JP2011062083A - 蛇登攀防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘着物や可動機構に頼ることなく着脱可能な静止構造のみで線状体への蛇の登攀を効果的に防止する蛇登攀防止装置を提供する。
【解決手段】蛇登攀防止装置1を、支線3に着脱可能に固定されるネット取付具4と、このネット取付具4と離して支線3に着脱可能に固定され、支線3から上方へ立ち上がると共に垂線が水平に対して下方に傾斜する立設面11aを備えた勾配形成板5と、ネット取付具4と勾配形成板5とに固定されると共にこれらの間の支線3を覆うように架設されるネット6とを有して構成する。ネット6は、ネット取付具4および勾配形成板5に対して着脱自在に取り付けられると共に、該ネット6を構成する線材の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起14を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電柱と地中との間に斜めに張設される支線等の線状体に取り付けられて蛇が登攀することを防止するために有用な蛇登攀防止装置に関する。
蛇が電柱の上部の巣中にある卵や雛等を狙って支線を介して電柱によじ登り、その際に送電線や配電線に接触すると、地絡事故が発生して電力設備や電力供給先などに膨大な損害を与える恐れがある。このため、蛇の支線への登攀を防止する装置の開発が要請されており、従来においては、様々な蛇登攀防止装置が検討されている。
例えば、下記する特許文献1においては、電柱と地中との間に斜めに張設される支線の所要の高さ位置に、蛇害防止用粘着テープを周回状に取着し、さらに該蛇害防止用粘着テープより上方に碗形状に形成した登はん防止具を取り付け、蛇等が支線から電柱に登攀することを防止する構成が開示されている。
また、下記する特許文献2においては、蛇が滑りやすい平滑な平板をひねって形成されたひねり板を、電柱支線等の線状体に回転可能な取付片を介して取り付け、蛇の線状体への昇り防止効果を高めるようにした構成が開示されている。
特開平5−231043号公報 特開2008−283800号公報
しかしながら、前者の構成においては、蛇害防止用粘着テープを支線などの線状体の回りに粘着させるものであるので、長時間の風雨に晒されると剥離する不都合があり、一旦剥離すると再利用できないものであった。
しかも、登はん防止具は碗形状に形成されているので、その構造上、台風等の突風等の影響を受けやすく、破損する恐れがあり、破損した場合にはその破片が飛散して通行人に当たり、怪我させる恐れが懸念される。
また、後者の構成においては、平滑な平板で構成されたひねり板を回転可能に取り付けるものであるが、長時間の風雨や太陽光等にさらされるため、滑りやすい面の長期間に亘る維持が難しく、また、発錆や異物の付着等により回転しなくなる不都合が懸念される。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、粘着物や可動機構に頼ることなく着脱可能な静止構造のみで線状体への蛇の登攀を効果的に防止することができる蛇登攀防止装置を提供することを主たる課題としている。
ところで、蛇は、一般的に、図7の別表に示されるような登攀運動をすることが知られている。
すなわち、蛇は、
(1) 柱状立設体の中心軸が重力方向に対して前方へある程度傾いていれば、昇柱することが可能である。逆に、後方へある程度傾いていれば(蛇の背が下側にくるように傾いていれば)、昇柱することができない。
(2) 電柱の上下で隣り合う昇降金具が斜めにずれて取り付けられている場合には、下側の昇降金具に身体を引っ掛けて固定し、斜め上方の昇降金具へ頭部を伸ばし、この上方の昇降金具に頭部が到達すれば、その昇降金具に頭部側の身体を引っ掛け固定し、下方側の身体を引き上げ、以後、当該運動を繰り返して電柱を登攀していく。
(3) 電柱の上下で隣り合う昇降金具が鉛直線上に取り付けられている場合には、下側の昇降金具に身体を引っ掛けて固定し、真上の昇降金具に頭部を伸ばす。この際、蛇は、蛇行しながら腹鱗(腹板)を電柱表面の微細な凹凸部に引っ掛け、折れ曲がっている身体を徐々に伸ばしていき、頭部が、次の昇降金具に到達すれば、その昇降金具に身体を引っ掛けて固定し、下方側の身体を引き上げ、以後、当該運動を繰り返して電柱を登攀していく。
(4) 壁面に存在する多数の突起に,蛇の体表を覆っている多数の腹鱗(腹板)を引掛け,それを支えとして登っていく。尚、直径が0.05〜1[mm]程度の微細な球形状のものには腹鱗(腹板)を係合させることができない。
(5) 長い胴体をS字型に湾曲させ,壁面の突起物の間に体を突張らせて体を支えることにより登る。
(6) 腹部の中央を窪ませて吸盤状とすることにより体を支えて登る。
本発明者は、このような蛇の登攀習性を把握した上で、物理的な静止構造のみで蛇の線状体への登攀を効果的に防止できる防止装置について鋭意研究を重ねた結果、蛇の登攀を防止するためには、図7の別表で示す(1)に対する対策と、(4)又は(6)のいずれかに対する対策とを併せ持つようにすれば、線状体に対して非常に優れた登攀防止が図れるとの知見を見出し、本発明を完成させるに至った。尚、本件は支線に対する蛇の登攀を防止する装置に関するものであるため、図7の別表で示す(2),(3),(5)について考慮する必要はない。
すなわち、本発明に係る蛇登攀防止装置は、線状体に取り付けられて、蛇の登攀を防止する蛇登攀防止装置であって、前記線状体に着脱可能に固定されるネット取付具と、このネット取付具と離して前記線状体に着脱可能に固定され、前記線状体から上方へ立ち上がると共に垂線が水平に対して下方に傾斜する側面を備える勾配形成板と、前記ネット取付具と前記勾配形成板とに固定されてこれらの間の線状体を覆うように架設されるネットとを有して構成され、前記ネットは、前記ネット取付具および前記勾配形成板に対して着脱自在に取り付けられると共に、該ネットを構成する線材の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を備えていることを特徴としている。
したがって、勾配形成板には、線状体から上方へ立ち上がると共に垂線が水平に対して下方に傾斜する側面が設けられているので、前記図7の(1)に対する対策が講じられており、また、ネット取付具と勾配形成板との間には、蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を備えたネットが添設されているので、前記図7の(4)に対する対策が講じられている。このため、それぞれの物理的な静止構造による登攀防止機能により蛇の登攀が防止され、仮に、一方の登攀防止機能が不十分であっても、他方の登攀防止機能によって蛇の登攀を防止することが可能となる。
また、ネット取付具や勾配形成板は、線状体に対して着脱可能に取り付けられ、また、ネットもネット取付具および勾配形成板に対して着脱自在に取り付けられるので、これらネット取付具、勾配形成板、及びネットの再利用が可能となる。
ここで、ネット取付具、及び、勾配形成板の線状体への取り付け部分には、線状体の表面形状にあわせた嵌合溝が形成されることが望ましい。このような構成を採用することで、ネット取付具や勾配形成板の線状体への取り付け作業が容易となり、また、線状体に対してネット取付具や勾配形成板を回転させることなくしっかり固定することが可能となる。
また、前記勾配形成板には、風圧を軽減させる通孔を形成しておくとよい。勾配形成板が大きくなると、風圧の影響を受けやすくなり、勾配形成板の固定状態の劣化が懸念されるが、勾配形成板に通孔を形成しておくことで、風圧による影響を低減でき、耐久性を高めることが可能となる。
さらに、前記ネットは、前記線状体の表面に密着させないように前記ネット取付具と前記勾配形成板との間に架設させるとよい。ネットを線状体に密着させても蛇登攀妨害突起が線材の適所に設けられているので、十分な効果を見込めるが、ネットを線状体に密着させないように架設した場合には、ネット表面を不安定な状態とし、蛇の登攀体勢を阻害したり、腹部の吸盤効果を低減させることが可能となるので、蛇の登攀をより確実に阻止することが可能となる。
尚、前記ネットは、その線材の太さを0.5〜1mmとし、メッシュの大きさを3mm程度とし、線材が交差する部位に直径0.5〜1mmの半球状の蛇登攀妨害突起を設けることが有用であり、さらに、柱状立設体へのネット取付具、勾配形成板、及びネットの取り付け位置は、地表面から180cmの範囲にするとよい。
以上述べたように、本発明に係る蛇登攀防止装置によれば、線状体に着脱可能に固定されたネット取付具と、このネット取付具と離して線状体に着脱可能に固定され、線状体から上方へ立ち上がると共に垂線が水平に対して下方に傾斜する側面を備える勾配形成板と、ネット取付具と勾配形成板とに固定されてこれらの間の線状体を覆うように架設されるネットとを有して構成し、ネットを、ネット取付具および勾配形成板に対して着脱自在に取り付け、ネットを構成する線材の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を設けたので、物理的な静止構造のみで複数の登攀防止機能を持たせることができ、蛇の線状体への登攀を効果的に防止することが可能となる。
しかも、蛇登攀防止装置を構成するネット取付具および勾配形成板は線状体に対して着脱可能に取り付けられ、また、ネットは、これらネット取付具や勾配形成板に対して着脱自在に取り付けられるので、蛇登攀防止装置を構成する各部材の再利用が可能となる。
また、ネット取付具と勾配形成板の線状体への取付部分に、線状体の表面形状にあわせた嵌合溝を形成すれば、ネット取付具や勾配形成板の線状体への取り付け作業が容易となり、また、線状体に対してネット取付具や勾配形成板の回転を防止でき、強固な固定状態を得ることが可能となる。
さらに、勾配形成板に風圧を軽減させる通孔を形成することにより、風圧の影響を受けにくくすることができ、勾配形成板の固定状態の劣化を抑えて、耐久性を高めることが可能となる。
さらにまた、ネットを線状体の表面に密着させないようにネット取付具と勾配形成板との間に架設するようにすれば、蛇の登攀体勢を阻害でき、また、腹部の吸盤効果を低減させることができるので、蛇の登攀をより確実に阻止することが可能となる。
図1は、本発明に係る蛇登攀防止装置を電線の支線に取り付けた例を示す図である。 図2は、本発明に係る蛇登攀防止装置の全体構成を示す斜視図であり、(a)はネットをネット取付具と勾配形成板に取り付けた状態を示す図であり、(b)はネット取付具と勾配形成板とを支線に固定し、ネットを取り付ける前の状態を示す図である。 図3は、ネット取付具を示す図であり、(a)はその側面図、(b)は支線の軸方向から見た図、(c)はその平面図である。 図4は、支線を示す斜視図である。 図5は、勾配形成板を示す図であり、(a)はその側面図、(b)は支線の軸方向から見た図、(c)はその平面図である。 図6は、ネットの示す図であり、(a)はその全体構成を示す図、(b)はネットの一部拡大図、(c)はネットの他の構成例を示す一部拡大図である。 図7は、蛇の登攀運動を示す表である。
以下、本発明に係る蛇登攀防止装置の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。この例では、線状体として、送電線や配電線の電柱と地中との間に斜めに張設される支線を用いた場合を示し、蛇としては、体長2m、立ち上がる能力を体長の3/4(1.5m)とした場合を想定する。
図1及び図2において、蛇登攀防止装置1は、電柱2の支線3に固定されたネット取付具4と、このネット取付具4と離して支線に固定された勾配形成板5と、これらネット取付具4と勾配形成板5との間に支線3を覆うように架設されたネット6とを有して構成されている。
ネット取付具4は、硬質の合成樹脂などによって構成され、図3にも示されるように、支線3に沿って延設された取付本体7をステンレスバンド8で支線3に着脱可能に固定させるもので、取付本体7には、支線3と接触させる底面に支線3の表面形状にあわせた嵌合溝7aが形成されている。一般に、支線は、図4に示されるように、直径2mmの亜鉛メッキ鋼線を用いて、中心に1本、その回りに6本配設して撚った直径6mmのより線によって構成され、したがって、嵌合溝7aは、このより線の表面形状に合わせて凹凸が形成されると共に螺旋状に形成され、ネット取付具4は、支線3の径(6mm)より大きい厚みに形成されている。
また、ネット取付具4の取付本体7の上部は、断面弧状に形成され、この上部に軸方向の前後の2箇所で周方向に延びる凹部7b、7cが形成されている。即ち、ステンレスバンド8のみを嵌め入れる程度の深さに形成された第1の凹部7bと、後述するネット6を構成する線材6aを嵌め入れると共に、その上からステンレスバンド8を嵌め入れる程度の深さに形成された第2の凹部7cとが軸方向に所定の間隔をあけて形成されている。
勾配形成板5は、硬質の合成樹脂などによって構成され、図5にも示されるように、支線3に沿って延設された支線固定部10と、この支線固定部10に立設された板状部材11とから構成されている。この板状部材11は、支線固定部10と別体または一体に固定され、別体とする場合には、接着剤等で永続的に支線固定部10に固定されるようにしても、交換可能に着脱可能としてもよい。
板状部材11は、支線固定部10の略中央から略垂直に立ち上がる立設面11aと、支線固定部10の軸方向に該支線固定部10の略半分の長さで接合している底部とを備えた直角三角形状に形成されているもので、この例では、立設面11aの高さを約30cmとし、中央には、風圧を低減するための断面円形状の通孔12が形成されている。
支線固定部10は、ステンレスバンド13で支線3に着脱可能に固定されているもので、支線3と接触する底面には、ネット取付具4と同様、支線3の表面形状にあわせた嵌合溝10aが形成されている。また、支線固定部10の上部は、断面弧状に形成され、この上部の板状部材11が取り付けられていない部分には、軸方向の前後の2箇所で周方向に延びる凹部10b,10cが形成され、上部の板状部材11が取り付けられている部分には、周方向に延設されて板状部材11の底部との間にバンド挿通孔が形成された凹部10dが軸方向に所定の間隔をあけて2つ形成されている。
この例では、支線固定部10の板状部材11が取り付けられていない部分においては、板状部材11から遠い部位に、ステンレスバンドのみを嵌め入れる程度の深さに形成された第1の凹部10bが形成され、また、板状部材11の近い部位に、後述するネット6を構成する線材6aを嵌め入れると共にその上からステンレスバンド13を嵌め入れる程度の深さに形成された第2の凹部10cが形成されている。また、支線固定部10の板状部材11が取り付けられている部分においては、ステンレスバンド13のみを挿入して嵌め入れる程度の深さに形成された2つの第3の凹部10dが形成されている。
したがって、支線固定部10に形成された4ヶ所の凹部(第1の凹部10b、第2の凹部10c、第3の凹部10d)に取り付けられるステンレスバンド13によって勾配形成板5が支線3に着脱可能に固定され、また、第2の凹部10cに取り付けられるステンレスバンド13によってネット6が勾配形成板5に着脱自在に取り付けられるようになっている。
通常の電柱2の支線3においては、水平面に対する傾斜角が45°〜60°程度に傾斜しており、したがって、勾配形成板5を板状部材11を上側にして上方へ立設するように支線3に取り付けると、板状部材11の立設面11aは、その垂線が水平に対して下方に傾斜する側面を形成するようになっている。
ネット6は、所用径を有すると共に所定の強度および耐候性を有する線材、例えば、テグスまたはナイロン等の樹脂によって構成されており、線材6a同士を交差させて、例えば矩形の網目が形成されている。このネット6は、作業員の電柱への昇降時において、作業員が靴をかけても破損しない程度の強度に形成されており、この例においては、ネット取付具4のほぼ全体と、勾配形成板5の板状部材11が取り付けられていない支線固定部10の部分とを覆うと共に、これらネット取付具4と勾配形成板5との間の支線3を覆うように取り付けられるもので、図6(a)に示されるように、支線3に密着しないように支線の周囲をゆったりと包み込むことができる程度の幅を有する矩形状に形成されており、四隅にはネット6をネット取付具4と勾配形成板5とに仮留めするための紐15が設けられ、また、長手方向の側縁の適所には、支線3を包み込むように筒状に丸めた際に、その状態を保持するためのマジックテープ(登録商標)16が設けられている。
また、ネット6を構成する線材6aの適所には、図6(b)に示されるように、蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起14が設けられている。この蛇登攀妨害突起14は、ネットを構成する線材同士の各交差部に、例えば半球状の突起を形成することにより構成されており、接着剤等の樹脂を後付けすることにより、或いは線材の成形時に予め一体的に成形することなどにより形成されている。
この例では、ネット6の全長(長手方向の寸法)が100〜120cm程度に形成され、マジックテープ(登録商標)16が長手方向で所定の間隔をあけて2ヶ所に設けられており、ネット6の線材6aの太さを0.5〜1mm、網目の大きさを3mm程度とし、蛇登攀妨害突起14の直径を0.5〜1mmの半球状に形成している。また、蛇登攀防止装置1の支線3への取り付け位置は、地表から約1.8mまでの範囲に取り付けられている。
以上の構成において、蛇登攀防止装置1を支線3に取り付けるには、まず、ネット取付具4と勾配形成板5とを、ネット6の長さを見越して支線3に対して所定の間隔を離して位置決めし、ステンレスバンド8,13で固定する。
即ち、ネット取付具4においては、第1の凹部7bが第2の凹部7cより上側となるようにして、支線3の上方から嵌合溝7aを支線3の側面に嵌め付け、その後、第1の凹部7bにステンレスバンド8を係止させて、その状態でステンレスバンド8を支線3に強く回し留める。
また、勾配形成板5においては、板状部材11が上側となるようにして、支線3の上方から嵌合溝10aを支線3の側面に嵌め付け、その後、第1の凹部10bにステンレスバンド13を係止させて、その状態でステンレスバンド13を支線3に強く回し留めると共に、第3の凹部10dにステンレスバンド13を挿入して取り付け、その状態でステンレスバンド13を支線3に強く回し留める。
その後、ネット6をネット取付具4と勾配形成板5との間に架設する。具体的には、ネット6の長手方向を支線3の軸心に合わせて、ネット6を勾配形成板5の支線固定部10からネット取付具4にかけて上方から被せ、紐15をネット取付具4と勾配形成板5に巻き付けてネット6を仮留めし、勾配形成板5の支線固定部10に形成された第2の凹部10cに、ネット6の上端部又はその近傍の線材6aを嵌め入れ、その上からステンレスバンド13を嵌め付けて支線3に回し留め、このステンレスバンド13で勾配形成板5を支線3に固定すると共に、ネット6を勾配形成板5の支線固定部10に脱落しないように固定する。また、ネット取付具4に形成された第2の凹部7cに、ネット6の下端部又はその近傍の線材を嵌め入れ、その上からステンレスバンド8を嵌め付けて支線3に回し留め、このステンレスバンド8でネット取付具4を支線3に固定すると共に、ネット6をネット取付具4に脱落しないように固定する。
したがって、このように構成された蛇登攀防止装置1によれば、勾配形成板5の立設面11aがその垂線を水平に対して下方に傾斜するように設けられているので、図7の(1)に対する対策が講じられており、蛇の登攀を防止することが可能となる。また、ネット取付具4と勾配形成板5との間の支線3には、表面に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起14を備えたネット6が添設されているので、図7の(4)又は(6)に対する対策が講じられており、この点においても、蛇の登攀を防止することが可能となる。
しかも、ネット6は、支線3に密着して付設されるのではなく、内部に中空空間が形成されるように支線に対してゆったりと周囲を覆うように設けられているので、蛇の登攀体勢を阻害することができ、また、腹部の吸盤効果を低減させることが可能となり、蛇の登攀をより確実に阻止することが可能となる。
このため、それぞれの物理的な静止構造による登攀防止機能により蛇の登攀を防止することが可能となり、仮に、いずれかの登攀防止機能が不十分であっても、残りの登攀防止機能により蛇の登攀を防止することが可能となる。
さらに、ネット取付具4や勾配形成板5は電柱2の支線3に対してステンレスバンド8,13で着脱自在に固定され、また、ネット6はネット取付具4および勾配形成板5に対してステンレスバンド8,13で着脱自在に固定されているので、強固な固定状態を確保しつつ、除去したい場合には、ステンレスバンド8,13を除去することで容易に除去することが可能となり、ネット取付具4や勾配形成板5、及びネット6は再利用が可能となる。また、可動機構を有しないので、故障の心配もなく、粘着物や可動機構に頼らない物理的な静止構造のみで蛇の登攀を防止できるので、耐久性に優れたものとなる。
尚、上述の構成においては、勾配形成板5(板状部材11)を三角形状(直角三角形状)に形成した場合を示したが、垂線が水平面に対して下方に傾斜された面を有する形状であればよく、例えば、勾配形成板5の板状部材11を矩形状等に形成してもよい。また、勾配形成板5に形成される通孔12も上述した構成に限定されるものではなく、多角形状に形成したり、複数形成するようにしてもよい。
さらに、上記構成例においては、ネット6に設けられる蛇登攀妨害突起14をネット6を構成する線材6a同士の交差部に設けた例を示したが、図6(c)に示されるように、交差部に加えて隣接する交差部間に位置する線材6aの中間部分にも蛇登攀妨害突起14を設けるようにしてもよい。また、ネット6の網目を矩形状に形成した例を示したが、網目は三角形でもその他の多角形としてもよい。
1 蛇登攀防止装置
3 支線
4 ネット取付具
5 勾配形成板
6 ネット
7a,10a 嵌合溝
11a 立設面
12 通孔
14 蛇登攀妨害突起

Claims (5)

  1. 線状体に取り付けられて、蛇の登攀を防止する蛇登攀防止装置であって、
    前記線状体に着脱可能に固定されるネット取付具と、
    このネット取付具と離して前記線状体に着脱可能に固定され、前記線状体から上方へ立ち上がると共に垂線が水平に対して下方に傾斜する側面を備える勾配形成板と、
    前記ネット取付具と前記勾配形成板とに固定されてこれらの間の線状体を覆うように架設されるネットとを有して構成され、
    前記ネットは、前記ネット取付具および前記勾配形成板に対して着脱自在に取り付けられると共に、該ネットを構成する線材の適所に蛇の登攀を妨害する蛇登攀妨害突起を備える
    ことを特徴とする蛇登攀防止装置。
  2. 前記ネット取付具、及び、前記勾配形成板の前記線状体に取り付ける部分には、前記線状体の表面形状にあわせた嵌合溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の蛇登攀防止装置。
  3. 前記勾配形成板には、風圧を軽減させる通孔が形成されている請求項1記載の蛇登攀防止装置。
  4. 前記ネットは、前記線状体の表面に密着させないように前記ネット取付具と前記勾配形成板との間に架設されていることを特徴とする請求項1記載の蛇登攀防止装置。
  5. 前記ネットは、線材の太さを0.5〜1mm、メッシュの大きさを3mm程度とし、線材が交差する部位に直径0.5〜1mmの半球状の蛇登攀妨害突起が設けられており、前記ネット取付具、前記勾配形成板、及び前記ネットの取り付け位置は、地表面から180cmの範囲であることを特徴とする請求項1記載の蛇登攀防止装置。
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