JP2011061141A - 搬送機構および加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カセットとワークの作業領域との間でワークを搬送する際の搬送ストロークを短くして、小型化を図ることができる搬送機構および加工装置を提供すること。
【解決手段】収容領域A1から作業領域A3に向かう一方向においては、第1の挟持部71に保持された半導体ウェーハWを収容領域A1から仮置領域A2に引き出させると共に、仮置領域A2でプッシュプルアーム61を半導体ウェーハWの後端側に回り込ませて、第2の当接部75により半導体ウェーハWを作業領域に押し込ませるように動作する。作業領域A3から収容領域A1に向かう他方向においては、第2の挟持部72に保持された半導体ウェーハWを作業領域A3から仮置領域A2に引き出させると共に、仮置領域A2でプッシュプルアーム61を半導体ウェーハWの後端側に回り込ませて、第1の当接部74により半導体ウェーハWを収容領域A1に押し込ませるように動作する。
【選択図】図4

Description

本発明は、搬送機構に関し、特に、半導体ウェーハ等のワークをカセット内から引き出してワークの作業領域に搬送する搬送機構および加工装置に関する。
半導体デバイスの製造工程においては、半導体ウェーハ等のワークの表面に格子状にストリート(分割予定ライン)が形成され、ストリートにより区画された領域にIC、LSI等の回路が形成される。そして、半導体ウェーハは、加工装置によりストリートに沿って切削され、個々の半導体チップに分割される。このようにして分割された半導体チップは、パッケージングされて携帯電話やパソコン等の電気機器に広く利用される。
加工装置においては、搬送用のカセットにワークを出し入れする搬送機構が設けられている。従来、このような搬送機構として、ワークを挟持して引き出す他、ワークに当接して押し込む搬送アームを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来の搬送機構の搬送アームは、カセットに対向する部分に、ワークの引出時にワークを挟持する挟持部およびワークの収容時にワークを押し込む当接部が形成されている。搬送機構は、搬送アームの挟持部にワークの引出方向における前端側を挟持させて、搬送アームを引出方向に移動させることで、カセット内からワークを取り出す。また、搬送機構は、搬送アームの当接部を引出方向におけるワークの前端側に当接させて、搬送アームを押込方向に移動させることで、ワークをカセット内に収容する。
特開平11−204461号公報
ところで、加工装置によっては、ワークの作業領域がワークが仮置きされる仮置領域を挟んでカセットの対向側に設けられており、この種の切削装置においては単一の搬送機構によりカセット内のワークを作業領域に搬送することが考えられている。
しかしながら、この加工装置に、上記した特許文献1に記載の搬送機構を適用した場合には、搬送アームをワークの作業領域の奥方まで移動させなければならず、搬送ストロークが大きくなり、搬送機構が大型化するという問題があった。具体的には、作業領域へのワークの搬入時には、搬送アームにより仮置領域に引き出されたワークを作業領域に牽引するため、搬送アームを作業領域の奥方まで移動させる必要があった。また、作業領域からの搬出時には、搬送アームにより作業領域内のワークを仮置領域に押し出すため、搬送アームを作業領域の奥方から移動させる必要があった。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、カセットとワークの作業領域との間でワークを搬送する際の搬送ストロークを短くして、小型化を図ることができる搬送機構および加工装置を提供することを目的とする。
本発明の搬送機構は、カセット内にワークが収容される収容領域と、前記収容領域に隣接し、前記ワークが仮置される仮置領域と、前記仮置領域を挟んで前記ワークの収容領域に対向する前記ワークの作業領域との間で、前記ワークを搬送させる搬送アームと、前記収容領域から前記作業領域に向かう一方向および前記作業領域から前記収容領域に向かう他方向において、前記搬送アームを移動させる移動機構とを備え、前記搬送アームの前記収容領域側には、前記一方向における前記ワークの前端側を保持する第1の保持部と、前記他方向における前記ワークの後端側に当接する第1の当接部とが設けられ、前記搬送アームの前記作業領域側には、前記他方向における前記ワークの前端側を保持する第2の保持部と、前記一方向における前記ワークの後端側に当接する第2の当接部とが設けられ、前記移動機構は、前記一方向において、前記第1の保持部に保持された前記ワークを前記収容領域から前記仮置領域に引き出させるように前記搬送アームを移動させる動作と、前記一方向において、前記仮置領域で前記搬送アームを前記ワークの後端側に回り込ませて、前記第2の当接部により前記ワークを前記作業領域に押し込ませるように前記搬送アームを移動させる動作と、前記他方向において、前記第2の保持部に保持された前記ワークを前記作業領域から前記仮置領域に引き出させるように前記搬送アームを移動させる動作と、前記他方向において、前記仮置領域で前記搬送アームを前記ワークの後端側に回り込ませて、前記第1の当接部により前記ワークを前記収容領域に押し込ませるように前記搬送アームを移動させる動作を実行可能なことを特徴とする。
この構成によれば、引出動作および押込動作を組み合わせてワークを搬送するため、搬送アームの搬送ストロークを短くすることができる。例えば、収容領域から作業領域へのワークの搬送時には、第1の保持部によりワークの前端側を保持して収容領域からワークを仮置領域に引き出し、搬送アームをワークの後端側に回り込ませて、第2の当接部によりワークの後端側を作業領域の手前側まで押し込むように動作する。よって、搬送アームを作業領域の奥方まで移動させることがない。また、作業領域から収容領域へのワークの搬送時にも、第2の保持部の保持によって引き出す引出動作および第1の当接部によって押し込む押込動作により搬送アームが作業領域の奥方から移動されることがない。したがって、搬送アームの搬送ストロークを短くすることができ、搬送機構を小型化することができる。
また、本発明の搬送機構によれば、前記移動機構は、前記一方向および前記他方向において前記搬送アームを往復動させると共に、前記搬送アームを上下動させるように構成され、高さ方向から前記搬送アームを前記ワークの後端側に回り込ませている。
本発明の加工装置は、上記の搬送機構と、前記搬送機構により搬送される前記ワークを加工する加工ユニットとを備えている。
本発明によれば、カセットとワークの作業領域との間でワークを搬送する際の搬送ストロークを短くして、小型化を図ることができる。
本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、レーザー加工装置の斜視図である。 本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、チャックテーブルの周辺の斜視図である。 本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、プッシュプル機構の周辺の斜視図である。 本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、プッシュプル機構の一方向における搬送動作の一例を示す説明図である。 本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、プッシュプル機構の他方向における搬送動作の一例を示す説明図である。 本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、プッシュプルアームの搬送ストロークの説明図である。 本発明に係る加工装置の実施の形態を示す図であり、環状フレームに支持された半導体ウェーハの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては、本発明をレーザー加工装置に適用した例について説明するが、この構成に限定されるものではない。本発明は、半導体ウェーハを加工する装置であれば、どのような装置にも適用可能であり、例えば、切削ブレードを用いて半導体ウェーハを切削する切削装置や、研削砥石により半導体ウェーハを研削する研削装置に適用することも可能である。
最初に、本発明の実施の形態に係るレーザー加工装置について説明する前に、加工対象となる半導体ウェーハについて簡単に説明する。図7は、環状フレームに支持された半導体ウェーハの斜視図である。
図7に示すように、半導体ウェーハWは、略円盤状に形成されており、表面に格子状に配列されたストリート91によって複数の領域に区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイス92が形成されている。また、半導体ウェーハWは、貼着テープ93を介して環状フレーム94に支持され、カセット9(図1参照)内に収容された状態でレーザー加工装置1に搬入および搬出される。
なお、本実施の形態においては、ワークとしてシリコンウェーハ等の半導体ウェーハを例に挙げて説明するが、この構成に限定されるものではなく、チップ実装用として半導体ウェーハの裏面に貼着されるDAF(Die Attach Film)等の粘着部材、半導体製品のパッケージ、セラミック、ガラス、サファイヤ(Al2O3)系の無機材料基板、LCDドライバー等の各種電気部品やミクロンオーダーの加工位置精度が要求される各種加工材料をワークとしてもよい。
次に、図1を参照して、本発明の実施の形態に係るレーザー加工装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るレーザー加工装置の斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係るチャックテーブルの周辺の斜視図である。
図1に示すように、レーザー加工装置1は、半導体ウェーハWにデブリの付着を防止する保護膜を成膜すると共に、成膜後の半導体ウェーハWをレーザー加工するように構成されている。レーザー加工装置1は、一部が前方に突き出た略直方体状の基台2を有し、基台2の突き出た部分にはカセット9が載置される搬入搬出機構4が設けられている。搬入搬出機構4の後方には、搬入搬出機構4に隣接し、加工済みの半導体ウェーハWを洗浄する洗浄機構5と、洗浄機構5を挟んで搬入搬出機構4に対向し、半導体ウェーハWに保護膜を形成する保護膜形成機構6とが設けられている。
洗浄機構5および保護膜形成機構6の側方には、チャックテーブル16と、チャックテーブル16上の半導体ウェーハWにレーザー光線を照射するレーザー加工ヘッド17とを有するレーザー加工機構7が設けられている。また、基台2の一側面2aには、搬入搬出機構4に載置されたカセット9と保護膜形成機構6との間で、半導体ウェーハWを搬送する搬送機構としてのプッシュプル機構8が設けられている。
洗浄機構5の洗浄用テーブル22および保護膜形成機構6の成膜用テーブル27のそれぞれの上方には、半導体ウェーハWをスライド可能にガイドする一対のガイドレール11、12が設けられている。基台2の上方には、一対のガイドレール11とチャックテーブル16との間で半導体ウェーハWの受け渡しを行う第1、第2のアッパーアーム13、14が設けられている。
搬入搬出機構4は、カセット9を載置する載置板19を有し、載置板19は昇降可能に構成されている。搬入搬出機構4は、カセット9を載置した状態で載置板19を昇降させることにより、高さ方向における半導体ウェーハWの出し入れ位置を調整している。
洗浄機構5は、上面に円形の開口部21が形成され、開口部21の中央に加工済みの半導体ウェーハWが保持される洗浄用テーブル22を有している。洗浄用テーブル22は、半導体ウェーハWを吸着保持する真空チャック式であり、周囲に環状フレーム94を保持する4つのクランプ部23が設けられている。このクランプ部23は、洗浄用テーブル22の四方から延びる支持板24に振り子状に支持されており、洗浄用テーブル22の回転によって作用する遠心力により跳ね上げられてクランプする(図3参照)。また、洗浄用テーブル22は、開口部21と基台2内部との間で昇降可能に構成され、基台2内において高速回転されつつ、洗浄水が噴射されることで半導体ウェーハWを洗浄する。
保護膜形成機構6は、上面に矩形状の開口部26が形成され、開口部26の中央に加工前の半導体ウェーハWが保持される成膜用テーブル27を有している。成膜用テーブル27は、半導体ウェーハWを吸着保持する真空チャック式であり、周囲に洗浄用テーブル22と同様な4つのクランプ部28が設けられている。また、成膜用テーブル27の近傍には、図示しない液状樹脂供給部が設けられており、液状樹脂供給部により半導体ウェーハWの上面に液状樹脂が塗布される。
開口部26の上方には、開口部26の後方の一辺部から上方に立ちあがり、開口部26を覆うように延在する屋根部29が設けられている。開口部26の後方の一辺部を除く三辺部には、屋根部29によって開放される3方を覆うシャッター部31が設けられている。シャッター部31は、基台2内に上下動可能に収容されており、成膜時に上動して保護膜形成機構6内を密閉する。また、屋根部29の上壁には、外部の空気を保護膜形成機構6内に導入するヘパフィルタ32および半導体ウェーハWに成膜された保護膜の膜厚を測定する膜厚測定計33が設けられている。
保護膜形成機構6は、半導体ウェーハWの成膜時にシャッター部31により密閉され、液状樹脂供給部により成膜用テーブル27に保持された半導体ウェーハWの上面に液状樹脂が塗布される。そして、成膜用テーブル27が高速回転され、液状樹脂が半導体ウェーハWの全面に広げられることにより成膜される。このとき、半導体ウェーハWから飛散した液状樹脂の液滴は、シャッター部31により外部への飛散が防止される。
プッシュプル機構8は、搬送アームとしてのプッシュプルアーム61を有し、プッシュプルアーム61によりカセット9に半導体ウェーハWを出し入れする他、保護膜形成機構6に半導体ウェーハWを出し入れするように構成されている。また、プッシュプル機構8は、一対のガイドレール11上で洗浄用テーブル22に対してY軸方向に位置決めする他、一対のガイドレール12上で成膜用テーブル27に対してY軸方向に位置決めする。なお、プッシュプル機構8の詳細構成については、後述する。
一対のガイドレール11は、半導体ウェーハWの搬送時には相互に接近して半導体ウェーハWをガイドすると共に、洗浄用テーブル22に対してX軸方向の位置決めを行う。また、一対のガイドレール11は、半導体ウェーハWの非搬送時には洗浄用テーブル22の載置面を空けるように相互に離間する。また、一対のガイドレール11は、上下動可能に構成されており、相互に接近した状態で上下動することにより、洗浄用テーブル22との間で半導体ウェーハWの受け渡しを行う。この場合、一対のガイドレール11の延在方向の中間部分には、逃げ部11aが形成されており、この逃げ部11aにより洗浄用テーブル22のクランプ部23との衝突が防止される。
一対のガイドレール12は、保護膜形成機構6への半導体ウェーハWの出し入れ時には相互に接近して半導体ウェーハWをガイドすると共に、成膜用テーブル27に対してX軸方向の位置決めを行う。また、一対のガイドレール12は、半導体ウェーハWの非出し入れ時には成膜用テーブル27の載置面を空けるように相互に離間する。また、一対のガイドレール12は、上下動可能に構成されており、相互に接近した状態で上下動することにより、成膜用テーブル27との間で半導体ウェーハWの受け渡しを行う。この場合、一対のガイドレール12の延在方向の中間部分には、逃げ部12aが形成されており、この逃げ部12aにより成膜用テーブル27のクランプ部28との衝突が防止される。
第1、第2のアッパーアーム13、14は、一対のガイドレール11上の半導体ウェーハWをピックアップして、チャックテーブル16に載置する他、加工済みの半導体ウェーハWをチャックテーブル16からピックアップして、一対のガイドレール11上に載置する。
レーザー加工機構7側の基台2の上面は、矩形状に開放されており、Y軸方向に移動可能な枠体35と、枠体35の移動に伴って伸縮可能な防塵カバー36とが設けられている。枠体35の内側には、チャックテーブル16と共にX軸方向に移動可能な移動板37と、移動板37の移動に伴って伸縮可能な防塵カバー38とが設けられている。このように、レーザー加工機構7側の基台2の上面は、枠体35、移動板37、防塵カバー36、38により被覆されている。また、移動板37の中央には、円形の開口部が形成され、この円形の開口部を介してチャックテーブル16の上部が外部に露出される。
図2に示すように、基台2内には、チャックテーブル16をX軸方向およびY軸方向に移動させるチャックテーブル移動機構39が設けられている。チャックテーブル移動機構39は、支持台41上においてY軸方向に延在し、互いに平行な一対のガイドレール42と、一対のガイドレール42にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸テーブル43とを有している。また、チャックテーブル移動機構39は、Y軸テーブル43上においてX軸方向に延在し、互いに平行な一対のガイドレール44と、一対のガイドレール44にスライド可能に設置されたモータ駆動のX軸テーブル45とを有している。X軸テーブル45の上部には、チャックテーブル16が設けられている。
なお、X軸テーブル45およびY軸テーブル43の背面側には、それぞれ図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ46、47が螺合されている。そして、ボールネジ46、47の一端部には、それぞれ駆動モータ48、49が連結され、これら駆動モータ48、49によりボールネジ46、47が回転駆動される。
チャックテーブル16は、X軸テーブル45の上面においてZ軸回りに回転可能なテーブル支持部51と、テーブル支持部51の上部に設けられ、半導体ウェーハWを吸着保持するワーク保持部52とを有している。ワーク保持部52は、半導体ウェーハWを吸着保持する真空チャック式であり、所定の厚みを有する円盤状に形成されている。ワーク保持部52の周囲には、テーブル支持部51の四方から径方向外側に延びる一対の支持アームを介して4つのクランプ部53が設けられている。この4つのクランプ部53は、エアーアクチュエータにより駆動し、半導体ウェーハWの周囲の環状フレーム94を挟持固定する。
図1に戻り、レーザー加工機構7は、チャックテーブル16の後方側において基台2上に立設した支柱部55と、支柱部55の上部から前方に延びる支持部56とを有している。支持部56内には、パルスレーザー光線を発振する図示しない発振部およびレーザー光学系が設けられている。また、支持部56の先端には、レーザー光学系からのレーザー光線を集光し、半導体ウェーハWに照射するレーザー加工ヘッド17が設けられている。
この場合、X軸テーブル45の移動によりレーザー加工ヘッド17のノズルが半導体ウェーハWのストリート91に位置合わせされ、レーザー加工ヘッド17により半導体ウェーハWのストリート91にレーザー光線が照射される。半導体ウェーハWにレーザー光線が照射されると、チャックテーブル16がY軸方向に加工送りされ、半導体ウェーハWのストリート91が加工される。
図3を参照して、プッシュプル機構について詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態に係るプッシュプル機構の周辺の斜視図である。
図3に示すように、プッシュプル機構8は、カセット9と保護膜形成機構6との間で半導体ウェーハWを搬送させるプッシュプルアーム61と、プッシュプルアーム61をY軸方向およびZ軸方向に移動させる移動機構62とを有している。移動機構62は、基台2の一側面2aにおいてY軸方向に延在するガイド部63と、ガイド部63にスライド可能に係合されたロッド64とを有している。
ロッド64は、上下方向に延在し、延在方向の中間部にはナット部が形成され、ナット部にはY軸方向に延在するボールネジ65が螺合されている。ボールネジ65の一端には、駆動モータ66が連結されており、この駆動モータ66によりボールネジ65が回転駆動されロッド64がY軸方向に移動される。また、ロッド64の先端は、図示しないアクチュエータにより上下方向に伸縮可能に構成されており、プッシュプルアーム61を片持支持している。このように、ロッド64の先端が伸長可能なため、半導体ウェーハWの先端側(後端側)に位置するプッシュプルアーム61を半導体ウェーハWの後端側(先端側)に、半導体ウェーハWの上方を通って回り込ませることが可能となっている。
プッシュプルアーム61は、ロッド64の先端から洗浄用テーブル22に向かうY軸方向に延びるアーム部67と、アーム部67の先端において半導体ウェーハWを搬送可能に操作する操作部68とを有している。操作部68のカセット9に対向する前面側には、半導体ウェーハWの周囲の環状フレーム94を挟持する第1の保持部としての第1の挟持部71が設けられている。また、操作部68の保護膜形成機構6に対向する背面側には、半導体ウェーハWの周囲の環状フレーム94を挟持する第2の保持部としての第2の挟持部72が設けられている。
第1の挟持部71は、操作部68の前面から突出した一対の平行板で構成され、固定板71aと、固定板71aに対して上下方向に離間接近する可動板71bとを有している。可動板71bは、操作部68内に設けられた図示しないエアーアクチュエータに駆動され、固定板71aに接近することで環状フレーム94を挟持し、固定板71aから離間することで環状フレーム94を開放する。第2の挟持部72は、第1の挟持部71と略同様に、操作部68の背面から突出し、上下方向に離間接近可能な一対の平行板で構成される。
なお、本実施の形態においては、第1、第2の挟持部71、72が一対の平行板の片側を可動させて環状フレーム94を挟持する構成としたが、両側を相互に離間接近するように可動させてもよい。また、第1、第2の挟持部71、72は、アクチュエータを共用することにより、同時に駆動される構成としてもよいし、個別にアクチュエータを持つことにより個別に駆動される構成としてもよい。
操作部68の前面は、Y軸方向に対して垂直な平面であり、環状フレーム94の外周面に当接する第1の当接部74を形成している。第1の当接部74は、第1の挟持部71の非挟持状態、すなわち、固定板71aと可動板71bとが離間したときに、環状フレーム94の外周面に当接可能となっている。また、操作部68の背面は、第1の当接部74と同様に、環状フレーム94の外周面に当接する第2の当接部75を形成している。
このように構成されたプッシュプル機構8においては、第1、第2の挟持部71、72に環状フレーム94を挟持させた状態でプッシュプルアーム61を移動させることで、半導体ウェーハWを引き出し、第1、第2の当接部74、75を環状フレーム94の外周面に当接させた状態でプッシュプルアーム61を移動させることで、半導体ウェーハWを押し込むように動作する。
以下、図4および図5を参照して、プッシュプル機構による搬送動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態に係るプッシュプル機構の一方向における搬送動作の一例を示す説明図である。図5は、本発明の実施の形態に係るプッシュプル機構の他方向における搬送動作の一例を示す説明図である。なお、図4および図5においては、カセットから保護膜形成機構に向かう方向を一方向とし、保護膜形成機構からカセットに向かう方向を他方向とする。
最初に、図4を参照して、一方向におけるプッシュプル機構による搬送動作について説明する。図4に示すように、プッシュプルアーム61の搬送方向には、カセット9に半導体ウェーハWが収容される収容領域A1、一対のガイドレール11に半導体ウェーハWが仮置きされる仮置領域A2、保護膜形成機構6に半導体ウェーハWが成膜される作業領域A3が設定されている。この場合、収容領域A1には搬入搬出機構4、仮置領域A2には一対のガイドレール11および洗浄用テーブル22、作業領域A3には一対のガイドレール12および成膜用テーブル27がそれぞれ配置されている。
図4(a)に示すように、プッシュプルアーム61による搬送が開始されると、載置板19が上下動して、高さ方向における半導体ウェーハWの出し入れ位置が調整される。また、洗浄用テーブル22の上方においては、一対のガイドレール11が半導体ウェーハWをガイド可能に相互に接近され、成膜用テーブル27の上方においては、一対のガイドレール12が半導体ウェーハWをガイド可能に相互に接近される。このとき、一対のガイドレール11、12が、同一の高さ位置に調整されると共に、カセット9に収容された1つの半導体ウェーハWの高さ位置が、一対のガイドレール11、12によりガイド可能な位置に調整される。
次に、図4(b)に示すように、プッシュプルアーム61がカセット9の出入口に移動され、一方向における環状フレーム94の先端側が第1の挟持部71に挟持される。次に、図4(c)に示すように、第1の挟持部71により環状フレーム94の先端側が挟持された状態で、プッシュプルアーム61が一方向に移動される。そして、プッシュプルアーム61が一対のガイドレール11の一端側まで一方向に移動され、第1の挟持部71の環状フレーム94に対する挟持状態が解除される。このようにして、収容領域A1のカセット9から半導体ウェーハWが引き出され、仮置領域A2の一対のガイドレール11上に半導体ウェーハWが仮置きされる。
続けて、半導体ウェーハWを保護膜形成機構6に搬送する場合には、図4(d)に示すように、一対のガイドレール11上でプッシュプルアーム61が半導体ウェーハWの前端側から後端側に回り込むように移動される。この場合、プッシュプルアーム61は、ロッド64の伸縮により、半導体ウェーハWの上方を通って回り込むように動作される。次に、図4(e)に示すように、一方向における環状フレーム94の後端側にプッシュプルアーム61の第2の当接部75が当接され、プッシュプルアーム61が保護膜形成機構6の出入口まで一方向に移動される。このようにして、仮置領域A2の一対のガイドレール11上から半導体ウェーハWが押し出され、作業領域A3の一対のガイドレール12に半導体ウェーハWが押し込まれる。
作業領域A3に押し込まれた半導体ウェーハWは、一対のガイドレール12により、成膜用テーブル27に載置され、保護膜形成機構6においてデブリの付着を防止するための保護膜が形成される。
図5を参照して、他方向におけるプッシュプル機構による搬送動作について説明する。図5(a)に示すように、保護膜形成機構6において半導体ウェーハWに保護膜が形成されると、一対のガイドレール12が成膜用テーブル27から半導体ウェーハWを受け取りつつ上動され、一対のガイドレール11と同一の高さ位置に調整される。
次に、図5(b)に示すように、プッシュプルアーム61が保護膜形成機構6の出入口に移動され、他方向における環状フレーム94の先端側が第2の挟持部72に挟持される。次に、図5(c)に示すように、第2の挟持部72により環状フレーム94の先端側が挟持された状態で、プッシュプルアーム61が他方向に移動される。そして、プッシュプルアーム61が一対のガイドレール11の他端側まで他方向に移動され、第2の挟持部72の環状フレーム94に対する挟持状態が解除される。このようにして、作業領域A3の一対のガイドレール12から半導体ウェーハWが引き出され、仮置領域A2の一対のガイドレール11上に半導体ウェーハWが仮置きされる。
ガイドレール11上に引き出された半導体ウェーハWは、第1、第2のアッパーアーム13、14に搬送されて、レーザー加工が行われた後、一対のガイドレール11上に仮置きされる。そして、半導体ウェーハWは、一対のガイドレール11によって洗浄用テーブル22に受け渡されて洗浄処理が行われた後、再び一対のガイドレール11上に仮置きされる。続けて、半導体ウェーハWをカセット9に収容させる場合には、図5(d)に示すように、一対のガイドレール11上でプッシュプルアーム61が半導体ウェーハWの前端側から後端側に回り込むように移動される。次に、図5(e)に示すように、他方向における環状フレーム94の後端側にプッシュプルアーム61の第1の当接部74が当接され、プッシュプルアーム61が一対のガイドレール11のカセット9の出入口まで移動される。このようにして、仮置領域A2の一対のガイドレール11上から半導体ウェーハWが押し出され、収容領域A1のカセット9に半導体ウェーハWが押し込まれる。
なお、図5(d)においては、半導体ウェーハWが一対のガイドレール11上に載置されていないレーザー加工中や洗浄中に、プッシュプルアーム61を一対のガイドレール11の他端側に移動させる構成としてもよい。この場合、プッシュプルアーム61をY軸方向の移動のみで、半導体ウェーハWの後端側に位置させることが可能となる。
このように、プッシュプル機構8においては、プッシュプルアーム61の引出動作と押込動作を組み合わせて、半導体ウェーハWを搬送するため、プッシュプルアーム61の搬送ストロークを短くすることが可能となる。具体的には、図6(a)に示すように、半導体ウェーハWを収容領域A1から作業領域A3に搬送する場合には、プッシュプルアーム61をカセット9の出入口から保護膜形成機構6の出入口まで移動させればよく、図6(b)に示すように、半導体ウェーハWを作業領域A3から収容領域A1に搬送する場合には、プッシュプルアーム61を保護膜形成機構6の出入口からカセット9の出入口まで移動させればよい。
また、プッシュプル機構8は、プッシュプルアーム61を押込動作可能に構成することにより、カセット9および保護膜形成機構6に対して半導体ウェーハWを搬送することが可能となっている。具体的には、カセット9に対しては、プッシュプルアーム61を箱内に侵入させることができないため、プッシュプルアーム61の引出動作だけでは、カセット9内に半導体ウェーハWを搬送させることができない。また、保護膜形成機構6に対しては、プッシュプルアーム61を保護膜形成機構6内に侵入させることは可能だが、シャッター部31により保護膜形成機構6内を密閉することができない。このように、本実施の形態に係るプッシュプル機構8は、プッシュプルアーム61の押込動作により、カセット9のように一端を開放した箱状のものや、保護膜形成機構6のようにシャッター部31を有するものに対して、半導体ウェーハWを適切に搬送することを可能としている。
一方、従来のプッシュプル機構81においては、図6(c)に示すように、半導体ウェーハWを収容領域A1から作業領域A3に搬送する場合には、プッシュプルアーム82の引出動作だけで搬送されるため、プッシュプルアーム82をカセット83の出入口から保護膜形成機構84の奥方まで移動させなければならない。また、図6(d)に示すように、半導体ウェーハWを作業領域A3から収容領域A1に搬送する場合には、プッシュプルアーム82の押込動作だけで搬送されるため、プッシュプルアーム82を保護膜形成機構84の奥方からカセット83の出入口まで移動させなければならない。したがって、本実施の形態に係るプッシュプル機構8は、従来のプッシュプル機構81と比較して搬送ストロークを短くし、小型化を図ることが可能となる。また、上記したように、プッシュプルアーム82を保護膜形成機構84の奥方に移動させると、シャッター部により保護膜形成機構84内を密閉することができない。
ここで、レーザー加工装置による加工動作について説明する。なお、プッシュプル機構による搬送動作については上述したため、搬送動作の詳細については省略して説明する。
最初に、プッシュプルアーム61がカセット9内の半導体ウェーハWを引き出し、成膜用テーブル27の上方の一対のガイドレール12に搬送する。半導体ウェーハWが成膜用テーブル27の上方に搬送されると、一対のガイドレール12が下動して成膜用テーブル27に半導体ウェーハWが載置され、保護膜形成機構6による成膜処理が開始される。成膜処理が開始されると、シャッター部31が保護膜形成機構6内を密閉し、液状樹脂供給部が液状樹脂を半導体ウェーハWの上面に塗布する。そして、成膜用テーブル27が高速回転され、半導体ウェーハWに保護膜が形成される。
次に、一対のガイドレール12が成膜用テーブル27から成膜後の半導体ウェーハWを受け取り、プッシュプルアーム61が一対のガイドレール12から成膜後の半導体ウェーハWを引き出して一対のガイドレール11に仮置きする。次に、第1または第2のアッパーアーム13、14が、一対のガイドレール11から成膜後の半導体ウェーハWをピックアップして、チャックテーブル16に載置する。チャックテーブル16に載置された半導体ウェーハWは、レーザー加工機構7によりレーザー加工される。
この場合、X軸テーブル45の移動によりレーザー加工ヘッド17のノズルが半導体ウェーハWのストリート91に位置合わせされ、レーザー加工ヘッド17により半導体ウェーハWのストリート91にレーザー光線が照射される。半導体ウェーハWにレーザー光線が照射されると、チャックテーブル16がY軸方向に加工送りされ、半導体ウェーハWの1本のストリート91が加工される。続いて、チャックテーブル16がX軸方向に数ピッチ分だけ移動され、レーザー加工ヘッド17のノズルが隣接するストリート91に位置合わせされる。そして、チャックテーブル16がY軸方向に加工送りされ、半導体ウェーハWの1本のストリート91が加工される。この動作が繰り返されて半導体ウェーハWの一方向の全てのストリート91が加工される。
次に、チャックテーブル16上の半導体ウェーハWの一方向の全てのストリート91が加工されると、チャックテーブル16が90度回転され、半導体ウェーハWの一方向に直交するストリート91の加工が開始される。そして、半導体ウェーハWの全てのストリート91が加工されると、第1または第2のアッパーアーム13、14がチャックテーブル16から加工後の半導体ウェーハWをピックアップして、一対のガイドレール11上に載置する。
次に、一対のガイドレール11が下降して洗浄用テーブル22に半導体ウェーハWを受け渡し、洗浄機構5による洗浄処理が開始される。洗浄処理が開始されると、洗浄用テーブル22が基台2内に下降し、基台2内において高速回転されつつ、洗浄水が噴射されることで半導体ウェーハWが洗浄される。次に、一対のガイドレール11が洗浄用テーブル22から洗浄済みの半導体ウェーハWを受け取り、プッシュプルアーム61がカセット9に洗浄後の半導体ウェーハWを押し込む。
以上のように、本実施の形態に係るレーザー加工装置1によれば、引出動作および押込動作を組み合わせて半導体ウェーハWを搬送するため、プッシュプルアーム61の搬送ストロークを短くすることができる。例えば、収容領域A1から作業領域A3への半導体ウェーハWの搬送時には、第1の挟持部71により半導体ウェーハWの前端側を挟持して収容領域A1から仮置領域A2に引き出し、プッシュプルアーム61を半導体ウェーハWの後端側に回り込ませて、第2の当接部75により半導体ウェーハWの後端側を作業領域A3の手前側まで押し込むように動作する。よって、プッシュプルアーム61を作業領域A3の奥方まで移動させることがない。また、作業領域A3から収容領域A1への半導体ウェーハWの搬送時にも、第2の挟持部72の挟持によって引き出す引出動作および第1の当接部74によって押し込む押込動作によりプッシュプルアーム61が作業領域A3の奥方から移動されることがない。したがって、プッシュプルアーム61の搬送ストロークを短くすることができ、プッシュプル機構8を小型化することができる。
なお、上記した実施の形態においては、本発明をレーザー加工装置に適用した構成としたが、この構成に限定されるものではない。本発明の搬送機構としてのプッシュプル機構を備えた加工装置であれば、どのような加工装置であってもよく、例えば、切削ブレードにより切削する切削装置や、研削砥石により研削する研削装置であってもよい。ただし、研削装置に適用する場合には、ワークとしてシリコンウェーハ等の半導体ウェーハ、GaAs等の半導体ウェーハ、セラミック、ガラス、サファイヤ(Al2O3)系の無機材料基板、板状金属や樹脂の延性材料、ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの平坦度(TTV: total thickness variation)が要求される各種加工材料を用いるようにする。なお、ここでいう平坦度とは、ワークの被研削面を基準面として厚み方向を測定した高さのうち、最大値と最小値との差を示している。
また、上記した実施の形態においては、保護膜形成機構によりワークが成膜される領域を作業領域としたが、この構成に限定されるものではない。作業領域は、ワークに各種処理が行われる領域であれば、どのような領域であってもよい。
また、上記した実施の形態においては、一対のガイドレールに仮置きされる領域を仮置領域としたが、この構成に限定されるものではない。仮置領域は、搬送アームによりワークを仮置可能な領域であれば、どのような領域であってもよい。
また、上記した実施の形態においては、第1、第2の保持部を第1、第2の挟持部によって構成したが、この構成に限定されるものではない。第1、第2の保持部は、ワークを引出可能に保持する構成であればよく、例えば、ワークを吸着保持する構成であってもよい。
また、上記した実施の形態においては、第1、第2の当接部をY軸方向に対して垂直な平面で形成したが、この構成に限定されるものではない。第1、第2の当接部は、ワークに当接可能な当接面を有する構成であればよく、例えば、ワークに当接する曲面を有する構成であってもよい。
また、上記した実施の形態においては、移動機構が搬送アームをワークの上方から回り込ませる構成としたが、この構成に限定されるものではない。移動機構は、ワークの一端側に位置する搬送アームを他端側に回り込ませる構成であれがよく、例えば、側方から搬送アームを回り込ませる構成としてもよい。
また、上記した実施の形態においては、移動機構がボールネジの回転駆動により搬送アームをY軸方向に往復動させ、ロッドの伸縮により搬送アームを上下方向に移動させる構成としたが、この構成に限定されるものではない。移動機構は、搬送アームを引出動作、押込動作、回り込み動作させることが可能な構成であれば、どのような構成であってもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上説明したように、本発明はカセットとワークの作業領域との間でワークを搬送する際の搬送ストロークを短くして、小型化を図ることができるという効果を有し、特に、半導体ウェーハ等のワークをカセット内から引き出してワークの作業領域に搬送する搬送装置および加工装置に有用である。
1 レーザー加工装置(加工装置)
4 搬入搬出機構
5 洗浄機構
6 保護膜形成機構
7 レーザー加工機構(加工ユニット)
8 プッシュプル機構(搬送機構)
9 カセット
11、12 ガイドレール
16 チャックテーブル
17 レーザー加工ヘッド
61 プッシュプルアーム(搬送アーム)
62 移動機構
63 ガイド部(移動機構)
64 ロッド(移動機構)
65 ボールネジ(移動機構)
66 駆動モータ(移動機構)
67 アーム部
68 操作部
71 第1の挟持部(第1の保持部)
71a 固定板
71b 可動板
72 第2の挟持部(第2の保持部)
74 第1の当接部
75 第2の当接部
W 半導体ウェーハ(ワーク)
A1 収容領域
A2 仮置領域
A3 作業領域

Claims (3)

  1. カセット内にワークが収容される収容領域と、前記収容領域に隣接し、前記ワークが仮置される仮置領域と、前記仮置領域を挟んで前記ワークの収容領域に対向する前記ワークの作業領域との間で、前記ワークを搬送させる搬送アームと、
    前記収容領域から前記作業領域に向かう一方向および前記作業領域から前記収容領域に向かう他方向において、前記搬送アームを移動させる移動機構とを備え、
    前記搬送アームの前記収容領域側には、前記一方向における前記ワークの前端側を保持する第1の保持部と、前記他方向における前記ワークの後端側に当接する第1の当接部とが設けられ、前記搬送アームの前記作業領域側には、前記他方向における前記ワークの前端側を保持する第2の保持部と、前記一方向における前記ワークの後端側に当接する第2の当接部とが設けられ、
    前記移動機構は、前記一方向において、前記第1の保持部に保持された前記ワークを前記収容領域から前記仮置領域に引き出させるように前記搬送アームを移動させる動作と、前記一方向において、前記仮置領域で前記搬送アームを前記ワークの後端側に回り込ませて、前記第2の当接部により前記ワークを前記作業領域に押し込ませるように前記搬送アームを移動させる動作と、前記他方向において、前記第2の保持部に保持された前記ワークを前記作業領域から前記仮置領域に引き出させるように前記搬送アームを移動させる動作と、前記他方向において、前記仮置領域で前記搬送アームを前記ワークの後端側に回り込ませて、前記第1の当接部により前記ワークを前記収容領域に押し込ませるように前記搬送アームを移動させる動作を実行可能なことを特徴とする搬送機構。
  2. 前記移動機構は、前記一方向および前記他方向において前記搬送アームを往復動させると共に、前記搬送アームを上下動させるように構成され、高さ方向から前記搬送アームを前記ワークの後端側に回り込ませることを特徴とする請求項1に記載の搬送機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の搬送機構と、前記搬送機構により搬送される前記ワークを加工する加工ユニットとを備えたことを特徴とする加工装置。
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