JP2011066341A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェハから半導体装置を製造する場合に、めっき工程においてレジストを用いることなく、裏面電極のめっき層を半導体ウェハの裏面側に選択的に形成する。
【解決手段】裏面にP型の半導体領域を有する半導体素子が形成されている半導体基板と、半導体基板の裏面に接する第1層と、第1層の裏面に接する第2層とを有する裏面電極とを備えている半導体装置を、半導体ウェハから製造する方法。この方法は、半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のダイシング部に、N型の不純物を注入する第1工程と、半導体ウェハの裏面全体に第1層を形成する第2工程と、湿式めっき法によって第1層の裏面に第2層を形成する第3工程とを含んでいる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、めっき層を有する裏面電極を備えた半導体装置の製造方法に関する。
リードフレーム等の外部部材に半導体装置を接続固定するために、半導体装置の裏面に、複数の金属層から成る裏面電極が設けられる。裏面電極と外部部材とをはんだ付けすることによって、半導体装置を外部部材に接続固定することができる。裏面電極は、例えば、半導体基板とオーミック接合するためのアルミニウム(Al)系金属層等と、その表面に、めっき法によって形成されるニッケル(Ni)層等のめっき層とを備えている。
ウェハの大口径化、薄板化に伴い、ウェハの反りがより起こり易くなっている。ウェハの反り発生の一因として、裏面電極を構成するNi層等のめっき層の膜応力が挙げられる。Ni層の膜応力を緩和するために、特許文献1では、ウェハの格子状のダイシングストリートに対応する部分には裏面電極を形成せず、ダイシングストリートによって囲まれた領域にのみ裏面電極を形成している。これによって、ウェハに反りが発生することを抑制している。この裏面電極は、ダイシングストリートに対応する位置にレジストを形成した上で、めっき工程を実施することによって形成される。
特開2008−98529号公報
半導体基板にレジストが形成された状態でめっき工程を行う場合、レジスト材料によって、めっき温度や、めっき液の組成等のめっき条件が制限される。また、レジストの存在下でめっきを行うことによって、形成される裏面電極等が汚染される可能性もある。
本願は、上記の課題に鑑み、半導体ウェハから半導体装置を製造する場合に、めっき工程においてレジストを用いることなく、裏面電極のめっき層を半導体ウェハの裏面側に選択的に形成する方法を提供することを目的とする。
本発明は、裏面にP型の半導体領域を有する半導体素子が形成されている半導体基板と、半導体基板の裏面に接する第1層と、第1層の裏面に接する第2層とを有する裏面電極とを備えている半導体装置を、半導体ウェハから製造する方法を提供する。この方法は、半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部に、N型の不純物を注入する第1工程と、半導体ウェハの裏面全体に第1層を形成する第2工程と、湿式めっき法によって第1層の裏面に第2層を形成する第3工程とを含んでいる。
本発明に係る半導体装置を製造する方法によれば、半導体ウェハに形成される半導体素子の裏面がP型の半導体領域を含んでいるのに対して、ダイシング部の裏面にはN型の半導体領域が形成される。湿式めっき法においては、めっき液中で正に帯電した金属イオンが、めっきを行う物質に付着し成長することによって、めっき層が形成される。PN接合をなす半導体装置では、PN接合の拡散電位により、P型の部分は負に、N型の部分は正に帯電しているため、めっき液中の金属イオンはP型の部分により形成され易くなる。このため、第3工程において、第1層の裏面に湿式めっき法によって第2層を形成すると、半導体ウェハに形成される半導体素子の裏面のP型の半導体領域に接する第1層上には、第2層が形成され易くなり、ダイシング部の裏面のN型の半導体領域に接する第1層上には、第2層が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。湿式めっきを行う第3工程においてレジストを用いることなく、第2層を半導体ウェハの裏面側に選択的に形成することが可能となる。その結果、レジストを用いることによる、めっき条件の制限や、裏面電極等の汚染を回避することが可能となる。
上記の方法では、第1工程は、半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部を除く部分に、P型の不純物を注入する工程であってもよい。これによって、半導体ウェハに形成される半導体素子の裏面のP型の半導体領域の不純物濃度は、ダイシング部の裏面のP型の不純物濃度よりも高くなり、より負に帯電した状態となる。その結果、第3工程において、第1層の裏面に湿式めっき法によって第2層を形成すると、第1工程でP型の不純物を注入した、高濃度のP型の半導体領域に接する第1層上には、第2層が形成され易い一方で、ダイシング部の裏面に接する第1層上には、第2層が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
上記の方法では、第1工程は、半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部に、結晶欠陥を形成する工程であってもよい。これによって、半導体ウェハに形成される半導体素子の裏面のP型の半導体領域の不純物濃度は、ダイシング部の裏面の不純物濃度よりも高くなり、より負に帯電した状態となる。その結果、第3工程において、第1層の裏面に湿式めっき法によって第2層を形成すると、半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域に接する第1層上には、第2層が形成され易い一方で、結晶欠陥が形成されたダイシング部の裏面に接する第1層上には、第2層が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
上記の方法では、第1工程は、半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部に、凹部を形成する工程であってもよい。第3工程において、第1層の裏面に湿式めっき法によって第2層を形成すると、凹部が形成されていない、ダイシング部以外の部分の裏面側の第1層上には、第2層が形成され易い一方で、凹部が形成されている、ダイシング部の裏面側の第1層上には、第2層が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
本発明によれば、半導体ウェハから半導体装置を製造する場合に、めっき工程においてレジストを用いることなく、裏面電極のめっき層を半導体ウェハの裏面のダイシング部以外の部分に選択的に形成する方法を提供することができる。
実施例に係る半導体装置を備えた半導体モジュール 実施例に係る半導体装置の断面図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 実施例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 変形例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。 変形例に係る半導体装置の製造工程を説明する図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を以下に列記する。
(特徴1)裏面電極のはんだ接合層は、湿式めっき法によって形成される。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。本実施例に係る半導体装置10は、図1に示すように、半導体モジュール1の内部に設置される。半導体モジュール1はモールド材24で覆われており、裏面側には金属板22が露出しており、表面側には金属板23が露出している。金属板22にはリード221が接続されており、金属板23にはリード231が接続されている。
半導体装置10は、半導体基板11、裏面電極12、表面電極13を備えている。表面電極13は、表面側金属板23にはんだ付けされている。裏面電極12は、裏面側金属板22にはんだ付けされている。これによって、半導体装置10は、2つの金属板22、23の間に固定される。半導体装置10は、半導体モジュール1の外部に露出する2つの金属板22、23と接合しているため、半導体装置10で発生した熱が、金属板22、23から放熱し易い構成となっている。
図2は、半導体装置10の半導体素子が形成されている領域の断面を模式的に示す図である。尚、図2では、半導体装置10の図の横方向に繰返される構成を省略し、その一部を示している。
図2に示すように、半導体基板11には、パワーデバイスとして利用可能な縦型のトレンチゲート型IGBTが作り込まれている。半導体基板11には、その裏面側から、P型のコレクタ領域111と、N型のバッファ領域112と、N型のドリフト領域113と、P型のボディ領域114が積層されている。ボディ領域114の表面にはN型のエミッタ領域115が形成されている。半導体基板11の表面側からボディ領域114を貫通するトレンチゲート116が設けられている。トレンチゲート116はエミッタ領域115と接している。トレンチゲート116は、ゲート絶縁膜によって覆われたゲート電極を備えている。ゲート電極の表面は、半導体基板11の表面の一部に形成された層間絶縁膜117によって覆われている。
裏面電極12は、半導体基板11の裏面側(コレクタ領域111が形成されている側)に接する第1裏面層121、第2裏面層122を備えている。表面電極13は、半導体基板11の表面側(エミッタ領域115等が形成されている側)に接する第1表面層131、第2表面層132を備えている。第1裏面層121および第1表面層131は、半導体基板11とオーミック接合を形成するための電極層であり、本実施例では、Al層である。第2裏面層122および第2表面層132は、めっき層であって、本実施例では、はんた接合層であるNi層である。
図2に示す半導体装置10の構造を半導体ウェハに複数形成した後に、ダイシングを行って、半導体ウェハからそれぞれの半導体装置を切り離すことによって、半導体装置10は製造される。以下、半導体ウェハから半導体装置10を製造する、第1の製造方法について、図3〜図9を用いて説明する。
図3は、図2に示す半導体基板11に対応する素子構造が複数作り込まれた半導体ウェハ91の表面に接して、表面Al層931が形成された状態の断面図を示している。表面Al層931は、図2に示す表面電極13の第1表面層131となる層である。図3は、半導体基板11に対応する素子構造が3つ作り込まれた状態を図示しており、1つの素子構造に対して、それぞれ1つの表面Al層931が形成されている。尚、図3〜図9では、半導体ウェハ91に作り込まれた素子構造のうち、コレクタ領域111となる第1P層911、バッファ領域112となる第1N層912、ドリフト領域113となる第2N層913、ボディ領域114となる第2P層914のみを図示している。半導体ウェハ91には、エミッタ領域115、トレンチゲート116、層間絶縁膜117に対応する構成も形成されているが、図示を省略している。図3に示すように、ダイシング部990は、半導体ウェハ91を平面視したときに表面第1層が形成されていない領域であって、半導体ウェハ91の深さ方向の全域となる部分である。
本実施例に係る半導体装置10の製造方法においては、裏面電極12の第2裏面層122となる裏面Ni層を、半導体ウェハ91のダイシング部990以外の部分にのみ形成する。
(第1工程)
まず、図3に示す、表面Al層931が形成された後の半導体ウェハ91に対して、図4に示すように、第1P層911の裏面側うち、ダイシング部990以外の部分を、レジスト80によって覆う。次に、図5に示すように、半導体ウェハ91の裏面側から、N型のドーパントをイオン注入する。その後、レジスト80を除去して、アニール処理を行うと、図6に示すように、半導体ウェハ91の裏面側のうち、ダイシング部990に、第3N層991が形成される。ダイシング部990以外の部分は、第1P層911が残った状態となっている。
(第2工程)
次に、図7に示すように、半導体ウェハ91の裏面全体に、スパッタ等によって、裏面Al層921を形成する。裏面Al層921は、裏面電極12の第1裏面層121となる層である。
(第3工程)
図7の半導体ウェハ91に対して、無電解めっきを行い、表面Al層931の表面に接する表面Ni層932と、裏面Al層921の裏面に接する裏面Ni層922とを同時に形成すると、図8に示す状態となる。無電解めっき法は、湿式めっき法の一例であり、Niの無電解めっきは、例えば、還元剤に次亜リン酸ナトリウムを用いるニッケル−リン合金(Ni−P)めっき等によって行うことができる。
湿式めっき法においては、めっき液中で正に帯電した金属イオンが、めっきを行う物質に付着し成長することによって、めっき層が形成される。PN接合をなす半導体装置では、PN接合の拡散電位により、P型の部分は負に、N型の部分は正に帯電しているため、めっき液中の金属イオンはP型の部分により形成され易くなる。
本実施例では、半導体ウェハの裏面のダイシング部を除く部分は第1P層911となっており、ダイシング部は第3N層991となっている。このため、第3工程において、裏面Al層921の裏面に湿式めっき法によって裏面Ni層922を形成すると、第1P層911の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、第3N層991の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。すなわち、半導体ウェハ91に形成される半導体素子の裏面のP型の半導体領域に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、N型の半導体領域であるダイシング部の裏面に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
次に、ダイシング工程によって、図8に示す半導体ウェハ91を、そのダイシング部990内で切断すると、図9に示すように、1つの半導体装置として切り分けることができる。これによって、半導体装置10を得ることができる。本実施例では、ダイシング部990の裏面側の全体に、第3N層991を形成しており、ダイシング部990は、ダイシングラインをその一部に含んでいる。そのため、図9に示すように、第3N層991の一部は、ダイシング工程後の半導体装置にも含まれている。すなわち、本実施例に係る半導体装置の第1の製造方法を用いると、半導体装置10の端部(半導体装置10を平面視した場合の、周縁部分)の裏面側には、N型の半導体領域が形成された部分が含まれている。
上記のとおり、本実施例に係る第1の製造方法によれば、湿式めっきを行う第3工程においてレジストを用いることなく、第2裏面層122となる裏面Ni層922を半導体ウェハ91の裏面側のダイシング部990以外の部分に選択的に形成することが可能となる。その結果、めっきを行う工程においてレジストを用いることによる、めっき条件の制限や、裏面電極等の汚染を回避することが可能となる。裏面Ni層922が、半導体ウェハの裏面全体に形成されていないため、半導体装置の製造工程において半導体ウェハの反りが発生し、その搬送が困難となることを抑制することができる。また、裏面Ni層922が、ダイシング部990には形成されていないため、ダイシング工程において、半導体ウェハから半導体装置を切り離す際の負担を軽減することができる。
本実施例では、実施例1において図1、図2を用いて説明した半導体装置10を製造するための、第2の製造方法について、図3および図10〜図13を用いて説明する。本実施例に係る半導体装置10の製造方法においても、実施例1で説明した第1の製造方法と同様に、裏面Ni層を、半導体ウェハ91のダイシング部990以外の部分にのみ形成する。
(第1工程)
まず、図3に示す、表面Al層931が形成された後の半導体ウェハ91に対して、図10に示すように、第1P層911の裏面側うち、ダイシング部990を、レジスト81によって覆う。次に、図11に示すように、半導体ウェハ91の裏面側から、P型のドーパントをイオン注入する。その後、レジスト81を除去して、アニール処理を行うと、図12に示すように、半導体ウェハ91の裏面側のうち、ダイシング部990以外の部分には、P層992が形成される。ダイシング部990は、第1P層911が残った状態となっている。P層992は、第1P層911よりも不純物濃度が高く、より負に帯電した状態となっている。
(第2工程、第3工程)
本実施例の第2工程、第3工程は、実施例1の第2工程、第3工程と同様の工程である。第2工程において、半導体ウェハ91の裏面全体に、スパッタ等によって、裏面Al層921を形成した後、無電解めっきを行い、表面Al層931の表面に接する表面Ni層932と、裏面Al層921の裏面に接する裏面Ni層922とを同時に形成すると、図13に示す状態となる。
本実施例では、半導体ウェハの裏面のダイシング部を除く部分はP層992となっており、ダイシング部は第1P層911となっている。P層992は、第1P層911よりも不純物濃度が高く、より負に帯電した状態となっている。このため、第3工程において、裏面Al層921の裏面に湿式めっき法によって裏面Ni層922を形成すると、図13に示すように、P層992の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、第1P層911の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。すなわち、実施例1の場合と同様に、半導体素子の裏面のP型の半導体領域に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、P型の半導体領域であるダイシング部の裏面に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
次に、ダイシング工程によって、図13に示す半導体ウェハ91を、そのダイシング部990内で切断すると、1つの半導体装置として切り分けることができる。これによって、半導体装置10を得ることができる。実施例1と同様に、半導体ウェハ91のダイシング部990に含まれる第1P層911は、ダイシング工程後の半導体装置にも含まれている。すなわち、本実施例に係る第2の製造方法を用いると、半導体装置10の端部の裏面側には、半導体素子が形成されている部分(図13に示すP層992に対応する部分)よりもP型の不純物濃度が低い半導体領域が形成された部分(図13に示す第1P層911に対応する部分)が含まれている。
本実施例では、実施例1において図1、図2を用いて説明した半導体装置10を製造するための、第3の製造方法について、図3、図4、図14、図15を用いて説明する。本実施例に係る半導体装置10の製造方法においても、実施例1で説明した第1の製造方法と同様に、裏面Ni層を、半導体ウェハ91のダイシング部990以外の部分にのみ形成する。
(第1工程)
まず、図3に示す、表面Al層931が形成された後の半導体ウェハ91に対して、図4に示すように、第1P層911の裏面側うち、ダイシング部990以外の部分を、レジスト80によって覆う。次に、半導体ウェハ91の裏面側から、Arイオン、Siイオン等注入する。その後、レジスト80を除去すると、図14に示す状態となる。図14に示すように、半導体ウェハ91の裏面側のうち、ダイシング部990部分に、結晶欠陥領域993が形成される。
(第2工程、第3工程)
本実施例の第2工程、第3工程は、実施例1の第2工程、第3工程と同様の工程である。第2工程において、半導体ウェハ91の裏面全体に、スパッタ等によって、裏面Al層921を形成した後、無電解めっきを行い、表面Al層931の表面に接する表面Ni層932と、裏面Al層921の裏面に接する裏面Ni層922とを同時に形成すると、図15に示す状態となる。
本実施例では、半導体ウェハの裏面のダイシング部を除く部分は第1P層911となっており、ダイシング部は結晶欠陥領域993となっている。第1P層911は、結晶欠陥領域993よりも不純物濃度が高く、より負に帯電した状態となっている。このため、第3工程において、裏面Al層921の裏面に湿式めっき法によって裏面Ni層922を形成すると、図15に示すように、第1P層911の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、結晶欠陥領域993の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。すなわち、実施例1、実施例2の場合と同様に、半導体素子の裏面のP型の半導体領域に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、結晶欠陥が形成されたP型の半導体領域であるダイシング部の裏面に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
次に、ダイシング工程によって、図15に示す半導体ウェハ91を、そのダイシング部990内で切断すると、1つの半導体装置として切り分けることができる。これによって、半導体装置10を得ることができる。実施例1と同様に、結晶欠陥領域993は、ダイシング工程後の半導体装置にも含まれている。すなわち、本実施例に係る第3の製造方法を用いると、半導体装置10の端部の裏面側には、半導体素子が形成されている部分(図15に示す第1P層911に対応する部分)よりも結晶欠陥が多い部分(図15に示す結晶欠陥領域993に対応する部分)が残存する。
本実施例では、実施例1において図1、図2を用いて説明した半導体装置10を製造するための、第4の製造方法について、図3、図4、図16、図17を用いて説明する。本実施例に係る半導体装置10の製造方法においても、実施例1で説明した第1の製造方法と同様に、裏面Ni層を、半導体ウェハ91のダイシング部990以外の部分にのみ形成する。
(第1工程)
まず、図3に示す、表面Al層931が形成された後の半導体ウェハ91に対して、図4に示すように、第1P層911の裏面側うち、ダイシング部990以外の部分を、レジスト80によって覆う。次に、半導体ウェハ91の裏面側から、エッチング等を行い、その後、レジスト81を除去すると、図16に示す状態となる。図16に示すように、半導体ウェハ91の裏面側のうち、ダイシング部990部分に、凹部994が形成される。
(第2工程、第3工程)
本実施例の第2工程、第3工程は、実施例1の第2工程、第3工程と同様の工程である。第2工程において、半導体ウェハ91の裏面全体に、スパッタ等によって、裏面Al層921を形成した後、無電解めっきを行い、表面Al層931の表面に接する表面Ni層932と、裏面Al層921の裏面に接する裏面Ni層922とを同時に形成すると、図17に示す状態となる。
本実施例では、半導体ウェハの裏面のダイシング部に凹部994が形成されている。このため、第3工程において、裏面Al層921の裏面に湿式めっき法によって裏面Ni層922を形成すると、図17に示すように、ダイシング部990以外の部分、すなわち、凹部994が形成されていない部分の裏面側となる裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、凹部994が形成されているダイシング部990の裏面側の裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。すなわち、実施例1〜3の場合と同様に、半導体素子の裏面のP型の半導体領域に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され易くなり、凹部994が形成されたP型の半導体領域であるダイシング部の裏面に接する裏面Al層921上には、裏面Ni層922が形成され難くなるか、殆ど形成されなくなる。
次に、ダイシング工程によって、図17に示す半導体ウェハ91を、そのダイシング部990内で切断すると、1つの半導体装置として切り分けることができる。これによって、半導体装置10を得ることができる。実施例1と同様に、凹部994の一部は、ダイシング工程後の半導体装置にも含まれている。すなわち、本実施例に係る第4の製造方法を用いると、半導体装置10の端部の裏面側には、凹部が形成された部分(図17に示す凹部994に対応する部分)が残存する。
実施例1〜4においては、ダイシング部全体に裏面電極の第2層(めっき層)である第2裏面層を形成しないように第1工程を行ったが、ダイシング部の一部にのみ第2裏面層を形成しないようにしてもよい。第2裏面層を形成しない部分は、ダイシング工程において、ダイシングブレードが通過するダイシングラインを含んでいることが好ましい。
実施例1〜4においては、裏面電極の第2層である第2裏面層を形成しない部分を、ダイシング部のみとしたが、これに限定されない。例えば、図18に示す半導体ウェハ711の平面図では、セル領域71の裏面側には、第2裏面層が形成されているが、非セル領域72およびダイシング部73の裏面側には、第2裏面層が形成されていない。半導体ウェハ711の裏面側の非セル領域72と、半導体ウェハ711の裏面側のダイシング部73の構成を、実施例1〜4において説明した、ダイシング部990の構成のうちの何れかと同様の構成とすることによって、第2裏面層をこのように選択的に形成することができる。
実施例1〜4においては、半導体装置の素子領域には、裏面のコレクタ領域がP型となるIGBTが形成されていたが、IGBT以外の半導体素子であってもよい。半導体基板の素子領域の裏面側に、N型の半導体領域とP型の半導体領域とが混在している場合には、実施例1に係る第1の製造方法を実施すれば、素子領域にN型の半導体領域を形成する工程と、ダイシング部にN型の半導体領域を形成する工程を同一工程で行うことができる。
実施例1〜4においては、表面電極および裏面電極の半導体基板に接する層をAl層とし、そのAl層をスパッタによって形成するものとして説明したが、これに限定されない。また、表面電極に含まれるめっき層と、裏面電極に含まれるめっき層は、はんだ接合層であるNi層であったが、これに限定されない。これらのめっき層は、はんだ接合層に限定されず、湿式めっき法によって形成可能なめっき層であればよい。また、第3工程で行う湿式めっき法は、実施例1等において説明した無電解めっき法に限定されない。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1 半導体モジュール
10 半導体装置
11 半導体基板
12 裏面電極
13 表面電極
22、23 金属板
24 モールド材
71 セル領域
72 非セル領域
73 ダイシング部
80、81 レジスト
91 半導体ウェハ
111 コレクタ領域
112 バッファ領域
113 ドリフト領域
114 ボディ領域
115 エミッタ領域
116 トレンチゲート
117 層間絶縁膜
121 第1裏面層
122 第2裏面層
131 第1表面層
132 第2表面層
221,231 リード
711 半導体ウェハ
911 第1P層
912 第1N層
913 第2N層
914 第2P層
921 裏面Al層
922 裏面Ni層
931 表面Al層
932 表面Ni層
990 ダイシング部
991 第3N層
992 P
993 結晶欠陥領域
994 凹部

Claims (4)

  1. 裏面にP型の半導体領域を有する半導体素子が形成されている半導体基板と、
    半導体基板の裏面に接する第1層と、第1層の裏面に接する第2層とを有する裏面電極とを備えている半導体装置を、半導体ウェハから製造する方法であって、
    半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部に、N型の不純物を注入する第1工程と、
    半導体ウェハの裏面全体に第1層を形成する第2工程と、
    湿式めっき法によって第1層の裏面に第2層を形成する第3工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 裏面にP型の半導体領域を有する半導体素子が形成されている半導体基板と、
    半導体基板の裏面に接する第1層と、第1層の裏面に接する第2層とを有する裏面電極とを備えている半導体装置を、半導体ウェハから製造する方法であって、
    半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部を除く部分に、P型の不純物を注入する第1工程と、
    半導体ウェハの裏面全体に第1層を形成する第2工程と、
    湿式めっき法によって第1層の裏面に第2層を形成する第3工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 裏面にP型の半導体領域を有する半導体素子が形成されている半導体基板と、
    半導体基板の裏面に接する第1層と、第1層の裏面に接する第2層とを有する裏面電極とを備えている半導体装置を、半導体ウェハから製造する方法であって、
    半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部に、結晶欠陥を形成する第1工程と、
    半導体ウェハの裏面全体に第1層を形成する第2工程と、
    湿式めっき法によって第1層の裏面に第2層を形成する第3工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 裏面にP型の半導体領域を有する半導体素子が形成されている半導体基板と、
    半導体基板の裏面に接する第1層と、第1層の裏面に接する第2層とを有する裏面電極とを備えている半導体装置を、半導体ウェハから製造する方法であって、
    半導体ウェハの裏面のP型の半導体領域のうちダイシング部の少なくとも一部に、凹部を形成する第1工程と、
    半導体ウェハの裏面全体に第1層を形成する第2工程と、
    湿式めっき法によって第1層の裏面に第2層を形成する第3工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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