JP6937011B2 - 半導体素子及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体素子及びその製造方法に関する。詳しくは、化合物半導体基板に形成される高耐圧の半導体素子、及びその製造方法に関する。
高電圧用途の半導体素子の基板として、バンドギャップ幅が大きい炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga)などの化合物半導体基板が着目されている。図13(a)は、SiCからなる一般的な縦型構造のショットキーダイオード(91)の断面構造を示している。単結晶からなる支持基板901上に能動層902がエピタキシャル成長により形成されており、その能動層902の領域にガードリングとなるP型不純物層911、912、及びショットキー電極913が形成されている。電流iは、ショットキー電極913と支持基板901の底面に形成されている電極903との間で流れる。
また、同図(b)は、SiCからなる一般的な縦型構造のMOSFET(92)の断面構造を示している。単結晶からなる支持基板901上に能動層902がエピタキシャル成長により形成されており、その能動層902の領域にソース921、ドレイン922及びゲート923が形成されている。ソース921、ドレイン922間の電流の導通と遮断はゲート923により制御される。導通時のドレイン電流iは、ドレイン922と支持基板901の底面に形成されている電極903との間で流れる。
上記支持基板901は、電流が縦方向(図の上下方向)に流れる領域であり、20mΩ・cm以下の低い抵抗率とされる。一方、上記能動層902は、高電圧の耐圧が必要であるため、支持基板901と比べて2〜3桁高い抵抗率とされている。SiCを用いる半導体素子はバンドギャップ幅が大きいため、能動層902の厚さを5〜10μm程度と薄くできることが特徴である。能動層902は、支持基板901の上にエピタキシャル成長によって形成されるため、その結晶性は下地となる支持基板901に依存する。このため、支持基板901のSiCの結晶品質が重要となる。支持基板901の厚さは、単結晶基板の取り扱い時の割れ防止等のため、6インチサイズの基板の場合、400μm程度が必要とされる。そして、基板の表面側に素子形成後、支持基板部の抵抗を低くするために、裏面を研削して厚さは100μm以下まで薄くされる。
SiCからなる半導体素子の基板としては、表層の能動層だけが単結晶であればよい。支持基板層は結晶性を問わず、単結晶でも多結晶でも非晶質でもよい。例えば、単結晶SiC基板と支持基板である多結晶SiC基板とを、基板表面を改質して接合する半導体基板の製造方法も開発されている(特許文献1を参照)。
図13のような縦型構造の特徴は、Si素子と同様な構造で作り易いという特徴を有するが、ワイドバンドギャップな化合物半導体基板には基板面に対して垂直方向の欠陥が多く、同図の構造では素子のリーク電流が大きくなる。特にパワー素子用途では結晶欠陥は致命的となる。
酸化ガリウム(α−Ga)を使用したパワー半導体素子も開発されている(例えば、特許文献2)。しかし、パワー半導体素子において、上記のような結晶欠陥によって生じるリーク電流の問題については、検討されていない。
特開2015−15401号公報 特開2015−228495号公報
前記のとおり、バンドギャップ幅が大きい炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga)等の化合物半導体基板は、高電圧用途の半導体素子を形成するための基板として期待されている。しかし、これらの化合物半導体においては、縦方向すなわち基板面に対して垂直方向の結晶欠陥が多く、一般的な縦型構造の高耐圧半導体素子においてはリーク電流が大きくなる。例えば、SiC基板においては基板面に対して54度方向に10/cm程度の結晶欠陥があり、その低減が課題となっている。また、GaN、Gaにおいては、基板面に垂直方向の結晶欠陥が10/cm−10/cmという多数個ある。このため、図13と同様な縦型の素子構造とすると、高電界が印加されるPN接合面等でリーク電流が発生してしまうという問題がある。これらの半導体材料は格子定数の異なる元素からなる化合物であるので、結晶欠陥の低減は容易ではない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、化合物半導体基板に形成され、化合物半導体基板に縦方向の結晶欠陥が多い場合にも高耐圧でリーク電流を小さくすることができる半導体素子、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板に形成された半導体素子であって、前記半導体基板を縦方向に貫通するショットキー接合面又はpn接合面が形成されており、前記ショットキー接合面又は前記pn接合面は、前記半導体基板の表面に対して垂直方向に形成されており、前記半導体基板の両面に電極を備えることを特徴とする半導体素子。
2.前記半導体基板を縦方向に貫通し、前記半導体基板の横方向に一定の長さ離隔して平行に設けられている2つの導電部を具備し、2つの前記導電部の対向する側面は前記半導体基板の表面に対して垂直に形成されており、一方の前記導電部の前記側面に前記ショットキー接合面が形成されている前記1.記載の半導体素子。
3.前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つpn接合面が前記半導体基板の表面に対して垂直となるように形成されたp型層と、前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つ前記半導体基板のn型層との界面が前記半導体基板の表面に対して垂直となるように形成された高濃度n型部と、を具備し、前記高濃度n型部は、前記半導体基板の横方向に前記p型層から一定の長さ離隔して形成されている前記1.記載の半導体素子。
4.前記p型層の一方の面にソース及びゲートが形成されている前記3.記載の半導体素子。
5.前記半導体基板を縦方向に貫通する第2のp型層と、前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つ前記第2のp型層に囲まれる第2の高濃度n型部と、を更に備える前記3.又は4.に記載の半導体素子。
6.金属からなり、前記半導体基板を縦方向に貫通するゲート金属部を更に備える前記3.又は4.に記載の半導体素子。
.仮支持基板に搭載された化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板に、その側壁が前記半導体基板の表面に対して垂直であり且つ一定の長さ離隔して平行する2以上のトレンチを形成するトレンチ形成工程と、隣り合う前記トレンチの一方をアノード部として、その側壁面にショットキー障壁となる金属膜を形成するアノード形成工程と、隣り合う前記トレンチの他方をカソード部として、そのトレンチの内側に金属部を形成するカソード形成工程と、前記仮支持基板を除去し、前記トレンチが前記半導体基板を貫通するように形成する仮支持基板除去工程と、を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
.前記カソード形成工程において、前記トレンチの側壁面に高濃度n型層を形成し、その内側に金属部を形成する前記.記載の半導体素子の製造方法。
.化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板を縦方向に貫通し、pn接合面が前記半導体基板の表面に対して垂直方向となるようにp型層を形成するp型層形成工程と、前記半導体基板を縦方向に貫通し且つ前記半導体基板のn型層との界面が前記半導体基板の表面に対して垂直である高濃度n型部を、前記半導体基板の横方向に前記p型層から一定の長さ離隔して形成する高濃度n型部形成工程と、前記半導体基板の両面に電極を形成する電極形成工程と、を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
10.前記p型層の一方の面にソース及びゲートを形成するFET形成工程を含む前記.記載の半導体素子の製造方法。
11.前記p型層形成工程において、前記半導体基板を縦方向に貫通する第2のp型層を更に形成し、前記高濃度n型部形成工程において、前記半導体基板を縦方向に貫通し且つ前記第2のp型層に囲まれる第2の高濃度n型部を更に形成する、前記.又は10.に記載の半導体素子の製造方法。
12.金属からなり、前記半導体基板を縦方向に貫通するゲート金属部を更に形成するゲート金属部形成工程を含む前記.又は10.に記載の半導体素子の製造方法。
13.前記半導体基板は仮支持基板に搭載されており、前記半導体基板の一方の面側に素子支持層として導電性を有する基板を接合する支持層形成工程と、その後、前記半導体基板の他方の面に接合されている前記仮支持基板を除去する仮支持基板除去工程と、を含む前記.乃至12.のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
本発明の半導体素子によれば、化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板に形成された半導体素子であって、前記半導体基板を縦方向に貫通するショットキー接合面又はpn接合面が形成されており、前記ショットキー接合面又は前記pn接合面は、前記半導体基板の表面に対して垂直方向に形成されているため、動作時に大きな電界強度が加わるショットキー接合面又はpn接合面が垂直方向だけに存在し、電流が横方向(基板面と平行な方向)に流れる横型半導体素子を構成することができる。Si半導体を用いて高耐圧の横型半導体素子を構成することは、ショットキー接合部やpn接合部の空乏層の拡がりが大きいため、無駄が多くなり一般的ではない。しかし、バンドギャップの大きい化合物半導体においては、ショットキー接合部においてもpn接合部においても、空乏層の拡がりは数μm程度の狭い範囲に留まる。したがって、空乏層が横方向に拡がる横型半導体素子を構成しても、より小さな寸法で半導体素子を構成することが可能である。
また、半導体基板の縦方向に多数存在する結晶欠陥(例えば、10/cmから10/cm)によるリーク電流を減らし、半導体素子の特性が結晶欠陥の影響を受けないようにすることができる。
以上のように、本半導体素子は、バンドギャップの大きい化合物半導体基板ならではの特徴を活かして構成されている。
前記半導体基板を縦方向に貫通し、前記半導体基板の横方向に一定の長さ離隔して平行に設けられている2つの導電部を具備し、2つの前記導電部の対向する側面は前記半導体基板の表面に対して垂直に形成されており、一方の前記導電部の前記側面に前記ショットキー接合面が形成されている場合には、一方の導電部をアノードとし、他方の導電部をカソードとするショットキーダイオードを構成することができる。ショットキー接合部の空乏層の拡がりが小さいため、アノードとカソードとの距離を短くすることができ、素子の寸法を小さくすることができる。また、ショットキー接合面及び接地電位(カソード)電極面が基板面に対して垂直であるため、半導体基板に縦方向の結晶欠陥が多くても、ショットキーダイオードの特性が結晶欠陥の影響を受けないようにすることができる。
前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つpn接合面が前記半導体基板の表面に対して垂直となるように形成されたp型層と、前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つ前記半導体基板のn型層との界面が前記半導体基板の表面に対して垂直となるように形成された高濃度n型部と、を具備し、前記高濃度n型部は、前記半導体基板の横方向に前記p型層から一定の長さ離隔して形成されている場合には、pn接合部の空乏層の拡がりが小さいため、MOSFET等の半導体素子の寸法を小さくすることができる。また、高電圧が加わるpn接合面が基板面に対して垂直であるため、半導体基板に縦方向の結晶欠陥が多くても、リーク電流を減らし、半導体素子の特性が結晶欠陥の影響を受けないようにすることができる。更に、半導体基板を縦方向に貫通する高濃度n型部により、半導体基板(p型層)の一方の表面に形成された不純物領域の電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能になる。
前記p型層の一方の面にソース及びゲートが形成されている場合には、高耐圧且つ低リーク電流のMOSFETを構成することができる。また、前記高濃度n型部により、半導体素子のドレインの電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能になる。
前記半導体基板を縦方向に貫通する第2のp型層と、前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つ前記第2のp型層に囲まれる第2の高濃度n型部と、を更に備える場合には、半導体基板とは電気的に分離される第2の高濃度n型部により、半導体基板(p型層)の一方の表面に形成されたゲートの電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能になる。
また、金属からなり、前記半導体基板を縦方向に貫通するゲート金属部を更に備える場合には、半導体基板(p型層)の一方の表面に形成されたゲートの電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能になる。
前記半導体基板の両面に電極を備える場合には、半導体基板の両面に各別の電極を設けることができる。また、化合物半導体の種類により半導体基板の熱伝導度が低くても、放熱を良くすることができる。
本発明の半導体素子の製造方法によれば、仮支持基板に搭載された化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板に、その側壁が前記半導体基板の表面に対して垂直であり且つ一定の長さ離隔して平行する2以上のトレンチを形成するトレンチ形成工程と、隣り合う前記トレンチの一方をアノード部として、その側壁面にショットキー障壁となる金属膜を形成するアノード形成工程と、隣り合う前記トレンチの他方をカソード部として、そのトレンチの内側に金属部を形成するカソード形成工程と、前記仮支持基板を除去し、前記トレンチが前記半導体基板を貫通するようにする形成する仮支持基板除去工程と、を含むため、化合物半導体基板を用いて高耐圧且つ低リーク電流のショトッキーダイオードを製造することができる。一方の導電部をアノードとし、他方の導電部をカソードとするショットキーダイオードを構成することができる。ショットキー接合部の空乏層の拡がりが小さいため、アノードとカソードとの距離を短くすることができ、寸法の小さい素子を製造することができる。また、ショットキー接合面及び接地電位電極面が基板面に対して垂直であるため、半導体基板に縦方向の結晶欠陥が多くても、特性が結晶欠陥の影響を受けないショットキーダイオードを製造することができる。
前記カソード形成工程において、前記トレンチの側壁面に高濃度n型層を形成し、その内側に金属部を形成する場合には、確実なオーミック接合を実現することができる。
また、別の半導体素子の製造方法によれば、化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板を縦方向に貫通し、pn接合面が前記半導体基板の表面に対して垂直方向となるようにp型層を形成するp型層形成工程と、前記半導体基板を縦方向に貫通し且つ前記半導体基板のn型層との界面が前記半導体基板の表面に対して垂直である高濃度n型部を、前記半導体基板の横方向に前記p型層から一定の長さ離隔して形成する高濃度n型部形成工程と、を含むため、化合物半導体基板を用いて高耐圧且つ低リーク電流のMOSFET等の横型半導体素子を製造することができる。pn接合部の空乏層の拡がりが小さいため、寸法の小さい半導体素子を製造することができる。また、高電圧が加わるpn接合面が基板面に対して垂直であるため、半導体基板に縦方向の結晶欠陥が多くても、リーク電流が少なく、特性が結晶欠陥の影響を受けない半導体素子を製造することができる。更に、前記高濃度n型部により、半導体基板(p型層)の一方の表面に形成された不純物領域の電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能になる。
前記p型層の一方の面にソース及びゲートを形成するFET形成工程を含む場合には、高耐圧且つ低リーク電流なMOSFETを製造することができる。また、前記高濃度n型部により、半導体素子のドレインの電位を半導体基板の他方の面でとることが可能なMOSFETを形成することができる。
前記p型層形成工程において、前記半導体基板を縦方向に貫通する第2のp型層を更に形成し、前記高濃度n型部形成工程において、前記半導体基板を縦方向に貫通し且つ前記第2のp型層に囲まれる第2の高濃度n型部を更に形成する場合には、半導体基板(p型層)の一方の表面に形成されたゲートの電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能なMOSFETを形成することができる。
また、金属からなり、前記半導体基板を縦方向に貫通するゲート金属部を更に形成するゲート金属部形成工程を含む場合には、半導体基板(p型層)の一方の表面に形成されたゲートの電位を、半導体基板の他方の面でとることが可能なMOSFETを形成することができる。
前記半導体基板の両面に電極を形成する電極形成工程を含む場合には、半導体基板の両面に各別の電極を設けることができる。また、化合物半導体の種類により半導体基板の熱伝導度が低くても、放熱の良い半導体素子とすることができる。
前記半導体基板は仮支持基板に搭載されており、前記半導体基板の一方の面側に素子支持層として導電性を有する基板を接合する支持層形成工程と、その後、前記半導体基板の他方の面に接合されている前記仮支持基板を除去する仮支持基板除去工程と、を含む場合には、化合物半導体に応じた仮支持基板を用いて製造工程を進め、最終的に素子支持層により支持される半導体素子を形成することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
半導体基板に形成されたトレンチ構造を表す模式図 半導体素子(ショットキーダイオード)の構造を表す模式的な上面図及び断面図 半導体素子(ショットキーダイオード)と結晶欠陥の関係を表す概念図 半導体素子(MOSFET)の基本構造を表す模式的な上面図及び断面図 半導体素子(MOSFET)の構造を表す模式的断面図 半導体素子(MOSFET)の別の構造を表す模式的模式図 半導体素子(ショットキーダイオード)の製造工程を表す模式的断面図(1) 半導体素子(ショットキーダイオード)の製造工程を表す模式的断面図(2) 半導体素子(ショットキーダイオード)の別の製造方法を表す模式的断面図 半導体素子(MOSFET)の製造工程を表す模式的断面図(1) 半導体素子(MOSFET)の製造工程を表す模式的断面図(2) 別の半導体素子(MOSFET)の製造工程を表す模式的断面図 一般的な縦型構造のショットキーダイオードとMOSFETの構造を表す模式的断面図
以下、図を参照しながら、本発明を詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
(1)半導体素子
本形態に係る半導体素子は、SiC、GaN、Ga等、バンドギャップの大きい化合物半導体の単結晶からなる半導体基板に形成される横方向(横型)の高耐圧半導体素子(1)である。「横方向」とは半導体基板の表面に平行な方向であり、横方向の半導体素子において電流の流れは横方向となる。一方、半導体基板の表面に対して垂直な方向を「縦方向」という。
バンドギャップの大きい化合物半導体においては、高電圧が加わってもpn接合の空乏層の拡がりは少ない。それ故、高耐圧半導体素子を横型構造としても、無駄が少なく高密度に素子を形成することができる。普及しているSi半導体においては空乏層の拡がりが大きいため、横方向の高耐圧半導体素子を形成するには素子面積が大きくなり、採用し難い構成である。すなわち、横方向の高耐圧半導体素子(1)は、ワイドバンドギャップの化合物半導体ならではの構造である。
上記半導体素子(1)は、上記のような化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板(2)に形成され、その半導体基板(2)を縦方向に貫通するショットキー接合面(24)又はpn接合面(25)が形成されており、ショットキー接合面(24)又はpn接合面(25)は、半導体基板(2)の表面に対して垂直方向に形成されていることを特徴としている。ショットキー接合面(24)又はpn接合面(25)は、半導体基板(2)の表面に対して垂直な平面状とすることが好ましい。
半導体素子の一実施形態として、ショットキーダイオード(11)が挙げられる。
図1は、ショットキーダイオード(11)を製造するために、半導体基板2に形成されたトレンチの構造を表している。同図(a)は上面図であり、同図(b)はそのAA’断面を表している。薄膜の半導体基板2上にトレンチ27が形成され、トレンチ27に囲まれて複数の平行する半導体基板2の部分(n型半導体層21)が残されている。この各n型半導体層21がショットキーダイオード11の能動層部になる。n型半導体層21の数は特に問わず、本例では4つのn型半導体層21が形成されている。各n型半導体層21の大きさは幅W×長さL1であり、隣り合うn型半導体層22の間隔はL2である。ショットキーダイオード(11)の大きさは、例えば3mm×3mm程度とすることができる。図(b)に示されるn型半導体層21(すなわち半導体基板2)の厚さTは特に限定されず、数μm程度とすることが好ましい。半導体基板2の一方の面を上面201、他方の面を下面202とする。
尚、ショットキーダイオード(11)が形成される半導体基板2の周縁部には、スクライブライン部28が残されている。また、図示されている構造を形成するために、半導体基板2は仮支持基板(81)に搭載されている。以下の図では、仮支持基板(81)及びスクライブライン部28は省略されている。
図2は、ショットキーダイオード(11)の構造を表す模式図である。同図(a)は半導体基板2内に形成される基本構造の上面図であり、図(b)はそのBB’断面図である。各n型半導体層21を挟むトレンチ27部(図1参照)には、金属等の導電体により、2つの導電部3及び4が交互に形成されている。導電部3及び4は、半導体基板2を縦方向に貫通し、且つ半導体基板2(n型半導体層21)との境界となる側面が半導体基板2の表面に対して垂直に形成されている。また、隣り合う2つの導電部3と4とは、半導体基板2の横方向に一定の長さL1離隔して平行に設けられている。
一方の導電部4の側面すなわちn型半導体層21との境界には、ショットキー接合面24が形成されている。ショットキー接合面24は、例えば、導電部4となるトレンチ27の側面に、ショットキー障壁を生じる金属薄膜を設けることにより構成される。他方の導電部3とn型半導体層21との境界は、オーミック接合面23とされている。ショットキー接合面24及びオーミック接合面23は、いずれも半導体基板2の表面に対して垂直な平面状となる。これにより、導電部3をカソード部、導電部4をアノード部とし、両者に挟まれるn型半導体層21を能動層とする横方向のショットキーダイオード11の基本構造が形成されている。導電部3又は4と接しないn型半導体層21の側面には、酸化膜211が形成されている。
同図(c)は、ショットキーダイオード11の構造の一例を表している。上記基本構造の一方の面(上面201)上に、選択的に形成された絶縁層6を挟んで金属膜7が積層されている。上面の金属膜7は各導電部3と接している。更に、金属膜7上に素子支持層8が形成されている。素子支持層8としては導電性半導体基板又は金属基板を用いることができ、素子支持層8はカソード電極35を兼ねるようにすることができる。上記基本構造の他方の面(下面202)には、選択的に形成された絶縁層6を挟んで、Al薄膜71上にNiメッキ膜72が積層された金属膜7が設けられている。下面の金属膜7は各導電部4と接しており、アノ−ド電極45とされている。
カソード電極35とアノード電極45の配置を上例とは反対としてもよい。すなわち、上面201側に絶縁層6を挟んで積層される金属膜7が各導電部4と接し、下面202側に絶縁層6を挟んで積層される金属膜7が各導電部3と接する構造とすることができる。このようにすれば、上面201側の金属膜7に接合される素子支持層8がアノ−ド電極45となり、下面202側の金属膜7がカソード電極35となる。
図3は、ショットキーダイオードと結晶欠陥の関係を説明するための図である。ショットキーダイオード11は、同図(a)に示すような回路構成となる。
バンドギャップの大きい化合物半導体の特徴は、高耐圧の横方向素子においても横方向の電界の拡がりが少ないことにある。例えば、Gaの場合には、900Vの耐圧とするにも、横方向のアノ−ド部4とカソード部3との間隔、すなわちn型半導体層21の横幅L1は3μm程度と狭くてよい。これは、トレンチ27の深さが深ければ、すなわち図1(b)に示された厚さTが厚ければ、横方向の電界の拡がりに必要な長さL1と電極幅L2を補完することとなり、横方向素子にしても素子寸法が大きくならない可能性を示唆している。図1に示した寸法により、幅L1+L2の範囲で縦方向のショットキーダイオードを構成した場合、アノ−ド面積はW×(L1+L2)となる。それに対して、ショットキーダイオード11の縦方向のアノ−ド面積はW×Tとなる。このように横方向のアノ−ド部4とカソード部3との間隔がL1、電極幅L2であるショットキーダイオード11のアノ−ド面積はW×Tとなり、縦方向素子のアノ−ド面積W×(L1+L2)と比べて同程度となる。これはワイドバンドギャップの半導体においては横方向への空乏層の拡がりが小さく、L1を小さくすることができるためであり、ワイドバンドギャップの半導体の特徴を生かした構造である。
図3(a)に示したショットキーダイオード11において、カソード(K)35に加わる電圧をV、アノード(A)45に加わる電圧をVとする。
同図(b)は、化合物半導体基板の縦方向の結晶欠陥を模式的に表している。GaNやGa場合には、結晶欠陥の殆どが基板面に対して垂直方向の欠陥29であることが知られている。本発明の半導体素子1においては電界が横方向だけに印加されるため、縦方向の結晶欠陥29によりリーク電流が生じることはなく、半導体素子1の電気的特性に悪影響を及ぼさない。
同図(c)にショットキーダイオード11の電気的特性の例を示す。横軸は印加電圧v、縦軸は電流iを表す。順方向電圧Vfは、基板材料のエネルギーバンド幅や電極の電位差等により決まり、2V程度である。逆方向耐圧Vrは、基板材料の濃度と材料のエネルギーバンド幅、アノ−ドとカソードの間の距離により異なるが、例えばアノ−ドとカソードとの距離が3μmの場合、耐圧900V程度とすることが可能である。
半導体素子1の別の実施形態として、MOSFET(12)の構造を図4及び5に示す。図4(a)は半導体基板2内に形成される基本構造の上面図であり、(b)はそのCC’断面図である。同図(a)に示す半導体基板2の領域は、MOSFET(12)において能動層15となる領域である。MOSFET(12)の大きさは、例えば3mm×3mm程度である。能動層15の外周部にはスクライブライン部28が残されている(次図以下では示さない。)。図4(b)に示されるように、半導体基板2の一方の面を上面201、他方の面を下面202とする。半導体基板2の厚さTは特に限定されず、数μm程度とすることができる。横方向のMOSFET(12)においては、縦方向への空乏層の広がりはないため、厚さTが薄くても機能上問題はない。
尚、図4に示されている基本構造を形成する過程においては、半導体基板2は図示しない仮支持基板(81)に搭載されている。
MOSFET(12)の基本構造として、半導体基板2を縦方向に貫通し、且つpn接合面25が半導体基板2の表面に対して垂直となるように形成されたp型層(pウェル)5と、半導体基板2の横方向にp型層5から一定の長さL離隔して、半導体基板2を縦方向に貫通する高濃度n型(n)部56と、を備えている。半導体基板2のn型層(n型半導体層)21と高濃度n型部56との界面は、半導体基板2の表面に対して垂直な平面状に形成されている。p型層5と高濃度n型部56との距離Lは、3μm程度と狭くてよい。
pウェル5の一方の面(上面201側)に、ソース51、ドレイン52及びゲート53が形成されている。pウェル5は半導体基板2を縦方向に貫通するように形成されており、pウェル5とn型半導体層21との界面になるpn接合面25は、半導体基板2の表面(201、202)に対して垂直方向の平面状に形成されている。このようなpウェル5は、半導体基板2にイオン注入等することによって形成することができる。pn接合面25を半導体基板2の表面に対して垂直方向にのみ存在させるために、半導体基板2の厚さTは薄いことが好ましい。
図4(b)に示す構造においては、pウェル5の内部にドレイン52を設けているが、ドレイン52は必ずしもpウェル5の内部に設ける必要はなく、同図(b)に描かれたドレイン52を省略することも可能である。その場合、同図(c)に示すように、pウェル5に接するn型半導体層21がドレイン52の機能を果たし、pウェル5内に設けられたソース51と、ドレイン52となるn型半導体層21と、の間にゲート53が形成されている。図4(c)に示された構造としても、作用及び機能は、同図(b)の場合と全く同様である。よって、以下の説明及び図面においては図4(b)に示した構造を基に記述するが、図4(c)に示した構造を含むものとする。すなわち、ドレイン52はpウェル5内に形成されていてもよいし、pウェル5に接するn型半導体層21がドレイン52として働いてもよい。
また、pウェル5(pn接合面25)から横方向に長さL離れて、半導体基板2を貫通する高濃度n型部56が形成されている。すなわち、pウェル5と高濃度n型部56との間には、長さLのn型半導体層21が存在する。この高濃度n型部56により、ドレイン52が形成されている面とは反対側の面(下面202)においてドレイン電位がとれるように構成することができ、以下、高濃度n型部56を「貫通ドレイン」ともいう。
更に、MOSFET(12)には、半導体基板2を縦方向に貫通する第2のp型層(pウェル)58と、半導体基板2を縦方向に貫通し且つ第2のp型層58に囲まれる第2の高濃度n型(n)部57と、を備えることができる。第2のpウェル58、第2の高濃度n型部57もまた、横方向の境界となる側面が半導体基板2の表面に対して垂直な平面状に形成されている。第2の高濃度n型部57は、第2のpウェル58により半導体基板2(n型半導体層21)とは電気的に分離されている。この第2の高濃度n型部57により、ゲート53が形成されている面とは反対側の面(下面202)においてゲート電位がとれるように構成することができ、以下、第2の高濃度n型部57を「貫通ゲート」ともいう。
また、半導体基板2は薄いため、貫通ゲート57に代わり、高濃度n型部57の位置にゲート金属部59が設けられてもよい。図4(d)は、金属からなり、半導体基板2を縦方向に貫通するゲート金属部59が形成され、半導体基板2の上面201上に上面ゲート電極部531が形成された状態を表している。このように構成しても、半導体基板2の下面202側においてゲート電位をとることができる。ゲート金属部59は、半導体基板2の下面202側に向かって拡がるテーパ形状591とすることができる。
前記貫通ドレイン56は、図4(a)に示すように、pウェル5及び第2のpウェル58との間に一定以上の距離をおいてそれらを囲むように、MOSFET(能動層15部)の周縁部に配設することができる。
図5(a)及び(b)は、MOSFET12の構造の一例を表している。前記基本構造が形成された半導体基板2の一方の面(上面201)上に、選択的に形成された絶縁層6を挟んで電極の配線を行う相互配線層65が積層され、更に素子支持層8が形成されている。素子支持層8としては導電性を有する半導体基板又は金属基板を用いることが好ましく、ソース電極(S)75を兼ねるようにすることができる。半導体基板2の他方の面(下面202)には、選択的に形成された絶縁層6を挟んで、選択的に形成された金属膜7が積層されている。貫通ドレイン56との接点を有する金属膜7は、ドレイン電極(D)76となる。また、貫通ゲート57との接点を有する金属膜7は、ゲート電極(G)77となる。
上記絶縁層6の材料は特に問わず、例えば、Si酸化膜61とポリイミドPIQ膜を積層して構成することができる。また、上記金属膜7の材料は特に問わず、例えば、Al薄膜71とNiメッキ膜を積層して構成することができる。
同図(c)にMOSFET12の回路構成を示す。ソース電極Sとドレイン電極Dとの間の抵抗は、MOSFETのチャンネル抵抗Rcとドリフト抵抗Rdとからなる。チャンネル抵抗Rcは、MOSFETがオンした状態のチャンネル部の抵抗である。ドリフト部分は、MOSFETがオフの時にpウェル5とn型半導体層21の間で空乏層が広がる領域であり、そのドリフト部分にMOSFETのオン電流が流れるときの抵抗がドリフト抵抗Rdである。
MOSFET12においては、pn接合面25は半導体基板2の表面に対して垂直方向に形成されるため、半導体基板2の厚さTを厚くする必要はない。半導体基板2の厚さTが薄い場合、MOSFETのオン時のドリフト層の抵抗が増すこととなるが、ワイドバンドギャップの半導体素子においてはpn接合の空乏層の拡がりが小さいため横方向のドリフト長は短くてよく、ドリフト抵抗の増大は顕著にはならない。
ワイドバンドギャップの半導体は、高耐圧素子においても横方向の電界の拡がりが少なくて済むことに特徴がある。例えば、Gaの場合には、900Vの耐圧を得るにも、ソース51及びpウェル5と貫通ドレイン56との横方向の間隔Lは3μm程度と狭くてよい。MOSFET12の構造は、ワイドバンドギャップの半導体の特徴を生かした構造である。
図6は、MOSFETの構造の変形例を表している。半導体基板2の両面にMOSFETが形成された例である。前記MOSFET12と共通する内容については説明を省略する。
同図(a)は、半導体基板2に形成されたMOSFET(13)の基本構造の断面を示す。図4(b)に示したように、pウェル5の一方の表面側(上面201側)にソース51、ドレイン52及びゲート53が形成されている。これに加え、pウェル5の他方の表面側(下面202側)の対応する位置に、ソース51、ドレイン52及びゲート53が同様に形成されている。更に、両面のソース31に貫通するように、高濃度n型(n)部55が形成されている。高濃度n型部55により、両面のソース電位が同一となる。以下、高濃度n型部55を「貫通ソース」ともいう。貫通ドレイン56及び貫通ゲート57については、前記MOSFET12の場合と同様である。
図6(b)は、MOSFET13の構造の一例を表している。半導体基板2の一方の表面201側にソース電極75を兼ねる素子支持層8が形成されている。また、半導体基板2の他方の表面202側には、ドレイン電極76及びゲート電極77が形成されている。
(2)半導体素子の製造方法
図7及び8は、前記ショットキーダイオード11の製造工程の一例を示す模式的断面図である。本例においては、化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板2にショットキーダイオード11を形成する。
図7(a)に示すように、半導体基板2は仮支持基板81上に搭載されている。仮支持基板81の材料は特に限定されず、化合物半導体がGaNの場合には、Si基板、サファイア基板等を用いることが好ましい。また、化合物半導体がGaの場合には、仮支持基板81としてサファイア基板等を用いることが好ましい。また、貼り合せ技術により半導体基板2を仮支持基板81上に形成する場合には、仮支持基板81の材料は問わない。半導体基板2はその表面の保護の為にSi酸化膜などにより被覆されていてもよい。
本例のショットキーダイオード11の製造方法は、トレンチ形成工程、アノード形成工程、カソード形成工程、電極形成工程、支持層形成工程、仮支持基板除去工程を含むことができる。
トレンチ形成工程では、仮支持基板81上に搭載されている半導体基板2に、その側壁面が半導体基板2の表面に対して垂直であり且つ一定の長さ(L1)離隔して平行する2以上のトレンチ27を形成する。
同図(b)は、トレンチ形成工程により、半導体基板2にトレンチ27を形成した状態を示す。トレンチ27はフォトリソグラフィにより形成することができる。本図において、トレンチ27はその底側に一定の厚さの底面側残存部271を残して形成されている。底面側残存部271は、後に半導体基板2を仮支持基板81から剥離させる目的で残されている。エッチング等により仮支持基板81全体を除去する場合には底面側残存部271は不要であり、トレンチ27が半導体基板2を貫通するように形成することができる。
トレンチ27は、半導体基板2の横方向に一定の間隔L1、一定の幅L2で複数形成されている。各トレンチ27の間に幅L1のn型半導体層21が存在し、複数のトレンチ27は交互にショットキーダイオード11のカソード部3及びアノード部4となる。
アノード形成工程では、隣り合うトレンチ27の一方をアノード部4とするため、当該トレンチ27の側壁面にショットキー障壁となる金属薄膜を形成し、その内側に導電部を形成する。また、カソード形成工程では、隣り合うトレンチ27の他方をカソード部3とするため、当該トレンチ27の内側に導電部を形成する。
同図(c)は、カソード形成工程及びアノード形成工程において、トレンチ27の側壁部にオーミック接合面23及びショットキー接合面24を形成した状態を示す。カソード形成工程においては、カソード部3を形成するため、トレンチ27の側壁となるn型半導体層21に高濃度n型(n)層31を形成し、その内側に金属部33を形成する。これによって、カソード部3とn型半導体層21との接合部にオーミック接合面23が形成される。高濃度n型層31は、窒素又はリン等を斜めイオンインプラントによりイオン注入することによって形成することができる。この工程において、アノード部4とするトレンチ27の側壁又は全体は、予めフォトレジスト等により、高濃度n型層が形成されないように保護することができる。高濃度n型層31はオーミック接合とするために高濃度とするのに対し、アノード部4においてはショットキー接合のために低濃度n型(n)層とする必要がある。各トレンチ27の間のn型半導体層21の表面もまた、シリコン酸化膜やフォトレジスト等により、高濃度n型層が形成されないように保護しておくことが好ましい。
アノード形成工程においては、アノード部4を形成するために、トレンチ27の側壁面にショットキー障壁となる金属薄膜42を形成する。金属薄膜42の材料として、例えば白金を用いることができる。これによって、アノード部4とn型半導体層21との接合部にショットキー接合面24が形成される。
カソード部3又はアノード部4と接しないn型半導体層21の側面には、Si酸化膜211を形成することが好ましい(図2(a)参照)。
同図(d)は、側壁面に高濃度n型層31が形成されたトレンチ27内、及び側壁面にショットキー接合面24が形成されたトレンチ27内に、それぞれ金属部33及び43を形成した状態を示す。金属部33及び43は、側壁に接するように斜め蒸着することが好ましい。金属部33及び43の材料は適宜選択されればよく、金属部33及び43に金属薄膜42と同じ材料を用いてもよいし、オーミックコンタクトを確保するために金属部33には別の材料を用いてもよい。更に膜厚が必要な場合には、NiやAl等の金属膜を選択的に蒸着又はスパッタにより形成してもよい。金属部33及び43は、必ずしもトレンチ27部に完全に充填される必要はない。
以上によって、ショットキーダイオード11のカソード部3及びアノ−ド部4が形成され、カソード部3及びアノ−ド部4は半導体基板2の上面201に露出する。n型半導体層21の表面に付着した金属は、研磨、エッチング等により除去することができる。
カソード電極35を形成する電極形成工程では、半導体基板2の一方の面(上面201)上にカソード部3と接合される金属膜7を形成する。
同図(e)は、電極形成工程により、フォトリソグラフィにより半導体基板2の上面201に選択的に絶縁層6を形成し、カソード部3(金属部33)と接合される金属膜7を積層した状態を示す。絶縁層6は、例えばSi酸化膜61と、その上に設けたポリイミドPIQ膜62の2層とすることができる。n型半導体層21の表面は電界が印加される面となるため、Si酸化膜61等により安定した界面とすることが好ましい。また高電圧が印加されるため、PIQ膜62等により厚い膜を形成することが好ましい。
絶縁層6はカソード部3上が開口されており、その上に蒸着やスパッタ、めっき等により金属膜7が形成される。金属膜7は、例えば蒸着等によりAl薄膜71を形成し、その上にNiメッキ膜72等を形成することが好ましい。
次に支持層形成工程により、同図(f)に示すように、金属膜7上に素子支持層8を接合する。素子支持層8としては、導電性半導体基板、金属基板等を使用することができ、導電性樹脂、金属接合等によって金属膜7と接合可能である。
図7(f)に引き続き、仮支持基板81を除去し、トレンチ27が半導体基板2を貫通するようにする形成する仮支持基板除去工程を行う。
図8(a)は、仮支持基板81を除去した状態を示す。仮支持基板81を除去する方法は特に問わない。例えば、仮支持基板81がサファイア基板であり、半導体基板2(n型半導体層21)がGaやGaNである場合には、レーザの照射(レーザリフトオフ)により仮支持基板81を剥離することができる。この後、ショットキーダイオード11を支持する機能は素子支持層8が担うことになる。
本図に表されているように、仮支持基板81を除去した後、半導体基板2の下面202側にトレンチ27の底面側残存部271が存在する場合には、トレンチ27が半導体基板2を貫通するように底面側残存部271を除去する。同図(b)は、底面側残存部271をエッチング、研磨等により除去した状態を表している。底面側残存部271を除去した後の下面212は、極薄く研磨することにより、表層の欠陥層を少なくすることが素子特性を良くするために好ましい。以上により、カソード部3及びアノ−ド部4が半導体基板2の下面212に露出される。
次いで、半導体基板2の下面212に、アノード電極45を形成する電極形成工程を行う。同図(c)及び(d)は、電極形成工程により、半導体基板2の下面212上にアノード電極45を形成した状態を示す。
同図(c)は、半導体基板2の下面212上に、フォトリソグラフィにより選択的に絶縁層6を形成した状態を示している。絶縁層6は、例えばSi酸化膜61とポリイミドPIQ膜62を積層して構成することが好ましい。絶縁層6はアノード部4に対応して開口されている。
同図(d)は、絶縁層6を挟んで、蒸着やスパッタ、めっき等によりアノード部4と接合される金属膜7を積層した状態を示す。金属膜7は、例えばAl薄膜71、Niメッキ膜72等により形成することが好ましい。金属膜7は、アノード部4を構成する金属部43と接合されている。この金属膜7(Niメッキ膜72)は、ショットキーダイオード11のアノード電極45となる。金属膜7は必要に応じて端部をエッチング除去してもよい。ショットキーダイオード11の電気的特性検査を行って各素子を分離した後は、素子支持層8を下にして工程を進めることができる。
尚、以上の実施形態においてはカソード電極35が半導体基板2の上面201側に配置されているが、アノ−ド電極45を上面201側に配置することも同様に可能である。
前述のカソード形成工程及びアノード形成工程においては、カソード部3のオーミックコンタクトのための高濃度n型層31を先に形成する例を説明したが、アノード部4のショットキー接合面を先に形成することも可能である。
図9(a)は、アノード形成工程により、アノード部4とするトレンチ27の側壁面にショットキー障壁となる金属薄膜42を形成した状態を示す。金属薄膜42は、例えば白金を用いて蒸着により形成することができる。トレンチ27の側壁に形成するために斜め蒸着とすることが好ましい。白金が不要の部分は予めフォトレジストで覆い、後に除去してもよい。また、全面に白金を蒸着してショットキー接合面となる部分以外を除去してもよい。これによって、アノード部4とn型半導体層21との接合部にショットキー接合面24が形成される。
次に、同図(b)に示すように、カソード形成工程により、カソード部3とするトレンチ27の側壁となるn型半導体層21に高濃度n型層31を形成する。高濃度n型層31は、窒素又はリン等を斜めイオンインプラントによりイオン注入することによって形成することができる。これによって、カソード部3とn型半導体層21との接合部にオーミック接合面23が形成される。この工程において、アノード部4とするトレンチ27の側壁又は全体は、予めフォトレジスト等により、高濃度n型層が形成されないように保護される。また、既に形成されている金属薄膜42がある程度の厚さであれば、これを高濃度n型層が形成されないようにする保護マスクとして用いることができる。高濃度n型層31はオーミックコンタクトとするために高濃度とするのに対し、アノード部4においてはショットキー接合のために低濃度n型層とする必要がある。各トレンチ27の間のn型半導体層21の表面もまた、シリコン酸化膜やフォトレジスト等により高濃度n型層が形成されないように保護しておくことが好ましい。
同図(c)は、アノード部4(金属部43)としてトレンチ内全体にショットキー接合用の金属薄膜42が形成されており、カソード部3のトレンチ内全体にオーミックコンタクト用の金属部33が形成されている例を表している。金属部33は、NiやAl等の金属を蒸着、スパッタ等して形成することができる。金属部33及び43は、必ずしもトレンチ27部に完全に充填される必要はない。以上によって、ショットキーダイオード11のカソード部3及びアノ−ド部4が形成される。n型半導体層21の表面に付着した金属は、研磨、エッチング等により除去することができる。
図10及び11は、前記MOSFET12の製造工程の一例を示す模式的断面図である。本例においては、化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板2にMOSFET12を形成する。本例のMOSFET12の製造方法は、p型層形成工程、高濃度n型部形成工程、FET形成工程、ゲート金属部形成工程、電極形成工程、支持層形成工程、仮支持基板除去工程を含むことができる。
図10(a)に示すように、半導体基板2は仮支持基板81上に搭載されている。仮支持基板81の材料は特に限定されず、化合物半導体がGaNの場合には、Si基板、サファイア基板等を用いることができる。また、化合物半導体がGaの場合には、仮支持基板81としてサファイア基板等を用いることができる。また、貼り合せ技術により半導体基板2を仮支持基板81上に形成する場合には、仮支持基板81の材料は問わない。
同図(b)及び(c)を参照し、p型層形成工程、FET形成工程及び高濃度n型部形成工程を説明する。
p型層形成工程では、同図(b)に表されているように、半導体基板2を縦方向に貫通し、pn接合面が半導体基板2の表面に対して垂直方向となるようにp型層(pウェル)5を形成する。pウェル5は不純物を選択的に半導体基板2にイオン注入することにより形成される。これにより、pウェル5と半導体基板2のn型半導体層21との界面となるpn接合面25は、半導体基板2の表面に対して垂直な平面状に形成することができる。また、同様にして、半導体基板2を縦方向に貫通する第2のp型層(pウェル)58を形成することができる。
次に、FET形成工程において、pウェル5の一方(上面201側)の面の表層部に選択的に不純物を注入することにより、ソース51、ドレイン52を形成する。更に、同図(c)に表されているように、pウェル5の表面上にゲート53を形成する。ゲート53はゲート酸化膜とゲート金属とにより形成することができる。ゲート酸化膜はSi酸化膜に限らず、種々の絶縁物を採用し得る。
図10に示す構造においては、pウェル5の内部にドレイン52を設けているが、ドレイン52は必ずしもpウェル5の内部に設ける必要はなく、同図に描かれたドレイン52を省略することも可能である。その場合、図4(c)に示したようにpウェル5に接するn型半導体層21がドレイン52の機能を果たし、pウェル5内に設けられたソース51と、ドレイン52となるn型半導体層21と、の間にゲート53が形成されることとなる。
高濃度n型部形成工程では、半導体基板2の横方向にpウェル5から一定の長さL離隔して、半導体基板2を縦方向に貫通し、且つ半導体基板2のn型層(n型半導体層21)との界面が半導体基板2の表面に対して垂直な平面状である高濃度n型(n)部56(貫通ドレイン)を形成する。また、高濃度n型部56は、pウェル5及び第2のpウェル58との間に一定以上の距離をおいてそれらを囲むように、MOSFET12の周縁部に形成することができる(図4(a)参照)。
また、高濃度n型部形成工程において、半導体基板2を縦方向に貫通し、且つ第2のpウェル58に囲まれる第2の高濃度n型(n)部57(貫通ゲート)を形成することができる。高濃度n型部57は、第2のpウェル58により半導体基板2(n型半導体層21)とは電気的に分離されている。
上記の貫通ドレイン56及び貫通ゲート57により、半導体基板2の下面202(ドレイン52及びゲート53が形成されている面とは反対の面)からも、ドレイン電位及びゲート電位が取れるように構成可能となる。すなわち、後に、半導体基板2の上面201側にソース電極75となる素子支持層8を設けたときに、半導体基板2の下面202側にドレイン電極76、ゲート電極77を設けることができる。
以上により、半導体基板2内に構成されるMOSFET12の基本構造が形成される。
図10(d)は、電極形成工程により、半導体基板2の一方の面201上にソース電極用の金属膜7を形成した状態を表している。まず、半導体基板2の上面201上に、フォトリソグラフィにより選択的に形成した絶縁層6を挟んで各電極用配線を行う相互配線層65を形成する。絶縁層6は、Si酸化膜61及びポリイミドPIQ膜62を積層することが好ましい。相互配線層65においてはソース51、ドレイン52、ゲート53、貫通ドレイン56及び貫通ゲート57が、それぞれ必要な配線によって接続される。例えば、ゲート53は貫通ゲート57と接続される。また、相互配線層65の表面には、ソース51と接続されたソース接続面が露出される。そして、相互配線層65の表面上に、蒸着、スパッタ等によってAl薄膜71、Ni薄膜72等からなる金属膜7が形成される。
半導体基板2の一方の面201側に金属膜7を形成した後に、当該一方の面に素子支持層8を形成する支持層形成工程と、その後、半導体基板2の他方の面202に接合されていた仮支持基板81を除去する仮支持基板除去工程を行う。
同図(e)は、支持層形成工程により、金属膜7の上に導電性半導体基板又は金属基板からなる素子支持層8を接合した状態を示す。素子支持層8は、導電性樹脂、金属接合等によって金属膜7と接合可能である。これにより、素子支持層8は外部接続用のソース電極75を兼ねるようにすることができる。
引き続き、図11(a)は、仮支持基板除去工程により、仮支持基板81を除去した状態を示している。仮支持基板81を除去する方法は特に問わない。例えば、仮支持基板81がサファイア基板であり、半導体基板2がGaやGaNである場合には、レーザの照射(レーザリフトオフ)により剥離することができる。仮支持基板81がSiである場合には、研削で大部分を除去した後に残りを化学エッチングで除去することができる。以後、半導体基板2を支持する機能は素子支持層8が担うことになる。
仮支持基板81を除去した後、半導体基板2の下面202に金属層及び外部接続用の電極を形成する下面側の電極形成工程を行うことができる。
図11(b)は、半導体基板2の下面202(仮支持基板81が除去された面)に、選択的に絶縁層6を形成した状態を示している。絶縁層6は、Si酸化膜61の上にポリイミドPIQ膜62を積層することが好ましい。絶縁層6には、半導体基板2に形成されている貫通ドレイン56及び貫通ゲート57が露出するように開口が設けられている。
同図(c)は、絶縁層6を挟み、金属膜7が選択的に形成された状態を示している。金属膜7は、蒸着やスパッタによりAl薄膜71を形成し、その上にNiメッキ膜72を形成することが好ましい。金属膜7により、外部接続用のドレイン電極76及びゲート電極77がそれぞれ形成される。一方のドレイン電極76は貫通ドレイン56に接続されており、他方のゲート電極77は貫通ゲート57に接続されている。以上により、MOSFET12が形成される。
同図(d)に示すように、貫通ゲート57の代わりに貫通孔を設け、その貫通孔に金属を充填することによりゲート金属部59を形成してもよい(ゲート金属部形成工程)。上記貫通孔は、半導体基板2の下面202側から開孔することができ、下面202側に向かって拡がるテーパ形状とすることができる。半導体基板2の上面201側には、金属膜によりゲート金属部59に接する上面ゲート電極部531を形成する。また、上記貫通孔の開口面積を大きくしておけば、ゲート金属部59により上面ゲート電極部531と導通するゲート電極77を直接に形成することもできる。このゲート電極77を素子実装におけるボンディング端子とすることも可能である。
MOSFETは、図6に示したように、半導体基板2の両面に形成することができる。図12は、前記MOSFET13の製造工程の一例を示す模式的断面図である。MOSFET13は、半導体基板2の両面に形成される。前記MOSFET12の製造方法と共通する内容については説明を省略する。
図12(a)は、MOSFET12と同様の方法(図10(b)参照)により、半導体基板2を貫通するように形成されたpウェル5の一方の面に、ソース51及びドレイン52が形成されている。pウェル5と半導体基板2(n型半導体層21)とのpn接合面は、基板面に対して垂直方向となっている。また、半導体基板2を貫通するように、高濃度n型部56及び第2の高濃度n型部57が設けられている。第2の高濃度n型部57は第2のpウェル58に囲まれ、半導体基板2から電気的に分離されている。高濃度n型部56及び第2の高濃度n型部57により、ドレイン電位及びゲート電位を半導体基板2の他方の面202からとれるようになる。MOSFET13においてMOSFET12と異なるのは、ソース51部の中央部に、半導体基板2を貫通するように第3の高濃度n型部55を形成することである。
同図(b)は、MOSFET12の製造方法と同様に、半導体基板2の一方の面201にゲート53を形成し、絶縁層6、相互配線層65及び金属膜7を形成し、更に素子支持層8を接合した状態を示している。
同図(c)は、MOSFET12の製造方法と同様に、仮支持基板81を除去した状態を示している。
同図(d)は、半導体基板2(pウェル5)の他方の面202に、一方の面201と同様に、ソース51、ドレイン52及びゲート53を形成した状態を示している。
同図(e)は、他方の面202上に選択的に相互配線層65を形成した状態を示している。相互配線層65は、高濃度n型部56及び第2の高濃度n型部57に対応して開口されている。また、相互配線層65の表面を覆う絶縁層が形成されている。
同図(f)は、選択的に金属膜7を積層し、ドレイン電極76及びゲート電極77を形成した状態を示す。これにより、MOSFET13が形成される。
以上の実施形態において、素子支持層8は金属基板でもよいし、電気伝導性と熱伝導性の良い半導体基板、例えばSiC基板でもよい。素子支持層8の接合方法は特に問わず、例えば、導電接着材を用いて貼り合わせる他、接合面を平坦化した後にプラズマ又はFAB(Fast Atomic Beam)により活性化し、直接貼り合せることも可能である。
尚、本発明は以上で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。また、ショットキーダイオードやMOSFETのみならず、MISFET、J−FET、IGBTなどの素子にも同様に適用できる。また、貼り合せ基板技術との組み合わせも容易である。
ワイドバンドギャップ基板を用いたパワー系化合物半導体素子は、車においてはハイブリッド車、電気自動車等の普及に伴ってますます重要度が増している。また、家庭においてはスマートグリッドの普及に伴って家電製品の制御やエネルギー管理のためにパワー系化合物半導体装置の役割が重要になってくる。本発明により結晶欠陥の影響が大きく低減され、高性能の半導体素子を実現することができる。
1;半導体素子、11;ショットキーダイオード、12、13;MOSFET、15;能動素子部、2;半導体基板、201;上面、202;下面、21;n型半導体層、23;オーミック接合面、24;ショットキー接合面、25;pn接合面、27;トレンチ、271;底面側残存部、28;スクライブライン部、29;結晶欠陥、3;カソード部(導電部)、31;高濃度n型層、33;金属部、35;カソード電極、4;アノード部(導電部)、41;金属(白金)薄膜、43;金属部、45;アノ−ド電極、5;p型層(pウェル)、51;ソース、52;ドレイン、53;ゲート、531;上面ゲート電極部、55;高濃度n型部(貫通ソース)、56;高濃度n型部(貫通ドレイン)、57;第2の高濃度n型部(貫通ゲート)、58;第2のp型層(pウェル)、59;ゲート金属部、6;絶縁層、61;シリコン酸化膜、62;PIQ膜、65;相互配線層、7;金属膜、71;Al薄膜、72;Niメッキ膜、75;ソース電極、76;ドレイン電極、77;ゲート電極、8;素子支持層、81;仮支持基板。

Claims (13)

  1. 化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板に形成された半導体素子であって、
    前記半導体基板を縦方向に貫通するショットキー接合面又はpn接合面が形成されており、
    前記ショットキー接合面又は前記pn接合面は、前記半導体基板の表面に対して垂直方向に形成されており、
    前記半導体基板の両面に電極を備えることを特徴とする半導体素子。
  2. 前記半導体基板を縦方向に貫通し、前記半導体基板の横方向に一定の長さ離隔して平行に設けられている2つの導電部を具備し、
    2つの前記導電部の対向する側面は前記半導体基板の表面に対して垂直に形成されており、
    一方の前記導電部の前記側面に前記ショットキー接合面が形成されている請求項1記載の半導体素子。
  3. 前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つpn接合面が前記半導体基板の表面に対して垂直となるように形成されたp型層と、
    前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つ前記半導体基板のn型層との界面が前記半導体基板の表面に対して垂直となるように形成された高濃度n型部と、
    を具備し、
    前記高濃度n型部は、前記半導体基板の横方向に前記p型層から一定の長さ離隔して形成されている請求項1記載の半導体素子。
  4. 前記p型層の一方の面にソース及びゲートが形成されている請求項3記載の半導体素子。
  5. 前記半導体基板を縦方向に貫通する第2のp型層と、
    前記半導体基板を縦方向に貫通し、且つ前記第2のp型層に囲まれる第2の高濃度n型部と、
    を更に備える請求項3又は4に記載の半導体素子。
  6. 金属からなり、前記半導体基板を縦方向に貫通するゲート金属部を更に備える請求項3又は4に記載の半導体素子。
  7. 仮支持基板に搭載された化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板に、その側壁が前記半導体基板の表面に対して垂直であり且つ一定の長さ離隔して平行する2以上のトレンチを形成するトレンチ形成工程と、
    隣り合う前記トレンチの一方をアノード部として、その側壁面にショットキー障壁となる金属膜を形成するアノード形成工程と、
    隣り合う前記トレンチの他方をカソード部として、そのトレンチの内側に金属部を形成するカソード形成工程と、
    前記仮支持基板を除去し、前記トレンチが前記半導体基板を貫通するように形成する仮支持基板除去工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  8. 前記カソード形成工程において、前記トレンチの側壁面に高濃度n型層を形成し、その内側に金属部を形成する請求項記載の半導体素子の製造方法。
  9. 化合物半導体の単結晶からなるn型の半導体基板を縦方向に貫通し、pn接合面が前記半導体基板の表面に対して垂直方向となるようにp型層を形成するp型層形成工程と、
    前記半導体基板を縦方向に貫通し且つ前記半導体基板のn型層との界面が前記半導体基板の表面に対して垂直である高濃度n型部を、前記半導体基板の横方向に前記p型層から一定の長さ離隔して形成する高濃度n型部形成工程と、
    前記半導体基板の両面に電極を形成する電極形成工程と、
    を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
  10. 前記p型層の一方の面にソース及びゲートを形成するFET形成工程を含む請求項記載の半導体素子の製造方法。
  11. 前記p型層形成工程において、前記半導体基板を縦方向に貫通する第2のp型層を更に形成し、
    前記高濃度n型部形成工程において、前記半導体基板を縦方向に貫通し且つ前記第2のp型層に囲まれる第2の高濃度n型部を更に形成する、請求項又は10に記載の半導体素子の製造方法。
  12. 金属からなり、前記半導体基板を縦方向に貫通するゲート金属部を更に形成するゲート金属部形成工程を含む請求項又は10に記載の半導体素子の製造方法。
  13. 前記半導体基板は仮支持基板に搭載されており、
    前記半導体基板の一方の面側に素子支持層として導電性を有する基板を接合する支持層形成工程と、
    その後、前記半導体基板の他方の面に接合されている前記仮支持基板を除去する仮支持基板除去工程と、
    を含む請求項乃至12のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
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