JP2011066073A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えばフリップチップ実装で用いられる半導体発光素子における光取り出し効率を向上させる。
【解決手段】半導体発光素子1は、サファイアからなる基板110と、窒化珪素からなり基板110に島状に形成される複数の突起115と、基板110および複数の突起115に積層される中間層120、下地層130、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160とを備える。p型半導体層160には銀からなる金属反射層172を含む第1電極170が形成され、n型半導体層140には第2電極180が形成される。n型半導体層140は、下地層130に積層されるnコンタクト層と、超格子構造を有し、nコンタクト層と発光層150との間に設けられるnクラッド層とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、III族窒化物半導体を含む半導体発光素子に関する。
GaN等のIII族窒化物半導体を用いた半導体発光素子は、通常、サファイア等の基板上に、発光層を含むIII族窒化物半導体層を形成して構成される。ここで、発光層は、導電性をp型に制御したp型半導体層とn型に制御したn型半導体層との間に挟み込まれるようになっている。そして、このような半導体発光素子では、配線基板に対して半導体発光素子をフリップチップにて実装することで、発光層から出力される光を、基板を介して外部に出射するようにしたものが知られている。
公報記載の従来技術として、III族窒化物半導体層の基板との接触面と反対側となる面側に、銀等からなる金属製の反射膜を形成することで、発光層から基板とは反対側に出力される光を、基板側に向けて反射するようにし、且つ、この金属製の反射膜を介して給電を行うようにしたものが存在する(特許文献1参照)。
特開2006−303430号公報
ところで、上述した半導体発光素子では、金属製の反射膜を介して一方の導電型の半導体層(例えばp型半導体層)に給電を行うようになっているため、発光層における発光むらを抑制するために、発光層よりも基板側に設けられる他方の導電型の半導体層(例えばn型半導体層)のシート抵抗値を低減させることが要求される。このような要求を満足させるために、例えば他方の導電型の半導体層の厚みを増加させたり、あるいは、他方の導電型の半導体層に含まれる不純物(例えばn型の不純物)の濃度を増加させたりすることが考えられる。
しかしながら、他方の導電型の半導体層の厚みを増加させたり、あるいは、他方の導電型の半導体層に含まれる不純物の濃度を増加させたりした場合には、他方の導電型の半導体層の結晶性の低下を招く懸念がある。また、他方の導電型の半導体層の結晶性が低下すると、この他方の導電型の半導体層の上に積層される発光層の結晶性が低下し、結果として発光層から出力される光量が低下するおそれもある。
さらに、上述した半導体発光素子をフリップチップにて実装して使用する場合、基板とIII族半導体層との界面において、両者の屈折率の相違に起因して反射が生じる。そして、界面における反射が大きい場合には、基板から取り出される光量の低下を招くおそれがある。
本発明は、例えばフリップチップ実装で用いられる半導体発光素子における光取り出し効率を向上させることを目的とする。
本発明が適用される半導体発光素子は、基板と、基板の一方の面に形成される複数の突起と、III族窒化物半導体で構成され、基板の複数の突起の形成面側に積層される中間層と、第1の導電型を有するIII族窒化物半導体で構成され、中間層に積層される第1の半導体層と、III族窒化物半導体で構成され、第1の半導体層に積層され、通電により発光する発光層と、第1の導電型とは異なる第2の導電型を有するIII族窒化物半導体で構成され、発光層に積層される第2の半導体層と、銀または銀を含む合金で構成され、第2の半導体層に積層され、第2の半導体層を介して発光層に給電を行うとともに発光層から出射される光を反射する金属層とを含み、基板は、発光層から出射される光に対する光透過性を有し、複数の突起は、発光層から出射される光に対する光透過性を有するとともに、中間層よりも低く且つ基板よりも高い屈折率を有する材料で構成され、第1の半導体層は、発光層と接する側に超格子構造を有することを特徴としている。
このような半導体発光素子において、基板はサファイアで構成され、複数の突起は窒化珪素、酸化チタンまたは酸化インジウム錫で構成されることを特徴とすることができる。
また、発光層から出射される光に対する光透過性および導電性を有する金属酸化物で構成され、第2の半導体層と金属層との間に形成される透明導電層と、導電性を有する金属酸化物で構成され、金属層に積層されて外部との電気的な接続に用いられる接続層とをさらに含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、例えばフリップチップ実装で用いられる半導体発光素子における光取り出し効率を向上させることができる。
半導体発光素子の断面模式図の一例である。 半導体発光素子の平面模式図の一例である。 半導体発光素子を構成する積層半導体層の断面模式図の一例である。 半導体発光素子を構成する基板の平面模式図の一例である。 半導体発光素子を基板にフリップチップ実装した発光装置の一例を示す図である。 各実施例および各比較例のそれぞれにおける構成および評価結果を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される半導体発光素子(発光ダイオード)1の断面模式図の一例を示しており、図2は図1に示す半導体発光素子1を図1に示すII方向からみた平面模式図の一例を示しており、図3は半導体発光素子1を構成する積層半導体層100の断面模式図の一例を示しており、図4は半導体発光素子1を構成する基板110を図1に示すII方向からみた平面模式図の一例を示している。
(半導体発光素子)
図1に示すように、半導体発光素子1は、基板110と、基板110上に形成される複数の突起115と、基板110および複数の突起115上に積層される中間層120と、中間層120上に積層される下地層130とを備える。また、半導体発光素子1は、下地層130上に積層されるn型半導体層140と、n型半導体層140上に積層される発光層150と、発光層150上に積層されるp型半導体層160とを備える。なお、以下の説明においては、必要に応じて、これらn型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160を、まとめて積層半導体層100と呼ぶ。また、積層半導体層100に、中間層120および下地層130を含めることもある。
さらに、半導体発光素子1は、p型半導体層160の上面160cに形成される第1電極170と、積層されたp型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140の一部を切り欠くことによって露出したn型半導体層140の半導体層露出面140cに形成される第2電極180とを備える。ここで、半導体層露出面140cは、n型半導体層140の周縁を、一周にわたって露出させるように形成されている。その結果、この半導体発光素子1では、基板110、中間層120、下地層130およびn型半導体層140の一部(半導体層露出面140cよりも下地層130側)の側壁面に対し、p型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140の一部(半導体層露出面140cよりも発光層150側)の側壁面が、より内側に位置するようになっている。
さらにまた、半導体発光素子1は、第1電極170および第2電極180と、p型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140の一部(半導体層露出面140cよりも発光層150側)とに積層される保護層190をさらに備える。ただし、保護層190は、p型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140の一部(半導体層露出面140cよりも発光層150側)の側壁面の全域を覆うように形成される一方、第1電極170および第2電極180のそれぞれに対しては、図1において上方側となる面の一部を露出させるように形成されている。
このように、本実施の形態の半導体発光素子1は、基板110とは反対側となる一方の面(基板110上において突起115が形成される面)側に第1電極170および第2電極180が形成された構造を有している。
なお、図2では、保護層190の背面側に存在する第1電極170および第2電極180を、破線で囲って示している。また、図2には、第1電極170のうち保護層190によって覆われずに外部に露出する第1ボンディング層174(詳細は後述する)、および、第2電極180のうち保護層190によって覆われずに外部に露出する第2ボンディング層183(詳細は後述する)も示している。
この半導体発光素子1においては、第1電極170を正極、第2電極180を負極とし、両者を介して積層半導体層100(より具体的にはp型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140)に電流を流すことで、発光層150が発光するようになっている。
では次に、半導体発光素子1の各構成要素について、より詳細に説明する。
<基板>
基板110としては、III族窒化物半導体結晶が表面にエピタキシャル成長される基板であれば、特に限定されず、各種の基板を選択して用いることができる。ただし、本実施の形態の半導体発光素子1は、後述するように、基板110側から光を取り出すようにフリップチップ実装されることから、発光層150から出射される光に対する光透過性を有していることが好ましい。したがって、例えば、サファイア、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムアルミニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン等からなる基板110を用いることができる。
また、上記材料の中でも、特に、C面を主面とするサファイアを基板110として用いることが好ましい。サファイアを基板110として用いる場合は、サファイアのC面上に中間層120(バッファ層)を形成するとよい。
さらに、基板110のうち、積層半導体層100が形成されない側の面については、基板110の反りを抑制するために、面を荒らす処理を施しておくことが好ましい。
<柱状突起>
複数の突起115は、それぞれ、台形状の縦断面(図1参照)および円形状の横断面(図4参照)を有しており、基板110の一方の面側に、マトリクス状に形成されている。また、複数の突起115は、それぞれ半球状の凸部構造を設けることで構成することができる。本実施の形態では、各突起115が、それぞれ、均一な大きさおよび形状となるように形成されている。ここで、各突起115の径は50nm〜1500nmの範囲より選択することが望ましく、また、各突起115の高さは50nm〜1500nmの範囲より選択することが望ましい。さらに、隣接する突起115同士の間隔(ピッチ)については、25nm〜1500nmの範囲より選択することが好ましい。
また、複数の突起115は、発光層150から出射される光に対する光透過性を有し、基板110に接触配置される半導体層(この例では中間層120)よりも発光層150の発光波長における屈折率が低く、且つ、基板110よりも発光層150の発光波長における屈折率が高い材料で構成することが好ましい。ここで、基板110としてサファイアを用い、且つ、後述するように中間層120としてIII属窒化物半導体を用いる場合は、複数の突起115を、例えばSi34、TiO2、ITO(酸化インジウム錫(In23−SnO2))等で構成することができる。また、上記材料の中でも、特にSi34を用いることが好ましい。
そして、複数の突起115は、例えば基板110の一方の面に均一に成膜を行った後に公知のエッチング(ウェットエッチング、ドライエッチング)を施すことによって形成するようにしてもよいし、また、例えば基板110の一方の面にナノインプリント等の手法を用いて直接形成するようにしてもよい。
なお、この例において、複数の突起115は、基板110の一方の面にマトリクス状に配列されているが、複数の突起115の配列手法については、例えば千鳥状など適宜設計変更して差し支えない。また、各突起115の形状についても、例えば多角形状など適宜設計変更して差し支えなく、また、点状ではなく畝状のものであってもよい。
<積層半導体層>
III族窒化物半導体層の一例としての積層半導体層100は、例えば、III族窒化物半導体からなる層であって、図1に示すように、基板110上に、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160の各層が、この順で積層されて構成されている。
また、図3に示すように、n型半導体層140、発光層150及びp型半導体層160の各層は、それぞれ、複数の半導体層から構成してもよい。ここで、n型半導体層140は、電子をキャリアとする第1の導電型にて電気伝導を行うものであり、p型半導体層160は、正孔をキャリアとする第2の導電型にて電気伝導を行うものである。
なお、積層半導体層100は、MOCVD法で形成すると結晶性の良いものが得られるが、スパッタ法によっても条件を最適化することで、MOCVD法よりも優れた結晶性を有する半導体層を形成できる。以下、順次説明する。
<中間層>
中間層120は、多結晶のAlxGa1-xN(0≦x≦1)からなるものが好ましく、単結晶のAlxGa1-xN(0≦x≦1)のものがより好ましい。
中間層120は、上述のように、例えば、多結晶のAlxGa1-xN(0≦x≦1)からなる厚さ0.01〜0.5μmのものとすることができる。中間層120の厚みが0.01μm未満であると、中間層120により基板110と下地層130との格子定数の違いを緩和する効果が十分に得られない場合がある。また、中間層120の厚みが0.5μmを超えると、中間層120としての機能には変化が無いのにも関わらず、中間層120の成膜処理時間が長くなり、生産性が低下するおそれがある。
中間層120は、基板110と下地層130との格子定数の違いを緩和し、特にC面を主面とするサファイアで基板110を構成した場合には、基板110の(0001)面(C面)上にc軸配向した単結晶層の形成を容易にする働きがある。したがって、中間層120の上に単結晶の下地層130を積層すると、より一層結晶性の良い下地層130が積層できる。なお、本発明においては、中間層120の形成を行うことが好ましいが、必ずしも行わなくても良い。
また、中間層120は、III族窒化物半導体からなる六方晶系の結晶構造を持つものであってもよい。また、中間層120をなすIII族窒化物半導体の結晶は、単結晶構造を有するものであってもよく、単結晶構造を有するものが好ましく用いられる。III族窒化物半導体の結晶は、成長条件を制御することにより、上方向だけでなく、面内方向にも成長して単結晶構造を形成する。このため、中間層120の成膜条件を制御することにより、単結晶構造のIII族窒化物半導体の結晶からなる中間層120とすることができる。このような単結晶構造を有する中間層120を基板110上に成膜した場合、中間層120のバッファ機能が有効に作用するため、その上に成膜されたIII族窒化物半導体は良好な配向性及び結晶性を有する結晶膜となる。
特に、本実施の形態では、複数の突起115が形成された基板110の上に中間層120の形成を行っていることから、中間層120の結晶は基板110の露出部位から成長を始め、その後各突起115を覆うように結晶が成長するようになっている。これにより、中間層120における転位を低減することができ、結果として中間層120の単結晶性を良好なものとすることができる。また、中間層120の結晶性が良好なものとなるのに伴い、中間層120の上に積層される下地層130、n型半導体層140、発光層150およびp型半導体層160の結晶性を向上させることが可能になる。
また、中間層120をなすIII族窒化物半導体の結晶は、成膜条件をコントロールすることにより、六角柱を基本とした集合組織からなる柱状結晶(多結晶)とすることも可能である。なお、ここでの集合組織からなる柱状結晶とは、隣接する結晶粒との間に結晶粒界を形成して隔てられており、それ自体は縦断面形状として柱状になっている結晶のことをいう。
<下地層>
下地層130としては、AlxGayInzN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)を用いることができるが、AlxGa1-xN(0≦x<1)を用いると結晶性の良い下地層130を形成できるため好ましい。
下地層130の膜厚は0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.5μm以上であり、1μm以上が最も好ましい。この膜厚以上にした方が結晶性の良好なAlxGa1-xN層が得られやすい。ただし、本実施の形態では、基板110上に形成された複数の突起115をすべて下地層130で覆い、且つ、下地層130の上面側を平坦化できる程度の膜厚であることが必要となる。
下地層130の結晶性を良くするためには、下地層130は不純物をドーピングしない方が望ましい。しかし、p型あるいはn型の導電性が必要な場合は、アクセプター不純物あるいはドナー不純物を添加することができる。
<n型半導体層>
図3に示すように、例えば電子をキャリアとする第1の導電型(n型)を有する第1の半導体層の一例としてのn型半導体層140は、nコンタクト層140aとnクラッド層140bとを備えている。なお、前述の下地層130をn型半導体層140に含めてもよい。
nコンタクト層140aは、第2電極180を設けるための層である。nコンタクト層140aとしては、AlxGa1-xN層(0≦x<1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましい。
また、nコンタクト層140aにはn型不純物がドープされていることが好ましく、n型不純物を1×1017〜1×1020/cm3、好ましくは1×1018〜1×1019/cm3の濃度で含有すると、第2電極180との良好なオーミック接触を維持できる点で好ましい。n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeが挙げられる。
nコンタクト層140aの膜厚は、0.5〜5μmとされることが好ましく、1〜3μmの範囲に設定することがより好ましい。nコンタクト層140aの膜厚が上記範囲にあると、半導体の結晶性が良好に維持される。
nクラッド層140bは、発光層150へのキャリアの注入とキャリアの閉じ込めとを行なう層であり、本実施の形態では、超格子構造を含む層として構成されている。
より具体的に説明すると、nクラッド層140bは、III族窒化物半導体からなり、100Å(10nm)以下の膜厚を有するn側第1層141と、このn側第1層141とは組成が異なるIII族窒化物半導体からなり、100Å(10nm)以下の膜厚を有するn側第2層142とが交互に積層された構造を有している。そして、nクラッド層140bは、2つのn側第1層141で1つのn側第2層142を挟み込む構造を有しており、nコンタクト層140aと接する側および発光層150と接する側は、それぞれ、n側第1層141となっている。
また、本実施の形態では、n側第1層141をGaInNで、n側第2層142をGaNで、それぞれ構成している。ここで、GaInNを含んでnクラッド層140bを形成する場合には、n側第1層141を構成するGaInNを発光層150のGaInNのバンドギャップよりも大きいものとすることが望ましい。ここで、GaInN層のIn組成は、0.5〜3%の範囲が望ましい。また、上述した構成に代えて、n側第1層141をAlGaNで、n側第2層142をGaNで、それぞれ構成するようにしてもよい。
なお、本明細書中には、AlGaN、GaN、GaInNについて、各元素の組成比を省略した形で記述する場合がある。
nクラッド層140bの全体の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは5nm〜500nmであり、より好ましくは5nm〜100nmである。nクラッド層140bのn型不純物濃度は1.5×1017〜1.5×1020/cm3が好ましく、より好ましくは1.5×1018〜1.5×1019/cm3である。n型不純物濃度がこの範囲であると、良好な結晶性の維持および発光素子の動作電圧低減の点で好ましい。
<発光層>
n型半導体層140の上に積層される発光層150としては、単一量子井戸構造あるいは多重量子井戸構造などを採用することが可能である。本実施の形態では、図3に示すように、発光層150を、障壁層150aと井戸層150bとが交互に積層されてなる多重量子井戸構造で構成している。そして、発光層150は、nクラッド層140bと接する側およびpクラッド層160aと接する側は、それぞれ障壁層150aとなっている。
ここで、井戸層150bとしては、Ga1-yInyN(0<y<0.4)からなるIII族窒化物半導体層が通常用いられる。井戸層150bの膜厚としては、量子効果の得られる程度の膜厚、例えば1〜10nmとすることができ、好ましくは2〜6nmとすると発光出力の点で好ましい。
また、障壁層150aとしては、井戸層150bよりバンドギャップエネルギーが大きいAlzGa1-zN(0≦z<0.3)を障壁層150aが用いられる。井戸層150bおよび障壁層150aには、設計により不純物をドープしてもしなくてもよい。
なお、本実施の形態では、発光層150が、青色光(発光波長λ=400nm〜465nm程度)を出力するようになっている。
<p型半導体層>
図3に示すように、例えば正孔をキャリアとする第2の導電型(p型)を有する第2の半導体層の一例としてのp型半導体層160は、通常、pクラッド層160aおよびpコンタクト層160bから構成される。ただし、pコンタクト層160bがpクラッド層160aを兼ねることも可能である。
pクラッド層160aは、発光層150へのキャリアの閉じ込めとキャリアの注入とを行なう層である。pクラッド層160aとしては、発光層150のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層150へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、AlxGa1-xN(0<x≦0.4)のものが挙げられる。
pクラッド層160aが、このようなAlGaNからなると、発光層150へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。pクラッド層160aの膜厚は、特に限定されないが、好ましくは1〜400nmであり、より好ましくは5〜100nmである。
pクラッド層160aにおけるp型不純物の濃度は、1×1018〜1×1021/cm3が好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cm3である。p型不純物濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。
また、pクラッド層160aは、上述したnクラッド層140bと同様に超格子構造としてもよく、この場合には、組成比が異なるAlGaNと他のAlGaNとの交互構造または組成が異なるAlGaNとGaNとの交互構造であることが好ましい。
pコンタクト層160bは、第1電極170を設けるための層である。pコンタクト層160bは、AlxGa1-xN(0≦x≦0.4)であることが好ましい。Al組成が上記範囲であると、良好な結晶性の維持および第1電極170との良好なオーミック接触の維持が可能となる点で好ましい。
p型不純物を1×1018〜1×1021/cm3の濃度、好ましくは5×1019〜5×1020/cm3の濃度で含有していると、良好なオーミック接触の維持、クラック発生の防止、良好な結晶性の維持の点で好ましい。p型不純物としては、特に限定されないが、例えば好ましくはMgが挙げられる。
pコンタクト層160bの膜厚は、特に限定されないが、0.01〜0.5μmが好ましく、より好ましくは0.05〜0.2μmである。pコンタクト層160bの膜厚がこの範囲であると、発光出力の点で好ましい。
<第1電極>
次に、第1電極170の構成について詳細に説明する。
第1電極170は、好ましくは、p型半導体層160の上面160c上に積層される第1導電層171と、この第1導電層171上に積層される金属反射層172と、この上に積層される第1ボンディング層174と、上述した第1ボンディング層174の露出部位を除いて第1ボンディング層174を覆うように設けられ、第1ボンディング層174と反対側の面には保護層190が積層される第1密着層175とを有している。
なお、金属反射層172と第1ボンディング層174との間に第1拡散防止層173を設けるようにしてもよい。ここで、図1および図3には、好ましい例として第1拡散防止層173を設けた場合を例示している。
<第1導電層>
図1に示すように、p型半導体層160の上には第1導電層171が積層されているのが好ましい。
図2に示すように平面視したときに、第1導電層171(図1参照)は、第2電極180を形成するために、エッチング等の手段によって一部が除去されたp型半導体層160の上面160cの周縁部を除くほぼ全面を覆うように形成されている。そして、第1導電層171の中央部は一定の膜厚を有し上面160cに対しほぼ平坦に形成される一方、第1導電層171の端部側は膜厚が漸次薄くなることでp型半導体層160の上面160cに対し傾斜して形成されている。ただし、第1導電層171は、このような形状に限定されるわけでなく、隙間を開けて格子状や樹形状に形成してもよく、また、矩形状の断面を有していてもよい。なお、図2において、第1導電層171は、第1ボンディング層174の背面側に形成されているため、その背後に隠れている。
透明導電層の一例としての第1導電層171は、p型半導体層160とオーミックコンタクトがとれ、しかもp型半導体層160との接触抵抗が小さいものを用いることが好ましい。また、この半導体発光素子1では、発光層150からの光を、金属反射層172を介して基板110側に取り出すことから、第1導電層171は光透過性に優れたものを用いることが好ましい。さらにまた、p型半導体層160の全面に渡って均一に電流を拡散させるために、第1導電層171は優れた導電性を有し、且つ、抵抗分布が少ないものを用いることが好ましい。また、本実施の形態では、第1導電層171の厚さが5nm(50Å)に設定されている。なお、第1導電層171の厚さは2nm〜500nmの範囲より選択することができる。ここで、第1導電層171の厚さが2nmよりも薄いと、p型半導体層160とオーミックコンタクトが取れにくい場合があり、また、第1導電層171の厚さが500nmよりも厚いと、発光層150からの発光及び金属反射層172からの反射光の光透過性の点で好ましくない場合がある。
第1導電層171の一例としては透明導電層が挙げられる。例えば、本実施の形態では、第1導電層171として、酸化物の導電性材料であって、発光層150から出射される波長の光に対する光透過性のよいものが用いられる。特に、Inを含む酸化物の一部は、他の透明導電膜と比較して光透過性および導電性の両者がともに優れている点で好ましい。Inを含む導電性の酸化物としては、例えばITO(酸化インジウム錫(In23−SnO2))、IZO(酸化インジウム亜鉛(In23−ZnO))、IGO(酸化インジウムガリウム(In23−Ga23))、ICO(酸化インジウムセリウム(In23−CeO2))等が挙げられる。なお、これらの中に、例えばフッ素などのドーパントが添加されていてもかまわない。また、例えばInを含まない酸化物、例えばキャリアをドープしたSnO2、ZnO2、TiO2等の導電性材料を用いてもよい。
これらの材料を、この技術分野でよく知られた慣用の手段で設けることによって、第1導電層171を形成できる。また、第1導電層171を形成した後に、第1導電層171の透明化と更なる低抵抗化とを目的とした熱アニールを施す場合もある。
本実施の形態において、第1導電層171は、結晶化された構造のものを使用してよく、特に六方晶構造又はビックスバイト構造を有するIn23結晶を含む透光性材料(例えば、ITOやIZO等)を好ましく使用することができる。
例えば、六方晶構造のIn23結晶を含むIZOを第1導電層171として使用する場合、エッチング性に優れたアモルファスのIZO膜を用いて特定形状に加工することができ、さらにその後、熱処理等によりアモルファス状態から結晶を含む構造に転移させることで、アモルファスのIZO膜よりも透光性の優れた電極に加工することができる。
また、第1導電層171に用いるIZO膜としては、比抵抗が最も低くなる組成を使用することが好ましい。
例えば、IZO中のZnO濃度は1〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%の範囲であることが更に好ましく、10質量%であると特に好ましい。
第1導電層171に用いるIZO膜の熱処理は、O2を含まない雰囲気で行なうことが望ましく、O2を含まない雰囲気としては、N2雰囲気などの不活性ガス雰囲気や、またはN2などの不活性ガスとH2との混合ガス雰囲気などを挙げることができ、N2雰囲気、またはN2とH2との混合ガス雰囲気とすることが望ましい。なお、IZO膜の熱処理をN2雰囲気、またはN2とH2との混合ガス雰囲気中で行なうと、例えば、IZO膜を六方晶構造のIn23結晶を含む膜に結晶化させるとともに、IZO膜のシート抵抗を効果的に減少させることが可能である。
また、IZO膜の熱処理温度は、500℃〜1000℃が好ましい。500℃未満の温度で熱処理を行なった場合、IZO膜を十分に結晶化できない恐れが生じ、IZO膜の光透過率が十分に高いものとならない場合がある。1000℃を超える温度で熱処理を行なった場合には、IZO膜は結晶化されているが、IZO膜の光透過率が十分に高いものとならない場合がある。また、1000℃を超える温度で熱処理を行なった場合、IZO膜の下にある半導体層を劣化させる恐れもある。
特に、前述のように、熱処理によって結晶化したIZO膜は、アモルファス状態のIZO膜に比べて、p型半導体層160との密着性が良いため、本発明の実施形態において大変有効である。また、熱処理によって結晶化したIZO膜は、アモルファス状態のIZO膜に比べて、抵抗値が低下することから、半導体発光素子1を構成した際に、順方向電圧VFを低減できる点でも好ましい。
<金属反射層>
図1に示すように、第1導電層171の上には金属反射層172が積層されている。
図2に示すように平面視したときに、金属反射層172(図1参照)は、第1導電層171の全域を覆うように形成されている。そして、金属反射層172の中央部は一定の膜厚を有しほぼ平坦に形成される一方、金属反射層172の端部側は膜厚が漸次薄くなることでp型半導体層160の上面160cに対し傾斜して形成されている。また、金属反射層172は、第1導電層171上に形成され、p型半導体層160上には形成されないようになっている。すなわち、p型半導体層160と金属反射層172とが直接接触しないように構成されている。なお、図2において、金属反射層172は、上述した第1導電層171と同様、第1ボンディング層174の背面側に形成されているため、その背後に隠れている。
金属層の一例としての金属反射層172はAg(銀)で構成されている。金属反射層172として銀を用いているのは、発光層150から出射される青色〜緑色の領域の波長の光に対して、高い光反射性を有しているためである。また、後述するように、金属反射層172は、第1導電層171を介してp型半導体層160に給電を行う機能も有していることから、その抵抗値が低く、しかも第1導電層171との接触抵抗を低く抑える必要があるためである。そして、本実施の形態では、金属反射層172の厚さが100nm(1000Å)に設定されている。この金属反射層172の厚さは、好ましくは50nm以上の範囲より選択することができる。ここで、金属反射層172の厚さが50nmよりも薄いと、発光層150からの光の反射性能が低下する点で好ましくない場合がある。
なお、本実施の形態では、金属反射層172としてAg単体を用いているが、Agを含む合金を使用するようにしてもかまわない。
<第1拡散防止層>
図1に示すように、金属反射層172の上には接続層の一例としての第1拡散防止層173が積層されているのが好ましい。この第1拡散防止層173は、接触状態にある金属反射層172を構成する金属(この例ではAg(銀))の拡散を抑制するために設けられている。
図2に示すように平面視したときに、第1拡散防止層173は、金属反射層172の全域を覆うように形成されている。そして、第1拡散防止層173の中央部は一定の膜厚を有し且つほぼ平坦に形成される一方、第1拡散防止層173の端部側は膜厚が漸次薄くなることでp型半導体層160の上面160cに対し傾斜して形成されている。また、第1拡散防止層173は、金属反射層172上に形成され、p型半導体層160上には形成されないようになっている。すなわち、p型半導体層160と第1拡散防止層173とが直接接触しないように構成されている。
第1拡散防止層173は、金属反射層172とオーミックコンタクトがとれ、しかも、金属反射層172との接触抵抗が小さいものを用いることが好ましい。ただし、後述するように、第1拡散防止層173は発光層150からの光を透過させる機能を基本的に要しないので、上記第1導電層171とは異なり、光透過性を有している必要はない。なお、後述するように発光層150からの光の取り出し効率を高めるという観点からすれば、第1拡散防止層173として、発光層150の発する光の吸収が少ないものを用いることが望ましい。また、後述するように、第1拡散防止層173は、金属反射層172および第1導電層171を介してp型半導体層160に給電を行う機能も有していることから、優れた導電性を有し、且つ、抵抗分布が少ないものを用いることが好ましい。
そして、本実施の形態では、第1拡散防止層173の厚さが、50nm(500Å)に設定されている。本実施の形態においては、第1拡散防止層173の厚さが50nm以上であれば、金属反射層172を構成するAg(銀)のマイグレーションが抑制されやすくなる点で好ましい。これに対し、第1拡散防止層173の厚さが50nmよりも薄いと、第1拡散防止層173上に形成する第1ボンディング層174へのAg(銀)のマイグレーション防止の点で好ましくない。また、第1拡散防止層173の厚さが5000nmよりも厚いと、材料のコストアップの点で好ましくない。なお、本実施の形態では、第1導電層171の厚さが第1拡散防止層173の厚さよりも薄くなるように、それぞれの厚さが設定されている。
本実施の形態では、第1拡散防止層173として、第1導電層171と同様にIZOが用いられている。ただし、第1拡散防止層173を構成するIZOには熱処理が行われないことから、アモルファス状態のままとなっている。
なお、第1拡散防止層173としては、IZOの他、ITO、IGO、ICO等を用いることができる。また、例えばキャリアをドープしたSnO2、ZnO2、TiO2等の導電性材料を用いてもよい。さらに、Ni(ニッケル)やTi(チタン)などの金属材料を用いるようにしても差し支えない。
<第1ボンディング層>
図1に示すように、第1拡散防止層173の上面および側面には、第1拡散防止層173を覆うように第1ボンディング層174が積層されている。
図2に示すように平面視したときに、第1ボンディング層174は、第1拡散防止層173の全域を覆うように形成されている。そして、第1ボンディング層174の中央部は一定の膜厚を有し且つほぼ平坦に形成される一方、第1ボンディング層174の端部側は膜厚が漸次薄くなることでp型半導体層160の上面160cに対し傾斜して形成されている。
第1ボンディング層174は、少なくとも1層以上の金属層を備え、最も内側の層が第1拡散防止層173等と接するように形成される。また、最も外側となる最表層の金属層には一般にAu(金)が用いられる。本実施の形態では、第1ボンディング層174としてAu(金)の単層膜を用いているが、例えば第1拡散防止層173に接して形成される第1層としてのNi(ニッケル)層と、このNi層の外側に形成される第2層としてのPt(白金)層と、このPt層の外側であって最も外側に形成される第3層としてのAu(金)層とを有する構造を採用するようにしてもよい。そして、第1ボンディング層174の全体の厚さは、フリップチップ実装する際のパッド電極としての機能を有する厚さがあれば、厚さに制限なく使用することができるが、好ましくは50nm(500Å)〜8000nm(80000Å)に設定されている。
なお、第1ボンディング層174を複数の金属層で構成する場合において、第1拡散防止層173と接する第1層を構成する材料としては、上述したNi(ニッケル)の他、Ta(タンタル)、Ti(チタン)、NiTi(ニッケルチタン)合金、およびこれらの窒化物を使用することができる。
<第1密着層>
図1に示すように、第1ボンディング層174の上面および側面には、第1ボンディング層174を覆うように第1密着層175が積層されているのが好ましい。
図2に示すように平面視したときに、図1に示す第1密着層175は第1ボンディング層174の露出部位を除く領域を覆うように形成されている。そして、第1密着層175の中央部は一定の膜厚を有し且つほぼ平坦に形成される一方、第1密着層175の端部側はp型半導体層160の上面160cに対し傾斜して形成されている。この第1密着層175の側面側の端部は、p型半導体層160の上面160cと接するように設けられている。
第1密着層175は、Au(金)で構成された第1ボンディング層174と保護層190との物理的な密着性を向上させるために設けられている。本実施の形態において、第1密着層175は、Ta(タンタル)で形成されている。ただし、第1密着層175として、Ta(タンタル)以外に、例えばTi(チタン)やNi(ニッケル)を用いることも可能である。そして、第1密着層175の厚さは、5nm〜400nmとすることが好ましく、5nm〜300nmとすることがより好ましく、7nm〜100nmとすることが更に好ましい。第1密着層175の厚みが5nm未満になると、第1密着層175の接合強度が低下するので好ましくない。
<第2電極>
続いて、第2電極180の構成について詳細に説明する。
第2電極180は、好ましくは、n型半導体層140の半導体層露出面140c上に積層される第2導電層181と、第2導電層181の上に積層される第2ボンディング層183と、上述した第2ボンディング層183の露出部位を除いて第2ボンディング層183を覆うように設けられ、第2ボンディング層183と反対側の面には保護層190が積層される第2密着層184とを有している。
なお、第2導電層181と第2ボンディング層183との間に第2拡散防止層182を設けるようにしてもよい。ここで、図1および図5には、好ましい例として第2拡散防止層182を設けた場合を例示している。
<第2導電層>
図1に示すように、n型半導体層140の上には第2導電層181が積層されているのがよい。
図2に示すように平面視したときに、第2導電層181(図1参照)は、円形状の外形を有している。そして、第2導電層181の中央部は一定の膜厚を有し半導体層露出面140cに対しほぼ平坦に形成される一方、第2導電層181の端部側は膜厚が漸次薄くなることでn型半導体層140の半導体層露出面140cに対し傾斜して形成されている。ただし、第2導電層181は、このような形状に限定されるわけでなく、隙間を開けて格子状や樹形状に形成してもよく、また、矩形状の断面を有していてもよく、さらに円形状以外の外形を有していてもよい。なお、図2において、第2導電層181は、第2ボンディング層183の背面側に形成されているため、その背後に隠れている。
第2導電層181は、n型半導体層140とオーミックコンタクトがとれ、しかもn型半導体層140との接触抵抗が小さいものを用いることが好ましい。
本実施の形態では、第2導電層181として、Al(アルミニウム)を用いている。第2導電層181を構成するAl(アルミニウム)は、上述した第1電極170の金属反射層172を構成するAg(銀)と同様、発光層150から出射される青色〜緑色の領域の波長の光に対して、高い光反射性を有しており、こちらも金属反射層として機能するようになっている。また、本実施の形態では、第2導電層181の厚さは100nm(1000Å)に設定されている。なお、第2導電層181の厚さは50nm〜1000nmの範囲より選択することができる。ここで、第2導電層181の厚さが50nmよりも薄いと、光が透過してしまうことによって光の取り出し効率が低下し、また、第2導電層181の厚さが100nmよりも厚いと、成膜時間が長くなることによりレジストが加熱され、レジスト残渣が生じやすくなるなど、信頼性の面で好ましくない場合がある。
<第2拡散防止層>
図1に示すように、第2導電層181の上には第2拡散防止層182が積層されているのが好ましい。この第2拡散防止層182は、接触状態にある第2導電層181を構成する金属(この例ではAl(アルミニウム))の拡散を抑制するために設けられている。
図2に示すように平面視したときに、第2拡散防止層182は、第2導電層181の全域を覆うように形成されている。そして、第2拡散防止層182の中央部は一定の膜厚を有しほぼ平坦に形成される一方、第2拡散防止層182の端部側は膜厚が漸次薄くなることでn型半導体層140の半導体層露出面140cに対し傾斜して形成されている。また、第2拡散防止層182は、第2導電層181上に形成され、n型半導体層140上には形成されないようになっている。すなわち、n型半導体層140と第2拡散防止層182とが直接接触しないように構成されている。
そして、本実施の形態では、第2拡散防止層182の厚さが、50nm(500Å)に設定されている。本実施の形態においては、第2拡散防止層182の厚さが50nm以上であれば、第2導電層181を構成するAl(アルミニウム)のマイグレーションが抑制されやすくなる点で好ましい。これに対し、第2拡散防止層182の厚さが50nmよりも薄いと、第2拡散防止層182上に形成する第2ボンディング層183へのAl(アルミニウム)のマイグレーション防止の点で好ましくない。また、第2拡散防止層182の厚さが5000nmよりも厚いと、材料のコストアップの点で好ましくない。
本実施の形態では、第2拡散防止層182として、Pt(白金)を用いている。
なお、第2拡散防止層182としては、Pt(白金)の他に、Rh(ロジウム)、W(タングステン)などの金属材料を用いるようにしてもよい。
<第2ボンディング層>
図1に示すように、第2拡散防止層182の上には第2ボンディング層183が積層されている。
図2に示すように平面視したときに、第2ボンディング層183は、第2拡散防止層182の全域を覆うように形成されている。そして、第2ボンディング層183の中央部は一定の膜厚を有しほぼ平坦に形成される一方、第1ボンディング層174の端部側は膜厚が漸次薄くなることでn型半導体層140の半導体層露出面140cに対し傾斜して形成されている。
第2ボンディング層183は、上述した第1電極170の第1ボンディング層174と同様、少なくとも1層以上の金属層を備え、最も内側の層が第1拡散防止層173等と接するように形成される。また、最も外側となる最表層の金属層には一般にAu(金)が用いられる。本実施の形態では、第2ボンディング層183が第1ボンディング層174と同じAu(金)の単層膜で構成されている。また、第2ボンディング層183の全体の厚さも、好ましくは50nm(500Å)〜8000nm(80000Å)に設定されている。なお、第1拡散防止層173のところで説明したように、第2ボンディング層183を複数の金属層の積層構造とすることもできる。
<第2密着層>
図1に示すように、第2ボンディング層183の上には第2密着層184が積層されているのが好ましい。
図2に示すように平面視したときに、第2密着層184は第2ボンディング層183の露出部位を除く領域を覆うように形成されている。そして、第2密着層184の中央部は一定の膜厚を有し且つほぼ平坦に形成される一方、第2密着層184の端部側はn型半導体層140の半導体層露出面140cに対し傾斜して形成されている。この第2密着層184の側面側の端部は、n型半導体層140の半導体層露出面140cと接するように設けられている。
第2密着層184は、上述した第1電極170の第1密着層175と同様に、Au(金)で構成された第2ボンディング層183と保護層190との物理的な密着性を向上させるために設けられている。本実施の形態において、第2密着層184は、第1密着層175と同じくTa(タンタル)で形成されている。ただし、第2密着層184として、Ta(タンタル)以外に、例えばTi(チタン)やNi(ニッケル)を用いることも可能である。そして、第2密着層184の厚さは、厚みは、5nm〜400nmとすることが好ましく、5nm〜300nmとすることがより好ましく、7nm〜100nmとすることが更に好ましい。第2密着層184の厚みが5nm未満になると、第2密着層184の接合強度が低下するので好ましくない。
<保護層>
図1に示すように、保護層190は、第1電極170の一部および第2電極180の一部を除いて、これら第1電極170および第2電極180を覆い、且つ、p型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140の一部(半導体層露出面140cよりも発光層150側)を覆うように積層されている。保護層190は、外部から水等が発光層150、第1電極170および第2電極180に浸入するのを抑制してこれらを保護する機能を備えている。なお、本実施の形態では、保護層190をSiO(酸化珪素)で構成している。
次に、図1に示す半導体発光素子1の使用方法について説明する。
図5は、図1に示す半導体発光素子1を配線基板10に実装した発光装置の構成の一例を示す図である。
配線基板10の一方の面には、正電極11と負電極12とが形成されている。
そして、配線基板10に対し、図1に示す半導体発光素子1の上下を反転させた状態で、正電極11には第1電極170(具体的には第1ボンディング層174)を、また、負電極12には第2電極180(具体的には第2ボンディング層183)を、それぞれはんだ20を用いて電気的に接続すると共に機械的に固定している。このような配線基板10に対する半導体発光素子1の接続手法は、一般にフリップチップ接続と呼ばれるものである。フリップチップ接続においては、配線基板10からみて、半導体発光素子1の基板110が発光層150よりも遠い位置に置かれる。
では、図5に示す発光装置の発光動作について説明する。
配線基板10の正電極11および負電極12を介して、半導体発光素子1に正電極11から負電極12に向かう電流を流すと、半導体発光素子1では、第1電極170からp型半導体層160、発光層150およびn型半導体層140を介して第2電極180に向かう電流が流れ、発光層150から青色光が出力される。なお、このとき、第1電極170では、第1ボンディング層174、第1拡散防止層173、金属反射層172および第1導電層171を介して電流が流れ、p型半導体層160には、上面160cの面上において均一化された状態の電流が供給される。
発光層150から出力される光のうち基板110側に向かう光は、n型半導体層140、下地層130、中間層120および基板110を透過し、図5に示す矢印方向すなわち半導体発光素子1の外部に出射される。
一方、発光層150から出射される光のうち第1電極170側に向かう光は、p型半導体層160および第1導電層171を介して金属反射層172に到達し、金属反射層172で反射される。そして、金属反射層172で反射した光は、第1導電層171、p型半導体層160、発光層150、n型半導体層140、下地層130、中間層120および基板110を透過し、図5に示す矢印方向すなわち半導体発光素子1の外部に出射される。
ここで、基板110と中間層120との界面においては、これら両者の屈折率差が大きいことから、発光層150から直接あるいは間接的に基板110側へと向かう光の一部が、第1電極170側等に向かって反射しやすくなっている。中間層120と基板110との界面で反射した光は、半導体発光素子1内を進行し、一部はその後、半導体発光素子1の外部に取り出されるようになるものの、他の一部は半導体発光素子1内の積層半導体層100等によって吸収されてしまうことになる。
これに対し、本実施の形態では、基板110の中間層120と接する側の面に、中間層120よりも屈折率が低く、且つ、基板110よりも屈折率の高い材料で構成された複数の突起115を設けていることから、複数の突起115の形成部においては、中間層120側から複数の突起115を介して基板110側に光が入射しやすくなっている。このように、基板110と中間層120との間に複数の突起115を設けることにより、基板110に到達する光の量および基板110を介して外部に出力する光の量を増加させることができ、結果として、半導体発光素子1から出力される光の取り出し効率を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、第1電極170に金属反射層172を設けることにより、発光層150から基板110とは反対側に向かって出力される光を、金属反射層172を介して基板110側に反射させるようにした。これによっても、半導体発光素子1から出力される光の取り出し効率を向上させることができる。また、金属反射層172に電極としての機能と鏡としての機能とを兼ねさせるようにしたので、半導体発光素子1の構成を簡易なものとすることができる。
さて、本実施の形態では、p型半導体層160と接続される第1電極170に抵抗値の低い金属反射層172を設けていることから、発光層150の面内発光むらを抑制するために、n型半導体層140のシート抵抗値を低くすることが必要とされる。ここで、n型半導体層140のシート抵抗値を低下させるための手法として、n型半導体層140におけるn型不純物の濃度を増加させること、および/または、n型半導体層140の厚みを増加させることが考えられる。
ここで、n型不純物の濃度を増加させた場合、n型半導体層140の厚みを増加させた場合のいずれにおいても、得られるn型半導体層140の結晶性の低下を招く懸念がある。そして、n型半導体層140の結晶性が低下してしまうと、n型半導体層140の上に積層される発光層150の結晶性も低下しやすくなることから、発光層150から出力される光量の低下を来すおそれがある。
そこで、本実施の形態では、まず、複数の突起115を形成した基板110の上に、中間層120および下地層130を介してn型半導体層140を成長させるようにした。このようにすることで、上述したように中間層120の成長時における結晶の転位を抑制することができるようになり、中間層120の上に形成される下地層130の結晶性を高めることが可能になる。したがって、結晶性が良好な下地層130の上にn型半導体層140が形成されるようになることから、n型不純物の濃度を増加させたり、あるいは、厚みを増加させたりした場合であっても、n型半導体層140における結晶性の低下を、許容される範囲内に収めることが可能になる。
また、本実施の形態では、n型半導体層140を構成するnクラッド層140bすなわち発光層150の積層対象となる層を、超格子構造で構成するようにした。nクラッド層140bを超格子構造とすると、nクラッド層140bの積層対象となるnコンタクト層140aにおける結晶欠陥が、上層(ここでは発光層150)に伝播されにくくなる。したがって、超格子構造を有するnクラッド層140bの上に積層される発光層150の結晶性が良好なものとなる。
そして、本実施の形態では、このようにして得られた半導体発光素子1をフリップチップ実装にて使用するが、上述した構成を有することで発光層150の結晶性が良好なものとなり、その結果、発光層150から出力される光量の低下が抑制される。
また、半導体発光素子1の第1電極170に金属反射層172を設けることで、発光層150から基板110とは反対側に向かって出射された光も、基板110を介して取り出すことが可能となり、光取り出し効率を向上させることができる。
さらに、基板110に複数の突起115を設けていることから、中間層120と基板110との間の屈折率差に起因して両者の間で生じる反射が抑制され、結果として、発光層150から出力され、基板110を介して外部に出力される光の取り出し効率がさらに向上する。
さらにまた、第1電極170に金属反射層172を設けるとともに、上述した工夫によってn型半導体層140のシート抵抗値を低くすることが可能となるので、発光層150における発光分布を均一なものとすることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
図6は、以下に説明する各実施例および各比較例のそれぞれにおける構成および評価結果を説明するための図である。
(実施例1)
フリップチップ型の半導体発光素子として、窒化ガリウム系化合物半導体からなる半導体発光素子1を次のようにして製造した。
まず、片面に複数の突起115が形成されたサファイア基板上に、AlNからなるバッファ層(スパッタ法により形成)を介して、厚さ8μmのアンドープGaNからなる下地層を形成した。ここで、複数の突起115の形成方法としては、サファイアからなる基板110の片面に均一にTiOを成膜した後、公知のエッチング(ウェットエッチング、ドライエッチング)を施すことによって形成した。なお、複数の突起115は、特開2009−123717号公報の図2記載の半球状凸部構造が基板110上に複数形成された構造であり、特開2009−123717号公報の図2記載の半球状凸部構造であり、各凸部の基部幅は1μm、隣接する凸部間の間隔は1μm、高さは0.5μmとした。
次に、厚さ2μmのSiドープn型GaNからなるnコンタクト層140aと、厚さ80nmのInGaN/GaNからなる超格子構造のnクラッド層140bと、厚さ16nmのSiドープGaNからなる障壁層150aおよび厚さ2.5nmのIn0.2Ga0.8Nからなる井戸層150bをそれぞれ5回積層し最後に障壁層150aを設けた多重量子井戸構造の発光層150とを形成した。
さらに、厚さ10nmのMgドープp型Al0.07Ga0.93Nからなるpクラッド層160aと、厚さ150nmのMgドープp型GaNからなるpコンタクト層160bを順に形成した。
なお、超格子構造を有するnクラッド層140bは、Ga0.99In0.01Nからなる厚さ2nmのn側第1層141と、GaNからなる厚さ2nmのn側第2層142とを交互に繰返し積層することにより形成した。
また、窒化ガリウム系化合物半導体層の積層は、MOCVD法により、当該技術分野においてよく知られた通常の条件で行なった。
続いて、フォトリソグラフィーの手法を用いてエッチングを施し、所望の領域にnコンタクト層140aを露出させることで半導体層露出面140cを形成させ、この半導体層露出面140c上に露出面側からスパッタ法により、順次厚さ40nmのAlからなる第2導電層181、厚さ100nmのPtからなる第2拡散防止層182、厚さ300nmのAuからなる第2ボンディング層183を形成した。その後、スパッタ法により厚さ10nmのTaからなる第2密着層184を形成した。
次に、350μm角の半導体発光素子1を作製するために、一辺の長さが320μmの略正方形状の開口部を備えるマスクを形成した。レジストとしては、AZ5200NJ(製品名:AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製)を用いた。
そして、上述したマスクを具備した状態で、スパッタ法により、厚さ20nmのITOからなる第1導電層171、厚さ100nmのAgからなる金属反射層172、厚さ50nmのTiからなる第1拡散防止層173、厚さ300nmのAuからなる第1ボンディング層174を形成した。
次に、スパッタ法により、厚さ10nmのTaからなる第1密着層175を形成した。
その後、レジスト剥離液を用いてマスクを除去した。
さらに、スパッタ法により、第1密着層175、p型半導体層160の上面および側面およびn型半導体層140の半導体層露出面140cを覆うように、厚さ300nmのSiOからなる保護層190を形成した。
次に、公知のフォトリソグラフィーの手法によってパターニングして、第1電極170の所定の領域に凹部をエッチング形成して、第1ボンディング層174の一部を露出させることにより、第1電極170の上面を露出させて、実施例1の半導体発光素子1を製造した。
また、図6に示す他の条件にて、実施例1と同様にして、実施例2、比較例1〜比較例3の半導体発光素子1を製造した。
(実施例2)
実施例1に記載の突起115の材料をTiOからSiに変えた以外は、実施例1と同一の条件にて半導体発光素子1を製造した。
(比較例1)
実施例1に記載の基板110を、突起115を形成しないで用いた点、および、超格子構造のnクラッド層140bを厚さ250nmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層に変えた以外は実施例1と同一の条件にて半導体発光素子1を製造した。
(比較例2)
実施例1に記載の基板110を、その片面に特開2009−123717号公報に記載の半球状の複数の凸部を形成した点、および、超格子構造のnクラッド層140bを厚さ250nmのn型In0.1Ga0.9Nからなるnクラッド層140bに変えた以外は実施例1と同一の条件にて半導体発光素子1を製造した。なお、基板110上の半球状の複数の凸部構造において、基部幅は2μm、隣接する凸部間の間隔は4μm、高さは1μmとした。
(比較例3)
実施例1に記載の超格子構造のnクラッド層140bを厚さ250nmのn型In0.1Ga0.9Nクラッド層に変えた以外は実施例1と同一の条件にて半導体発光素子1を製造した。なお、基板110上の半球状の複数の凸部構造において、基部幅は1μm、隣接する凸部間の間隔は1μm、高さは0.5μmとした。
<半導体発光素子の評価>
このようにして得られた各半導体発光素子1について、電流電圧特性および発光特性の評価を行った。
図6には、実施例1、2および比較例1〜3に記載の半導体発光素子1の順方向電圧Vf(順方向電流Ifとして20mA、50mA、80mAをそれぞれ供給した場合)を記載している。また、図6には、実施例1、2および比較例1〜3に記載の半導体発光素子1を図5に示すようにフリップチップ実装した場合の、発光出力Po(順方向電流Ifとして20mA、50mA、80mAをそれぞれ供給した場合)も併せて記載している。
なお、ここでは、実施例1、2、比較例1〜3のそれぞれにおいて、各構成を有する複数の半導体発光素子1の中から、順方向電流If=20mAを印加した際のドミナント波長λdが450nmとなるチップ(半導体発光素子1)を15個ずつ選択して用いた。また、図6には、各例における15個の半導体発光素子1の順方向電圧Vfおよび発光出力Poについて、それぞれの平均値を記載した。
実施例1、2では、順方向電流If=20mAの場合に、順方向電圧Vfは3.23〜3.24V、発光出力Poは20.59〜21.30mWであった。
これに対し、基板110に凹凸加工を施していない比較例1では、順方向電流If=20mAの場合の発光出力Poが14.90mWとなり、実施例1、実施例2の発光出力Poよりも低かった。
また、基板110に凹凸加工を施すことで、凸部を基板110と同じ材質で構成した比較例2では、順方向電圧Vfは3.33V、発光出力Poは18.50mWであり、実施例1、2の順方向電圧Vfよりも高く、発光出力Poは低かった。
さらに、nクラッド層140bを超格子構造ではなく単層構造とした比較例3では、発光出力Poは19.10mWであり、実施例1、2の発光出力Poよりも低かった。
1…半導体発光素子、10…配線基板、100…積層半導体層、110…基板、115…突起、120…中間層、130…下地層、140…n型半導体層、140c…半導体層露出面、141…n側第1層、142…n側第2層、150…発光層、160…p型半導体層、160c…上面、170…第1電極、171…第1導電層、172…金属反射層、173…第1拡散防止層、174…第1ボンディング層、175…第1密着層、180…第2電極、181…第2導電層、182…第2拡散防止層、183…第2ボンディング層、184…第2密着層、190…保護層

Claims (3)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の面に形成される複数の突起と、
    III族窒化物半導体で構成され、前記基板の前記複数の突起の形成面側に積層される中間層と、
    第1の導電型を有するIII族窒化物半導体で構成され、前記中間層に積層される第1の半導体層と、
    III族窒化物半導体で構成され、前記第1の半導体層に積層され、通電により発光する発光層と、
    前記第1の導電型とは異なる第2の導電型を有するIII族窒化物半導体で構成され、前記発光層に積層される第2の半導体層と、
    銀または銀を含む合金で構成され、前記第2の半導体層に積層され、当該第2の半導体層を介して当該発光層に給電を行うとともに当該発光層から出射される光を反射する金属層と
    を含み、
    前記基板は、前記発光層から出射される光に対する光透過性を有し、
    前記複数の突起は、前記発光層から出射される光に対する光透過性を有するとともに、前記中間層よりも低く且つ前記基板よりも高い屈折率を有する材料で構成され、
    前記第1の半導体層は、前記発光層と接する側に超格子構造を有すること
    を特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記基板はサファイアで構成され、
    前記複数の突起は窒化珪素、酸化チタンまたは酸化インジウム錫で構成されること
    を特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記発光層から出射される光に対する光透過性および導電性を有する金属酸化物で構成され、前記第2の半導体層と前記金属層との間に形成される透明導電層と、
    導電性を有する金属酸化物で構成され、前記金属層に積層されて外部との電気的な接続に用いられる接続層と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の半導体発光素子。
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