JP6175972B2 - 光学フィルム、画像表示装置、光学フィルム用転写体、光学フィルムの製造方法及び光学フィルム用転写体の製造方法 - Google Patents

光学フィルム、画像表示装置、光学フィルム用転写体、光学フィルムの製造方法及び光学フィルム用転写体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、直線偏光板と1/4波長板との積層による円偏光板に関し、この1/4波長板を1/2波長位相差層及び1/4波長位相差層の積層により構成する光学フィルムに関する。
従来、画像表示装置に関して、画像表示パネルのパネル面(視聴者側面)に円偏光板による光学フィルムを配置し、この光学フィルムにより外来光の反射を低減する方法が提案されている。ここでこの光学フィルムは、直線偏光板、1/4波長板の積層により構成され、画像表示パネルのパネル面に向かう外来光を直線偏光板により直線偏光に変換し、続く1/4波長板により円偏光に変換する。ここでこの円偏光による外来光は、画像表示パネルの表面等で反射するものの、この反射の際に偏光面の回転方向が逆転する。その結果、この反射光は、到来時とは逆に、1/4波長板により、直線偏光板で遮光される方向の直線偏光に変換された後、続く直線偏光板により遮光され、その結果、外部への出射が著しく抑制される。
この光学フィルムに関して、特許文献1等には、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層を積層して1/4波長板を構成することにより、正の分散特性による液晶材料を使用して1/4波長板を逆分散特性により機能させる方法が提案されている。なおここで逆分散特性とは、短波長側ほど透過光における位相差が小さい波長分散特性である。
1/2波長位相差層、1/4波長位相差層等は、配向膜の配向規制力により液晶材料を配向させた状態で、この液晶材料を固化(硬化)させることにより作製することができる。より具体的に、この種の位相差層は、重合性液晶モノマーを配向膜上に積層した後、相転移点まで昇温し、その後紫外線照射等より重合させて液晶の配向状態を固定することにより作製することができる。また配向膜は、例えば賦型用金型を使用した賦型処理により賦型用金型に作製された微細なライン状凹凸形状を転写して作製することができ、またいわゆる光配向の手法によっても作製することができる。
ところで1/2波長位相差層、1/4波長位相差層をそれぞれ個別に作製した後、接着層により貼り合わせることにより、1/2波長位相差層、1/4波長位相差層の積層体により1/4波長板を作製することができると考えられる。またこの1/2波長位相差層、1/4波長位相差層の積層体を転写法により直線偏光板と一体化することにより、全体の厚みを薄くすることができると考えられる。なお転写法とは、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作製した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。
このようにして作製する1/2波長位相差層、1/4波長位相差層の積層体を使用した円偏光板においては、視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することが求められる。
特開平10−68816号公報 特開2000−284126号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、1/2波長位相差層、1/4波長位相差層の積層体を使用した円偏光板において、視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上する。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、ポジティブCプレート層を間に挟んで接着層により1/2波長位相差層、1/4波長位相差層を積層することにより視野角特性を向上し、さらにこの接着層の1/2波長位相差層側にポジティブCプレート層を設けることにより、反射輝度を低減し、色味(色座標)のばらつきを低減するとの着想に至り、本発明を完成するに至った。
(1) 1/4波長板、直線偏光板を順次積層した光学フィルムにおいて、
前記1/4波長板は、少なくとも、
1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層と、ポジティブCプレート層との積層体と、
1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層とを備え、
前記ポジティブCプレート層と前記1/4波長位相差層とが接着層により貼り合わされて、前記直線偏光板側より、前記1/2波長位相差層、前記ポジティブCプレート層、前記1/4波長位相差層が設けられた。
(1)によれば、ポジティブCプレート層を間に挟んで接着層により1/2波長位相差層、1/4波長位相差層が積層され、これにより視野角特性を向上して全体の厚みを薄くすることができる。またポジティブCプレート層が接着層の1/2波長位相差層側に設けられることにより、これとは逆側に配置する場合等に比して反射輝度を低減し、色味(色座標)のばらつきを低減することができる。これらにより視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
(2) (1)において、
前記直線偏光板の前記1/4波長板とは逆側面に、反射防止コート層及び又はハードコート層が設けられた。
(2)によれば、反射防止コート層及び又はハードコート層が設けられてなる光学フィルムに関して、全体の厚みを薄くしつつ、視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
(3) (1)又は(2)に記載の光学フィルムを粘着層により画像表示パネル面に配置した画像表示装置。
(3)によれば、視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上した光学フィルムにより反射防止を図ることができる。
(4) 支持体基材と、転写層とを備えた光学フィルム用転写体であって、
前記転写層は、前記支持体基材側より、
1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する前記1/4波長位相差層と、
接着剤による接着層と、
ポジティブCプレート層と、
1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層とが順次設けられており、
前記接着層により前記1/4波長位相差層と、前記ポジティブCプレート層及び前記1/2波長位相差層の積層体とが貼り合わされた。
(4)によれば、ポジティブCプレート層を間に挟んで接着層により1/2波長位相差層、1/4波長位相差層が積層され、これにより視野角特性を向上して全体の厚みを薄くすることができる。またポジティブCプレート層が接着層の1/2波長位相差層側に設けられることにより、これとは逆側に配置する場合等に比して反射輝度を低減し、色味(色座標)のばらつきを低減することができる。これらにより視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
(5) (4)において、
前記転写層は、
前記1/2波長位相差層の前記接着層とは逆側面に、前記1/2波長位相差層用配向膜が設けられた。
(5)によれば、1/2波長位相差層用配向膜を保護層として機能させて1/2波長位相差層の損傷を有効に回避することができる。
(6) (4)又は(5)において、
前記転写層は、
前記1/4波長位相差層の前記接着層とは逆側面に、前記1/4波長位相差層用配向膜が設けられた。
(6)によれば、1/4波長位相差層用配向膜を保護層として機能させて1/4波長位相差層の損傷を有効に回避することができる。
(7) 光学フィルム用転写体を作製する光学フィルム用転写体作製工程と、
前記光学フィルム用転写体を直線偏光板と貼り合せて光学フィルム用転写体と直線偏光板の積層体を作製する直線偏光板に係る貼り合せ工程と、
光学フィルム用転写体と直線偏光板の積層体から前記光学フィルム用転写体の支持体基材を剥離して粘着層、セパレータフィルムを順次配置する支持体基材の剥離工程とを備え、
前記光学フィルム用転写体作製工程は、
前記支持体基材上に、1/4波長位相差層に係る1/4波長位相差層用配向膜と、前記1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する前記1/4波長位相差層とを順次作製して1/4波長位相差層側の積層体を作製する1/4波長位相差層の作製工程と、
1/2波長位相差層側の基材上に、1/2波長位相差層に係る1/2波長位相差層用配向膜と、1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する前記1/2波長位相差層と、ポジティブCプレート層とを順次作製して1/2波長位相差層側の積層体を作製する1/2波長位相差層の作製工程と、
前記1/4波長位相差層とポジティブCプレート層とを接着層により貼り合せて、前記光学フィルム用転写体を作製する光学フィルム用転写体に係る貼り合せ工程とを備える。
(7)によれば、ポジティブCプレート層を間に挟んで接着層により1/2波長位相差層、1/4波長位相差層が積層され、これにより視野角特性を向上して全体の厚みを薄くすることができる。またポジティブCプレート層が接着層の1/2波長位相差層側に設けられることにより、これとは逆側に配置する場合等に比して反射輝度を低減し、色味(色座標)のばらつきを低減することができる。これらにより視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
(8) 支持体基材上に、1/4波長位相差層に係る1/4波長位相差層用配向膜と、前記1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する前記1/4波長位相差層とを順次作製して1/4波長位相差層側の積層体を作製する1/4波長位相差層の作製工程と、
1/2波長位相差層側の基材上に、1/2波長位相差層に係る1/2波長位相差層用配向膜と、前記1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する前記1/2波長位相差層と、ポジティブCプレート層とを順次作製して1/2波長位相差層側の積層体を作製する1/2波長位相差層の作製工程と、
前記1/4波長位相差層とポジティブCプレート層とを接着層により貼り合せて、1/4波長板を作製する1/4波長板に係る貼り合せ工程と、
前記1/4波長板から、前記1/2波長位相差層側の基材、若しくは前記1/2波長位相差層側の基材及び前記1/2波長位相差層用配向膜の積層体を剥離して光学フィルム用転写体を作製する剥離工程とを備える
光学フィルム用転写体の製造方法。
(8)によれば、ポジティブCプレート層を間に挟んで接着層により1/2波長位相差層、1/4波長位相差層が積層され、これにより視野角特性を向上して全体の厚みを薄くすることができる。またポジティブCプレート層が接着層の1/2波長位相差層側に設けられることにより、これとは逆側に配置する場合等に比して反射輝度を低減し、色味(色座標)のばらつきを低減することができる。これらにより視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
本発明は、1/2波長位相差層、1/4波長位相差層の積層体を使用した円偏光板において、視野角特性、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す断面図である。 図1の画像表示装置に適用される光学フィルムを示す断面図である。 図2の光学フィルムの説明に供する図である。 図3の光学フィルムに係る転写フィルムを示す断面図である。 図4の転写フィルムの製造工程の説明に供する図である。 図5の転写フィルムによる光学フィルムの製造工程の説明に供する図である。 図5の続きの工程の説明に供する図である。 反射輝度のシミュレーション結果を示す図である。 反射輝度のばらつきのシミュレーション結果を示す図である。 色ばらつきのシミュレーション結果を示す図である。 図8の総合の特性を示す図である。 シミュレーションに供した構成の説明に供する図である。
〔第1実施形態〕
〔光学フィルム及び画像表示装置〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示装置を示す図である。この画像表示装置11は、画像表示パネル12のパネル面(視聴者側面)に、光学フィルム13が配置される。ここで画像表示パネル12は、例えば有機ELパネルであり、所望のカラー画像を表示する。なお画像表示パネル12にあっては、有機ELパネルに限らず、液晶表示パネル等、種々の画像表示パネルを広く適用することができる。
図2は、光学フィルム13を示す断面図である。光学フィルム13は、円偏光板の機能により画像表示パネル12に到来する外来光の反射を抑圧する光学フィルムである。このため光学フィルム13は、直線偏光板15、1/4波長板16を積層して構成される。光学フィルム13は、セパレータフィルムを剥離して感圧接着剤による粘着層14を露出させた後、この粘着層14により、画像表示パネル12のパネル面に貼り付けられて保持される。なお感圧接着剤に代えて他の粘着剤により光学フィルム13を配置しても良く、さらには接着剤による接着層により貼り付けてもよい。
また直線偏光板15及び1/4波長板16は、接着層17を介して一体化される。ここで接着層17は、実用上十分な密着力を確保することができればよく、例えば紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の接着剤を広く適用することができるものの、全体の厚みを薄くする観点から、また接着層17を原因とする1/2波長位相差層19のリタデーションドロップを有効に回避する観点から、紫外線硬化性樹脂を適用することが好ましく、この場合は厚み1μm程度により作製することができる。また接着層17に代えて、粘着層を適用してもよい。
1/4波長板16は、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層18と、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層19とを接着層20により貼合した積層体により構成される。これにより光学フィルム13は、カラー画像の表示に供する広い波長帯域で十分に外来光の反射を抑圧する。
より具体的に、1/4波長板16は、画像表示パネル12側から、1/4波長位相差層18の作製に供する1/4波長位相差層用配向膜22、1/4波長位相差層18、接着層20、ポジティブCプレート層9、1/2波長位相差層19、1/2波長位相差層19の作製に供する1/2波長位相差層用配向膜23が順次設けられる。これにより1/4波長板16は、1/4波長位相差層用配向膜22及び1/2波長位相差層用配向膜23を保護層として機能させて1/4波長位相差層18及び1/2波長位相差層19の傷つきを低減する。
これらにより画像表示装置11では、画像表示パネル12の表示画面側より、順次、1/4波長位相差層18、1/2波長位相差層19、直線偏光板15が配置され、図3に示すように、矢印により示す直線偏光板15の吸収軸に対して、1/2波長位相差層19及び1/4波長位相差層18の遅相軸(それぞれ矢印により示す)が、それぞれ反時計回りに15度、73度の角度を成すように配置される。
1/4波長位相差層用配向膜22及び1/2波長位相差層用配向膜23は、表面に微細なライン状凹凸形状を作製して形成され、この微細なライン状凹凸形状による配向規制力により1/4波長位相差層18に係る液晶材料を配向させる。なお1/4波長位相差層用配向膜22は、十点平均粗さ(Rz)が、10nm以上、45nm以下であり、またさらに平均面粗さ(Ra)が、1nm以上、4nm以下である。これにより1/4波長位相差層用配向膜22及び1/2波長位相差層用配向膜23は、対応する1/4波長位相差層18との間で十分な密着強度を確保して、いわゆる黒輝度に係る1/4波長位相差層18及び1/2波長位相差層19のばらつきを十分に小さくすることができる。
この実施形態において、1/4波長位相差層用配向膜22及び1/2波長位相差層用配向膜23は、微細な凹凸形状の賦型に供する賦型用樹脂層が形成された後、賦型処理によりこの賦型樹脂層の表面に微細なライン状凹凸形状を作製して形成される。この実施形態ではこの賦型用樹脂に紫外線硬化性樹脂が適用されて、アクリル系の紫外線硬化性樹脂が使用されるものの、これに限らず賦型処理に供する各種の樹脂を広く適用することができる。
また1/4波長位相差層用配向膜22及び1/2波長位相差層用配向膜23に係る微細な凹凸形状は、一方向に延長するライン状(線)の凹凸形状により形成され、この一方向に延長する方向が直線偏光板15の透過軸に対して反時計回りにそれぞれ15度及び73度の角度を成す方向となるように作製される。
1/4波長位相差層18及び1/2波長位相差層19は、対応する配向膜22、23の配向規制力により屈折率異方性を保持した状態で固化(硬化)された液晶材料により形成される。より具体的に1/4波長位相差層18及び1/2波長位相差層19は、重合性液晶モノマーを配向膜22、23上に積層した後、相転移点まで昇温し、その後、紫外線照射より重合性液晶モノマーを重合させて液晶の配向状態を固定することにより作製される。1/4波長位相差層18及び1/2波長位相差層19は、この種の光学フィルムに適用可能な各種の液晶材料を広く適用することができるものの、この実施形態では、同一の材料が適用される。より具体的に、1/4波長位相差層18及び1/2波長位相差層19は、例えば、下記化学式(1)〜(13)に表される化合物等が用いられる。
Figure 0006175972
接着層20は、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂剤等、各種の接着剤を広く適用することができるものの、全体の厚みを薄くし、さらにリタデーションドロップを低減する観点から、紫外線硬化性樹脂を適用することが好ましく、この場合は厚み1μm程度により作製することができる。この実施形態では、配向膜の作製に適用した紫外線硬化性樹脂を適用する。
直線偏光板15は、TAC(トリアセチルセルロース)等の透明フィルムからなる基材15Aの下面側が鹸化処理された後、光学機能層15Bが配置される。なお基材15Aは、これに代えてポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体等のアクリル樹脂等の樹脂、ソーダ硝子、カリ硝子、鉛硝子、石英硝子等の硝子等を適用することができる。
光学機能層15Bは、直線偏光板としての光学的機能を担う部位であり、例えばポリビニルアルコール(PVA)によるフィルム材に、ヨウ素化合物分子を吸着配向させて作製される。
しかして光学フィルム13においては、1/4波長位相差層18と1/2波長位相差層19とを接着層20により貼合した積層体により1/4波長板16を構成することにより、それぞれ別工程により作製された1/4波長位相差層18と1/2波長位相差層19とを使用して作製することができ、これにより順次、配向膜、位相差層を積層して作製する場合のはじき、密着力不足を有効に回避して作製することができ、その結果、安定かつ高い信頼性により作製することができる。
なお光学フィルム13においては、直線偏光板15に設けられる基材15Aの光学機能層15Bとは逆側面に、必要に応じて反射防止コート層、ハードコート層、反射防止コート層及びハードコート層の積層体等の各種機能層10が設けられる。
〔ポジティブCプレート層〕
光学フィルム13においては、このように1/4波長位相差層18と1/2波長位相差層19との積層体による1/4波長板16を直線偏光板15と積層するようにして、ポジティブCプレート層9が1/4波長位相差層18と1/2波長位相差層19との間に配置される。ここでポジティブCプレート層9は、厚み方向位相差が制御されてポジティブCプレートとして機能する光学機能層である。またポジティブCプレートは、面内方向の屈折率をnx、ny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率をnzとおいて、nx=ny<nzにより表される。このポジティブCプレート層9により光学フィルム13は、視野角特性を向上することができる。より具体的に、光学フィルム13は、斜め方向に係る光学特性を正面方向の光学特性に近づけることができ、その結果、斜め方向における反射率を正面方向の反射率に近づけて視野角特性を向上することができる。
さらにこの実施形態において、ポジティブCプレート層9は、接着層20の1/2波長位相差層19側に設けられ、これにより他の箇所に配置する場合に比して、反射輝度を低減し、さらに色座標のバラツキを小さくするように構成される。これらにより光学フィルム13は、色味等の光学特性を一段と向上することができる。
なおポジティブCプレート層9は、1/2波長位相差層19の上に、塗工液を塗布して乾燥硬化することにより作製される。またこの塗工液にあっては、例えばメルク社製液晶材料であるRMM28等のポジティブCプレートに適用可能な液晶材料を溶剤により調整して作製することができる。なおポジティブCプレート層9は、1/2波長位相差層19の上に、ポジティブCプレート用の配向膜を作製した後、ポジティブCプレート用の塗工液を塗工して乾燥硬化することにより作製することもできる。
〔転写体〕
光学フィルム13は、接着層17により1/4波長板16、直線偏光板15が一体化され、この一体化に係る一連の処理に転写法が適用される。これによりこの実施形態では、被転写基材は、直線偏光板15であり、転写に供する層(転写層)は、1/4波長位相差層用配向膜22、1/4波長位相差層18、接着層20、ポジティブCプレート層9、1/2波長位相差層19、1/2波長位相差層用配向膜23の積層体である。
図4は、この転写体である転写フィルム21の構成を示す図である。転写フィルム21は、支持体基材25上に、1/4波長位相差層用配向膜22、1/4波長位相差層18、接着層20、ポジティブCプレート層9、1/2波長位相差層用配向膜23、基材24が設けられる。
ここで支持体基材25は、転写層を剥離可能に担持し、転写層を被転写基材上に接着、積層した後は、適宜時機に剥離、除去に供される基材である。この実施形態では、透明フィルム材であるPET(Polyethylene terephthalate)フィルムが適用される。なおPETフィルムは、必要に応じてコロナ処理され、これにより密着力が適切に設定される。なお支持体基材25は、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンアフタレート等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂等の樹脂からなる樹脂性フィルム材を適用してもよい。
なお転写層との剥離性が不十分な場合は、支持体基材25には、転写層側に、剥離を促進する離型層を設ける。ここで離型層は、相対的に、支持体基材25との密着性は高く(剥離性は低く)、転写層との密着性は低い(剥離性は高い)材料を適用することができる。この実施形態では、転写層の最下層が紫外線硬化性樹脂による1/4波長位相差層用配向膜22であることにより、上述の支持体基材25に対して、例えばシリコン樹脂(有機珪素系高分子化合物)、弗素系樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、又はこれら樹脂と適宜の他の樹脂(アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂等)との混合物が用いられる。
因みに、離型層による剥離性が不十分な場合、支持体基材25と離型層との間に、剥離層を設け、この剥離層により離型層による剥離性を補うようにしてもよい。なお剥離層は、相対的に、支持体フィルムとの密着性が低く(剥離性は高く)、剥離層との密着性が高い(剥離性は低い)材料を適用することができる。より具体的には、この実施形態において、剥離層には、アクリル樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、又は以上の中から選択した2種以上の混合物、或いは以上のなかから選択した1種以上とその他の樹脂との混合物を適用することができる。
基材24は、転写層(この場合は、1/2波長位相差層19)を剥離可能に担持し、転写時等の適宜時機に剥離、除去に供される基材である。この実施形態では、支持体基材25と同一に構成される。また基材24においても、下層の1/2波長位相差層用配向膜23との間の密着力を適切に設定するために、必要に応じてコロナ処理して密着力が向上される。
〔製造工程〕
図5は、転写フィルム21の製造工程の説明に供する図である。この製造工程は、基材24に1/2波長位相差層用配向膜23、1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9を作製する(図5(A))。すなわち基材24を供給リールから引き出し、ダイ等により紫外線硬化性樹脂の塗工液を塗工した後、乾燥炉により乾燥させる。なおこの塗工液の塗工にあっては、ダイによる場合に限らず、種々の手法を適用することができる。続いてこの製造工程は、1/2波長位相差層用配向膜23に係るライン状凹凸形状が周側面に形成された賦型用金型であるロール版34に対して、紫外線硬化性樹脂が塗工された基材24を加圧ローラにより押圧し、高圧水銀燈からなる紫外線照射装置による紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂を硬化させる。これにより製造工程は、ロール版の周側面に形成された凹凸形状を基材24に転写する。その後、剥離ローラによりロール版から硬化した紫外線硬化性樹脂と共に基材24を剥離し、ダイ等により液晶材料の塗工液を塗工する。またその後、乾燥炉により乾燥させた後、紫外線照射装置による紫外線の照射により液晶材料を硬化させ、巻き取りリールに巻き取る。またさらにポジティブCプレート層9に係る塗工液を塗布した後、乾燥硬化し、これによりポジティブCプレート層9を作製する。この一連の処理により基材24の上に、1/2波長位相差層用配向膜23、1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9を形成する。
続いてこの製造工程は、基材25に、1/4波長位相差層用配向膜22、1/4波長位相差層18を作製する(図5(B))。すなわちこの製造鄭は、同様に、基材25を供給リールから引き出し、ダイ等により紫外線硬化性樹脂の塗工液を塗工した後、乾燥炉により乾燥させ、ロール版により1/4波長位相差層用配向膜22を作製する。またその後、液晶材料を塗工して乾燥させた後、液晶材料を硬化させて、巻き取りリールに巻き取り、これにより基材25の上に、1/4波長位相差層用配向膜22、1/4波長位相差層18を形成する。
製造工程は、透過光によりそれぞれ1/2波長位相差層19、1/4波長位相差層18の光学特性を検査した後、接着層20によりポジティブCプレート層9、1/4波長位相差層18を貼合わせ、これにより転写フィルム21を作製する(図5(C))。すなわちこの製造工程は、巻き取りリールから基材24、1/2波長位相差層用配向膜23、1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9の積層体を引き出し、ダイ等により接着剤である紫外線硬化性樹脂を塗工した後、乾燥炉により乾燥させ、巻き取りリールから引き出した基材25、1/4波長位相差層用配向膜22、1/4波長位相差層18の積層体と積層する。その後、ローラにより挟持して密着させた後、紫外線照射装置により紫外線を照射して塗工した紫外線硬化性樹脂を硬化させた後、巻き取りリールに巻き取る。
なおこの実施形態のように、1/2波長位相差層19、1/4波長位相差層18をそれぞれ個別に作製して一体化する場合には、1/2波長位相差層19、1/4波長位相差層18の光学特性をそれぞれ検査することができる。これにより品質を向上し、これによっても安定に光学フィルム13を生産することができる。
図6は、続く光学フィルム13の製造工程の説明に供する図である。この製造工程は、転写フィルム21から基材24を剥離させた後(図6(A))、接着層17を介して直線偏光板15に貼り付け(図6(B))、これにより光学フィルム13を作製する。なおこの基材24を剥離する工程は、光学フィルム13の製造工程に設けるようにしても良く、転写フィルム21の製造工程に設けるようにしてもよい。
続いてこの工程は、図7に示すように、光学フィルム13から支持体基材25を剥離させた後(図7(A))、粘着層14、セパレータフィルムを配置し、所望の大きさに切断して光学フィルム13を作製する。続く画像表示装置11の製造工程では、最終工程において、セパレータフィルムを剥離して粘着層14を露出させ、粘着層14を介して画像表示パネル12のパネル面に光学フィルム13を貼り付ける(図7(B))。なお支持体基材25を剥離する処理を画像表示装置の製造工程で実行してもよい。
〔シミュレーション結果〕
図8〜図11は、光学フィルム13のシミュレーション結果を示す図表である。このシミュレーションは、ポジティブCプレート層9の位置による光学特性の相違を検討するものである。図8は、光学フィルム13の表面の鉛直方向(正面方向)を0度に設定して、この鉛直方向に対して60度の斜め方向について、この鉛直方向を中心軸にして一定の角間隔で設定した計測箇所で反射光による輝度を計測してその平均値を求めたものである。なお輝度は、正面方向からの入射光量を値1に正規化して示す相対的な光量である。また図9は、図8による計測結果の3σであり、ばらつきを示すものである。また図10は、図8との同一の計測手法により色度におけるx座標値及びy座標値のばらつきを3σにより示すものであり、図11は、この図10におけるx座標値及びy座標値のばらつきをまとめた総合のばらつきである。
なおこの図8〜図11におけるA、B、C、Dは、それぞれ図12(A)、(B)、(C)、(D)により示す積層体により1/4波長板を構成した場合である。これら図12(A)、(B)、(C)、(D)においては、接着層20に代えてガラスを配置したものであり、図12(A)は、1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9、1/4波長位相差層18を直接積層した構成である。また図12(B)は、1/4波長位相差層18側にポジティブCプレート層9を配置した構成であり、図12(C)は、上述の実施形態に対応する構成であり、1/2波長位相差層19側にポジティブCプレート層9を配置した構成である。また図12(D)は、ポジティブCプレート層9の両側に接着層20を配置した構成である。
ここで波長分散は、1/2波長位相差層19、1/4波長位相差層18をRe(450nm)/Re(550nm)=1.096、Re(650nm)/Re(550nm)=0.952に設定し、ポジティブCプレート層9をRth(450nm)/Rth(550nm)=1.075、Rth(650nm)/Rth(550nm)=0.956に設定した。また屈折率は、1/2波長位相差層19、1/4波長位相差層18を、波長450nmでny=1.518、nx=1.655、波長550nmでny=1.514、nx=1.639、波長650nmでny=1.511、nx=1.630に設定し、ポジティブCプレート層9を、波長450nmでnx=1.5341、ny=1.5341、nz=1.6549、波長550nmでnx=1.5269、ny=1.5269、nz=1.6393、波長650nmでnx=1.5228、ny=1.5228、nz=1.6303に設定した。また1/2波長位相差層19、1/4波長位相差層18のリタデーション値をそれぞれ240nm、120nmとし、ポジティブCプレート層9のリタデーション値Rthを−80nmとし、ガラスを厚み50μmとした。なおシミュレーションは、SHINTECH製 LCD MASTERにより行った、
これらのシミュレーション結果によれば、1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9、1/4波長位相差層18を直接積層した場合に、最も反射輝度、色ばらつきが小さくなる。しかしながらこのように直接、1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9、1/4波長位相差層18を積層する場合には、各層の塗工液を塗布する際の塗工液のはじき、各層間の密着力不足等の種々の問題が発生し、これにより安定にかつ高い信頼性により光学フィルムを作製することが困難になる。
接着層により1/2波長位相差層19、ポジティブCプレート層9、1/4波長位相差層18を積層する場合には、このような問題点を有効に回避して、安定かつ高い信頼性により光学フィルムを作製することができる。しかしてこのように接着層を設ける場合の構成である(B)、(C)、(D)の中では、この実施の形態に対応する(C)において、最も反射輝度を低減することができ、また色バラツキを低減できることが判る。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々変更することができる。
すなわち上述の実施形態では、転写層に1/4波長位相差用配向膜、1/2位相差用配向膜を含ませる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1/4波長位相差用配向膜及び又は1/2位相差用配向膜を基材と一体に剥離するようにして転写層に含めないようにしてもよい。
また上述の実施形態では、賦型処理により1/4波長位相差用配向膜、1/2位相差用配向膜を作製する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、光配向膜によりこれら1/4波長位相差用配向膜、1/2位相差用配向膜を作製する場合にも広く適用することができる。
9 ポジティブCプレート層
11、71 画像表示装置
12 画像表示パネル
13、73 光学フィルム
14 粘着層
15 直線偏光板
15A、24、25 基材
17、20 接着層
21 転写フィルム
23 1/2波長位相差層用配向膜(配向膜)
19 1/2波長位相差層
22 1/4波長位相差層用配向膜(配向膜)
18 1/4波長位相差層
16 1/4波長板
15B 光学機能層

Claims (8)

  1. 1/4波長板、直線偏光板を順次積層した光学フィルムにおいて、
    前記1/4波長板は、少なくとも、
    1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層と、前記1/2波長位相差層に一体に積層されたポジティブCプレート層との積層体と、
    1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する1/4波長位相差層と
    前記ポジティブCプレート層と前記1/4波長位相差層とを貼り合わせる接着剤による接着層と、
    を備え、
    記直線偏光板側より、前記1/2波長位相差層、前記ポジティブCプレート層、前記接着層、前記1/4波長位相差層の順に積層されて設けられた
    光学フィルム。
  2. 前記直線偏光板の前記1/4波長板とは逆側面に、反射防止コート層及び又はハードコート層が設けられた
    請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の光学フィルムを粘着層により画像表示パネル面に配置した画像表示装置。
  4. 支持体基材と、転写層とを備えた光学フィルム用転写体であって、
    前記転写層は
    1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する前記1/4波長位相差層と、
    接着剤による接着層と、
    ポジティブCプレート層と、
    1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する1/2波長位相差層と
    を備え、
    前記ポジティブCプレート層は、前記1/2波長位相差層に一体に積層され、
    前記接着層により前記1/4波長位相差層と、前記ポジティブCプレート層及び前記1/2波長位相差層の積層体とが貼り合わされ
    前記転写層は、前記支持体基材側より、前記1/4波長位相差層、前記接着層、前記ポジティブCプレート層、前記1/2波長位相差層の順に積層されている
    光学フィルム用転写体。
  5. 前記転写層は、
    前記1/2波長位相差層の前記接着層とは逆側面に、前記1/2波長位相差層用配向膜が設けられた
    請求項4に記載の光学フィルム用転写体。
  6. 前記転写層は、
    前記1/4波長位相差層の前記接着層とは逆側面に、前記1/4波長位相差層用配向膜が設けられた
    請求項4又は請求項5に記載の光学フィルム用転写体。
  7. 光学フィルム用転写体を作製する光学フィルム用転写体作製工程と、
    前記光学フィルム用転写体を直線偏光板と貼り合せて光学フィルム用転写体と直線偏光板の積層体を作製する直線偏光板に係る貼り合せ工程と、
    光学フィルム用転写体と直線偏光板の積層体から前記光学フィルム用転写体の支持体基材を剥離して粘着層、セパレータフィルムを順次配置する支持体基材の剥離工程とを備え、
    前記光学フィルム用転写体作製工程は、
    前記支持体基材上に、1/4波長位相差層に係る1/4波長位相差層用配向膜と、前記1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する前記1/4波長位相差層とを順次作製して1/4波長位相差層側の積層体を作製する1/4波長位相差層の作製工程と、
    1/2波長位相差層側の基材上に、1/2波長位相差層に係る1/2波長位相差層用配向膜と、1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する前記1/2波長位相差層と、ポジティブCプレート層とを順次作製して1/2波長位相差層側の積層体を作製する1/2波長位相差層の作製工程と、
    前記1/4波長位相差層とポジティブCプレート層とを接着層により貼り合せて、前記光学フィルム用転写体を作製する光学フィルム用転写体に係る貼り合せ工程と
    を備え
    前記1/2波長位相差層の作製工程では、前記1/2波長位相差層の上に直接前記ポジティブCプレート用の液晶材料を含む塗工液を塗付して硬化させて前記ポジティブCプレート層を形成する、又は、前記1/2波長位相差層の上にポジティブCプレート用配向膜を作製し、前記ポジティブCプレート用の塗工液を塗付して硬化させて前記ポジティブCプレート層を形成する
    光学フィルムの製造方法。
  8. 支持体基材上に、1/4波長位相差層に係る1/4波長位相差層用配向膜と、前記1/4波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/4波長分の位相差を付与する前記1/4波長位相差層とを順次作製して1/4波長位相差層側の積層体を作製する1/4波長位相差層の作製工程と、
    1/2波長位相差層側の基材上に、1/2波長位相差層に係る1/2波長位相差層用配向膜と、前記1/2波長位相差層用配向膜の配向規制力により配向した液晶材料により形成され、透過光に1/2波長分の位相差を付与する前記1/2波長位相差層と、ポジティブCプレート層とを順次作製して1/2波長位相差層側の積層体を作製する1/2波長位相差層の作製工程と、
    前記1/4波長位相差層とポジティブCプレート層とを接着層により貼り合せて、1/4波長板を作製する1/4波長板に係る貼り合せ工程と、
    前記1/4波長板から、前記1/2波長位相差層側の基材、若しくは前記1/2波長位相差層側の基材及び前記1/2波長位相差層用配向膜の積層体を剥離して光学フィルム用転写体を作製する剥離工程と
    を備え
    前記1/2波長位相差層の作製工程では、前記1/2波長位相差層の上に直接前記ポジティブCプレート用の液晶材料を含む塗工液を塗付して硬化させて前記ポジティブCプレート層を形成する、又は、前記1/2波長位相差層の上にポジティブCプレート用配向膜を作製し、前記ポジティブCプレート用の塗工液を塗付して硬化させて前記ポジティブCプレート層を形成する
    光学フィルム用転写体の製造方法。
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