JP3073585U - 蛇の登攀防止構造 - Google Patents

蛇の登攀防止構造

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JP3073585U
JP3073585U JP2000003556U JP2000003556U JP3073585U JP 3073585 U JP3073585 U JP 3073585U JP 2000003556 U JP2000003556 U JP 2000003556U JP 2000003556 U JP2000003556 U JP 2000003556U JP 3073585 U JP3073585 U JP 3073585U
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mesh
snake
climbing
fence
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JP2000003556U
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Inventor
邦年 河野
信幸 福居
Original Assignee
大淀化工株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変電所等のまわりに設けられた塀への蛇の登
攀、電柱等への蛇の登攀、その他の場所等への蛇の登攀
を防止する登攀防止構造を提供する。 【解決手段】 変電所のまわりを塀1で囲む。塀1は地
面から垂直に立上っている。塀1は、枠と枠の外側に張
られた網状物4からなる。網状物4を、横断面円形でか
つ表面の平滑なステンレス製線材によって構成する。網
状物4を構成する線材の太さは0.5〜2.5mmであ
り、網状物4のメッシュは3〜8mmである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は蛇の登攀構造に関する。
【0002】
【従来の技術と考案が解決しようとする課題】
蛇が人間生活へ及ぼす害として、マムシ、ハブ等の毒蛇による咬害が重要視さ れてきた。ところが近年、これらの被害に加え、送配電線、各種電気機器等に蛇 が接触して短絡事故を起こすことにより機器損壊や停電を招来したり、これから 波及する他の事故が重なったりして、経済的被害が甚大になり、その重大性が社 会問題化している。
【0003】 変電所等においては、蛇の侵入を防止するためにコンクリート塀、レンガ塀、 ブロック塀等を構築していたが、蛇はこれらの塀の壁面を容易に登ることができ るために、これらの塀によっては蛇の侵入を防止することは困難であった。
【0004】 そこで、考案者等が蛇の生態について研究を重ねた結果、蛇は次のようなやり 方の1つまたはこれらを組み合わせて壁を登ることが分かった。
【0005】 壁面に存在する多数の突起に、蛇の体表を覆っている多数の腹鱗を引掛け、 それを支えとして登る。
【0006】 長い胴体をS字型に湾曲させ、壁面の突起物の間に体を突張らせて体を支え ることにより登る。
【0007】 腹部の中央を窪ませて吸盤状とすることにより体を支えて登る。
【0008】 従来のコンクリート塀、レンガ塀、ブロック塀等の壁面には多数の突起や凹凸 が存在するためにこれらの塀では蛇の侵入を防止することが困難であったものと 考えられる。
【0009】 蛇は電柱や鉄塔等にも容易に登攀するが、電柱や鉄塔等への蛇の登攀を防止す る対策もまた十分に講じられていなかった。
【0010】 この考案は、変電所等のまわりに設けられた塀への蛇の登攀、電柱等への蛇の 登攀、その他の場所等への蛇の登攀を防止する登攀防止構造を提供することを目 的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段と考案の効果】
この考案による蛇の登攀防止構造は、蛇の進入路上に、横断面円形でかつ表面 が平滑な線材によって構成された網状物を用いて登攀部を形成しておくことを特 徴とするものである。上記において、線材の太さを0.5〜2.5mm、網状物 のメッシュを3〜8mmとするのがよい。
【0012】 この考案の蛇の登攀防止構造によれば、登攀部には蛇のたよるべき突起物が存 在しないので蛇は腹鱗を利用できず、胴体をS字型に湾曲させ体を突張らせて支 えることもできず、さらに登攀部が網状物であるから腹の中央部を窪ませて吸盤 として用いることもできない。したがって、蛇が上記登攀部を登って越えること は不可能になり、これを変電所等の塀に適用することにより変電所等への侵入を 防止することができ、電柱等に適用することにより電柱等への登攀を防止するこ とができる。
【0013】 上記において、表面が平滑な線材とは、通常の線引き加工により成形されたま まのものを指し、特別に研磨等が施されたものを指すものではない。また、線材 としては金属製または合成樹脂製のものを用いるのがよい。金属製のものの中で は、長期間の使用による錆の発生によって表面の平滑さが失われないためにステ ンレス製のものを用いることが好ましい。また、実験によると線材の太さは0. 5〜2.5mm、網状物のメッシュは3〜8mmとすることが好ましいことが分 かった。網状物の網目の形としては、正方形、長方形、平行四辺形、六角形等ど のような形であってもよい。登攀部の高さ、すなわち蛇が登らなければならない 距離は、蛇の体長の約3/4程度の高さとするのがよい。蛇は体長の約3/4程 度の高さまで立ち上がる能力を有するからである。我国の場合では、蛇の最大種 であるアオダイショウの最大体長は約2mであるので、登攀部を1.5m以上と するのがよい。網状物を固定して登攀部を形成する場合、網状物の固定部を、表 面が平滑でかつ隣り合う2面が鈍角をなす被覆部材で覆っておくのがよい。こう しておけば、蛇が固定部にできる突起を利用して登攀部を登ることを防止できる 。被覆部材は、網状物の固定用の押さえ部材を兼ねてもよい。このとき、固定用 ねじ、釘等の頂部は押さえ部材内にかくれるようにしておく。変電所への蛇の侵 入を防止するためには、登攀部をその周辺に形成して塀としておく。この場合、 網状物からなるため、風圧を受けにくくなって基礎を強固にする必要がなく設置 作業が容易に行える。電柱への蛇の登攀を防止するためには、電柱の高さの途中 に帯状の登攀部を形成しておく。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の実施形態を、図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
【0015】 図1から図3には、この考案による蛇の登攀防止構造が変電所への蛇の侵入防 止のために適用された場合が示されている。
【0016】 変電所のまわりをステンレス製網状物からなる高さが2mの塀(1)で囲んでい る。塀(1)は地面から垂直に立上って設けられたものである。塀(1)の枠は所定間 隔をおいて立設された複数のステンレス製支柱(2)と、上下両端部および上下の 中央部において支柱(2)間に配置されたステンレス製横桟(3)とからなる。この枠 の外側に、横断面円形でかつ表面の平滑なステンレス製線材によって構成された 網状物(4)が張られている。したがって、塀(1)全体が登攀部となっている。網状 物(4)を構成する線材の太さは0.5〜2.5mmであり、網状物(4)のメッシュ は3〜8mmである。網状物(4)は、支柱(2)および横桟(3)の外面にそれぞれさ らねじ(5)によって取り付けられる縦横の押さえ板(6)(7)によって固定されてい る。押さえ板(6)(7)の側面は網状物(4)に向かって広がった傾斜面とされて隣り 合う2面が鈍角をなしている。この角度に丸みをもたせておくとよい。したがっ て、蛇は押さえ板(6)(7)側面と網状物(4)との間、縦の押さえ板(6)と横の押さえ (7)との間、および縦横の押さえ板(6)(7)どうしの間に体を突張らして塀(1)を登 ることができない。また、押さえ板(6)(7)の支柱(2)および横桟(3)への固定用さ らねじ(5)の頭部は押さえ板(6)(7)に形成された頭部収納用凹所(8)に入り込んで いる。したがって、ねじ(5)の頭部が外方に突出せず、蛇の登攀に利用されるこ とはない。
【0017】 このような構成において、塀(1)を登ろうとする蛇は、網状物(4)を構成する線 材の断面円形でかつ表面が平滑であるとともにその太さが0.5〜2.5mmで あり、しかも網状物(4)のメッシュが3〜8mmであるから、腹鱗を利用するこ とができず、体をS字型に湾曲させて押さえ板(6)(7)や突起物間に体を突張らせ ることができず、さらに塀(1)が網状物(4)で形成され腹の全幅に渡って密着させ ることができないので、腹の吸盤として利用することができず、したがってどの ようなやり方によっても塀(1)を登れない。こうして変電所への蛇の侵入が防止 される。
【0018】 塀は、コンクリート等の基礎の上に枠をつくり、この枠に網状物を張ることに より形成してもよい。このとき基礎の外面にステンレス板等の表面が平滑な板を 貼っておくと防蛇効果は一層優れたものになる。
【0019】 図4には、この考案による蛇の登攀防止構造が、電柱(10)への蛇の登攀防止の ために適用された場合が示されている。
【0020】 電柱(10)の所望高さ位置に、高さが1.5m以上であるステンレス製網状部(1 1)を巻付けて登攀部(12)を形成している。
【0021】 蛇は、その習性により、または電柱の頂部に作られた鳥の巣内のひなを食べる ために電柱(10)を登ろうとするが、その途中に網状物(11)からなる登攀部(12)が 設けられているので、塀(1)の場合と同様な理由により落下し、蛇が電柱(10)頂 部の電気機器や送配電線への接触して短絡事故が起きるのが防げる。
【0022】 つぎに、この考案の実験例を示す。
【0023】 横断面円形でかつ表面が平滑なステンレス製線材によって構成され、かつ網目 の形が正方形の平織網状物を、線材の太さおよびメッシュを変えて種々多数用意 した。これらの網状物を線材が水平および垂直方向を向くように用いて図5に示 すような一辺の長さおよび高さがそれぞれ1.5mの囲い(20)を形成した。囲い (20)は、平面からみて正方形の4角および一辺の中央部上に立てられた複数の支 柱(21)と、支柱(21)間の高さの中央部に配置された横桟(22)とからなる骨組の内 側に網状物(23)が張られたものであり、網状物(23)は、支柱(21)および横桟(22) の内面にさらねじで取り付けられた縦横の押さえ板(24)によって固定されている 。押さえ板(24)の側面は網状物(23)に向かって広がった傾斜面となっている。こ のような囲いの中にアオダイショウの成蛇50匹を入れておき、この囲い(20)内 から5日間のうちに脱出した蛇の数を数えた。その結果を下表にまとめて示す。
【0024】
【表1】 上表から明らかなように、線材の太さが0.5〜2.5mm、網状物のメッシ ュが3〜8mmの範囲内にあるのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの考案による蛇の登攀防止構造を変電
所に適用した場合を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】図2は図1のII−II線にそう断面図である。
【図3】図3は図1のIII−III線にそう拡大断面図であ
る。
【図4】図4はこの考案による蛇の登攀防止構造を電柱
に適用した場合を示す斜視図である。
【図5】図5はこの考案の登攀防止構造の実験に用いた
囲いの斜視図である。
【符号の説明】
(1):塀 (4)(11):網状物 (12):登攀部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛇の進入路上に、横断面円形でかつ表面
    が平滑な線材によって構成された網状物を用いて登攀部
    を形成しておくことを特徴とする蛇の登攀防止構造。
  2. 【請求項2】 上記線材の太さが0.5〜2.5mmで
    あり、上記網状物のメッシュが3〜8mmである請求項
    1記載の蛇の登攀防止構造。
  3. 【請求項3】 上記網状物の固定部が、表面が平滑でか
    つ隣り合う2面が鈍角をなす被覆部材で覆われている請
    求項1または2記載の蛇の登攀防止構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004187677A (ja) * 2002-11-29 2004-07-08 Takiron Co Ltd 獣害防止用網筒体
JP2011062083A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Chugoku Electric Power Co Inc:The 蛇登攀防止装置
JP2011062084A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Chugoku Electric Power Co Inc:The 蛇登攀防止装置
JP2020022489A (ja) * 2019-10-21 2020-02-13 株式会社オオヨドコーポレーション 小動物侵入防止構造

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