JP2011068437A - エレベータ装置のリニューアル方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータが停止する期間をできるだけ短くするエレベータ装置のリニューアル方法を提供する。
【解決手段】油圧式エレベータ装置をロープ式エレベータ装置にリニューアルする方法であって、昇降路1内上部にリニューアル後のロープ式エレベータ装置を制御する新設制御装置11を設置し、伝送線15の上端部と接続して伝送線15により既設制御装置12との間でデータ伝送を可能とし、乗りかご16の現在位置を検出する昇降路スイッチ13からスイッチ信号を入力可能とする。油圧ジャッキ17により乗りかご16が昇降駆動され、昇降路スイッチ13の動作信号が新設制御装置11へ入力されると、スイッチ信号データを伝送線15により既設制御装置12に送信し、既設制御装置12により油圧式エレベータ装置として運行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧式のエレベータ装置をロープ式のエレベータ装置にリニューアルする、エレベータ装置のリニューアル方法に関する。
高度経済成長を皮切りに日本における建物の建設市場は需要とともに成長を続けている。この中で時間とともに建物及びエレベータの老朽化は避けられず、安全と快適性を求めて、エレベータのリニューアル市場は拡大しつつある。新規に建設された建物に据付られるエレベータは、昇降路の建設、昇降路内のレールや機器の敷設、機械室への巻き上げ機、制御装置の設置等のエレベータのすべての構成機器の据付、設置工事を実施し、お客様より新規設置としての費用が発生している。
これに対してリニューアルでは、既設稼動しているエレベータに対しての機器交換や、工事内容により、発生する費用が異なり、お客様側でのリニューアルメニューの選択が、費用と工期により決定される特徴がある。このため、リニューアルのメニューとして、費用と工事期間によって、求めるべき快適性や利便性が求められるかが重要である。
そうした段階的な要求に対してリニューアルメニューがラインナップされており、既存の機器を全て撤去して新規エレベータを設置するもの、既設の巻き上げ機を使用し、制御装置を新規交換するもの、制御装置の制御系を新規交換するもの、かご、乗場の意匠品のみを新規交換するもの、等がある。
リニューアル機種は年代順にリレー制御によるエレベータ機種からインバータ制御が最初に始めた頃の機種へと展開が進むが、この中で既設の機器撤去に時間を要する機種が油圧エレベータである。油圧エレベータは油にポンプで圧力を加え、この力でジャッキのプランジヤーを押し上げ、ロープを介してしてかごを昇降させるものである。油圧エレベータのリニューアルに当っては、一般的に昇降路機器、用品、かごを全撤去して、ロープ式エレベータにリニューアルすることが多く行われている(例えば、特許文献1参照)。
この場合、かごやガイドレールを解体するため、昇降路内にスペースが確保でき、機器の搬出や据付が容易に行なえる。しかし、この中で長大なプランジャーを有する油圧ジャッキは、分割切断し昇降路からホールに搬出しなければならず、最も時間と労力を必要とする作業である。
特開2006−347727号公報
前記プランジャー撤去作業やガイドレール新規敷設等の作業は、油圧エレベータを完全停止したうえで行う作業である。このため、工事期間中はエレベータを利用することができず、エレベータ利用者の日常生活に支障をきたすことがある。すなわち、新規設置の工事と異なり、長年生活の一部として使用してきた建物での交通手段がなくなることは、たとえ短期間のものでも利用者に与える不便性は大きい。また、規模の小さいテナントビル等ではエレベータ規模も小さいため、リニューアルに必要な機器を一時仮置きして交換作業を行うことが難しく、効率良く行うことの妨げとなる場合もある。また、このような小規模エレベータでは、機械室も小さく、乗場スペ−スもないため用品を置くことは安全上も好ましくない。
本発明の目的は、リニューアル工事に伴ってエレベータの運転が停止する期間をできるだけ短くすることができるエレベータ装置のリニューアル方法を提供することにある。
本発明によるエレベータ装置のリニューアル方法は、昇降路内に通じる下部機械室に、この昇降路内に設けられた乗りかごを油圧ジャッキにより各階床へ昇降させる油圧駆動装置が設けられ、前記各階床には、各乗場呼びが入力可能で、乗場到着情報を表示可能な乗場制御装置がそれぞれ設けられ、前記昇降路内の前記乗りかごの昇降軌跡上には、前記乗りかごの昇降路内における現在位置を検出する昇降路スイッチが配置され、前記下部機械室には、この下部機械室から前記各階床に向って立ち上がる伝送線により前記各乗場制御装置と接続して、各乗場制御装置との間でデータ伝送を行い、かつ前記乗りかごとも接続して乗りかごからの情報も入力可能な既設制御装置が設けられた油圧エレベータ装置を、ロープ式エレベータにリニューアルする方法であって、前記昇降路内上部の前記乗りかごの昇降に干渉しない位置に、リニューアル後のロープエレベータ装置を制御する新設制御装置を設置し、前記伝送線の上端部と接続して、この伝送線により前記既設制御装置との間でデータ伝送を可能とし、また、前記昇降路スイッチとも接続して、そのスイッチ信号を入力可能とし、前記油圧駆動装置により前記乗りかごが昇降駆動され、前記昇降路スイッチが動作してそのスイッチ信号が新設制御装置へ入力されると、新設制御装置から、このスイッチ信号に関する情報を前記伝送線により前記既設制御装置に送信し、この既設制御装置により、前記新設制御装置から受信されるスイッチ信号に関する情報、前記各乗場制御装置及び乗りかごからの情報を用いて、油圧エレベータ装置として運行させることを特徴とする。
本発明では、前記油圧エレベータ装置としての運行時には、前記新設制御装置に対して、昇降路スイッチの検出及びそのスイッチ情報の伝送に関する装置部分への電源のみを供給する。
また、本発明では、前記新設制御装置は、前記伝送線による現状の伝送状態と過去の伝送エラーの発生状況の履歴からデータ送受信精度をチェックして、システムを起動してもよいかの判断を行い、システム起動可であれば、伝送装置内にセットされたデータが昇降路スイッチオペレーション起動を示すものかを判別し、これら両条件の成立により昇降路スイッチ制御処理へ移行する。
さらに、本発明では、前記新設制御装置と既設制御装置との間に制御線が設けられており、前記新設制御装置は昇降路スイッチ信号の整合性が得られない場合、及び伝送線の異常発生の、少なくとも一方が生じた場合、前記信号線により既設制御装置に異常発報を行い、既設制御装置によって安全動作を実行させる。
本発明によれば、リニューアル後のエレベータ装置の制御に用いられる新設制御装置を、油圧エレベータとして運行している段階で昇降路内に設置し、油圧エレベータ用の既設制御装置と、既設の伝送線を利用して接続することにより、新設制御装置の一部の機能を油圧エレベータ装置の制御にも使用できるようにして、油圧エレベータ装置としての運行をぎりぎりの段階まで確保するので、エレベータ装置としての運行停止時間を短縮できる。また、新設制御装置などの用品設置スペース最小限とすることができる。
本発明によるエレベータ装置のリニューアル方法の一実施の形態を説明するためのリニューアル途中のエレベータ装置を示す図である。 本発明における新設制御装置での制御内容を説明するフローチャートである。 本発明における既設制御装置での制御内容を説明するフローチャートである。 本発明に用いられる伝送マップの構成を示す図である。 本発明における新設制御装置への電源供給構成を示す図である。 本発明で用いられる動作モード判別処理を説明するフローチャートである。 本発明の他の実施の形態を説明する図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、既設の油圧エレベータを、ロープ式のエレベータ装置にリニューアルする場合の、リニューアル途中の状態を示している。図1において、昇降路1内に通じる下部機械室2に、図示しない油圧駆動装置と、油圧エレベータ制御用の既設制御装置12が設けられている。図示しない油圧制御装置は、昇降路1内に昇降可能に設けられた乗りかご16を、油圧ジャッキ17により、そのプランジャー17aの先端のシーブ17bに巻き掛けられた図示しないロープを介して昇降駆動し、各階床1a,・・・1nへ移動させる。
各階床1a,・・・1nには、乗場制御装置19がそれぞれ設けられている。この乗場制御装置19は、図示しない乗場呼びボタンと、乗場到着表示装置とに接続しており、各乗場での呼びが入力可能で、乗場到着情報を表示制御することができる。また、昇降路1内の、乗りかご16の昇降軌跡上には、乗りかご16の昇降路1内における現在位置を検出する昇降路スイッチ13が配置されている。さらに、下部機械室2から、各階床1a,・・・1nに向って立ち上がる伝送線15が配設されている。下部機械室2に設けられた既設制御装置12は、この伝送線15により各乗場制御装置19と接続しており、各乗場制御装置19との間でデータ伝送を行う。また、この既設制御装置12は、乗りかご16ともテールコード18を介して接続しており、乗りかご16からの情報も入力可能に構成されている。さらに、この既設制御装置12は、リニューアル前では、前述した昇降路スイッチ13とも接続しており、これらからの情報に基づき油圧エレベータ装置を運行制御する。
新設制御装置11は、リニューアル後のロープ式エレベータ装置を制御するもので、昇降路1内上部の、乗りかご16の昇降に干渉しない位置に設置されている。この新設制御装置11は、昇降路1内上部に設置されているので、各階床に向って立ち上がっている伝送線15の上端部に接近して配置されており、この伝送線15の上端部と接続する。このため、新設制御装置11は、この伝送線15により既設制御装置12との間でデータ伝送が可能である。また、新設制御装置11は、前記昇降路スイッチ13とも接続しており、そのスイッチ信号を入力可能としている。すなわち、昇降路スイッチ13は、前述のように、リニューアル前は既設制御装置12に接続していたが、新設制御装置11が昇降路1内に設置されたリニューアル途中の段階で既設制御装置12との接続を解除し、新設制御装置11へと接続替えしている。
したがって、油圧駆動装置により乗りかご16が昇降駆動され、昇降路スイッチ13が動作すると、そのスイッチ信号は新設制御装置11へ入力されることとなる。新設制御装置11は、この昇降路スイッチ信号に関する情報を、伝送線15により既設制御装置12に送信する。既設制御装置12は、新設制御装置11から受信されるスイッチ信号に関する情報、各乗場制御装置19及び乗りかご16からの情報を用いて、油圧エレベータ装置として運行させる。
上記構成において、リニューアル開始時点では、既設の油圧エレベータシステムがあり、下部機械室2には、図示しないが油圧ポンプとバルブからなる油圧駆動装置が設けられ、これら油圧ポンプ及びバルブのオペレーション制御を行う油圧用の既設制御装置12が設けられている。そして、この油圧駆動装置によりポンプ圧力をかけられた油は、図示しない配管を通して、油圧ジヤツキ17に送り込まれ、プランジャー17aが昇降することでそのシーブ17bに巻き掛けられた図示しないロープによって乗りかご16を走行させている。
このような油圧エレベータを、リニューアルする場合は、リニューアル工事を夜間に移行して油圧エレベータの停止時間を短くした工程を組み、この夜間の油圧エレベータの停止時間中に、リニューアル後のロープ式エレベータの機器を据付ていく工事方法が有効である。この場合、リニューアル後に用いられる新設制御装置11を昇降路1内に設置する。
ここで、昇降路1内に各種の機器を設置する機械室レス型のロープ式エレベータの制御装置は、昇降路1内の設置スペースの制約から横幅寸法の狭い縦長の形状を有する。このため、分割式として昇降路1外に仮置き設置したとしても、専用の設置場所スペースが必要となる。このため、実際の運用前ではあるが、この新設制御装置11を昇降路1内の上部に設置する。この新設制御装置1は、乗りかご16の昇降動作に干渉しない、すなわち、ジャッキ17のプランジャー17aの昇降に支障のない壁面に図示のように取付ける。
また、昇降路1内には、着床スイッチと上下終端階リミットスイッチといった既設の昇降路スイッチ13があり、昇降路1内における乗りかご16の走行状態を監視している。この既設の昇降路スイッチ13を、新設制御装置1の入力回路に接続し、既設制御装置12から切り離す。
油圧エレベータでは一般的に機械室2が最下階にあるため、この下部機械室2内の既設制御装置12と乗場制御装置19との信号を送受信する伝送線15は、最下階から最上階へ向かって立ち上がるように配線される。リニューアル後に用いられる新設制御装置11は昇降路1内上部、すなわち、最上階部分に設置されるため、伝送線15の上端部を新設制御装置11へ延長配線し接続する。
次に、各制御装置11,12の制御システムについて説明する。
既設制御装置12では、リニューアル前は、着床スイッチや終端階スイッチなどの昇降路スイッチ13の信号を入力し油圧エレベータ装置を制御していたが、リニューアル後に用いられる新設制御装置11が設置されることにより昇降路スイッチ13の信号の検出できなくなるので、そのままでは安全保護動作が働くことになってしまう。そこで、リニューアルに当っては、ソフトを変更し、既設制御装置12への切替オペレーションを実行させ、オペレーションを機能させる。
図2は、新設制御装置11におけるソフトオペレーションフローチャート図であり、昇降路スイッチ13からの信号を入力処理する昇降路スイッチ入力ソフト21を示している。この昇降路スイッチ入力ソフト21では、外部の油圧オペレーション処理(ステップ23)により乗りかご16が昇降して対応する昇降路スイッチ13が検出動作すると、スイッチ入力処理を実行して(ステップ24)、その情報をデータRAMにセーブする(ステップ25)。この昇降路スイッチ入力ソフト21に対して割込み処理として、伝送ソフト22があり、割り込み処理(ステップ26)、アドレス受信処理(ステップ27)、データ受信処理(ステップ29)、データ送信処理(ステップ30)からなる。また、この伝送ソフト22は初期化処理(ステップ31)で伝送MAP更新処理(ステップ32)を実施する。これらの詳細動作は後述する。
次に、既設制御装置12における伝送処理部のソフトフローチヤ−トを図3で説明する。初期化処理(ステップ41)と伝送MAP更新処理(ステップ42)の後に各種のアプリケーション処理44A,44B,44C,・・・、が並列処理で実行される。この中に昇降路スイッチ処理(ステップ44B)があり、データの整合性判定処理(ステップ46)と判定後のRAMセーブ処理(ステップ47)とデータ異常時の再リクエスト処理(ステップ48)で構成される。これらの後、データ格納処理として、主制御装置部とのデータ更新処理(ステップ45)が実行され、以後繰り返される。
この基本処理部に対し、データ伝送のための割込み処理(ステップ49)が実行される。割込み処理内ではアドレス送信処理(ステップ50)とデータ処理判定(ステップ51)とデータ送信処理(ステップ52)とデータ受信処理(ステップ53)によって構成される。
次に、動作説明を行う。新設制御装置11は、昇降路スイッチ入力ソフト21において、昇降路1内のスイッチ13のデータを入力すると(ステップ24)、そのデータをRAMにセーブする(ステップ25)。新設制御装置11はリニューアル完了後の新規稼動状態でのソフトオペレーションと、既設制御装置12のアシストとして制御の一部を担う場合とでは制御内容は異なる。新設制御装置11は、リニューアル完了後の新規稼動状態でのソフトオペレーションが可能な構成において、既設制御装置12に対するアシストとして制御の一部を担っており、以下この場合を説明する。
昇降路スイッチ入力ソフト21により、前述のようにスイッチ入力をソフトループ処理(ステップ24,25)で取込みセーブし、受信割込み待ち状態で、伝送ソフト22によりデータを引き渡す。すなわち、割込み処理(ステップ26)は伝送受信割込みとして発生し、次の割込み発生期間内に伝送ソフト処理を実行する。この割込み処理(ステップ26)では受信した信号をアドレス、データに分析する(ステップ28)とともに、昇降路スイッチ13の信号を伝送データとして送信する(ステップ30)処理を実行する。
また、伝送ソフト22の初期化処理(ステップ31)では、本来のエレベータ制御装置では伝送を行わない昇降路スイッチ13のデータ入力、送信処理を特別に行うため、伝送エリアMAPの更新処理、すなわち、伝送MAP更新処理(ステップ32)を実行する。この伝送MAP更新処理後のMAP状態を、図4の伝送MAP構成図に示す。図4において、伝送アドレスの送信、受信用として、例えばOO〜FFhまでの領域がある場合に、本来のエレベータ制御装置としての伝送処理のための標準の受信エリアと送信エリアの他に、昇降路スイッチ制御動作のみの特殊エリアを設け、ここに昇降路スイッチ13の各スイッチデータエリアを割り付ける。すなわち、D0〜D7の8ビットに、各昇降路スイッチ(着床スイッチ1,2,3・・・、及び終端階スイッチ1,2)13を割り付けている。
ここで、新設制御装置11と既設制御装置12とを接続する伝送線15は、特定のインピーダンスを保有する専用線である。この専用線15には、本来、乗場制御装置19が接続されているが、昇降路スイッチ13のデー夕を前述の制御によって、既設制御装置12へ送信する場合にも使用される。この場合、既設制御装置12の伝送制御はマスターであり、新設制御装置11の伝送制御は終端のスレーブとして機能する。
次に、既設制御装置12のソフト制御について図3を用いて説明する。初期化処理(ステップ41)で伝送MAP更新処理(ステップ42)を実行し、結果は図4で説明した伝送MAPと同一のフォーマットを保有する。通常の処理に入ると、アプリケーション処理44A,44B,・・・が順次実行される。この処理としては、乗場の釦入出力、階床表示、かご釦入出力、階床表示等の機器の伝送制御があり、このアプリケーション処理の一つとして、昇降路スイッチ処理(ステップ44b)を設ける。
既設制御装置12の伝送処理、すなわち、割込み処理(ステップ49)は、前述のようにマスターとして機能するため、伝送アドレスの送信処理(ステップ50)後にデータ処理(ステップ51)で種別が判別され、データ受信(ステップ52)の場合に、昇降路スイッチ13のデータを受信した場合は、データの整合性を判断する(ステップ46)。すなわち、受信エラーが発生していないか、ビット間のデータ論理の整合性は正しいかの判定を行い、良であればデータをRAMにセーブする(ステップ47)。データの整合性が合わない増合はリクエスト処理(ステップ48)として、既設制御装置12から新設制御装置11へ伝送データのリトライが実行される。RAMセーブ(ステップ47)されたデータは、主制御装置部とのデータ更新処理(ステップ45)で、油圧の主制御装置部側へ引き渡される。このデータはオペレーション制御データとして使用される。
このように、既設の油圧エレベータのリニューアルにおいて、油圧エレベータを稼動可能状態で、リニューアル後のロープ式エレベータの機器として新設制御装置11とその他の昇降路機器が設置可能となり、工期短縮が図れる。また、リニユーアル後の機器を昇降路内に設置できるため機器の搬送が先行ででき、利用者や工事における安全性も高めることができる。
次に、図5で示す新設制御装置11に対する電源構成を説明する。
図5では、新設制御装置11が、既設制御装置12による油圧エレベータとしての制御をアシストしているときには、すなわち、油圧エレベータが運行しているときは、新設制御装置11に対して、昇降路スイッチ13の検出及びそのスイッチ情報の伝送に関する装置部分への電源のみを供給するようにしている。本来、新設制御装置11に対する電源供給は、リニューアル完了後の制御を実行可能なシステム電源60を接続すべきである。しかし、リニューアル途中の、既設制御装置12をアシストしている段階であれば、新設制御装置11の制御を司るCPU基板71、DI/O基板72のみに乗場制御装置19に供給する電源70を接続し、供給する構成とする。
このように、新設制御装置11が、リニューアル完了後のエレベータ制御装置として機能する増合は、制御盤へのシステム電源供給が必要となるが、昇降路スイッチ13のDI/O基板72での読み込みと、CPU基板71でのデータ制御と伝送信号化の制御は、CPU基板71と、DI/O基板72のみへの電源供給で制御可能である。したがって、リニューアル工事中に設置された新設制御装置11への電源供給に関する配線布設エ事を行なう必要がなく、最小限の工事として乗場制御電源を延長供給すればシステムを稼動できることから、工期の短縮化が図れる効果がある。
次に、図6により、新設制御装置11における昇降路スイッチ制御処理への移行について説明する。新設制御装置11では、伝送線15による現状の伝送状態と過去の伝送エラーの発生状況の履歴から、データ送受信精度をチェックし、システムを起動してもよいかの判断を行う(ステップ91)。システム起動可であれば、伝送装置内にセットされたデータが昇降路スイッチオペレーション起動を示すものかを判別し(ステップ92)、これら両条件の成立により昇降路スイッチ制御処理へ移行する(ステップ93)。
すなわち、伝送状態としてデータ整合性をチェックし、エラー発生状況を示す処理(ステップ91)を実行する。また、昇降路スイッチ制御を実行するデータセット状況を示すフラグチエック処理(ステップ92)を行い、これら両者の処理結果により、昇降路スイッチ制御処理(ステップ93)又はエラーコード発行処理(ステップ94)が実行される。
ここで、伝送エラーのチェック(ステップ91)では現状の伝送状態と過去のエラー発生状況の履歴から伝送のデータ送受信精度をチェックする。昇降路スイッチを制御するため信頼性が要求されるため、過去の一定期間における伝送状態も条件として含め、システムを起動してよいかを判断する。また、起動条件が成立した場合に動作モードフラグとして、外部およびCPU基板内の操作によりセットされたデータが昇降路スイッチオペレーション起動を示すものか否かの判別を行なう(ステップ92)。この両者の条件が成立した場合に動作を開始する(ステップ93)。条件が成立しない場合はエラーコードにより(ステップ94)、動作モードフラグはセットされているが、伝送エラーが存在することをコード表示する。
この結果、昇降路スイッチ13の信号を伝送で送信する信頼性を高めることができる。すなわち、現在の伝送状態と過去の状況も判別することで信頼性の高いシステムを構成することができる。
次に、図7で示す実施の形態を説明する。この実施の形態では、新設制御装置11と既設制御装置12との間に制御線111を設けている。すなわち、新設制御装置11において、昇降路スイッチ13からの信号の整合性が得られない場合が生じたり、伝送線15に異常が発生した場合、この信号線111により既設制御装置12に異常発報を行い、既設制御装置12によって安全動作を実行させるように構成している。
このように、昇降路スイッチ13の信号の整合性が得られない場合や、伝送回路の異常が発生した場合に、既設制御装置12へ異常発報しシステムの保護を行なわせることができる。つまり、異常時に安全にエレベータを停止させるセフティー動作を確実に実行できることで安全への信頼性が向上する。
1…昇降路
2…下部機械室
11…新設制御装置
12…既設制御装置
13…昇降路スイッチ
15…伝送線
16…乗りかご
17…油圧ジャッキ
19…乗場制御装置

Claims (4)

  1. 昇降路内に通じる下部機械室に、この昇降路内に設けられた乗りかごを油圧ジャッキにより各階床へ昇降させる油圧駆動装置が設けられ、前記各階床には、各乗場呼びが入力可能で、乗場到着情報を表示可能な乗場制御装置がそれぞれ設けられ、前記昇降路内の前記乗りかごの昇降軌跡上には、前記乗りかごの昇降路内における現在位置を検出する昇降路スイッチが配置され、前記下部機械室には、この下部機械室から前記各階床に向って立ち上がる伝送線により前記各乗場制御装置と接続して、各乗場制御装置との間でデータ伝送を行い、かつ前記乗りかごとも接続して乗りかごからの情報も入力可能な既設制御装置が設けられた油圧エレベータ装置を、ロープ式エレベータにリニューアルする方法であって、
    前記昇降路内上部の前記乗りかごの昇降に干渉しない位置に、リニューアル後のロープエレベータ装置を制御する新設制御装置を設置し、前記伝送線の上端部と接続して、この伝送線により前記既設制御装置との間でデータ伝送を可能とし、また、前記昇降路スイッチとも接続して、そのスイッチ信号を入力可能とし、
    前記油圧駆動装置により前記乗りかごが昇降駆動され、前記昇降路スイッチが動作してそのスイッチ信号が新設制御装置へ入力されると、新設制御装置から、このスイッチ信号に関する情報を前記伝送線により前記既設制御装置に送信し、この既設制御装置により、前記新設制御装置から受信されるスイッチ信号に関する情報、前記各乗場制御装置及び乗りかごからの情報を用いて、油圧エレベータ装置として運行させる
    ことを特徴とするエレベータ装置のリニューアル方法。
  2. 前記油圧エレベータ装置としての運行時には、前記新設制御装置に対して、昇降路スイッチの検出及びそのスイッチ情報の伝送に関する装置部分への電源のみを供給することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置のリニューアル方法。
  3. 前記新設制御装置は、前記伝送線による現状の伝送状態と過去の伝送エラーの発生状況の履歴からデータ送受信精度をチェックして、システムを起動してもよいかの判断を行い、システム起動可であれば、伝送装置内にセットされたデータが昇降路スイッチオペレーション起動を示すものかを判別し、これら両条件の成立により昇降路スイッチ制御処理へ移行することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置のリニューアル方法。
  4. 前記新設制御装置と既設制御装置との間に制御線が設けられており、前記新設制御装置は昇降路スイッチ信号の整合性が得られない場合、及び伝送線の異常発生の、少なくとも一方が生じた場合、前記信号線により既設制御装置に異常発報を行い、既設制御装置によって安全動作を実行させることを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置のリニューアル方法。
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