレイとしては、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、さらには有機ELディスプレイ等の種々の表示方式のものが採用されており、いずれの方式のディスプレイにおいても映像の表示品質を向上させることを目的とした研究が日々行われている。なかでも、表示品質の向上を目的とした光の反射防止技術の開発は、各方式のディスプレイにおいて共通する重要な技術的課題の一つになっている。
従来、このような反射防止技術としては、例えば低屈折率の物質からなる薄膜を単層で表面に形成することにより、単一波長の光に対して有効な反射防止効果を得る技術や、低屈折率物質と高屈折率物質の薄膜を交互に積層した複数層を形成することにより、より広い波長範囲の光に対して反射防止効果を得る技術が用いられてきた。なかでも複数層を用いる技術は、その層数を増加させることによって、より広い波長域を有する光に対しても反射防止効果を得ることができる点において有用であったことから、種々の用途において実用化が図られてきた。
しかしながら、このような複数層を用いる技術においても幾つかの問題点があった。まず第1に、反射防止効果に優れた複数層を形成するには、通常、真空蒸着法などを用いて成膜する必要があるため、表示装置を製造するに際して真空設備を備えることが必要となってしまうという問題点があった。また、真空蒸着法では、成膜時間も長時間になるのが一般的であったことから製造効率の問題も指摘されていた。特に周囲光が非常に強い環境で使用されるディスプレイに対しては高い反射防止性能が要請されるため、複数層を構成する層数を増加させる必要があり、製造コストが著しく高くなってしまうという問題点があった。
第2に、技術的観点からしても複数層による反射防止技術は光の干渉現象を利用するものであるため、反射防止効果が光の入射角や波長に大きく影響してしまい、望みどおりの反射防止効果を得ることが困難であるという問題点があった。
このような問題点に対し、特許文献1〜8には凹凸の周期が可視光の波長以下に制御された微細な凹凸パターンが表面に形成することによって反射防止を図る技術が開示されている。このような方法はいわゆるモスアイ(moth eye(蛾の目))構造の原理を利用したものであり、基板に入射した光に対する屈折率を連続的に変化させ、屈折率の不連続界面を消失させることによって光の反射を防止するものである。このようなモスアイ構造を用いた反射防止技術は、簡易な方法によって広い波長範囲の光の反射を防止できる点において有用なものであることから、ディスプレイの分野においてもその実用化が検討されている。
なお、上記モスアイ構造に用いられる凹凸パターンとしては、円錐形や四角錐形などの錐形体が一般的である。
ところで、上記モスアイ構造が用いられた反射防止フィルムは、上記モスアイ構造を有する反射防止層が、光透過性基板上に形成された構成を有することが一般的であるところ、上記反射防止層には、微細な凹凸形状を賦型可能な樹脂を用いるため当該反射防止層と光透過性基板との接着性が乏しく、両者を直接接着させることが困難であるという問題点があった。このため、従来のモスアイ型反射防止フィルムにおいては、上記反射防止層と上記光透過性基板とを粘着層を介して接着させることがほぼ必須となっており、これが原因でコスト高になったり、あるいは反射防止フィルムの製造工程が複雑になってしまうという問題点があった。
特表2001−517319号公報 特開2004−205990号公報 特開2004−287238号公報 特開2001−272505号公報 特開2002−286906号公報 国際公開第2006/059686号パンフレット 特開平8−338912号公報 国際公開第2007/040159号パンフレット
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、光透過性基板上にモスアイ構造を有する反射防止層を直接形成することにより、簡易な工程で反射防止フィルムを製造することが可能な反射防止フィルム製造用組成物を提供することを主目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、モスアイ型反射防止フィルムを製造するために用いられる反射防止フィルム製造用組成物であって、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とする反射防止フィルム製造用組成物を提供する。
本発明の反射防止フィルム製造用組成物は、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することにより、光透過性基板上に反射防止層を直接形成した場合であっても両者を強固に接着することができる。このため、本発明によれば、光透過性基板上にモスアイ構造を有する反射防止層を直接形成することにより、簡易な工程で反射防止フィルムを製造することができる。
本発明においては、上記アクリル樹脂のTg(ガラス転移温度)が45〜101℃の範囲内であることが好ましい。上記アクリル樹脂のTgが上記範囲内であることにより、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を用いてモスアイ型反射防止フィルムを作製する際に、反射防止フィルム製造用金型を上記反射防止フィルム製造用組成物からなる反射防止層から剥離することが容易になるからである。
また本発明においては、全樹脂材料中の上記アクリル樹脂の含有量が40〜50質量%の範囲内であることが好ましい。これにより、上記アクリル樹脂および上記光透過性基板の種類にかかわらず、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を用いて反射防止層と光透過性基板との接着性に優れた反射防止フィルムを製造することができるからである。
さらに本発明においては、上記アクリル樹脂が1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、または1,3−ブチレングリコールジアクリレートであることが好ましい。
また本発明は、光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、硬化性樹脂材料からなり、かつ表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有する反射防止フィルムであって、上記硬化性樹脂材料が分子量198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とする、反射防止フィルムを提供する。
本発明によれば、上記反射防止層を構成する硬化性樹脂材料に、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂が含まれることにより、上記光透過性基板と上記反射防止層との間に粘着層等を形成しなくても両者を強固に接着することができる。
このため、本発明によれば簡易な工程で製造可能な反射防止フィルムを得ることができる。
また本発明は、光透過性基板を用い、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する反射防止フィルム製造用組成物からなる反射防止層を上記光透過性基板上に直接形成する反射防止層形成工程と、反射防止フィルム製造用金型を用い、上記反射防止層の表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を賦型する賦型工程と、上記反射防止フィルム製造用金型を上記反射防止層から剥離する金型剥離工程とを有することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記反射防止層形成工程に用いられる反射防止フィルム製造用組成物として分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有するものが用いられることにより、当該工程において形成される反射防止層を上記光透過性基板との接着性に優れたものにできる。このため、本発明によれば、簡易な工程で反射防止フィルムを製造することができる。
また本発明は、偏光子と、上記偏光子の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルムとを有する偏光板であって、上記反射防止フィルムが光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有するものであることを特徴とする偏光板を提供する。
さらに本発明は、液晶セルと、上記液晶セルの両側に偏光板が配置された構成を有する液晶表示装置であって、上記偏光板が、偏光子と、上記偏光子の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルムとを有するものであり、上記反射防止フィルムが光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有するものであることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
本発明の反射防止フィルム製造用組成物は、光透過性基板上にモスアイ構造を有する反射防止層を直接形成することにより、簡易な工程で反射防止フィルムを製造することができるという効果を奏する。
本発明の反射防止フィルムの一例を示す概略図である。 本発明における反射防止層の一例を示す概略図である。 本発明における反射防止層に形成された凹凸形状を特定するパラメーターを説明する概略図である。 本発明の反射防止フィルムの製造方法の一例を示す概略図である。 本発明の偏光板の一例を示す概略図である。 本発明の偏光板の他の例を示す概略図である。 本発明の偏光板の一例を示す概略図である。
本発明は、反射防止フィルム製造用組成物、反射防止フィルム、反射防止フィルムの製造方法、偏光板、および液晶表示装置に関するものである。
以下、これらの各発明について順に説明する。
A.反射防止フィルム製造用組成物
まず、本発明の反射防止フィルム製造用組成物について説明する。上述したように本発明の反射防止フィルム製造用組成物は、モスアイ型反射防止フィルムを製造するために用いられる反射防止フィルム製造用組成物であって、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とするものである。
本発明の反射防止フィルム製造用組成物は、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することにより、光透過性基板上に反射防止層を直接形成した場合であっても両者を強固に密着することができる。このため、本発明によれば、光透過性基板上に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状(以下、「モスアイ構造」と称する場合がある。)を有する反射防止層を直接形成することにより、簡易な工程で反射防止フィルムを製造することができる。
ここで、モスアイ型反射防止フィルムは、通常、少なくとも表面にモスアイ構造が賦型された反射防止層と、当該反射防止層を支持する光透過性基板を有するものであるが、本発明の反射防止フィルム製造用組成物は、上記反射防止層を製造するために用いられるものである。
以下、このような本発明の反射防止フィルム製造用組成物について詳細に説明する。
1.アクリル樹脂
まず、本発明に用いられるアクリル樹脂について説明する。本発明に用いられるアクリル樹脂は、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるものである。本発明の反射防止フィルム製造用組成物はこのようなアクリル樹脂が含有されることにより、粘着層等を介することなく光透過性基板と直接接着させることが可能な反射防止層を形成することができるのである。
ここで、本発明においてアクリル樹脂の分子量を上記範囲内とするのは、分子量が197以下であるアクリル樹脂を用いると、光透過性基板の表面に存在する微細な凹凸形状に対して、微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が小さいため、アクリル樹脂と凹凸形状との物理的な接触が起こり難くなり、強固に接着することができないからである。一方、分子量が215以上、特に226以上であるアクリル樹脂を用いると、光透過性基板の表面に存在する微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が大きいため、凹凸形状の中へ入ることができず、接着することができないためである。
なお、本発明の反射防止フィルム製造用組成物においては、アクリル樹脂が重合前のモノマーの状態で含まれることになる。
本発明に用いられるアクリル樹脂は、分子量が198〜214の範囲内のものである。本発明に用いられるアクリル樹脂の分子量はこのようは範囲内であれば特に限定されるものでない。ここで、上記分子量は重合前のアクリル樹脂、すなわちモノマーの分子量を意味するものとする。
本発明に用いられるアクリル樹脂は2官能以上であるものである。すなわち、本発明に用いられるアクリル樹脂は、モノマー単位においてアクリレート基、あるいはメタアクリレート基を分子内に2以上有するものである。本発明において2官能以上のアクリル樹脂を用いるのは、1官能のアクリル樹脂を用いると官能基数が少ないため、アクリル樹脂と光透過性基板の接着や、アクリル樹脂モノマー同士の接合が起こり難いためである。本発明に用いられるアクリル樹脂は2官能以上であればよいものであるため、例えば、3官能、または4官能のものであってもよいが、なかでも2官能であることが好ましい。
さらに、本発明に用いられるアクリル樹脂はTg(ガラス転移温度)が45〜101℃の範囲内であることが好ましく、45〜100℃の範囲内であることがより好ましく、
100℃であることがさらに好ましい。上述したように、本発明の反射防止フィルム製造用組成物はモスアイ型反射防止フィルムの反射防止層を製造するために用いられるものであるところ、上記アクリル樹脂のTgが上記範囲内であるアクリル樹脂を用いると、Tgが製造工程での室温よりも大幅に高くなるため、反射防止フィルム製造用金型から反射防止フィルムを離型する際に、硬化した組成物が適度に硬化した状態で、部分的な組成物が残ることなく、反射防止フィルム製造用金型から反射防止フィルムを離型することができるからである。一方、Tgが45℃未満であるアクリル樹脂を用いると、Tgが製造工程での室温により近くなるため、反射防止フィルム製造用金型から反射防止フィルムを離型する際に、硬化した組成物が軟化した状態で剥離され、部分的な組成物の剥離不良が発生する場合があるからである。
なお、本発明における上記Tgは、試験片を室温から5℃/分の割合で昇温させ、示差走査熱量計(DSC)にて発熱量を測定してグラフを作成した後、作成した吸熱曲線(発熱曲線)に2本の延長線を引き、延長線間の1/2直線と吸熱曲線の交点によって算出された値を指すものとする。
本発明に用いられるアクリル樹脂の具体例としては、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート等を挙げることができる。本発明においてはこれらのアクリル樹脂のいずれであっても好適に用いることができる。
また、本発明に用いられるアクリル樹脂は1種類のみであってもよく、あるいは2種類以上であってもよい。
2.任意の成分
上述したように、本発明の反射防止フィルム製造用組成物は上述した特性を有するアクリル樹脂を含有するものであるが、必要に応じて他の任意の成分を含むものであってもよい。本発明に用いられる他の任意の成分としては、例えば、上記アクリル樹脂以外の樹脂成分、重合開始剤、スリップ剤、酸化防止剤、光安定化剤、紫外線吸収剤等を挙げることができる。
ここで、上記重合開始剤としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン及び2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等の分子開裂型や、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィド等の水素引き抜き型の光重合開始剤等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、上記スリップ剤としては、疎水基がパーフルオロカーボンチェインをもつ界面活性剤を用いることができ、例えば、フルオロアルキルカルボン酸、N−パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−(フルオロアルキルオキシ)−1−アルキルスルホン酸ナトリウム、3−(ω−フルオロアルカノイル−N−エチルアミノ)−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、N−(3−パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキルスルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン塩、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチル)等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、上記酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール誘導体、チオプロピオン酸誘導体、ホスファイト誘導体等を挙げることができ、具体的には、4,4’−チオビス(6−tert−3−メチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)メシチレン、ジ−オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスフェート等が挙げられるが、これらに限定されない。
光安定化剤としては、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘導体、ヒンダードアミン系光安定剤等を挙げられるが、これらに限定されない。
さらに、上記紫外線吸収剤としては、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、トリアジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記樹脂成分としては、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を用いて作製される反射防止フィルムにおいて、反射防止層と光透過性基板との接着力を損なわないものであれば特に限定されるものではない。また、本発明に用いられる樹脂成分は、1種類のみであってもよく、あるいは2種類以上であってもよい。上記樹脂成分としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート化合物、エポキシ(メタ)アクリレート化合物、エステル(メタ)アクリレート化合物等を挙げることができ、具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のウレタン(メタ)アクリレート化合物や、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロプレングリコールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル類、グリセリンジグリシジルエーテル等のグリセリングリシジルエーテル類、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのPO変性ジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等のビスフェノール系化合物のジグリシジルエーテル類等に、(メタ)アクリル酸を付加させた構造を有するエポキシ(メタ)アクリレート化合物や、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等の直鎖アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエリレングリコール#200ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#300ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール#400ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール#700ジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノベンゾエート等の3価以上のアルコールの部分(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性水素化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、EO変性テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等のビスフェノール系ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールビス(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート、グリセリンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ε−カプロラクトン変性トリ(メタ)アクリレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリプロピオネート、
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートモノプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、オリゴエステルテトラ(メタ)アクリレート等のエステル(メタ)アクリレート化合物等が挙げられるが、これらに限定されない。ここで、挙げた「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」または「メタクリル」を意味している。
ここで、本発明の反射防止フィルム製造用組成物に上記樹脂成分が用いられる場合、本発明の反射防止フィルム製造用組成物には、樹脂材料として上記アクリル樹脂と、上記樹脂成分とが含まれることになる。この場合、全樹脂材料中に含まれる上記アクリル樹脂の含有率としては、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を用いて反射防止層と光透過性基板との接着性に優れた反射防止フィルムを製造できる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも、本発明においては全樹脂材料中に含まれる上記アクリル樹脂の含有率が40〜50質量%の範囲内であることが好ましく、50質量%の範囲内であることが好ましい。
3.用途
本発明に用いられる反射防止フィルム製造用組成物は、モスアイ型反射防止フィルムを製造するために用いられるものである。より具体的には、表面にモスアイ構造が賦型された反射防止層と、当該反射防止層を支持する光透過性基板とを有する反射防止フィルムを製造する際に上記反射防止層を形成するために用いられるものである。上記光透過性基板としては、特に限定されるものではないが樹脂材料からなる樹脂性フィルムが好適に用いられる。光透過性基板として樹脂性フィルムが用いられることにより、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を用いて、光透過性基板と反射防止層とがより強固に接着した反射防止フィルムを製造することができるからである。
上記樹脂性フィルムとしては、後述する「B.反射防止フィルム」の項において説明する光透過性基板として用いられる樹脂製のフィルムを挙げることができる。
B.反射防止フィルム
次に、本発明の反射防止フィルムについて説明する。上述したように本発明の反射防止フィルムは、光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、硬化性樹脂材料からなり、かつ表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有するものであって、上記硬化性樹脂材料が分子量198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とするものである。
このような本発明の反射防止フィルムについて図を参照しながら説明する。図1は本発明の反射防止フィルムの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように本発明の反射防止フィルム10は、光透過性基板1と、上記光透過性基板1上に直接形成され、硬化性樹脂材料からなり、かつ表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層2と、を有するものである。
このような例において、本発明の反射防止フィルム10は、上記硬化性樹脂材料が分子量198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とするものである。
ここで、反射防止層と光透過性基板とが「直接形成」されているとは、両者の間に他の層が介在することなく、両者が互いに接するように形成されていることを意味するものとする。
本発明によれば、上記反射防止層を構成する硬化性樹脂材料に分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂が含まれることにより、上記光透過性基板と上記反射防止層との間に粘着層等を形成しなくても、両者を強固に接着することができる。このため、本発明によれば簡易な工程で製造可能な反射防止フィルムを得ることができる。
なお、本発明において上記アクリル樹脂は、重合された状態で上記反射防止層中に存在することになる。
本発明の反射防止フィルムは、少なくとも光透過性基板および反射防止層を有するものであり、必要に応じて他の任意の構成が用いられてもよいものである。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
1.反射防止層
まず、本発明に用いられる反射防止層について説明する。本発明に用いられる反射防止層は、後述する光透過性基板上に形成され、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有するものであり、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂が含まれるものである。本発明における反射防止層はこのようなアクリル樹脂が含有されることにより、粘着層等を介さなくても上記光透過性基板との接着性に優れたものになる。
ここで、本発明における反射防止層には上記アクリル樹脂が重合された状態で含有されるが、上記アクリル樹脂の分子量は重合前のモノマー状態での分子量を意味するものとする。
本発明における反射防止層は、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂が含まれることを特徴とするものであるところ、当該アクリル樹脂については、上記「A.反射防止フィルム製造用組成物」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、本発明の反射防止フィルムには、上記アクリル樹脂以外の任意の成分が含まれてもよいものである。ここで、当該任意の成分およびその含有量についても、上記「A.反射防止フィルム製造用組成物」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本発明における反射防止層は、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有するものである。ここで、上記凹凸形状としては、可視光領域の波長以下の周期で形成されたものであれば特に限定されるものではなく、本発明の反射防止フィルムの用途等に応じて、任意の形状を選択して用いることができる。なかでも本発明における凹凸形状は、円錐、四角錐等の錐形の構造物が周期的に形成されたものであることが好ましい。
ここで、上記凹凸形状として錐形の構造物が周期的に形成されたものが用いられる場合、当該錐形の構造物としては、頂部が平坦に形成されたものであってもよく、あるいは、頂部が鋭角に形成されたものであってもよい。上記凹凸形状として錐形の構造物が周期的に形成される場合について図を参照しながら説明する。図2は、本発明におけるモスアイ構造部を構成する凹凸形状の一例を示す概略図である。図2に例示するように、上記凹凸形状として錐形の構造物を周期的に形成されたものが用いられる場合、上記錐形の構造物としては頂部が平坦に形成されたものであってもよく(図2(a))、あるいは頂部が鋭角に形成されたものであってもよく(図2(b))、さらには頂部が円弧状に形成されたものであってもよい(図2(c))。
本発明におけるモスアイ構造部を構成する凹凸形状として錐形の構造物が周期的に形成されたものが用いられる場合、本発明の反射防止フィルムが備える反射防止機能は主として当該錐形の構造物が形成された周期、高さ、間隔に依存することになる。
なお、錐形の構造物が形成された周期、高さ、および間隔は、それぞれ図3におけるP、Q、およびRで表される距離を指すものである。
上記錐形の構造物の周期は、可視光領域の波長以下であれば特に限定されるものではなく、本発明の反射防止フィルムの用途等に応じて適宜決定することができる。ここで、上記周期は、本発明における反射防止層の反射率の波長依存性に影響を及ぼすものであり、その周期が長くなるほど可視光領域の短波長側の光に対する反射率が増加する傾向にある。一方、周期が200nm以下においては、周期の変動に伴う反射率の波長依存性の変化は少なくなるものである。このようなことから、本発明における上記周期は、70nm〜130nmの範囲内であることが好ましく、90nm〜110nmの範囲内であることがさらに好ましい。錐形の構造物が形成された周期が上記範囲よりも短いと、個々の構造物の形状が極微小になることから、高精度で構造物を形成することが困難になる場合があるからである。また、周期が上記範囲よりも長いと、本発明における反射防止層の短波長側の光に対する反射防止機能が不十分になってしまう場合があるからである。
なお、上記周期の凹凸形状はすべて規則性があるのではなく、単位面積におけるピッチの平均値を指すものとする。
上記錐形の構造物の高さについても、本発明における反射防止層に所望の反射防止機能を付与できる範囲内で適宜調整することができるものであり、特に限定されるものではない。ここで、上記高さは高いほど反射防止層の反射率を低くすることができ、一方、低くなると長波長側の反射率が増加する傾向にある。このようなことから本発明における上記錐形の構造物の高さは、100nm〜600nmの範囲内であることが好ましく、150nm〜400nmの範囲内であることがより好ましく、200nm〜300nmの範囲内であることがさらに好ましい。構造物の高さが上記範囲よりも高いと個々の構造物が損壊しやすくなってしまう場合があり、また高さが上記範囲よりも低いと本発明における反射防止層の長波長側の光に対する反射防止機能が不十分になってしまう場合があるからである。
また上記錐形の構造物が形成された間隔は広くなるほど可視光の全波長領域において反射率が増加する傾向にあり、狭くなるほど可視光の全波長領域において反射率が低下する傾向にある。このようなことから、本発明における上記錐形の構造物が形成された間隔は、本発明における反射防止層に所望の反射防止機能を付与できる範囲内で、適宜調整することができるものであり、特に限定されるものではない。
なお、本発明における上記間隔はすべての構造物において均一ではない場合があるが、その場合における上記距離は、単位面積あたりに形成された構造物間の間隔の平均距離を指すものとする。
2.光透過性基板
次に、本発明に用いられる光透過性基板について説明する。本発明に用いられる光透過性基板は上述した反射防止層を支持するものであり、上記反射防止層と相まって本発明の反射防止フィルムに所望の反射防止機能を付与するものである。
本発明に用いられる光透過性基板は、可視光に対する透過性を備えるものであれば特に限定されるものではないが、なかでも可視光の全波長範囲に対する光の透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
ここで、上記光透過率は、例えば株式会社日立ハイテクノロジーズ製分光光度計、U−4100により測定することができる。
本発明に用いられる光透過性基板は、屈折率が上記反射防止層に用いられる硬化性樹脂材料の屈折率と同程度であることが好ましい。これにより、本発明の反射防止フィルムにおいて反射防止層と光透過性基板との界面に、屈折率の不連続界面が形成され、当該不連続界面で光が反射されてしまうことにより、本発明の反射防止フィルムの反射防止機能が損なわれることを防止することができるからである。なかでも本発明に用いられる光透過性基板は、上記硬化性樹脂の屈折率との差が0〜0.05の範囲内であることが好ましく、0〜0.03の範囲内であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
なお、本発明に用いられる光透過性基板の屈折率の値は、上述した硬化性樹脂の屈折率との関係において決定されるものであるから特に好ましい値はないが、通常1.30〜1.70の範囲内とされる。
本発明に用いられる光透過性基板を構成する材料としては、上述した光透過性を示し、かつ所望の屈折率を有する光透過性基板を得ることができるものであれば特に限定されるものではない。本発明において光透過性基板に用いられる材料としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体等のアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィン系高分子(代表的にはノルボルネン系樹脂等があるが、例えば、日本ゼオン株式会社製の製品名「ゼオノア」、JSR株式会社製の「アートン」等がある)等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、或いは、ガラス(セラミックスを含む)等を挙げることができる。なかでも本発明に用いられる光透過性基板は上述したいずれかの樹脂からなる樹脂性フィルムであることが好ましい。光透過性基板として樹脂性フィルムが用いられることにより、光透過性基板と反射防止層とがより強固に接着することができるからである。
3.反射防止フィルム
本発明の反射防止フィルムは、少なくとも上記反射防止層と上記光透過性基板とを有するものであるが、必要に応じて他の任意の構成が用いられていてもよい。本発明に用いられる任意の構成は特に限定されるものではなく、本発明の反射防止フィルムの用途等に応じて所望の機能を付与することができる構成を適宜選択して用いることができる。なかでも本発明に好適に用いられる任意の構成としては、反射防止層の表面に形成される保護層や防汚層、帯電防止層を挙げることができる。
3.反射防止フィルムの製造方法
本発明の反射防止フィルムは、上記「A.反射防止フィルム製造用組成物」の項において説明した、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を用いることにより、モスアイ型反射防止フィルムの製造方法として公知の方法を用いて製造することができる。このような製造方法としては、例えば、後述する「C.反射防止フィルムの製造方法」の項において説明する製造方法を挙げることができる。
C.反射防止フィルムの製造方法
次に、本発明の反射防止フィルムの製造方法について説明する。上述したように本発明の反射防止フィルムの製造方法は、光透過性基板を用い、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する反射防止フィルム製造用組成物からなる反射防止層を、上記光透過性基板上に直接形成する反射防止層形成工程と、反射防止フィルム製造用金型を用い上記反射防止層の表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を賦型する賦型工程と、上記反射防止フィルム製造用金型を上記反射防止層から剥離する金型剥離工程とを有することを特徴とするものである。
このような本発明の反射防止フィルムの製造方法について図を参照しながら説明する。図4は、本発明の反射防止フィルムの製造方法について、その一例を説明する概略図である。図4に例示するように本発明の反射防止フィルの製造方法は、光透過性基板1を用い(図4(a))、反射防止フィルム製造用組成物からなる反射防止層2’を、上記光透過性基板1上に直接形成する反射防止層形成工程と(図4(b))、反射防止フィルム製造用金型3を用い上記反射防止層2’の表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を賦型する賦型工程と(図4(c))、上記反射防止フィルム製造用金型3を上記反射防止層2’から剥離する金型剥離工程と(図4(d))、を有するものある。
このような例において、本発明の反射防止フィルムの製造方法は、上記反射防止層形成工程に用いられる反射防止フィルム製造用組成物として、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する反射防止フィルム製造用組成物が用いられることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記反射防止層形成工程に用いられる反射防止フィルム製造用組成物として分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有するものが用いられることにより、当該工程において形成される反射防止層を、上記光透過性基板との接着性に優れたものにできる。
このため、本発明によれば簡易な工程で反射防止フィルムを製造することができる。
本発明は、少なくとも上記反射防止層形成工程と、賦型工程と、金型剥離工程とを有するものであり、必要に応じて他の任意の工程が用いられてもよいものである。
以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
1.反射防止層形成工程
まず、本発明に用いられる反射防止層形成工程について説明する。本工程は、光透過性基板を用い、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する反射防止フィルム製造用組成物からなる反射防止層を、上記光透過性基板上に直接形成する工程である。
本工程に用いられる反射防止フィルム製造用組成物は、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有するものであれば特に限定されるものではなく、必要に応じて他の任意成分を含有する物が用いられてもよい。本工程に用いられる反射防止フィルム製造用組成物としては、上記「A.反射防止フィルム製造用組成物」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
本工程において、上記反射防止フィルム製造用組成物を用いて反射防止層を形成する方法としては、光透過性基板上に厚みが均一な反射防止層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては、通常、上記反射防止フィルム製造用組成物を光透過性基板上に塗布する方法が用いられることが好ましい。反射防止フィルム製造用組成物を塗布するために用いられる塗布方法としては、特に限定されるものではなく、一般的に公知の塗布方法を用いることができる。
本工程において形成される反射防止層の厚みは、後述する賦型工程において表面に所望の凹凸形状を賦型できる方法であれば特に限定されるものではないが、なかでも5μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、10μm〜30μmの範囲内であることがより好ましく、12μm〜20μmの範囲内であることがさらに好ましい。
なお、本工程に用いられる光透過性基板については、上記「B.反射防止フィルム」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.賦型工程
次に、本発明に用いられる賦型工程について説明する。本工程は、反射防止フィルム製造用金型を用い上記反射防止層の表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を賦型する工程である。
本工程において、反射防止フィルム製造用金型を用いて反射防止層の表面にモスアイ構造を賦型する方法としては、本発明によって製造するモスアイ型反射防止フィルムの構成等に応じて適宜選択することができるものであり特に限定されるものではない。具体的な方法としては、例えば、上記反射防止層形成工程において形成された反射防止層の表面に、上記反射防止フィルム製造用金型を押し当て、その状態で上記反射防止層を硬化させる方法が用いられる。
本工程に用いられる反射防止フィルム製造用金型の形態としては、シート状、ロール状等のいずれの形態の反射防止フィルム製造用金型であってもよい。ここで、ロール状の反射防止フィルム製造用金型は、長尺の反射防止フィルムを連続的に製造することが可能であるという利点を有するものである。
上記反射防止層には上述したアクリル樹脂が含有されるため、本工程において上記反射防止層を硬化させる方法としては、通常、反射防止層に紫外線を照射する方法が用いられる。本工程で反射防止層を硬化させる紫外線は、光透過性基板や反射防止フィルム製造用金型を介して照射されるが、通常は光透過性基板を介して、紫外線を照射する方法が用いられる。
なお、本発明においては、上記反射防止層形成工程と上記賦型工程とを同時に実施してもよい。上記反射防止層形成工程と上記賦型工程とを同時に実施する態様としては、例えば、光透過性基板と反射防止フィルム製造用金型との間に反射防止フィルム製造用組成物が存在する状態で、反射防止層が均一な厚みとなるよう反射防止フィルム製造用組成物を均一に引き延ばすために、ゴム製ロール等を用いて適度な圧力が加わるようニップし、引き延ばす方法を挙げることができる。
3.金型剥離工程
次に、本発明における金型剥離工程について説明する。本工程は、上記反射防止フィルム製造用金型を上記反射防止層から剥離する工程である。本工程において上記反射防止フィルム製造用金型を上記反射防止層から剥離する方法は特に限定されるものではなく、単純に上記反射防止層の表面から上記反射防止フィルム製造用金型を剥離すればよい。本工程において反射防止フィルム製造用金型を剥離することにより、光透過性基板上に反射防止層が直接形成された反射防止フィルムを得ることができる。
D.偏光板
次に、本発明の偏光板について説明する。上述したように本発明の偏光板は、偏光子と、上記偏光子の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルムとを有するものであって、上記反射防止フィルムが、光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層と、を有するものであることを特徴とするものである。すなわち、本発明の偏光板は、上記反射防止フィルムが上記本発明に係る反射防止フィルムであることを特徴とするものである。
このような本発明の偏光板について図を参照しながら説明する。図5は本発明の偏光板について説明する概略図である。図5に例示するように本発明の偏光板20は、偏光子21と、上記偏光子21の一面に貼り合わされた反射防止フィルム10とを有するものである。
このような例において、本発明の偏光板20は、上記反射防止フィルム10として、上記本発明に係る反射防止フィルムが用いられていることを特徴とするものである。
なお、図5に例示するように本発明の偏光板20には、偏光板保護フィルム22が用いられることが好ましい。
本発明の偏光板は、少なくとも反射防止フィルムと、偏光子とが用いられたものであり、必要に応じて他の任意の構成が用いられてもよいものである。
以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
1.反射防止フィルム
本発明に用いられる反射防止フィルムは、上記本発明に係る反射防止フィルムである。すなわち、本発明に用いられる反射防止フィルムは、光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層とを有するものである。
ここで、本発明に用いられる反射防止フィルムについては、上記「B.反射防止フィルム」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
2.偏光子
次に、本発明に用いられる偏光子について説明する。本発明に用いられる偏光子は、本発明の偏光板に所望の偏光特性を付与できるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に液晶表示装置の偏光板に用いられる偏光子を特に制限なく用いることができる。このような偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコールからなるフィルムにヨウ素を含浸させ、これを一軸延伸することによってポリビニルアルコールとヨウ素との錯体を形成させたものを挙げることができる。
3.偏光板
本発明の偏光板は、上記偏光子の少なくとも一面に反射防止フィルムが貼り合わされた構成を有するものである。したがって、本発明の偏光板としては偏光子の一方の面のみに反射防止フィルムが貼り合わされたものであってもよく、あるいは偏光子の両面に反射防止フィルムが貼り合わされたものであってもよい。
また、上記偏光子に上記反射防止フィルムが貼り合わされた態様としては、上記偏光子に上記反射防止フィルムが直接貼り合わされた態様であってもよく、あるいは、上記偏光子との間に偏光板保護フィルム等の他の任意の層を介して貼り合わされた態様であってもよい。前者の態様においては反射防止フィルムが一方の偏光板保護フィルムとしても用いられることになる。また、後者の態様においては偏光子の両面に偏光板保護フィルムが貼り合わされた構成を有する偏光板上に、反射防止フィルムが接着された構成を有することになる。
本発明において、偏光子と反射防止フィルムが貼り合わされた態様について図を参照しながら説明する。図5に例示したように、本発明の偏光板は、反射防止フィルム10と、偏光子21が直接接着された態様であってもよく,または、偏光子21の両面に偏光板保護フィルム22が貼り合わされた構成を有する偏光板上に、接着層23を介して反射防止フィルム10が接着された態様であってもよい(図6)。
本発明の偏光板には偏光板保護フィルムが用いられていることが好ましい場合があるが、本発明に用いられる偏光板保護フィルムは、本発明の偏光板において偏光子が空気中の水分等に曝されることを防止する機能や、偏光子の寸法変化を防止する機能等を有するものである。
本発明に用いられる偏光板保護フィルムを構成する材料としては、例えば、セルロース誘導体、シクロオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン、変性アクリル系ポリマー、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル類等を挙げることができる。なかでも本発明においては、上記セルロース誘導体またはシクロオレフィン系樹脂からなる偏光板保護フィルムが用いられることが好ましい。
上記セルロース誘導体としては、偏光板保護フィルムに、本発明の偏光板において後述する偏光子が空気中の水分等に曝されることを防止する機能と、偏光子の寸法変化を防止する機能とを有するものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては、上記セルロース誘導体として、平均酢化度が57.5%〜62.5%(置換度:2.6〜3.0)のトリアセチルセルロースを用いることが最も好ましい。ここで、酢化度とは、セルロース単位質量当りの結合酢酸量を意味する。酢化度は、ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等の試験方法)におけるアセチル化度の測定および計算により求めることができる。
一方、本発明に用いられるシクロオレフィン系樹脂からなる偏光板保護フィルムの具体例としては、例えば、Ticona社製 Topas、ジェイエスアール社製 アートン、日本ゼオン社製 ZEONOR、日本ゼオン社製 ZEONEX、三井化学社製 アペル等を挙げることができる。
また、本発明に用いられる偏光板保護フィルムの厚みは、本発明の偏光板の可撓性を所望の範囲内にすることができ、かつ偏光子と貼り合わせることにより、偏光子の寸法変化を所定の範囲内にできる範囲であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に用いられる偏光板保護フィルムの厚みは、5μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、特に15μm〜150μmの範囲内であることが好ましく、さらに30μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。厚みが上記の範囲よりも薄いと本発明の偏光板の寸法変化が大きくなってしまう場合があるからである。また、厚みが上記の範囲よりも厚いと、例えば本発明の偏光板を裁断加工する際に加工屑が増加したり、裁断刃の磨耗が早くなってしまう場合があるからである。
本発明に用いられる偏光板保護フィルムは、位相差性を有するものであってもよい。位相差性を有する偏光板保護フィルムを用いることにより、本発明の偏光板を液晶表示装置の視野角補償機能を有するものにできるという利点がある。
E.液晶表示装置
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。上述したように本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、上記液晶セルの両側に偏光板が配置された構成を有する液晶表示装置であって、上記偏光板が偏光子と、上記偏光子の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルムとを有するものであり、上記反射防止フィルムが光透過性基板と、上記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層と、を有するものであることを特徴とするものである。すなわち、本発明の液晶表示装置は、上記偏光板として、上記本発明に係る偏光板が用いられたことを特徴とするものである。
このような本発明の液晶表示装置について図を参照しながら説明する。図7は本発明の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。図7に例示するように、本発明の液晶表示装置30は、液晶セル31と、上記液晶セル31の両側に偏光板(20、32)が配置された構成を有するものである。
このような例において本発明の液晶表示装置30は、上記偏光板のうち少なくと一方(20)が、偏光子21と、上記偏光子21の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルム10とを有するものであり、上記反射防止フィルム10が光透過性基板1と、上記光透過性基板1上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層2とを有するものであることを特徴とするものである。
本発明の液晶表示装置に用いられる反射防止フィルムは、上記「D.偏光板」の項において説明したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。また、本発明に用いられる液晶セルとしては、一般的に液晶表示装置に用いられる液晶セルとして公知のものを用いることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。
なお、以下において、部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
[実施例1]
1リットルのガラス製容器にペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)15部、ポリエチレングリコールジアクリレート35部、1,4−ブタンジオールジアクリレート(官能基数:2、分子量:198、Tg:45℃、SR213サートマー社製)50部、光重合開始剤(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イルガキュア184,チバスペシャリティーケミカルス(株)製)5部、スリップ剤(パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、メガファックF443,DIC(株)製)0.6部を入れ、ディスペーサーで撹拌し(温度50〜60℃、撹拌時間30分)、本発明の反射防止フィルム製造用組成物を得た。
ガラス板に上記組成物を吐工し、厚さ80μm,タテ30cm,ヨコ30cmのトリアセチルセルロースフィルム(フジタックT80SZ、富士フィルム(株)製)の1方の面を上記組成物が吐工されたガラス板に被せ、ゴム製ローラを用いて0.35MPaの荷重で押圧し、トリアセチルセルロースフィルムとガラス板の間にある組成物が均一に広がったことを確認し、該被膜層に紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ(株)製)により、照射距離0cm,照射強度200mW/cm,搬送速度2.5m/sの条件にて、トリアセチルセルロースフィルムを介して紫外線を照射し、硬化処理を行った.硬化直後に、ガラス板からトリアセチルセルロースフィルムを剥離し、上記組成物からなる層が設けられたガラス板成型フィルムを得た。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。
次いで、反射防止フィルム製造用金型に上記組成物を吐工し、厚さ80μm,タテ30cm,ヨコ30cmのトリアセチルセルロースフィルム(フジタックT80SZ、富士フィルム(株)製)の1方の面を上記組成物が吐工された反射防止フィルム製造用金型に被せ、ゴム製ローラを用いて0.35MPaの荷重で押圧し、トリアセチルセルロースフィルムと反射防止フィルム製造用金型の間にある組成物が均一に広がったことを確認し、該被膜層に紫外線照射装置(フュージョンUVシステムズ(株)製)により、照射距離0cm,照射強度200mW/cm,搬送速度2.5m/sの条件にて、トリアセチルセルロースフィルムを介して紫外線を照射し、硬化処理を行った。硬化直後に、反射防止フィルム製造用金型からトリアセチルセルロースフィルムを剥離し、反射防止層が設けられた反射防止フィルムを得た。
得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、同一の反射防止フィルムを複数回作製すると、反射防止フィルム製造用金型表面に上記組成物が部分的に残存したため、再剥離性は×を示した。
[実施例2]
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を18部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を42部、1,4−ブタンジオールジアクリレート(官能基数:2、分子量:198、Tg:45℃、SR213サートマー社製)の量を40部に変更したこと以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、△を示した。
[実施例3]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアクリレートに替えて、ジエチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:214、Tg:100℃、SR230サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、同一の反射防止フィルムを複数回作製すると、反射防止フィルム製造用金型表面に上記組成物は残存しなかったため、再剥離性は○を示した。
[実施例4]
実施例2において、1,4ーブタンジオールジアクリレートに替えて、ジエチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:214、Tg:100℃、SR230サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、△を示した。
[実施例5]
実施例1において、1,4ーブタンジオールジアクリレートに替えて、1,3ブチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:198、Tg:101℃、SR212サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、○を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例1]
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)30部、ポリエチレングリコールジアクリレート70部を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。
得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、10.3N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例2]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアクリレートに替えて、イソボロニルアクリレート(官能基数:1、分子量:208、Tg:88℃、SR506サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、24.4N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例3]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアクリレートに替えて、ジプロピレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:242、Tg:103℃、SR508サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例4]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアリレートに替えて、1,6ヘキサンジオールジアクリレート(官能基数:2、分子量:226、Tg:43℃、SR238Fサートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例5]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアリレートに替えて、テトラエチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:302、Tg:23℃、SR268サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、密着力が強すぎるため、反射防止層をトリアセチルセルロースフィルムから剥離することはできず、測定不可であった。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例6]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアリレートに替えて、ペンタエリスリトールトリアクリレート(官能基数:3、分子量:298、Tg:103℃、SR444サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、8.1N/mmを示した。得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例7]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアリレートに替えて、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(官能基数:4、分子量:352、Tg:103℃、SR295サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、7.0N/mmを示した。得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例8]
実施例1において1,4ーブタンジオールジアリレートに替えて、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(官能基数:4、分子量:482、Tg:98℃、SR355サートマー社製)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製したが、反射防止フィルムを反射防止フィルム製造用金型から剥離する際に、反射防止層とトリアセチルセルロースフィルムの密着力が低く、反射防止フィルム製造用金型と反射防止層の密着力より弱いため、部分的に剥離することができず、×を示した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、5.3N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[実施例6]
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、1,4−ブタンジオールジアクリレート(官能基数:2、分子量:198、Tg:45℃、SR213サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、13.6N/mmを示した。得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[実施例7]
実施例3において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、ジエチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:214、Tg:100℃、SR230サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、13.4N/mmを示した。得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[実施例8]
実施例5において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、1,3ブチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:198、Tg:101℃、SR212サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、12.6N/mmを示した。得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例9]
比較例2において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、イソボロニルアクリレート(官能基数:1、分子量:208、Tg:88℃、SR506サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、11.3N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例10]
比較例3において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、ジプロピレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:242、Tg:103℃、SR508サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、12.1N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例11]
比較例4において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、1,6ヘキサンジオールジアクリレート(官能基数:2、分子量:226、Tg:43℃、SR238Fサートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、11.6N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例12]
比較例5において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、テトラエチレングリコールジアクリレート(官能基数:2、分子量:302、Tg:23℃、SR268サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、11.7N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例13]
比較例6において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(官能基数:3、分子量:298、Tg:103℃、SR444サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、9.9N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例14]
比較例7において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(官能基数:4、分子量:352、Tg:103℃、SR295サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、9.3N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[比較例15]
比較例8において、ペンタエリスリトールトリアクリレート/HDIヌレート体(デスモジュールN3300 住化バイエルウレタン(株)製、「HDI」は、ヘキサメチレンジイソシアネートを示す。)の量を27部、ポリエチレングリコールジアクリレートの量を63部、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(官能基数:4、分子量:482、Tg:98℃、SR355サートマー社製)の量を10部に変更した以外は、実施例1と全く同様にしてガラス板成型フィルムと反射防止フィルムを作製した。得られたガラス板成型フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示し、90度剥離強度を測定したところ、9.2N/mmを示した。また、得られた反射防止フィルムを碁盤目密着試験したところ、×を示した。
[評価]
上記実施例及び比較例における各評価は、次のような方法によって行った。
〈碁盤目密着試験〉
JIS K5600に準拠し、クロスカットCCJ−1(コーテック(株)製)を用い、組成物が硬化した面に碁盤目状の切り傷を入れ、1mm角の100マス作製する。ニチバン製工業用24mm幅のセロテープ(本明細書におけるセロテープは登録商標である。)を碁盤目の上に貼り、その上からヘラで往復10回擦って、密着させ150°方向に急速剥離を行ない、同様の動作を5回繰り返し、残った升目の数をカウントする。また、判定基準は以下とする。碁盤目の升目が1/4以上剥離した場合を1升剥離とカウントする。残った升目数が100/100であった場合を「○」とし、80〜99/100であった場合を「△」とし、80未満/100の場合を「×」と評価する。
〈90度剥離強度試験〉
JIS−C6481−1995に準拠して行った。トリアセチルセルロースフィルムへのガラス成型層の密着力は、成型側の面を台上に両面テープで固定し、トリアセチルセルロースフィルムを成型面に対して垂直になる方向に引張り、毎分約50mmの速さで連続的に約50mm剥がして、この間での荷重の最低値を引き剥がし強さとして、トリアセチルセルロースフィルムへのガラス成型層の密着力の評価に用いた。
〈離型性試験〉
硬化直後に,反射防止フィルム製造用金型からトリアセチルセルロースフィルムを剥離する際に,反射防止フィルム製造用金型上に組成物が残らなかった場合を「○」とし,組成物が全面に残った場合を「×」と評価する。
〈再離型性試験〉
硬化直後に、反射防止フィルム製造用金型からトリアセチルセルロースフィルムを剥離する工程を複数回繰り返す際に、反射防止フィルム製造用金型上に組成物が部分的に残る現象が観察されることがあるため、再度、反射防止フィルム製造用金型に上記組成物を吐工し、組成物を均一に広げ、硬化させ、剥離したときに部分的に残った組成物が剥離できた場合を「○」とし,剥離できなかった場合を「×」と評価する。
実施例及び比較例で得られたガラス板成型フィルム及び反射防止フィルムにおいて、碁盤目密着試験、90度剥離強度試験、離型性試験、再離型性試験の結果も合わせて表1、2に示す。
Figure 2011070116
Figure 2011070116
表1において、実施例1〜5の反射防止フィルム製造用組成物を用いたガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が100/100を示し、全く密着不良が観察されない状態を示した。官能基数が2で、分子量が198〜214であるアクリル樹脂を用いたため、光透過性基板の微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が小さく、アクリル樹脂が凹凸形状の中へ入り、接着することができたため、ガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以上を示した。
実施例1の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が100/100を示し、全く密着不良が観察されない状態を示した。官能基数が2で、分子量が198であるアクリル樹脂を用いたため、光透過性基板の微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が小さく、アクリル樹脂が凹凸形状の中へ入り、接着することができたため、反射防止フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以上を示した。
実施例2の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が80/100以上を示した。実施例1と同様のアクリル樹脂を用いたが、添加量が40重量部と低いため、光透過性基板と反射防止フィルム製造用組成物が良好な密着性が得られず、反射防止フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以下を示した。また、碁盤目密着試験を実施する際には、反射防止フィルムには微細な凹凸形状が存在し、セロテープの粘着剤が凹凸形状に入り込み、セロテープと凹凸形状がより強固に密着するため、セロテープと凹凸形状の密着が、光透過性基板と反射防止フィルム製造用組成物の密着よりも強固な密着を示した。
実施例3の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が100/100を示し、全く密着不良が観察されない状態を示した。官能基数が2で、分子量が214であるアクリル樹脂を用いたため、光透過性基板の微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が小さく、アクリル樹脂が凹凸形状の中へ入り、接着することができたため、反射防止フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以上を示した。
実施例4の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が80/100以上を示した。実施例3と同様のアクリル樹脂を用いたが、実施例2と同様に添加量が40重量部と低いため、光透過性基板と反射防止フィルム製造用組成物が良好な密着性が得られず、反射防止フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以下を示した。また、碁盤目密着試験を実施する際には、反射防止フィルムには微細な凹凸形状が存在し、セロテープの粘着剤が凹凸形状に入り込み、セロテープと凹凸形状がより強固に密着するため、セロテープと凹凸形状の密着が、光透過性基板と反射防止フィルム製造用組成物の密着よりも強固な密着を示した。
実施例5の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が80/100以下を示した。反射防止フィルムには微細な凹凸形状が存在し、セロテープの粘着剤が凹凸形状に入り込み、セロテープと凹凸形状がより強固に密着するため、セロテープと凹凸形状の密着が、光透過性基板と反射防止フィルム製造用組成物の密着よりも強固な密着を示した。
また、実施例1の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの再離型性試験を実施すると、反射防止フィルム製造用金型の上に、部分的に残った組成物は剥離されなかった。組成物にはTgが45℃であるアクリル樹脂を用い、アクリル樹脂のTgが製造工程での室温により近くなるため、反射防止フィルムを離型する際に、硬化した組成物が軟化した状態で剥離され、部分的な組成物の剥離不良が発生する。
実施例3の反射防止フィルム製造用組成物を用いた反射防止フィルムの再離型試験を実施すると、反射防止フィルム製造用金型の上に、部分的に残った組成物は剥離された。組成物にはTgが100℃であるアクリル樹脂を用い、アクリル樹脂のTgが製造工程での室温よりも大幅に高くなるため、硬化した組成物が適度に硬化した状態で、部分的な組成物が残ることなく、金型から反射防止フィルムは離型される。
一方、比較例2の反射防止フィルム製造用組成物には、官能基数が1であるアクリル樹脂を用いたため、官能基数が少なく、アクリル樹脂のモノマーと光透過性基板の接着や、モノマー同士の接合が起こり難くなり、ガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以下を示した。
比較例3〜5の反射防止フィルム製造用組成物には、官能基数が2で、分子量が226〜302であるアクリル樹脂を用い、光透過性基板の微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が大きいため、アクリル樹脂が凹凸形状の中へ入ることができず、良好な密着性が得られなくなり、ガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以下を示した。
比較例6〜8の反射防止フィルム製造用組成物には、官能基数が3〜4で、分子量が298〜482あるアクリル樹脂を用い、光透過性基板の微細な凹凸形状よりもアクリル樹脂が大きいため、アクリル樹脂が凹凸形状の中へ入ることができず、良好な密着性が得られなくなり、ガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以下を示した。
実施例6〜8と比較例9〜15の反射防止フィルム製造用組成物を用いたガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験を実施すると、残った升目数が80/100未満を示した。添加量が10重量部と低いため、光透過性基板と反射防止フィルム製造用組成物を強固に密着できず、ガラス板成型フィルムの碁盤目密着試験において、我々が実用上目安にしている残った升目数が100/100以下を示した。実施例6〜8の反射防止フィルム製造用組成物を用いたガラス板成型フィルムの90度剥離強度を測定したところ、12.6〜13.6N/mmを示し、比較例9〜15の反射防止フィルム製造用組成物を用いたガラス板成型フィルムの90度剥離強度を測定したところ、9.2〜12.1N/mmを示し、実施例6〜8のアクリル樹脂を用いると、添加量が低い領域においても、90度剥離強度の値が高くなった。
以上より、2官能以上であり、かつ分子量が198〜214の範囲内であるアクリル樹脂の添加量が少ない場合でも、反射防止フィルム製造用組成物を光透過性基板に直接形成し、両者を強固に密着することができることが確認できた。
以上のように、本発明によれば、2官能以上であり、かつ分子量が198〜214の範囲内であるアクリル樹脂を含有することにより、光透過性基板上に反射防止層を直接形成した場合であっても、両者を強固に密着することができ、反射防止フィルム製造用金型上に組成物が残ることなく、反射防止フィルムを剥離することができる。Tgが100℃であるアクリル樹脂を含有することにより、反射防止フィルムを複数回作製したときに部分的に残った組成物も剥離することができる。
1 … 光透過性基板
2、2’ … 反射防止層
3 … 反射防止フィルム製造用金型
10 … 反射防止フィルム
20 … 偏光板
21 … 偏光子
22 … 偏光板保護フィルム
23 … 接着層
30 … 液晶表示装置
31 … 液晶セル
32 … 偏光板

Claims (8)

  1. モスアイ型反射防止フィルムを製造するために用いられる反射防止フィルム製造用組成物であって、
    分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とする反射防止フィルム製造用組成物。
  2. 前記アクリル樹脂のTgが45〜101℃の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の反射防止フィルム製造用組成物。
  3. 全樹脂材料中の前記アクリル樹脂の含有量が40〜50質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射防止フィルム製造用組成物。
  4. 前記アクリル樹脂が1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、または1,3−ブチレングリコールジアクリレートであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の反射防止フィルム製造用組成物。
  5. 光透過性基板と、前記光透過性基板上に直接形成され、硬化性樹脂材料からなり、かつ表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層と、を有する反射防止フィルムであって、
    前記硬化性樹脂材料が、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有することを特徴とする反射防止フィルム。
  6. 光透過性基板を用い、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する反射防止フィルム製造用組成物からなる反射防止層を、前記光透過性基板上に直接形成する、反射防止層形成工程と、
    反射防止フィルム製造用金型を用い、前記反射防止層の表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を賦型する賦型工程と、
    前記反射防止フィルム製造用金型を、前記反射防止層から剥離する金型剥離工程と
    を有することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
  7. 偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルムとを有する偏光板であって、
    前記反射防止フィルムが、光透過性基板と、前記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層と、を有するものであることを特徴とする、偏光板。
  8. 液晶セルと、前記液晶セルの両側に偏光板が配置された構成を有する液晶表示装置であって、
    前記偏光板が、偏光子と、前記偏光子の少なくとも一方に貼り合わされた反射防止フィルムとを有するものであり、
    前記反射防止フィルムが、光透過性基板と、前記光透過性基板上に直接形成され、分子量が198〜214の範囲内であり、かつ2官能以上であるアクリル樹脂を含有する硬化性樹脂材料からなり、表面に可視光領域の波長以下の周期で形成された凹凸形状を有する反射防止層と、を有するものであることを特徴とする、液晶表示装置。
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