JP2013246302A - 光学フィルム、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 - Google Patents

光学フィルム、画像表示装置及び光学フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ライン・バイ・ライン方式による画像表示装置等に関して、従来に比して構成を簡略化することができる各種の光学フィルムを提供する。
【解決手段】
透明フィルムによる第1の基材24の一方の面に、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層26、位相差層26を保護する重合性材料による硬化物からなる保護層27を順次設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ライン・バイ・ライン方式による3次元画像表示に適用するパターン位相差フィルム等の光学フィルムに関するものである。
従来、立体映像表示方式の一つとしてライン・バイ・ライン方式が知られている。ここでライン・バイ・ライン方式は、垂直方向に連続する液晶表示パネル等のラインを、順次交互に、右目用及び左目用に割り当て、それぞれ右目用及び左目用の画像データで駆動し、これにより右目用の映像と左目用の映像とを同時に表示する。ライン・バイ・ライン方式は、この右目用ライン及び左目用ラインからの出射光を偏光により分離して視聴者の右目及び左目にそれぞれ選択的に提供し、これにより立体画像を表示する。
図7は、このライン・バイ・ライン方式による立体表示装置を示す断面図であり、図8は、この図7の構成の動作の説明に供する図である。この立体表示装置1は、液晶パネル2の背面に、偏光板3、バックライト4が順次配置される。これにより立体表示装置1は、バックライト4から照明光L1を出射して偏光板3に入射し、偏光板3から直線偏光の照明光L2を液晶パネル2に供給する。
液晶パネル2は、垂直方向に連続するラインが順次交互に右目用ライン及び左目用ラインに振り分けられ、それぞれ対応する右目用及び左目用の画像データで駆動される。立体表示装置1は、この液晶パネル2の出射面に偏光板5が配置される。これにより立体表示装置1は、液晶パネル2において、右目用及び左目用の画像データにより照明光L2の偏光面を変調して右目用及び左目用の出射光L3R及びL3Lを出射する。またこの右目用及び左目用の出射光L3R及びL3Lを偏光板5に入射し、これにより右目用及び左目画像データにより光強度変調された直線偏光による右目用及び左目用の出射光L4R及びL4Lを偏光板5から出射し、右目用及び左目用の画像を同時に表示する。
立体表示装置1は、この偏光板3の出射面にパターン位相差フィルム6が配置され、このパターン位相差フィルム6により右目用及び左目用の出射光L4R及びL4Lを回転方向の異なる円偏光に変換して右目用及び左目用の出射光L5R及びL5Lを出射する。すなわちパターン位相差フィルム6は、位相差層7が設けられ、この位相差層7は、液晶パネル2の右目用ライン及び左目用ラインにそれぞれ対応して右目用領域及び左目用領域に区分される。この右目用領域及び左目用領域は、遅相軸(光軸)が、通常、直交するように作製される。
これによりパターン位相差フィルム6は、偏光板5からの直線偏光による出射光L5R及びL5Lについて、右目用と左目用とで回転方向が異なる円偏光(楕円偏光)により出射する。これによりこの立体表示装置1では、この出射光L5R及びL5Lに対応する眼鏡8を装着することにより、右目用の出射光L5Rと左目用の出射光L5Lとを選択的に視聴者の右目及び左目に提供して立体画像を表示することができる。
この立体表示装置1に使用される光学フィルムのうち、偏光板3、5は、光学機能層11の両面に基材12、13を配置して作製される。ここで光学機能層11は、偏光板としての光学的機能を担う部位であり、例えばポリビニルアルコール(PVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子を吸着配向させて作製される。また基材は、透明フィルムであり、例えばトリアセチルセルロースが適用される。
またパターン位相差フィルム6は、トリアセチルセルロース等の透明フィルムによる基材14の片面に液晶材料により位相差層7が配置されて形成される。なおパターン位相差フィルム6は、この位相差層7が液晶パネル2側となるように配置され、基材14の逆側面に反射防止層15が作製される。このパターン位相差フィルム6については、特許文献1、2等に作製方法が提案されている。
ところで立体表示装置では、各部の構成を簡略化することが求められる。このためには液晶パネル2の前面に配置する光学フィルムである偏光板、パターン位相差フィルムにあっても構成を簡略することが求められる。
特開2010−152296号公報 特表2007−506813号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、従来に比して構成を簡略化することができる各種の光学フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、基材の1方の面の側に液晶材料による位相差層、この位相差層の保護層を順次積層することにより、他方の側の面に偏光板に係る光学機能層、基材を順次配置できるようにして基材の枚数を低減する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
(1) 透明フィルムによる第1の基材の一方の面に、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層、前記位相差層を保護する重合性材料による硬化物からなる保護層が順次設けられる。
(1)によれば、第1の基材の一方の面に、位相差層、保護層が順次設けられていることにより、この第1の基材の他方の面に、この第1の基材を利用して偏光板に係る構成を設けることができ、これにより基材の使用枚数を低減することができ、従来に比して構成を簡略化することができる。
(2) (1)において、前記保護層が、反射防止層であるようにする。
(2)によれば、直下の位相差層より屈折率の低い層による反射防止層、可視光領域の光の波長より短い周期による凸部の繰り返しによる凹凸形状による反射防止層(モスアイ構造による反射防止層)を適用することができる。
(3) 透明フィルムによる第1の基材の一方の面に、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層、前記位相差層を保護する重合性材料による硬化物からなる保護層が順次設けられ、
前記第1の基材の他方の面に、偏光板として光学的機能を担う光学機能層、第2の基材が順次設けられる。
(3)によれば、第1の基材の一方の面に、位相差層、保護層を順次設けて位相差板、パターン位相差フィルム等の機能を担うようにして、第1の基材の他方の面に、この第1の基材を利用して偏光板に係る構成を設けることができ、これにより基材の使用枚数を低減することができ、従来に比して構成を簡略化することができる。
(4) (3)において、前記保護層が、反射防止層である。
(4)によれば、直下の位相差層より屈折率の低い層による反射防止層、可視光領域の光の波長より短い周期による凸部の繰り返しによる凹凸形状による反射防止層(モスアイ構造による反射防止層)を適用することができる。
(5) 画像表示装置において、(3)又は(4)に記載の光学フィルムが配置される。
(5)によれば、画像表示装置の構成を簡略化することができる。
(6) 透明フィルムによる第1の基材の一方の面に、重合性液晶材料を塗布して硬化させることにより、透過光に位相差を付与する位相差層を作製する位相差層の作製工程と、
前記位相差層の上に、重合性材料による樹脂を塗布して硬化させることにより、前記位相差層を保護する保護層を作製する保護層の作製工程とを備える。
(6)によれば、第1の基材の一方の面に、位相差層、保護層を順次設けて位相差板、パターン位相差フィルム等の機能を担うようにして、第1の基材の他方の面に、この第1の基材を利用して偏光板に係る構成を設けることができ、これにより基材の使用枚数を低減することができ、従来に比して構成を簡略化することができる。
従来に比して構成を簡略化することができる各種の光学フィルムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る光学フィルムを示す図である。 図1の光学フィルムの製造工程を示す図である。 図2の続きを示す図である。 図3の続きを示す図である。 図4の続きを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る光学フィルムの製造工程を示す図である。 ライン・バイ・ライン方式による表示装置を示す図である。 図7の表示装置の説明に供する図である
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学フィルムを示す断面図である。この第1実施形態に係る画像表示装置は、ライン・バイ・ライン方式による立体表示装置であり、図7について上述した偏光板5及びパターン位相差フィルム6に代えてこの光学フィルム21が配置される。ここで光学フィルム21は、偏光板5と同様に、液晶パネル2からの出射光を光強度変調された直線偏光に変換した後、パターン位相差フィルム6と同様に、右目用と左目用とで偏光方向が異なる円偏光に変換して出射する。
ここでこの光学フィルム21は、液晶パネル2(図7参照)側の面に、粘着剤層22、セパレータ23が順次設けられる。光学フィルム21はこのセパレータ23を引き剥がして粘着剤層22を露出させた後、この粘着剤層22により液晶パネル2に位置決め保持される。なおこの粘着剤層22は、PSA(感圧接着剤:pressure sensitive adhesive)により作製される。但し、必要な光透過性、粘着性、耐候性を確保することができれば、粘着剤層22の材料は、これに限定されるものではない。
光学フィルム21は、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルムからなる基材24の一方の面上に、配向膜25、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層26、重合性材料による硬化物からなる保護層27が順次作製される。位相差層26は、液晶材料が屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)され、光学フィルム21は、この液晶材料の配向を配向膜25の配向規制力によりパターンニングする。光学フィルム21では、この配向膜25によるパターンニングが液晶パネルにおける右目ライン及び左目ラインに対応するように設定される。さらにこの右目ライン及び左目用ラインからの出射光に付与する位相差に対応するように位相差層26の膜厚等が選定される。なおこの位相差層26には、アクリル系等の各種重合性材料を広く適用することができる。
この実施形態において、配向膜25は、微細形状の賦型に供する賦型用樹脂が基材24の表面に塗布された後、この賦型用金型を使用した賦型処理によりこの賦型用樹脂の表面に微細なライン状凹凸形状を作製して形成される。この実施形態において、この賦型用樹脂には紫外線硬化性樹脂が適用される。なお紫外線硬化樹脂は、アクリレート系、メタクリレート系、エポキシ系等の単量体、プレポリマー、或いはこれらの混合物にベンゾフェノン、芳香族ヨードニウム等の光重合開始剤を添加したものを適用することができる。
保護層27は、位相差層26を保護するために設けられ、この実施形態ではさらに映り込みを低減するために設けられる。このため保護層27は、無機の微粒子又は有機の微粒子を含んだ樹脂を塗布して硬化させることにより、又は表面に塗布した透明樹脂層に対して賦型処理等により凹凸形状を作製することにより、作製される。ここでこの保護層27は、重合性材料による位相差層26の上にこの種の樹脂を塗布して硬化させることにより作製されることにより、長期にわたって位相差層26に影響を与えない材料が適用される。具体的にこの実施形態では、この保護層27は、UV・EBで硬化する樹脂を適用することができる。具体的にUVで硬化する樹脂である紫外線硬化型樹脂として、紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、或いは紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂等を用いることができる。因みに紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、ポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、あるいはプレポリマーを反応させ、得られた生成物に、水酸基を有するアクリレートまたはメタクリレート系のモノマーを反応させることによって得られる。光重合開始剤としては、ベンゾフェノン誘導体、アセトフェノン誘導体、アントラキノン誘導体等を単独で、あるいは併用して用いることができる。このEBで硬化する樹脂には、さらに皮膜形成をより良くさせる成分例えばアクリル系樹脂等を適宜選択配合することがある。その他、粘度調整剤、溶剤等を配合しコート液とする。マツト剤としては、主としてシリカビーズ等の無機ビーズ、アクリルビーズ等の樹脂ビーズを用いることができる。
これによりこの光学フィルム21では、基材24の他方の面に偏光板の機能を設けることができ、その結果、図7の例に比して基材の枚数を1枚少なくして構成を簡略化することができる。
すなわち光学フィルム21は、基材24の他方の面上に、光学機能層28、基材29、粘着剤層22、セパレータ23が順次設けられる。ここで光学機能層28、基材29はそれぞれPVA糊により順次配置される。また光学機能層28は、ポリビニルアルコール(PVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子を吸着配向させて作製される。また基材29は、透明フィルムであり、例えばトリアセチルセルロースが適用される。
これらにより光学フィルム21は、図7について上述した偏光板とパターン位相差フィルムとの積層構造に対して、基材の枚数を1枚減少させて同等の機能を担うことができ、これにより従来に比して表示装置の構成を簡略化することができる。
〔製造工程〕
図2及び図3は、光学フィルム21の製造工程の一部であるパターンリターダ工程を示す図である。光学フィルム21は、このパターンリターダ工程において、基材24に配向膜25、位相差層26、保護層27が順次作製され、パターン位相差フィルムに対応する部位が作製される。すなわちこの工程は、図2(a)により示すように、基材24の一方の面に配向膜25の作製に供する紫外線硬化性樹脂の塗布液を塗布し、紫外線硬化性樹脂層31を作製する。ここでこの塗布にあっては、ダイにより実行する場合等、各種の塗布方法を広く適用することができる。
続いてこの工程は、図2(b)により示すように、賦型用金型32を紫外線硬化性樹脂層31に押し付け、この状態で図2(c)により示すように、紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂層31を硬化させる。ここで賦型用金型32は、配向膜25の賦型処理に供する微細なライン状凹凸形状が表面に作製された金型である。続いてこの工程は、図3(d)により示すように、賦型用金型32を剥離する。これによりこの工程は、賦型用金型を使用した賦型処理により配向膜25を作製する。
続いてこの工程は、図3(e)により示すように、ダイ等を使用して液晶材料を塗布した後、紫外線の照射等により硬化させる。ここでこの液晶材料は、配向膜25の配向規制力により配向した状態で硬化することになり、これによりこの工程は、位相差層26を作製する。また続いて保護層27に係る樹脂を塗布した後、紫外線の照射等により硬化し、これにより保護層27を作製する。これによりこのパターンリターダ工程は、従来のパターン位相差フィルムの製造設備を有効に利用して光学フィルム21を生産する。
この実施形態では、このパターンリターダ工程で生産されたシート材が偏光板化工程に搬送され、この偏光板化工程において、偏光板に係る構成が設けられる。図4は、この偏光板化工程を示す図である。この工程は、図4(a)により示すように、基材24の他面側を鹸化処理し、続いて図4(b)により示すように、光学機能層28、基材29を順次配置する。この実施形態では、光学機能層28と同一の材料による接着材であるPVA糊により、鹸化処理された基材24にこれら光学機能層28、基材29が順次接着されて配置され、これにより充分に実績を有する偏光板の製造方法を利用して、光学フィルム21の偏光板に係る構成が作製される。
この実施形態では、この偏光板化工程で生産されたシート材がパネル化工程に搬送され、ここで液晶パネルに配置される。図5は、このパネル化工程を示す図である。この工程は、図5(a)に示すように、基材29に、粘着剤層22、セパレータ23を順次配置した後、配置対象の液晶パネル2の大きさに対応する大きさに切断する。続いて図5(b)に示すように、セパレータ23を剥離して粘着剤層22を露出させ、この粘着剤層22により液晶パネル2に貼り付ける。
以上の構成によれば、透明フィルムによる基材の一方の面に、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層、重合性材料による硬化物からなる保護層を順次設けることにより、この基材の他方の面に、この基材を利用して偏光板に係る構成を設けることができ、これにより基材の使用枚数を低減して構成を簡略化することができる。
〔第2実施形態〕
図6は、本発明の第2実施形態に係る光学フィルムの製造工程を示す図である。この実施形態の光学フィルムは、この図6に示す工程により光配向の手法を適用して配向膜25が作製される。この実施形態では、この配向膜25の作製方法に関する工程が異なる点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。
すなわちこの工程では、図6(a)により示すように、基材24の一方の面に、光配向膜の作製に供する樹脂層41を作製し、続いてマスクを利用して直線偏光の紫外線を照射することにより、右目用ライン及び左目用ラインの一方に対応する領域を露光処理する(図6(b))。また続いて直線偏光による紫外線を全面に照射し、これにより右目用ライン及び左目用ラインの他方に対応する領域を露光処理する(図6(c))。この工程では、この2回の露光処理において、露光に供する紫外線の偏光面を切り替え、これにより光配向の手法を適用して配向膜25を作製する。なおこの配向膜25の作製に供する樹脂層は、例えば分子内にアゾベンゼン骨格を有する化合物及びアゾベンゼン骨格を側鎖として有する重合性モノマー等の光異性化型材料、側鎖にケイ皮酸エステル、クマリン又はキノリンを含む反応性ポリマー等を適用することができる。
この実施形態のように、光配向の手法を適用して配向膜を作製する場合でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第3実施形態〕
この実施形態では、上述の第1実施形態及び第2実施形態における防眩の機能を備えた保護層27に代えて、反射防止の機能を備えた反射防止層により保護層を構成する。この実施形態では、この保護層の構成が異なる点を除いて、第1実施形態又は第2実施形態と同一に構成される。
ここでこの実施形態において、この反射防止層は、モスアイ構造による反射防止フィルムに適用される反射防止層により構成される。ここでモスアイ構造による反射防止フィルムでは、可視光領域の光の波長より短い周期による凸部の繰り返しによる凹凸形状をフィルム表面に作製することにより、入射光に対する屈折率を基板の厚み方向に連続的に変化させ、屈折率の不連続界面を消失させることによって光の反射を防止するものである。
この実施形態では、重合性材料硬化物によりこのモスアイ構造の反射防止層を作製する。より具体的に、この実施形態では、位相差層の上に、紫外線硬化性樹脂を塗布した後、製造用金型に押圧した状態で紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化させ、その後、賦型用金型から剥離させる。これによりこの実施形態では賦型処理により反射防止層を作製する。
なおここでこの反射防止層の作製に供する紫外線硬化性樹脂は、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜に混合したものである。紫外線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂組成物中のモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。
なおこのようなモスアイ構造による反射防止層に代えて、直下の位相差層に比して屈折率の低い重合性材料の硬化物による透明樹脂層により反射防止層を作製するようにしてもよい。なおこのような透明樹脂層は、例えば、ドライ法である蒸着法又はウエット法であるゾルゲル反応による酸化ケイ素(SiOx)膜を適用することができる。また、シリカやフツ化マグネシウム等の無機物、フツ素系樹脂等を含有する塗工液から得られる屈折率1.46以下の塗工膜を用いて形成することができる。
以上の構成によれば、保護層が反射防止層であるようにしても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
この実施形態に係る画像表示装置は、液晶パネルのパネル面に順次、偏光板と1/2波長板との機能を担う光学フィルム、1/4波長板を配置する。これによりこの実施の形態液晶パネルの視野角特性を改善する。
ここでこの光学フィルムは、配向膜25及び関連する構成が異なる点を除いて、上述の対応する実施形態の光学フィルムと同一に構成される。また配向膜は、液晶パネルの長辺に対して斜め45度の方向にライン状の凹凸形状が延長するように、全面に一様に凹凸計上が作製される。またこの配向膜により配向して透過光に1/2波長分の位相差を与えるように位相差層の厚みが設定される。
この実施形態のように、一様な配向により配向膜を作製して1/2波長版として機能させる場合にあっても、上述の実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第5実施形態〕
この実施形態では、保護層に、ハードコート層が適用される。この保護層に関する構成が異なる点を除いて、この実施形態は上述の実施形態と同一に構成される。またハードコート層は、重合性材料による硬化物層により構成され、これにより位相差層の表面に塗工液を塗布して硬化させることにより作製される。
この実施形態のように、保護層にハードコート層を適用するようにしても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更し、組み合わせることができ、さらには種々の従来構成と組み合わせることができる。
すなわち上述の実施形態では、配向膜に係る賦型用樹脂、モスアイ構造に係る賦型用樹脂に紫外線硬化性樹脂を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、紫外線硬化性樹脂以外の各種賦型用樹脂を適用しても良く、配向膜に係る賦型用樹脂については、基材自体を軟化させて賦型用樹脂に適用しても良い。
また上述の実施形態では、液晶パネルの使用を前提とする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、有機ELパネル、プラズマディスプレイパネルの使用を前提とする場合にも広く適用することができる。
1 立体表示装置
2 液晶パネル
3、5 偏光板
4 バックライト
6 パターン位相差フィルム
7、26 位相差層
8 眼鏡
11、28 光学機能層
12、13、14、24、29 基材
15 反射防止層
21 光学フィルム
22 粘着剤層
23 セパレータ
25 配向膜
27 保護層
31 紫外線硬化性樹脂層
32 賦型用金型
41 樹脂層

Claims (6)

  1. 透明フィルムによる第1の基材の一方の面に、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層、前記位相差層を保護する重合性材料による硬化物からなる保護層が順次設けられた
    光学フィルム。
  2. 前記保護層が、反射防止層である
    請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 透明フィルムによる第1の基材の一方の面に、重合性液晶材料硬化物からなる位相差層、前記位相差層を保護する重合性材料による硬化物からなる保護層が順次設けられ、
    前記第1の基材の他方の面に、偏光板として光学的機能を担う光学機能層、第2の基材が順次設けられた
    光学フィルム。
  4. 前記保護層が、反射防止層である
    請求項3に記載の光学フィルム。
  5. 請求項3、又は請求項4に記載の光学フィルムが配置された
    画像表示装置。
  6. 透明フィルムによる第1の基材の一方の面に、重合性液晶材料を塗布して硬化させることにより、透過光に位相差を付与する位相差層を作製する位相差層の作製工程と、
    前記位相差層の上に、重合性材料による樹脂を塗布して硬化させることにより、前記位相差層を保護する保護層を作製する保護層の作製工程とを備える
    光学フィルムの製造方法。
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