JP2011058507A - 外燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】作動液体の蒸気の体積変動によって生じる作動液体の変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関において、加熱器から作動液体への熱伝達率の向上を図る。
【解決手段】作動液体12が流動可能に封入された容器11と、容器11を介して作動液体12を加熱して気化させる加熱器13と、加熱器13にて加熱されて気化した蒸気を冷却して液化させる冷却器14とを備え、作動液体12の気化と液化とによって生じる作動液体12の周期的な流動変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関であって、容器11のうち作動液体12が気化する被加熱部11dの内壁面は、冷却器14から離れる側の第1内壁面24が冷却器14に近い側の第2内壁面25よりも被加熱部11dの内方側に向かって突き出す段差形状からなる衝突面23を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、作動液体の蒸気の体積変動によって生じる作動液体の変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関に関する。
従来、外燃機関の一つとして、容器内に作動液体を封入し、容器内の作動液体の一部を加熱器で加熱して気化させると共に、その気化した作動液体の蒸気を冷却器で冷却して液化させることで、作動液体の蒸気の体積変動によって生じる作動液体の変位を機械的エネルギに変換して出力するように構成されたものが特許文献1にて開示されている。
この従来技術では、容器のうち作動液体が気化する被加熱部を真っ直ぐな管状に形成し、被加熱部の外周面に加熱器を配置することによって作動液体を加熱して気化させるようになっている。
特開2004−84523号公報
しかし、この従来技術では、被加熱部を真っ直ぐな管状に形成しているので、作動液体の蒸気の体積が変動すると、作動液体が被加熱部内を一様に流れて変位する。このため、液体が気化するまでの間、加熱器から作動液体への熱伝達において、被加熱部の内壁面近傍の温度境界層が発達してしまう。この結果、加熱器から作動液体への熱伝達率が低くなってしまうという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、加熱器から作動液体への熱伝達率の向上を図ることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、作動液体(12)が流動可能に封入された容器(11)と、
容器(11)を介して作動液体(12)を加熱して気化させる加熱器(13)と、
加熱器(13)にて加熱されて気化した蒸気を冷却して液化させる冷却器(14)とを備え、
作動液体(12)の気化と液化とによって生じる作動液体(12)の周期的な流動変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関であって、
容器(11)のうち作動液体(12)が気化する被加熱部(11d)の内壁面は、冷却器(14)から離れる側の第1内壁面(24)が冷却器(14)に近い側の第2内壁面(25)よりも被加熱部(11d)の内方側に向かって突き出す段差形状からなる衝突面(23)を有していることを特徴とする。
これによると、作動液体(12)の蒸気が冷却器(14)により冷却されて液化されて、作動液体(12)が冷却器(14)側から被加熱部(11d)に進入すると、作動液体(12)が被加熱部(11d)の衝突面(23)に衝突する。
このため、作動液体(12)が撹拌されて乱流が生じるので、被加熱部(11d)の内壁面近傍の温度境界層を破壊することができる。この結果、加熱器(13)から作動液体(12)への熱伝達率を向上できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の外燃機関において、衝突面(23)が被加熱部(11d)の全周にわたって形成されている。
これによると、より多くの作動液体(12)を被加熱部(11d)の内壁面に衝突させて攪拌させることができるので、加熱器(13)から作動液体(12)への熱伝達率をより向上できる。
請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の外燃機関において、被加熱部(11d)が容器(11)のうち作動液体(12)の蒸気が液化する被冷却部(11e)よりも上方に配置されているようにしてもよい。
請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の外燃機関において、被加熱部(11d)内には常に気体(18)が存在しているので、被加熱部(11d)内において、加熱器(13)にて加熱された作動液体(12)が気化する空間を確保することができる。
請求項5に記載の発明のように、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の外燃機関において、容器(11)に、気体(18)が封入され被加熱部(11d)と連通する気体封入部(21)を形成してもよい。
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の外燃機関において、気体封入部(21)を作動液体(12)の蒸気の温度以上に加熱する加熱手段(13)を備えているので、加熱器(13)によって作動液体(12)が加熱して気化したときに作動液体(12)の蒸気が気体封入部(21)に進入しても、作動液体(12)の蒸気が気体封入部(21)で冷却されて液化することを回避できる。
請求項7に記載の発明のように、請求項6に記載の外燃機関において、加熱手段が加熱器(13)であるようにすれば、簡素な構成でもって、気体封入部(21)を作動液体(12)の蒸気の温度以上に加熱できる。
請求項8に記載の発明のように、請求項5ないし7のいずれか1つに記載の外燃機関において、容器(11)が機械的エネルギを出力する側の一端部から他端部に向かって延びる形状に形成されており、
気体封入部(21)が被加熱部(11d)よりも他端部側に配置されているようにすればよい。
請求項9に記載の発明のように、請求項4ないし8のいずれか1つに記載の外燃機関において、気体(18)を空気にすればよい。
請求項10に記載の発明のように、請求項4ないし8のいずれか1つに記載の外燃機関において、気体(18)を作動液体(12)の蒸気にしてもよい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態を示す発電装置の概略構成図である。 第1実施形態による外燃機関の動作特性を説明する説明図である。 (a)は第2実施形態を示す発電装置の概略構成図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。 (a)は第3実施形態を示す発電装置の概略構成図であり、(b)は(a)におけるB−B断面図である。 第4実施形態を示す発電装置の概略構成図である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1および図2に基づいて説明する。図1は外燃機関10及び発電機1からなる発電装置の概略構成を表す構成図である。図1中の上矢印は天地方向の上方、下矢印は天地方向の下方を示している。
図1に示す如く、本実施形態の外燃機関10は、永久磁石が埋設された可動子2を振動変位させることによって起電力を発生する発電機1を駆動するためのものであり、作動液体(本実施形態では水)12が流動可能に封入された容器11と、容器11内の作動液体12を加熱する加熱手段をなす加熱器13と、加熱器13にて加熱されて気化した作動液体12の蒸気を冷却する冷却器14とを備える。
本実施形態では、加熱器13の熱源として高温ガスを用いている。また、本実施形態の冷却器14には冷却水が循環するようになっている。図示を省略しているが、冷却水が作動液体12の蒸気から奪った熱を放熱する放熱器が、冷却水の循環回路中に配置されている。
容器11は、屈曲部11aが最下部に位置するように第1、2直線部11b、11cを有する略U字状に形成された管状の圧力容器であり、容器11のうち屈曲部11aを挟んで水平方向一端側(紙面右側)の第1直線部11bには、加熱器13が冷却器14より上方側に位置するように加熱器13及び冷却器14が設けられている。
本実施形態では、容器11のうち加熱器13と接触する部位である被加熱部11d及び冷却器14と接触する部位である被冷却部11eを熱伝導率に優れた銅又はアルミニウム製としている。
一方、容器11のうち被加熱部11dと被冷却部11eとの中間部11fを断熱性に優れたステンレス製としている。なお、容器11のうち被冷却部11eよりも発電機1側の部位も断熱性に優れたステンレス製としている。
一方、容器11のうち屈曲部11aを挟んで水平方向他端側(紙面左側)の第2直線部11cの上端部には、作動液体から圧力を受けて変位するピストン15がシリンダ部15aに摺動可能に配置されている。
なお、ピストン15は可動子2のシャフト2aに連結されており、可動子2を挟んでピストン15と反対側には、可動子2をピストン15側に押圧する弾性力を発生させる弾性手段をなすバネ3が設けられている。
加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上するため、第1直線部11bの上端に形成される被加熱部11dが屈曲した管形状を有している。具体的には、被加熱部11dは、被冷却部11eに近い側にて第1直線部11bと平行に延びる円管状の第1通路部16と、第1通路部16のうち被冷却部11eから離れる側の端部(図1の上端部)から第1通路部16が延びる方向と交差する方向に延びる円管状の第2通路部17とで形成されている。
本例では、第1通路部16が上下方向に延びており、第1通路部16が延びる方向と第2通路部17が延びる方向とがなす角度を90度に設定している。したがって、第2通路部17が水平方向に延びている。
また、第2通路部17の内径d2は、第1通路部16の内径d1よりも小さく設定されている。したがって、第2通路部17の断面積は、第1通路部16の断面積よりも小さくなっている。
さらに、第2通路部17の内径d2は熱浸透深さσ以下に設定されている。ここで、熱浸透深さσは、第2通路部17内の作動液体12が周期的に温度変化する場合に、その温度変化が何処まで伝わるかを表す指標である。具体的には、熱浸透深さσは第2通路部17の径方向のエントロピー変動の分布を熱拡散率a(m/s)と角振動数ω(rad/s)で決定する指標であり、次の数式(1)で表される。
σ=√(2・a/ω)…(1)
ここで、熱拡散率aは、作動液体12の熱伝導率をその流体の比熱と密度で除した値である(JIS Z8202−4)。
容器11内において、加熱器13にて加熱された作動液体12が気化する空間を確保するため、第2通路部17には所定体積の気体18が封入されている。この気体18は、例えば空気であってもよいし、作動液体12の純粋な蒸気でもよい。
なお、図1中の気体18は、第1直線部11b側の作動液体12の液面が最も上昇した瞬間での状態を示しており、この状態では気体18が第2通路部17の最も奥側(図1の左側)に存在している。
次に、上記構成における作動を図2に基づいて説明する。加熱器13及び冷却器14を動作させると、まず加熱器13により被加熱部11d内の作動液体(水)12が加熱されて気化し、被加熱部11d内に高温・高圧の作動液体12の蒸気が蓄積されて、第1直線部11b内の作動液体12の液面を押し下げる。すると、容器11内に封入された作動液体12は、第1直線部11bから第2直線部11c側に変位して、発電機1側のピストン15を押し上げる。
また、容器11の第1直線部11b内の作動液体12の液面が被冷却部11eまで下がり、被冷却部11e内に作動液体12の蒸気が進入すると、作動液体12の蒸気が冷却器14により冷却されて液化されるため、第1直線部11b内の作動液体12の液面を押し下げる力が消滅し、第1直線部11b側の作動液体12の液面が上昇する。この結果、作動液体12の蒸気の膨張によって一旦押し上げられた発電機1側のピストン15は下降する。
そして、こうした動作は、加熱器13及び冷却器14の動作を停止させるまで繰り返し実行され、その間、容器11内の作動液体12は周期的に変位(いわゆる自励振動)して、発電機1の可動子2を上下動させることになる。
本実施形態では、被加熱部11dが屈曲した管形状に形成されている。このため、被加熱部11dでは作動液体12の変位方向が被加熱部11dの屈曲形状に合わせて変化する。
より具体的には、作動液体12の蒸気が冷却器14により冷却されて液化されて、第1直線部11b側の液面が上昇すると、作動液体12が上方に変位して被加熱部11dのうち第1通路部16に進入したのち、変位方向を第2通路部17側(図1の左方側)に変化させて第2通路部17に進入する。このとき、図1の矢印aに示すように、作動液体12が被加熱部11dの内壁面に衝突する。
このように、作動液体12が被加熱部11dの内壁面に衝突すると、作動液体12が撹拌されて乱流が生じる。このため、被加熱部11dのうち作動液体12が衝突する内壁面の近傍において、温度境界層を破壊することができるので、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上できる。
なお、流体が流れる流路の屈曲角度を15度以上、90度以下の範囲に設定すれば、流体が効果的に撹拌されて熱伝達率を効果的に向上できることが、K.P.Perry著、「Heat Transfer By Convection from a Hot Gas Jet to a Plane Surface」、Proceedings of Institution of Mechanical Engineers,vol.168(1954年、英国)、p.775〜780において報告されている。
したがって、作動液体12の流路をなす被加熱部11dの屈曲角度、すなわち、第1通路部16が延びる方向と第2通路部17が延びる方向とがなす角度を15度以上、90度以下の範囲に設定すれば、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を効果的に向上できる。
また、本実施形態では、第2通路部17が水平方向に延びているので、撹拌された作動液体12が重力に逆らうことなく第2通路部17に進入できる。このため、作動液体12が撹拌された状態を維持しつつ第2通路部17に進入することが容易になるので、加熱器13から作動液体12への熱伝達率をより効果的に向上できる。
また、本実施形態では、第2通路部17の内径d2を第1通路部16の内径d1よりも小さく設定して、第2通路部17の断面積を第1通路部16の断面積よりも小さくしているので、第2通路部17の内壁面近傍の作動液体12のみならず、第2通路部17の中心側(第2通路部17の内壁面から離れる側)の作動液体12をも効果的に加熱できる。このため、加熱器13から作動液体12への熱伝達率をより効果的に向上できる。
さらに、第2通路部17の内径d2を熱浸透深さδ以下に設定しているので、第2通路部17の内壁面近傍の作動液体12のみならず、第2通路部17の中心側の作動液体12をも確実に加熱できる。このため、第2通路部17において、加熱器13から作動液体12への熱伝達率をさらに効果的に向上できる。
このように、本実施形態では、被加熱部11dを屈曲した管形状に形成するという簡素な構成でもって、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上できる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、被加熱部11dが屈曲した管形状を有しているが、本第2実施形態では、図3(a)、(b)に示すように、被加熱部11dが被冷却部11eから離れる側において複数の管状部に分岐する形状を有している。
図3(a)は本実施形態による発電装置の概略構成を表す構成図であり、図3(b)は図3(a)におけるA−A断面図である。
本実施形態では、上記第1実施形態に対して、円管状の第2通路部17を複数個形成している。より具体的には、第1通路部16の上端部から4つの第2通路部17が水平方向に放射状に延びている。
4つの第2通路部17の内径d2は、上記第1実施形態と同様に、第1通路部16の内径d1よりも小さく、かつ、熱浸透深さσ以下に設定されている。
本実施形態では、作動液体12の蒸気が冷却器14により冷却されて液化されて、第1直線部11b側の液面が上昇すると、図3(a)の矢印bに示すように、作動液体12が被加熱部11dの内壁面に衝突する。
これにより、被加熱部11d内の作動液体12が撹拌されて乱流が生じるので、被加熱部11dのうち作動液体12が衝突する内壁面の近傍において、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上できる。
そして、被加熱部11dの内壁面に衝突した作動液体12は、撹拌された状態を維持しながら4つの第2通路部17に進入するので、4つの第2通路部17においても加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上できる。
この結果、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
上記第1、第2実施形態では、第2通路部17を円管状に形成しているが、本第3実施形態では、図4に示すように、第2通路部19を平面中空状に形成している。
図4(a)は本実施形態による発電装置の概略構成を表す構成図であり、図4(b)は図4(a)におけるB−B断面図である。平面中空状の第2通路部19は第1通路部16を中心とした円形状を有しており、水平方向に延びている。したがって、第1通路部16が延びる方向と第2通路部19が延びる方向とがなす角度が90度になっている。
第2通路部19の中空部20も水平方向に延びる円形状を有しており、この中空部20の上下方向寸法cは、第1通路部16の内径d1よりも小さく、かつ、熱浸透深さσ以下に設定されている。
第2通路部19の上方には、気体18が封入される平面中空状の気体封入部21が形成されている。この気体封入部21は、第2通路部19と同心の円形状を有しており、その円周方向に複数個配置された連通配管22によって第2通路部19と連通している。
また、気体封入部21は加熱器13によって第2通路部19の温度以上に加熱されるようになっている。本実施形態では、気体封入部21を熱伝導率に優れた銅又はアルミニウム製としている。
本実施形態では、作動液体12の蒸気が冷却器14により冷却されて液化されて、第1直線部11b側の液面が上昇すると、図4(a)の矢印eに示すように、作動液体12が被加熱部11dの内壁面に衝突する。
これにより、被加熱部11d内の作動液体12が撹拌されて乱流が生じるので、被加熱部11dのうち作動液体12が衝突する内壁面の近傍において、温度境界層を破壊することができる。この結果、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上できる。
そして、被加熱部11dの内壁面に衝突した作動液体12は、撹拌された状態を維持しながら第2通路部19に進入するので、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を効果的に向上できる。
また、本実施形態では、第2通路部19の上下方向寸法cを第1通路部16の内径d1よりも小さく設定しているので、第2通路部19の内壁面近傍の作動液体12のみならず、第2通路部19の内壁面から離れる側の作動液体12をも効果的に加熱できる。このため、第2通路部19において、加熱器13から作動液体12への熱伝達率をより効果的に向上できる。
さらに、第2通路部19の上下方向寸法cを熱浸透深さδ以下に設定しているので、第2通路部19の内壁面近傍の作動液体12のみならず、第2通路部19の内壁面から離れる側の作動液体12をも確実に加熱できる。このため、第2通路部19において、加熱器13から作動液体12への熱伝達率をさらに効果的に向上できる。
また、本実施形態では、気体封入部21が加熱器13によって第2通路部19の温度以上、換言すれば、作動液体12の蒸気の温度以上に加熱されているので、加熱器13によって作動液体12が加熱して気化したときに作動液体12の蒸気が気体封入部21に進入しても、作動液体12の蒸気が気体封入部21で冷却されて液化することを回避できる。
(第4実施形態)
上記各実施形態では、被加熱部11dにおいて作動液体12の変位方向を変化させることによって被加熱部11dの内壁面に作動液体12を衝突させているが、本第4実施形態では、図5に示すように、被加熱部11dの内壁面に段差形状からなる衝突面23を形成することによって被加熱部11dの内壁面に作動液体12を衝突させる。
図5は本実施形態による発電装置の概略構成を表す構成図である。本実施形態では、被加熱部11dが屈曲することなく、全体として第1直線部11bと平行に延びる円管状に形成されている。
図5に示すように、被加熱部11dの内壁面には段差形状からなる衝突面23が形成されている。具体的には、被加熱部11dの内壁面のうち被冷却部11eから離れる側の第1内壁面24が、被冷却部11eに近い側の第2内壁面25よりも被加熱部11aの内方側に向かって突き出している。
この第1内壁面24と第2内壁面25との間に被冷却部11e側を向いた円環状の衝突面23が形成されている。また、被加熱部11dには所定体積の気体18が封入されている。
本実施形態では、作動液体12の蒸気が冷却器14により冷却されて液化されて、第1直線部11b側の液面が上昇すると、図5の矢印fに示すように、作動液体12が被加熱部11dに進入したのち、被加熱部11dの衝突面23に衝突する。
これにより、被加熱部11d内の作動液体12が撹拌されて乱流が生じるので、衝突面23近傍において、温度境界層を破壊することができる。この結果、加熱器13から作動液体12への熱伝達率を向上できる。
(他の実施形態)
(1)上記第1、第2実施形態では、第2通路部17を水平方向に延びるように形成しているが、第2通路部17を水平方向以外の方向に延びるように形成してもよい。
(2)上記第1、第2実施形態では、第1通路部16が延びる方向と第2通路部17が延びる方向とがなす角度を90度に設定しているが、第1通路部16が延びる方向と第2通路部17が延びる方向とがなす角度を15度以上、90度以下の範囲に設定してもよい。
(3)上記第1、第2実施形態では、第1通路部16および第2通路部17を円管状に形成しているが、第1通路部16および第2通路部17を円管状以外の管状、例えば角管状等にしてもよい。
(4)上記第3実施形態では、第2通路部19を水平方向に延びるように形成しているが、第2通路部19を水平方向以外の方向に延びるように形成してもよい。
(5)上記第3実施形態では、第1通路部16が延びる方向と第2通路部19が延びる方向とがなす角度を90度に設定しているが、第1通路部16が延びる方向と第2通路部19が延びる方向とがなす角度を15度以上、90度以下の範囲に設定してもよい。
(6)上記第3実施形態では、第2通路部19を1つのみ形成しているが、第2通路部19を複数個形成して、この複数個の第2通路部19を第1通路部16から分岐するように配置してもよい。
(7)上記第4実施形態では、被加熱部11dを全体として円管状に形成しているが、被加熱部11dを円管状以外の管状、例えば角管状等にしてもよい。
(8)上記第4実施形態では、被加熱部11dを真っ直ぐな管状に形成しているが、被加熱部11dを屈曲する管状に形成してもよい。
(9)上記第3実施形態では、気体封入部21を第2通路部19と連通させているが、気体封入部21を第1通路部16と連通させてもよい。
(10)上記第3実施形態では、気体封入部21を被加熱部11dよりも容器11の端部側に配置しているが、気体封入部21を被加熱部11dと発電機1の中間部に配置してもよい。
(11)上記第1、第2、第4実施形態では、被加熱部11dに気体18を封入しているが、気体18を気体封入部に封入し、この気体封入部を被加熱部11dと連通させてもよい。
(12)上記各実施形態では、被加熱部11dを被冷却部11eよりも上方に配置しているが、被加熱部11dを被冷却部11eよりも下方に配置してもよい。
(13)上記各実施形態では、加熱器13と被加熱部11dを別体に形成しているが、加熱器13と被加熱部11dを一体に形成してもよい。
(14)上記各実施形態では、加熱器13の熱源として高温ガスを用いているが、加熱器13を電気ヒータで構成してもよい。
(15)上記各実施形態では、外燃機関10を発電装置の駆動源に適用した場合について説明したが、外燃機関10を発電装置以外の駆動源としても利用することができる。
11 容器
11d 被加熱部
11e 被冷却部
12 作動液体
13 加熱器
14 冷却器
16 第1通路部
17 第2通路部
18 気体
21 気体封入部
23 衝突面

Claims (10)

  1. 作動液体(12)が流動可能に封入された容器(11)と、
    前記容器(11)を介して前記作動液体(12)を加熱して気化させる加熱器(13)と、
    前記加熱器(13)にて加熱されて気化した蒸気を冷却して液化させる冷却器(14)とを備え、
    前記作動液体(12)の気化と液化とによって生じる前記作動液体(12)の周期的な流動変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関であって、
    前記容器(11)のうち前記作動液体(12)が気化する被加熱部(11d)の内壁面は、前記冷却器(14)から離れる側の第1内壁面(24)が前記冷却器(14)に近い側の第2内壁面(25)よりも前記被加熱部(11d)の内方側に向かって突き出す段差形状からなる衝突面(23)を有していることを特徴とする外燃機関。
  2. 前記衝突面(23)が前記被加熱部(11d)の全周にわたって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の外燃機関。
  3. 前記被加熱部(11d)が前記容器(11)のうち前記作動液体(12)の蒸気が液化する前記被冷却部(11e)よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の外燃機関。
  4. 前記被加熱部(11d)内には常に気体(18)が存在していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の外燃機関。
  5. 前記容器(11)には、気体(18)が封入され前記被加熱部(11d)と連通する気体封入部(21)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の外燃機関。
  6. 前記気体封入部(21)を前記作動液体(12)の蒸気の温度以上に加熱する加熱手段(13)を備えていることを特徴とする請求項5に記載の外燃機関。
  7. 前記加熱手段が前記加熱器(13)であることを特徴とする請求項6に記載の外燃機関。
  8. 前記容器(11)が前記機械的エネルギを出力する側の一端部から他端部に向かって延びる形状に形成されており、
    前記気体封入部(21)が前記被加熱部(11d)よりも前記他端部側に配置されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載の外燃機関。
  9. 前記気体(18)が空気であることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか1つに記載の外燃機関。
  10. 前記気体(18)が前記作動液体(12)の蒸気であることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか1つに記載の外燃機関。
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